JP2620125B2 - 歯ブラシ - Google Patents

歯ブラシ

Info

Publication number
JP2620125B2
JP2620125B2 JP63227095A JP22709588A JP2620125B2 JP 2620125 B2 JP2620125 B2 JP 2620125B2 JP 63227095 A JP63227095 A JP 63227095A JP 22709588 A JP22709588 A JP 22709588A JP 2620125 B2 JP2620125 B2 JP 2620125B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
handle
toothbrush
flocking
neck
design
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63227095A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0274210A (ja
Inventor
英一 白川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sunstar Inc
Original Assignee
Sunstar Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sunstar Inc filed Critical Sunstar Inc
Priority to JP63227095A priority Critical patent/JP2620125B2/ja
Publication of JPH0274210A publication Critical patent/JPH0274210A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2620125B2 publication Critical patent/JP2620125B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Brushes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、操作性に優れるとともに外観、品質にも優
れた歯ブラシに関する。
〔従来の技術〕
従来の歯ブラシのハンドル材料としてはスチレン・ア
クリロニトリル樹脂(以下、ASと称す)が多用されてい
る。ASは耐熱性や耐薬品性に優れる他、透明なハンドル
も成形可能な為、意匠や色等のデザイン設計における自
由度が高いという利点を有する。
ところで近年の口腔衛生思想の普及にともない、最近
特に口中を隅々迄清掃することが可能な操作性に優れた
歯ブラシが希求されだしている。そして、かかる傾向に
対応して近年の歯ブラシの設計思想は、 首部をより細く、且つ長くする。
植毛部を短く且つ小さくするとともに単位植毛穴あた
りの植毛密度を高める。
という二つの方向に変化してきている。
〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、従来のASでは機械的強度に限界がある
為、例えば、あまり首部を細く且つ長くすると、ブラッ
シング時に首部が折れるおそれがあり、又、あまり単位
植毛穴あたりの植毛密度を高くすると、植毛時やブラッ
シング時に植毛台が割れたりクラックが発生するという
問題があり、前記歯ブラシ設計思想における変化に対応
できない問題があった。
そこで最近、上記歯ブラシの設計思想の変化に対応す
べく機械的強度に優れた合成樹脂であるポリプロピレン
(以下PPと称す)やポリアミド(以下PAと称す)、ポリ
カーボネートをベースとしたポリマーアロイ(以下PC系
アロイと称す)等が歯ブラシのハンドル材料として利用
されるようになってきた。
しかしながら、PPやPA及びPC系アロイは機械的強度に
は優れるものの、不透明なハンドルしか成形できず意匠
や色彩等のデザイン設計における自由度が拘束される問
題があった。
本発明はかかる現況に鑑みてなされたものであり、
首部をより細く且つ長くする。植毛部を短く、小さく
し単位植毛穴あたりの植毛密度を高める。という近年の
歯ブラシの設計思想における要望を満足させ、且つ、AS
と同等の透明性を実現できる歯ブラシのハンドルを提供
することを目的とする。
〔課題を解決する為の手段〕
発明者は上記課題を達成する為に、種々の合成樹脂材
料で歯ブラシを試作し、これら歯ブラシのうちから3つ
の条件、即ち、 首部が細くて長いハンドルを成形した場合、AS製のハ
ンドルよりも折れにくいこと。
単位植毛穴あたりの植毛密度を高めたハンドルを成形
した場合、AS製のハンドルよりも植毛台に割れやクラッ
クが発生しにくいこと。
AS製のハンドルと同程度の透明性を有すること。の各
条件を全て満足する合成樹脂を探し、鋭意研究の結果、
テレフタル酸をジカルボン酸とし、エチレングリコール
及びシクロヘキサンジメタノールをジオールとして合成
されるコポリエステル(以下、PET PCT コポリエステル
と称す)が上記条件を全て満足することを見出し本発明
に至ったものである。
かかる目的を達成した本発明の要旨は、ハンドル本体
を形成する合成樹脂を、ジカルボン酸とジオールより合
成されるコポリエステルであって、ジカルボン酸として
テレフタル酸を用い、且つジオール酸としてエチレング
リコール及びシクロヘキサンジメタノールを用いてなる
ことを特徴とする点にある。
〔作用〕
このような構成の歯ブラシのハンドルは機械的強度が
強い為、細く且つ長い首部を形成したときにもブラッシ
ングに際して折れることはなく、又、素材には柔軟性が
ある為、単位植毛穴あたりの植毛密度を高めた場合も植
毛台に割れやクラックが発生することもない。そして、
透明なハンドルを作ることもできるから意匠、色彩等の
デザイン設計における自由度も極めて高い。
〔実施例1〕 次に本発明の詳細を実施例に基づき説明する。本発明
はハンドル本体が、テレフタル酸をジカルボン酸とし、
エチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノールを
ジオールとして合成されるコポリエステルより形成され
たことを特徴とする歯ブラシにあるが、ジオールを構成
するシクロヘキサンジメタノールとエチレングリコール
の配合比率はモル比で2:8〜8:2の範囲に設定することが
望まれる。これはシクロヘキサンジメタノールの配合量
がこの範囲以下であると透明性が劣化し、他方シクロヘ
キサンジメタノールの配合量がこの範囲以上だと可撓性
及び機械的強度が劣化する為である。
本発明者は第1図として示す歯ブラシを、AS(商品名
セビアン N−020SF:ダイセル化学工業株式会社製)及
びPET PCT コポリエステル(商品名KODAR PET−G 6763:
イーストマンコダック社製)を材料としてそれぞれ射出
成形し、得られたハンドルの(1)曲げ強度試験、
(2)首部屈曲試験、(3)透明性の評価を行った。
(1)曲げ強度試験 歯ブラシハンドル1の植毛台の中心点Pと該中心点P
より把持部側に100mm離れた位置Qとを第2図に示す如
く歯ブラシ固定台2に固定し、前記P、Q間の略中央に
島津オートグラフDSS−2000形を用いて荷重をかけて、
歯ブラシハンドルが変形又は折れるときの強度を測定し
た。試験は湿度65%±2%で室温(摂氏20℃±1℃)の
環境下で行ない、測定はそれぞれの樹脂サンプルについ
て、5本づつ行った。
<表1>にその結果を示す。
<表1>に示す如く、AS製ハンドルでは荷重を増大さ
せていくと、荷重が14.9±0.77kgを超えたところでハン
ドルの破断が発生するのに対し、PET PCT コポリエステ
ル製ハンドルでは8.8±0.11kgを超えるとハンドルが曲
がるものの破断することはないことが確認された。
このことは、AS製のハンドルは硬いものの、ブラッシ
ング時に限界を超えた過剰な力が加わると、口中で突然
折れることがあり、危険性を有していることがわかる。
これに対してPET PCT コポリエステル製ハンドルは柔ら
かくて伸びがあり、降伏時の曲げ強度はAS製ハンドルの
破断時の曲げ強度よりも小さいものの折れることは決し
てなく、限界を超えた過剰な力が加わったときでも曲が
るだけであることがわかる。
(2)首部屈曲試験 第1図の形状の歯ブラシについて、一般消費者5名を
対象として首部屈曲試験を行った。首部屈曲試験は、首
部の長さ方向両端をそれぞれ両手で握り、一気に力をか
けて首部を屈曲させた。尚、被検者には、AS製ハンドル
及びPET PCT コポリエステル製ハンドル1本づつを与
え、それぞれについて試験を実施した。
この結果、AS製ハンドルでは5本のサンプルのすべて
が、首部が簡単に折れたのに対し、PET PCT コポリエス
テル製ハンドルでは、首部は曲がるものの首部は折れな
かった。そして、力を解除した後も首部は屈曲変形した
ときの形状を維持していることも確認できた。このこと
は、PET PCT コポリエステルで首部が長く且つ細い歯ブ
ラシを構成した場合は、奥歯や歯の裏側等、従来のスト
レートな歯ブラシでは毛先がとどきにくく磨きづらかっ
た部位についても、首部の形状を自由に変形させること
によって、毛先を該部位に到達させることができること
を意味しており、口腔内の衛生状態を維持する観点から
は本歯ブラシは極めて優れていることがわかる。
(3)透明性の評価 一般消費者50名(男性25名、女性25名)を対象とし
て、AS製ハンドル及びPET PCT コポリエステル製ハンド
ルを実際に見比べてもらったうえで、これらハンドルの
透明性の優劣を判定してもらい、その講評結果をもとに
透明性を評価した。<表2>にその結果を示す。
検定の結果、透明性に優れるハンドルとしてPET PCT
コポリエステル製ハンドルを選んだ人の人数はAS製ハン
ドルを選んだ人数よりも若干多いものの、危険率を5%
とした場合の有意差は認められなかった。この事実から
PET PCT コポリエステル製ハンドルとAS製ハンドルとは
同等の透明性を有するものであることが確認できた。
〔実施例2〕 次に、発明者は第3図として示した形状の歯ブラシを
AS(商品名セビアン N−020SF:ダイセル化学工業株式
会社製)及びPET PCT コポリエステル(商品名KODAR PC
TG 10179:イーストマンコダック社製)を材料としてそ
れぞれ射出成形し、得られたハンドルに直径0.20mmのナ
イロンモノフィラメント(商品名タイネックス:デュポ
ン社製)を、その充填量を3水準に変化させて植設し、
植毛台の割れの有無を確認した。
試験方法は辻村式試作植毛機を用い、植毛穴に対する
ナイロン毛の充填量を3水準に変化させたサンプルを作
製し、目視により植毛台の割れ及びクラックの発生の有
無を観察した。
尚、充填率の算出は第4図に示す如く植毛穴の直径を
a、ナイロンブリッスルの直径をc、平線の巾をbとし
て、以下の式によって算出した。又、平線寸法は1.95mm
×1.6mm×0.22mmのものを用いた。<表3>はその結果
である。
植毛穴面積=π×(a/2) 平線の占める面積=a×b 毛の存在する部分の面積=π×(c/2)×2n 但し、n:充填本数 <表3>中のASの縦欄に記載された数値は全値毛穴の
うち、割れやクラックが発生した植毛穴の比率を示して
おり、例えば117/140は140の植毛穴のうち117の植毛穴
において割れやクラックが発生したことを示している。
尚、試験は第3図に示す如く28個の植毛穴を有する歯ブ
ラシ5本について行った。
<表3>から分かるように、AS製のハンドルでは1穴
当たりの充填本数を19本、21本及び23本にしたときのい
ずれにおいても割れやクラックが発生し、その発生比率
は充填率が高まるにしたがって上昇するが、これに対し
てPET PCT コポリエステル製ハンドルでは3水準のいず
れの充填率においても割れやクラックは発生しなかっ
た。
以上の結果を総合すると、本発明のPET PCT コポリエ
ステルを材料とした歯ブラシハンドルは強い力が加わっ
たときにも折れることはないので安全であり、そして細
く長い首部を形成したときには屈曲変形状態を維持する
ことができるので、従来のストレートな歯ブラシでは清
掃困難であった口腔内の入り組んだ部位にも首部を変形
させることでブラシ部を容易に位置づけることが可能で
ある。又、本ハンドルは素材に柔軟性と伸びがあるの
で、単位植毛穴あたりの植毛密度を高めることができ、
小さな植毛台でも多くのナイロンブリッスルを植設する
ことができるので、植毛台を小型化したときにも優れた
清掃効果を発揮できる。しかも、本発明の歯ブラシのハ
ンドルはAS製ハンドルと同等の透明性を有するから、意
匠や色彩設計の面での自由度も大きく、多種多様なデザ
インの歯ブラシを提供することができる。
〔発明の効果〕
本発明にかかる歯ブラシは、歯ブラシハンドルの素材
としてPET PCT コポリエステルを用いたから、ブラッシ
ング時に強い力が加わったときでもハンドルが折れるこ
とはなく安全である。又、本発明の歯ブラシは折れるこ
とはないから、細く且つ長い首部を形成することが可能
である。そして単位植毛穴当たりの植毛密度を高めるこ
とができるから、小さい植毛台でも従来どおりの植毛本
数を植設することが可能であり、細く且つ長い首部が形
成できることとあいまって、昨今の歯ブラシの設計思想
に適応できる。しかも細く且つ長い首部を作製したとき
には、首部は屈曲させることができる上に、屈曲変形状
態を維持できるので、従来のストレートな歯ブラシハン
ドルでは磨きづらかった口腔内の入り組んだ部位等にも
容易にブラシ部を位置づけることができ、口腔内の清掃
が隅々まで行える。又、本発明の歯ブラシのハンドルは
AS製ハンドルと同等の透明性を有するので、意匠や色彩
等、デザイン設計の自由度も高く、優れたデザインの歯
ブラシを作り易い。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ)は、歯ブラシの曲げ強度試験、首部屈曲試
験、透明性の評価を行う為に作製した試験用歯ブラシの
正面図、第1図(ロ)は同歯ブラシの側面図、第1図
(ハ)は同歯ブラシの植毛台の拡大正面図、第1図
(ニ)は第1図(イ)中におけるA−A拡大端面図、第
1図(ホ)は同B−B拡大端面図、第1図(ヘ)は同C
−C拡大端面図、第1図(ト)は同D−D拡大端面図、
第2図は曲げ強度試験の方法を示す説明図、第3図
(イ)は、歯ブラシの単位植毛穴当たりの植毛密度の変
化が割れやクラック発生に及ぼす影響について試験を行
う為に作製した試験用歯ブラシの正面図、第3図(ロ)
は同歯ブラシの側面図、第3図(ハ)は同歯ブラシの植
毛台の拡大正面図、第3図(ニ)は第3図(イ)中にお
けるA−A拡大端面図、第3図(ホ)は同B−B拡大端
面図、第3図(ヘ)は同C−C拡大端面図、第3図
(ト)は同D−D拡大端面図、第3図(チ)は同E−E
拡大端面図、第4図は単位植毛穴当たりの植毛状態を示
す説明図である。 1:歯ブラシハンドル、2:固定台。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハンドル本体が、テレフタル酸をジカルボ
    ン酸とし、エチレングリコール及びシクロヘキサンジメ
    タノールをジオールとして合成されるコポリエステルよ
    りなる歯ブラシ。
  2. 【請求項2】ジオール部分全体に占めるシクロヘキサン
    ジメタノールの割合が20%以上である前記特許請求の範
    囲第1項記載の歯ブラシ。
  3. 【請求項3】ハンドル首部が屈曲可能で、且つ屈曲状態
    を保持することができる前記特許請求の範囲第1項又は
    第2項記載の歯ブラシ。
JP63227095A 1988-09-09 1988-09-09 歯ブラシ Expired - Lifetime JP2620125B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63227095A JP2620125B2 (ja) 1988-09-09 1988-09-09 歯ブラシ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63227095A JP2620125B2 (ja) 1988-09-09 1988-09-09 歯ブラシ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0274210A JPH0274210A (ja) 1990-03-14
JP2620125B2 true JP2620125B2 (ja) 1997-06-11

Family

ID=16855412

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63227095A Expired - Lifetime JP2620125B2 (ja) 1988-09-09 1988-09-09 歯ブラシ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2620125B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2944830B2 (ja) * 1992-08-17 1999-09-06 帝人化成株式会社 歯ブラシの柄用樹脂組成物
DE29508990U1 (de) * 1995-05-31 1995-08-17 M + C Schiffer GmbH, 53577 Neustadt Zahnbürste
US6546583B1 (en) * 2000-07-11 2003-04-15 Bamed Ag Toothbrush

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
EASTMAN PLASTICS\\\9800167=1983 *

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0274210A (ja) 1990-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3387591B2 (ja) 歯ブラシ
US6546586B2 (en) Toothbrush with flossing functionality
JP5530776B2 (ja) 歯ブラシ
JP2008154808A (ja) 歯ブラシ
JP2620125B2 (ja) 歯ブラシ
JP5297722B2 (ja) 歯ブラシ用毛材の製造方法、歯ブラシ用毛材、歯ブラシ
JP5853182B2 (ja) 歯ブラシ用毛材および歯ブラシ
JP2016193084A (ja) 歯間清掃具
CN100482124C (zh) 牙刷
JP2007229065A (ja) 歯ブラシ
JP2009125187A (ja) 歯ブラシ用毛材および歯ブラシ
JP2002191436A (ja) 歯ブラシ
JP2004208816A (ja) 歯ブラシ
JP3129537U (ja) 歯ブラシ
JP3132251U (ja) 歯ブラシ
WO2002094058A1 (en) Polyurethane bristles
JP7407091B2 (ja) 歯ブラシ
JPH0515834U (ja) 歯ブラシ
JP2007195962A (ja) 歯ブラシ
JP6903002B2 (ja) ブラシ用毛材及びそれを用いたブラシ
JP2002028028A (ja) 歯ブラシハンドル
JP4738603B2 (ja) 歯ブラシ
JP2000014447A (ja) 歯ブラシ
JP4722639B2 (ja) 歯ブラシ
JP5504076B2 (ja) ブラシ用毛材およびその製造方法