JP2617287B2 - シリコンマイクロセンサ - Google Patents

シリコンマイクロセンサ

Info

Publication number
JP2617287B2
JP2617287B2 JP7229049A JP22904995A JP2617287B2 JP 2617287 B2 JP2617287 B2 JP 2617287B2 JP 7229049 A JP7229049 A JP 7229049A JP 22904995 A JP22904995 A JP 22904995A JP 2617287 B2 JP2617287 B2 JP 2617287B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
boron
silicon
sensor
doped layer
oxide film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP7229049A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0894398A (ja
Inventor
久敏 古林
正也 枅川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP7229049A priority Critical patent/JP2617287B2/ja
Publication of JPH0894398A publication Critical patent/JPH0894398A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2617287B2 publication Critical patent/JP2617287B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシリコンの異方性エ
ッチングを利用したシリコンマイクロセンサに関し、特
に支持体部の材料および構造に関する。
【0002】
【従来の技術】赤外線センサ、フローセンサ、ガスセン
サなど熱収支を利用するセンサでは、発熱部や検出部を
微小化・薄膜化することによって高感度化、高速応答
化、低消費電力化が可能となる。また、圧力センサ、振
動センサ、加速度センサなど可動部を有するセンサで
は、可動部とその支持部を薄膜化することによって、高
感度化、微小化が図られる。以上のように、センサ部を
非常に薄い支持体で形成することによってセンサの高感
度化、低消費電力化、センサチップの微小化、さらには
各種センサの複合化、集積化も可能になる。このような
理由から、シリコン基板のごく表面層の酸化膜や、高濃
度ボロンドープ層を残し、下層のシリコンをエッチング
で除去して、支持体及びセンサ部を形成するいわゆるシ
リコンマイクロセンサの開発が盛んである。その支持体
の形状は、ブリッジ、カンチレバー、ダイアフラムなど
様々である。支持体の概略図を図5(A)(B)(C)
に示す。つぎに上述の薄い支持体を形成する方法につい
て説明する。
【0003】シリコン単結晶をEPW液(エチレンジア
ミン・ピロカテコール・水の混合液)NaOH,KOH
などのアルカリ液でエッチングすると、結晶軸によって
エッチング速度が大きく異なる結晶軸異方性がある。す
なわち<111>方向のエッチング速度が、他の<10
0>や<110>等の方向に比べて極端に遅い。この性
質のために、例えば(100)ウェハーに、SiO2
マスクとしてエッチングで穴を開けると、ウェハー面と
54.7°の角度をなす4つの(111)面で囲まれた
逆ピラミッド形の穴が開く。また(110)ウェハーの
場合には、ウェハー面と垂直な穴が開く。(100)ウ
ェハーを用いて、熱酸化膜を形成したのち、パターン化
してマスクとし、シリコンのエッチングを行った例が図
5である。この際に支持体として残るのは、熱酸化膜の
みである。熱酸化膜の代わりに、CVD(Chemic
al Vapour Deposition)法等で形
成したSiO2膜や、Si34膜を用いた例もある。
【0004】その他の薄い支持体を形成する方法とし
て、シリコンエッチングの際の不純物濃度依存性を利用
する方法がある。前述のエッチング液では、ボロンを高
濃度に拡散したシリコン層は、エッチング速度が遅くな
り、エッチング停止層として働く。従って、シリコンウ
ェハーの片面にボロンを高濃度に拡散した層を形成し、
裏面よりSiO2、Si34などをマスクとしてエッチ
ングすると、図5(C)のダイアフラムが形成される。
ブリッジ、カンチレバー等も同様にして形成することが
できる。ただし、この際支持体として残るのは、高濃度
ボロンドープ層である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】酸化膜を用いて、薄い
支持体を形成した場合、膜厚が1ミクロン以下のように
薄くなると、支持体の湾曲が起こったり、機械的強度が
弱くなる。逆に厚くなると、シリコンと酸化膜との熱膨
張率の差によって歪が加わり、支持体にヒビ割れや、破
損が起こる。また厚い熱酸化膜は作製に時間を要し、生
産性が悪く、得られる膜厚はせいぜい2〜3ミクロン以
下である。
【0006】一方、高濃度ボロンドープ層で支持体を形
成した場合、高濃度ボロンドープ層の電気抵抗は低いの
で、この支持体上に、センサ材料を形成しようとする際
には、高濃度ボロンドープ層とセンサ材料の間を電気的
に絶縁する必要があるが、その絶縁膜をボロンドープ層
より厚く形成すると、支持体全体が受ける歪みによりヒ
ビ割れや破損が起きる。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明では一主面上に凹部が形成されたシリコン
基板3と、前記凹部を除くシリコン基板3表面に形成さ
れたボロンドープ層5と、少なくとも該ボロンドープ層
5表面に形成され、該ボロンドープ層5に比較して薄い
絶縁膜6と、からなる支持体を具備してなり、前記絶縁
膜6上にセンサ膜を設けたシリコンマイクロセンサを提
供するものである。
【0008】また、前記絶縁膜6が、SiO2,Si3
4,Al23の少なくとも1種類からなるシリコンマイ
クロセンサを提供するものである。
【0009】酸化膜等の絶縁膜の熱膨張率は、シリコン
とは異なるものの、絶縁膜の膜厚がボロンドープ層より
薄いため、支持体全体としての熱膨張率はボロンドープ
層によってほぼ定まり、ボロンドープ層の熱膨張率はシ
リコンと等しいので、作成時の熱的歪みが少なく、機械
的強度、熱的強度が強く、しかも湾曲のない平坦な支持
体(ブリッジ、カンチレバー、ダイヤフラム)が得られ
る。また、ボロンドープの深さは、約10ミクロン程度
まで深くできるので支持体を厚くすることができる。
【0010】ボロンドープ層を被覆する薄い絶縁層は、
熱酸化膜に限定されない。CVD法、スパッタリング
法、その他の方法で形成したSiO2膜でも良いし、S
34膜、Al23膜も良好である。作製プロセスの点
からは、ボロンドーピングと同じ装置(拡散装置)を使
用できる熱酸化膜が適するが、熱膨張率の点からは、S
34膜、Al23膜の方が良い。
【0011】
【発明の実施の形態】
<実施例1>図1に本発明の1実施例であるシリコンマ
イクロセンサの断面図及び平面図を、図2に、その製作
工程毎の断面図を示す。
【0012】n型シリコンウェハー3表面を熱酸化し、
フォトエッチングで熱酸化膜4をパターン化する(図2
(A))。このパターン化した熱酸化膜4をマスクとし
て、ボロンを拡散しボロンドープ層5を形成する(図2
(B))。この際ボロン濃度は、できるだけ高濃度に
(1×1020cm/cm3以上が好ましい)、また接合
深さはかなり深く(約5μm)する。つぎに、マスクの
熱酸化膜4をフッ酸緩衝液で除去した後(図2
(C))、沸点近くまで昇温したEPWエッチング液中
に浸漬し、ボロンドープ層5によりブリッジが形成され
るまでエッチングを行う(図2(D))。さらに、熱酸
化によって、ボロンドープ層5の厚さに比較して十分薄
い酸化膜6(約3000Å)を形成する(図2
(E))。最後に、得られたブリッジ部にセンサ材料と
なる薄膜7および電極8を形成して、図1のセンサが完
成する。上記実施例では、支持体の形状がブリッジの例
を示したが、カンチレバー、ダイヤフラムについても同
様に作製可能である。
【0013】<実施例2>図3に本発明の他の実施例で
あるシリコンマイクロセンサの断面図及び平面図を、図
4にその製作工程毎の断面図を示す。
【0014】n型シリコンウェハー3を熱酸化し、フォ
トエッチングで熱酸化膜4をパターン化し、シリコンエ
ッチング部のみ熱酸化膜4を残す(図4(A))。この
パターン化した熱酸化膜4をマスクとしてボロンを拡散
し、ボロンドープ層5を形成する。同時にボロンドープ
層5の表面に熱酸化膜6を薄く形成する(図4
(B))。ボロンドープ層5は数μm〜10μm、熱酸
化膜6は1000〜5000Å程度が好ましい。つぎに
マスクの酸化膜4のみを、フォトエッチングで除去した
後(図4(C))、沸点近くまで昇温したEPWエッチ
ング液中に浸漬し、シリコンのエッチングを行う。ボロ
ンドープ層5と酸化膜はエッチングされないので、これ
ら2層からなるダイヤフラムが形成される(図4
(D))。最後に得られたダイヤフラム部に、センサ材
料となる薄膜7および電極8を形成して、図3のセンサ
が完成する。
【0015】
【発明の効果】本発明の支持体上にセンサ材料を形成す
ることにより、機械的強度、熱的強度が強く、信頼性の
高いシリコンマイクロセンサが得られる。
【0016】そして、このシリコンマイクロセンサは、
赤外線センサ、フローセンサ、ガスセンサ等の熱収支を
利用するセンサに応用でき、高感度化、低消費電力化に
役立つ。また、圧力センサ、振動センサ、加速度センサ
等可動部を有するセンサへの応用も可能である。さら
に、センサの微小化、複合化、集積化にも寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示すシリコンマイクロセン
サの断面図及び平面図である。
【図2】図1に示すシリコンマイクロセンサの製造工程
図である。
【図3】本発明の他の実施例を示すシリコンマイクロセ
ンサの断面図及び平面図である。
【図4】図3に示すシリコンマイクロセンサの製造工程
図である。
【図5】従来のシリコンマイクロセンサの支持体形状を
示す構成図である。
【符号の説明】
3 シリコン基板 4 熱酸化膜 5 ボロンドープ層 6 熱酸化膜 7 センサ膜 8 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 31/0248 H01L 31/08 H (56)参考文献 特開 昭61−191953(JP,A) 特公 昭61−22899(JP,B2) International Jou rnal of Infrared a nd Millimeter Wave s Vol.6,No.1 1985年1月 発行(ニューヨーク,ロンドン)Ple num Publishing Cor poration72−73頁第1図

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一主面上に凹部が形成されたシリコン基
    板3と、 前記凹部を除くシリコン基板3表面に形成されたボロン
    ドープ層5と、 少なくとも該ボロンドープ層5表面に形成され、該ボロ
    ンドープ層5に比較して薄い絶縁膜6と、からなる支持
    体を具備してなり、 前記絶縁膜6上にセンサ膜を設けたことを特徴とするシ
    リコンマイクロセンサ。
  2. 【請求項2】 前記絶縁膜6が、SiO2,Si34
    Al23の少なくとも1種類からなることを特徴とする
    請求項1に記載のシリコンマイクロセンサ。
JP7229049A 1995-09-06 1995-09-06 シリコンマイクロセンサ Expired - Fee Related JP2617287B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7229049A JP2617287B2 (ja) 1995-09-06 1995-09-06 シリコンマイクロセンサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7229049A JP2617287B2 (ja) 1995-09-06 1995-09-06 シリコンマイクロセンサ

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62079243A Division JPH0650255B2 (ja) 1987-03-31 1987-03-31 シリコンマイクロセンサの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0894398A JPH0894398A (ja) 1996-04-12
JP2617287B2 true JP2617287B2 (ja) 1997-06-04

Family

ID=16885951

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7229049A Expired - Fee Related JP2617287B2 (ja) 1995-09-06 1995-09-06 シリコンマイクロセンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2617287B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007101459A (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Fuji Electric Fa Components & Systems Co Ltd 薄膜ガスセンサおよびその製造方法
JP2010276459A (ja) * 2009-05-28 2010-12-09 Ngk Spark Plug Co Ltd ガスセンサ
US8354729B2 (en) * 2010-12-27 2013-01-15 Industrial Technology Research Institute Gas sensor and manufacturing method thereof
FR3022684B1 (fr) * 2014-06-23 2017-10-27 Commissariat Energie Atomique Dispositif a membrane a germanium sous contrainte
CN114761773A (zh) 2019-05-21 2022-07-15 触控解决方案股份有限公司 芯片级封装中的组合式近红外和中红外传感器

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
International Journal of Infrared and Millimeter Waves Vol.6,No.1 1985年1月発行(ニューヨーク,ロンドン)Plenum Publishing Corporation72−73頁第1図

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0894398A (ja) 1996-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2811768B2 (ja) 半導体式加速度センサおよびその製造方法
JP3399660B2 (ja) 表面型の加速度センサの製造方法
JP3489309B2 (ja) 半導体力学量センサの製造方法および異方性エッチングマスク
JPH077160A (ja) 一体型圧力変換器の製造方法および装置
CN111591952B (zh) 一种mems压阻式压力传感器及其制备方法
WO2000034754A1 (fr) Capteur de pression a semi-conducteurs et son procede de fabrication
JP2617287B2 (ja) シリコンマイクロセンサ
CN112357877B (zh) 一种mems soi压力传感器及其制备方法
JP3191770B2 (ja) 半導体加速度センサ及びその製造方法
JP2002122497A (ja) 薄膜センシング部を有する半導体装置及びその製造方法
JP4000615B2 (ja) 微小機械の製造方法
JPS63243817A (ja) シリコンマイクロセンサの製造方法
JPH0748564B2 (ja) シリコンマイクロセンサ
JP3290047B2 (ja) 加速度センサ及びその製造方法
JP4532787B2 (ja) コンデンサ型マイクロホンおよび圧力センサ
JP3424371B2 (ja) 加速度センサの製造方法
JPH07107496B2 (ja) シリコンマイクロセンサ及びその製造方法
JPH10239345A (ja) 半導体センサ
JP2006003102A (ja) 半導体圧力センサーおよびその製造方法
JPH11186566A (ja) 微小装置の製造方法
JPH06163941A (ja) 半導体圧力センサ
JPH0337534A (ja) 半導体歪検出装置
JPH06221945A (ja) 半導体圧力センサおよびその製造方法
JPS63237482A (ja) 半導体圧力センサの製造方法
JP2540973B2 (ja) 半導体加速度センサ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees