JP2616945B2 - 差厚合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

差厚合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法

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哲也 喜安
幸彦 内山
雅史 宮口
実 坂本
道生 近藤
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は自動車用鋼板として優れた特性を有する差
厚合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法に関する。
(従来の技術) 自動車用鋼板として、従来より合金化溶融亜鉛めっき
鋼板が用いられている。この場合の問題として、プレス
加工を行う場合に、パウダリングと呼ばれるめっきはく
離が起こりやすい。パウダリングはめっき層中のFe濃度
に依存する特性であり、良好なパウダリング性を得るに
はFe濃度を適正範囲に制御しなければならない。このた
めたとえば特開昭61−223174号公報にみられるように一
般には合金化加熱条件を規制している。
しかし加熱条件は鋼板の表裏に等しく作用するため、
等厚めっきでは適正なFe濃度となっても、差厚めっきで
はどちらか一方の面が適正範囲を外れ、その結果耐パウ
ダリング性が劣化したり、合金化不足となりヤケムラと
称する外観不良が生じる。
また、合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、自動車に多用さ
れるプライマー塗装としてのカチオン電着塗装時に、ク
レータリングといわれるピンホール状の塗膜欠陥が発生
しやすい。
(発明が解決しようとする問題点) 鋼板の両面ともにめっき層中Fe濃度を適正範囲に制御
することにより、耐パウダリング性に優れ、またさらに
は電着塗装時にクレータリングを起こさない、差厚合金
化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法を提供することがこの
発明の目的である。
(問題点を解決するための手段) 発明者らは上記の目的を達成するためには、厚目付側
となる面におけるZn−Fe間の合金化反応を促進させ、Fe
の拡散量を薄目付側よりも多くすることに着想し、Zn−
Fe合金化反応の促進手段について検討した結果、溶融亜
鉛めっき前の還元焼鈍に先立って、表面に一定量以上の
Niを析出させることが有効であることを見出した。
さらにまた、差厚合金化溶融亜鉛めっき鋼板の少なく
とも一方の表面にFe−P合金めっき層を3g/m2以上施す
ことにより電着塗装時のクレータリング防止に対して有
効であることを見出した。
このような知見に基づきこの発明は鋼板を還元焼鈍し
て表面の酸化皮膜を除去した後、溶融亜鉛めっき浴に浸
漬してめっきを行い、表裏のめっき付着量が異なるよう
に付着量を調整し、続いて合金化加熱処理を施す差厚合
金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法において、 還元焼鈍に先立って、亜鉛付着量が厚目付となる片面
にのみ予め0.1g/m2以上のNiを析出させること を特徴とする差厚合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
(第1発明)、 鋼板を還元焼鈍して表面の酸化皮膜を除去した後、溶
融亜鉛めっき浴に浸漬してめっきを行い、表裏のめっき
付着量が異なるように付着量を調整し、続いて合金化加
熱処理を施す差厚合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
において、 還元焼鈍に先立って、亜鉛付着量が厚目付となる片面
にのみ予め0.1g/m2以上のNiを析出させること、 上記還元焼鈍に引続く亜鉛めっきのあとの合金化処理
にて得られる合金化溶融亜鉛めっき鋼板表面の少なくと
も一方の面に、Fe−P合金めっき層を3g/m2以上施すこ
と、 を特徴とする差厚合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
である。
(作 用) この発明において、還元焼鈍前のNi付着量を0.1g/m2
以上に限定した理由は、これに満たない量では合金化反
応の促進効果が得られないためである。この促進効果は
Ni付着量に対して単調に増大するが、約5g/m2で飽和す
る。Ni付着量をこれ以上増加させても弊害はないので、
これを上限とする必要はないが、コストの点で実用上5g
/m2以下が望ましい。
Niを鋼板片面に析出させる方法は、特に限定するもの
ではなく、一般に知られている硫酸塩浴、塩化物浴、ア
ルカリ浴などによる、電気めっき法によっても良いし、
Ni塩水溶液または懸濁液を鋼帯の片面に塗布する方法に
よってもかまわない。また置換反応を利用した無電解Ni
めっき液に片面のみが接触するようにして、片面Niめっ
き処理を施す方法なども採用できる。
次に電着塗装時のクレータリングを防止するために
は、Fe−Pめっき量は3g/m2未満では、合金化溶融亜鉛
めっき鋼板表面の凹凸が大きいために、表面を完全に被
覆することができない。クレータリングは鋼板表面の電
位むらにより発生するとされており、合金化溶融亜鉛め
っき鋼板はこの電位むらを起こしやすい。したがって表
面を完全にFe−Pめっき層で被覆することが必要となる
のであり、その限りにおいて厚くすることに支障はない
が実用上、10g/m2以上は得策でない。
(実施例) 例I.Alキルド冷延鋼板(0.8mm厚み)をめっき素材と
し、脱脂後下記条件で片面にNiめっきを行った。
Niめっき条件 めっき液組成 硫酸ニッケル 1.1M 塩化ニッケル 0.2M ホウ酸 0.5M pH 3.5 液温 50℃ 陰極電流密度 20A/dm2 次に還元焼鈍を施した後、0.15%のAlを含有する溶融
亜鉛浴に浸漬してめっきを行い、ワイピング装置で所定
の付着量(差厚めっき)に調整した。続いて合金化加熱
処理を行い差厚合金化溶融亜鉛めっき鋼板を作成した。
得られためっき鋼板について、付着量、めっき層中Fe
濃度、耐パウダリング性を調べた。結果を表1に示す。
表からあきらかなように、Niを0.1g/m2以上析出させ
ることにより、厚目付側および薄目付側ともに優れた耐
パウダリング性を示し、ヤケムラのない差厚合金化溶融
亜鉛めっき鋼板が製造できることがわかる。
例II、表1に示した実施例2のめっき鋼板に以下の条件
でFe−Pめっきを施した。
めっき液組成 FeCl2 150g/ KCl 200g/ クエン酸10g/ NaH2PO2 0.001〜10g/ pH 3.0 液温 50℃ 陰極電流密度 10〜150A/dm2 得られたFe−Pめっきを施した差厚合金化溶融亜鉛め
っき鋼板に、デイップタイプのリン酸塩処理を施し、次
いでカチオン電着塗装を行い、耐クレータリング性を評
価した。
結果を表2に示す Fe−Pめっき量を3g/m2以上とした場合にクレータリ
ング防止効果が著しいことがわかる。
(発明の効果) 本発明により、還元焼鈍に先立って厚目付となる鋼板
の片面にNiを析出させることにより、厚目付側および薄
目付側とも合金化処理においてめっき層内のFe濃度を適
正にすることができ、優れた耐パウダリング性を有する
差厚合金化溶融亜鉛めっき鋼板が得られる。さらにま
た、この鋼板の表面にFe−Pめっきを施すことによりカ
チオン電着塗装時のクレータリングを防止することがで
き、自動車外板用鋼板として極めて優れた特性を有する
鋼板が製造可能となる。
フロントページの続き (72)発明者 坂本 実 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 近藤 道生 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭58−39792(JP,A) 特開 昭61−257484(JP,A) 特開 昭59−23859(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板を還元焼鈍して表面の酸化皮膜を除去
    した後、溶融亜鉛めっき浴に浸漬してめっきを行い、表
    裏のめっき付着量が異なるように付着量を調整し、続い
    て合金化加熱処理を施す差厚合金化溶融亜鉛めっき鋼板
    の製造方法において、 還元焼鈍に先立って、亜鉛付着量が厚目付となる片面に
    のみ予め0.1g/m2以上のNiを析出させること を特徴とする差厚合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
  2. 【請求項2】鋼板を還元焼鈍して表面の酸化皮膜を除去
    した後、溶融亜鉛めっき浴に浸漬してめっきを行い、表
    裏のめっき付着量が異なるように付着量を調整し、続い
    て合金化加熱処理を施す差厚合金化溶融亜鉛めっき鋼板
    の製造方法において、 還元焼鈍に先立って、亜鉛付着量が厚目付となる片面に
    のみ予め0.1g/m2以上のNiを析出させること、 上記還元焼鈍に引続く、亜鉛めっきのあとの合金化処理
    にて得られる合金化溶融亜鉛めっき鋼板表面の少なくと
    も一方の面に、Fe−P合金めっき層を3g/m2以上施すこ
    と、 を特徴とする差厚合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方
    法。
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JPH04301058A (ja) * 1991-03-28 1992-10-23 Nisshin Steel Co Ltd 合金化溶融亜鉛めっき用鋼材
CN116507760A (zh) * 2020-10-28 2023-07-28 杰富意钢铁株式会社 热压构件和热压用钢板以及热压构件的制造方法

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