JP2616633B2 - ビード端部の検出方法及び装置 - Google Patents

ビード端部の検出方法及び装置

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JP2616633B2
JP2616633B2 JP12064492A JP12064492A JP2616633B2 JP 2616633 B2 JP2616633 B2 JP 2616633B2 JP 12064492 A JP12064492 A JP 12064492A JP 12064492 A JP12064492 A JP 12064492A JP 2616633 B2 JP2616633 B2 JP 2616633B2
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雅智 村山
祐司 杉谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速回転アーク溶接法
におけるビード端部の検出方法及び装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】高速回転アーク溶接法によって溶接継手
に対して溶接を行なう場合、通常、溶接線の自動追従の
ためにアークセンサによる開先倣い制御方法を採用して
いる。ここで、高速回転アーク溶接法とは電極ワイヤの
先端を偏心させておき、溶接トーチの電極ノズルを機械
的に回転させることによりアークを高速で回転させなが
ら溶接を行う方法である。また、かかる開先倣い制御方
法は、特開昭62−248571号公報等で公知であ
り、図12を参照し説明すると、アーク電圧波形とアー
ク回転位置(Cf,R,Cr,L)を検出し、溶接進行
方向前方のCf点を中心に、左右同一の位相角φ(5°
≦φ=90°)の範囲で、アーク電圧波形を積分し(S
L,SR)、その差(SL−SR)が零になるように開
先幅方向(X軸)のトーチ位置を修正するものである。
また、トーチ高さ方向(Y軸)については、アークの1
回転ごとに溶接電流波形の積分値が一定になるように制
御している。ところで、溶接継手の既設ビードと新設ビ
ードとのつなぎ部の溶接の品質を安定に確保するために
は溶接継手の既設ビード端位置を精度良く検出すること
が必要であった。
【0003】従来、既設ビードと新設ビードのつなぎ処
理を行うためには、既設ビードの端部の位置をあらかじ
め教示しておき、新設ビードの溶接において溶接トーチ
がその位置に到達した時点で所定のつなぎ処理を行って
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、既設ビ
ード端部の位置をあらかじめ教示しておいても、溶接中
の熱変形や部材の加工寸法精度の不良により、新設ビー
ドの溶接時にはその位置がズレていたり、既設ビードと
新設ビードの溶接を別々の溶接装置で行う場合には、各
溶接トーチの位置検出器の原点位置のズレにより教示位
置と実際の既設ビード5の端部位置とにズレが生じ、溶
接継手の既設ビード端と新設ビードとのつなぎ部の溶接
品質の確保が困難という問題点もあった。
【0005】本発明はかかる問題点を解決するためにな
されたもので、溶接継手の既設ビード端と新設ビードと
のつなぎ部の良好な溶接品質を安定して確保できるビー
ド端部の検出方法及び装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るビード端部
の検出装置は、高速回転アーク溶接法により溶接する溶
接トーチとワーク間のアーク電圧又は溶接電流を検出す
るアーク電圧検出器又は溶接電流検出器と、電極ノズル
の回転角度位置を検出する回転位置検出器と、アーク電
圧検出器又は溶接電流検出器の検出信号を積分する2つ
の積分器と、アークの回転の2つの所定角度範囲におい
てのみ上記積分器が積分するようにその駆動信号を回転
位置検出器の位置検出信号に基づいて出力するタイミン
グパルス発生器と、2つの積分器によって積分された検
出信号の積分値の差である偏差信号を求める第1差動ア
ンプと、第1差動アンプから出力された偏差信号の平均
値を演算する平均値演算器と、溶接トーチの既設ビード
端手前の所望移動距離の間だけ平均値演算器を動作させ
る駆動信号を出力するビード端検出制御タイミング指令
発生器と、第1差動アンプの偏差信号と平均値演算器の
平均値との差である差分出力値を求める第2差動アンプ
と、ビード端検出制御タイミング指令発生器の駆動信号
終了時点から第2差動アンプ差分出力値をアーク1回転
毎に積算して積算値を演算する積算器と、積算器の積算
値の所定回転数、所定時間或いは所定信号数当たりの変
化量と所定のしきい値とを比較し、その変化量が所定の
しきい値を越えた時に溶接トーチが既設ビード端にきた
ことを示すビード端検出信号を出力するビード端判定器
とを備えてなるものである。
【0007】
【作用】本発明においては、溶接トーチの電極ノズルの
先端に回転円運動を与えてワイヤ先端に発生するアーク
を高速回転させながら溶接する高速回転アーク溶接法に
よって溶接継手に溶接を行い、その溶接中のアーク電圧
または溶接電流とアークの回転位置とを検出し、アーク
の1回転毎にアーク回転位置の2つの所定角度範囲につ
いてアーク電圧波形または溶接電流波形を積分して、そ
の積分値の差である偏差信号をアーク1回転毎に演算
し、溶接トーチがビード端検出制御を始める位置に到達
した時点より、偏差信号と溶接トーチがビード端検出制
御を始まる位置より、所定距離手前の範囲であらかじめ
演算しておいた偏差信号の平均値との差をアーク1回転
毎に積算し、その積算値の所定回転数、所定時間或いは
所定信号数当りの変化量が所定のしきい値を越えた時に
溶接トーチが既設ビード端に到達したと判定して既設ビ
ードと新設ビードの所定のつなぎ処理を行うようにして
いる。
【0008】
【実施例】図1は本発明の実施例であるビード端部の検
出装置を示すブロック図、図2は同ビード端部の検出装
置のビード端判定器の内部構成を示すブロック図、図3
は溶接継手と電極ノズルの位置関係を示す説明図、図4
は溶接継手に電極ノズルで溶接が行われている状態を示
す斜視図、図5は電極ノズルのワイヤの回転軌跡と積分
器で積分するアーク電圧のCf 側とCr 側の対象角度範
囲の様態を示す説明図、図6はビード端部の検出方法の
原理を示す説明図、図7は2つの所定角度範囲のアーク
電圧波形の積分値の差を示す波形図である。
【0009】図において、1は溶接継手であるT字形ワ
ーク、1aはT字形ワーク1の下板、1bは立板、2は
下板2aと立板1bとで形成される溶接線、3aは電極
ノズル3の溶接ワイヤ、5はT字形ワーク1の溶接線2
に設けられた既設ビードである。
【0010】10は電極ノズル3の溶接ワイヤ3aとワ
ーク1間のアーク電圧を検出するアーク電圧検出器、1
1は電極ノズル3の溶接ワイヤ3aからワーク1に流れ
る溶接電流を検出する溶接電流検出器、12はアーク電
圧検出器10が検出したアーク電圧と溶接電流検出器1
1が検出した溶接電流とを切り換えて出力させる切換
器、13a,13bは切換器12の出力側にそれぞれ設
けられた積分器、14は溶接ワイヤ3aの回転角度位置
を検出するエンコーダ等の回転位置検出器、15は回転
位置検出器14の検出信号に基づいて積分器13a,1
3bを動作させる駆動信号を出力するタイミングパルス
発生器である。
【0011】16は2つの積分器13a,13bからそ
れぞれ出力された積分値の差である偏差信号を求める第
1差動アンプである。17は溶接トーチ3の溶接始端か
ら既設ビード端までの予め教示された移動距離のうちビ
ード端手前から一定移動距離だけ駆動信号を出力するビ
ード端検出制御タイミング指令発生器、18はビード端
検出タイミング指令発生器17の駆動信号に基づいて第
1差動アンプ16から出力された偏差信号のビード端検
出制御を開始する地点から所定距離手前の範囲で平均値
を演算する平均値演算器、19は第1差動アンプ16の
偏差信号と平均値演算器18の平均値との差である差分
出力値を求める第2差動アンプ、20はビード端検出制
御タイミング指令発生器17の駆動信号終了時点から第
2差動アンプ19の差分出力値をアーク1回転毎に積算
して積算値を演算する積算器である。
【0012】21は積算器20の積算値の所定時間当り
の変化量と所定のしきい値とを比較して電極ノズル3が
T字型ワーク1のビード端にきたことを示す終端検出信
号を出力するビード端判定器である。このビード端判定
器21は積算器20からの現在値の積算値からその一秒
前までの積算値の平均値(時刻T0 −ΔT/2からT0
+ΔT/2までの積算値Σの平均値Σ)を求める平均値
演算器22と、積算器20の積算値と平均値演算器22
の平均値との差である差分出力値を求める差動アンプ2
3と、差動アンプ23の差分出力値としきい値設定器2
5が設定したしきい値とを比較してビード端検出信号を
出力する比較器24とから構成されている。
【0013】まず、ビード端部の検出方法の原理につい
て図6に基づいて説明する。高速回転アーク溶接法によ
り、アークセンサによる開先倣い制御しながら、電極ノ
ズル3の溶接ワイヤ3aがT字形ワーク1の溶接線2に
沿って溶接を行なっていく。このとき、アーク電圧検出
器10が検出するアーク電圧は、図3に示すように回転
位置の変化に応じて溶接ワイヤ3aとワーク1との距離
が変化するため、図6のAに示すように溶接進行方向W
Dにおける回転の前方のCf 点、後方のCr 点で極大、
立板側のR点、下板側のL点で極小となる。
【0014】そして、電極ノズル3が溶接継手における
既設ビード5の端部付近に差しかかると、アークの回転
の前方Cf 側から、アークは既設ビードに乗りあげるた
め図6のBからEに示すようにCf 側の回転位置でのア
ーク電圧が次第に下降するが、Cr 側の回転位置でのア
ーク電圧は変化しない。従って、回転する電極ノズル3
のCf 側とCr 側のアーク電圧をそれぞれ検出し、両者
の電圧を比較すれば、電極ノズル3が既設ビード5の端
部に到達したことがわかる。そこで、Cf 側とCr 側と
のアーク電圧を検出し、検出した電圧を比較してその差
を求め、その差をビード端が検出できるよう設定された
しきい値と比較することにより、電極ノズル3が既設ビ
ード5の端部にきたかどうかを判断して所定のつなぎ処
理を行うことができるという訳である。
【0015】次に、上記のように構成されたビード端部
の検出装置の動作について説明する。まず、ビード端検
出が行なわれる高速回転アーク溶接法における具体例に
ついて述べる。アーク回転速度は10Hz以上、アーク
回転直径Dは1〜6mm、溶接速度は10〜300cm
/分、溶接ワイヤ径0.6mm〜2.0mm、溶接電流
は100〜1000Aである。
【0016】電極ノズル3の溶接ワイヤ3aが高速回転
アーク溶接法によってT字形ワーク1に対して溶接を行
なっているとき、切換器12を例えばアーク電圧検出器
10側に切り換え、アーク電圧検出器10が検出した電
極ノズル3の回転によって変化しているアーク電圧を積
分器13a,13bに出力させる。また、回転位置検出
器14は回転している電極ノズル3の回転位置を検出し
て位置検出信号を出力している。そして、アーク電圧検
出器10から出力されている信号のうち、溶接進行方向
Wの前方側(以下Cf 側という)の例えば、図4に示す
ように315°〜45°(Gを原点とし、R方向への角
度で、以下同様とする)である90°の角度範囲S1
溶接進行方向Wの後方側(以下、Cr 側という)の例え
ば135°〜225°である90°の角度範囲S2 の間
だけ積分器13a,13bが動作して積分するように駆
動信号をタイミングパルス発生器15は回転位置検出器
14の位置検出信号に基づいて積分器13a,13bに
それぞれ出力する。
【0017】積分器13aではCf 側の90°の角度範
囲S1 の信号を積分し、積分器13bではCr 側90℃
の角度範囲における信号を積分し、これら積分器13
a,13bによって積分された信号の積分値は第1差動
アンプ16に入力される。このように、積分器13a,
13bで積分するのはアーク電圧波形にノイズがあり、
その影響を受けないようにするためである。
【0018】第1差動アンプ16では積分器13aによ
る積分値S1 と、積分器13bによる積分値S2 の差で
ある偏差信号ΔSを求めている。従って、偏差信号ΔS
としきい値S0 とを比較し、その偏差値ΔSがしきい値
0 を越えたときに電極ノズル3がT字形ワーク1既設
ビード5の端部にきたことを図7及び図9(a)に示す
ように検出することもできる。なお、図6中のLはかか
る検出法の確認のために用意したレーザセンサによるビ
ード端検出の信号を示している。
【0019】しかし、第1差動アンプ16から出力され
る偏差信号ΔSはアークの乱れやワイヤ送給速度の変動
などの種々の要因によって図9の(i)に示すようにそ
の偏差信号ΔSの波形が乱れることがある。このため、
溶接継手のビード端以前でもその偏差信号ΔSがしきい
値S0 を越えるために誤ってビード端検出されてしまう
場合が生じる。
【0020】そこで、この実施例ではかかる誤検出をな
くするために、次に述べる信号処理をしてビード端検出
するようにしている。まず、第1差動アンプ16から出
力された偏差信号ΔSに対して平均値演算器18で溶接
継手のビード端手前における偏差信号の平均値を演算さ
せる。この平均値演算器18による平均値の演算はビー
ド端検出制御タイミング指令発生器17からの駆動信号
によって平均値演算器18が動作させられることにより
行われる。
【0021】即ち、ビード端検出タイミング指令発生器
17ではワーク1に対する図8に示す溶接トーチ3の溶
接始端Aからビード端Dまでの予め教示された移動距離
のうち、例えば溶接継手ビード端手前のB位置から溶接
継手のビード端近傍位置Cまでの一定移動距離lS の間
だけ駆動信号を平均値演算器18に出力する。従って、
平均値演算器19は図9の(i)に示すように一定移動
距離lS の間だけ動作して第1差動アンプ16から出力
される偏差信号ΔSの所定移動距離当りの平均値を演算
し、第2差動アンプ19にその平均値を出力する。
【0022】第2差動アンプ19では第1差動アンプ1
6から出力される偏差信号ΔSと平均値演算器18の偏
差信号の平均値との差を求め、その差である差分出力値
を積算器20に出力する。積算器20ではビード端検出
制御タイミング指令発生器17の駆動信号を受け、その
駆動信号終了時点から第2差動アンプ19の差分出力値
をアーク1回転毎に積算し、積算値を演算してビード端
判定器21に出力する。ビード端判定器21では積算器
20が出力する積算値の所定時間当りの変化量Vを求
め、その変化量Vと所定のしきい値とを比較し、その変
化量Vが所定のしきい値を越えた時に電極ノズル3がT
字形ワーク1の既設ビード5の端部にきたことを示すビ
ード端検出信号を出力する。
【0023】ビード端判定器21の動作を図2に基づき
更に詳細に説明すると、ビード端判定器21における平
均値演算器22では積算器20からの出力Σの時刻T0
−ΔT/2から、T0 +ΔT/2までの平均値Σを求
め、その平均値Σを差動アンプ23に出力している。差
動アンプ23は積算器20からの積算値Σと平均値演算
値22の平均値Σとの差を求めて比較器24にその差の
信号を出力しているが、これは積算器20の積算値の所
定時間当りの変化量Vの演算方法の一例である。 {実施例 T0 =1、Δ1=1秒}
【0024】比較器24では差動アンプ23から出力さ
れた積算値の所定時間当りの変化量Vとしきい値設定器
25によって設定された所定のしきい値とを比較し、そ
の差がしきい値を越えた時に電極ノズル3がT字形ワー
ク1の既設ビード5の端部にきたことを示すビード端検
出信号を出力する。従って、比較器24から出力された
ビード端検出信号によって電極ノズル3が既設ビード5
の端部にきたことを高精度で検出することができる。な
お、しきい値設定器24によるしきい値は積算器20の
積算値Σの変化量Vが急峻に増大して終端位置にきたこ
とを示す値に設定されており、比較器24は変化量Vが
しきい値を越えた瞬間にビード端と判定する。
【0025】このように、第1差動アンプ16から出力
される偏差信号ΔSから平均値演算器18で平均値を求
め、第2差動アンプ19で偏差信号と平均値との差を求
め、その差を積算器20で加算させているのは、積算値
20で積算させる最初の基準となる積算値を零レベルに
して偏差信号の変化を急峻な変化として捉えることがで
きるようにしてアーク乱れやワイヤ送給速度の変動等の
種々の要因によって生じる偏差信号の波形の乱れによる
影響を受けないようにしたものである。
【0026】また、積算器20の積算値を直ちにしきい
値と比較してビード端検出せずに、その積算値の所定時
間当りの変化量をしきい値と比較してビード端検出する
ようにしたのは、既設ビードの端部において積算値が積
算中に急激に増加するため、積算値の急変点(変曲点)
を見つけることによりビード端判定をすれば、より確実
且つ高精度にビード端位置を検出することができるため
である。従って、溶接継手の既設ビード端と新設ビード
との良好な溶接品質を安定して確保することができる。
なお、積算値の変化量をその実施例では所定時間当りの
変化量として捉えるようにしているが、積算値の所定回
転数或いは所定信号数当りの変化量として捉えるように
してもビード端検出できることは勿論である。
【0027】上記図5に示す実施例では、積分器13
a,13bで積分するアーク電圧の対象をCf 側では3
15°〜45°である90°の角度範囲S1 とし、Cr
側では135°〜225°である90°の角度範囲S2
としているが、角度範囲は90°に限られるものでな
く、5°以上〜180°以下であればビード端検出でき
ることはいうまでもない。
【0028】更に上述した実施例ではアーク電圧検出器
10によってアーク電圧を検出し、それを信号処理して
溶接継手のビード端を検出する説明をしたが、切換器1
2を溶接電流検出器11側に切換えて溶接電流検出器1
1によって検出した溶接電流に対して上述した実施例と
同様に信号処理するようにしても溶接継手のビード端を
検出することができる。なお、アーク電圧ではCf 位置
での電圧が減少するように対し、溶接電流では逆にCr
側のR位置での電流が増大するという相違があるだけで
ある。
【0029】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり、ワークに
対して高速回転アーク溶接法で溶接を行っている場合
に、溶接中のアーク電圧または溶接電流とアークの回転
位置とを検出し、アークの1回転毎にアーク回転位置の
2つの所定角度範囲についてアーク電圧波形または溶接
電流波形を積分して、その積分値の差である偏差信号を
アーク1回転毎に演算し、溶接トーチがビード端検出制
御を始める位置に到達した時点より、偏差信号と溶接ト
ーチがビード端検出制御を始まる位置より、所定距離手
前の範囲であらかじめ演算しておいた偏差信号の平均値
との差をアーク1回転毎に積算し、その積算値の所定回
転数、所定時間或いは所定信号数当りの変化量が所定の
しきい値を越えた時に溶接トーチが既設ビード端に到達
したと判定して既設ビードと新設ビードの所定のつなぎ
処理を行うようにしたので、溶接アーク自体がセンサの
役目を果たし、溶接による熱歪や収縮等の変型やワイヤ
の曲りグセ等の影響を受けず、しかもアーク乱れやワイ
ヤ送給速度の変動などの種々の要因によってアーク電圧
波形又は溶接電流波形自体が乱れた場合にも波形の乱れ
の影響を受けにくいように信号処理されるため、ビード
端を誤検出することなく、溶接過程で溶接継手のビード
端位置を確実且つ高精度に検出し、溶接継手の既設ビー
ドと新設ビードとビード継ぎ部の良好な溶接品質を安定
して確保できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるビード端部の検出装置
を示すブロック図である。
【図2】同ビード端部の検出装置の変曲点判定器の内部
構成を示すブロック図である。
【図3】溶接継手と電極ノズルの関係を示す説明図であ
る。
【図4】溶接継手に電極ノズルで溶接が行われている状
態を示す斜視図である。
【図5】電極ノズルのワイヤの回転軌跡と積分器で積分
するアーク電圧のCf 側とCr側の対象角度範囲の様態
を示す説明図である。
【図6】ビード端部の検出方法の原理を示す説明図であ
る。
【図7】2つの所定角度範囲のアーク電圧波形の積分値
の差を示す信号の波形図である。
【図8】溶接継手に対するビード端部の検出装置の検出
手順を示す説明図である。
【図9】ビード端部の検出装置の各部位における信号波
形を示す波形図である。
【図10】従来のアークセンサによる開先倣い制御方法
を示す説明図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接トーチの電極ノズルの先端に回転円
    運動を与えてワイヤ先端に発生するアークを高速回転さ
    せながら溶接する高速回転アーク溶接法において、 溶接中のアーク電圧または溶接電流とアークの回転位置
    とを検出し、アークの1回転毎にアーク回転位置の2つ
    の所定角度範囲についてアーク電圧波形または溶接電流
    波形を積分して、その積分値の差である偏差信号をアー
    ク1回転毎に演算し、溶接トーチがビード端検出制御を
    始める位置に到達した時点より、偏差信号と溶接トーチ
    がビード端検出制御を始まる位置より、所定距離手前の
    範囲であらかじめ演算しておいた偏差信号の平均値との
    差をアーク1回転毎に積算し、その積算値の所定回転
    数、所定時間或いは所定信号数当りの変化量が所定のし
    きい値を越えた時に溶接トーチが既設ビード端に到達し
    たと判定して既設ビードと新設ビードの所定のつなぎ処
    理を行うようにしたことを特徴とするビード端部の検出
    方法。
  2. 【請求項2】 高速回転アーク溶接法により溶接する溶
    接トーチとワーク間のアーク電圧又は溶接電流を検出す
    るアーク電圧検出器又は溶接電流検出器と、電極ノズル
    の回転角度位置を検出する回転位置検出器と、アーク電
    圧検出器又は溶接電流検出器の検出信号を積分する2つ
    の積分器と、アークの回転の2つの所定角度範囲におい
    てのみ上記積分器が積分するようにその駆動信号を回転
    位置検出器の位置検出信号に基づいて出力するタイミン
    グパルス発生器と、2つの積分器によって積分された検
    出信号の積分値の差である偏差信号を求める第1差動ア
    ンプと、第1差動アンプから出力された偏差信号の平均
    値を演算する平均値演算器と、溶接トーチの既設ビード
    端手前の所望移動距離の間だけ平均値演算器を動作させ
    る駆動信号を出力するビード端検出制御タイミング指令
    発生器と、第1差動アンプの偏差信号と平均値演算器の
    平均値との差である差分出力値を求める第2差動アンプ
    と、ビード端検出制御タイミング指令発生器の駆動信号
    終了時点から第2差動アンプ差分出力値をアーク1回転
    毎に積算して積算値を演算する積算器と、積算器の積算
    値の所定回転数、所定時間或いは所定信号数当たりの変
    化量と所定のしきい値とを比較し、その変化量が所定の
    しきい値を越えた時に溶接トーチが既設ビード端にきた
    ことを示すビード端検出信号を出力するビード端判定器
    とを備えてなることを特徴とするビード端部の検出装
    置。
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