JP2616520B2 - 医療用画像表示装置 - Google Patents

医療用画像表示装置

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JP2616520B2
JP2616520B2 JP3246672A JP24667291A JP2616520B2 JP 2616520 B2 JP2616520 B2 JP 2616520B2 JP 3246672 A JP3246672 A JP 3246672A JP 24667291 A JP24667291 A JP 24667291A JP 2616520 B2 JP2616520 B2 JP 2616520B2
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健史 川崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、X線CT装置や核磁
気共鳴断層撮像装置(以下、MRI装置という)などの
画像診断機器を用いて撮像された被検体の画像を表示す
る医療用画像表示装置に係り、特には、表示される画像
のコントラストを調整するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】CRTディスプレイなどのモニタに表示
された画像のコントラスト調整は、画像の濃度ヒストグ
ラムにおけるウィンドレベル(以下、WLと略す)とウ
ィンドウ・ウィドゥス(以下、WWと略す)との設定に
より行われている。実際には、モニタが設置された画像
表示装置にWLとWWとを調整するためのトラックボー
ルが設けられており、画像の読影を行う医者や技師など
がトラックボールを操作してモニタに表示されている画
像のコントラスト調整を行っている。この場合におい
て、濃度ヒストグラムが表示されることはなく、トラッ
クボールの操作によるWLとWWとの設定は装置の内部
で処理されて表示画像に反映されるようになっている。
以下に図面を参照しながらWWとWLとについて説明す
る。
【0003】図10は画像診断機器で撮像された被検体の
画像の濃度ヒストグラムを例示している。周知のとお
り、濃度ヒストグラムは画像の各画素の濃度値を取り出
し、その濃度値をカウントして作成される。このような
濃度ヒストグラムで表される画像を表示する装置として
CRTディスプレイを例に挙げる。CRTディスプレイ
の表示階調値は一般に 256階調であるから、濃度ヒスト
グラムの横軸である濃度値の幅は最小値から最大値にか
けて 256分割される。上記のWWはこの濃度値の幅を任
意に設定するパラメータで、WLはWWの中心値のこと
を示している。
【0004】コントラスト調整は、読影したい部位(例
えば、病巣部位)と、その周囲の部位との明暗差を明確
にする方向で行われる。いま、図10に示した濃度ヒスト
グラムのAの領域の明暗差を明確にしたいとする。上述
のように、濃度ヒストグラムの濃度値は全体で 256分割
されているが、この領域Aの部分の濃度値を 256分割す
れば領域A内の濃度差は顕著になり明暗差は明確にな
る。すなわち、WWをその領域Aに設定し、WLをその
中心値に設定すればよい。従来では、このWW,WLの
設定を、前述のトラックボールを任意に操作して表示画
像のコントラスト変化を見ながら設定していた。
【0005】この方法では、表示画像の1枚1枚に対
し、トラックボールの操作によるコントラスト調整が必
要となる。特に、MRI装置を使って撮像された画像
は、撮像方法や撮像時のパラメータ(パルスシーケンス
等)や撮像部位によって濃度値が大きく異なるため、表
示画像の1枚1枚に対するコントラスト調整は不可欠で
ある。しかし、検査のスループットの向上や患者の負担
軽減から検査時間の短縮化を図りたいという要望は増加
する傾向にあり、ある程度のコントラスト調整ができれ
ばそれでよいという場合も多い。そこで、コントラスト
の自動設定を行うための手法が開発されている。
【0006】MRI装置で撮像された画像のコントラス
ト自動設定では、まず、撮像方法や撮像パラメータ,撮
像部位に応じて、平均的に適切であると判断されるW
W,WLの値を得るための濃度変換を行う関数式(以
下、評価式という)を求める。そして、撮像された画像
の濃度ヒストグラムを作成し、これを前記求めた評価式
に与えてWW,WLを得る。医者や術者は、その評価式
を撮像方法や撮像パラメータ,撮像部位に応じて選択す
ればよく、これである程度の適切なコントラスト調整が
自動的に行われる。もちろん、細かにコントラストの調
整を行いたい場合に対しては上述したような手動による
微調整が行われるが、そうでない場合では、わずらわし
い手動によるコントラスト調整を省くことができ、しば
しば用いられている自動設定手法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、MRI
装置における撮像方法や撮像パラメータは、実に多種多
様であり、これらの全てに対して評価式を導くのは大変
な作業である。これに加え、撮像方法や撮像パラメータ
は撮像時間の短縮化という目的に向かって日々刻々と新
たなものが開発されており、新たな撮像方法や撮像パラ
メータで撮像された画像に対して即座に対応することが
できないという欠点がある。MRI装置だけに限ること
ではなく、X線CT装置に対しても同様で被検体に曝射
するX線強度やスキャン位置の種類に応じてそれぞれの
評価式を導くのは大変な作業となっている。
【0008】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、上記の欠点を解消したコントラスト
の自動設定を行うことができる医療用画像表示装置を提
供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するために次のような構成をとる。すなわち、この
発明は、画像診断機器で撮像された画像のコントラスト
調整のパラメータであるウィンドウ・ウィドゥスとウィ
ンドウ・レベルとを、表示画像に対して設定する医療用
画像表示装置であって、前記画像診断機器で撮像された
画像の濃度ヒストグラムを作成する手段と、前記作成さ
れた濃度ヒストグラムのデータを荷重和計算して前記ウ
ィンドウ・ウィドゥスとウィンドウ・レベルとを出力す
るニューラルネットワークと、前記ニューラルネットワ
ークの荷重を多種多様の画像の濃度ヒストグラムに基い
て学習し決定する学習手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0010】
【作用】この発明によれば、学習手段が多種多様の画像
の濃度ヒストグラムに基づいてニューラルネットワーク
の荷重を学習して決定する。ニューラルネットワークは
学習の結果決定された荷重を用いて、画像の濃度ヒスト
グラムデータを荷重和計算し、ウィンドウ・ウィドゥス
とウィンドウ・レベルとを出力する。ここで、出力され
るウィンドウ・ウィドゥスとウィンドウ・レベルは、多
種多様の画像の濃度ヒストグラムを学習した結果の荷重
を用いて計算された値であるため、異なる濃度ヒストグ
ラムで表されるそれぞれの画像に対応した適切な値とな
る。
【0011】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。図1は本実施例における医療用画像表示装置
の概略構成を示したブロック図である。X線CT装置や
MRI装置などの画像診断機器1で撮像された被検体の
画像の濃度ヒストグラムを求めるヒストグラム作成手段
2と、作成された濃度ヒストグラムのデータを荷重和計
算してWW,WLの値を求めるニューラルコンピュータ
3(以下では、これをニューラルネットワーク3と称す
る)と、乱数発生器4と、ニューラルネットワーク3の
荷重を学習により決定する学習手段5と、ニューラルネ
ットワーク3で求められたWW,WLの値を用いて画像
のコントラスト調整を行うコントラスト設定部6と、画
像を表示するCRTディスプレイ7とが備えられてい
る。
【0012】ニューラルネットワーク3は、図2の概念
的なモデルに示すように、複数個のニューロンN(神経
細胞と同じような荷重和処理を行う電子部品)を層状に
備え、各ニューロンNをシナプス結合Cと呼ばれる結合
手でネットワーク結合して構成される。この例では、入
力層A,中間層B,出力層Cの3層モデルとし、入力層
Aには30個のニューロンNA1〜NAnを備え、中間層
Bには20個のニューロンNB1〜NBmを備え、出力層
Cには2個のニューロンNC1,NC2を備えて構成し
ている。この層数およびニューロンの数は特定されず、
任意の数を設定すればよい。出力層Cのニューロンの数
を2個としているのは、これらのニューロンNC1,N
C2の出力値がWW,WLに相当するからである。な
お、このニューラルネットワーク3はハードウエアで構
成してもよいし、ソフトウエアで実現してもよい。
【0013】本実施例における医療画像表示装置の動作
は大まかに2つの流れに分けられる。まずは、(A)学
習手段5を用いてニューラルネットワーク3のシナプス
結合Cの重みを決定し、次には、(B)その学習された
シナプス結合Cの重みをニューラルネットワーク3に設
定して実際の画像のコントラスト調整を行う。(A)の
ニューラルネットワークの学習について以下に説明す
る。
【0014】〔A−1〕学習に用いる画像をヒストグラ
ム作成手段1に入力する。この学習用画像としては、で
きる限り多種類のものを多数にわたって入力するのが望
ましい。例えば、医療診断機器としてMRI装置を用い
るならば、撮像方法や撮像パラメータを夫々変えて撮像
した各種の画像である。ヒストグラム作成手段1は、入
力した画像から所定の数(例えば、4096点) の画素値を
取り出して、同じ値の画素数をカウントし、例えば、図
10に示したような濃度ヒストグラムを得る。ここで、所
定の数だけの画素値を取り出すのは、画像のサイズにか
かわらず、濃度ヒストグラムの作成のためのサンプリン
グ数を一定にするためである。
【0015】そして、通常 256分割されている濃度ヒス
トグラムの濃度値の最小値から最大値までの幅を30分割
する。これはニューラルネットワーク3の入力層Aのニ
ューロンNAnの個数に対応させるためで、濃度ヒスト
グラムの隣接する濃度値の平均を数回とって、濃度値を
30分割する。
【0016】次に、ヒストグラム作成手段1は、作成し
た濃度ヒストグラムをニューラルネットワーク3で学習
しやすいように規格化する。学習の目的は、あらゆるパ
ターンの濃度ヒストグラムに対しても一律に最適なW
W,WLとを設定することができるニューラルネットワ
ークを作ることにある。あらゆるパターンの濃度ヒスト
グラムを学習させることから、濃度ヒストグラムの濃度
値の最大値や最小値、カウント数の最大値や最小値を規
定してパターンのみの学習をさせる。濃度ヒストグラム
の規格化はそのための処理である。例えば、次のように
する。
【0017】図3(a) に示したような、濃度ヒストグラ
ムの縦軸の最大カウント数Y1が「1」となるように各
カウント数を変換する。同様に、30分割された横軸の最
大濃度値X2を「1」に規定し、最小濃度値X1を
「0」に規定する。こうして規格化されたのが同図(b)
に示すような濃度ヒストグラムである。図4(a) に示し
た濃度ヒストグラムに対して上記のような規格化を行う
と、同図(b) に示したようになる。
【0018】〔A−2〕学習手段5によるニューラルネ
ットワーク3の学習処理 以下、図5および図6のフローチャートを参照しながら
説明する。これらのフローチャートには1回の学習処理
の流れを示している。
【0019】まず、図5のステップS1で、図1に示し
た乱数発生器4からニューラルネットワーク3に向けて
乱数を発生させ、その乱数値を各ニューロンNを結合し
ているシナプス結合Cの重みとする。ここで設定した重
みを初期値として、以下の学習処理を実行し最終的な重
みを決定していく。なお、説明の簡単化のため図7に示
すように、各層ともにi番目のニューロンに注目する。
ただし、A層のニューロンNAiのiは1〜nまで変化
し、B層のニューロンNBiのiは1〜mまで変化し、
C層のニューロンNCiのiは1,2と変化する。
【0020】乱数発生器4で設定された入力層Aのニュ
ーロンNAiと中間層BのニューロンNBiとを結合す
るシナプス結合の重みをWiiで表し、中間層Bのニュ
ーロンNBiと出力層CのニューロンNCiとを結合す
るシナプス結合の重みをWjiで表す。
【0021】図1のヒストグラム生成手段2で規格化さ
れた、ある画像の濃度ヒストグラムを各ヒストグラムデ
ータ(濃度値×カウント数)を入力層AのニューロンN
Aiに入力する。このヒストグラムデータの値をXAi
とし、これをニューロンNAiのニューロン値とする
(ステップS2)。
【0022】ステップS3で、中間層Bの各ニューロン
NBiのニューロン値XBiを次の計算式(1),(2) で算
出する。 XBi’=Σ(XAi×Wii)・・・・(1) この(1) 式の右辺のΣはiを1〜nまで変化させたとき
の総和を求めるもので、入力層AのニューロンNAiと
シナプス結合の重みWiとの荷重和をまず算出する。 XBi=f(XBi')=1/(1+Exp(XBi’)) ・・・・(2) 次に、この(2) 式を用いて、(1) 式で算出された荷重和
をシグモイド関数f(X) に代入してニューロンNBiの
ニューロン値XBiを算出する。シグモイド関数はf
(X)=1/(1+Exp(X))で表される。
【0023】ステップS4では、ステップS3と同様に
して、出力層Cの各ニューロンNCiのニューロン値X
Ciを算出する。すなわち、(1),(2) 式と同様な(3),
(4) 式を用いてニューロン値NCiを算出する。 XCi’=Σ(XBi×Wji)・・・・(3) XCi=f(XCi')=1/(1+Exp(XCi’)) ・・・・(4)
【0024】算出されたこれらの各ニューロン値、XA
i,XBi,XCiを図示しないメモリにストアする
(ステップS5)。
【0025】ニューラルネットワーク3では、以上のよ
うにして、入力層Aから伝搬され出力層Cに現れたニュ
ーロン値NCi(i=1,2)をそれぞれWW,WLと
するが、いま、伝搬されるときのシナプス結合の重みW
ii,Wjiは乱数で設定した値であるため、ここで出
力されたニューロン値NCiが最適なWW,WLを与え
るものではない。以下の処理では専門家の判断によるW
W,WLに基づく学習を行ってシナプス結合の重みを決
定する。この学習方法は一般的に用いられているバック
プロバケーション法(逆伝搬法)による。
【0026】ステップS6では、ステップS2で入力し
た濃度ヒストグラムで表される画像を幾人かの専門家
(医者や術者など)にコントラスト調整してもらい、そ
のときの各人が設定したWW,WLの平均値ww,wl
を求める。そして、これを出力層CのニューロンNCi
に入力する。
【0027】ステップS7で、出力層CのニューロンN
Ciの値XCiとww,wlとの差を算出して、ニュー
ロンNCiの誤差Eciを求めて学習信号DCiを算出す
る。Eci=NCi−ww(wl)。出力層Cのニューロ
ンNCiの場合は、ここで算出された誤差Eciがそのま
ま学習信号DCiになる(DCi=Eci)
【0028】ステップS8で、中間層Bの各ニューロン
NBiが負うべき誤差Ebiを求めて学習信号DBiを算
出する。誤差Ebiは次の(5) 式を用いて算出する。 Ebi=Σ(Wji×DCi)・・・・(5) この(5) 式は、図8に示すように、中間層Bのニューロ
ンNBiと、出力層CのニューロンNCi(i=1,
2)とをつなぐシナプス結合の重みWj1,Wj2と、
出力層CのニューロンNCiの学習信号DCiとの荷重
和を求める式である。これがニューロンNBiの負うべ
き誤差Ebiになる。
【0029】次に、以下の(6) 式を用いてニューロンN
Biの学習信号DBiを算出する。 DBi=Ebi×f'(XBi') ・・・・(6) この(6) 式のf'(XBi') は、前記のシグモイド関数の微
分式f'(X') に、前記ステップS3で求めたニューロン
NBiの荷重和XBi’=Σ(XAi×Wii)を代入
し、これにステップS8で求めた誤差Ebiを乗算する式
である。これで中間層Bの各ニューロンNBiの学習信
号DBiが算出される。
【0030】ステップS9では、同様にして入力層Aの
各ニューロンNAiが負うべき誤差Eaiを求めて学習信
号DAiを算出する。すなわち、(5),(6) 式と同様な次
の(7),(8) 式を用いる。 Eai=Σ(Wji×DBi)・・・・(7) DAi=Eai×f'(XAi)・・・・(8)
【0031】図9を参照する。入力層AのニューロンN
Aiが負うべき誤差Eaiは、ニューロンNAiと中間層
BのニューロンNBi(i=1〜m)とをつなぐシナプ
ス都合の重みWii(2文字目のi=1〜m)と、ステ
ップS8で算出したニューロンNBiの学習信号DBi
(i=1〜m)との荷重和で得られる。そして、学習信
号DAiは得られた誤差Eaiに、シグモイド関数の微分
f'(XAi)、ただし、XAi は、ニューロンXAiに入力さ
れたヒストグラムデータ(濃度値×カウント数)の値を
乗算して得られる。
【0032】ステップS10では、上記算出した学習信号
とニューロン値とを用いてシナプス結合Cの重みWi
i,Wjiを変更する。重みの変更には次の(9),(10)式
を用いる。 ΔWii(n+1)=α(DBi×XAi)+β(ΔWii(n))・・・・(9) この(9) 式において、符号nは変更回数を示し、αは任
意に設定される学習定数,βは任意に設定される安定化
定数を示す。ΔWii(n+1)は今回変更する重みの値を
示し、ΔWii(n) は前回変更された重みの値を示して
いる。いま、1回目の学習であるから前回変更した重み
の値はなく、ΔWii(n) は零である。すなわち、入力
層AのニューロンNAiと中間層BのニューロンNBi
とをつなぐ重みWiiは、α(DBi×XAi)で算出
される値に変更される。
【0033】 ΔWji(n+1)=α(DCi×XBi)+β(ΔWji(n))・・・・(10) この(10)式も同様で、中間層BのニューロンNBiと出
力層CのニューロンNCiとをつなぐシナプス結合の重
みWjiは、α(DCi×XBi)で算出される値に変
更される。
【0034】以上のようにして、各層のニューロン同士
を結合するシナプス結合の重みを1回変更することで1
回の学習が終了する。2回目の学習では、上記の処理に
よって得られた重みの値が(9),(10)式のΔWii(n),Δ
Wji(n) に代入されて計算される。これを多数回繰り
返す過程で、誤差Eai, Ebi, Eciの値を監視し、誤差
の値が少なくなるように、(9),(10)式のα,βを設定す
る。
【0035】前述したように、この学習の目的は、あら
ゆるパターンの濃度ヒストグラムに対しても一律に最適
なWW,WLを設定することにある。したがって、複数
枚の異なった濃度ヒストグラムで表される画像を用意
し、これらの画像を多数回にわたって学習させ、最終的
なシナプス結合の重みWii,Wjiを決定する。この
とき、異なる画像の入力順序を夫々変えて学習させるの
が望ましい。例えば、10枚の画像を次々に入力してそれ
ぞれ1回の学習を終えると、2回目の学習の際には10枚
の画像の並びを変えて入力する。これは、ニューラルネ
ットワーク3が画像の並びを学習し、それに合わせてシ
ナプス結合の重みを決定してしまうからである。
【0036】実際に、学習されたニューラルネットワー
ク3を用いて画像のコントラスト調整を行う場合には、
濃度値が異なる画像がランダムに入力される場合も想定
しなけらればならない。そのためにも、画像の並びを変
えて学習させるのが好ましい。本発明者は、この学習に
ついて、異なる撮像方法, 異なる撮像パラメータで撮像
されたMRI画像を 206枚用意し、それぞれの画像の並
びを変えながら3万回の学習を行った。その結果、設定
されたシナプス結合の重みWii,Wjiを用いること
で、濃度値が異なる画像をランダムに入力しても、それ
ぞれが平均的に適切なコントラストが得られた。
【0037】さて、学習処理が終り、ニューラルネット
ワーク3のシナプス結合の重みWii,Wjiが決定さ
れると、そのニューラルネットワーク3を用いて実際の
画像のコントラスト調整を行う(前述の符号(B)で記
述した処理)。〔B−1〕まず、表示画像のデータを図
1に示したヒストグラム作成手段2に入力して規格化さ
れた濃度ヒストグラムを作成し、これをニューラルネッ
トワーク3に入力する。
【0038】〔B−2〕ニューラルネットワーク3は、
図5に示したフローチャートのステップS2からステッ
プS4までの処理を実行し、出力層CのニューロンNC
1,2の値、XC1,XC2を求める。このニューロン
値XC1,XC2がWW,WLの値となる。図5に示し
たフローチャートのステップS6で、専門家によるw
w,wlの値を出力層CのニューロンNC1,NC2に
入力したが、このとき、ニューロンNC1にwwを入力
して学習すれば、ニューロンNC1の値XC1が求める
WWになり、ニューロンNC2の値XC2が求めるWL
の値になる。
【0039】しかし、ここで求められたWW,WLは規
格された濃度ヒストグラムに対するWW,WLである。
実際にCRTディスプレイ6に表示される画像はこのよ
うな濃度ヒストグラムの規格化が行われていないので、
前記求めたWW,WLをそれに対応できるように変換す
る。次の(11),(12) 式を用いて行う。 WW’=WW(X2−X1)・・・・(11) WL’=WL(X2−X1)+X1・・・・(12)
【0040】上式の符号X1,X2は図3の(a) に示し
た濃度値の最小値と、最大値のことである。ヒストグラ
ム作成手段1では、規格化するために濃度ヒストグラム
の最小値と最大値の幅「X2−X1」を「1−0=1」
に設定したので、これを元に戻すため、得られたWWに
(X2−X1)を乗算する。その値WW’が実際の画像
に対するウィンドウ・ウィドゥスとなる。WLに対して
も同様に(X2−X1)を乗算し、さらにX1を加算す
る。これは図3(b)に示すようにX1を「0」に規定し
ており、これを補正するためにX1を加算する。得られ
た値WL’が実際の画像に対するウィンドウ・レベルで
ある。
【0041】先程、本発明者はMRI画像を 206枚用意
し、それぞれの画像の並びを変えながら3万回の学習を
行った旨記載したが、さらに、このニューラルネットワ
ーク3を用いて実際の画像のWW’,WL’とを求めた
ときの処理時間を参考までに以下に記載しておく。画素
数 128×128 のサイズの画像では約0.29秒, 256×256
のサイズの画像も同じく0.29秒, 512×512 のサイズの
画像では約0.43秒である。このような短い時間で、平均
的に適切なWW’とWL’が得られた。
【0042】得られたWW’,WL’は、図1に示した
コントラスト設定部6に送られる。コントラスト設定部
6は入力画像に対してそのWW’,WL’を設定してC
RTディスプレイ7に出力表示する。
【0043】表示された画像を医者や術者が見て、さら
にコントラスト調整が必要と判断されれば、従来例に記
載したように手動による微調整が行われるが、微調整の
必要が特になければ、全くの手動操作なしのコントラス
ト自動設定となる。また、微調整するにしても、平均的
に適切なコントラスト調整が予め行われた状態なので、
その操作は容易になる。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明の医療用画像表示装置は、多種多様の画像の濃度ヒス
トグラムに基づく学習によってニューラルネットワーク
の荷重を決定し、決定した荷重を用いて画像の濃度ヒス
トグラムデータを荷重和計算して、コントラスト設定の
パラメータであるウィンドウ・ウィドゥスとウィンドウ
・レベルとを得るようにした。したがって、異なる濃度
ヒストグラムで表される画像に対してもそれぞれに適切
なウィンドウ・ウィドゥスとウィンドウ・レベルが得ら
れる。従来のように、画像の種類に応じた評価式を導く
必要もなく、また、多種多様の画像の濃度ヒストグラム
に基づく学習を行っているので、新たな種類の画像にも
即座に対応して適切なコントラストを自動設定すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る医療用画像表示装置
の概略的な構成を示したブロック図である。
【図2】ニューラルネットワークの構成を概念的にモデ
ル化した図である。
【図3】濃度ヒストグラムの規格化処理を説明する図で
ある。
【図4】同じく濃度ヒストグラムの規格化処理を説明す
る図である。
【図5】1回の学習処理の流れを示したフローチャート
である。
【図6】図5に続くフローチャートである。
【図7】ニューラルネットワークの構成の一部を概念的
にモデル化した図である。
【図8】バックプロバケーション法による学習の様子を
示したニューラルネットワークのモデル図である。
【図9】同じく、バックプロバケーション法による学習
の様子を示したニューラルネットワークのモデル図であ
る。
【図10】従来技術において、画像のコントラスト調整
のパラメータであるウィンドウ・ウィドゥスとウィンド
ウ・レベルとを説明する濃度ヒストグラムである。
【符号の説明】
1・・・画像診断機器 2・・・ヒストグラム作成手段 3・・・ニューラルネットワーク 5・・・学習手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像診断機器で撮像された画像のコント
    ラスト調整のパラメータであるウィンドウ・ウィドゥス
    とウィンドウ・レベルとを、表示画像に対して設定する
    医療用画像表示装置であって、 前記画像診断機器で撮像された画像の濃度ヒストグラム
    を作成する手段と、前記作成された濃度ヒストグラムの
    データを荷重和計算して前記ウィンドウ・ウィドゥスと
    ウィンドウ・レベルとを出力するニューラルネットワー
    クと、前記ニューラルネットワークの荷重を多種多様の
    画像の濃度ヒストグラムに基いて学習し決定する学習手
    段とを備えたことを特徴とする医療用画像表示装置。
JP3246672A 1991-08-30 1991-08-30 医療用画像表示装置 Expired - Lifetime JP2616520B2 (ja)

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