JP2615785B2 - チエノシンノリン化合物 - Google Patents

チエノシンノリン化合物

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JP2615785B2 JP63066833A JP6683388A JP2615785B2 JP 2615785 B2 JP2615785 B2 JP 2615785B2 JP 63066833 A JP63066833 A JP 63066833A JP 6683388 A JP6683388 A JP 6683388A JP 2615785 B2 JP2615785 B2 JP 2615785B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規かつ医薬として有用なチエノシンノリン
化合物に関する。
〔従来技術と発明が解決しようとする課題〕
ジアゼパムに代表されるベンゾジアゼピン(BZP)誘
導体は、古くから抗不安薬あるいは睡眠障害の治療薬と
して用いられている。最近の薬理学的研究等により、BZ
P誘導体に特異的な親和性を示す受容体が中枢神経系に
存在することが判明した〔Science,vol.198,849(197
7)〕。以来多くの研究がなされ、BZP誘導体はもとより
BZPとは異なる構造を有し、かつBZP受容体に高い親和性
を示し、BZP様の作用を示す化合物(BZPアゴニスト)、
BZP受容体に高い親和性を示すがBZPとは逆の薬理作用を
示す化合物(BZPインバース・アゴニスト)およびBZP受
容体に高い親和性を示すにもかかわらずそれ自身何ら薬
理作用を示さず、むしろアゴニストまたはインバース・
アゴニストの作用と拮抗する作用を示す化合物(BZPア
ンタゴニスト)が研究開発されるようになった〔Advanc
e in Drug Research,vol.14,165(1985)〕。
抗不安薬として用いられるBZP誘導体は、抗不安作用
以外に、鎮静作用、筋弛緩作用、抗痙攣作用などを併せ
もち、ふらつき、眠気などの副作用が問題となることが
多く、これら副作用の少ない選択的抗不安薬の開発を目
指して非BZP系化合物の研究が盛んであるが、今だ満足
すべきものはない。
また近年、BZPアゴニストによる健志誘発作用が知ら
れるようになり〔Nature,vol.321,864(1986)〕、その
作用に拮抗するアンタゴニストおよび逆の作用を示すイ
ンバース・アゴニストの脳機能賦活薬としての可能性を
示唆する報告がなされている〔Trends in Neuroscience
s,vol.11,13(1988)〕。
ところで、米国特許第4602019号明細書には強心作
用、抗高血圧作用を有する2,4,4a,5−テトラヒドロ−7
−(1H−イミダゾール−1−イル)−3H−インデノ〔1,
2−c〕ピリダジン−3−オンなどの化合物が、またジ
ャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J.Med.
Chem.)、第24巻、第830頁(1981年)には免疫抑制作用
などを有する2−(4−クロロフェニル)ベンゾチオピ
ラノ〔4,3−c〕ピラゾール−3−オンなどの化合物が
開示されている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは医薬として有用な非BZP骨格を有するBZP
アゴニスト、インバース・アゴニストまたはアンタゴニ
ストの開発を目的とし、有効な化合物を提供すべく鋭意
検討を行なった。
上記目的は下記する本発明によって達成される。
即ち、本発明は、一般式 (式中、Rは水素、ハロゲンまたは低級アルキルを、Ar
はアリール、ヘテロアリール、または置換基としてハロ
ゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、ニトロ、アミ
ノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、低級アルカノイ
ルアミノを少なくとも1個有しているアリールもしくは
ヘテロアリールを、5a位と6位の間の結合 は単結合または二重結合を示す。) で表わされるチエノシンノリン化合物を提供するもので
ある。
一般式(I)および以下の各一般式における各記号を
定義により説明すると、ハロゲンとは塩素、臭素、フッ
素などを、低級アルキルとはメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ダー3級ブチ
ルなどの炭素数1〜4個のアルキルを、低級アルコキシ
とはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシ、イソブトキシ、第3級ブトキシなどの炭
素数1〜4個のアルコキシを、低級アルカノイルアミノ
とはアセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルア
ミノ、ピバロイルアミノなどの炭素数2〜5のアルカノ
イルアミノを、アリールとはフェニル、ナフチルなど
を、ヘテロアリールとは2−,3−または4−ピリジル、
2−または3−チエニル、3−または4−ピラゾリル、
1−または2−イミダゾリル、2−,4−または5−ピリ
ミジニル、3−,4−または5−ピリダジニル、2−,4−
または5−ベンズイミダゾリルなどの5員環、6員環ま
たはこれらの縮合環であって、1〜3個(好適には1〜
2個)のヘテロ原子(たとえば、窒素、酸素、硫黄)を
有するものを示す。
一般式(I)の化合物は一般式 (式中、Rは前記と同義である。) で表わされる化合物と、一般式 Ar−NHNH2 (III) (式中、Arは前記と同義である。) で表わされるヒドラジン誘導体またはその酸付加塩とを
反応させて得られる一般式 (式中、各記号は前記と同義である。) で表わされる化合物を閉環反応に付す方法によって製造
される。
反応は適当な溶媒、たとえばメタノール、エタノー
ル、プロパノールなどのアルコール系溶媒中、5〜20時
間加熱還流することにより進行し、一般式(I)および
一般式(IV)の化合物を生ずる。
一般式(III)のヒドラジン誘導体が酸付加塩の場
合、脱酸剤(酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸水素
ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ピリジ
ン、トリエチルアミンなど)の存在下に反応させる。
一般式(IV)の化合物が得られた場合には、酢酸中5
〜10時間加熱還流することにより、一般式(I)の化合
物を得ることができる。
一般式(I)において5a位と6位との間の結合が二重
結合である化合物は、その結合部位が単結合である化合
物に20〜60℃で酢酸溶媒中、1〜1.5倍モル量の臭素を
滴下する〔ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミスト
リー(J.Med.Chem.)第14巻、262頁(1971年)〕か、ま
たはその結合部位が単結合である化合物とナトリウム−
m−ニトロベンゼンスルホネート(Bachmann法、英国特
許第1168291号明細書)と反応する方法によっても合成
することができる。
このようにして製造される一般式(I)の化合物はカ
ラムクロマトグラフィー、再結晶などの常法により単離
精製することができる。
本発明における一般式(II)の化合物は、文献未載の
新規化合物であり、たとえば一般式 (式中、Rは前記と同義である。) で表わされる化合物の酸付加塩または一般式(V)の化
合物にアセトン中、ヨウ化メチルを加え、室温で2〜5
時間保持することによって第4級アンモニウム化合物と
し、これを含水メタノール中、シアン化カリウムまたは
シアン化ナトリウムを加えて30〜50℃で4〜10時間反応
させて、一般式 (式中、Rは前記と同義である。) のシアノ体とし、次いで一般式(VI)の化合物を酢酸お
よび濃塩酸中に加え、5〜12時間加熱還流することによ
り製造することができる。
参考までに一般式(II)の化合物の代表例を物理恒数
とともに示す。4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロベ
ンゾ〔b〕チオフェン−5−酢酸、融点118〜120℃ 2−ブロモ4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロベン
ゾ〔b〕チオフェン−5−酢酸、融点134〜136℃ 2−メチル−4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロベ
ンゾ〔b〕チオフェン−5−酢酸、融点117〜122℃ なお、一般式(II)の化合物のエステルの一部につい
ての製造は、S.Kukoljaらによって、ジャーナル・オブ
・メディシナル・ケミストリー(J.Med.Chem.)、第28
巻、1986頁(1985年)に報告されている。
〔作用・効果〕
本発明の一般式(I)の化合物はBZP受容体に対して1
0-7〜10-9モルの高い親和性を示し、ビククリン、ペン
チレンテトラゾールなどの化学的痙攣誘発剤に対する拮
抗作用を有する。また、電撃痙攣ショックにより誘発さ
れる健志を抑制する作用を示す。
さらには、白血球貧食能亢進作用、マクロファージ貧
食能亢進作用および感染防御作用などの薬理作用も有す
る。
以下に本発明化合物の薬理作用を実験方法と共に示
す。
実験例1 ベンゾジアゼピンに対する置換能 特異的ベンゾジアゼピン受容体結合力試験をライフ・
サイエンス(Life Science)第20巻、2101頁(1977年)
に記載の方法に準じて行なった。
9〜10週冷のウイスター系雄型ラットの大脳皮質より
粗シナプトソーム画分を分離し、120mM塩化ナトリウム
および5mM塩化カリウムを含む50mMトリス−塩酸緩衝液
(pH7.4)に懸濁して実験に用いた。
次にシナプトソーム懸濁液に数種類の濃度の試験化合
物とトリチウム化ジアゼパム(最終濃度2nM)を加え、
0℃で20分間インキュベートした。その後この懸濁液を
ホワットマン(Whatman)GF/Bグラスファイバーフィル
ターで濾過し、上記緩衝液でフィルターを洗った後、フ
ィルター上に残った放射能活性を液体シンチレーション
カウンターで測定した。
特異的結合量は、総結合量から10-6Mの非放射性ジア
ゼパムの存在下で得られた結合量を差し引いた値とし
た。
以上の試験法により、本発明化合物のベンゾジアゼピ
ン受容体に対する結合力は、トリチウム化ジアゼパムを
その結合部位から置換する能力によって評価されるもの
であり、Ki値(nM)で表わされる。
第1表に試験結果を示す。
実験例2 抗ビククリン作用 ライフ・サイエンス(Life Science)第21巻、1779頁
(1977年)の方法に準じて抗ビククリン作用試験を行な
った。体重20〜28gの雄型ddYマウスを1群7〜14匹とし
て使用した。試験化合物を経口投与して1時間後に、
(+)ビククリン0.6mg/kgを静脈内投与し、5分以内の
強直性伸展痙攣の発現の有無を調べ、50%有効濃度(BD
50値)を求めたところ、実施例6、10および24の化合物
のED50値は50〜100mgであった。
実験例3 実験的健志に対する作用 実験はサイコファルマコロジア(Psychopharmacologi
a)第36巻、第59頁(1974年)に記載のサラ(Sara)ら
の方法に準じて行なった。
体重23〜26gの雄性ddYマウスを1群20匹として使用
し、実験装置としては明箱と暗箱とからなるステップス
ルー(step−through)式受動的回避行動訓練箱を用い
た。獲得試行として、動物を明箱に入れ、暗箱に入った
直後にフットショック(foot shock)を与えた。実験的
健志は獲得試行の直後の電撃痙攣ショック〔ECS〕を負
荷することにより惹起させた。試験試行として、獲得試
行の3時間後に動物を明箱に入れ、暗箱に入るまでの時
間(反応潜時)を最高600秒まで測定した。なお、試験
化合物はECS負荷直後に腹腔内(i.p.)に投与した。
効果の評価には、ECS負荷により惹起される、反応潜
時の短縮に対する拮抗作用を調べた。対照群に比較して
有意に拮抗作用を示す最小の有効量(MED)として求
め、結果を第2表にまとめた。
実験例4 白血球貧食能に対する作用 ストッセル(Stossel)らの方法〔ジャーナル・オブ
・クリニカル・インベスティゲーション(Journal of C
linical Inves−tigation)第51巻、615頁、1972年〕に
準じて行なった。
ICRマウス(体重30〜35g)にグリコーゲンを腹腔内投
与し、3時間後に腹水白血球を採取し、5×106個/mlの
白血球懸濁液を調製し、この懸濁液200mlに試験化合物
を加え、さらに100μのマウス血清および100μのイ
ースト死菌(1×108個/ml)を加え、37℃で20分間イン
キュベーションした。次いで反応液中の約200個の白血
球を顕微鏡(倍率×400)下で観察し、1個以上のイー
スト死菌を貧食した白血球数を計数した。対照の白血球
の貧食率に対し、試験化合物0.1μM添加時の相対的割
合を求めたところ、実施例1および9の化合物はそれぞ
れ160%、158%の貧食能亢進作用を示した。
実験例5 マクロファージの貧食能に対する作用 カゼイン・ナトリウムをラット腹腔内に投与し、3〜
4日後に腹腔内からマクロファージを採取した。貧食能
を実験例4と同様に0.1μM添加時の相対的割合として
求めたところ、実施例2、8および10の化合物はそれぞ
れ146%、167%、148%の亢進作用を示した。
実験例6 感染防御作用 5週冷の雄性ICRマウス(体重23〜27g)にシクロホス
ファマイド200mg/kgを腹腔内投与し、4日後にE.coli 0
−111株の1×108CFUをマウスの皮下に接種した(コン
トロール群)。同様に薬物投与群にはシクロホスファマ
イド投与翌日より3日間試験化合物3mg/kgを経口投与し
た。E.coli接種7日後のコントロール群に対する薬物投
与群の生存率を比較したところ、実施例2、8および11
の化合物は有意な生存率増強を示した。
以上の実験を含む種々の薬理学的研究から明らかなよ
うに、本発明の一般式(I)の化合物は、BZP受容体に
対して高い親和性を有しており、ビククリン、ベンチレ
ンテトラゾールなどの化学的痙攣誘発剤に対す拮抗作用
を示す反面、筋弛緩作用などの体性機能に対する影響が
少ないことから、抗不安薬として有用である。あるい
は、電撃痙攣ショックにより誘発される健志を抑制する
作用を有することから、健志症治療薬、能機能賦活薬、
抗痴呆薬等として有用である。また、ジアゼパムなど既
存抗不安薬の過量投与あるいは中毒に対する中和剤(解
毒剤)としても有用である。さらには、白血球貧食能亢
進作用、マクロファージ貧食能亢進作用および感染防御
作用などの薬理作用を有することから、生体防御能亢進
剤としても有用である。
本発明の一般式(I)の化合物を医薬として用いる場
合には、治療上有効量の化合物と薬理学上許容される適
宜の賦形剤、担体、希釈剤などの添加剤と混合し、錠
剤、カプセル剤、顆粒、シロップ剤、注射剤、坐剤また
は散剤などの形態で投与できる。投与量は、たとえば経
口投与の場合、通常成人1日当り5〜500mg程度であ
り、これを1回または数回に分けて投与することができ
る。
〔実 施 例〕
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本
発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
実施例1 4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ〔b〕チ
オフェン−5−酢酸3.7mgおよびフェニルヒドラジン1.9
mlをブタノール50mlに溶解し、外温90〜100℃にて3時
間攪拌後、溶媒を留去する。残渣をカラムクロマトグラ
フィーにて精製後、得られた粗結晶をエタノールから再
結晶すると、融点117〜119℃の8−フェニル−4,5,5a,
6,7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7
−オン1.2gが得られる。
実施例2 実施例1で用いたフェニルヒドラジンの代わりに、4
−クロロフェニルヒドラジンを用いて同様の方法により
反応および処理を行なうと、融点169〜171℃の8−(4
−クロロフェニル)−4,5,5a,6,7,8−ヘキサヒドロチエ
ノ〔2,3−h〕シンノリン−7−オンが得られる。
実施例3 実施例1で用いたフェニルヒドラジンの代わりに、2
−ヒドラジノピリジンを用いて同様の方法による反応お
よび処理を行なうと、融点135〜136℃の8−(2−ピリ
ジル)−4,5,5a,6,7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−
h〕シンノリン−7−オンが得られる。
実施例4 実施例1で用いた4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒド
ロベンゾ〔b〕チオフェン−5−酢酸の代わりに、2−
ブロモ−4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ
〔b〕チオフェン−5−酢酸を用いて同様の方法により
反応および処理を行なうと、融点131〜133℃の2−ブロ
モ8−フェニル−4,5,5a,6,7,8−ヘキサヒドロチエノ
〔2,3−h〕シンノリン−7−オンが得られる。
実施例5 実施例1で用いた4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒド
ロベンゾ〔b〕チオフェン−5−酢酸の代わりに、2−
メチル−4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ
〔b〕チオフェン−5−酢酸を用いて同様の方法により
反応および処理を行なうと、融点106〜108℃の2−メチ
ル−8−フェニル−4,5,5a,6,7,8−ヘキサヒドロチエノ
〔2,3−h〕シンノリン−7−オンが得られる。
実施例6 実施例1で用いた4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒド
ロベンゾ〔b〕チオフェン−5−酢酸の代わりに、2−
ブロモ−4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ
〔b〕チオフェン−5−酢酸を用い、さらに、フェニル
ヒドラジンの代わりに、4−クロロフェニルヒドラジン
を用いて同様の方法により反応および処理を行なうと、
融点115〜117℃の2−ブロモ−8−(4−クロロフェニ
ル)−4,5,5a,6,7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕
シンノリン−7−オンが得られる。
実施例7 実施例1で用いた4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒド
ロベンゾ〔b〕チオフェン−5−酢酸の代わりに、2−
ブロモ−4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ
〔b〕チオフェン−5−酢酸を用い、さらに、フェニル
ヒドラジンの代わりに、2−ヒドラジノピリジンを用い
て同様の方法により反応および処理を行なうと、融点13
8〜141℃の2−ブロモ−8−(2−ピリジル)−4,5,5
a,6,7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−
7−オンが得られる。
実施例8 4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ〔b〕チ
オフェン−5−酢酸3.0gおよび4−メチルフェニルヒド
ラジン・塩酸塩2.5gをブタノール50mlに溶解し、酢酸ナ
トリウム1.3gを加え、2時間加熱還流する。溶媒を留去
し、水を加え、クロロホルムにて抽出後、水洗し、無水
硫酸マグネシウムにて乾燥する。溶媒を留去し、得られ
た粗結晶をカラムクロマトグラフィーにて精製後、エタ
ノールから再結晶すると、融点157〜160℃の8−(4−
メチルフェニル)−4,5,5a,6,7,8−ヘキサヒドロチエノ
〔2,3−h〕シンノリン−7−オン2.3gが得られる。
実施例9 実施例8で用いた4−メチルフェニルヒドラジン・塩
酸塩の代わりに、4−メトキシフェニルヒドラジン・塩
酸塩を用いて同様の方法により反応および処理を行なう
と、融点190〜192℃の8−(4−メトキシフェニル)−
4,5,5a,6,7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノ
リン−7−オンが得られる。
実施例10 実施例8で用いた4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒド
ロベンゾ〔b〕チオフェン−5−酢酸の代わりに、2−
ブロモ−4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ
〔b〕チオフェン−5−酢酸を用いて同様の方法により
反応および処理を行なうと、融点142〜144℃の2−ブロ
モ−8−(4−メチルフェニル)−4,5,5a,6,7,8−ヘキ
サヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7−オンが得
られる。
実施例11 実施例8で用いた4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒド
ロベンゾ〔b〕チオフェン−5−酢酸の代わりに、2−
ブロモ−4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ
〔b〕チオフェン−5−酢酸を用い、さらに、4−メチ
ルフェニルヒドラジン・塩酸塩の代わりに、4−メトキ
シフェニルヒドラジン・塩酸塩を用いて同様の方法によ
り反応および処理を行なうと、融点155〜156℃の2−ブ
ロモ−8−(4−メトキシフェニル)−4,5,5a,6,7,8−
ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7−オン
が得られる。
実施例12 実施例8で用いた4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒド
ロベンゾ〔b〕チオフェン−5−酢酸の代わりに、2−
メチル−4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ
〔b〕チオフェン−5−酢酸を用い、さらに、4−メチ
ルフェニルヒドラジン・塩酸塩の代わりに、4−クロロ
フェニルヒドラジン・塩酸塩を用いて同様の方法により
反応および処理を行なうと、融点137〜139℃の2−メチ
ル−8−(4−クロロフェニル)−4,5,5a,6,7,8−ヘキ
サヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7−オンが得
られる。
上記実施例と同様にして次の化合物が得られる。
実施例13 2−メチル−8−(2−ピリジル)−4,5,5a,6,7,8−
ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7−オ
ン、融点143〜145℃ 実施例14 2−メチル−8−(4−メトキシフェニル)−4,5,5
a,6,7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−
7−オン、融点133〜135℃ 実施例15 8−(4−ニトロフェニル)−4,5,5a,6,7,8−ヘキサ
ヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7−オン 実施例16 8−(3−トリフルオロメチルフェニル)−4,5,5a,
6,7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7
−オン 実施例17 8−(4−アミノフェニル)−4,5,5a,6,7,8−ヘキサ
ヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7−オン 実施例18 8−(4−アセチルアミノフェニル)−4,5,5a,6,7,8
−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7−オ
ン 実施例19 8−(4−ヒドロキシフェニル)−4,5,5a,6,7,8−ヘ
キサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7−オン、
融点268〜269℃ 実施例20 2−メチル−8−(3−メチルフェニル)−4,5,5a,
6,7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7
−オン 実施例21 2−メチル−8−(4−ニトロフェニル)−4,5,5a,
6,7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7
−オン 実施例22 2−メチル−8−(4−アセチルアミノフェニル)−
4,5,5a,6,7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノ
リン−7−オン 実施例23 2−メチル−8−(4−ヒドロキシフェニル)−4,5,
5a,6,7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン
−7−オン 実施例24 2−メチル−8−(4−メチルフェニル)−4,5,5a,
6,7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7
−オン、融点120〜122℃ 実施例25 8−(3−メトキシフェニル)−4,5,5a,6,7,8−ヘキ
サヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7−オン、融
点135〜137℃ 実施例26 8−(2−メトキシフェニル)−4,5,5a,6,7,8−ヘキ
サヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7−オン、融
点148〜150℃ 実施例27 8−(4,6−ジメチル−2−ピリミジニル)−4,5,5a,
6,7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7
−オン、融点230〜232℃ 実施例28 8−(6−クロロ−3−ピリダジニル)−4,5,5a,6,
7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7−
オン、融点263〜264℃(分解) 実施例29 8−(4−メトキシ−2−ピリミジニル)−4,5,5a,
6,7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7
−オン 実施例30 実施例24で得られた2−メチル−8−(4−メチルフ
ェニル)−4,5,5a,6,7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−
h〕シンノリン−7−オン1.6gを酢酸50mlに溶解し、室
温にて攪拌下、臭素0.2mlを加える。さらに、80〜90℃
にて30分間攪拌後、溶媒を留去し、得られた結晶をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにて精製後、イソプロ
ピルアルコールから再結晶すると、融点160〜162℃の2
−メチル−8−(4−メチルフェニル)−4,5,7,8−テ
トラヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7−オン0.8
gが得られる。
参考例31 製剤処方例 本発明一般式(I)の化合物10mgを含有する錠剤は、
以下の処方により調製される。
一般式(I)の化合物 10.0mg 乳糖 58.5mg とうもろこしでんぷん 25.0mg 結晶セルロース 20.0mg ポリビニルピロリドンK−30 2.0mg タルク 4.0mg ステアリン酸マグネシウム 0.5mg 120.0mg 一般式(I)の化合物をアトマイザーで粉砕し、平均
粒子径が10μ以下の微粉末にし、これと、乳糖、とうも
ろこしでんぷんおよび結晶セルロースを練合機中で十分
に混合し、ポリビニルピロリドン糊液を用いて練合す
る。練合物を200メッシュの篩に通し、50℃で乾燥し、
さらに24メッシュの篩に通す。タルクおよびステアリン
酸マグネシウムを混合し直径8mmの杵を用いて重量120.0
mgの錠剤を得る。この錠剤は必要により糖衣またはフィ
ルムコート処理することができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、Rは水素、ハロゲンまたは炭素数1〜4個のア
    ルキルを、Arはフェニル、ナフチル、2−,3−または4
    −ピリジル、2−または3−チエニル、3−または4−
    ピラゾリル、1−または2−イミダゾリル、2−,4−ま
    たは5−ピリミジニル、3−,4−または5−ピリダジニ
    ル、2−,4−または5−ベンズイミダゾリル、または置
    換基としてハロゲン、炭素数1〜4個のアルキル、炭素
    数1〜4個のアルコキシ、ニトロ、アミノ、ヒドロキ
    シ、トリフルオロメチル、炭素数2〜5個のアルカノイ
    ルアミノを少なくとも1個有しているフェニル、ナフチ
    ル、2−,3−または4−ピリジル、2−または3−チエ
    ニル、3−または4−ピラゾリル、3−または2−イミ
    ダゾリル、2−,4−または5−ピリミジニル、3−,4−
    または5−ピリダジニル、2−,4−または5−ベンズイ
    ミダゾリルを、5a位と6位との間の結合 は単結合または二重結合を示す。) で表されるチエノシンノリン化合物。
  2. 【請求項2】8−(2−ピリジル)−4,5,5a,6,7,8−ヘ
    キサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7−オン、 2−ブロモ−8−フェニル−4,5,5a,6,7,8−ヘキサヒド
    ロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7−オン、 2−メチル−8−フェニル−4,5,5a,6,7,8−ヘキサヒド
    ロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7−オン、 2−ブロモ−8−(4−クロロフェニル)−4,5,5a,6,
    7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7−
    オン、 2−ブロモ−8−(2−ピリジル)−4,5,5a,6,7,8−ヘ
    キサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7−オン、 8−(4−メトキシフェニル)−4,5,5a,6,7,8−ヘキサ
    ヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7−オン、 2−ブロモ−8−(4−メチルフェニル)−4,5,5a,6,
    7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7−
    オン、 2−ブロモ−8−(4−メトキシフェニル)−4,5,5a,
    6,7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7
    −オン、 2−メチル−8−(4−メトキシフェニル)−4,5,5a,
    6,7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h]シンノリン−7
    −オン、および 2−メチル−8−(4−メチルフェニル)−4,5,5a,6,
    7,8−ヘキサヒドロチエノ〔2,3−h〕シンノリン−7−
    オン から選ばれる請求項1記載のチエノシンノリン化合物。
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