JP2615291B2 - 油圧装置の診断方法 - Google Patents

油圧装置の診断方法

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JP2615291B2
JP2615291B2 JP3296307A JP29630791A JP2615291B2 JP 2615291 B2 JP2615291 B2 JP 2615291B2 JP 3296307 A JP3296307 A JP 3296307A JP 29630791 A JP29630791 A JP 29630791A JP 2615291 B2 JP2615291 B2 JP 2615291B2
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hydraulic device
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宏明 衛藤
豊己 加藤
和教 芹川
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Navitas Co Ltd
Nippon Steel Corp
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Navitas Co Ltd
Nippon Steel Corp
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  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧延設備の油圧圧下装置
等に用いられ弁開度をサーボ制御される油圧装置の異常
や劣化傾向を診断する油圧装置の診断方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】圧延設備において、圧延ローラを圧下さ
せるのに用いられる油圧圧下装置は、切換弁のスプール
をサーボ機構制御部からの弁開度指令値(基準値)によ
り移動させて弁開度を制御し、シリンダに流入する油の
量を制御するようにしている。
【0003】このような油圧圧下装置の機械的損傷等に
よる異常を診断する方法として、従来より、例えば、圧
延設備の操業前、または操業中に閉ループサーボ系構成
時の制御電流と、その設定値、デイザ設定電流値と、デ
イザ設定周波数から、サーボ弁体のヒステリシス特性、
圧下ゲイン特性、周波数特性等を求め、これらの特性に
基いて診断を行う方法等が提案されている。
【0004】また、劣化傾向を診断する方法としては、
設備の自動制御運転を停止させ、手動で運転を行いなが
ら必要なデータを収集する方法等が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の異常診
断方法は、必要なデータの種類が多く、また、これらの
データを用いて上記の各特性を求める演算量が非常に多
くなり、コンピュータの負荷が大きくなる。このため圧
延設備全体を診断するエキスパートシステムに上記の診
断方法を採用すると、油圧圧下装置の診断にコンピュー
タの負荷がかかり過ぎ、他の部分の診断に支障をきたす
等の問題が生じる。
【0006】また、上述した従来の劣化傾向診断方法
は、設備を稼動させながらリアルタイム診断を行うこと
ができず、操業中に診断のための時間を設ける必要があ
る等の問題があった。
【0007】本発明は上記のような問題を解決するため
になされたもので、データ処理量が少なく、油圧装置の
異常診断及び劣化傾向診断を設備の稼動中に容易に行う
ことができる油圧装置の診断方法を提供することを目的
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明においては、弁開
度指令値(基準値)とこれに応じて実際に開かれた弁開
度の実測値とを収集して両者の相関を求め、その相関特
性の回帰直線から、その傾き及びヌルズレ値を求めると
共に、上記回帰直線と上記弁開度指令値に対する実測値
の関係からヒステリシス値を求める。そして、上記回帰
直線の傾きが予め設定した正常値を外れている場合に
は、油圧装置のスプリング異常と診断する。また、上記
回帰直線のヌルズレ値が予め設定した正常値を外れてい
る場合には、油圧装置の油通路部の磨耗と診断する。ま
た、上記ヒステリシス値が予め設定した正常範囲を外れ
ている場合には、油圧装置のスプールの動作異常と診断
する。
【0009】
【作用】図3(A)に示す正常時における基準値と実測
値の相関特性において、その回帰直線の傾き、ヌルズレ
値、及びヒステリシス値が、油圧装置の異常状態によ
り、同図(B)、(C)、(D)のように変化するた
め、相関特性を表示して観察したり、あるいは異常判定
値と比較することにより、油圧装置のスプリング異常、
油圧装置の油通路部の磨耗、及び油圧装置のスプールの
動作異常を知ることができ、劣化傾向も知ることができ
る。
【0010】
【実施例】図1は本発明による診断方法を行う診断装置
の実施例を示す。
【0011】図1において、鋼板1はそれぞれ一対のバ
ックアップローラ2a、2b、ワークローラ3a、3b
により圧延される。バックアップローラ2aを圧下させ
る油圧圧下装置4は切換弁のスプールを移動させて油圧
を制御することにより、圧下量を制御する。
【0012】図2(A)は油圧圧下装置4のスプール5
付近の構成を示す。
【0013】スプール5はシリンダ(図示せず)に通じ
る油の通路6、7に設けられ、電磁機構(図示せず)に
より、矢印a、b方向に駆動されるように成されてい
る。従って、このスプール5の位置によって通路6、7
の開度(弁開度)が調整されて油圧が制御される。この
スプール5の一端にはスプリング8が接続され、スプー
ル5を矢印b方向に常に付勢している。
【0014】再び図1において、油圧圧下装置4を制御
するサーボ機構制御部9は、油圧圧下装置4に対して、
スプール5の移動量、即ち、弁開度の指令信号としての
基準値を送る。スプール5を駆動する上記電磁機構は上
記基準値に応じた電流で励磁され、スプール5を移動さ
せる。
【0015】このとき、スプール5が実際に移動した移
動量が位置センサ(図示せず)で検出され、実績値とし
てサーボ機構制御部9にフィードバックされる。
【0016】また、上記スプール5の移動により制御さ
れた油圧に応じて圧下されたバックアップローラ2aの
圧下量が位置センサ10で検出され、AGC制御部11
にフィードバックされる。AGC制御部11は上記圧下
量と板厚等の目標値とに応じてループゲインを制御する
制御信号をサーボ機構制御部9に与える。
【0017】サーボ機構制御部9と油圧圧下装置4との
間にはスプール5の移動を制御するサブ制御ループが形
成されている。サーボ機構制御部9はフィードバックさ
れた上記実績値とAGC制御部11からの上記制御信号
とに基いて基準値を作るようにしている。
【0018】上記基準値と実績値とはデータ入力部12
に送られて、それぞれ所定の周期でサンプリングされて
収集記録される。データ処理演算部13はデータ入力部
12で収集された基準値と実績値との相関特性を求め、
求められた相関特性は表示部14で表示されたり、ある
いは異常判定部15に加えられる。さらに必要に応じて
外部の制御システムや診断システム等の他のシステム1
6に送られる。
【0019】次に、上記相関特性と異常状態とについて
説明する。
【0020】図2(B)は図2(A)におけるスプール
5の油の通路6を開閉する部分付近の拡大図である。本
実施例において診断できる油圧圧下装置4の異常は、
【0021】(1)図2(B)におけるスプール5の通
路6を開閉する部分のエッジ5aの点線で示す摩耗。
【0022】(2)図2(B)における上記エッジ5a
が接する通路6の角部6aの点線で示す摩耗。
【0023】(3)図2(A)におけるスプリング8の
摩耗。
【0024】(4)その他のスプール5の機械的ながた
つき、引掛り、中心線ズレ(図2(B))。
【0025】(5)上記スプリング8のへたり等の異
常。
【0026】等である。
【0027】図3は基準値と実績値との正常時、異常時
における相関特性を示す。
【0028】油圧圧下装置4が正常であれば、基準値と
実績値とは略同じ値となる。従って図3(A)に示すよ
うに、傾きが45°の理想的な直線20の近傍に、基準
値に対して実績値をプロットした点が集まる。
【0029】上記(4)の異常が生じると、基準値とス
プール5の移動動作の実測値に大きな差が発生する現象
が現れ、図3(B)に示すように、相関特性の回帰直線
21に対して上記プロット点が広い範囲に分散し、その
広がりが回帰直線21の上側の所定範囲を越えて回帰直
線21の上方にある楕円内になる上位ヒステリシス値、
又は回帰直線21の下側の所定範囲を越えて回帰直線2
1の下方にある楕円内になる下位ヒステリシス値が現れ
る。この異常をヒステリシス値異常と言う。
【0030】上記(3)、(5)の異常が生じると、図
3(C)に示すように、回帰直線21の傾き角が例えば
55゜と、図3(A)の理想的な直線20の傾き角45
゜より大きくなる。この異常を傾き異常と言う。
【0031】上記(1)、(2)の異常が生じると、図
3(D)に示すように、回帰直線21が正規の位置より
Δyだけ上方にずれる。この異常をヌル値異常とする。
【0032】従って、データ処理演算部13で求められ
た相関特性、回帰直線21等を図3のようなグラフ状に
表示部14で表示し、これを観察することにより、上記
ヒステリシス値異常、傾き異常、ヌル値異常等が生じて
いないか、あるいは、これらの異常への傾向が始まって
いないか等を診断することができる。
【0033】また相関特性、回帰直線等のデータを異常
判定部15に送り、異常判定部15は各々の異常につい
て設定された異常判定値と上記データとを比較すること
により、異常を判定し表示部14で表示させる。
【0034】なお、バックアップローラ2bについても
バックアップローラ2aと同様な制御ループが設けられ
ている。また、バックアップローラ2bに対する圧下荷
重を検出するロードセル17及び圧延ラインの鋼板1を
検出するセンサ18が設けられ、その検出信号がデータ
入力部12に加えられている。そして、センサ18で鋼
板1が圧延ラインに存在することが検出され、且つロー
ドセル17が一定荷重を検出したときに、設備が稼動し
ているものとし、この稼動状態でデータ入力部12が基
準値と実績値とを収集するように成されている。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、スプールの移動量、即
ち弁開度を指示する基準値と、この基準値に対して実際
に開かれた弁開度の実測値との相関関係から得られる回
帰直線の傾き、ヌルズレ値、及びヒステリシス値によ
り、油圧装置のスプリング異常、油通路部の磨耗、及び
スプールの動作異常の診断を直ちに行うようにしたの
で、診断に必要なデータ量が少なくて済み、このためコ
ンピュータの負荷が軽減され、また、設備を稼働させな
がらリアルタイムに診断を行うことができる。特に、上
記ヒステリシス値により油圧装置のスプールの動作異常
の診断も行うようにしたので、診断性能の向上が望め
る。さらに任意の診断ピッチで劣化傾向診断を定量的に
行うことができ、また、傾向管理グラフにより故障を事
前に予知できるので、油圧装置の不慮の重大災害を防止
でき、安定稼働と生産性の向上が望める。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による診断方法を行う診断装置の実施例
を示す構成図である。
【図2】油圧圧下装置の要部を示す断面図である。
【図3】本発明により診断される異常状態における相関
特性を示す特性図である。
【符号の説明】
4 油圧圧下装置 9 サーボ機構制御部 5 スプール 12 データ入力部 13 データ処理演部 15 異常判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−25377(JP,A) 特開 昭58−119009(JP,A) 特開 昭60−19207(JP,A) 特開 昭63−172004(JP,A) 特開 昭63−199986(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧装置の弁開度を制御するサーボ機構
    制御部が指示する油通路での弁開度の基準値をサンプリ
    ングして蓄積すると共に、上記基準値に応じて実際に開
    かれた弁開度を検出し、これを実測値としてサンプリン
    グして蓄積し、上記蓄積した基準値と実測値との相関特
    性の回帰直線を求め、この回帰直線に基づいて上記油圧
    装置を診断する油圧装置の診断方法であって、 上記回帰直線からその傾き及びヌルズレ値を求めると共
    に、上記回帰直線と上記基準値に対する実測値の関係か
    らヒステリシス値を求め、 上記回帰直線の傾きが予め設定した正常値を外れている
    場合には、油圧装置のスプリング異常と診断し、 上記回帰直線のヌルズレ値が予め設定した正常値を外れ
    ている場合には、油圧装置の油通路部の磨耗と診断し、 上記ヒステリシス値が予め設定した正常範囲を外れてい
    る場合には、油圧装置のスプールの動作異常と診断する
    ことを特徴とする油圧装置の診断方法。
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