JP2613371B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP2613371B2 JP61019526A JP1952686A JP2613371B2 JP 2613371 B2 JP2613371 B2 JP 2613371B2 JP 61019526 A JP61019526 A JP 61019526A JP 1952686 A JP1952686 A JP 1952686A JP 2613371 B2 JP2613371 B2 JP 2613371B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ハロゲン化銀写真感光材料に関し、更に詳
しくは、インターイメージ効果(層間効果、以下IIEと
いう)がより強調され、色再現性が改良され、さらに経
時安定性、特に高温高湿下における安定性にすぐれたハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料に関するものである。
〔従来技術とその問題点〕
近年、ハロゲン化銀写真感光材料の高感度化及びカメ
ラの小型化に伴い、高画質化の要求が強くなっている。
その中でも色再現に関しては特に要求が高い。又、コン
パクトラボや自動プリンターの普及により品質の安定化
の要求も増々高くなってきた。
色再現性を改良する技術には、混色を改良する方法と
してカラードカプラーを用いた自動マスキングの技術が
知られていて、ネガティプハロゲン化銀カラー写真感光
材料では常用されているが、色再現性は満足のいくレベ
ルではない。さらに色純度を高める技術として、異なる
感色性層間に中間層とも呼ばれる隔離層(IL)を設置
し、該隔離層(IL)内にカラー現像主薬の酸化体のスカ
ベンジャーや無呈色カプラーを添加すること、あるいは
隔離層(IL)に増感色素等の拡散防止剤例えば微粒子ハ
ロゲン化銀粒子やカチオン性親水性合成ポリマー、ポリ
マーラテックス等を添加することが知られている。しか
しながら、これらの方法でも充分満足できる色再現性を
発揮する性能には達していない。
又、DIRカプラーを使用し、I.I.Eを強調することによ
る方法が開示されている。これらのDIR化合物としては
種々のものが使用されている。例えば現像時に、発色現
像主薬の酸化体と反応して発色色素を形成するとともに
現像印刷剤を放出する所謂DIRカプラー、現像時に発色
現像主薬の酸化体と反応して、現像抑制剤を放出するが
発色色素を形成しない所謂DIR物質、発色現像主薬の酸
化体と反応することにより直接的に現像抑制剤を放出す
るもの及び間接的に現像抑制剤を放出する、例えば特開
昭54-145135号、同57-154234号、同58-162949号、同58-
205150号、同59-195643号、同59-206834号、同59-20683
6号、同59-210440号、同60-7429号等に記載されている
もの(以下タイミングDIR化合物と称す)等が挙げられ
る。本明細書において上記DIR効果を表すものをDIR化合
物と総括呼称する。
これらのDIR化合物をハロゲン化銀カラー感光材料に
用いた場合、現像時に現像抑制剤がDIR化合物から放出
され、他のハロゲン化銀乳剤層の現像を抑制する効果、
即ちI.I.Eを得ることができ、特に、所謂拡散性の抑制
基もしくは拡散性の現像抑制剤プレカーサーを放出しう
るDIR化合物が有効であり、昨今のハロゲン化銀カラー
フィルムに使用され、或る程度の効果は上げているが、
I.I.Eの方向性が強い(例えば、青感性ハロゲン化銀乳
剤層から緑感性ハロゲン化銀乳剤層に対して強いが、逆
方向では弱い。)ため、特性の色の飽和度(クロマ)向
上は期待できるが、「色相のずれ」という好ましくない
影響を伴なう。又、拡散性といえども添加層に最も抑制
作用が強く働くため、添加層のガンマ(γ)低下、感度
低下、発色濃度低下等が問題となり、他層に対し充分な
効果を与える程の量を使用することが困難である。
いわゆる拡散性DIR化合物を使用し、或る感色性層か
ら異なる感色性層に対しI.I.Eを強調する技術を開示し
ているものとして、特公昭55-47379号、特開昭57-93344
号、57-56837号、同59-131937号等が挙げられるが、こ
れらの技術をもってしても上記のように、不充分の色再
現性向上しか期待できない。
又、特願昭60-93411号では、拡散性DIRを添加した感
光性層よりも他方の感光性層に対する現像抑制力の方が
大になるようなDIR化合物を含有する技術が述べられて
いて、不充分ではあるが従来技術に比べ色再現性は改良
されている。しかし、これらのDIR化合物を使用した場
合、高温高湿下での経時中に最大発色濃度の低下及び感
度の低下をもたらし、特にカラー感光材料では、色層の
ずれが生じ、実用上重大な欠点を有している。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、異なる感色性層間で両方向のIIEを
より大きくすることによって、色再現性を改良し、経時
安定性特に高温高湿下での安定性にすぐれたハロゲン化
銀写真感光材料を提供する事である。
〔発明の構成〕
本発明の上記目的は、支持体上に感色性の異なる2つ
以上の感光性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀
写真感光材料において、その少なくとも1層のハロゲン
化銀乳剤層が、下記に定義されるU値が60以上である双
晶ハロゲン化銀粒子を含み、前記感色性の異なる少なく
とも2つの感光性ハロゲン化銀乳剤層は、現像主薬の酸
化体と反応して現象抑制剤又は現像抑制剤プレカーサー
を放出する化合物即ちDIR化合物をそれぞれ少なくとも
1つ含有し、該、DIR化合物から放出される現像抑制剤
又は現像抑制剤プレカーサーが拡散性であり、更に下記
条件Aを満足することを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料によって達成される。
〔条件A〕
前記それぞれ少なくとも1つのDIR化合物のそれぞれ
から放出される現像抑制剤又は現像抑制剤プレカーサー
が互いに異なり、その現像抑制剤又は現像抑制剤プレカ
ーサーの感光性ハロゲン化銀剤層に対する現像抑制力の
大小関係が、それらのDIR化合物を含有する感光性ハロ
ゲン化銀乳剤層により変えることができる関係であり、
かつ含有せしめられた感光性ハロゲン化銀乳剤層に対す
る現像抑制力が、前記それらのDIR化合物の少なくとも
2種のDIR化合物の中より小さい方のDIR化合物を添加含
有せしめられること。
U値の定義: 平均粒径を中心に±20%の粒径範囲内に含まれるハ
ロゲン化銀粒子の重量が全ハロゲン化銀粒子の重量を10
00した場合にそれに対して示す値 以下、本発明について更に詳述する。
本発明の双晶ハロゲン化銀粒子は、好ましくは、アス
ペクト比が8:1以下2:1以上であり、より好ましくは、6:
1以下2:1以上である。アスペクト比とは、粒子の直径:
厚みの比をいう。
ここにハロゲン化銀粒子の直径とは、粒子の投影面積
に等しい面積の円の直径をいう。本発明において、双晶
ハロゲン化銀粒子の直径は、0.2〜50μm、好ましくは
0.2〜4.0μmである。
一般に、双晶ハロゲン化銀粒子は、2つの平行な面を
有する双晶である場合は、2つの平行な主要面間の距離
が厚みである。
本発明に係る双晶粒子のハロゲン化銀組成としては、
臭化銀及び沃臭化銀からなるものが良く、沃化銀含有率
が0〜20モル%の沃臭化銀が好ましい。より好ましく
は、2〜18モル%、特に好ましくは、2〜15モル%であ
る。
また、本発明に係る双晶粒子は、単分散性であり、特
に、前記U値が60以上であるもの、つまり平均粒径を
中心に±20%の粒径範囲内に含まれるハロゲン化銀粒子
の重量が、全ハロゲン化銀粒子の重量の60%以上である
ものである。
ここで平均粒径は、半径riを有する粒子の頻度ni
とri 3との値ni×ri 3が最大となるときの粒径ri(有
効数字3桁、最小桁数字は4捨5入)と定義される。
ここでいう粒径riとは、球状のハロゲン化銀粒子の
場合はその直径、また球状以外の形状の粒子の場合は、
その投影像を同面積の円像に換算した時の直径である。
この粒径は、例えば、該粒子を電子顕微鏡で10,000倍か
ら50,000倍に拡大して撮影し、そのプリント上の粒子直
径または投影像の面積を有効数字3桁(4桁目4捨5
入)を実測することによって得ることができる。(測定
粒子個数は無差別に1,000個以上ある事とする。)。
本発明に用いる単分散のハロゲン化銀粒子は、単分散
性の効果を阻害しない範囲で異なる粒径のハロゲン化銀
乳剤を混合して用いることができ、例えば、粒径分布曲
線が複数のモードを有するものも本発明に包含されるこ
とを意味する。このような場合を含めて実質的に単分散
のハロゲン化銀粒子からなるハロゲン化銀粒子の粒径分
布は、前記のように定義されるrを中心に±20%の粒径
範囲内に含まれるハロゲン化銀粒子の重量が60%以上で
あり、より好ましくは70%以上である。
単分散性の双晶粒子からなる乳剤を製造するには、特
開昭51-39027号、同52-153428号、同54-118823号等に記
載された製造方法を参考にすることができる。
また、単分散性の平板状粒子から成る乳剤を得る好ま
しい方法として、多重双晶からなる核粒子ハロゲン化銀
溶剤の存在下に物理熟成して単分散性の球型粒子からな
る種集団を作り、しかる後これを成長させる方法が用い
うる。更に好ましい方法として平板状粒子の成長時にテ
トラザインデン化合物を存在させ平板状粒子の比率を高
めるとともに単分散性を向上させることができる。
本発明に用いる双晶粒子は、ハロゲン化銀(例えば沃
化銀)分布が粒子全体に均一であっても良いし、粒子の
内部と表面層とでハロゲン化銀組成が異なる粒子構造、
所謂コア/シェル型であっても良い。
本発明に用いる双晶粒子を含有する層には、双晶粒子
がこの層中に存在する全ハロゲン化銀粒子の40重量%以
上存在するのが良く、60重量%以上含有するのが更に好
ましい。
本発明に用いる双晶粒子を含有する層は、同一感色性
層が複数の場合、どの層に含有していても良いが好まし
くはより高感度層に含有させた方がより効果的である。
双晶粒子の製法としては、種々の方法を適宜、組み合
せることによりなし得る。
例えばpBr1.3以下の比較的高pAg値の雰囲気中で双晶
粒子が重量が40%以上存在する種晶を形成し、同程度の
pBr値に保ちつつ銀及びハロゲン溶液を同時に添加しつ
つ種晶を成長させることにより得られる。
この粒子成長過程において、新たな結晶核が発生しな
いように銀及びハロゲン溶液を添加することが好まし
い。
双晶粒子の大きさは、温度調節、溶剤の種類や量の選
択、粒子成長時に用いる銀塩、及びハロゲン化物の添加
速度等をコントロールすることにより、調整できる。
本発明に用いる双晶粒子の製造時に、必要に応じてハ
ロゲン化銀溶剤を用いることにより、粒子サイズ、粒子
の形状(アスペクト比など)、粒子のサイズ分布、粒子
の成長速度をコントロールできる。溶剤の使用量は反応
溶液の10-3〜1.0重量%、特に10-2〜10-1重量%が好ま
しい。
例えば溶剤の使用量の増加とともに粒子サイズ分布を
単分散化し、成長速度を速めることが出来る。一方、溶
剤の使用量とともに粒子の厚みが増加する傾向もある。
しばしば用いられるハロゲン化銀溶剤としては、アン
モニア、チオエーテル、チオ尿素類を挙げることが出来
る。チオエーテルに関しては、米国特許第3,271,157
号、同第3,790,387号、同第3,574,628号等を参考にする
ことが出来る。
本発明においては、双晶粒子の製造時に、粒子成長を
速める為に添加する銀塩溶剤(例えばAgNO3水溶液)と
ハロゲン化物溶液(例えばKBr水溶液)の添加速度、添
加量、添加濃度を上昇させる方法が好ましく用いられ
る。
本発明に係る平均アスペクト比8:1以下の双晶粒子
は、ハロゲン化銀沈澱生成時、粒子成長時あるいは成長
終了後において各種金属塩あるいは金属錯塩によってド
ーピングを施してもよい。例えば金、白金、パラジウ
ム、イリジウム、ビスマス、カドミウム、銅等の金属塩
または錯塩及びそれらの組み合せを適用できる。また上
記粒子を含む乳剤の製造方法において、脱塩の手段とし
て一般乳剤において常用されるヌーデル水洗法、透析法
あるいは疑析沈澱法を適宜用いることができる。
次に前記〔条件A〕について更に詳述する。
通常、或る感色性層に、DIR化合物を使用した場合、
放出される現像抑制剤及びそのプレカーサー(以下、こ
のプレカーサーを含めて現像抑制剤という)が拡散性で
あっても、放出層である添加層自身が最も抑制され、濃
度低下および感度低下等によりDIR化合物を多量に使用
することは困難である。
又或る層にDIR化合物を用いた場合、その層は、上記
の如く或る大きさの現像抑制力を自身の層のDIR化合物
の現像抑制剤により被る。そのため、他の層から供給さ
れる現像抑制剤による現像抑制効果が充分発揮されない
という現像が起こる。即ち、2つの感色性層間で両方向
のI.I.Eを生じさせようとする場合、量I.I.Eとも低いレ
ベルのものになってしまうか、一方向のみが強く、他方
向が著しく弱いものになってしまう。
しかし放出された現像抑制剤が異なる感色性層で異な
る現像抑制力を示し、かつ該現像抑制剤の種類により現
像抑制力の異なり方に相違のあることが特願昭60-93411
で述べられている。
例えば現像抑制剤Aと現像抑制剤Bとを各々略等モル
で緑感性ハロゲン化銀乳剤層と赤感性ハロゲン化銀乳剤
層とに用いたとき、緑感性ハロゲン化銀乳剤層に対して
の現像抑制力はA>Bだが、赤感性ハロゲン化銀乳剤層
での現像抑制力はA<Bである場合、緑感性ハロゲン化
銀乳剤層に現像抑制剤Bを有するDIR化合物を、赤感性
ハロゲン化銀乳剤層に現像抑制剤Aを有するDIR化合物
を添加することにより、各添加層での自層抑制性を弱い
状態にしておいて、かつ他の感色性層に大きな影響〔大
きなI.I.E〕を与えることが可能になり、両方向のI.I.E
を画期的に大きくすることが可能になった。
このようなDIR化合物の用法即ち、DIR化合物を添加す
べき感色性層の決定方法ないし基準は、上記の例、即ち
緑感性ハロゲン化銀乳剤層と赤感性ハロゲン化銀乳剤層
との間においてのみ有効なものではなく、他の種類の異
なる感色性層間でも有効である。
上記のような意味で、本発明においては、現像抑制力
の大小関係が、それらのDIR化合物を含有する感光性ハ
ロゲン化乳剤層により変えることができる関係であると
いうものであり、このことを前提として、本発明におい
ては、感色性の異なる少なくとも2つの感光性ハロゲン
化銀乳剤層にDIR化合物をそれぞれ少なくとも1つ含有
させるとともに、含有せしめられた感光性ハロゲン化銀
乳剤層に対する現像抑制力が、感光性ハロゲン化銀乳剤
層に含有せしめられたそれらのDIR化合物のうちの2種
(1つの層に2種以上含有するため3種以上になる場合
にはそれらのうちの少なくとも2種)のDIR化合物の中
より小さい方のDIR化合物を添加含有せしめられること
を、感光材料の構成の条件としたものである。即ち、添
加層自身に対しての現像抑制は小さく、他層の現像抑制
が大きいように、添加含有せしめればよい。
本発明においてDIR化合物の用法、即ち該DIR化合物の
抑制基の選択は、下記の方法により行うことができる。
(透明)支持体上に、下記組成の層を有する3種の感
光材料を作成する。
試料(I):赤感性ハロゲン化銀乳剤層を有する試料 赤感性に分光増感した沃臭化銀(沃化銀6モル%、平
均粒径0.48μm)及び例示カプラー(C−7)を銀1モ
ル当り、0.08モル含有するゼラチン塗布液を塗布銀量が
1.4g/m2になるように塗布した。
試料(II):緑感性ハロゲン化銀乳剤層を有する試料 緑感性に分光増感した沃臭化銀(沃化銀6モル%、平
行粒径0.48μm)及び例示カプラー(M−2)を銀1モ
ル当り、0.07モル含有するゼラチン塗布液を塗布銀量が
1.1g/m2になるように塗布した。
試料(III):青感性ハロゲン化銀乳剤層を有する試料 青感性に分光増感した沃臭化銀(沃化銀6モル%、平
均粒径0.48μm)及び例示カプラー(Y−4)を銀1モ
ル当り、0.34モル含有するゼラチン塗布液を塗布銀量が
0.5g/m2になるように塗布した。
各層には上記の他にゼラチン硬化剤や界面活性剤を含
有させてある。
得られた試料(I)〜(III)をウエッジを用いて白
色露光後、現像時間について(I)は1分45秒、(II)
は2分40秒、(III)は3分15秒にする以外は後記実施
例1の処理方法に従って処理する。現像液には試料(I
I)での現像抑制力がほぼ同等になるように、各種現像
抑制剤の量を変えて添加したものと、未添加のものを用
いた。現像抑制剤を未添加の現像液で処理した各試料
(I)〜(III)の感度*1(So)と、現像抑制剤を添加
した現像液の現像で得られた各試料の感度*1(S)との
差(ΔS)を各現像抑制剤にる各感色性層の現像抑制力
の尺度とする。
*1) かぶり濃度+0.3の濃度点の露光量(Eo)の逆
数の対数即ち、−logEoを感度Soとする。
*2) 上記*1)と同様にかぶり濃度+0.3の濃度点
の露光量(E)の逆数の対数即ち、−logEを感度Sとす
る。
上記基準実験に基き行った、数種の現像抑制剤につい
て各感色性層に対する現像抑制力の差を下記第1表に例
示する。
上記A−1〜A−6の現像抑制剤を有するDIRカプラ
ーを使用する場合、前述の如く、添加層自身の現像抑制
が小さく、他層の現像抑制が大きい組合せで使用すれば
よい。
第1表に例示した各現像抑制剤の現像抑制力の違いか
ら赤感性ハロゲン化銀乳剤層と青感光性ハロゲン化銀乳
剤層との間での好ましい組合せをつくるには、例えば赤
感性ハロゲン化銀乳剤層(試料(I))の値を1つの化
合物の値に規格化し、そのときの比で青感性ハロゲン化
銀乳剤層(試料(III))の値を除した値を求めること
によりできる(第2表参照)。
即ち、第1表により以下の組合せ例等が挙げられる。
[赤感性ハロゲン化銀乳剤層に添加するDIR化合物の
現像抑制剤/緑感性ハロゲン化銀乳剤層に添加するDIR
化合物の現像抑制剤の組合せ例] A−1/A−2、A−1/A−3、A−1/A−4、
A−1/A−5、A−1/A−6、A−2/A−3、A−2
/A−4、A−2/A−5、A−2/A−6、A−4/A−
3、A−5/A−3、A−5/A−4、A−6/A−3、
A−6/A−4等。
同様に、緑感性ハロゲン化銀乳剤層−青感性ハロゲン
化銀乳剤層間、赤感性ハロゲン化銀乳剤層−青感性ハロ
ゲン化銀乳剤層間でも添加層抑制が小さく、他層抑制が
大きい、好ましい組合せを選ぶことができる。
又、IIEを強調するために抑制基の作用距離は大きい
方が好ましい。即ち、所謂遠作用性が大である方が好ま
しい。
本発明において、抑制基の拡散性は下記の方法により
評価できる。
(透明)支持体上に下記組成の層よりなる感光材料試
料(IV)及び(V)を作成した。
試料(IV):緑感性ハロゲン化銀乳剤層を有する試料 緑感性に分光増感した沃臭化銀(沃化銀6モル%、平
均粒径0.48μm)及び例示カプラー(M−2)を銀1モ
ル当り、0.07モル含有するゼラチン塗布液を塗布銀量が
1.1g/m2ゼラチン付量が3.0g/m2になるように塗布し、そ
の上に保護層:化学増感及び分光増感を施していない沃
臭化銀(沃化銀2モル%、平均粒径0.08μm)を含有す
るゼラチン塗布液を塗布銀量が0.1g/m2、ゼラチン付量
が0.8g/m2になるように塗布した。
試料(V):上記試料(IV)の保護層から沃臭化銀を除
いたもの。
各層には上記の他にゼラチン硬化剤や界面活性剤を含
有させてある。
試料(IV)、(V)をウエッジを用いて白色露光後、現
像時間を2分40秒にする以外は後記実施例1の処理方法
に従って処理した。現像液には試料(V)の感度を60%
(対数表示で、−ΔlogE=0.22)に抑制する量の各種現
像抑制剤を添加したものと、現像抑制剤を添加していな
いものとを用いた。
現像抑制剤未添加の時の試料(IV)の感度をSoとし、
試料(V)の感度をSo′とし、現像抑制剤添加の時の試
料(IV)の感度をS1vとし、試料(V)の感度をSv
すると、 試料(IV)の減感度 ΔSo=So′−Sv、 試料(V)の減感度 ΔS=So−S1v、 拡散性=ΔS/ΔSoと表される。
但し、感度は全て、かぶり濃度+0.3の濃度点の露光
量の逆数の対数(−logE)とした。
この方法により求めた値を拡散性の尺度とした。数種
の現像抑制剤の拡散性を第3表に例示する。
拡散性が、比較的小さいもの(A−5:0.34以下のもの)
はI.I.Eも小さいので、拡散性0.34を越えるものが好ま
しい。本発明において拡散性が0.4以上の方が更に好ま
しい。
本発明のハロゲン化銀カラー感光材料において、同一
感光性の乳剤層は各々(又は少なくとも1層)について
3層以上に分割することもできるが、本発明のDIR化合
物から生じた抑制剤或は抑制剤プレカーサーの層中での
拡散性から、3層を越えないことが好ましい。
近年においては、高感度、高画質であって、色再現性
が良好であるハロゲン化銀カラー写真感光材料が望まれ
ているが、本発明は、このような高感度なハロゲン化銀
カラー写真感光材料に適用しても有効であり、むしろ、
より効果的である。
高感度化等を図るための層構成としては、次のような
ものが知られている。例えば支持体上に順次塗設された
赤感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層
及び青感性ハロゲン化銀乳剤層の各感光性ハロゲン化銀
乳剤層の前記順層構成において、一部又は全部の感光性
ハロゲン化銀乳剤層について、実質的に同一感色性層
を、体に実質的に同じ色相に発色する耐拡散性カプラー
を含む高感度ハロゲン化銀乳剤層(以下、高感度乳剤層
という)と低感度ハロゲン化銀乳剤層(以下、低感度乳
剤層という)とに分離して、これを隣接して重層する層
構成がある。なお、以下この層構成を高感度順層構成と
いう。
一方、高感度を達成する逆層構成として次の技術が知
られている。
〔A〕 先ず、特開昭51-49027号には、 (a) 支持体側から順に赤感性ハロゲン化銀乳剤層及
び緑感性ハロゲン化銀乳剤層の各低感度乳剤層(RG低感
度層ユニット)を塗設し、 (b) 該RG低感度層ユニット上に、支持体側から順に
赤感性ハロゲン化銀乳剤層及び緑感性ハロゲン化銀乳剤
層の各高感度乳剤層(RG高感度層ユニット)を塗設し、 (c) 該RG高感度層ユニット上に、順層構成の如く青
感性ハロゲン化銀乳剤層の高感度及び低感度乳剤層(B
高低感度層ユニット)を塗設した構成、 が記載されており、 〔B〕 また、特開昭53-97424号には、前記〔A〕構成
のハロゲン化銀カラー写真感光材料において、RG低感度
層ユニットの赤感性ハロゲン化銀乳剤層及び緑感性ハロ
ゲン化銀乳剤層の各々を中感度と低感度に分離して塗設
する構成、 が記載されており、 〔C〕 更に、特願昭58-52115号には、RGB低感度層ユ
ニットとRGB高感度層ユニットとが順次支持体上に塗設
された構成、 が記載されている。
これら〔A〕、〔B〕及び〔C〕構成(以下、高感度
逆層構成という)のハロゲン化銀カラー写真感光材料
は、いずれも高感度の緑感性ハロゲン化銀乳剤層と該高
感度緑感性ハロゲン化銀乳剤層よりも低い感度の緑感性
ハロゲン化銀乳剤層との間に、少なくとも高感度の赤感
性ハロゲン化銀乳剤層を有し、高感度かつ高画質という
目的を達成する有効な手段である。
本発明は、上記高感度順層構成及び高感度逆層構成の
いずれのハロゲン化銀カラー写真感光材料に適用しても
有効であり、むしろ、より効果的である。
上記の如く同一感色性層が複数の場合に本発明を適用
するには、そのうちの一層に本発明の組合せの対象であ
るDIR化合物が添加されていればよいが、該同一感色性
層の複数層に用いれば更に硬化は大きい。同一感色性層
が複数で一層のみに添加する場合、最も銀量の多い層に
用いるのが有利である。
次に本発明に好ましく用いられる拡散性DIR化合物に
ついて説明する。
本発明に好ましく用いられる拡散性DIR化合物は下記
一般式(1)で表される。
拡散性DIR化合物一般式(1) AY)m 式中Aはカプラー成分を表わし、mは1又は2を表わ
し、Yはカプラー成分Aのカプリング位と結合し、カラ
ー現像主薬の酸化体との反応により離脱する基で、拡散
性の大きい現像抑制剤もしくは現像抑制剤を放出できる
基を表わす。
Aはカプラーの性質をもっていればよく、必ずしもカ
プリングによって色素を作る必要はない。
本発明においては、上記一般式(1)中の基Yが、下
記式(2A)〜(2E)、(3)〜(5)で表わされるDIR
化合物を好ましく用いることができる。更に好ましくは
離脱し得る基Yが式(2A)(2B)(2E)(4)で表わさ
れる化合物であり、特に好ましくは式(2B)(2E)
(4)で表わされるものである。
Yの一般式(2A) Yの一般式(2B) Yの一般式(2C) Yの一般式(2D) Yの一般式(2E) Yの一般式(3) Yの一般式(4) Yの一般式(5) 上記一般式(2A)〜(2D)及び(3)において、R1
はアルキル基、アルコキシ基、アシルアミノ基、ハロゲ
ン原子、アルコキシカルボニル基、チアゾリリデンアミ
ノ基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、
カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−
ジアルキルカルバモイル基、ニトロ基、アミノ基、N−
アリールカルバモイルオキシ基、スルファモイル基、N
−アルキルカルバモイルオキシ基、ヒドロキシ基、アル
コキシカルボニルアミノ基、アルキルチオ基、アリール
チオ基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、アルキル
スルホニル基もしくはアリールオキシカルボニルアミノ
基を表わす。nは1又は2を表わし、nが2のときR1
は同じでも異なってもよく、n個のR1に含まれる炭素
数の合計は0〜10が好ましい。
上記一般式(2E)のR2は(2A)〜(2D)のR1と同義
であり、Xは酸素原子又は硫黄原子を表わし、及び一般
式(4)においてR2はアルキル基、アリール基もしく
はヘテロ環基を表わす。
一般式(5)においてR3は水素原子、アルキル基、
アリール基もしくはヘテロ環基を表わし、R4は水素原
子、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アシルア
ミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキ
シカルボニルアミノ基、アルカンスルホンアミド基、シ
アノ基、ヘテロ環基、アルキルチオ基もしくはアミノ基
を表わす。
1,R2,R3もしくはR4がアルキル基を表わすとき、置
換もしくは無置換、直鎖もしくは分枝鎖のいずれであっ
てもよいし、環状アルキルであってもよい。置換基はハ
ロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アリール基、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、
アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、カル
バモイル基、ヒドロキシ基、アルカンスルホニル基、ア
リールスルホニル基、アルキルチオ基もしくはアリール
チオ基などである。
1,R2,R3もしくはR4がアリール基を表わすとき、ア
リール基は置換されていてもよい。置換基として、アル
キル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルコキシカル
ボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、スルフ
ァモイル基、ヒドロキシ基、カルバモイル基、アリール
オキシカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミ
ノ基、アシルアミノ基、シアノ基もしくはウレイド基な
どである。
1,R2,R3もしくはR4がヘテロ環基を表わすとき、ヘ
テロ原子として窒素原子、酸素原子、またはイオウ原子
を含む5員又は6員環の単環もしくは縮合環を表わし、
ピリジル基、キノリル基、フリル基、ベンゾチアゾリル
基、オキサゾリル基、イミダゾリル基、チアゾリル基、
トリアゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、イミド基、オ
キサジン基などから選ばれ、これらはさらに前記アリー
ル基について列挙した置換基によって置換されてもよ
い。
一般式(2E)及び(4)において、R2に含まれる炭
素数は1〜15が好ましい。
上記一般式(5)において、R3及びR4に含まれる炭
素数の合計は1〜15が好ましい。
上記一般式(1)において、Yは下記一般式(6)の
構造をとることができる。
Yの一般式(6) −TIME-INHIBIT 式中、TIME基はカプラーのカプリング位と結合し、カ
ラー現像主薬との反応により開裂できる基であり、カプ
ラーより開裂した後INHIBIT基を適度に制御して放出で
きる基である。INHIBIT基は現像抑制剤又は現像抑制剤
を放出できる化合物を与える基である。
一般式(6)において−TIME-INHIBIT基は下記一般式
(7)〜(13)で示すことができる。
Yの一般式(7) Yの一般式(8) Yの一般式(9) Yの一般式(10) Yの一般式(11) Yの一般式(12) Yの一般式(13) 一般式(7)〜(13)において、R5は水素原子、ハ
ロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アラルキル
基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アニリノ
基、アシルアミノ基、ウレイド基、シアノ基、ニトロ
基、スルホンアミド基、スルファモイル基、カルバモイ
ル基、アリール基、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキ
シ基、アルカンスルホニル基を表わし、 一般式(7)、(8)、(9)、(11)及び(13)に
おいて、lは1又は2を表わし、 一般式(7)、(11)、(12)及び(13)において、
kは0から2の整数を表わし、 一般式(7)、(10)及び(11)において、R6はア
ルキル基、アルケニル基、アラルキル基、シクロアルキ
ル基又はアリール基を表わし、 一般式(12)及び(13)において、Bは酸素原子又は (R6はすでに定義したのと同じ意味を表わす。)を表
わし、 INHIBIT基は一般式(2A)、(2B)、(3)、(4)
及び(5)で定義した一般式と同じ意味を表わす。但し
炭素数については異なる。
但し一般式(2A)、(2B)及び(3)において、一分
子中各々R1に含まれる炭素数に合計して1〜32であ
り、一般式(4)において、R2に含まれる炭素数は1
〜32であり、一般式(5)において、R2及びR4に含ま
れる炭素数の合計は0〜32である。
5及びR6がアルキル基を表わすとき置換もしくは無
置換、鎖状もしくは環状いずれであってもよい。置換基
としては、R1〜R4がアルキル基のときに列挙した置換
基が挙げられる。
5及びR6がアリール基を表わすときアリール基は置
換されていてもよい。置換基としてはR1〜R4がアリー
ル基のときに列挙した置換基が挙げられる。
上記の拡散性DIR化合物のうち、一般式(2A)、(2
B)、(2E)ないし(4)で表わされる離脱基をもつも
のは特に好ましい。
一般式(1)においてAで表わされるイエロー色画像
形成カプラー残基としては、ピバロイルアセトアニリド
型、ベンゾイルアセトアニリド型、マロンジエステル
型、マロンジアンミド型、ジベンゾイルメタン型、ベン
ゾチアゾリルアセトアミド型、マロンエステルモノアミ
ド型、ベンゾチアゾリルアセテート型、ベンズオキサゾ
リルアセトアミド型、ベンズオキサゾリルアセテート
型、マロンジエステル型、ベンズイミダゾリルアセトア
ミド型もしくはベンズイミダゾリルアセテート型のカプ
ラー残基、米国特許第3,841,880号に含まれるヘテロ環
置換アセトアミドもしくはヘテロ環置換アセテートから
導かれるカプラー残基又は米国特許第3,770,446号、米
国特許第1,459,171号、***特許(OLS)第2,503,099
号、特開昭50-139738号もしくはリサーチディスクロー
ジャー15737号に記載のアシルアセトアミド類から導か
れるカプラー残基又は、米国特許4,046,574号に記載の
ヘテロ環型カプラー残基などが挙げられる。
Aで表わされるマゼンタ色画像形成カプラー残基とし
ては5−オキソ−2−ピラゾリン核、ピラゾロ−〔1,5
−a〕ベンズイミダゾール核又はシアノアセトフェノン
型カプラー残基を有するカプラー残基が好ましい。
Aで表わされるシアン色画像形成カプラー残基として
はフェノール核又はα−ナフトール核を有するカプラー
残基、インダゾロン系又はピラゾロントリアゾール系カ
プラー残基が好ましい。
さらに、カプラーが現像主薬の酸化体とカプリングし
現像抑制剤を放出した後、実質的に色素を形成しなくて
もDIRカプラーとしての効果は同じである。Aで表われ
るこの型のカプラー残基としては米国特許第4,052,213
号、同第4,088,491号、同第3,632,345号、同第3,958,99
3号又は同第3,961,959号に記載のカプラー残基などが挙
げられる。
次に、本発明で用い得るDIR化合物の好ましい具体例
を挙げる。但し当然のことではあるが、本発明で用い得
るDIR化合物は以下例示に限定されない。
これらの化合物は米国特許4,234,678号、同3,227,554
号、同3,617,291号、同3,958,993号、同4,149,886号、
同3,933,500号、特開昭57-56837号、51-13239号、米国
特許2,072,363号、同2,070,266号、リサーチディスクロ
ージャー1981年12月第21228号などに記載された方法で
容易に合成できる。
本発明の拡散性DIR化合物の添加量は一般に乳剤層中
の銀1モル当り2×10-4〜5×10-1モルが好ましく、よ
り好ましくは5×10-4〜1×10-1モルである。
本発明の感光材料についてより詳細に説明するなら
ば、本発明の緑感性乳剤層には通常のカラードマゼンタ
カプラーを併用することができる。カラードマゼンタカ
プラーとしては、米国特許2,801,171号、同3,519,429号
および特公昭48-27930号等に記載のものを用い得る。
特に好ましく用いられるカラードマゼンタカプラーは
下記の通りである。
また、本発明の赤感性乳剤層には通常のカラードシア
ンカプラーを用いることができる。カラードシアンカプ
ラーとしては、特公昭55-32461号、英国特許1,084,480
号等に記載のものが使用できる。
特に好ましいカラードマゼンタカプラーとしては、下
記のものが挙げられる。
本発明の感光材料を構成する感光性乳剤層には、それ
ぞれ対応する発色カプラーを含有せしめることができ
る。
本発明の青感性層には、黄色色素を形成するカプラー
が含有されることが概して好ましく、該黄色発色カプラ
ーとしては、公知の開鎖ケトメチレン系カプラーを用い
ることができる。これらのうちベンゾイルアセトアニリ
ド系およびピバロイルアセトアニリド系化合物を有利に
用いることができる。
黄色発色カプラーの具体例は、特開昭47-26133号、同
48-29432号、同50-87650号、同51-17438号、同51-10263
6号、特公昭45-19956号、米国特許2,875,057号、同3,40
8,194号、同3,519,429号、特公昭51-33410号、同51-107
83号、同46-19031号等に記載されたものがある。
特に好ましいカプラーは下記である。
本発明の感光材料に用いられるマゼンタ発色カプラー
としては、ピラゾロン系化合物、インダゾロン系化合
物、シアノアセチル化合物、ピラゾロトリアゾール化合
物などを用いることができ、特にピラゾロン系化合物は
有利である。
用い得るマゼンタ発色カプラーの具体例は、特開昭49
-111631号、特公昭48-27930号、特開昭56-29236号、米
国特許2,600,788号、同3,062,653号、同3,408,194号、
同3,519,429号、特開昭57-94752号及びリサーチ・ディ
スクロージャー12443等に記載のものがある。
特に好ましいカプラーは下記である。
本発明の感光材料に用いられるシアン発色カプラーと
しては、フェノール系化合物、ナフトール系化合物など
を用いることができる。
その具体例は、米国特許2,423,730号、同2,474,293
号、同2,895,826号、特開昭50-117422号等に記載された
ものがある。
特に好ましいカプラーは下記である。
本発明のハロゲン化銀乳剤層、その他の写真構成層中
には非拡散性DIR化合物、現像主薬の酸化体と反応して
適度に滲む拡散性色素を生成する非拡散性カプラー、ポ
リマーカプラー等の本発明の拡散性DIR化合物以外のカ
プラーを併用してもよい。非拡散性DIR化合物、現像主
薬の酸化体と反応して過度に滲む拡散性色素を生成する
非拡散性カプラーについては本出願人による特願昭和59
-193611号の記載を、またポリマーカプラーについては
本出願人による特願昭59-172151号の記載を各々参照で
きる。各層に用いるカプラーの合計使用量は、各カプラ
ー個々の発色性に応じて最高濃度が異なるから適宜選択
すればよいが、ハロゲン化銀1モル当り0.01〜0.30モル
程度使用することが好ましい。
これら拡散性DIR化合物やカプラーを本発明に係わる
ハロゲン化銀乳剤その他の写真構成層用塗布液中に含有
せしめるには、該拡散性DIR化合物及びカプラーがアル
カリ可溶性である場合には、アルカリ性溶液として添加
してもよく、油溶性である場合には、例えば米国特許第
2,322,027号、同第2,801,170号、同第2,801,171号、同
第2,272,191号および同第2,304,940号各明細書に記載の
方法に従って拡散性DIR化合物及びカプラーを高沸点溶
媒に、必要に応じて低沸点溶媒を併用して溶解し、微粒
子状に分散してハロゲン化銀乳剤等に添加するのが好ま
しい。このとき必要に応じて全てのハロイドキノン誘導
体、紫外線吸収剤、褐色防止剤等を併用してもさしつか
えない。また2種類以上の拡散性DIR化合物及びカプラ
ーを混合して用いてもさしつかえない。さらに本発明に
おいて好ましい拡散性DIR化合物及びカプラーの添加方
法を詳述するならば、1種または2種以上の該拡散性DI
R化合物及びカプラーを必要に応じて他のカプラー、ハ
イドロキノン誘導体、褐色防止剤や紫外線吸収剤等と共
に有機酸アミド類、カルバメート類、エステル類、ケト
ン類、尿素誘導体、エーテル類、炭化水素類等、特にジ
−n−ブチルフタレート、トリークレジルホスフェー
ト、トリフェニルホスフェート、ジ−イソオクチルアゼ
レート、ジ−n−ブチルセバケート、トリ−n−ヘキシ
ルホスフェート、N,N−ジ−エチル−カプリルアミドブ
チル、N,N−ジエチルラウリルアミド、n−ペンタデシ
ルフェニルエーテル、ジ−オクチルフタレート、n−ノ
ニルフェノール、3−ペンタデシルフェニルエチルエー
テル、2,5−ジ−sec−アミルフェニルブチルエーテル、
モノフェニル−ジ−o−クロロフェニルホスフェートあ
るいはフッ素パラフィン等の高沸点溶媒、および/また
は酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチ
ル、プロピオン酸ブチル、シクロヘキサノール、ジエチ
レングリコールモノアセテート、ニトロメタン、四塩化
炭素、クロロホルム、シクロヘキサンテトラヒドロフラ
ン、メチルアルコール、アセトニトリル、ジメチルホル
ムアミド、ジオキサン、メチルエチルケトン等の低沸点
溶媒に溶解し、アルキルベンゼンスルホン酸およびアル
キルナフタレンスルホン酸の如きアニオン系界面活性剤
および/またはソルビタンセスキオレイン酸エステルお
よびソルビタンモノラウリル酸エステルの如きノニオン
系界面活性剤および/またはゼラチン等の親水性バイン
ダーを含む水溶液と混合し、高速回転ミキサー、コロイ
ドミルまたは超音波分散装置等で乳化分散し、ハロゲン
化銀乳剤に添加される。
この他、上記拡散性DIR化合物及びカプラーはラテッ
クス分散法を用いて分散してもよい。ラテックス分散法
およびその効果は、特開昭49-74538号、同51-59943号、
同54-32552号各公報やリサーチ・ディスクロージャー19
76年8月、No.14850、77〜79頁に記載されている。
適当なラテックスは、例えばスチレン、アクリレー
ト、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレー
ト、2−アセトアセトキシエチルメタクリレート、2−
(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウ
ムメトサルフェート、3−(メタクリロイルオキシ)プ
ロパン−1−スルホン酸ナトリウム塩、N−イソプロピ
ルアクリルアミド、N−〔2−(2−メチル−4−オキ
ソペンチル)〕アクリルアミド、2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸等のようなモノマーのホ
モポリマー、コポリマーおよびターポリマーである。
本発明に係わるハロゲン化銀乳剤は、活性ゼラチン;
硫黄増感剤例えばアリルチオカルバミド、チオ尿素、シ
スチン等の硫黄増感剤;セレン増感剤;還元増感剤例え
ば第1スズ塩、二酸化チオ尿素、ポリアミン等;基金属
増感剤例えば金増感剤、具体的にはカリウムオーリチオ
ンシアネート、カリウムクロロオーレート、2−オーロ
チオ−3−メチルベンゾチアゾリウムクロライド等ある
いは例えばルテニウム、パラジウム、白金、ロジウム、
イリジウム等の水溶性塩の増感剤、具体的にはアンモニ
ウムクロロパラデート、カリウムクロロプラチネートお
よびナトリウムクロロパラデート(これらの或る種のも
のは量の大小によって増感剤あるいはカブリ抑制剤等と
して作用する。)等により単独あるいは適宜併用(例え
ば金増感剤と硫黄増感剤の併用、金増感剤とセレン増感
剤との併用等)して化学的に増感されてもよい。
本発明に係わるハロゲン化銀乳剤は、含硫黄化合物を
添加して化学熟成し、この化学熟成する前、熟成中、又
は熟成後、少なくとも1種のヒドロキシテトラザインデ
ンおよびメルカプト基を有する含窒素ヘテロ環化合物の
少なくとも1種を含有せしめてもよい。
本発明に用いられるハロゲン化銀は、各々所望の感光
波長域に感光性を付与するために、適当な増感色素をハ
ロゲン化銀1モルに対して5×10-8〜3×10-3モル添加
して光学増感することができる。増感色素としては種々
のものを用いることができ、また各々増感色素を1種又
は2種以上組合せて用いることができる。本発明におい
て有利に使用される増感色素としては例えば次の如きも
のを挙げることができる。
即ち、青感性ハロゲン化銀乳剤層に用いられる増感色
素としては、例えば***特許929,080号、米国特許2,23
1,658号、同2,493,748号、同2,503,776号、同2,519,001
号、同2,912,329号、同3,656,959号、同3,672,897号、
同3,694,217号、同4,025,349号、同4,046,572号、英国
特許1,242,588号、特公昭44-14030号、同52-24844号等
に記載されたものを挙げることができる。また緑感光性
ハロゲン化銀乳剤に用いられる増感色素としては、例え
ば米国特許1,939,201号、同2,072,908号、同2,739,149
号、同2,945,763号、英国特許505,979号等に記載されて
いる如きシアニン色素、メロシアニン色素または複合シ
アニン色素をその代表的なものとして挙げることができ
る。さらに、赤感性ハロゲン化銀乳剤に用いられる増感
色素としては、例えば米国特許2,269,234号、同2,270,3
78号、同2,442,710号、同2,454,629号、同2,776,280号
等に記載されている如きシアニン色素、メロシアニン色
素または複合シアニン色素をその代表的なものとして挙
げることができる。更にまた米国特許2,213,995号、同
2,493,748号、同2,519,001号、***特許929,080号等に
記載されている如きシアニン色素、メロシアニン色素ま
たは複合シアニン色素を緑感性ハロゲン化銀乳剤または
赤感性ハロゲン化銀乳剤に有利に用いることができる。
これらの増感色素は単独で用いてもよく、またこれら
を組合せて用いてもよい。
本発明の写真感光材料は必要に応じてシアニン或いは
メロシアニン色素の単用又は組合せによる分光増感法に
て所望の波長域に光学増感がなされていてもよい。
特に好ましい分光増感法としては代表的なものは例え
ば、ベンズイミダゾロカルボシアニンとベンゾオキサゾ
ロカルボシアニンとの組合せに関する特公昭43-4936
号、同43-22884号、同45-18433号、同47-37443号、同48
-29293号、同49-6209号、同53-12375号、特開昭52-2393
1号、同52-51932号、同54-80118号、同58-153926号、同
59-116646号、同59-116647号等に記載の方法が挙げられ
る。
又、ベンズイミダゾール核を有したカルボシアニンと
他のシアニン或はメロシアニンとの組合せに関するもの
としては例えば特公昭45-25831号、同47-11114号、同47
-25379号、同48-38406号、同48-38407号、同54-34535
号、同55-1569号、特開昭50-33220号、同50-38526号、
同51-107127号、同51-15820号、同51-135528号、同52-1
04916号、同52-104917号等が挙げられる。
さらにベンゾオキサゾロカルボシアニン(オキサ・カ
ルボキシアニン)と他のカルボシアニンとの組合せに関
するものとしては例えば特公昭44-32753号、同46-11627
号、特開昭57-1483号、メロシアニンに関するものとし
ては例えば特公昭48-38408号、同48-41204号、同50-406
62号、特開昭56-25728号、同58-10753号、同58-91445
号、同59-116645号、同50-33828号等が挙げられる。
又、チアカルボシアニンと他のカルボシアニンとの組
合せに関するものとしては例えば特公昭43-4932号、同4
3-4933号、同45-26470号、同46-18107号、同47-8741
号、特開昭59-114533号等があり、さらにゼロメチン又
はジメチンメロシアニン、モノメチン又はトリメチンシ
アニン及びスチリール染料を用いる特公昭49-6207号に
記載の方法を有利に用いることができる。
これらの増感色素を本発明に係るハロゲン化銀乳剤に
添加するには予め色素溶液として例えばメチルアルコー
ル、エチルアルコール、アセトン、ジメチルフオルムア
ミド、或は特公昭50-40659号記載のフッ素化アルコール
等の親水性有機溶媒に溶解して用いられる。
添加の時期はハロゲン化銀乳剤の化学熟成開始時、熟
成中、熟成終了時の任意の時期でよく、場合によっては
乳剤塗布直前の工程に添加してもよい。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料には、親水
性コロイド層にフィルター染料として、あるいはイラジ
エーション防止その他種々の目的で、水溶性染料を含有
してもよい。このような染料にはオキソノール染料、ヘ
ミオキソノール染料、メロシアニン染料及びアゾ染料が
包含される。中でもオキソノール染料、ヘミオキソノー
ル染料及びメロシアニン染料が有用である。用い得る染
料の具体例は、英国特許584,609号、同1,277,429号、特
開昭48-85130号、同49-9962号、同49-114420号、同49-1
29537号、同52-108115号、同59-25845号、米国特許2,27
4,782号、同2,533,472号、同2,956,879号、同3,125,448
号、同3,148,187号、同3,177,078号、同3,247,127号、
同3,540,887号、同3,575,704号、同3,653,905号、同3,7
18,472号、同4,071,312号、同4,070,352号に記載されて
いる。
これら水溶性染料はモルダント化して固定した方が、
効果的である。モルダント化に関する技術については、
米国特許3,326,057号、同2,882,156号、同3,740,228
号、特公昭49-15820号、同59-33899号等の記載を参照で
きる。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料には他に各
種の写真用添加剤を含有せしめることができる。例えば
特開昭46-2128号、米国特許2,728,659号に記載の色汚染
防止剤や、リサーチ・ディスクロージャー誌17643号に
記載されているカブリ防止剤、安定剤、紫外線吸収剤、
色汚染防止剤、色画像褐色防止剤、帯電防止剤、硬膜
剤、界面活性剤、可塑剤、湿潤剤等を用いることができ
る。本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料におい
て、乳剤を調整するするために用いられる親水性コロイ
ドには、ゼラチン、誘導体ゼラチン、ゼラチンと他と高
分子とのグラフトポリマー、アルブミン、カゼイン等の
蛋白質、ヒドロキシエチルセルロール誘導体、カルボキ
シメチルセルロース等のセルロース誘導体、澱粉誘導
体、ポリビニルアルコール、ポリビニルイミダゾール、
ポリアクリルアミド等の単一あるいは共重合体の合成親
水性高分子等の任意のものが包含される。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料の支持体と
しては、例えばバライタ紙、ポリエチレン被覆紙、ポリ
プロピレン合成紙、反射層の併設した若しくは反射体を
併用する透明支持体、又はガラス板、セルロースアセテ
ート、セルロースナイトレート又はポリエチレンテレフ
タレート等のポリエステルフィルタ、ポリアミドフィル
ム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム
の如き透明支持体等があり、これらの支持体は感光材料
の使用目的に応じて適宜選択される。
本発明において用いられる乳剤層及びその他の構成層
の塗設には、デイッピング塗布、エアードクター塗布、
カーテン塗布、ホッパー塗布等種々の塗布方法を用いる
ことができる。また米国特許2,761,791号、同2,941,898
号に記載の方法による2層以上の同時塗布法を用いるこ
ともできる。
本発明に係わる写真感光材料の処理方法については特
に制限はなく、あらゆる処理方法が適用できる。例え
ば、その代表的なものとしては、発色現像後、漂白定着
処理を行い必要ならさらに水洗および/または安定処理
を行う方法、発色現像後、漂白と定着を分離して行い、
必要に応じさらに水洗および/または安定処理を行う方
法;あるいは前硬膜、中和、発色現像、停止定着、水
洗、漂白、定着、水洗、後硬膜、水洗の順で行う方法、
発色現像、水洗、補足発色現像、停止、漂白、定着、水
洗、安定の順で行う方法、発色現像によって生じた現像
銀をハロゲネーションブリーチをしたのち、再度発色現
像をして生成色素量を増加させる現像方法等、いずれの
方法を用いて処理してもよい。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理に用
いられる発色現像液は、限定的ではないが、発色現像主
薬を含むpHを好ましくは8以上、更に好ましくはpHが9
〜12のアルカリ性水溶液である。この発色現像主薬とし
ての芳香族第1級アミン現像主薬は、芳香属環上に第1
級アミノ基を持ち露光されたハロゲン化銀を現像する能
力のある化合物であり、さらに必要に応じてこのような
化合物を形成する前駆体を添加してもよい。
上記発色現像主薬としてはp−フェニレンジアミン系
のものが代表的であり、次のものが好ましい例として挙
げられる。
4−アミノ−N,N−ジエチルアニリン、3−メチル−
4−アミノ−N,N−ジエチルアニリン、4−アミノ−N
−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン、3−メ
チル−4−アミノ−N−β−ヒドロキシエチルアニリ
ン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−メ
トキシエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−
エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチルアニリ
ン、3−メトキシ−4−アミノ−N−エチル−N−β−
ヒドロキシエチルアニリン、3−メトキシ−4−アミノ
−N−エチル−N−β−メトキシエチルアニリン、3−
アセトアミド−4−アミノ−N,N−ジメチルアニリン、
N−エチル−N−β−〔β−(β−メトキシエトキシ)
エトキシ〕エチル−3−メチル−4−アミノアニリン、
N−エチル−N−β−(β−メトキシエトキシ)エチル
−3−メチル−4−アミノアニリンや、これらの塩例え
ば硫酸塩、亜硫酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等であ
る。
さらに、例えば特開昭48-64932号、同50-131526号、
同51-95849号およびベント等のジャーナル・オブ・ジ・
アメリカン・ケミカル・ソサエティー、73巻、3100〜31
25頁(1951年)記載のものも代表的なものとして挙げら
れる。
これらの芳香族第1級アミノ化合物の使用量は、現像
液の活性度をどこに設定するかできまるが、活性度を上
げるためには使用量を増加してやるのが好ましい。使用
量としては0.0002モル/lから0.7モル/lまでの範囲で用
いられる。また目的によって2つ以上の化合物を適宜組
合せて使用することができる。例えば3−メチル−4−
アミノ−N,N−ジエチルアニリンと3−メチル−4−ア
ミノ−N−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチ
ルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N
−β−メタンスルホンアミドエチルアニリンと3−メチ
ル−4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチ
ルアニリン等の組合せ等目的に応じて自由に組合せ使用
し得る。
本発明において用いられる発色現像液には、更に通常
添加されている種々の成分、例えば水酸化ナトリウム、
炭酸ナトリウム等のアルカリ剤、アルカリ金属亜硫酸
塩、アルカリ金属亜硫酸水素塩、アルカリ金属チオシア
ン酸塩、アルカリ金属ハロゲン化物、ベンジルアルコー
ル、水軟化剤、濃厚化剤および現像促進剤等を任意に含
有させることもできる。
上記発色現像液に添加される上記以外の添加剤として
は、例えば臭化カリウム、臭化アンモニウム等の臭化
物、沃化アルカリ、ニトロベンゾイミダゾール、メルカ
プトベンゾイミダゾール、5−メチル−ベンゾトリアゾ
ール、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール等の
迅速処理液用化合物を始めとして、ステイン防止剤、ス
ラッジ防止剤、保恒剤、重層効果促進剤、キレート剤等
がある。
漂白工程の漂白液もしくは漂白定着液に用いられる漂
白剤としては、アミノポリカルボン酸または蓚酸、クエ
ン酸等の有機酸で鉄、コバルト、銅等の金属イオンを配
位したものが一般にしられている。そして上記のアミノ
ポリカルボン酸の代表的な例としては次のものを挙げる
ことができる。
エチレンジアミンテトラ酢酸 ジエチレントリアミンペンタ酢酸 ニトリロトリ酢酸 イミノジ酢酸 エチルエーテルジアミンテトラ酢酸 エチレンジアミンテトラプロピオン酸 エチレンジアミンテトラ酢酸ジナトリウム塩 ジエチレントリアミンペンタ酢酸ペンタナトリウム塩 ニトリロトリ酢酸ナトリウム塩 漂白液は上記の漂白剤と共に種々の添加剤を含有して
もよい。また漂白工程に漂白定着液を用いる場合には、
前記漂白のほかにハロゲン化銀定着剤を含有する組成の
液が適用される。また漂白定着液には更に例えば臭化カ
リウムの如きハロゲン化合物を含有させてもよい。そし
て前記の漂白液の場合と同様に、その他の各種の添加
剤、例えばpH緩衝剤、消泡剤、界面活性剤、保恒剤、キ
レート剤、安定剤、有機溶媒等を添加、含有させてもよ
い。
なおハロゲン化銀定着剤としては、例えばチオ硫酸ナ
トリウム、チオ硫酸アンモニウム、チオシアン酸カリウ
ム、チオシアン酸ナトリウム、またはチオ尿素、チオエ
ーテル等の通常の定着処理に用いられるようなハロゲン
化銀の反応として水溶性の銀塩を形成する化合物を挙げ
ることができる。本発明のハロゲン化銀カラー写真感光
材料の発色現像、漂白定着(又は漂白、定着)、更に必
要に応じて行われる水洗、安定化、乾燥等の各種処理工
程の処理温度は迅速処理の見地から30℃以上で行われる
のが好ましい。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料は特開昭58
-14834号、同58-105145号、同58-134634号及び同58-186
31号並びに特願昭58-2709号及び同59-89288号等に示さ
れるような水洗代替安定化処理を行ってもよい。
〔実施例〕 以下に実施例を示して、本発明を更に具体的に説明す
る。但し当然のことながら本発明の実施の態様はこれに
限定されない。
実施例−1 表−4に示す沃臭化銀乳剤を、特開昭54-118823号、
特開昭58-113928号、特開昭58-211143号等記載の方法、
及び通常の関数添加法により製造した。
セルローストリアセテートフィルム上に以下に示す層
を塗布して多層カラーネガ写真感光材料(試料No.1比
較)を作成した。
第1層:ハレーション防止層 第2層:中間層 ゼラチン…………………1.2g/m2 第3層:低感度赤感性乳剤層 第4層:高感度赤感性乳剤 第5層:中間層 ゼラチン…………………0.80g/m2 第6層:低感度緑感性層 第7層:高感度緑感性層 第8層:イエローフィルター層 第9層:低感度青感性層 第10層:高感度青感性層 第11層:第1保護層 第12層:第2保護層 各乳剤層には上記組成物の他に 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザイン
デン、 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール等を又各層
には上記組成物の他にゼラチン硬化剤H−1及びH−2
や界面活性剤等を添加した。そして第3,4,6,7,9,10層に
は、第5表に示したように第4表の乳剤と拡散性DIR例
示化合物を添加し、試料2〜11を作成した。なお各感色
性層への拡散性DIR化合物の添加量は自層の減感,温度
低下がほぼ等しくなるようにコントロールした。
H−1 CH2=CHCH2CH2SO2CH=CH2 各試料を各々ウエッジを介して青色光,緑色光,赤色
光及び白色光を与え、下記の処理工程で処理して色素画
像を得た。
現像処理工程(38℃) 処理時間 発色現像……………3分15秒 漂 白……………6分30秒 水 洗……………3分15秒 定 着……………6分30秒 水 洗……………3分15秒 定着浴……………1分30秒 乾 燥 各処理工程において使用した処理液組成は下記の通り
である。
発色現像液組成: 水を加えて1とし、pH10.0に調整する。
漂白液組成: 水を加えて1とし、pH6.0に調整する。
定着液組成: 水を加えて1とし、pH6.5に調整する。
安定化液組成: 水を加えて1とする。
得られた特性値を第5表に示す。
IIEの表示は、白色露光のときのγ*をγN、各々青色
光,緑色光,赤色光で露光したときのγ*をγAとする
と、γA/γNが各ハロゲン化銀乳剤層の受けるIIEの大
きさを表し、受けるI.I.Eが大きいほどγA/γNは大き
くなる事を示している。
γ*;かぶり+0.3の濃度点の露光量の10倍の露光量点
(ΔlogE=1.0)の濃度をDとすると γ={D−(かぶり+0.3)}/1.0となる。
又、経時特性の表示は、冷凍保存品に対して、40℃80
%RH-15日処理したものとのDmax部の残像率で示してあ
る。100%に近づくほど安定性が増す。
第5表から明らかなように、本発明の試料No.4〜9は
比較試料は比べIIEが各感色性層とも非常に大きく高ク
ロマの色が再現できることがわかる。又、そのような系
においても従来欠点であった経時安定性がおどろくべき
程、向上している事が明らかである。
〔発明の効果〕
上述の如く、本発明によれば、色再現像が良好で、経
時安定性特に高温高湿下での安定性にすぐれたハロゲン
化銀写真感光材料を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−144826(JP,A) 特開 昭58−217932(JP,A) 特開 昭59−131934(JP,A) 特開 昭62−178249(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に感色性の異なる2つ以上の感光
    性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材
    料において、その少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層
    が、下記に定義されるU値が60以上である双晶ハロゲン
    化銀粒子を含み、前記感色性の異なる少なくとも2つの
    感光性ハロゲン化銀乳剤層は、現像主薬の酸化体と反応
    して現像抑制剤又は現像抑制剤プレカーサーを放出する
    化合物即ちDIR化合物をそれぞれ少なくとも1つ含有
    し、該、DIR化合物から放出される現像抑制剤又は現像
    抑制剤プレカーサーが拡散性であり、更に下記条件Aを
    満足することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 〔条件A〕 前記それぞれ少なくとも1つのDIR化合物のそれぞれか
    ら放出される現像抑制剤又は現像抑制剤プレカーサーが
    互いに異なり、その現像抑制剤又は現像抑制剤プレカー
    サーの感光性ハロゲン化銀乳剤層に対する現像抑制力の
    大小関係が、それらのDIR化合物を含有する感光性ハロ
    ゲン化銀乳剤層により変えることができる関係であり、
    かつ含有せしめられた感光性ハロゲン化銀乳剤層に対す
    る現像抑制力が、前記それらのDIR化合物の少なくとも
    2種のDIR化合物の中より小さい方のDIR化合物を添加含
    有せしめられること。 U値の定義: 平均粒径を中心に±20%の粒径範囲内に含まれるハロ
    ゲン化銀粒子の重量が全ハロゲン化銀粒子の重量を100
    とした場合にそれに対して示す値
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