JP2607825Y2 - ドライクリーニング装置 - Google Patents

ドライクリーニング装置

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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の技術分野】本考案はドライクリーニング装置に
係り、とくにドライクリーニング溶剤が被洗濯物の汚れ
で汚濁したり、或いは、溶剤清浄用フィルタの濾材が老
廃化して出来たドライクリーニング溶剤含有汚泥物を、
溶剤清浄用フィルタから加熱式の乾燥容器に装入して乾
燥させるに際し、被洗濯物に含有する水分以外の余分な
水分を混入することなく効率良く完全に乾燥させて環境
汚染のおそれなく廃棄可能とし、また、ドライクリーニ
ング溶剤の再利用率も向上できるドライクリーニング装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】衣類のドライクリーニングには、天然溶
剤の石油や、合成溶剤の例えばテトラクロロエチレン
(業界でパークと略称)、フッ素、エタン等々が使用さ
れる。これらの溶剤は被洗濯物の汚れで汚濁するため、
ドライクリーニング装置には溶剤を清浄化するフィルタ
が設けられている。フィルタにはパウダーと呼ばれる粉
末状の濾過吸着材を使用して清浄化するタイプ、濾紙・
濾布を使用するタイプなどが有る。フィルタ内には次第
に清浄化しきれない汚濁した溶剤が溜まるので、この汚
濁した溶剤を蒸留釜に導き加熱により蒸留してきれいな
溶剤成分を取り出し再利用する一方、蒸留後の残滓を廃
棄するようにしている。また、濾過吸着材を使用するタ
イプでは、汚濁した溶剤から汚れを吸着して清浄化する
ため、使用を重ねて老廃化した濾過吸着材も、蒸留釜に
導き加熱により蒸留してきれいな溶剤成分を取り出し再
利用する一方、蒸留後の残滓を廃棄するようにしてい
る。
【0003】図4を参照して従来の一般的なドライクリ
ーニング装置を略述する。洗濯槽Wで溶剤と被洗濯物を
混合し、被洗濯物の汚れを落としたあと、”すすぎ”と
して洗濯槽Wと清浄用フィルタFとの間で配管を介して
溶剤を循環させ、溶剤に混ざった汚濁物を濾過して取り
除く。清浄用フィルタFには汚泥物排出管Zを介して蒸
留釜Xが接続され、清浄用フィルタFの中に汚濁した溶
剤が溜まったり、清浄用フィルタFの濾過吸着材が老廃
化すると、汚泥物排出管Zを介して蒸留釜Xに装入す
る。濾過吸着材を使用するタイプの場合、清浄用フィル
タFに新たな濾過吸着材を補充しておく。蒸留釜Xは底
部が二重壁とされ、底部に加熱蒸気を通して釜内に入れ
た溶剤含有汚泥物を加熱し、溶剤その他の液分を蒸発さ
せて配管Yにより釜外の液化装置(コンデンサ)Cに導
き冷却により液化させる。元々被洗濯物はその日の湿度
に見合う水分を含有しており、この水分は乾燥工程で溶
剤と一緒に蒸発し、冷却工程で一緒に液化する。このた
め液化装置Cで冷却により液化した液体から水分分離器
Dで水分と溶剤を分離し、比重の重い溶剤を回収する。
該回収溶剤Sは再度洗濯槽Wで使用される。一方比重の
軽い水分は、分離水Tとして廃棄される。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし、従来の蒸留釜
では、それが固定式であるため、清浄用フィルタFから
蒸留釜Xへの溶剤含有汚泥物の排出及び蒸留を繰り返す
と、釜内に汚泥状スラッジが層状に堆積し、いくら高熱
の蒸気を底部に通してもスラッジの上層まで熱が届かな
くなり、スラッジは溶剤を多量に含有したまま堆積する
ことになる。そのため、スラッジを定期的に蒸留釜から
取り出す直前に、よりよく乾燥させるため、高熱の蒸気
を、堆積したスラッジと直接に接触させるようにしてい
るが、投入した蒸気の分だけ水分分離器Dでの分離水が
増大してしまう。分離水(接触水)には溶剤(テトラク
ロロエチレン等)も含有しているので、多量の分離水が
生じることは、今日重大な社会問題となっている地下水
汚染を引き起こす弊害を生むことになり、好ましくな
い。更に、高熱の蒸気を、蒸留釜に堆積したスラッジと
直接に接触させても、スラッジを完全に乾燥させること
は出来ず、スラッジ中に多量の溶剤が残る。この溶剤を
含有したままの半乾燥状態のスラッジをそのまま廃棄す
ると、溶剤が無駄になる。また、スラッジをそのまま埋
設廃棄するときは深刻な地下水汚染を引き起こし、重大
な環境公害を引き起こすので、現行では焼却処理が一般
的であるが、テトラクロロエチレンなどの合成溶剤は塩
素系の物質であり、塩素系の物質を焼却することによっ
てダイオキシン類が発生することが明らかになってお
り、いずれにしても重大な環境公害を引き起こすという
問題がある。本考案は、上記した従来の問題に鑑み、溶
剤含有の分離水の増大を招くことなく溶剤含有汚泥物を
効率的かつ高度に乾燥して溶剤を完全に蒸発させ、溶剤
の利用率を向上させる一方、残滓を無害とできるドライ
クリーニング装置を提供することを、その目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、ドライクリー
ニング溶剤を用いて被洗濯物のドライクリーニングを行
う洗濯槽と配管により接続され、ドライクリーニング溶
剤中の汚物を除去する溶剤清浄用フィルタと、溶剤清浄
用フィルタに溜まったドライクリーニング溶剤含有汚泥
物が汚泥物排出管を介して装入され、加熱によりドライ
クリーニング溶剤を蒸発させて汚泥物を乾燥する乾燥容
器と、乾燥容器から蒸発した溶剤が排気管を介して装入
され、ドライクリーニング溶剤の液化を行う液化装置と
を備え、液化装置で液化後のドライクリーニング溶剤か
ら水分を分離後、再び装置内で使用されるようにしたド
ライクリーニング装置において、乾燥容器内壁に攪拌翼
を突設するとともに、内容物の固着を防ぎ粉砕を促進さ
せる固形物を乾燥容器に装入し、乾燥容器を回転可能に
支持し、乾燥容器の壁の加熱で内容物の乾燥を行うよう
にするとともに、乾燥容器に内容物を取り出し可能とす
る開閉蓋を設け、乾燥容器の頂部の軸上に液化装置へ通
じる排気管を相対回転可能に密封結合して、乾燥容器の
内部と液化装置を接続し、更に、排気管の途中に分岐部
を介して溶剤清浄用フィルタからの汚泥物排出管を接続
したこと、を特徴としている。
【0006】
【作用】本考案によれば、ドライクリーニング装置の稼
働で溶剤清浄用フィルタ内に汚れたドライクリーニング
溶剤や老廃化した濾過吸着材などの溶剤含有汚泥物が溜
まったとき、汚泥物排出管と排気管を介して簡単に乾燥
容器内に装入できる。そして、電熱手段或いは外部から
導いた加熱用蒸気などの加熱手段で乾燥容器の壁を加熱
しながら回転させることで、内部の溶剤含有汚泥物を万
遍なく乾燥する。溶剤含有汚泥物から蒸発した溶剤は、
排気管を介して液化装置に導かれて、液化される。そし
て、水分分離器で水分が分離されたのち、再び、装置内
で再利用される。溶剤含有汚泥物から溶剤が完全に蒸発
するので、溶剤の回収率がきわめて高くなり、全体とし
て溶剤の使用量を大幅に低減できる。しかも、乾燥容器
に入れられた溶剤含有汚泥物に直接、高熱蒸気を当てる
加熱法は取らないので、溶剤含有分離水が増えることは
なく、地下水汚染を未然に防止できる。また、乾燥容器
内に装入された溶剤含有汚泥物が完全に乾燥すること
で、溶剤が完全に抜けて無害化、小量化し、蓋を開けて
取り出した完全乾燥後のスラッジの廃棄による環境公害
を減少できるという多大な利点がある。
【0007】乾燥容器は外胴と内胴の二重構造で全体が
例えば先細り形状の円筒とし、二重構造の間に介在させ
た加熱手段により内胴の壁を加熱しつつ乾燥容器を回転
させることで、熱を外部に無駄に逃がさず、また内胴の
内部に入れられた溶剤含有汚泥物に加熱用蒸気を直接投
入することなく溶剤含有汚泥物を万遍なく攪拌しながら
効率良く加熱できる。加熱手段には電熱手段を用いるこ
とができるが、クリーニング工場では元々、多量の加熱
水蒸気を使用することから、加熱水蒸気を用いるのが好
適である。この場合、加熱水蒸気を送入排出するための
加熱水蒸気送入排出管を外胴の底部の軸上に相対回転可
能に密封結合し、該加熱水蒸気送入排出管を、乾燥容器
の外胴と内胴の間に連通させておく。乾燥容器、特に円
筒は、その外胴の外壁に被動傘歯車などの回転入力部材
を設けて、モーターより駆動される駆動傘歯車と噛み合
って回転駆動する。乾燥容器は、斜めに傾倒させて支持
することで、完全乾燥後の残滓の取り出しを簡単に行え
る。例えば、乾燥容器は平面的に見てU字状の支枠の中
央部で乾燥容器をその底部側の回転軸上で回転可能に片
持ち式に支承し、かつ、U字状支枠を両端部にて一対の
支柱に傾倒可能に支持すれば良い。
【0008】乾燥容器の内壁に攪拌翼を突設しておくこ
とで、回転により溶剤含有汚泥物を万遍なく攪拌して加
熱することができ、乾燥効率が向上する。攪拌翼は螺線
翼が好ましい。更に、乾燥容器内に鉄球、ガラス球、陶
球等の固形物からなる攪拌媒体を複数個入れ回転中に衝
突で溶剤含有汚泥物を乾燥容器の内壁から剥がし、又溶
剤含有汚泥物を打って粉砕を促進するようにしておけ
ば、溶剤含有汚泥物の乾燥の進行もより一層促進させる
ことができ、溶剤を完全に追い出すことができる。ま
た、溶剤含有汚泥物が完全に乾燥できることから、重量
及び容積を大幅に削減でき、無害化した残滓を乾燥容器
から取り出し、廃棄する作業も容易に行える。
【0009】
【実施例】図面を参照して本考案のドライクリーニング
装置の実施例を説明する。図1は本考案に係るドライク
リーニング装置に組み込まれたドライクリーニング溶剤
蒸留釜周辺の外観構成を示す立面図、図2はドライクリ
ーニング溶剤蒸留釜をほぼ水平にした状態の平面図であ
る。本考案の蒸留釜6は、基台1上に立設した一対の支
柱2に支軸3を介して傾倒可能(矢印D参照)に支持さ
れたU字状の支枠4のほぼ中央の支承部5により回転可
能に片持ち式に支持される。支軸3は図1、図2に示す
ハンドル34に連結した、破線で示すウォームとウォー
ム歯車により回動されることにより、支枠4が、従って
蒸留釜6が傾倒される。蒸留釜6の外周に環状に設けた
被動傘歯車7は駆動傘歯車8と噛合い、駆動傘歯車8は
図2に示すようにモータ9からベルト、歯車(図2の破
線で示す)を介して回転される。
【0010】図3は、蒸留釜を縦断して内部を詳細に示
す断面図である。好適な乾燥容器、すなわち蒸留釜6は
基本的に外胴10と内胴20とから成り、共に先細り形
状となって開口21に至る。外胴10の外周に前記被動
傘歯車7が突設されている。蒸留釜6の開口21は蓋1
1により開閉される。蓋11は外胴10に固設したブラ
ケット23に枢着したレバー24に遊着したラッチフッ
ク25を蓋の突起27に掛着して閉じられる。フック2
5の頭に調節ネジ26が設けられる。外胴10の底部
は、支枠4の支承部5に回転可能に支持される被承接続
管12として延設され、加熱蒸気(図1のA参照)の送
入排出用の静止可撓管15に接続される。静止可撓管1
5は、送入管16と排出管17の同心二重構造にするの
が実際的である。
【0011】被承接続管12は支承部5の内部のベアリ
ング13とメカニカルシール14とによって密封的に回
転可能に支承される。メカニカルシールに代え、グラン
ドパッキンを用いてもよい。なお、加熱手段として電熱
素子を用いる場合は、電熱素子を次に説明する内胴20
の外周に巻回し外部から給電するようにするが、この場
合は支承部5のシール構造は当然必要なく、単に回転し
ない電機ケーブルを回転する円胴に接続し給電する接続
体があればよい。
【0012】外胴10の内部には、取付けフランジ19
を介して内胴20が固定的に取付けられる。内胴20の
頂部は開口21の手前で閉じている。こうして、外胴1
0と内胴20との間にスペースができ、送入管16から
導入される加熱蒸気が内胴20の周囲を循環して、溶剤
含有スラッジを入れてある内胴20の壁をムラなく加熱
する。
【0013】蓋11には接続管28が突設され、溶剤ガ
ス排気用の可撓管30(図4のXに相当)に静止封着管
29を介し接続される。静止封着管29はベアリング3
1とメカニカルシール又はグランドパッキンにより接続
管28を密封的に回転可能に支持する。
【0014】さらに、内胴20の内壁には攪拌翼22が
好適に螺旋状に数本突設される。攪拌翼22は、内胴2
0内に入れたスラッジを内胴20の回転に伴い持ち上げ
ては落すようにしてバラし、均一、迅速かつ高度に乾燥
させるための手段であり、図では1枚の完全な羽根と、
一部切断された羽根が示されている。この例では羽根は
総計4枚となる。羽根の枚数はこれに限定されない。
【0015】内胴20の回転によるスラッジの攪拌効果
をいっそう高めるため、本考案では鉄球又はガラス球若
しくは陶球などの攪拌媒体35を内胴20に装入する。
これら攪拌媒体35は、衝突により汚泥状のスラッジを
内胴の内壁に付着固化させなくしたり、スラッジの粉砕
を促進させる作用をする。なお、鉄球などの攪拌媒体3
5は乾燥したスラッジからの分離取り出しを容易にする
ため、比較的径の大きい、例えば野球のボール大のもの
が好適であるが、これに限定されない。
【0016】次に本実施例の作用について説明する。ド
ライクリーニング装置の稼働で、清浄用フィルタ(図4
の符号F参照)に汚れたドライクリーニング溶剤が溜ま
り、また、濾過吸着材が老廃化したとき、汚泥物排出管
(図4の符号Z参照)の途中に設けたバルブVを蒸留釜
6の方向へ開路するように開き、清浄用フィルタ(図4
の符号F参照)の中の溶剤含有汚泥物を図1の矢印F方
向に流し、分岐部33、可撓管30、静止封着管29、
接続管28を通して蒸留釜6の内胴20の中に装入させ
る。次いで、バルブVを閉じて可撓管30を上方の液化
装置(図4の符号C参照)へ開通させ、加熱蒸気源(図
示せず)から加熱用の蒸気Aを加熱蒸気装入排出用の静
止可撓管15によって内胴20の周囲のスペースへ送り
込む。それと共にモータ9を始動して蒸留釜6を回転駆
動させる。蒸留釜6の内胴20の壁は周囲を循環する高
温蒸気により加熱されつつ、その軸回りに回転され、螺
線翼22によりスラッジを持ち上げては落として攪拌
し、スラッジに含まれるクリーニング溶剤を最大限に追
い出し気化(蒸発)させて溶剤ガス排気用の可撓管30
へ送り出す。可撓管30は液化装置(図4の符号C参
照)へ通じているから、気化した溶剤は液化装置へ送ら
れ、そこで冷却により液化し、水分分離器(図4の符号
D参照)で水分が分離されたあと、再び、装置内で使用
される。気化した溶剤中には加熱蒸気が混じっておら
ず、液化した溶剤から分離される分離水(図4の符号T
参照)が不用意に増大することはない。分離水は元々被
洗濯物に含まれていた湿気だけの少量となるので、分離
水の廃棄で重大な地下水汚染を招く恐れがない。
【0017】回転する内胴20内では、鉄球などの攪拌
媒体35が衝突によりドロドロした汚泥状スラッジの胴
内壁への付着固化を抑止するとともに、回転攪拌される
スラッジを打って粉砕し、スラッジに含有されている溶
剤液を叩き出す作用を営むので、スラッジは均一に、か
つ迅速に、かつ高度に乾燥されて、完全に溶剤を含まな
い粉状体の残滓に変わる。こうなったら、蒸留釜6の回
転を止め、蓋11をレバー24とフック25の操作で外
胴10から切り離し(図3では一方のフック25は外し
て示す)、外胴10を図1の矢印Dの如き傾倒させて乾
燥粉状体を適宜排出すればよい。排出物は、もはや有害
溶剤を含まない単なる粉状のゴミであり、環境公害を起
こす恐れがなく、重量も従来の固定式の蒸留釜に比して
大幅に減少し、容量も大幅に減少する。よって、蒸留釜
6からの取り出し及び焼却廃棄等の処理を容易に行え
る。また、溶剤含有汚泥物から完全に溶剤を取り出し、
再利用できるので、溶剤を無駄なく使用できる。本考案
の乾燥容器は頂部側で先細りの切頭円錐形をしている
が、これは傾斜姿勢で回転加熱が行われる場合、スラッ
ジが頂部まで一杯に満たされることが少なく、従って頂
部領域に大きな容量を設ける必要がないからである。
【0018】
【考案の効果】以上説明したように、本考案のドライク
リーニング装置によれば、装置の稼働で溶剤清浄用フィ
ルタ内に汚れたドライクリーニング溶剤や老廃化した濾
過吸着材などの溶剤含有汚泥物が溜まったとき、汚泥物
排出管と排気管を介して簡単に乾燥容器内に装入でき
る。そして、乾燥容器の壁を加熱しながら回転させるこ
とで、溶剤含有汚泥物の量が多くても万遍なく完全に乾
燥させることができる。よって、溶剤含有汚泥物から蒸
発した溶剤を排気管を介して液化装置に導き、液化し、
水分分離器で水分を分離したのち、装置内で再利用する
とき、溶剤含有汚泥物から溶剤が全て抜け出ているの
で、溶剤を無駄なく回収して使用することができ、全体
として溶剤の使用量を減少できる。また、乾燥容器内の
溶剤含有汚泥物に加熱蒸気を直接接触させて加熱しなく
て済むので、有害成分を含んだ分離水を多量に発生させ
る恐れがなく、分離水の廃棄で昨今社会問題化している
地下水汚染を引き起こすこともない。一方、乾燥容器内
の溶剤含有汚泥物から溶剤が全て抜け出ることで、残滓
が無害化、軽量かつ小容量化し、開閉蓋を開けて取り出
した残滓の廃棄による環境公害が減少するという多大な
効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本考案に係るドライクリーニング装置に
組み込まれたドライクリーニング溶剤蒸留釜周辺の外観
構成を示す立面図である。
【図2】図2はドライクリーニング溶剤蒸留釜をほぼ水
平にした状態の平面図である。
【図3】図3は図1の蒸留釜の中心軸線に沿って縦断し
た要部縦断面図である。
【図4】図4は従来の蒸留釜を含む一般的なドライクリ
ーニング装置の概略構成図である。
【符号の説明】
4…U字状支枠 5…支承部 6…蒸留釜 7…被動傘歯車 10…外胴 11…蓋 12…被承接続管 15…静止可撓管 20…内胴 22…攪拌翼 28…接続管 29…静止封着管 30…可撓管 35…攪拌媒体 F…清浄用フィルタ C…液化装置 D…水分分離器 W…洗濯漕 X…蒸留釜 Y…排気管 Z…汚泥物排出管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 3/00 D06F 43/08

Claims (6)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先細り円胴形状の外胴10と内胴20と
    の二重構造とし、この二重構造の間に加熱手段を介在さ
    せるようにした、周囲から加熱される乾燥容器を、回転
    可能にその軸線上で支持すると共に容器内壁に攪拌翼を
    突設し、更に内容物の固着を防ぎ粉砕を促進させる固形
    物を装入し、容器頂部側にその開口21から切り離し可
    に開閉し得るようにした、密封式の蓋を設けて頂部側
    から溶剤含有汚泥物の装入及びこれを乾燥した乾燥残滓
    の排出を行なえるようにし、乾燥容器を傾倒可能とした
    クリーニング溶剤蒸留釜において、 前記蓋11の中央から外方へ突設した接続管28がそれ
    と相対回転可能に密封結合する静止封着管29を介して
    液化装置へ通じる排気管30と接続し、コンデンサへ通
    じさせると共に、前記排気管30を分岐部33を介して
    クリーニング機器の溶剤清浄用フィルターに通じさせ、
    老廃濾材を直接に内胴20の頂部から受け入れるように
    したことを特徴とするクリーニング溶剤蒸留釜。
  2. 【請求項2】 前記加熱手段は外胴10外から導入され
    る加熱用蒸気である請求項に記載のクリーニング溶剤
    蒸留釜。
  3. 【請求項3】 前記加熱手段は内胴20周囲に配設した
    電熱素子である請求項に記載のクリーニング溶剤蒸留
    釜。
  4. 【請求項4】 前記乾燥容器内には攪拌媒体35として
    鉄球、ガラス球又は陶球などのいずれかを装入した請求
    項1に記載のクリーニング溶剤蒸留釜。
  5. 【請求項5】 前記攪拌翼は内胴20の内壁に突設した
    螺旋翼22である請求項に記載のクリーニング溶剤蒸
    留釜。
  6. 【請求項6】 前記外胴10の外周に被動歯車7を設け
    て回転駆動源8、9と連接し、外胴10の底部に突設し
    た被承接続管12を、U字状支枠4の中央部で支承し
    該支承部5を加熱用蒸気の送入排出用の静止可撓管15
    との接続部とした請求項に記載のクリーニング溶剤蒸
    留釜。
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