JP2607096B2 - 力・モーメント検出装置 - Google Patents

力・モーメント検出装置

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JP2607096B2 JP62234589A JP23458987A JP2607096B2 JP 2607096 B2 JP2607096 B2 JP 2607096B2 JP 62234589 A JP62234589 A JP 62234589A JP 23458987 A JP23458987 A JP 23458987A JP 2607096 B2 JP2607096 B2 JP 2607096B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は力・モーメント検出装置、特に半導体基板上
に形成された抵抗素子を用いた力・モーメント検出装置
に関する。
〔従来の技術〕
近年、新しい力およびモーメントのセンサとして半導
体センサが考案されている。たとえば、特願昭62−1012
67〜101270号明細書に、この種のセンサのいくつかが開
示されている。このような半導体センサは、ストレーン
ゲージを用いたセンサに比べて小型化、量産化に適して
おり、今後多大な需要が見込まれる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上述した半導体センサには、同一の半
導体基板を力センサとモーメントセンサとの両方に用い
ることができないという問題点がある。すなわち、力セ
ンサとしての製品に用いるための半導体基板と、モーメ
ントセンサとしての製品に用いるための半導体基板と
は、それぞれ別々に形成しなければならず、コストパフ
ォーマンスが悪いという問題点があった。
そこで本発明は、同一の半導体基板で力センサにも、
モーメントセンサにも、いずれにも適用可能な力・モー
メント検出装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、力・モーメント検出装置において、機械的
変形を電気信号に変換する素子を異なる複数の方向に配
置して複数方向の機械的変形を検出しうるトランスデュ
ーサと、 支持部と作用部を有し、前記作用部の前記支持部に対
する変位に基づいて前記トランスデューサに機械的変形
を生じさせるように前記トランスデューサに固着された
第1の起歪体と、 前記第1の起歪体の支持部に対し少なくとも検出すべ
き力の方向に関して固着された固着部と、この固定部に
連接され可撓性を有する可撓部と、一端が前記第1の起
歪体の作用部に固着され、この一端を始端とし前記トラ
ンスデューサから離れるように伸びた他端が前記可撓部
に連接された腕状部とを有する第2の起歪体と、 を備え、前記腕状部の他端を前記トランスデューサに
対してすべり運動をさせる方向に力を加えた場合に前記
トランスデューサ上の一点にモーメント力が発生し、前
記他端を前記一点に対して回転運動をさせる方向にモー
メント力を加えた場合に前記一点に前記トランスデュー
サに沿った方向の力が発生するように構成したものであ
る。
〔作 用〕
トランスデューサと起歪体とによって、センサが形成
される。このセンサは、起歪体の歪みに基づいてセンサ
面の一点に作用する力あるいはモーメントを検出するこ
とができる。本発明に係る検出装置に用いるセンサは、
センサ面の一点に作用する力あるいはモーメントのどち
ら一方だけを検出するような機構となっていればよい。
力を検出する機構であれば、そのまま用いれば力センサ
となり、本発明に係る装置のように腕状部を取付けた構
成にすれば、モーメントセンサとなる。逆に、モーメン
トを検出する機構であれば、そのまま用いればモーメン
トセンサとなり、本発明に係る装置のように腕状体を取
付けた構成にすれば、力センサとなる。
要するに、力またはモーメントのどちらか一方のみを
検出しうるセンサを大量生産しておけば、腕状体を付け
加えることにより他方の検出が可能になるのである。
〔実施例〕
以下本発明を図示する実施例に基づいて説明する。
装置の構成 第1図(a)は本発明の一実施例に係る力検出装置の
側断面図、同図(b)は同装置の部分下面図である。こ
こで、X軸,Y軸,Z軸を図の方向に定義するものとする。
第1図(a)は同図(b)に示す装置をX軸に沿って切
断した断面図に相当する。
この装置は大きく分けて、半導体基板10、第1の起歪
体20(単線のハッチングで示す)、第2の起歪体30(二
重線のハッチングで示す)の3つの部分から構成されて
いる。第1図(b)はこのうち半導体基板10と第1の起
歪体20のみを示している。
この装置において、シリコンの単結晶基板10上には、
合計12個の抵抗素子Rが形成されており、機械的変形を
電気信号に変換するトランスデューサを構成している。
抵抗素子Rx1〜Rx4はX軸上に配されY軸まわりのモーメ
ント検出に用いられ、抵抗素子Ry1〜Ry4はY軸上に配さ
れX軸まわりのモーメント検出に用いられ、抵抗素子Rz
1〜Rz4はX軸に平行でこの近傍にある軸上に配されZ軸
方向の力検出に用いられる。各抵抗素子Rの具体的な構
造およびその製造方法については後に詳述するが、これ
ら抵抗素子Rは機械的変形によってその電気抵抗が変化
するピエゾ抵抗効果を有する素子である。
この単結晶基板10は第1の起歪体20に接着されてい
る。本実施例に係る装置では、第1の起歪体20は円盤状
の支持部21と、可撓性をもたせるために肉厚を薄くした
可撓部22と、中心に突出した作用部23とから構成され
る。この第1の起歪体20の材質としてはコバール(鉄、
コバルト、ニッケルの合金)が用いられている。コバー
ルはシリコン単結晶基板10とほぼ同程度の熱膨脹率を有
するため、単結晶基板10に接着されていても、温度変化
によって生じる熱応力が極めて小さいという利点を有す
る。第1の起歪体20の材質、形状は、上述のものに限定
されるわけではなく、ここに示す実施例は最適な一態様
にすぎない。なお、この第1の起歪体20は取付孔24を挿
通した止めねじ14によって第2の起歪体30の取付孔34に
向かって固着されている。
第1の起歪体20の下部には、単結晶基板10を保護する
ための保護カバー40が取付けられている(第1図(b)
では図示省略)。保護カバー40は、保護の機能を有する
ものであればどのようなものでもよく、この装置の使用
態様によっては設けなてもかまわない。
各抵抗素子には第2図に示すような配線がなされる。
すなわち、抵抗素子Rx1〜Rx4は第2図(a)に示すよう
なブリッジ回路に組まれ、抵抗素子Ry1〜Ry4は第2図
(b)に示すようなブリッジ回路に組まれ、抵抗素子Rz
1〜Rz4は第2図(c)に示すようなブリッジ回路に組ま
れる。各ブリッジ回路には電源50から所定の電圧または
電流が供給され、各ブリッジ電圧は電圧計51〜53によっ
て測定される。各抵抗素子Rに対してこのような配線を
行うため、第1図に示すように単結晶基板10上で各抵抗
素子Rに電気的に接続されているボンディングパッド11
と外部配線用の電極13とが、ボンティングワイヤ12で接
続される。電極13は配線孔25を通して第1の起歪体20の
反対側に導出されている。この後、この電極13に対して
第2の起歪体30の外部から配線がなされるが、第1図で
はこの配線は省略されている。
なお、上述の実施例では、起歪体20と単結晶基板10と
が別体となっているが、起歪体20を単結晶で構成すれ
ば、両者を一体形成することもできる。
さて、第2の起歪体30は、第1図(a)の断面を見れ
ばわかるように中空円柱状をしており、基体となる固着
部31と、可撓性をもたせるための可撓部32と、中心にお
いて内方に突出した腕状部33とから構成される。ここ
で、腕状部33は細長い円柱状をしており、その先端は平
坦になっており、同じく平坦された第1の起歪体20の作
用部23の先端にろうづけによって接着されている。ろう
づけの代わりにねじ止め等、要するに腕状部33と作用部
23とが固着される手段であればどのような手段を用いて
もよい。
第1の起歪体20と第2の起歪体30とは、それぞれ別個
に成形された後に、接続されることになる。その接続関
係に着目すると、第1の起歪体20の支持部21は第2の起
歪体30の固着部31に接続され、第1の起歪体20の作用部
23は第2の起歪体30の腕状部33に接続されていることに
なる。しかも第1の起歪体20に関しては作用部23は可撓
部22を介して支持部21に連なっているため、作用部23は
可撓部22の撓みによって支持部21に対して変位を生じる
ことができる。また、第2の起歪体30に関しては腕状部
33は可撓部32を介して固着部31に連ながっているため、
腕状部33は可撓部32の撓みによって固着部31に対して変
位を生じることができる。
装置の基本原理 第1図(a)において、腕状部33上方の変位点Sに力
を加えると、第2の起歪体30にこの加えた力に応じた応
力歪みが生じることになる。前述のように可撓部32が撓
み、腕状部33と固着部31との間に変位が生じ、この変位
は第1の起歪体20の作用部23に伝達される。ここで可撓
部22が撓み、作用部23の支持部21との間に変位が生じ、
半導体基板10上の作用点P近傍に変位が生じ、各抵抗素
子Rが機械的に変形することになる。この変形によって
各抵抗素子Rの電気抵抗が変化し、結局、加えた力は第
2図に示す各ブリッジ電圧の変化として検出される。
第3図に、応力歪みと抵抗素子Rの電気抵抗の変化と
の関係を示す。ここでは、説明の便宜上、単結晶基板10
と第1の起歪体20の作用部23のみを図示し、かつ、第1
図(a)の上下を逆にして表示すことにする。いま、図
の左から右に4の抵抗素子R1〜R4が形成されている場合
を考える。まず、第3図(a)に示すように、作用点P
に力が加わらないときは、単結晶基板10に応力歪みは加
わらず、すべての抵抗素子の抵抗変化は0である。とこ
ろが下方向の力Fが加わると、単結晶基板10が同図
(b)のように機械的に変形することになる。いま、抵
抗素子の導電型をP型とすれば、この変形によって、抵
抗素子R1およびR4は伸びて抵抗が増え(+記号で示すこ
とにする)、抵抗素子R2およびR3は縮んで抵抗が減る
(−記号で示すことにする)ことになる。また、左まわ
りのモーメントMが加わると、単結晶基板10が同図
(c)のように機械的に変形することになる。この変形
によって、抵抗素子R1およびR3は伸びて抵抗が増え、抵
抗素子R2およびR4は縮んで抵抗が減ることになる。な
お、各抵抗素子Rは図の横方向を長手方向とする抵抗素
子であるため、図の紙面に垂直な方向に力またはモーメ
ントを加えた場合は、各抵抗素子ともに抵抗値の変化は
無視できる。このように、本装置では加わる力の方向に
よって抵抗素子の抵抗変化特性が異なることを利用し
て、各方向の力を独立して検出するのである。
装置のモーメント検出装置としての動作 以下、第4図〜第6図を参照して半導体基板10と第1
の起歪体20とからなる装置の動作を説明する。いずれの
図も第1図(a)とは上下逆の関係で半導体基板10と第
1の起歪体20を示したものである。第4図は作用点Pに
Y軸まわりのモーメントMyが加わった場合、第5図はX
軸まわりのモーメントMxが加わった場合、第6図はZ軸
方向の力Fzが加わった場合、の各抵抗素子に加わる応力
(伸びる方向を+、縮む方向を−、変化なしを0で示
す)をそれぞれ示したものである。各図では、第1図に
示す装置をX軸に沿って切った断面を(a)、Y軸に沿
って切った断面を(b)、そしてX軸に平行で素子Rz1
〜Rz4に沿って切った断面を(c)として示すことにす
る。
まず、第4図(a),(b),(c)の矢印Myで示す
ようなY軸まわりのモーメントが加わった場合を考える
とそれぞれ図示する極性の応力が発生する。この応力の
極性は第3図の説明から容易に理解できよう。各抵抗素
子Rには、この応力に対応した抵抗変化が生じる。たと
えば、抵抗素子Rx1の抵抗は減り(−)、抵抗素子Rx2の
抵抗は増え(+)、抵抗素子Ry1の抵抗は変化しない
(0)。また、それぞれ第5図および第6図の矢印Mxお
よびFzで示すようなX軸まわりのモーメントおよびZ軸
方向の力が加わった場合は、図示するような応力が発生
する。
結局、加わるモーメントあるいは力と各抵抗素子の変
化の関係を表にまとめると、表1のようになる。
ここで、各抵抗素子Rが第2図に示すようなブリッジ
を構成していることを考慮に入れると、加わる力と各電
圧計51〜53の変化の有無は表2のような関係になる。
抵抗素子Rz1〜Rz4は抵抗素子Rx1〜Rx4とほぼ同じ応力
変化を受けるが、第2図に示すようにブリッジ構成が両
者異なるため、電圧計51と53とは異なった応答をする点
に注意されたい。結局、電圧計51、52、53は、それぞれ
My、Mx、Fzに応答することになる。なお、表2では変化
の有無だけを示したが、加わるモーメントまたは力の方
向によって変化の極性が支配され、また加わるモーメン
トまたは力の大きさによって変化量が支配されることに
なる。
以上のように、半導体基板10と第1の起歪体20とから
なる装置は、作用点Pに関して働くX軸まわりおよびY
軸まわりのモーメントを検出する装置として用いること
ができる(本実施例では、Z軸方向に働く力を検出する
機能も有するが、この機能は本発明の基本思想の観点か
らは付加的な機能である)。実際には、作用点Pは半導
体基板上の点であるから、作用点Pに直接働くモーメン
トを検出するのではなく、たとえば作用部23内の一点に
働くモーメントを作用点Pに働くモーメントとして検出
することになる。
力検出装置としての動作 前述のように、半導体基板10と第1の起歪体20とから
なる装置は、モーメント検出装置として機能することに
なるが、これに第2の起歪体30を付加することによっ
て、力検出装置として機能させることができるようにな
る。
第7図はこの力検出装置としての機能を説明する図で
ある。第7図(a)は第1図に示す装置の主要部のみを
示した断面図である。ここで、半導体基板10と第1の起
歪体20とは、前述のようにモーメント検出装置を構成し
ている。第1の起歪体20の作用点Pと第2の起歪体30の
変位点Sとは、第7図(b)に示すように、腕状部33に
沿って距離lだけ隔てられている。いま、第7図(c)
に示すように、X軸に平行な力Fxによって変位点Sを点
S′の位置まで変位させた場合を考える。この変位の結
果、第2の起歪体30は図の破線で示すように撓み、結果
的に作用点PにY軸まわりのモーメントMyを発生させる
ことになる。このモーメントMyは前述のように、抵抗素
子の抵抗値の変化として検出できる。要するに、変位点
Sに作用した力Fxを作用点Pに作用したモーメントMyと
して検出することができるのである。力Fxとモーメント
Myとの間の換算は距離lを係数として用いれば容易にで
きる。
本発明に係る力検出装置の利点は、正にこの点にあ
る。すなわち、モーメント検出装置としての半導体基板
10および第1の起歪体20の組合わせを用意しておけば、
これに第2の起歪体30を付加することによってこれを力
検出装置にすることができるのである。したがって、半
導体基板10を製造する時点では、将来モーメント検出装
置として用いるのか、あるいは力検出装置として用いる
のか、という点を考慮することなく、常に同じパターン
で、同じブリッジ配線を行ったものを大量生産すること
ができる。
逆の適用を行った実施例 今まで述べてきた実施例は、取敢えずモーメント検出
装置として機能する半導体基板10を大量生産しておき、
これを力検出装置として用いる場合は更に第2の起歪体
30を付加するという適用を行ったものであるが、これと
全く逆の適用を行うことも可能である。すなわち、取敢
えず力検出装置として機能する半導体基板10を大量生産
しておき、これをモーメント検出装置として用いる場合
は更に第2の起歪体30を付加するようにするのである。
第1図に示す装置の各抵抗素子Rについて、第2図の
代わりに第8図に示すブリッジ配線を行えば、半導体基
板10および第1の起歪体20は、力検出装置としての機能
を果たすことになる。抵抗素子Rzについてのブリッジ構
成には変わりないが、抵抗素子Rx,Ryについてのブリッ
ジ構成に一部変更があることに留意されたい。このよう
なブリッジを構成しておけば、作用点PにX軸,Y軸,Z軸
方向の力Fx,Fy,Fzが加わると、表3のような各抵抗素子
の抵抗変化を受けて、各電圧計51〜53の変化の有無は表
4のようになる。
以上のように、第8図のようなブリッジを構成した半
導体基板10と第1の起歪体20とからなる装置は、作用点
Pに関して働くX軸方向およびY軸方向の力を検出する
装置として用いることができる(本実施例では、Z軸方
向に働く力を検出する機能も有するが、この機能は本発
明の基本思想の観点からは付加的な機能である)。実際
には、作用点Pは半導体基板上の点であるから、作用点
Pに直接働く力を検出するのではなく、たとえば作用部
23内の一点に働く力を作用点Pに働く力として検出する
ことになる。
さて、このように作用点Pに働く力を検出する装置
に、第2の起歪体30を付加すれば、これをモーメント検
出装置として用いることができる。第7図(d)はこの
力検出装置としての機能を説明する図である。いま、変
位点Sを通りY軸に平行な直線まわりのモーメントMyに
よって変位点Sを中心として第2の起歪体30を撓ませた
場合を考える。この結果、第2の起歪体30は図の破線で
示すように撓み、結果的に作用点Pが点P′に移動する
ようなX軸方向の力Fxを発生させることになる。この力
Fxは前述のように、抵抗素子の抵抗値の変化として検出
できる。要するに、変位点Sに作用したモーメントMyを
作用点Pに作用した力Fxとして検出することができるの
である。力FxとモーメントMyとの間の換算は距離lを係
数として用いれば容易にできる。
最小限の抵抗素子構成 以上の実施例では、12個の抵抗素子Rx1〜Rz4を半導体
基板10上に形成した例を示したが、これだけの抵抗素子
が必ずしもすべて必要なわけではない。特に、Rz1〜Rz4
の4つの抵抗素子は、Z方向の力を検出するためのもの
であるから、X軸およびY軸に関する力・モーメントを
検出するには不用のものである。半導体基板10上の作用
点Pに作用するY軸まわりのモーメントを検出するので
あれば、表1および表2からわかるとおり、抵抗素子Rx
1,Rx3の2つの素子があれば足り、X軸方向の力を検出
するのであれば、抵抗素子Rx1,Rx2の2つの素子があれ
ば足る。
ピエゾ抵抗効果を有する抵抗素子の製造 以下、本発明に用いる抵抗素子の製造方法の一例を簡
単に述べる。この抵抗素子はピエゾ抵抗効果を有し、半
導体基板上に半導体プレーナプロセスによって形成され
るものである。まず、第9図(a)に示すように、N型
のシリコン基板101を熱酸化し、表面に酸化シリコン層1
02を形成する。続いて同図(b)に示すように、この酸
化シリコン層102を写真蝕刻法によってエッチングし
て、開口部103を形成する。続いて同図(c)に示すよ
うに、この開口部103からほう素を熱拡散し、P型拡散
領域104を形成する。なお、この熱拡散の行程で、開口
部103には酸化シリコン層105が形成されることになる。
次に同図(d)に示すように、CVD法によって窒化シリ
コンを堆積させ、窒化シリコン層106を保護層として形
成する。そして同図(e)に示すように、この窒化シリ
コン層106および酸化シリコン層105に写真蝕刻法によっ
てコンタクトホールを開口した後、同図(f)に示すよ
うに、アルミニウム配線層107を蒸着形成する。そして
最後にこのアルミニウム配線層107を写真蝕刻法によっ
てパターニングし、同図(g)に示すような構造を得
る。
なお、上述の製造工程は一例として示したものであ
り、本発明は要するにピエゾ抵抗効果を有する抵抗素子
であればどのようなものを用いても実現可能である。
その他の実施例 以上本発明を図示する実施例に基づいて説明したが、
本発明は上述の実施例に限定されるわけではなく、種々
の応用が可能である。
例えば、上述の実施例では、第1の起歪体の中心部が
作用部、周辺部が支持部となり、第2の起歪体の中心部
が腕状体、周辺部が固定部となっているが、本発明はこ
のような構成に限定されるわけではなく、中心部と周辺
部とが逆の関係になった態様も実施可能である。
また、以上の実施例では、トランスデューサとして半
導体基板上に形成された抵抗素子を用いたが、このトラ
ンスデューサとしては機械的変形を電気信号に変換する
機能を有するものであれば、どのようなものでもよい。
例えば、ストレーンゲージを用いたセンサを適用するこ
とも可能である。
〔発明の効果〕
以上のとおり本発明によれば、機械的変形を電気信号
に変換する素子を異なる複数の方向に配置して複数方向
の機械的変形を検出しうるトランスデューサと、このト
ランスデューサに固着されてトランスデューサに対して
起歪動作を行う第1の起歪体と、この第1の起歪体の支
持部に対し少なくとも検出すべき力の方向に関して固着
された固定部と、この固定部に連接され可撓性を有する
可撓部と、一端が第1の起歪体の作用部に固着され、こ
の一端を始端としトランスデューサから離れるように伸
びた他端が可撓性に連接された腕状部とを有する第2の
起歪体と、を設けるようにして、前記腕状部の他端に加
わった力またはモーメントを作用部におけるモーメント
または力に変換して検出しうるようにしたため、力また
はモーメントのどちらか一方のみを検出しうるセンサを
大量生産しておけば、第2の起歪体(腕状部)を付け加
えることにより他方の検出が可能となる、すなわち同一
のトランスデューサを用い、力センサにもモーメントセ
ンサにも、いずれにも適用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)および(b)は本発明に係る力・モーメン
ト測定装置のそれぞれ断面図および部分下面図、第2図
は第1図に示す装置の抵抗素子のブリッジ構成を示す回
路図、第3図は第1図に示す装置における応力歪みと抵
抗素子の抵抗変化との関係を示す原理図、第4図、第5
図、第6図は、第1図に示す装置において、それぞれY
軸まわりのモーメント、X軸まわりのモーメント、Z軸
方向の力がかかったときに発生する応力を示す図、第7
図は第1図に示す装置における力とモーメントとの変換
機構を示す図、第8図は第1図に示す装置の抵抗素子の
別なブリッジ構成を示す回路図、第9図は第1図に示す
装置に用いる抵抗素子を単結晶基板上に形成するプロセ
スの工程図である。 10……単結晶基板、11……ボンディングパッド、12……
ボンディングワイヤ、13……電極、14……止めねじ、20
……第1の起歪体、21……支持部、22……可撓部、23…
…作用部、24……取付孔、25……配線孔、30……第2の
起歪体、31……固着部、32……可撓部、33……腕状部、
34……取付孔、40……保護カバー、50……電源、51〜53
……電圧計、101……N型シリコン基板、102……酸化シ
リコン層、103……開口部、104……P型拡散領域、105
……酸化シリコン層、106……窒化シリコン層、107……
アルミニウム配線層、R……抵抗素子、S……変位点、
P……作用点。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機械的変形を電気信号に変換する素子を異
    なる複数の方向に配置して複数方向の機械的変形を検出
    しうるトランスデューサと、 支持部と作用部を有し、前記作用部の前記支持部に対す
    る変位に基づいて前記トランスデューサに機械的変形を
    生じさせるように前記トランスデューサに固着された第
    1の起歪体と、 前記第1の起歪体の支持部に対し少なくとも検出すべき
    力の方向に関して固着された固着部と、この固定部に連
    接され可撓性を有する可撓部と、一端が前記第1の起歪
    体の作用部に固着され、この一端を始端とし前記トラン
    スデューサから離れるように伸びた他端が前記可撓部に
    連接された腕状部と、を有する第2の起歪体と、 を備え、前記腕状部の他端を前記トランスデューサに対
    してすべり運動をさせる方向に力を加えた場合に前記ト
    ランスデューサ上の一点にモーメント力が発生し、前記
    他端を前記一点に対して回転運動をさせる方向にモーメ
    ント力を加えた場合に前記一点に前記トランスデューサ
    に沿った方向の力が発生するように構成されていること
    を特徴とする力・モーメント検出装置。
  2. 【請求項2】前記トランスデューサが、機械的変形によ
    って電気抵抗が変化する抵抗素子が少なくとも一面に形
    成された半導体基板から構成されていることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の力・モーメント検出装
    置。
  3. 【請求項3】前記第1の起歪体の中心部が作用部、周辺
    部が支持部となっており、第2の起歪体の周辺部が固定
    部となっており、腕状態が前記第2の起歪体の中心部に
    形成されていることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    または第2項記載の力・モーメント検出装置。
  4. 【請求項4】前記第2の起歪体が金属からなり、作用部
    と腕状体との固着がろうづけまたはねじ止めによってな
    されていることを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至
    第3項記載の力・モーメント検出装置。
  5. 【請求項5】前記半導体基板がシリコンの単結晶基板か
    らなり、抵抗素子が半導体プレーナプロセスによってこ
    のシリコン基板上に形成されていることを特徴とする特
    許請求の範囲第2項記載の力・モーメント検出装置。
  6. 【請求項6】前記半導体基板と第1の起歪体とが、シリ
    コンの同一チップ内に一体形成されていることを特徴と
    する特許請求の範囲第5項記載の力検出装置。
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