JP2606390B2 - ポリイミド接着シート及びその製造法 - Google Patents

ポリイミド接着シート及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子、電気材料に用いられるポリイミド接着
シート及びその製造法に関する。
〔従来の技術〕
電子、電気材料分野において接着剤の果たす役割は年
々増加しており、さまざまな機能を付与した新規な素材
が次々と開発されつつある。近年、特に作業性の向上や
厚みの均一性を目指したフイルム状の接着シートが注目
されており、既にいくつかの製品が上市されている。し
かし接着剤として最も広く用いられているフェノール系
及びエポキシ系の材料はフイルムとしては可撓性に乏し
く、特殊な原料を用いるかエラストマーとのブレンド等
の方法が必要となり汎用性に欠ける。
一方、ポリイミド系の接着剤は本質的に可撓性に優れ
これらのフイルム状接着シートとしては最も適する素材
であり、実際に例えば特開昭62−30122号公報において2
75℃で接着可能なポリイミド接着シートが開示されてい
る。しかしながらこれらポリイミド系材料は非常に高価
でありかつその接着に要する温度が甚だ高く、フイルム
状接着シートの作業性向上という長所が十分に生かされ
ているとは言い難い。
これらの材料の長所を合わせ持つ材料として脂肪族ポ
リイミドが挙げられる。上記の芳香族ポリイミドと比べ
安価で軟化温度も実用的な値でありかつフイルムとして
の可撓性にも優れており電子材料として要求される耐熱
性、耐薬品性等にも申し分のない特性を有している。い
かし脂肪族ポリイミドは重合速度が遅く十分な高分子量
体を得るのが難しく、特にフイルムとして取り扱う場合
に困難を生じる。すなわち、通常ポリイミドフイルムを
作製するには金属ベルト又は樹脂フイルム上に前駆体の
ポリアミド酸溶液を流延して溶媒を揮発させ、ポリアミ
ド酸フイルムとして支持体から剥離し、しかる後に加熱
しイミド化させてポリイミドフイルムとする方法が知ら
れている。しかるに脂肪族ポリイミドの場合、完全にイ
ミド化されたものは強靱なフイルムとなるが前駆体のア
ミド酸溶液の段階では上記の如く分子量が低く極めて脆
いフイルムしか得られず支持体から剥離することが困難
である。一方、支持体上で十分に加熱しイミド化させる
と支持体と密着してしまいやはり剥離不能となる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は従来高分子量化し難く取り扱いが困難であっ
た脂肪族ポリイミド前駆体をフイルム化し、200℃以下
の実用的な温度域での接着が可能なポリイミド接着シー
トを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは前記肪族ポリイミドの問題点を解決すべ
く鋭意検討の結果、ポリイミドシートに可撓性のエポキ
シ樹脂を混合し、かつポリイミド、エポキシ樹脂双方に
特殊な構造を導入することにより前記目的が達成される
ことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに
至った。
すなわち、本発明は式(I)に示される構造を有する
脂肪族ポリアミド酸と式(II)に示される構造を有する
エポキシ樹脂との混合物からなるシートをイミド化して
なるポリイミド接着シートを提供するものである。
式(I) (Xは−O−、−CO−、−SO2−、 から選ばれる2価の有機基を表し、R1は鎖状又は環状の
脂肪族エーテル結合を有する2価の有機基を表し、nは
2以上の整数を表す。) 式(II) (R2は炭素及び水素のみからなる2価の脂肪族炭化水素
基を表す。) R1は溶解性、可撓性や接着シートの接着温度制御の点
から特に、−O(CH2)2O−、 −O(CH2)2O(CH2)2O− −O(CH2)2O(CH2)2O(CH2)2O− −O(CH2)2O(CH2)2O(CH2)2O(CH2)2O− から選ばれる1種又は2種以上の基が好ましい。
また、式(II)におけるR2は脆弱なポリアミド酸フィ
ルムを保持し得る粘性を有し、硬化後も可撓性を低下さ
せないものとして、特に −CH2(CH2)6CH2−、 −CH2CH=CH(CH2)2CH=CHCH2−及び から選ばれる1種又は2種以上の基が好ましい。
これらの特定の構造の導入により、該接着シートはポ
リアミド酸、ポリイミドのいずれの状態においても柔軟
性を有し、しかも200℃以下の温度で軟化し得る特性を
有するものとなる。エポキシ基に導入された特定の構造
は特に熱圧着後のシートの可撓性を維持することに有効
である。
本発明のポリイミド接着シートは、例えば汎用樹脂フ
イルム上に前記脂肪族ポリアミド酸とエポキシ樹脂の混
合物の溶液を塗布した後溶媒を揮発させ、フイルムを剥
離して得られるシートを更に加熱してポリアミド酸をイ
ミド化させることにより製造することができる。
本発明のポリイミド接着シートを製造するにあたって
は、まず式(I)に示される脂肪族ポリアミド酸を公知
な方法で溶媒を用いて合成する必要があるが、この際芳
香族ポリアミド酸の合成に用いられる高沸点溶媒(ジメ
チルホルムアミドやN−メチル−2−ピロリドン等)を
使用するとこれらの溶媒が接着シート中に残留し接着後
の特性劣化、特に電気電子残留として重要なはんだ耐熱
性を低下させることになる。そこで本発明においてはポ
リアミド酸の合成に比較的低沸点で樹脂との親和性の小
さい溶媒、具体的には2−メトキシエタノール、2−エ
トキシエタノール、1,1,1−トリクロロエタン、トリク
ロロエチレン、テトラクロロエチレン、シクロヘキサノ
ン、2−アセトキシエタノールのうちの1種又は2種以
上を用いることが好ましい。これらの溶媒に対する溶解
性は式(I)に示される本発明のポリアミド酸の特定の
構造に由来するものであり、接着シートの特性を決定す
る重要な利点となる。
次にこのポリアミド酸溶液に式(II)に示されるエポ
キシ樹脂を混合し均一に攪拌する。ポリアミド酸とエポ
キシ樹脂の混合比はは固形分重量部比でポリアミド酸/
エポキシ樹脂=60/40〜95/5、好ましくは70/30〜85/15
が最も特性のバランスのとれた接着シートを与える。こ
の溶液をポリプロピレン、ポリエステル等の汎用樹脂フ
イルム上に塗布し温風乾燥炉等を用いて溶媒を揮発さ
せ、しかる後に剥離しポリアミド酸フイルムを得る。こ
の時、加熱温度が高いとポリアミド酸のイミド化が進
み、またエポキシ樹脂の硬化も進行し支持体である樹脂
フイルムとの間に強固な結合力が発生し剥離が困難とな
る。また、イミド化によるポリアミド酸フイルムの収縮
のため支持体との界面に応力が発生し、シワ、カール等
を生じることになる。本発明においては上記の如く比較
的低沸点の溶媒を用いることができるため130℃以下、
好ましくは100〜120℃の温度で溶媒の大部分を揮発させ
ることができる。しかる後に該ポリアミド酸フイルムを
支持体より剥離し160〜190℃、好ましくは175〜185℃で
30〜60分加熱し残存する溶媒除去及びイミド化を完全に
行うことによって本発明のポリイミド接着シートが得ら
れる。
本発明のポリイミド接着シートは被着体表面に貼付け
しロールラミネーターあるいは熱板プレス等の常用圧着
機器を用いて所定の温度、圧力、時間で熱圧着させるこ
とにより直ちに強固な接着強度が得られる。接着温度は
200℃以下で十分であり、圧力が5kg/cm2以上が望まし
い。熱圧着時間は圧力にもよるが熱板プレスで5分、ロ
ールラミネーターで1m/分程度が適切である。接着強度
は熱圧着直後はポリイミドの軟化に伴う投錯効果による
ところが大きいが、加熱を継続するに従ってエポキシ基
とポリイミド末端のアミノ基との硬化反応が進み、より
強固なものとなる。このような効果を期待する場合には
プレス時間を更に数時間延長することが望ましい。
〔実施例〕
以下に本発明の実施例を具体的に示す。ただし、本発
明はこれらのみに限定されるものではない。なお、以下
では『重量部』を単に『部』と略記する。
実施例1 ガラス製フラスコ中に2種の脂肪族ジアミン及び2−
メトキシエタノールを各々第1表に示す値を秤量し混
合、溶解させた。このフラスコを40℃の湯浴中に保持し
所定量の3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン
酸二無水物を徐々に添加した。フラスコ内は一旦白濁し
たが徐々に黄燈色の均一な溶液となった。室温まで放冷
後第1表に示す脂肪族エポキシ樹脂を加え、均一になる
まで更に攪拌した。
この溶液をナイフコーターを用いポリプロピレンフイ
ルム『トレファンBO』(東レ(株)商品名)上に厚さ約
80μmで塗布し、引き続き温風乾燥炉中で70℃5分、更
に120℃10分乾燥させた。続いてポリプロピレンフイル
ムを剥離し、更に180℃30分加熱し淡黄色の35μm厚接
着シートを得た。
実施例2〜4 実施例1において用いた脂肪族ジアミンの種類を第1
表に従って変更した。
実施例5〜7 実施例1において用いたエポキシ樹脂の種類及び量を
第1表に示す通り変更した。
実施例8〜9 実施例において用いた2−メトキシエタノールを2−
エトキシエタノール及び2−メトキシエタノール/1,1,1
−トリクロロエタン(8/2部比)に変えて接着シートを
作成した。
比較例1〜4 脂肪族ジアミンの種類、エポキシ樹脂の種類及び量、
溶媒の種類を変え、各々同様に接着シートの作成を試み
た。
これらの結果について第1表にまとめて示す。
応用例 上記の実施例及び比較例で作製した接着シートをアル
イ薄板とプリント配線板用電解銅箔の間に鋏み熱板プレ
スを用いて200℃、20kg/cm2の条件で10分間熱圧着し
た。作製した試料の90°引き剥がし強度、折曲試験(90
°5回折曲後銅箔を剥がした外観)、はんだ耐熱性(28
0℃30秒はんだ浴浸積後の外観)について第2表に示
す。
〔発明の効果〕 本発明のポリイミド接着シート及びその製造法によ
り、従来高分子量化し難く取扱いの困難であった脂肪族
ポリイミド前駆体をフイルム化することが可能となり、
これにその本来の優れた特性を引きだし、多くの応用分
野のあるポリイミド接着シートとして実用に供すること
が可能となった。
また、可撓性に優れるエポキシ樹脂及びポリイミド中
への特定の構造の導入により200℃以下の実用的な温度
域での接着が可能となった。更に、本発明に用いられる
ポリアミド酸の低沸点溶媒への溶解性は従来のポリイミ
ド接着剤の取扱い難さを大幅に改善するものである。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I)に示される構造を有する脂肪族ポ
    リアミド酸と式(II)に示される構造を有するエポキシ
    樹脂との混合物からなるシートをイミド化してなるポリ
    イミド接着シート。 式(I) (Xは−O−、−CO−、−SO2−、 から選ばれる2価の有機基を表し、R1は鎖状又は環状の
    脂肪族エーテル結合を有する2価の有機基を表し、nは
    2以上の整数を表す。) 式(II) (R2は炭素及び水素のみからなる2価の脂肪族炭化水素
    基を表す。)
  2. 【請求項2】式(I)におけるR1が−O(CH2)2O−、 −O(CH2)2O(CH2)2O− −O(CH2)2O(CH2)2O(CH2)2O− −O(CH2)2O(CH2)2O(CH2)2O(CH2)2O− から選ばれる1種又は2種以上の基であり、かつ式(I
    I)におけるR2が −CH2(CH2)6CH2−、 −CH2CH=CH(CH2)2CH=CHCH2−及び から選ばれる1種又は2種以上の基である請求項1記載
    のポリイミド接着シート。
  3. 【請求項3】200℃以下の温度で熱圧着し得る請求項1
    又は2記載のポリイミド接着シート。
  4. 【請求項4】汎用樹脂フイルム上に請求項1又は2記載
    の脂肪族ポリアミド酸とエポキシ樹脂の混合物の溶液を
    塗布した後溶媒を揮発させ、フイルムを剥離して得られ
    るシートを更に加熱してポリアミド酸をイミド化させる
    ことを特徴とするポリイミド接着シートの製造法。
  5. 【請求項5】溶媒の揮発させる温度が130℃以下である
    請求項4記載のポリイミド接着シートの製造法。
  6. 【請求項6】脂肪族ポリアミド酸とエポキシ樹脂の混合
    物の溶液の溶媒が2−メトキシエタノール、2−エトキ
    シエタノール、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロ
    エチレン、テトラクロロエチレン、シクロヘキサノン及
    び2−アセトキシエタノールから選ばれる1種又は2種
    以上の溶媒である請求項4記載のポリイミド接着シート
    の製造法。
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