JP2606246B2 - エンジンの点火時期制御装置 - Google Patents

エンジンの点火時期制御装置

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JP2606246B2 JP271988A JP271988A JP2606246B2 JP 2606246 B2 JP2606246 B2 JP 2606246B2 JP 271988 A JP271988 A JP 271988A JP 271988 A JP271988 A JP 271988A JP 2606246 B2 JP2606246 B2 JP 2606246B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、自動変速機の変速時に点火時期を制御する
とともに、燃料のオクタン価にもとづいて点火時期およ
び空燃比を制御するエンジンの点火時期制御装置に関す
る。
[従来の技術] 従来、燃料のオクタン価が相違してもエンジンの運転
状態を良好に保持し、しかも車両の運転感を悪化させな
いために、下記に示す技術が開発されている。
(1)エンジンの運転状態を良好に保持する技術:燃料
のオクタン価,エンジンの運転状態等に応じて、点火時
期を算出するテーブルを変更することにより、エンジン
の点火時期を出力,燃費等が良好になる状態にする(特
開昭58−57072号公報,特開昭60−237166号公報参
照)。
(2)車両の運転感を良好に保持する技術: (i)自動変速機の変速時に発生するショックと逆方向
のエンジントルクを発生させることにより、変速ショッ
クを小さくする(特開昭59−97350号公報参照)。
(ii)上記(i)の技術では吸気温が変化した場合に変
速ショックが大きくなることから、上記(i)の技術に
加えて吸気温にもとづいてもエンジントルクを制御する
(特開昭61−279762号公報参照)。
(iii)上記(1)のエンジン制御を行なう場合には、
上記(ii)の技術であってもオクタン価が変化した場合
には変速ショックが大きくなることから、変速時には、
専用の点火時期を算出するためのテーブルを用いる(特
願昭62−89179号)。すなわち、変速時には、オクタン
価が変化してもエンジントルクが変化しないようにす
る。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、従来の技術では、たとえばハイオクタ
ン価ガソリンをエンジンに供給した場合に、排気温が上
昇して、エキゾーストマニホールド,O2センサ,触媒等
の排気系の耐久性を低下させることがあった。
これは、レギュラーガソリンに比べてオクタン価が高
いハイオクタン価ガソリンをエンジンに供給した場合に
は、該ガソリンのアンチノック性を利用して、以下に示
すような出力および燃費を向上させる制御を行なうこと
から、運転感を向上させるための変速時の点火時期遅角
量が大きくなるためである。
(1)ハイオクタン価ガソリンのアンチノック性を利用
して、ベース点火時期をレギュラーガソリン使用時より
進角させており、例えば全負荷時で点火時期を約10℃A
進角させ、エンジントルクを約2kg・m向上させる。
(2)上記(1)による進角によって排気温度が下がる
ことから、中高負荷時の排気温度制御用の空燃比制御
(過熱防止燃料増量)を、5〜6%リーン側(過熱防止
燃料増量を少なくする)にして、燃費を向上させる。な
お、このリーン化により出力トルクも向上する。
(3)上記(1)および(2)による出力トルクの向上
作用のため、変速時には点火時期の遅角量をレギュラー
ガソリンの場合より大きくして、レギュラーガソリン使
用時とほぼ同様のエンジントルクに制御する。
したがって、ハイオクタン価ガソリンの使用時の変速
時には、点火時期がレギュラーガソリンとほぼ同一であ
るのにもかかわず排気温度制御用の空燃比制御がリーン
側に制御されている(過熱防止増量が少ない)ことか
ら、排気温度が高くなる。
本発明は、上記問題点を解決することにより、運転
性,運転感を良好に保持した状態で車両の耐久性を向上
することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成する手段として、本発明のエンジンの
点火時期制御装置は、第1図に例示するように、 エンジンMAに供給される燃料のオクタン価を検出する
オクタン価検出手段MBと、 上記オクタン価にしたがってエンジンMAの点火時期を
制御する点火時期制御手段MCと、 上記オクタン価にしたがってエンジンMAの空燃比を制
御することにより、排気温度を制御する排気温度制御手
段MDと、 エンジンMAに連結された自動変速機MEの変速時には、
上記オクタン価にしたがって点火時期を変更することに
より、エンジンMAの出力トルクを制御し、変速終了時に
は、上記オクタン価が高いほど点火時期の変更量を早く
減少する変速時トルク制御手段MFと を備える。
オクタン価検出手段MBとは、たとえば運転者等が設定
するマニュアルスイッチから検出するもの、もしくはノ
ックコントロールシステムにおけるエンジン運転条件と
ノックコントロールよる遅角量から推定するものであ
る。
点火時期制御手段MCとは、燃料のオクタン価に対応し
て、たとえば高い程進角側にエンジンMAの点火時期を制
御することにより、エンジンMAの出力,燃費特性等を適
切に制御するものである。
排気温度制御手段MDとは、たとえばエンジンMAの負荷
およびオクタン価に応じて、エンジンMAの空燃比をリッ
チ側に補正することにより、排気温度を所定領域に保持
するものである。たとえば、エンジンMAの負荷およびオ
クタン価からエンジンMAの運転状態を推定し、この推定
状態から排気温度を算出して、排気温度が所定領域にな
るように、燃料供給量を増加するものである。
変速時トルク制御手段MFとは、たとえば自動変速機ME
の変速時に、車両の車輪から出力される駆動力変化が最
少となるように、エンジンMAの点火時期を制御し、変速
終了時には、上記点火時期の変更量をオクタン価が高い
燃料を用いている場合程、早く減少するものである。た
とえばハイオク燃料使用時には、レギュラー燃料使用時
に比べて変速時に、大きく遅角させ、変速終了時には上
記遅角量を早く減少するものである。
[作用] 本発明のエンジンの点火時期制御装置は、エンジンMA
にたとえばレギュラーオクタン価燃料が供給されたこと
をオクタン価検出手段MBが検出した場合には、このレギ
ュラーオクタン価に対応してエンジンMAの点火時期を点
火時期制御手段MCが制御し、排気温度を排気温度制御手
段MDが制御するとともに、自動変速機MEの変速時および
変速終了時には、点火時期を変速時トルク制御手段MFが
制御する。
一方、たとえばハイオクタン価燃料が供給されたこと
をオクタン価検出手段MBが検出した場合には、このハイ
オクタン価に対応してエンジンMAの点火時期を点火時期
制御手段MCが例えば進角側に制御し、排気温度を排気温
度制御手段MDがたとえば少ない燃料増量により制御する
とともに、変速時には、点火時期を変速時トルク制御手
段MFが大きく遅角する制御をし、変速終了時には、この
大きく遅角した点火時期を早く復帰する制御を行なう。
[実施例] 第2図は、本発明の一実施例としての点火時期制御装
置を適用したガソリンエンジンのシステム構成図であ
る。
同図において、エンジン1は、シリンダ3、ピストン
5、シリンダブロック7、シリンダヘッド9により形成
される燃焼室11を有している。上記燃焼室11には点火プ
ラグ13が配設されている。ピストン5からの押圧力は自
動変速機15等各種装置を介して、図示しない駆動輪に伝
達される。エンジン1の吸気系は、燃焼室11の吸気バル
ブ17、該吸気バルブ17を介して燃焼室11へ連通する吸気
管19、該吸気管19の上流に設けられた吸入空気の脈動を
吸収するサージタンク21、該サージタンク21上流のルー
ツポンプ式スーパチャージャ23、およびその上流のスロ
ットルバルブ25等から構成されている。
上記スーパチャージャ23には、その上流側から下流側
へ吸気をバイパスして流すバイパス路31が設けられてい
る。このバイパス路31には、バイパスされる吸気量を制
御するエアバイパスバルブ33が介装されている。このエ
アバイパスバルブ33の開度を制御するダイアフラム室35
には、スーパチャージャ23の上流側の負圧が負圧遅延バ
ルブ(VTV)37又は負圧切替バルブ(VSV2)39を介して
加えられる。上記構成により、エアバイパスバルブ33
は、以下に示すように作動する。
通常軽負荷の状態ではスーパチャージャ23はOFFの状
態にあり、エアバイパスバルブ33のダイヤフラム室35に
負圧が作用して、大部分の吸気はエアバイパスバルブ33
の通路41を通って吸気管19へ吸入される。
緩加速でスーパチャージャ23がONした時は、負圧切替
バルブ39はしばらくOFFのままとなり、この時バイパス
バルブ33のダイアフラム室35負圧は負圧遅延バルブ37を
介して徐々にスロットルバルブ25下流の圧力となり、バ
イパスバルブ33のバルブ43は徐々に閉じる。また、急加
速時でスーパチャージャ23がONした時は、後述するエン
ジンコントローラ45によってバルブ39がすぐONとなり、
バイパスバルブ33のダイアフラム室35負圧は遅延バルブ
37を介さず、すぐに作用して、バイパスバルブ33のバル
ブを閉じる。
過給圧が必要以上に上昇すると、エアバイパスバルブ
33が開き過給気の一部がエアインレットダクト47へバイ
パスされることにより、過給圧をコントロールする。
エアバイパスバルブ33の制御対象となる過給を供給す
るスーパチャージャ23には、該チャージャ23のベアリン
グ部49にスロットルバルブ25上流の吸気を供給して、大
気圧にするベンチレーションコントロールバルブ(VSV
1)51が取り付けられている。又、エアバイパスバルブ3
3の近傍には、スロットルバルブ25上流の吸気を供給し
て、エンジン1のアイドリング回転数をコントロールす
るためのアイドル制御バルブ53が設けられている。
エンジン1の排気系は、燃焼室11の排気バルブ61、お
よび該排気バルブ61を介して燃焼室11へ連通する排気管
63等から構成されている。燃料系は、図示しない燃料タ
ンクと燃料ポンプとよりなる燃料供給源、図示しない燃
料供給管、および吸気室19に配設された燃料噴射弁71等
により構成されている。
エンジン1の点火系統は、点火に必要な電気エネルギ
ーを6個の点火プラグ13にそれぞれ供給する3個の点火
コイル81(1個のみ図示する)、およびエンジン1の点
火順序に応じて3個の点火コイル81を「ON」・「OFF」
させるイグナイタ83等より構成されている。
エンジン1は検出器として、エアフィルタ91の下流に
設けられて吸入空気量Qを計測する吸気量センサ93、吸
気温を検出する吸気温センサ94、スロットルバルブ25に
連動して該スロットルバルブの開度を検出するスロット
ル開度センサ95、冷却系統に設けられて冷却水温度を検
出する水温センサ97、排気管63内に設けられて排気中の
残存酸素濃度をアナログ信号として検出するO2センサ99
を備えている。
エンジン1のシリンダヘッド9には、カム軸のポジシ
ョンからエンジン回転数Neを検出するエンジン回転数セ
ンサ101、およびクランク角度(基準信号G1)を検出す
る基準位置センサ103が設けられている。又、エンジン
1のシリンダブロック7には、ノックの有無を検出する
ノックセンサ105,107が取り付けられ、排気を浄化する
三元触媒109には、触媒過熱センサ111が取り付けられて
いる。
上記各センサからの信号および自動変速機15を車両の
運転状態(車速,スロットル開度)にもとづいて、変速
制御するトランスミッションコントローラ121からの変
速時要求遅角量信号ESA1,ESA2は、エンジンコントロー
ラ45に入力され、エンジン1の燃料噴射,点火時期等の
制御に用いられる。
自動変速機15の変速時に出力される信号ESA1,ESA2
は、たとえば下表1に示すように各々に「ハイ」
(「1」)・「ロー」(「0」)に変化し、その組み合
わせにより、所定の点火時期の遅角(要求遅角量AECT
M)を要求するものである。
エンジンコントローラ45は、第3図に示すように、周
知のROM,RAMからなる記憶部131、記憶部131内のプログ
ラム等にもとづき、入力インタフェース133およびバス
インタフェース135等から入力したデータにしたがって
演算処理を行なうとともに、この演算結果にもとづいて
出力インタフェース137等に制御信号を出力する中央処
理部139等からなるマイクロプロセッサ141を主要部と
し、下記に示す各種の周辺機器を備えて構成されてい
る。
アナログ信号入力部:水温センサ97,吸気温センサ94,
吸気量センサ93,スロットル開度センサ95,および電源電
圧(+Vb)からの信号を順次入力する回路として、上記
センサ等からの信号を入力するバッファ150ないし154、
該バッファ150ないし154を介した信号を順次A/D変換器1
56に供給するマルチプレクサ158等を有する。
波形整形入力部:エンジン回転数センサ101,基準位置
(G1)センサ103,およびO2センサ99からの歪波信号を入
力する回路として、上記センサからの信号を入力するバ
ッファ160ないし162、およびバッファ160ないし162を介
した信号を「オン」・「オフ」信号に変換する波形整形
回路165ないし167を有する。
「オン」・「オフ」波入力部:ノックセンサ105,107,
車両の制御状態を検出するブレーキ信号センサ171,イグ
ニションスイッチの「オン」状態を検出するIG信号セン
サ172,自動変速機15のシフト位置を検出するトルコンセ
ンサ173,エンジンの始動中(クランキング中)を検出す
るスターターセンサ174,車両の動力伝達系から車速Vを
検出する車速センサ175,車室内の空調用のエアコンの作
動状態を検出するエアコンセンサ176,エンジン1の各気
筒が点火されたことを検出する点火センサ177からの
「オン」・「オフ」信号を入力する回路として、上記セ
ンサからの信号を入力するバッファ180ないし188を有す
る。
直接入力部:周知のマイクロプロセッサ等で構成され
たトランスミッションコントローラ121を図示しない出
力インタフェースから自動変速機15の変速時に出力され
る信号ESA1,ESA2は、入力インタフェース133が直接入力
する。なお、信号ESA1,ESA2は、周知であることから詳
細は説明しないが、変速の種類(ダウンシフト、アップ
シフトの別、変速比の別)および変速機のイナーシャ相
等にもとづいて出力されるものである。
外部機器の駆動部:燃料噴射バルブ71(71a,71b),
イグナイタ83,アイドル制御バルブ53,ベンチレーション
コントロールバルブ(VSV1)51,負圧切替バルブ(VSV
2)39に駆動あるいは制御信号を出力する回路として、
駆動回路190ないし195を有する。
次に、エンジンコントローラ45にて実行される本実施
例の制御を説明する。
エンジンコントローラ45において8ms毎に起動される
第4図に示す点火時期制御ルーチンでは、まずエンジン
1に供給されている燃料がハイオクタン価燃料であるか
否かを判断する(ステップ200)。
この燃料がハイオクタン価か否かの判断は、図示しな
い燃料性状判断ルーチンによって行なわれるものであっ
て、以下に示す手順により実行される。
図示しないノックコントロールルーチンによるノック
を低減するための遅角量AKCSを読み込む。
現在の後述する基準点火時期マップがハイオクタン価
用(θ)であるか否か(θ)かを読み込む。
現在の基準点火時期マップがレギュラー用(θ)で
あり、たとえば遅角量AKCSが所定値より小さければ、ハ
イオクタン価燃料であると判断する。
なお、図示しない燃料がハイオクかレギュラーかをマ
ニュアルで設定するスイッチを設け、このスイッチの状
態を読み取る構成としてもよい。
ハイオクか否かの判断により、燃料がハイオクタン価
燃料であるとされた場合には、次にエンジン回転数Neと
負荷Q/N(Qは吸入空気量,Nはエンジン回転数)との2
次元基準点火時期(θ)マップにもとづき、現在のエ
ンジン回転数Neと吸入空気量Qとにしたがって、点火時
期θを算出し(ステップ210)、一方レギュラー燃料
であるとされた場合には同様に基準点火時期(θ)マ
ップにもとづいて点火時期θを算出する(ステップ22
0)。次いで、算出した基準点火時期θ1,もしくはθ
を、点火時期θとして、記憶部131のRAMに格納する(ス
テップ230)。
これにより、基準となる点火時期θが求められ、格納
される。
エンジンコントローラ45において、エンジン1の各気
筒が点火されたことを点火センサ177が検出する毎に、
又は、エンジン回転数センサ及び基準位置センサ103よ
り所定クランク角が検出される毎に起動される第5図の
点火割込ルーチンでは、まず、トランスミッションコン
トローラ121から出力され入力インタフェース133を介し
て入力される要求遅角量信号ESA1,ESA2を参照すること
により、トランスミッションコントローラ121がトルク
制御を要求しているか否かを判断する(ステップ24
0)。トルク制御を要求している場合には、信号ESA1,ES
A2にもとづいてトルク制御要求遅角量AECTM(表1参
照)を算出する(ステップ250)。次いで、燃料がハイ
オクタン価燃料であるか否かを判断し(ステップ26
0)、ハイオクタン価でなければそのまま次に移行し、
ハイオクタン価であれば要求遅角量AECTMを2倍して新
たな要求遅角量AECTM(=AECTM×2)として(ステップ
270)、次にこのAECTMを記憶部131のRAMに格納する(ス
テップ280)。これにより、ハイオクタン価燃料の使用
時には、要求遅角量AECTMがレギュラーに比べて2倍の
値になる。
要求遅角量AECTMを格納した後は、次に第4図のステ
ップ230で格納した点火時期θから上記要求遅角量AECTM
と図示しないノックコントロールルーチンで算出した遅
角量AKCSとを引いて(θ−AECTM−AKCS)、最終点火時
期を算出する(ステップ290)。これにより、トルク制
御を点火時期を遅角して行なうための最終点火時期が求
められ、図示しない点火実行ルーチンでイグナイタ83の
制御が実行される。
なお、ノックコントロールを実行しない場合には、点
火時期θから要求遅角量AECTMを引いた遅(θ−AECTM)
によって、トルク制御が実行される。又、図示しないが
最終点火時期が過大に遅角補正されないように、要求遅
角量AECTMにノック遅角量AKCSを加えた値がガード値α
(=15ないし30℃A)以下になるように補正(AECTM+A
KCS≦α)を行なっている。
一方、要求遅角量信号ESA1,ESA2がともに「0」にな
った場合、すなわち要求遅角量AECTMが「0」になりト
ルク制御が要求されなくなった場合には(ステップ24
0)、次に燃料がハイオクタン価であるか否かを判断し
(ステップ300)、該判断にもとづいて次の処理に移行
する。
ハイオクタン価である場合には、記憶部131に格納さ
れている要求遅角量AECTMから「1」を引く処理(AECTM
−1)をし(ステップ310)、ハイオクタン価でない場
合には、要求遅角量AECTMから「0.3」を引く処理(AECT
M−0.3)をして(ステップ320)、次に移行する。上記A
ECTMを減じた後は、次にこのAECTMが「0」未満か否か
を判断し(ステップ330)、未満でなければ(AECTM≧
0)そのまま次に移行し、未満であれば(AECTM<0)A
ECTMを「0」にして(AECTM←0)、次に移行し(ステ
ップ340)、既述したAECTMの格納(ステップ280)、お
よび最終点火時期の算出を行なって(ステップ290)、
本ルーチンを一旦終了する。
以上により、第6図に示すように、たとえば基準点火
時期θが30℃Aにおいて、時点T1で信号ESA1,およびESA
2がともに「1」になった場合には、燃料がレギュラー
であれば要求遅角量AECTM=15℃Aに対応して実際の点
火時期が15℃A遅角され、ハイオクであればAECTM=30
℃Aに対応して30℃A遅角される。
上記遅角されている状態で、時点T2に示すように、ES
A1,およびESA2がともに「0」になった場合には、レギ
ュラーであれば1点火毎に0.3℃Aずつ遅角量が減少さ
れ、ハイオクであれば1点火毎に1℃Aずつ遅角量が減
少される。すなわち、実際の点火時期は、ハイオク時に
は、レギュラーに比べて2倍遅角され、早く元の値に復
帰する。尚実際にはレギュラーとハイオクとで、同一負
荷に対しては、基準点火時期θが異る(θとθ)の
で第6図の縦軸は絶対クランク角でなく、θに対する相
対クランク角として考える方が妥当である。
なお、エンジンコントローラ45は、第7図に示すよう
に、燃料がハイオクタン価であれば(ステップ400)、
実際のQ/Nとエンジン回転数Neとにしたがいハイオク用
の過熱保護増量係数FOTPマップにもとづいて、現運転状
態に対応するレギュラーに比べてリーン側の過熱保護増
量係数FOTPを求め(ステップ410)、一方ハイオクでな
ければ(レギュラーであれば)、同様にハイオクに比べ
てリッチ側の過熱保護増量係数FOTPを求める(ステップ
420)。上記FOTPを求めた後は、燃料供給量TAUを下記
(1)式によって算出し、燃料噴射を実行する(ステッ
プ430)。
TAU=K・Q/N・FOTP …(1) TAU…燃料供給量(噴射時間) K…係数 Q/N…エンジンの負荷(Q=吸入空気量,N=エンジン回
転数) 以上本実施例により、ハイオクタン価燃料の使用時
に、排気温を過大に増大させずにエンジントルクを大き
く低減して、変速ショックを減少させ、しかも変速機の
耐久性を向上させることができる。したがって、車両の
運転感、耐久性、および燃費性をそろって向上すること
ができるという極めて優れた効果を奏する。
そのうえ、ハイオクとレギュラーとでトルク制御の遅
角量および減衰量を替えることができることから、基準
点火時期マップ(θ1)および過熱防止増量マップ
の選択範囲が広くなって、適合の自由度が増大し、エン
ジン性能,エミッションおよび燃費の向上を図ることが
できる効果を奏する。
又、従来は、ハイオク,レギュラー両者を満足するよ
う自動変速機のメカ部分(例えば油圧,シフトポイント
等)をチューニングしていたが、本実施例によりエンジ
ンのトルク制御が燃料に対応して実行されるようになっ
たことからメカ部分のチューニング工数が大巾に低減
し、開発工数が減少し、しかも部品の共通化が図れると
いう優れた効果を奏する。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものでなく、
要旨を変更しない範囲で種々な態様の実施が可能であ
る。たとえば、燃料の性状の変化により、点火時期を変
化される型式のエンジンに適用することが可能である。
[発明の効果] 本発明のエンジンの点火時期制御装置は、燃料のオク
タン価にもとづいて、エンジンの点火時期,空燃比制御
による排気温度,変速時の点火時期,変速終了時の点火
時期の減少量を制御することにより、エンジンの点火時
期が適切に進角し、排気温度が適切に保持され、変速時
のショックが小さくなり変速機の耐久性が向上する。し
たがって、エンジン出力性能,エンジンおよび排気系の
耐久性,エミッション,運転感,および変速機の耐久性
等がそろって向上するという極めて優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のエンジンの点火時期制御装置の基本的
構成を例示する構成図、第2図は本発明を適用した実施
例の構成図、第3図はそのエンジンコントローラのブロ
ック図、第4図はその点火時期制御ルーチンのフローチ
ャート、第5図は同点火割込ルーチンのフローチャー
ト、第6図は実施例の制御を示すグラフ、第7図は実施
例の燃料噴射量算出ルーチンのフローチャートである。 MA……エンジン、MB……オクタン価検出手段、MC……点
火時期制御手段、MD……排気温度制御手段、ME……自動
変速機、MF……変速時トルク制御手段、1……エンジ
ン、15……自動変速機、45……エンジンコントローラ、
81……点火コイル、83……イグナイタ、121……トラン
スミッションコントローラ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンに供給される燃料のオクタン価を
    検出するオクタン価検出手段と、 上記オクタン価にしたがってエンジンの点火時期を制御
    する点火時期制御手段と、 上記オクタン価にしたがってエンジンの空燃比を制御す
    ることにより、排気温度を制御する排気温度制御手段
    と、 エンジンに連結された自動変速機の変速時には、上記オ
    クタン価にしたがって点火時期を変更することにより、
    エンジンの出力トルクを制御し、変速終了時には、上記
    オクタン価が高いほど点火時期の変更量を早く減少する
    変速時トルク制御手段と を備えるエンジンの点火時期制御装置。
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