JP2605932Y2 - 過給機付エンジンのソレノイド弁取付け構造 - Google Patents

過給機付エンジンのソレノイド弁取付け構造

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JP2605932Y2
JP2605932Y2 JP1993053511U JP5351193U JP2605932Y2 JP 2605932 Y2 JP2605932 Y2 JP 2605932Y2 JP 1993053511 U JP1993053511 U JP 1993053511U JP 5351193 U JP5351193 U JP 5351193U JP 2605932 Y2 JP2605932 Y2 JP 2605932Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両用の過給機付エン
ジンにおいて、ウエストゲート弁制御用デューティソレ
ノイド弁の取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】過給機付エンジンにおいて電子制御装置
からの電気信号により適正に過給圧フィードバック制御
する方法として、ターボ過給機のタービン側にダイアフ
ラム式アクチュエータを備えたウエストゲート弁を設
け、ブロワ下流からの制御圧通路をデューティソレノイ
ド弁とアクチュエータとに連通し、デューティ信号をデ
ューティソレノイド弁に入力して過給圧をリークするこ
とで制御圧を生成し、且つその制御圧をアクチュエータ
に作用してウエストゲート弁の開度を可変制御するよう
に構成したものが、本件出願人により提案されている。
これによりターボ過給機のブロワ下流の高い過給圧を元
圧として、デューティソレノイド弁により電子制御装置
からの電気信号(デューティ信号)に応じた制御圧を任
意に生成することができる。
【0003】ところでエンジンの吸気系にはブローバイ
ガス還元装置が設けられ、エンジン本体で発生するブロ
ーバイガスが常に吸気系に還流するように制御されるた
め、ターボ過給機のブロワによる高い過給圧の圧縮空気
中にはブローバイガスのオイルが含まれ、このオイルが
デューティソレノイド弁にも導入するようになる。ここ
でデューティソレノイド弁は、一般に過給圧ポートとリ
ークポートの間の弁室において、ムービングコアが弁シ
ートに接離して、電子制御装置からのデューティ信号の
デューティ比に応じた開度を得るように構成され、弁中
心軸を垂直または水平にした状態で実装される。
【0004】そこでデューティソレノイド弁の弁室の内
部にブローバイガスのオイルが溜り、このオイルにより
ムービングコアが弁シートに付着してデューティソレノ
イド弁の作動不良を生じ、過給圧制御が不良になる等の
おそれがある。従って、ウエストゲート弁制御用デュー
ティソレノイド弁により吸気系の過給圧を元圧として制
御圧を電気的に生成する方式では、デューティソレノイ
ド弁をブローバイガスのオイルが溜らないように実装す
ることが要求される。
【0005】従来、上記過給機付エンジンのウエストゲ
ート弁制御用デューティソレノイド弁に関しては、例え
ば特開平3−260328号公報の先行例がある。この
先行例において、ウエストゲート弁には過給圧力をその
まま作用するアクチュエータが設けられている。また排
気切替弁の小開時の開弁遅れを防止するため、三方電磁
弁をデューティ制御して吸気管圧力(過給圧力)を可変
し、この圧力を排気切替弁のアクチュエータに作用する
こと示されている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記先行例
のものにあっては、ウエストゲート弁が過給圧力自体で
開度変化する構成であるから、過給圧を任意に最適制御
することができない。また排気切替弁の制御系の三方電
磁弁は、単にデューティ制御して吸気管圧力を可変する
構成であるから、圧縮空気中のブローバイガスのオイル
が溜って種々の不具合を生じるおそれがある。
【0007】本考案は、上記事情に鑑み、デューティソ
レノイド弁にブローバイガスのオイルが溜るのを防止
し、過給圧制御の信頼性を向上する過給機付エンジンの
ソレノイド弁取付け構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本考案は、エンジン本体のブローバイガス還元通路を備
えた吸気系と排気系の間にターボ過給機が配設され、タ
ーボ過給機のタービン側にダイアフラム式アクチュエー
タを備えたウエストゲート弁が設けられ、ブロワ下流か
らの制御圧通路がデューティソレノイド弁に連通してデ
ューティ信号により過給圧をリークすることで制御圧を
生成し、且つその制御圧を上記アクチュエータに作用す
るように連通する過給機付エンジンにおいて、上記デュ
ーティソレノイド弁は、該デューティソレノイド弁
給圧ポートとリークポートとを共に下向き状態とする
定の搭載角により傾斜して設置されることを特徴とす
る。
【0009】
【作用】上記構成により、ターボ過給機のブロワ下流の
圧縮空気の高い過給圧が、常に制御圧通路と過給圧ポー
トによりデューティソレノイド弁に導入し、デューティ
信号により過給圧をリークして電気的に制御圧が生成さ
れる。そして制御圧をアクチュエータに作用してウエス
トゲート弁の開度が可変制御されることで、過給圧が最
適にフィードバック制御される。このときエンジン本体
で発生するブローバイガスもブローバイガス還元装置に
より吸気系に導入され、圧縮空気がブローバイガスのオ
イルを含んでデューティソレノイド弁に導入するが、デ
ューティソレノイド弁は、過給圧ポートとリークポート
を共に下向き状態とする所定の搭載角により傾斜して
設置されることで、弁室のオイル貯溜スペースが少なく
なると共にオイルが抜け易くなり、ブローバイガスのオ
イル溜りが低減する。これによりデューティソレノイド
弁が常に良好な作動状態に確保され、適正な制御圧を生
成して常に正常に過給圧制御される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。先ず、図2において、本考案が適用される過給
機付エンジンの全体構成について説明する。符号1は水
平対向式エンジン(本実施例においては4気筒エンジ
ン)のエンジン本体であり、クランクケース2の左右の
バンク3,4に、燃焼室5、吸気ポート6、排気ポート
7、点火プラグ8、動弁機構9等が設けられている。そ
して左バンク3側に#2,#4気筒を、右バンク4側に
#1,#3気筒を備える。またこのエンジン短縮形状に
より左右バンク3,4の直後に、プライマリターボ過給
機40とセカンダリターボ過給機50がそれぞれ配設さ
れている。排気系として、左右バンク3,4からの共通
の排気管10が両ターボ過給機40,50のタービン4
0a,50aに連通され、タービン40a,50aから
の排気管11が1つの排気管12に合流して触媒コンバ
ータ13、マフラ14に連通される。
【0011】プライマリターボ過給機40は、低中速域
で過給能力の大きい小容量の低速型であり、これに対し
てセカンダリターボ過給機50は、中高速域で過給能力
の大きい大容量の高速型である。このためプライマリタ
ーボ過給機40の方が容量が小さいことで、排気抵抗が
大きくなる。
【0012】吸気系として、エアクリーナ15に接続す
る吸気管16から2つに分岐した吸気管17a,17b
がそれぞれ両ターボ過給機40,50のブロワ40b,
50bに連通され、このブロワ40b,50bからの吸
気管18,19がインタークーラ20に連通される。そ
してインタークーラ20からスロットル弁21を有する
スロットルボデー27を介してチャンバ22に連通さ
れ、チャンバ22から吸気マニホールド23を介して左
右バンク3,4の各気筒に連通されている。またアイド
ル制御系として、エアクリーナ15の直下流の吸気管1
6と吸気マニホールド23の間のバイパス通路24に、
アイドル制御弁(ISCV)25と負圧で開く逆止弁2
6が、アイドル時や減速時に吸入空気量を制御するよう
に設けられる。
【0013】燃料系として、吸気マニホールド23のポ
ート近傍にインジェクタ30が配設され、燃料ポンプ3
1を有する燃料タンク32からの燃料通路33が、フィ
ルタ34、燃料圧レギュレータ35を備えてインジェク
タ30に連通される。燃料圧レギュレータ35は、吸気
圧力に応じて調整作用するものであり、これによりイン
ジェクタ30に供給する燃料圧力を吸気圧力に対して常
に一定の高さに保ち、噴射信号のパルス幅により燃料噴
射制御することが可能になっている。点火系として、各
気筒の点火プラグ8毎に連設する点火コイル8aにイグ
ナイタ36からの点火信号が入力するように接続されて
いる。
【0014】プライマリターボ過給機40の作動系につ
いて説明する。プライマリターボ過給機40は、タービ
ン40aに導入する排気エネルギによりブロワ40bを
回転駆動し、空気を吸入,加圧して常に過給するように
作動する。タービン側にはダイアフラム式アクチュエー
タ42を備えたプライマリウエストゲート弁41が設け
られる。アクチュエータ42の圧力室にはブロワ40b
の直下流からの制御圧通路44がオリフィス48を有し
て連通し、過給圧が設定値以上に上昇すると応答良くウ
エストゲート弁41を開くように連通される。
【0015】制御圧通路44は、更に過給圧をブロワ4
0bの上流側にリークするデューティソレノイド弁43
に連通し、このデューティソレノイド弁43により所定
の制御圧を生じてアクチュエータ42に作用し、ウエス
トゲート弁41の開度を変化して過給圧制御する。ここ
でデューティソレノイド弁43は、後述する電子制御装
置100からのデューティ信号により作動し、デューテ
ィ信号のデューティ比が小さい場合は高い制御圧でウエ
ストゲート弁41の開度を増して過給圧を低下し、デュ
ーティ比が大きくなるほどリーク量の増大により制御圧
を低下し、ウエストゲート弁41の開度を減じて過給圧
を上昇する。
【0016】一方、スロットル弁急閉時のブロワ回転の
低下や吸気騒音の発生を防止するため、ブロワ40bの
下流としてスロットル弁21の近くのインタークーラ2
0の出口側と、ブロワ40bの上流との間にバイパス通
路46が連通される。そしてこのバイパス通路46にエ
アバイパス弁45が、スロットル弁急閉時に通路47に
よりマニホールド負圧を導入して開き、ブロワ下流に封
じ込められる加圧空気を迅速にリークするように設けら
れる。
【0017】セカンダリターボ過給機50の作動系につ
いて説明する。セカンダリターボ過給機50は同様に排
気によりタービン50aとブロワ50bが回転駆動して
過給するものであり、タービン側にアクチュエータ52
を備えたセカンダリウエストゲート弁51が設けられて
いる。またタービン50aの上流の排気管10には、ダ
イアフラム式アクチュエータ54を備えた下流開き式の
排気制御弁53が設けられ、ブロワ50bの下流には同
様のアクチュエータ56を備えたバタフライ式の吸気制
御弁55が設けられ、ブロワ50bの上、下流の間のリ
リーフ通路58に過給圧リリーフ弁57が設けられる。
【0018】これら各弁の圧力動作系について説明す
る。先ず、負圧源のサージタンク60がチェック弁62
を有する通路61により吸気マニホールド23に連通し
て、スロットル弁全閉時に負圧を貯え且つ脈動圧を緩衝
する。また過給圧リリーフ弁57を開閉する過給圧リリ
ーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.1、吸気制御弁55
を開閉する吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2、
排気制御弁53を開閉する第1と第2の排気制御弁用切
換ソレノイド弁SOL.3,SOL.4、及びセカンダ
リウエストゲート弁51を開閉するセカンダリウエスト
ゲート切換ソレノイド弁70を有する。各切換ソレノイ
ド弁70,SOL.1〜4は、電子制御装置100から
のON・OFF信号によりサージタンク60からの負圧
通路63の負圧、吸気制御弁下流に連通する正圧通路6
4a,64bからの正圧または大気圧等を選択し、各制
御圧通路70a〜74aによりアクチュエータ側に導い
てセカンダリウエストゲート弁51、過給圧リリーフ弁
57、各制御弁55,53を開閉する。
【0019】上記過給圧リリーフ弁用切換ソレノイド弁
SOL.1は、通電がOFFされると、正圧通路64a
側を閉じて負圧通路63側を開き、制御圧通路7laを
介して過給圧リリーフ弁57のスプリングが内装された
圧力室に負圧を導くことでスプリングの付勢力に抗して
過給圧リリーフ弁57を開く。また、ONされると、逆
に負圧通路63側を閉じて正圧通路64a側を開き過給
圧リリーフ弁57の圧力室に正圧を導くことで過給圧リ
リーフ弁57を閉じる。
【0020】吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2
は、OFFされると大気ポートを閉じて負圧通路63側
を開き、制御圧通路72aを介してアクチュエータ56
のスブリングが内装された圧力室に負圧を導くことでス
プリングの付勢力に抗して吸気制御弁55を閉じ、ON
されると、負圧通路63側を閉じ大気ポートを開きアク
チュエータ56の圧力室に大気圧を導くことで圧力室内
のスプリンクの付勢力により吸気制御弁55を間く。
【0021】セカンダリウエストゲート切換ソレノイド
弁70は、電子制御装置100により点火進角量量等に
基づきハイオクガソリン使用と判断されたときのみOF
Fされ、レギュラーガソリン使用と判断されたときには
ONされる。そしてセカンダリウエストート切換ソレ
ノイド弁70は、OFFされると吸気制御弁55の上流
に連通する通路65を閉じて大気ポートを開き、大気圧
を制御圧通路70aを介してアクチュエータ52に導入
することでアクチュエータ52内に配設されたスプリン
グの付勢力によりセカンダリウエストート弁を閉じ
る。また、ONで大気ポートを閉じ通路65側を開き、
両ターボ過給機40,50作動時のセカンダリターボ過
給機50下流の過給圧がアクチュエータ52に導かれ、
この過給圧に応じてセカンダリウエストゲート弁51を
開き、レギュラーガソリン使用時には、ハイオクガソリ
ン使用時に比べて相対的に過給圧が低下される。
【0022】また、第1の排気制御弁用切換ソレノイド
弁SOL.3からの制御圧通路73aが排気制御弁53
を作動するアクチュエータ54の正圧室54aに、第2
の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.4からの制御
圧通路74aがアクチュエータ54のスプリングを内装
した負圧室54bにそれぞれ連通されている。そして両
切換ソレノイド弁SOL.3,4が共にOFFのとき、
第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3は正圧
通路64b側を閉じ大気ポートを開き、第2の排気制御
弁油切換ソレノイド弁SOL.4は負圧通路63側を閉
じ大気ポートを開くことで、アクチュエータ54の両室
54a,54bが大気開放され、負圧室54bに内装さ
れたスプリングの付勢力により排気制御弁53が全閉す
る。また、両切換ソレノイド弁SOL.3,4か共にO
Nのとき、それぞれ大気ポートを閉じ、第1の排気制御
弁用切換ソレノイド弁SOL.3は正圧通路64b側を
開き、第2の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.4
は負圧通路63側を開くことで、アクチュエータ54の
正圧室54aに正圧を、負圧室54bに負圧を導き、ス
プリングの付勢力に抗して排気制御弁53を全開する。
【0023】上記第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁
SOL.3からの制御圧通路73aにはオリフィス67
が設けられ、このオリフィス67の下流側と吸気管17
aにリーク通路66が連通され、このリーク通路66に
電子制御装置100からのデューティ信号により作動す
る排気制御弁小開制御用のデューティソレノイド弁75
が配設されている。そして第1の排気制御弁用切換ソレ
ノイド弁SOL.3のみがONで正圧をアクチュエータ
54の正圧室54aに供給し負圧室54bを大気開放す
る状態で、デューティソレノイド弁75によりその正圧
をリークして排気制御弁53を小開する。ここで、デュ
ーティソレノイド弁75はデューティ信号におけるデュ
ーティ比が大きいと、リーク量の増大により正圧室54
aに作用する正圧を低下して排気制御弁53の開度を減
じ、デューティ比が小さくなるほど正圧を高くして排気
制御弁53の開度を増すように作動する。そしてプライ
マリターボ過給機40のみを過給作動とするシングルタ
ーボ状態下でエンジン運転領域が所定の排気制御弁小開
制御領域内にあるとき、デューティソレノイド弁75に
よる排気制御弁53の開度で過給圧をフィードバック制
御し、この過給圧制御に伴い排気制御弁53を小開する
ように構成される。
【0024】各種のセンサについて説明すると、差圧セ
ンサ80が吸気制御弁55の上,下流の差圧を検出する
ように設けられ、絶対圧センサ81が切換ソレノイド弁
76により吸気管圧力と大気圧を選択して検出するよう
に設けられている。またエンジン本体1にノックセンサ
82が取付られると共に、左右両バンク3,4を連通す
る冷却水通路に水温センサ82が臨まされ、排気管10
にO2 センサ84が装着されている。さらに、スロット
ル弁21にスロットル開度センサとスロットル全閉を検
出するアイドルスイッチとを内蔵したスロットルセンサ
85が連設され、エアクリーナ15の直下流に吸入空気
量センサ86が配設されている。
【0025】また、エンジン本体1に支承されたクラン
クシャフト1aにクランクロータ90が軸着され、この
クランクロータ90の外周に、電磁ピックアップ等から
なるクランク角センサ87が対設されている。さらに、
動弁機構9におけるカムシャフトに連設するカムロータ
91に、電磁ピックアップ等からなる気筒判別用のカム
角センサ88が対設されている。
【0026】次に、図3に基づき電子制御系の構成につ
いて説明する。電子制御装置(ECU)100は、ター
ボ過給機作動個数切換制御,過給圧制御、燃料噴射制
御、点火時期制御等を行うメインコンピュータ101
と、ノック検出処理専用のサブコンピュータ102との
2つのコンピュータを中心として構成され、各部に所定
の安定化電源を供給する定電圧回路103や駆動回路1
04等の周辺回路が組込まれている。
【0027】上記定電圧回路103は、電源リレー97
のリレー接点を介してバッテリ95に接続されており、
このバッテリ95に、上記電源リレー97のリレーコイ
ルがイグニッションスイッチ96を介して接続されてい
る。また、バッテリ95には、定電圧回路103が直接
接続され、さらに燃料ポンプリレー98のリレー接点を
介して燃料ポンプ31が接続されている。すなわち、定
電圧回路103は、エンジンを運転する際、イグニッシ
ョンスイッチ96がON操作され、電源リレー97のリ
レー接点が閉となったとき、制御用電源を供給し、ま
た、イグニッションスイッチ96がOFFされたときで
も後述するバックアップRAM108にバックアップ用
の電源を供給する。
【0028】上記メインコンピュータ101は、CPU
105,ROM106,RAM107,イグニッション
スイッチ96がOFFされたときにも定電圧回路103
からバックアップ電源が供給されてデータを保持するバ
ックアップRAM108,カウンタ・タイマ群109,
シリアル通信インターフエイス(SCI)112及びI
/Oインターフェイス110がバスライン111を介し
て接続されたマイクロコンピュータである。尚、上記カ
ウンタ・タイマ群109は、フリーランニングカウン
タ、カム角センサ88からのカムパルス信号の入力計数
用カウンタ(気筒判別の際に用いる)、クランク角セン
サ87からのクランクパルス信号の入力間隔計時用カウ
ンタ(エンジン回転数算出に用いる)、プログラムにお
ける各ジョブの定期割込みを発生させるための定期割込
みタイマ、及びシステム異常監視用のウォッチドグタイ
マ等を便宜上総称するものであり、上記メインコンピュ
ータ101においては、その他、各種のソフトウェアカ
ウンタ・タイマが用いられる。
【0029】また、上記サブコンピュータ102も、上
記メインコンピュータ101と同様に、CPU113,
ROM114,RAM115,カウンタ・タイマ群11
6,I/Oインターフェイス117,及びSCI118
をバスライン119を介して接続したマイクロコンピュ
ータであり、上記メインコンピュータ101とサブコン
ピュータ102とは、SCI112,118を介してシ
リアル通信ラインにより互いに接続されている。
【0030】上記メインコンピュータ101のI/Oイ
ンターフェイス110には、入カポートに、ノックセン
サ82以外の各種センサ80,81,83〜88,車速
センサ89,イグニッションスイッチ96,スタータス
イッチ92,及びバッテリ95が接続されている。ま
た、I/Oインターフェイス110の出力ポートには、
イグナイタ36が接続され、駆動回路104を介してI
SCV25,インジェクタ30,各切換ソレノイド弁7
0,76,SOL.1〜4,デューティソレノイド弁4
3,75、及び燃料ポンプリレー98のリレーコイルが
接続されており、さらに、イグニッションスイッチ96
がONからOFFされた後も、所定時間の間、電源を保
持させるためセルフシャット信号線がイグニッションス
イッチ96と電源リレー97のリレーコイルとの間に接
続されている。
【0031】一方、サブコンピュータ102のI/Oイ
ンターフェイス117には、入カポートに、クランク角
センサ87,カム角センサ88が接続されると共に、ノ
ックセンサ82がアンプ120,周波数フィルタ12
1,A/D変換器122を介して接続されており、ノッ
クセンサ82からのノック検出信号がアンプ120で所
定のレベルに増幅された後に周波数フィルタ121で必
要な周波数成分が抽出され、A/D変換器122にてデ
ジタル信号に変換されてサブコンピュータ102に入力
される。
【0032】そして、イグニッションスイッチ96がO
Nされると、電源リレー97がONして電子制御装置1
00に電源が投入され、定電圧回路103を介して各部
に定電圧が供給され、メインコンピュータ101は各種
制御を実行し、サブコンピュータ102はノック検出処
理を実行する。すなわち、メインコンピュータ101に
おいては、CPU105が、ROM106にメモリされ
ているプログラムに基づき、I/Oインターフェイス1
10を介して各種センサ80,81,83〜89からの
検出信号、及びスイッチ92,96からの信号、バッテ
リ電圧Vв等を入力処理し、RAM107及びバックア
ップRAM108に格納された各種データ、ROM10
6にメモリされている固定データに基づき各種制御量を
演算する。そして駆動回路104により燃料ポンプリレ
ー98をONし燃料ポンプ31を通電して駆動させると
共に、駆動回路104を介して各切換ソレノイド弁7
0,76,SOL.1〜4にON.OFF信号を、デュ
ーティソレノイド弁43,75にデューティ信号を出力
してターボ過給機作動個数切換制御、及び過給圧制御を
行い、演算した燃料噴射パルス幅に相応する駆動パルス
幅信号を所定のタイミングで該当気筒のインジェクタ3
0に出力して燃料噴射制御を行い、また、演算した点火
時期に対応するタイミングでイグナイタ36に点火信号
を出力して点火時期制御を実行し、ISCV25に制御
信号を出力してアイドル回転数制御等を実行する。
【0033】また、サブコンピュータ102において
は、エンジン回転数Nとエンジン負荷(例えば基本燃料
噴射パルス幅Tp〔=K×Q/N、Kはインジェクタ特
性補正定数、Qは吸入空気量〕を用いる)とに基づいて
ノックセンサ82からの信号のサンプル区間(クランク
角区間)を設定し、このサンプル区間に達したとき、ノ
ックセンサ82からの信号をA/D変換器122により
高速にA/D変換して振動波形を忠実にデジタルデータ
に変換させ、このデジタルデータに基づきノックの発生
を判定する。
【0034】サブコンピュータ102のI/Oインター
フェイス117の出力ポートは、メインコンピュータ1
01のI/Oインターフェイス110の入カポートに接
続されており、サブコンピュータ102でのノック判定
結果がI/Oインターフェイス117に出力される。そ
して、メインコンピュータ101は、サブコンピュータ
102からノック発生有りの判定結果が出力されると、
SCI112を介してシリアル通信ラインによりノック
データを読み込み、このノックデータに基づいて直ちに
該当気筒の点火時期を遅角させ、ノックを回避する。
【0035】また、メインコンピュータ101のI/O
インターフェイス110には、コネクタから構成される
リードメモリスイッチ123及びテストモードスイッチ
124が接続されている。そして、工場のラインエンド
やディーラ等においてテストモードスイッチ124をO
N(コネクタ接続状態)とすることで、メインコンピュ
ータ101及びサブコンピュータ102が通常の制御モ
ードから予め設定されたテストモードに切換わり、テス
トモード制御を実行することにより、種々の検査、点検
を行うことが可能になっている。また、リードメモリス
イッチ123をON(コネクタ接続状態)すると、図示
しない外部装置を接続した際など、メインコンピュータ
101あるいはサブコンピュータ102内のデータが外
部装置に送出され、外部装置によるデータ表示等により
故障診断することが可能になっている。
【0036】次に図4において、エンジン本体の搭載、
各種ソレノイド弁の配置について説明する。符号130
は車体、131はエンジンルームであり、エンジンルー
ム131の内部にエンジン本体1が左右バンク3,4を
左右に配置して縦置きに搭載される。エンジン本体1の
後ろにはインタークーラ20が、フードのエアスクープ
から取入れる冷却風により空冷するように略水平に設置
される。左バンク3の直後にはプライマリターボ過給機
40が、右バンク4の直後にはセカンダリターボ過給機
50が、いずれもブロワ側を車体前方に向けて前後方向
に設置される。そして例えば吸気系が、車体前方から吸
気管16を介して2つに分岐した吸気管17a,17b
を両ターボ過給機40,50のブロワ側に連通し、各ブ
ロワ側からの2本の吸気管18,19をインタークーラ
20の下を通ってその後方下部に連通し、インタークー
ラ20の前方中央部からスロットルボデー27、エンジ
ン本体1の上部のチャンバ22、吸気マニホールド23
を介して左右バンク3,4の各気筒に連通するように引
回される。
【0037】またプライマリターボ過給機40のウエス
トゲート弁作動用アクチュエータ42、セカンダリター
ボ過給機50の排気制御弁作動用アクチュエータ54と
ウエストゲート弁作動用アクチュエータ52が、後方下
部から前上方に斜めに設置される。吸気制御弁作動用ア
クチュエータ56、過給圧リリーフ弁57も図示のよう
に配設される。
【0038】ここでエンジンルーム131の内部におい
て、両ターボ過給機40,50の近くにはサスペンショ
ンのショックアブソーバ等を収容設置するストラットタ
ワー132,133がそれぞれ突設されている。そこで
右側のストラットタワー133には集中ソレノイドボッ
クス134を取付けて、このボックス134に複数の切
換ソレノイド弁、絶対圧センサと共に排気制御弁小開制
御用デューティソレノイド弁75が、セカンダリターボ
過給機50のアクチュエータ52,54と近接配置した
状態で集中して設置される。そして特にデューティソレ
ノイド弁75により制御される制御圧通路73aが短い
通路長で排気制御弁作動用アクチュエータ54に連通さ
れる。また左側のストラットタワー132にはウエスト
ゲート弁制御用デューティソレノイド弁43が、ウエス
トゲート弁作動用アクチュエータ42と近接配置した状
態で取付け金具135により単独で設置される。そして
このデューティソレノイド弁43とアクチュエータ42
とが短い通路長の制御圧通路44により連通される。
【0039】図1において、ブローバイガス還元装置と
ウエストゲート弁制御用デューティソレノイド弁のブロ
ーバイオイル低減対策について説明する。ブローバイガ
ス還元装置140は、エンジン本体1のクランクケース
2がガス通路141、PCV弁142によりチャンバ2
2に連通し、そのガス通路141が更にプライマリ側の
吸気管17aに連通する。またガス通路141より上流
側の吸気管16に接続する新気通路143が左右バンク
3,4の動弁室に連通して、新気により動弁室を介して
クランクケース2内を換気すると共に、動弁室及びクラ
ンクケース2内に発生したブローバイガスを、PCV弁
142または吸入負圧により吸気系に還流して、有害成
分の大気放出を防ぐように構成される。
【0040】デューティソレノイド弁43は、弁本体1
50の内部の弁中心線O上に容量の大きい弁室151が
設けられ、弁中心線Oと直交配置される過給圧ポート1
52が弁室151に連通する。また弁中心線O上で弁室
151が小径の弁シート153を介してリークポート1
54に連設され、弁室151内にスプリング155を備
えたムービングコア156がコイル157の通電の有無
により弁シート153に接離するように設けられる。こ
こで過給圧ポート152がプライマリターボ過給機40
のブロワ下流の制御圧通路44に連通し、リークポート
154がブロワ上流の吸気管17aに連通し、弁室15
1に圧縮空気の過給圧を常に導入する。そしてコイル1
57にデューティ信号が入力すると、デューティ信号の
デューティ比に応じたコイル157の励磁力によるムー
ビングコア156と弁シート153との開度で過給圧の
一部をリークして、制御圧を電気的に生成するように構
成される。
【0041】一方、圧縮空気に含まれるブローバイガス
のオイルが弁室151に溜るのを低減するには、先ず過
給圧ポート152を下向きにする必要がある。この過給
圧ポート下向き状態で、弁中心線Oが水平の搭載角θが
0度の場合は、弁室151が垂直になるがオイル抜けが
悪く、逆に弁中心線Oが垂直の搭載角θが90度の場合
は、オイル抜けは良いが弁室151が水平状態になり、
いずれも弁室151にオイルが溜り易くなる。そこでオ
イルが溜り難くするには、弁室151とリークポート1
54を両者の中間の45度に傾斜して、両ポート15
2,154が下向きの姿勢にすれば良い。そこでデュー
ティソレノイド弁43は、取付け金具135によりスト
ラットタワー132に搭載角θが45度で搭載される。
【0042】次に作用について、先ず、ECU100に
いる過給機作動個数切換制御について説明する。エンジ
ン運転時において、図5に示すように、エンジン回転数
N及びエンジン負荷Tp(基本燃料噴射パルス幅)によ
る運転領域が、プライマリターボ過給機40のみ過給作
動させるシングルターボ状態から両ターボ過給機40,
50を過給作動させるツインターボ状態へ切換えるシン
グル→ツイン切換ラインL2よりも低速域のシングルタ
ーボ領域にあり、且つ、図6に示すように、シングル→
ツイン切換ラインL2と予め設定された吸気管圧力P1
及びエンジン回転数N1と囲まれる排気制御弁小開制
御領域外の低回転,低負荷域にあるとき、4つの切換ソ
レノイド弁SOL.1〜4がいずれもOFFされる。そ
こで過給圧リリーフ弁57は、過給圧リリーフ弁用切換
ソレノイド弁SOL.1のOFFによりサージタンク6
0からの負圧が圧力室に導入されることでスリングの
付勢力に抗して開弁し、吸気制御弁55は、吸気制御弁
用切換ソレノイド弁SOL.2のOFFによりアクチュ
エータ56の圧力室に負圧が導入されることでスリン
グの付勢力に抗して逆に閉弁する。また、排気制御弁5
3は、両排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3,4
のOFFによりアクチュエータ54の両室54a,54
bに大気圧が導入されることでスプリングの付勢力によ
り閉弁する。そして排気制御弁53の閉弁によりセカン
ダリターボ過給機50への排気の導入が遮断され、セカ
ンダリターボ過給機50が不作動となり、ライマリタ
ーボ過給機40のみ過給作動のシングルターボ状態とな
る。そしてプライマリターボ過給機40のみの過給作動
により低速域で高い軸トルクが得られる。また吸気制御
弁55の閉弁により、プライマリターボ過給機40から
の過給圧の吸気制御弁55を介してのセカンダリターボ
過給機50側へのリークが防止され、過給圧の低下が防
止される。
【0043】そして、エンジン回転数N,エンジン負荷
Tpが上昇して運転領域が図6に示す排気制御弁小開制
御領域に入ると、第lの排気制御弁用切換ソレノイド弁
SOL.3のみをONする。そこで排気制御弁53はア
クチュエータ54の正圧室54aに正圧が導入されるこ
とで開くが、このときデューティソレノイド弁75によ
りアクチュエータ54の正圧室54aに作用する正圧が
調圧され、排気制御弁53が小開してセカンダリターボ
過給機50が予備回転される。またこのとき、過給圧リ
リーフ弁57が開かれていることで、予備回転によるセ
カンダリターボ過給機50によるコンプレッサ圧がリー
クされ、予備回転の円滑化が図られる。
【0044】そして、エンジン回転数N及びエンジン負
荷Tpによる運転領域がシングルターボ領域からシング
ル→ツイン切換ラインL2を境にツインターボ領域側に
移行すると(図5参照)、直ちに過給圧リリーフ弁用切
換ソレノイド弁SOL.lをONし、過給圧リリーフ弁
57を閉弁する。なお、これに同期して排気制御弁小開
制御用デューティソレノイド弁75が全閉されて正圧通
路64bを介しての正圧がリークされることなく直接ア
クチュエータ54の正圧室54aに導入され、排気制御
弁53の開度が増大される。そして、過給圧リリーフ弁
57の閉弁によりリリーフ通路58が遮断され、且つ排
気制御弁53の開度増大によりセカンダリターボ過給機
50の回転数がさらに上昇して吸気制御弁55上流のセ
カンダリターボ過給機50によるコンプレッサ圧が次第
に上昇され、ツインターボ状態への移行に備えられる。
その後、所定時間経過後に第2の排気制御弁用切換ソレ
ノイド弁SOL.4をONして排気制御弁53を全開に
し、さらにセカンダリターボ過給機50の予備回転数を
上昇させる。さらに所定時間経過後、セカンダリターボ
過給機50によるコンプレッサ圧が上昇し、吸気制御弁
55の上流圧と下流圧との差圧が設定値に達した時点で
吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2をONして吸
気制御弁55を開弁させ、プライマリターボ過給機40
の過給作動に加えてセカンダリターボ過給機50が過給
作動する。これにより高速域の排気流量の大きい領域て
は両ターボ過給機40,50の過給作動により高い軸ト
ルクが得られ出力が向上される。
【0045】また、エンジン回転数N,エンジン負荷T
pが減少してエンジン運転領域がツインターボ領域から
ツイン→シングル切換ラインL1(図5参照)を境にシ
ングルターボ領域側へ移行すると、所定時間経過後に4
つの切換ソレノイド弁SOL.1〜4がOFFされる。
これにより、過給圧リリーフ弁57が開弁し、排気制御
弁53及び吸気制御弁55が共に閉弁されてセカンダリ
ターボ過給機50の過給作動が停止され、プライマリタ
ーボ過給機40のみ過給作動のシングルターボ状態に戻
る。
【0046】続いて、上述のターボ過給機作動個数切換
制御下における過給圧制御について説明する。正規のハ
イオクガソリン使用では切換ソレノイド弁70がOFF
され、セカンダリターボ過給機50のウエストゲート弁
51が閉じた状態に保持され、また、レギュラーガソリ
ン使用では切換ソレノイド弁70がONされてツインタ
ーボ状態時に過給圧に応じてウエストケート弁51が動
作する。そして、プライマリターボ過給機40のウエス
トゲート弁41と排気制御弁53により過給圧制御が行
われる。
【0047】即ち、シングルターボ状態下での排気制御
弁小開制御領域では、排気制御弁53の小開開度制御に
よる過給圧の変化が大きいことから、ウエストゲート弁
41を閉弁し、この状態で目標過給圧と実過給圧とに基
づきPI制御によるデューティ信号をデューティソレノ
イド弁75に与え、排気制御弁53のみを用いて過給圧
をフィードバック制御する。このとき、デューティソレ
ノイド弁75とアクチュエータ54とが近接配置され、
両者が短い制御圧通路73aを介して連通しているの
で、デューティソレノイド弁75による制御圧が直ちに
アクチェエータ54に作用し、排気制御弁を小開すると
共に過給圧が応答性良くフィードバック制御される。
【0048】また、シングルターボ状態下で排気制御弁
小開制御領域外のとき、及びツインターボ状態下では、
排気制御弁53を用いることなく、プライマリターボ過
給機40側のデューティソレノイド弁43のみに上述と
同様、PI制御によるデューティ信号を与え、プライマ
リターボ過給機40のウエストゲート弁41により過給
圧をフィードバック制御する。
【0049】ここでデューティソレノイド弁43は、プ
ライマリターボ過給機40のブロワによる圧縮空気の高
い過給圧が常に制御圧通路44及び過給圧ポート152
を介して弁室151に導入され、このためブローバイガ
ス還元装置140のガス通路141により吸気管17a
に還流されるブローバイガス中のオイルも一緒に弁室1
51に入る。ところでデューティソレノイド弁43は、
前述のように45度の搭載角θで搭載されていること
で、弁室151のオイル貯留スペースが少なくなると共
にオイルが抜け易くなり、このため弁室151のオイル
溜りが低減して、ムービングコア156の弁シート15
3に対する付着が防止され、常に良好な作動状態を得
る。
【0050】そこでデューティソレノイド弁43は、E
CU100からのデューティ信号のデューティ比に応じ
たコイル157の励磁力によるムービングコア156と
弁シート153との開度で過給圧の一部をリークポート
154からリークして所定の制御圧を生成する。そし
て、この制御圧がアクチュエータ42に作用してウエス
トゲート弁41の開度が可変制御され、こうして過給圧
が最適にフィードバック制御される。そしてデューティ
ソレノイド弁43とアクチュエータ42とが近接配置さ
れ、両者が短い制御圧通路44で連通することで、アク
チュエータ42の制御圧と共にウエストゲート弁41の
開度が機敏に変化して過給圧が応答良く制御される。
【0051】以上、本考案の実施例について説明した
が、1個のターボ過給機を備えるエンジン,水平対向式
以外のエンジン,他の過給制御の方式にも適用できる。
【0052】
【考案の効果】以上説明したように本考案によれば
過給機付エンジンにおいて、ウエストゲート制御用デュ
ーティソレノイド弁は、過給圧ポートとリークポートと
を共に下向き状態とする所定の搭載角により傾斜して
置されるので、弁室のオイル貯溜スペースが少なくなる
と共にオイルが抜け易くなり、ブローバイガスによる
ューティソレノイド弁の弁室内のオイル溜りが低減し
て、ムービングコアと弁シートの付着が防止される。こ
のためデューティソレノイド弁は常に良好な作動状態に
確保され、過給圧制御の信頼性が向上する。デューティ
ソレノイド弁を所定の搭載角により傾斜して搭載するの
であるから、デューティソレノイド弁に対する制御の
変更や、弁構造の変更が不要になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係わる過給機付エンジンのソレノイド
弁取付け構造の実施例を一部断面して示す構成図
【図2】本考案が適応される過給機付エンジンの一例を
示す構成図
【図3】過給機付エンジンの制御系の回路図
【図4】過給機付エンジンの配置状態を示す平面図
【図5】シングルターボ状態とツインターボ状態との切
換え領域を示す説明図
【図6】排気制御弁小開制御領域を示す説明図
【符号の説明】
1 エンジン本体 40 プライマリターボ過給機 40a タービン 41 ウエストゲート弁 42 アクチュエータ 43 デューティソレノイド弁 44 制御圧通路 140 ブローバイガス還元装置 150 弁本体 151 弁室 152 過給圧ポート 153 弁シート 154 リークポート 155 スプリング 156 ムービングコア

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン本体のブローバイガス還元通路を
    備えた吸気系と排気系の間にターボ過給機が配設され、
    ターボ過給機のタービン側にダイアフラム式アクチュエ
    ータを備えたウエストゲート弁が設けられ、ブロワ下流
    からの制御圧通路がデューティソレノイド弁に連通して
    デューティ信号により過給圧をリークすることで制御圧
    を生成し、且つその制御圧を上記アクチュエータに作用
    するように連通する過給機付エンジンにおいて、上記デューティソレノイド弁は、該 デューティソレノイ
    ド弁過給圧ポートとリークポートとを共に下向き状態
    とする所定の搭載角により傾斜して設置されることを特
    徴とする過給機付エンジンのソレノイド弁取付け構造。
  2. 【請求項2】 デューティソレノイド弁は、弁本体の弁
    中心線上の弁室の一方に弁シートを介してリークポート
    を連設し、弁室の他方にスプリングを備えたムービング
    コアを配設し、弁室には弁中心線と直交して過給圧ポー
    トを連通して構成され、過給圧ポートが下向き状態で弁
    中心線のリークポートも45度の下向き状態で搭載され
    ることを特徴とする請求項1記載の過給機付エンジンの
    ソレノイド弁取付け構造。
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