JP2603801Y2 - 車両用４サイクルエンジン - Google Patents
車両用４サイクルエンジンInfo
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- JP2603801Y2 JP2603801Y2 JP1993072619U JP7261993U JP2603801Y2 JP 2603801 Y2 JP2603801 Y2 JP 2603801Y2 JP 1993072619 U JP1993072619 U JP 1993072619U JP 7261993 U JP7261993 U JP 7261993U JP 2603801 Y2 JP2603801 Y2 JP 2603801Y2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案は車両用４サイクルエンジ
ンのシリンダヘッド構造に関し、詳しくは、自動２輪車
や自動４輪車等の空冷４サイクルエンジンのシリンダヘ
ッドの冷却風案内構造に関する。
ンのシリンダヘッド構造に関し、詳しくは、自動２輪車
や自動４輪車等の空冷４サイクルエンジンのシリンダヘ
ッドの冷却風案内構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】車両用４サイクルエンジンでは、近年、
吸排気の流動抵抗が少ないという利点を生かすため、１
気筒当たりに排気弁と吸気弁をそれぞれ複数個づつ（例
えば２個づつ）設けるマルチバルブエンジン（例えば４
バルブエンジン）が用いられている。また、車両用の空
冷４サイクルエンジンでは、高温になりがちな点火栓
（スパークプラグ）、排気弁および排気ポートの近傍の
昇温を防止するため、シリンダヘッドに車両進行方向前
側から中央の点火栓付近へ通じる通風孔を設けることが
提案されている。このような従来技術を開示する文献に
は、例えば特公平４−３３９８０号公報がある。
吸排気の流動抵抗が少ないという利点を生かすため、１
気筒当たりに排気弁と吸気弁をそれぞれ複数個づつ（例
えば２個づつ）設けるマルチバルブエンジン（例えば４
バルブエンジン）が用いられている。また、車両用の空
冷４サイクルエンジンでは、高温になりがちな点火栓
（スパークプラグ）、排気弁および排気ポートの近傍の
昇温を防止するため、シリンダヘッドに車両進行方向前
側から中央の点火栓付近へ通じる通風孔を設けることが
提案されている。このような従来技術を開示する文献に
は、例えば特公平４−３３９８０号公報がある。
【０００３】
【考案が解決しようとする課題】ところで、車両進行方
向に対して横並びに１気筒当たり複数の排気弁および複
数の吸気弁を配置するとともに、複数の排気ポートおよ
び複数の吸気ポートをそれぞれ一つのポートにまとめる
ように構成した空冷４サイクルエンジンの場合、シリン
ダヘッドの内部が集約的で緻密な構造になることもあっ
て、従来、気筒間に通風孔を設けるという発想は存在し
たが、それでは、気筒中心にある点火栓に直接冷却風を
導くことは困難である。また、弁と弁との間を通して通
風孔を形成する場合でも、燃焼室の真上に配設されたカ
ム軸が干渉する（じゃまになる）ため、十分な流路断面
積を有する一様断面の通風孔を形成することができず、
そのため、冷却風に淀みが生じやすく、十分な冷却効率
が得られないという技術的課題がある。
向に対して横並びに１気筒当たり複数の排気弁および複
数の吸気弁を配置するとともに、複数の排気ポートおよ
び複数の吸気ポートをそれぞれ一つのポートにまとめる
ように構成した空冷４サイクルエンジンの場合、シリン
ダヘッドの内部が集約的で緻密な構造になることもあっ
て、従来、気筒間に通風孔を設けるという発想は存在し
たが、それでは、気筒中心にある点火栓に直接冷却風を
導くことは困難である。また、弁と弁との間を通して通
風孔を形成する場合でも、燃焼室の真上に配設されたカ
ム軸が干渉する（じゃまになる）ため、十分な流路断面
積を有する一様断面の通風孔を形成することができず、
そのため、冷却風に淀みが生じやすく、十分な冷却効率
が得られないという技術的課題がある。
【０００４】本考案はこのような従来技術に鑑みてなさ
れたものであり、本考案の目的は、各排気弁の間、気筒
中央部の点火栓近傍および各吸気弁の間を通して車両進
行方向後側へ通じる通風孔を形成するに際し、該通風孔
の断面形状および断面積を入口から出口まで略一定の比
較的大きなものにすることができ、通風孔内の冷却風の
流れをスムーズにしてエンジンの冷却効率を向上させる
ことができる車両用の空冷式マルチバルブエンジンを提
供することである。
れたものであり、本考案の目的は、各排気弁の間、気筒
中央部の点火栓近傍および各吸気弁の間を通して車両進
行方向後側へ通じる通風孔を形成するに際し、該通風孔
の断面形状および断面積を入口から出口まで略一定の比
較的大きなものにすることができ、通風孔内の冷却風の
流れをスムーズにしてエンジンの冷却効率を向上させる
ことができる車両用の空冷式マルチバルブエンジンを提
供することである。
【０００５】
【課題解決のための手段】本考案は、上記目的を達成す
るため、車両進行方向に対して横並びに気筒の前側に配
置された複数の排気弁と気筒の後側に配置された複数の
吸気弁とを有する車両用４サイクルエンジンにおいて、
前記複数の排気弁の前側でかつ気筒の片側で横並びに配
置された排気側のカム軸と、前記複数の吸気弁の後側で
かつ気筒の片側で横並びに配置された吸気側のカム軸
と、燃焼室の略中央に電極が臨むように配設された点火
栓と、を備え、１気筒当たりに形成された複数の排気ポ
ートおよび複数の吸気ポートがそれぞれ一つのポートに
まとめられ、シリンダヘッドに車両進行方向前側から各
排気弁の間、気筒中央部の点火栓近傍および各吸気弁の
間を通して車両進行方向後側へ通じる通風孔が形成され
ていることを特徴とする。
るため、車両進行方向に対して横並びに気筒の前側に配
置された複数の排気弁と気筒の後側に配置された複数の
吸気弁とを有する車両用４サイクルエンジンにおいて、
前記複数の排気弁の前側でかつ気筒の片側で横並びに配
置された排気側のカム軸と、前記複数の吸気弁の後側で
かつ気筒の片側で横並びに配置された吸気側のカム軸
と、燃焼室の略中央に電極が臨むように配設された点火
栓と、を備え、１気筒当たりに形成された複数の排気ポ
ートおよび複数の吸気ポートがそれぞれ一つのポートに
まとめられ、シリンダヘッドに車両進行方向前側から各
排気弁の間、気筒中央部の点火栓近傍および各吸気弁の
間を通して車両進行方向後側へ通じる通風孔が形成され
ていることを特徴とする。
【０００６】
【実施例】以下、図面を参照して本考案の実施例を説明
する。なお、各図面を通して、同一符号はそれぞれ同一
または対応部分を示すものとする。図１は本発明を適用
するのに好適な車両用４サイクルエンジン（空冷式マル
チバルブエンジン）のシリンダヘッドの平面図であり、
図２は図１中の線２−２に沿った縦断面図である。な
お、図１および図２は、気筒ごとに２個の吸気弁と２個
の排気弁が設けられた２気筒４バルブエンジンの場合を
示す。
する。なお、各図面を通して、同一符号はそれぞれ同一
または対応部分を示すものとする。図１は本発明を適用
するのに好適な車両用４サイクルエンジン（空冷式マル
チバルブエンジン）のシリンダヘッドの平面図であり、
図２は図１中の線２−２に沿った縦断面図である。な
お、図１および図２は、気筒ごとに２個の吸気弁と２個
の排気弁が設けられた２気筒４バルブエンジンの場合を
示す。
【０００７】図１および図２において、２つの気筒１、
１を有するシリンダヘッド２には各気筒の吸気通路３、
３および排気通路４、４が形成されており、シリンダヘ
ッド２には、各気筒ごとに２個の吸気弁５、５および２
個の排気弁６、６が設けられている。各吸気弁５および
各排気弁６は、弁ばね７（図２）により閉弁方向に付勢
されている。なお、各気筒は実質上同じ構成をしている
ので、以下の説明では、特に断らない限り一つの気筒に
ついて説明することにする。
１を有するシリンダヘッド２には各気筒の吸気通路３、
３および排気通路４、４が形成されており、シリンダヘ
ッド２には、各気筒ごとに２個の吸気弁５、５および２
個の排気弁６、６が設けられている。各吸気弁５および
各排気弁６は、弁ばね７（図２）により閉弁方向に付勢
されている。なお、各気筒は実質上同じ構成をしている
ので、以下の説明では、特に断らない限り一つの気筒に
ついて説明することにする。
【０００８】図２において、２１はシリンダを示し、２
２は該シリンダ２１に嵌合したピストンを示し、２３は
シリンダヘッド２を密閉するためのヘッドカバーを示
す。また、２４（図１）は点火プラグを示し、２５（図
２）は燃焼室を示す。図１および図２において、シリン
ダヘッド２の吸気側および排気側には互いに平行にロッ
カーアーム軸８、８が取り付けられ、各ロッカーアーム
軸８にはロッカーアーム９が回動自在に嵌合されてい
る。
２は該シリンダ２１に嵌合したピストンを示し、２３は
シリンダヘッド２を密閉するためのヘッドカバーを示
す。また、２４（図１）は点火プラグを示し、２５（図
２）は燃焼室を示す。図１および図２において、シリン
ダヘッド２の吸気側および排気側には互いに平行にロッ
カーアーム軸８、８が取り付けられ、各ロッカーアーム
軸８にはロッカーアーム９が回動自在に嵌合されてい
る。
【０００９】各ロッカーアーム９には、弁駆動アーム１
０とカムフォロアアーム１１が一体に形成されている。
図示の例では、前記弁駆動アーム１０は、２個の吸気弁
５、５および２個の排気弁６、６に対応して、各ロッカ
ーアーム９に２本づつ形成されている。また、前記カム
フォロアアーム１１の先端部にはカムフォロアとなるロ
ーラ１２が回転自在に軸支されている。前記ロッカーア
ーム９および後述するカム軸１３などの動弁機構は、シ
リンダヘッド２の上側と前記ヘッドカバー２３とで形成
されるロッカーアーム室１９内に配設されている。
０とカムフォロアアーム１１が一体に形成されている。
図示の例では、前記弁駆動アーム１０は、２個の吸気弁
５、５および２個の排気弁６、６に対応して、各ロッカ
ーアーム９に２本づつ形成されている。また、前記カム
フォロアアーム１１の先端部にはカムフォロアとなるロ
ーラ１２が回転自在に軸支されている。前記ロッカーア
ーム９および後述するカム軸１３などの動弁機構は、シ
リンダヘッド２の上側と前記ヘッドカバー２３とで形成
されるロッカーアーム室１９内に配設されている。
【００１０】シリンダヘッド２の各ロッカーアーム軸
８、８の下側（燃焼室２５側）の位置には、カム軸１
３、１３が軸支されている。シリンダヘッド２の中央部
（気筒１、１の間）に、所定の間隔をおいて２個の側面
壁部１４、１４が形成され、吸気側（図１の左側、図２
の右側）および排気側のカム軸１３、１３はこれらの側
面壁部１４、１４の両方を貫通して回転自在に軸支され
ている。そして、各カム軸１３の中間部にはカム軸駆動
用の伝動部材（図示の例では被駆動スプロケット）１５
が一体的に固定されている。
８、８の下側（燃焼室２５側）の位置には、カム軸１
３、１３が軸支されている。シリンダヘッド２の中央部
（気筒１、１の間）に、所定の間隔をおいて２個の側面
壁部１４、１４が形成され、吸気側（図１の左側、図２
の右側）および排気側のカム軸１３、１３はこれらの側
面壁部１４、１４の両方を貫通して回転自在に軸支され
ている。そして、各カム軸１３の中間部にはカム軸駆動
用の伝動部材（図示の例では被駆動スプロケット）１５
が一体的に固定されている。
【００１１】各カム軸１３を駆動するための伝動機構
（本実施例ではチェーン伝動機構）は、クランクシャフ
ト（不図示）に固定された駆動スプロケット（不図
示）、前記被駆動スプロケット１５、これらのスプロケ
ット間に張架されたチェーン２７で構成されている。こ
のカム軸駆動用の伝動機構は、前記側面壁部１４、１４
間に形成された空洞（チェーンを使用する場合のチェー
ントンネル）２８内に配設されている。
（本実施例ではチェーン伝動機構）は、クランクシャフ
ト（不図示）に固定された駆動スプロケット（不図
示）、前記被駆動スプロケット１５、これらのスプロケ
ット間に張架されたチェーン２７で構成されている。こ
のカム軸駆動用の伝動機構は、前記側面壁部１４、１４
間に形成された空洞（チェーンを使用する場合のチェー
ントンネル）２８内に配設されている。
【００１２】各カム軸１３には、対応するロッカーアー
ム９のカムフォロア（ローラ）１２と当接するカム部１
６が形成されている。すなわち、各カム軸１３は所定間
隔で形成された２つの側面壁部１４、１４を貫通して回
転自在に軸支されており、これらの側面壁部１４、１４
から延出する両端部に各気筒１、１用の各カム部１６、
１６が形成されている。各カム部１６は、図示のよう
に、シリンダヘッド２の吸気通路３および排気通路４を
避けた側面壁部１４の近傍、すなわち図示のように前記
側面壁部１４を挟んでカム軸駆動用の伝動部材１５と隣
接する位置に設けられている。なお、図示の例では、前
記ロッカーアーム９は、ロッカーアーム軸８上に装着さ
れたスプリング１８の弾性力によりスラスト方向に位置
決めされている。
ム９のカムフォロア（ローラ）１２と当接するカム部１
６が形成されている。すなわち、各カム軸１３は所定間
隔で形成された２つの側面壁部１４、１４を貫通して回
転自在に軸支されており、これらの側面壁部１４、１４
から延出する両端部に各気筒１、１用の各カム部１６、
１６が形成されている。各カム部１６は、図示のよう
に、シリンダヘッド２の吸気通路３および排気通路４を
避けた側面壁部１４の近傍、すなわち図示のように前記
側面壁部１４を挟んでカム軸駆動用の伝動部材１５と隣
接する位置に設けられている。なお、図示の例では、前
記ロッカーアーム９は、ロッカーアーム軸８上に装着さ
れたスプリング１８の弾性力によりスラスト方向に位置
決めされている。
【００１３】以上の構成の車両用４サイクルエンジン
は、吸気側（図１の左側、図２の右側）に比べ、熱負荷
の大きい排気側の方が高温になるため、この排気側によ
り多くの冷却風（走行風）を当てるように、排気側を車
両進行方向前方に向けた姿勢で搭載される。そこで、図
１および図２中の矢印Ｆは、図示のエンジンを車両に搭
載した時の走行風（冷却風）の流れ方向を示す。
は、吸気側（図１の左側、図２の右側）に比べ、熱負荷
の大きい排気側の方が高温になるため、この排気側によ
り多くの冷却風（走行風）を当てるように、排気側を車
両進行方向前方に向けた姿勢で搭載される。そこで、図
１および図２中の矢印Ｆは、図示のエンジンを車両に搭
載した時の走行風（冷却風）の流れ方向を示す。
【００１４】図３は、本考案を適用した車両用４サイク
ルエンジン（空冷式マルチバルブエンジン）の第１実施
例のシリンダヘッドの平面図であり、図４は図３中の線
４−４に沿った縦断面図であり、図５は図３中の線５−
５に沿った縦断面図である。なお、以下に説明する各実
施例は図１および図２で説明したエンジンに本考案を適
用したものであり、各実施例とも以下に説明する以外の
部分では図１および図２と同じ構成および配置を成して
いる。
ルエンジン（空冷式マルチバルブエンジン）の第１実施
例のシリンダヘッドの平面図であり、図４は図３中の線
４−４に沿った縦断面図であり、図５は図３中の線５−
５に沿った縦断面図である。なお、以下に説明する各実
施例は図１および図２で説明したエンジンに本考案を適
用したものであり、各実施例とも以下に説明する以外の
部分では図１および図２と同じ構成および配置を成して
いる。
【００１５】図３〜図５において、シリンダヘッド２の
各気筒１の吸気通路３は、その燃焼室側部分では、横並
びに配置された２個の吸気弁５、５によって開閉制御さ
れる２本の吸気ポート３１、３１で形成されており、シ
リンダヘッド２の表面側部分では１本の吸気ポート３２
で形成されている。すなわち、１気筒当たりに形成され
た複数の吸気弁５に対応する複数の吸気ポート３１は、
シリンダヘッド２内で１本のポート３２にまとめられて
いる。
各気筒１の吸気通路３は、その燃焼室側部分では、横並
びに配置された２個の吸気弁５、５によって開閉制御さ
れる２本の吸気ポート３１、３１で形成されており、シ
リンダヘッド２の表面側部分では１本の吸気ポート３２
で形成されている。すなわち、１気筒当たりに形成され
た複数の吸気弁５に対応する複数の吸気ポート３１は、
シリンダヘッド２内で１本のポート３２にまとめられて
いる。
【００１６】また、シリンダヘッド２の各気筒の１の排
気通路４も、同様に、その燃焼室側部分では、横並びに
配置された２個の排気弁５、５によって開閉制御される
２本の排気ポート３３、３３で形成されており、シリン
ダヘッド２の表面側部分では１本の排気ポート３４で形
成されている。すなわち、排気通路４においても、１気
筒当たりに形成された複数の排気弁５に対応する複数の
排気ポート３３は、シリンダヘッド２内で１本のポート
３４にまとめられている。図３〜図５中の矢印Ｆは、図
１および図２と同様、当該エンジンを搭載した車両の走
行風（冷却風）の流れ方向を示す。
気通路４も、同様に、その燃焼室側部分では、横並びに
配置された２個の排気弁５、５によって開閉制御される
２本の排気ポート３３、３３で形成されており、シリン
ダヘッド２の表面側部分では１本の排気ポート３４で形
成されている。すなわち、排気通路４においても、１気
筒当たりに形成された複数の排気弁５に対応する複数の
排気ポート３３は、シリンダヘッド２内で１本のポート
３４にまとめられている。図３〜図５中の矢印Ｆは、図
１および図２と同様、当該エンジンを搭載した車両の走
行風（冷却風）の流れ方向を示す。
【００１７】図３および図４において、シリンダヘッド
２の気筒１ごとの部分には、車両進行方向前側から各排
気弁６、６の間を通して気筒中央部の点火栓２４（また
はその近傍）へ至る通風孔（前半部分）３５が形成さ
れ、さらに、この通風孔３５の延長上には、各吸気弁
５、５の間を通してシリンダヘッド２の車両進行方向後
側へ抜ける通風孔（後半部分）３６が形成されている。
２の気筒１ごとの部分には、車両進行方向前側から各排
気弁６、６の間を通して気筒中央部の点火栓２４（また
はその近傍）へ至る通風孔（前半部分）３５が形成さ
れ、さらに、この通風孔３５の延長上には、各吸気弁
５、５の間を通してシリンダヘッド２の車両進行方向後
側へ抜ける通風孔（後半部分）３６が形成されている。
【００１８】これらの通風孔３５および３６は、図４に
示すように、排気通路４および吸気通路３とロッカーア
ーム室１９との間を通して形成されている。また、各通
風孔３５、３６の通路断面は、図３に示すように、シリ
ンダヘッド２の前端開口部および後端開口部では滑らか
な湾曲状態で拡大され、各排気弁６、６の間および各吸
気弁５、５の間を通る部分では比較的狭い形状になって
いる。
示すように、排気通路４および吸気通路３とロッカーア
ーム室１９との間を通して形成されている。また、各通
風孔３５、３６の通路断面は、図３に示すように、シリ
ンダヘッド２の前端開口部および後端開口部では滑らか
な湾曲状態で拡大され、各排気弁６、６の間および各吸
気弁５、５の間を通る部分では比較的狭い形状になって
いる。
【００１９】以上図３〜図５に示した構成により、車両
進行方向に対して横並びに１気筒当たり複数（２個）の
排気弁６、６および複数（２個）の吸気弁５、５を配置
した車両用４サイクルエンジンであって、１気筒当たり
に形成される複数（２個）の排気ポート３３、３３およ
び複数（２個）の吸気ポート３１、３１がそれぞれ一つ
のポート３４、３２にまとめられ、シリンダヘッド２に
車両進行方向前側から各排気弁６、６の間、気筒中央部
の点火栓２４近傍および各吸気弁５、５の間を通して車
両進行方向後側へ通じる通風孔３５、３６を形成するに
際し、複数の排気弁６、６の前側でかつ気筒の片側で横
並びに配置された排気側のカム軸１３と複数の吸気弁
５、５の後側でかつ気筒の片側で横並びに配置された吸
気側のカム軸１３とを設けることを特徴とする車両用４
サイクルエンジンが提供されている。
進行方向に対して横並びに１気筒当たり複数（２個）の
排気弁６、６および複数（２個）の吸気弁５、５を配置
した車両用４サイクルエンジンであって、１気筒当たり
に形成される複数（２個）の排気ポート３３、３３およ
び複数（２個）の吸気ポート３１、３１がそれぞれ一つ
のポート３４、３２にまとめられ、シリンダヘッド２に
車両進行方向前側から各排気弁６、６の間、気筒中央部
の点火栓２４近傍および各吸気弁５、５の間を通して車
両進行方向後側へ通じる通風孔３５、３６を形成するに
際し、複数の排気弁６、６の前側でかつ気筒の片側で横
並びに配置された排気側のカム軸１３と複数の吸気弁
５、５の後側でかつ気筒の片側で横並びに配置された吸
気側のカム軸１３とを設けることを特徴とする車両用４
サイクルエンジンが提供されている。
【００２０】そして、このような構成により、各排気弁
６、６の間、気筒中央部の点火栓２４近傍および各吸気
弁５、５の間を通して車両進行方向後側へ通じる通風孔
３５、３６を設けるに際し、該通風孔の断面形状および
断面積を入口から出口まで略一定の比較的大きなものに
することができ、通風孔３５、３６内の冷却風の流れを
スムーズにしてエンジンの冷却効率を向上させることが
できる空冷式の車両用４サイクルエンジンが得られる。
６、６の間、気筒中央部の点火栓２４近傍および各吸気
弁５、５の間を通して車両進行方向後側へ通じる通風孔
３５、３６を設けるに際し、該通風孔の断面形状および
断面積を入口から出口まで略一定の比較的大きなものに
することができ、通風孔３５、３６内の冷却風の流れを
スムーズにしてエンジンの冷却効率を向上させることが
できる空冷式の車両用４サイクルエンジンが得られる。
【００２１】なお、上記実施例では２気筒エンジンの場
合を例示したが、本考案は単気筒エンジンおよび３気筒
以上の多気筒エンジンに対しても同様に適用でき、同様
の作用効果が得られるものである。また、上記実施例で
は、気筒当たり２個の吸気弁と２個の排気弁を設ける場
合を例示したが、本考案は、気筒当たり３個以上の吸気
弁および３個以上の排気弁を設けるエンジンに対しても
同様に適用でき、同様の効果が得られるものである。
合を例示したが、本考案は単気筒エンジンおよび３気筒
以上の多気筒エンジンに対しても同様に適用でき、同様
の作用効果が得られるものである。また、上記実施例で
は、気筒当たり２個の吸気弁と２個の排気弁を設ける場
合を例示したが、本考案は、気筒当たり３個以上の吸気
弁および３個以上の排気弁を設けるエンジンに対しても
同様に適用でき、同様の効果が得られるものである。
【００２２】さらに、上記実施例では、カム軸駆動のた
めにチェーン伝動機構を使用する場合を例示したが、本
考案は、ギア伝動機構あるいはベルト伝動機構など他の
駆動方式の伝動機構を使用する場合にも同様に適用する
ことができ、同様の効果が得られるものである。
めにチェーン伝動機構を使用する場合を例示したが、本
考案は、ギア伝動機構あるいはベルト伝動機構など他の
駆動方式の伝動機構を使用する場合にも同様に適用する
ことができ、同様の効果が得られるものである。
【００２３】
【考案の効果】以上の説明から明らかなごとく、本考案
によれば、車両進行方向に対して横並びに気筒の前側に
配置された複数の排気弁と気筒の後側に配置された複数
の吸気弁とを有する車両用４サイクルエンジンにおい
て、前記複数の排気弁の前側でかつ気筒の片側で横並び
に配置された排気側のカム軸と、前記複数の吸気弁の後
側でかつ気筒の片側で横並びに配置された吸気側のカム
軸と、燃焼室の略中央に電極が臨むように配設された点
火栓と、を備え、１気筒当たりに形成された複数の排気
ポートおよび複数の吸気ポートがそれぞれ一つのポート
にまとめられ、シリンダヘッドに車両進行方向前側から
各排気弁の間、気筒中央部の点火栓近傍および各吸気弁
の間を通して車両進行方向後側へ通じる通風孔が形成さ
れている構成としたので、各排気弁の間、気筒中央部の
点火栓近傍および各吸気弁の間を通して車両進行方向後
側へ通じる通風孔を形成するに際し、該通風孔の断面形
状および断面積を入口から出口まで略一定の比較的大き
なものにすることができ、通風孔内の冷却風の流れをス
ムーズにしてエンジンの冷却効率を向上させることがで
きる車両用４サイクルエンジンが提供される。
によれば、車両進行方向に対して横並びに気筒の前側に
配置された複数の排気弁と気筒の後側に配置された複数
の吸気弁とを有する車両用４サイクルエンジンにおい
て、前記複数の排気弁の前側でかつ気筒の片側で横並び
に配置された排気側のカム軸と、前記複数の吸気弁の後
側でかつ気筒の片側で横並びに配置された吸気側のカム
軸と、燃焼室の略中央に電極が臨むように配設された点
火栓と、を備え、１気筒当たりに形成された複数の排気
ポートおよび複数の吸気ポートがそれぞれ一つのポート
にまとめられ、シリンダヘッドに車両進行方向前側から
各排気弁の間、気筒中央部の点火栓近傍および各吸気弁
の間を通して車両進行方向後側へ通じる通風孔が形成さ
れている構成としたので、各排気弁の間、気筒中央部の
点火栓近傍および各吸気弁の間を通して車両進行方向後
側へ通じる通風孔を形成するに際し、該通風孔の断面形
状および断面積を入口から出口まで略一定の比較的大き
なものにすることができ、通風孔内の冷却風の流れをス
ムーズにしてエンジンの冷却効率を向上させることがで
きる車両用４サイクルエンジンが提供される。
【図１】本考案を適用するのに好適な車両用４サイクル
エンジンのシリンダヘッド上から見た平面図である。
エンジンのシリンダヘッド上から見た平面図である。
【図２】図１中の線２−２に沿った縦断面図である。
【図３】本考案を適用した車両用４サイクルエンジンの
一実施例のシリンダヘッド上から見た平面図である。
一実施例のシリンダヘッド上から見た平面図である。
【図４】図３中の線４−４に沿った縦断面図である。
【図５】図３中の線５−５に沿った縦断面図である。
１ 気筒 ２ シリンダヘッド ３ 吸気通路 ４ 排気通路 ５ 吸気弁 ６ 排気弁 ７ 弁ばね ８ ロッカーアーム軸 ９ ロッカーアーム １３ カム軸 １５ 伝動部材（スプロケット） １６ カム部 １９ ロッカーアーム室 ２１ シリンダ ２２ ピストン ２３ ヘッドカバー ２４ 点火プラグ ２５ 燃焼室 ３１ 吸気ポート ３２ 吸気ポート ３３ 排気ポート ３４ 排気ポート ３５ 通風孔 ３６ 通風孔 Ｆ 走行風（冷却風）の流れ方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F02F 1/32 F01P 1/02 F01P 1/08 F01P 1/10
Claims (1)
- 【請求項１】 車両進行方向に対して横並びに気筒の
前側に配置された複数の排気弁と気筒の後側に配置され
た複数の吸気弁とを有する車両用４サイクルエンジンに
おいて、 前記複数の排気弁の前側でかつ気筒の片側で横並びに配
置された排気側のカム軸と、前記複数の吸気弁の後側で
かつ気筒の片側で横並びに配置された吸気側のカム軸
と、燃焼室の略中央に電極が臨むように配設された点火
栓と、を備え、 １気筒当たりに形成された複数の排気ポートおよび複数
の吸気ポートがそれぞれ一つのポートにまとめられ、シ
リンダヘッドに車両進行方向前側から各排気弁の間、気
筒中央部の点火栓近傍および各吸気弁の間を通して車両
進行方向後側へ通じる通風孔が形成されていることを特
徴とする車両用４サイクルエンジン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1993072619U JP2603801Y2 (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 車両用４サイクルエンジン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1993072619U JP2603801Y2 (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 車両用４サイクルエンジン |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0738642U JPH0738642U (ja) | 1995-07-14 |
| JP2603801Y2 true JP2603801Y2 (ja) | 2000-03-27 |
Family
ID=13494586
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1993072619U Expired - Fee Related JP2603801Y2 (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 車両用４サイクルエンジン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2603801Y2 (ja) |
-
1993
- 1993-12-17 JP JP1993072619U patent/JP2603801Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0738642U (ja) | 1995-07-14 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |