JP2603788B2 - アルミニウム用下塗プライマー組成物 - Google Patents

アルミニウム用下塗プライマー組成物

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JP2603788B2
JP2603788B2 JP4294286A JP29428692A JP2603788B2 JP 2603788 B2 JP2603788 B2 JP 2603788B2 JP 4294286 A JP4294286 A JP 4294286A JP 29428692 A JP29428692 A JP 29428692A JP 2603788 B2 JP2603788 B2 JP 2603788B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のアルミホイー
ルやアルミ建材などに塗装され、付着性能や防錆性能に
寄与するアルミニウム用下塗プライマー組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のアルミホイールには、ア
ルミニウムの金属感を引き立たせるために一般にクリア
塗料が用いられている。このクリア塗料に要求される性
能としては、透明性、付着性、耐候性及び防錆性が重視
され、これらの性能に比較的優れたアクリル樹脂とメラ
ミン樹脂さらにエポキシ樹脂を組み合わせた焼付塗料が
従来より用いられている。
【0003】例えば、特公平2−7980号公報には、
超微粉シリカ粉末を配合することにより厚膜塗装を可能
とするとともにエッジ部の被覆性を向上させた下塗塗料
を用い、さらに、ガラス転移温度の低いアクリル樹脂を
上塗塗料に用いることによりレベリング性を向上させた
アルミホイール用塗料が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】アクリル−メラミン系
の焼付塗料は、アルミニウム素材に対する付着性が充分
とはいえず、従来はアルミホイールに化成処理を施すこ
とにより対処している。また、この化成処理により防錆
性も向上する。しかしながら、この化成処理はその管理
幅が極めて狭く、少しでも化成処理が過大であったり逆
に不十分であると付着性や防錆性が低下する。したがっ
て、化成処理の管理工数が多大となり、また化成処理設
備も必要であって、コスト上昇の一因となっている。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、アルミニウム用下塗プライマー組成物にお
いて、アルミニウム素材の化成処理をしなくとも付着性
や防錆性などの塗膜物性を従来と同等に維持することを
目的とする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の発明者は、上
記課題を解決するために種々の樹脂を鋭意検討し、塗料
用として用いられることなど考えられていなかった特殊
な樹脂が上記要求特性を全て満足することを発見して本
発明を完成した。すなわち上記課題を解決する本発明の
アルミニウム用下塗プライマー組成物は、メラミン架橋
型上塗り塗料の下塗りとして用いられるアルミニウム用
下塗プライマー組成物であって、カルボキシル基をもつ
飽和型熱可塑性エラストマーをマトリックス樹脂の主成
分としたことを特徴とする。
【0007】官能基をもつ飽和型熱可塑性エラストマー
としては、例えば「タフテックMシリーズ」(旭化成工
業(株)製)が例示され、官能基としてカルボキシル基
をもつものが用いられるカルボキシル基がないとアル
ミニウム素材に対する付着性が低下し、防錆性も低下す
る。このカルボキシル基をもつ飽和型熱可塑性エラスト
マーに、エポキシ樹脂を混合して用いることもできる。
エポキシ樹脂の混合により、付着性及び防錆性の一層の
向上が期待できる。なお、エポキシ樹脂の混合量は、樹
脂全体の30重量%以下とするのが望ましい。30重量
%を超えて添加すると貯蔵安定性が低下するようにな
る。
【0008】また、エッジ被覆性などの特性を付与する
には、従来と同様に微粉シリカ粉末を添加することで解
決できる。このシリカ粉末の添加量としては、カルボキ
シル基をもつ飽和型熱可塑性エラストマー100重量部
に対して3〜30重量部が適当である。3重量部より少
ないと効果がなく、30重量部を超えて添加すると塗料
としての体をなさない。
【0009】本発明の下塗プライマー組成物は、着色顔
料を添加しなければ極めて透明性が高く、アルミニウム
の金属感を損なわない透明仕上げが可能である。また着
色顔料を添加すれば、各種の着色仕上げとすることがで
きる。また本発明の下塗プライマー組成物の上塗塗料と
しては、従来と同様のアクリル−メラミン系焼付塗料な
ど、種々の塗料を用いることができる。また上塗塗料の
塗装方法としては、下塗プライマー組成物が乾燥後に塗
装してもよいし、ウェット−オン−ウェット法で塗装す
ることもできる。
【0010】
【作用】本発明のアルミニウム用下塗プライマー組成物
では、カルボキシル基をもつ飽和型熱可塑性エラストマ
を主成分としている。この樹脂はアルミニウム素材に
極めて付着性が優れ、化成処理しなくても充分な付着性
を有している。このように付着性に優れる理由は明らか
ではないが、熱可塑性であることから塗膜の内部応力の
発生が少ないこと、及びカルボキシル基をもつことに起
因するものと考えられる。
【0011】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。 (実施例1) カルボキシル基を有する飽和型熱可塑性エラストマー
(「タフテックM1911」旭化成工業(株)製、酸価
2)のペレットを、芳香族系溶剤(スワゾール100
0)に溶解し、さらにエポキシ樹脂(「デナコールEX
622」ナガセ産業(株)製)を加えて、固形分重量比
で飽和型熱可塑性エラストマー:エポキシ樹脂=9:
1、不揮発分30重量%の樹脂液を調製した。
【0012】そして上記樹脂液に超疎水性シリカ粉末
(「タラノックスTM500」グンゼ産業(株)製)を
PWCが25%となるように添加し、3本ロールミルに
て粒度が5μm以下となるまで分散して、実施例1の下
塗プライマー組成物を調製した。この下塗プライマー組
成物を混合溶剤(トルエン/酢酸エチル=1/1)で塗
装粘度(12秒・フォードカップNo.4・20℃)に
希釈し、クロメート処理されたアルミニウム板及び化成
処理されていないアルミニウム板に、それぞれ乾燥膜厚
が20μmとなるように塗布した。そして1分後に、ア
クリル樹脂(「A310」大日本インキ(株)製)10
0重量部とメラミン樹脂(「ユーバン20SE−60」
三井東圧(株)製)20重量部を含むクリア塗料を、乾
燥膜厚が30μmとなるようにウェット−オン−ウェッ
トで塗布し、140℃で20分加熱して両塗膜を一体的
に焼き付け乾燥した。
【0013】得られた試験片について、初期付着性、耐
水性、耐湿性及び耐塩水噴霧性を調査し、結果を表1に
示す。なお、初期付着性はJISに規定された2mm間
隔の碁盤目試験で評価し、耐水性は40℃の温水中に1
0日間浸漬後の碁盤目試験で評価した。耐湿性は50℃
で98%RHの条件下に500時間晒した後の碁盤目試
験で評価し、耐塩水噴霧性は塗膜にクロスカットを入れ
JISに規定された濃度の塩水を500時間噴霧した後
の錆幅で評価した。 (他の実施例及び比較例1〜2)シリカ粉末又はエポキ
シ樹脂の添加量を、表1及び表2に示すように変化させ
たこと以外は同様にして各実施例及び比較例1〜2の下
塗プライマー組成物を調製した。ただし、比較例1の組
成物ではシリカ粉末の添加量が多過ぎて分散不良であ
り、塗料としての体をなしていなかった。また比較例2
の組成物では、エポキシ樹脂が多過ぎて貯蔵安定性が悪
かった。したがって比較例1〜2の組成物を除き、残り
の実施例の組成物についてそれぞれ実施例1と同様に塗
装と試験を行い、結果を表1及び表2に示す。 (比較例3)アクリル樹脂(「ACE−087」アイシ
ン化工(株)製)100重量部と、メラミン樹脂(「ユ
ーバン20SE−60」三井東圧(株)製)18重量部
及びエポキシ樹脂(「エピコート1001」シェル化学
(株)製)7重量部を混合し、溶剤(トルオール)で不
揮発分が24重量%となるように希釈して樹脂液を調製
した。
【0014】そして上記樹脂液に超疎水性シリカ粉末
(「タラノックスTM500」グンゼ産業(株)製)を
PWCが25%となるように添加し、3本ロールミルに
て粒度が5μm以下となるまで分散して、比較例3の下
塗プライマー組成物を調製した。この下塗プライマー組
成物を実施例1と同様のクリア塗料とともに同様に塗布
して試験片を作製し、実施例1と同様に試験した結果を
表2に示す。 (比較例4)アクリル樹脂(「ACE−087」アイシ
ン化工(株)製)をポリエステル樹脂(FLEXORE
Z」キング社製)+イソシアネート樹脂(「BL−31
75」住友バイエルウレタン社製)としたこと以外は比
較例3と同様に下塗プライマー組成物を調製し、同様に
塗装し試験した結果を表2に示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】(評価)表1及び表2より、実施例の下塗
プライマー組成物によれば、化成処理していないアルミ
ニウムに塗布された場合であっても、比較例3,4の従
来のアルミニウム用下塗プライマー組成物を化成処理さ
れたアルミニウム板に塗布した場合と同等以上の性能を
示し、耐塩水噴霧性については比較例3,4を上回って
いることが明らかである。
【0018】
【発明の効果】すなわち本発明の下塗プライマー組成物
によれば、塗装時のアルミニウム素材の化成処理が不要
となり、多大な工数を要した化成処理の管理が不要とな
るため生産性が大きく向上する。また形成された塗膜は
付着性や防錆性にも優れ、優れた耐食性を有している。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メラミン架橋型上塗り塗料の下塗りとし
    て用いられるアルミニウム用下塗プライマー組成物であ
    って、 カルボキシル基 をもつ飽和型熱可塑性エラストマーをマ
    トリックス樹脂の主成分としたことを特徴とするアルミ
    ニウム用下塗プライマー組成物。
JP4294286A 1992-11-02 1992-11-02 アルミニウム用下塗プライマー組成物 Expired - Lifetime JP2603788B2 (ja)

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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04293798A (ja) * 1991-03-22 1992-10-19 Shinto Paint Co Ltd 被覆金属板の塗装方法
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JPH0768466A (ja) * 1993-09-03 1995-03-14 Okamoto Ind Inc 非金属性タイヤ滑止め具本体のバリ取り方法およびバリ取り装置

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