JP2603269B2 - 文字処理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は文書の作成および編集を行うことのできる文
字処理装置に関し、特に日本語の表記のゆれを考慮して
一通りの入力文字列から前記入力文字列と意味上は同一
であるが書き表わし方の異なる文字列をサーチし、入力
文字列にあわせて変換することのできる文字処理装置に
関するものである。

［従来の技術］ 外来語の書き表わし方は人によって様々であり、「コ
ンピユーター」と最後に長音をつけることも、「コンピ
ユータ」と最後の長音を省略することもある。また本来
の発音に近い書き表わし方をすることによって「ロマン
チツク」と「ロマンテイツク」、「デベロツパー」と
「デイベロツパー」などの「チ」と「テイ」、「デ」と
「デイ」の両方を使う場合がある。

一方、最近の文字処理装置はカタカナ表記のことばで
あっても以前のようにカタカナにシフトして入力する方
式ではなく、すべてひらがなもしくはローマ字で入力す
る一括変換方式をとっており、カタカナ表記のことばで
あっても一目辞書を介して変換している。

「発明が解決しようとする問題点」 このような表記のゆれに関しては、メモリ容量の制約
のためすべての書き表わし方をもつことができず、結局
一通りの入力文字列に対して一通りの辞書見出ししか変
換できず、辞書メモリに記憶されている通りに入力しな
い限り、正しい変換結果が得られないという問題があっ
た。

以上本発明の目的は辞書メモリ上には一通りの表記方
法だけをもち、辞書サーチを改良することにより、一通
りの入力文字列に対して意味上は同一であるが書き表わ
し方の異なる文字列を一致させ出力することにより、辞
書メモリの容量を抑え、操作性の向上したカナ漢字変換
装置を提供することである。

［問題点を解決するための手段及び作用］ 上記の問題点を解決するために、本発明の文字処理装
置は、読みに対応して表記を記憶する辞書手段と、読み
仮名を入力する入力手段と、該入力手段によって入力さ
れた読み仮名を所定の規則に基づいて加工する読み加工
手段と、前記入力手段により入力された読み仮名によ
り、前記辞書手段を検索する第１の検索手段と、該第１
の検索手段により入力された読みに対応する表記が検索
できなかった場合に、前記読み加工手段により加工され
た読み仮名により、前記辞書手段を検索する第２の検索
手段と、該第２の検索手段により、前記読み加工手段に
より加工された読みに対応するカタカナ表記が検索され
たときに、検索されたカタカナ表記を前記入力された読
みに対応するように加工する表記加工手段と、該表記加
工手段により加工されたカタカナ表記または前記第１の
検索手段により検索された表記を出力する出力手段とを
具えることにより、入力された読み仮名により辞書手段
を検索して出力するとともに、入力された読みに対応す
る表記が検索できなかった場合に、入力された読み仮名
を所定の規則に基づいて加工した読み仮名により辞書手
段を検索し、加工された読みに対応するカタカナ表記が
検索されたときに、検索されたカタカナ表記を前記入力
された読みに対応するように加工して、加工されたカタ
カナ表記を出力するものである。

［実施例］ 以下添付図面に従って本発明にかかる実施例を詳細に
説明する。

第１図は本発明文字処理装置の構成を一例を示し、こ
こでCPUは、マイクロプロセツサであり、文字処理のた
めの演算、論理判断等を行ない、アドレスバスAB、コン
トロールバスCB、データバスDBを介して、それらのバス
に接続された各構成要素を制御する。アドレスバスABは
マイクロプロセツサCPUの制御の対象とする構成要素を
指示するアドレス信号を転送する。コントロールバスCB
はマイクロプロセツサCPUの制御の対象とする各構成要
素のコントロール信号を転送して印加する。データバス
DBは各構成機器相互間のデータの転送を行なう。

ROMは、読み出し専用の固定メモリであり、マイクロ
プロセツサCPUによる制御の手順等を記憶させておく。R
AMは、／ワード/6ビツトの構成の書き込み可能のランダ
ムアクセスメモリであり、各構成要素からの各種のデー
タを一時記憶するのに用いられる。

INBUFはRAM上にあり入力された文字列が入る。

OUTBUFはRAM上にあり変換処理された文字が入る。

DicはROM上にありYF読みフイールド、KF漢字フイール
ド、HF品詞フイールドから構成されている。

KBはキーボードであって、文字処理装置における各種
データの入力、指示を行なうための各種のキー群を、配
列したものである。

CRは、カーソルレジスタであって、マイクロプロセツ
サCPUにより制御してカーソルの位置に関するデータを
書き込み、読み出すためのメモリであり、CRTコントロ
ーラCRTCの制御のもとに、このカーソルレジスタCRに記
憶させたアドレスに対応したCRT表示面上の表示位置に
カーソルを移動させて表示する。なお本発明において表
示面は文書ページに相当するものとみなし表示面上の表
示位置は各文書の行、桁に対応するものとする。さらに
各ページは同じ行数で構成されている文書を前提として
いる。

PRTはプリンタでありマイクロプロセツサCPUにより制
御してDBUFの内容を印字する。

DBUFはデータバツフアで、キーボードKBより入力され
た文書情報を蓄えるためのメモリであり、CRTコントロ
ーラCRTC上に表示される。このバツフアメモリDBUFは表
示装置CRT用のリフレツシユメモリとして使用され、マ
イクロプロセツサCPUにより自由に読み書きできるもの
とする。このデータバツフアDBUFは10×5W（W:ワード、
1W＝一文字）の容量を有し、表示装置CRT上に表示され
るものとする。文字等の表示は横10文字、縦５行の表示
とし、データバツフアDBUFの内容50ワードの内容と順に
対応づけられている。さらにデータバツフアDBUFに格納
するデータには、１から50まで順に番号をつけ、その最
初のデータはDBUF（１）、次のをDBUF（２）とし、一般
にＮ番目のデータをDBUF（Ｎ）と表現する。CRTコント
ローラCRTCは、カーソルレジスタCRおよびデータバツフ
アメモリDBUFに記憶させたカーソル位置および文字・記
号コード信号に基づいて表示機CRTの表示面上における
カーソルおよび表示パターンの表示を制御するものであ
る。CRTは陰極線管等を用いた表示装置であり、その表
示装置CRTにおけるドツト構成の表示パターンおよびカ
ーソルの表示をCRTコントローラで制御する。さらに、C
Gはキヤラクタジエネレータであって、表示装置CRTに表
示する文字、記号カーソル等のキヤラクタ信号を発生さ
せるものであり、各文字記号は例えば16×16のドツト構
成とする。DISKは作成した文書を記憶させておくための
外部メモリである。

以上の構成および動作概念のもとで、本実施例の動作
をフローチヤートを参照して説明する。

第２図は本発明実施例の制御手順の一例を示す。第２
図において電源を投入するとステツプs1ではランダムア
クセスメモリRAMに外部記憶装置から読み込まれた辞書
の内容が書き込まれる。ステツプs2ではキーボードKBか
らのキー入力待ちの状態を保つ。キーが押下されるとス
テツプs3に進み入力されたキーの判定を行い、判定結果
に応じてカナ漢字変換処理か、それ以外の処理かのいず
れかの処理を行う。ステツプs4では文字が入力されカナ
漢字変換が選択された時に、漢字かな混じり文に変換す
る処理を行う。この処理手順の詳細を第３図に示す。第
３図において単語単位に切り出された文字列ごとに、ス
テツプs41で辞書のサーチを実行する。辞書Dicの構成は
第４図において示すように単語の読みフイールドYF、漢
字フイールドKF、品詞フイールドHFからなる。第３図ス
テツプs41で辞書サーチを実行した後、ステツプs42に進
み、辞書Dicに単語が存在するかどうかチエツクする。
存在する場合は、ステツプs421に進み、該当単語の漢字
フイールドKF内の情報をOUTBUFに格納する。存在しない
場合はステツプs43に進み、その単語の最後が長音かど
うかをチエツクする。長音でない場合はステツプs44に
進みINBUFの再度に長音をセツトし、ステツプs45に進み
再び辞書サーチを実行する。ステツプs43で最後が長音
であると判断された場合はステツプs431へ進みINBUFの
内容をそのままOUTBUFにセツトする。

ステツプs46で、INBUF中の文字列の最後に長音をつけ
たかたちで辞書サーチし単語が存在するかどうかを判断
する。単語が存在する場合はステツプs461へ進みKFの内
容から最後の長音をとったかたちをOUTBUFにセツトす
る。ステツプs46で単語が存在しないと判断された場合
はステツプs47へ進みINBUF中に「テイ」があるかどうか
チエツクする。「テイ」がない場合は、ステツプs471へ
進みINBUFの内容をそのままOUTBUFへ書き込む。「テ
イ」があると判断された場合はステツプs48へ進み、INB
UF中の「テイ」を「チ」に置き換える。ステツプs49で
はINBUF中の「テイ」が「チ」に置き換わった状態で辞
書サーチを行う。ステツプs50で辞書中に単語あると判
断された場合はステツプs51に進み、KF内の「チ」を
「テイ」に置き換えてOUTBUFにセツトする。単語が存在
しないと判断された場合はステツプs471に進みINBUFの
内容をOUTBUFに書き込む。

以上の処理を経て、辞書メモリ中の内容とは表記の異
なる入力文字列であっても、辞書メモリの表記と一致さ
せ入力文字列に合わせて変換結果を出力することが可能
である。

なお、第２図においてステツプs3でキー判別された結
果、変換処理以外はステツプs6に進む、ステツプs4にお
いて変換処理が実行されたのちは、ステツプs6において
表示処理が実行される。

本発明においてはOUTBUFの内容を表示することなどが
あるが、表示手段は公知であるためここでは省略する。

本実施例では特にカタカナ表記をする外来語について
述べてきたが、表記のゆれの問題は外来語だけでなく
「三角形」を「さんかくけい」と「さんかっけい」、
「水族館」を「すいぞくかん」と「すいぞっかん」と言
うなど他にもある。

この場合には「く」のあとに「カ行」が後続すると促
音化するという規則性を考慮して辞書サーチを改良する
ことによって入力文字列通りの読みが辞書メモリ上にな
い場合でも、正しい変換結果を得ることができる。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明によれば、入力された読
みに対応するカタカナ表記が辞書に登録されていなくて
も、表記のゆれなどにより、入力された読みと実質的に
同一のカタカナ表記が辞書に存在していれば、入力され
た読みに対応するカタカナ表記が存在するものとして、
入力された読み通りのカタカナ表記に変換することがで
きるという効果がある。

また、これにより、操作者は、カタカナ表記のゆれを
意識することなく、読みの入力ができるので、入力の操
作性が向上するという効果もある。

また、カタカナ表記にゆれがあっても、夫々の表記へ
の変換のためには、辞書は全表記を網羅しておく必要は
なく、そのうちのいずれか１種類の表記を登録しておけ
ば十分となるので、辞書が柔軟に構成でき、辞書のメモ
リの容量が節約できるという効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を実施したブロツク図、 第２図は本発明の処理過程を示すフローチヤート、 第３図は本発明の実施例における辞書サーチのフローチ
ヤート、 第４図は本発明の実施例における辞書の構成図、 Dicは単語辞書 YFは単語辞書における読みフイールド KFは単語辞書における表記フイールド HFは単語辞書における品詞フイールド INBUFは入力された文字列が入るバツフア OUTBUFは変換された文字が入るバツフア

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】読みに対応して表記を記憶する辞書手段
   と、 読み仮名を入力する力手段と、 該入力手段によって入力された読み仮名を所定の規則に
   基づいて加工する読み加工手段と、 前記入力手段により入力された読み仮名により、前記辞
   書手段を検索する第１の検索手段と、 該第１の検索手段により入力された読みに対応する表記
   が検索できなかった場合に、前記読み加工手段により加
   工された読み仮名により、前記辞書手段を検索する第２
   の検索手段と、 該第２の検索手段により、前記読み加工手段により加工
   された読みに対応するカタカナ表記が検索されたとき
   に、検索されたカタカナ表記を前記入力された読みに対
   応するように加工する表記加工手段と、 該表記加工手段により加工されたカタカナ表記または前
   記第１の検索手段により検索された表記を出力する出力
   手段とを有することを特徴とする文字処理装置。