JP2602940Y2 - 複合断熱構造体 - Google Patents

複合断熱構造体

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JP2602940Y2 JP1993019519U JP1951993U JP2602940Y2 JP 2602940 Y2 JP2602940 Y2 JP 2602940Y2 JP 1993019519 U JP1993019519 U JP 1993019519U JP 1951993 U JP1951993 U JP 1951993U JP 2602940 Y2 JP2602940 Y2 JP 2602940Y2
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明星工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は低温コンテナー、冷蔵庫
或いは低温流体を移送する導管やその他のプラント機器
類に取付けて断熱効果を発揮させる複合断熱構造体に関
するものである。
【0002】
【従来技術】低温コンテナー、冷蔵庫或いは低温流体の
移送用導管その他のプラント機器類に施す断熱材として
従来は主としてトリクロロモノフルオロメタン(CFC-1
1)を発泡剤として用いるウレタンフォームが使用され
ていた。
【0003】上記のウレタンフォームは気泡内に熱伝導
率の小さなトリクロロフルオロメタンガス(CFC-11)を
封じ込めているため、断熱性能に優れていること及び成
形加工が容易なこと等の理由により断熱構造体として極
めて広く使用されている。
【0004】しかしながら、発泡剤として従来より使用
されているCFC−11は大気中のオゾンを破壊すること
が指摘され、特定フロンとしてその使用が制限され、近
年中に全廃されることが決定している。
【0005】このため、今後はCFC−11を発泡剤とし
て用いるウレタンフォームの製造は不可能となり、CF
C−11にかわる代替フロン〔例えば、1,1 −ジクロロ−
1−フルオロエタン(HCFC-141b) 〕を発泡剤として使用
したウレタンフォームが検討され、実施されつつある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら上記の代
替フロンを発泡剤として使用したウレタンフォームは、
代替フロンガスの熱伝導率がCFC−11ガスの熱伝導率
よりも大きいため、結果としてCFC−11ガスを発泡剤
として用いたウレタンフォームよりも熱伝導率が大きく
なる欠点が指摘されるほか、将来的には代替フロンの使
用も廃止される方向にある。
【0007】また、代替フロンを発泡剤として用いたウ
レタンフォームは、CFC−11を発泡剤として用いたウ
レタンフォームと同様に低温(0°C以下)において、
代替フロンガスの液化が生じ、このため0°C以下の低
温になるに従い熱伝導率が増加し、−40°C〜−60°C
において、熱伝導率の極大点が生じるという欠点を有し
ている。
【0008】このような状況下にあるため、低温〜常温
の温度範囲において高性能で地球環境に悪影響を及ぼさ
ない断熱材の出現が望まれている。
【0009】
【考案の目的】本考案はこれらの事情に鑑みこれに対応
しようとするものであり、モノリシックシリカエアロゲ
ル成形体と合成樹脂発泡体とを複合的に組み合わせるこ
とにより地球環境を害することがなく、特に常温ないし
低温における温度範囲において断熱性能に優れた複合断
熱構造体を提供せんとするものである。
【0010】また本考案の他の目的は、モノリシックシ
リカエアロゲル成形体を単独で使用する場合に生ずる各
種の欠点、即ち、シリカの軽量体であるため比較的容易
に破損しやすいことや、吸水、吸湿により熱伝導率の劣
化が起こること、或いは、構造的に脆いため加工が困難
である等の欠点を、防水性能、防湿性能に優れた外殻体
で被覆し、合成樹脂発泡体と層状に組み合わせることに
より完全に解決した複合断熱構造体を提供しようとする
ものである。
【0011】
【考案の要点】本考案は、請求項1に係るものは、モノ
リシックシリカエアロゲル成形体を、防水性能及び防湿
性能を具備し熱的短絡を生じない外殻体で被覆したモノ
リシックシリカエアロゲル断熱材と、合成樹脂発泡体と
が層状に構成された複合断熱構造体にその要点がある。
また、請求項2に係るものは、前記モノリシックシリカ
エアロゲル断熱材が、合成樹脂発泡体の内部に包み込ま
れた複合断熱構造体にその要点がある。
【0012】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面を参照して説明
する。
【0013】本考案の複合断熱構造体はモノリシックシ
リカエアロゲル成形体11を外殻体12で被覆形成したモノ
リシックシリカエアロゲル断熱材1と、合成樹脂発泡体
2との組み合わせにより構成するものである。
【0014】本考案に使用するモノリシックシリカエア
ロゲルは、アルコキシシランを加水分解し、縮重合して
得る湿潤ゲル体「シリカアルコゲル」を超臨界乾燥する
ことによって得られる透明な多孔質体であり、本考案の
複合断熱構造体に使用するものとしては、比重が 0・05
〜 0・3g・cm-3であり、空孔率が85〜98%の範囲の
ものが適当である。
【0015】モノリシックシリカエアロゲル断熱材1を
製造する手段としては、モノリシックシリカエアロゲル
成形体11を、防水性能及び防湿性能を具備し、熱的短絡
を生じない合成樹脂薄膜製の容体、合成樹脂製容器、金
属容器等から選択される外殻体12内に収容して一体的に
成形する第1の成形方法、或いは、モノリシックシリカ
エアロゲル成形体11の表面にガラスコーティング、或い
は金属溶射等の手段により、防水性能、防湿性能を具備
し、熱的短絡を生じない外殻層を直接的に形成する第2
の成形方法等を選択できる。
【0016】第1の成形方法における外殻体12に使用す
る合成樹脂薄膜としては、厚さ100μm 以下の金属箔、
或いは金属又は金属酸化物を蒸着した合成樹脂フィルム
等の防水性能及び防湿性能に優れ、熱伝導率の小さなフ
ィルムを、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ナイ
ロンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレン
フィルム等の合成樹脂フィルムとラミネート加工したラ
ミネートフィルムが挙げられる。
【0017】また第1の成形方法における外殻体12に使
用される合成樹脂製容器としては、ポリ塩化ビニールの
ような合成樹脂を用いて容器を形成し、この合成樹脂容
器に厚さ100 μm 以下の金属箔や、金属又は金属酸化物
を蒸着した合成樹脂フィルムをラミネートした容器が挙
げられる。
【0018】更にまた第1の成形方法に使用される金属
容器としては、厚さ1mm以下のステンレススチール製容
器やアルミ製容器等が挙げられる。
【0019】第2の成形方法における外殻12の層に使用
されるガラスコーティング層としては、厚さ3mm以下の
コーティング層を形成することが望ましく、金属溶射に
より形成される外殻12の層としては厚さ1mm以下の層と
することが望ましい。
【0020】モノリシックシリカエアロゲル断熱材1と
複合させる合成樹脂発泡体としては代替フロンを発泡剤
として用いたウレタンフォーム、水を発泡剤として用い
たウレタンフォーム、スチロールフォーム等が使用され
る。
【0021】また複合の方法としては、ウレタンフォー
ムの自己接着により複合化させる方法や、所望形状のウ
レタンフォーム、スチロールフォーム等を接着剤を用い
て接着させる方法等が挙げられる。
【0022】モノリシックシリカエアロゲル断熱材1と
合成樹脂発泡体2とを複合させる構成としては、図1例
示のようにモノリシックシリカエアロゲル断熱材1と合
成樹脂発泡体2とを層状に重合させる構成のほか、図2
及び図3例示のように、モノリシックシリカエアロゲル
断熱材1…1を合成樹脂発泡体2の中に一体的に閉じ込
めて成形する構成も可能である。
【0023】なおモノリシックシリカエアロゲル断熱材
1と合成樹脂発泡体2とを層状に形成する場合は、図1
例示のように合成樹脂発泡体の層2を外側に位置させる
ことによって比較的破損しやすいモノリシックシリカエ
アロゲル断熱材1の層を外部の衝撃から保護させるよう
構成することが望ましい。
【0024】
【考案の効果】本考案のモノリシックシリカエアロゲル
断熱材1に使用するモノリシックシリカエアロゲルは、
比重が 0・05〜 0・3g・cm-3、空孔率が85〜98%の
範囲の超微細多孔構造であり、これによって構成された
断熱構造体の空孔部を通る熱伝導は、大気圧下の場合、
孔径が空気の平均自由行程よりも小さいので、空気の気
体伝導は抑制され静止空気以下の熱伝導率を有すること
ができ、従来の断熱構造体では得ることのできない優れ
た断熱効果を発揮できる。
【0025】モノリシックシリカエアロゲルは常温では
特定フロンを使用した発泡ポリウレタンフォームと同等
の効果を持つだけであるが、−40°C〜−60°Cにおけ
る熱伝導率の極大点を生じないため0°C以下では特定
フロン発泡ポリウレタンフォーム(CFC−11発泡ポリ
ウレタンフォーム)と比較して優れた断熱性能を発揮で
きる効果を持ち、これを低温用断熱材として用いること
により従来の特定フロン発泡ポリウレタンフォームを使
用した断熱材よりも保冷厚みを小さくすることができる
利点がある。
【0026】またモノリシックシリカエアロゲルは、連
続気泡構造となっているため吸水、吸湿により断熱性能
の劣化が生じるが、本考案はモノリシックシリカエアロ
ゲル成形体11を外殻体12で被覆してモノリシックシリカ
エアロゲル断熱材1を形成したので上記トラブルの発生
を積極的に防止できる利点がある。
【0027】モノリシックシリカエアロゲルはシリカの
軽量体であるため比較的破損しやすいが、本考案は、モ
ノリシックシリカエアロゲル成形体11を外殻体12で被覆
形成してモノリシックシリカエアロゲル断熱材1を形成
したので上記のようなトラブルの発生を積極的に防止で
きる利点がある。
【0028】また、外殻体12を熱的短絡を生じない構成
体としたので、外殻体を通じての大きな熱伝導による複
合断熱構造体としての断熱性能の劣化を防止できる。
【0029】従来の発泡断熱材のような特定フロンを使
用しない構成としたので、発泡断熱材の発泡に使用した
特定フロンが大気中のオゾンを破壊する環境問題を完全
にクリアーできた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の第1の実施例を示す斜視図
【図2】 本考案の第2の実施例を示す斜視図
【図3】 本考案の第3の実施例を示す斜視図
【符号の説明】
1 モノリシックシリカエアロゲル断熱材 11 モノリシックシリカエアロゲル成形体 12 外殻体 2 合成樹脂発泡体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭63−75696(JP,U) 特公 昭51−40088(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 59/02 C04B 41/87

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】所望形状に形成したモノリシックシリカエ
    アロゲル成形体を、防水性及び防湿性を具備し熱的短絡
    路を生じない外殻体で被覆形成したモノリシックシリカ
    エアロゲル断熱材と、合成樹脂発泡体とが層状に構成さ
    れた複合断熱構造体。
  2. 【請求項2】所望形状に形成したモノリシックシリカエ
    アロゲル成形体を、防水性及び防湿性を具備し熱的短絡
    路を生じない外殻体で被覆形成したモノリシックシリカ
    エアロゲル断熱材が、合成樹脂発泡体の内部に包み込ま
    れた複合断熱構造体。
  3. 【請求項3】モノリシックシリカエアロゲル成形体を被
    覆する外殻体が、防水性及び防湿性を具備した合成樹脂
    薄膜製の袋状容体、合成樹脂製容器或いは金属容器等か
    ら選ばれた適宜の外殻体である請求項1または2に記載
    の複合断熱構造体。
  4. 【請求項4】モノリシックシリカエアロゲル成形体の表
    面に、ガラスコーティング、金属溶射等の手段により防
    水性及び防湿性を具備し、熱的短絡路を生じない層を直
    接的に形成してなる請求項1または2に記載の複合断熱
    構造体。
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KR102566758B1 (ko) * 2021-05-07 2023-08-14 인하대학교 산학협력단 자동차 엔진 인캡슐레이션용 흡음성 단열재

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