JP2601776B2 - 有機電解質電池 - Google Patents

有機電解質電池

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JP2601776B2
JP2601776B2 JP63333778A JP33377888A JP2601776B2 JP 2601776 B2 JP2601776 B2 JP 2601776B2 JP 63333778 A JP63333778 A JP 63333778A JP 33377888 A JP33377888 A JP 33377888A JP 2601776 B2 JP2601776 B2 JP 2601776B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は有機電解質電池に係り、更に詳しくはテトラ
アルキルアンモニウム塩を2種類以上の非プロトン性溶
媒の混合液に高濃度で溶解させた電解液を用いた有機電
解質電池に関する。
(従来の技術) 近年、電子機器の小形化、薄形化或は軽量化は、目覚
ましく、それに伴い電源となる電池の小形化、薄形化、
軽量化の要望が大きい。小形で性能のよい電池として現
在は酸化銀電池が多用されており、又薄形化された乾電
池や、小形軽量な高性能電池としてリチウム電池が開発
され実用化されている。しかし、これらの電池は一次電
池であるため充放電を繰り返して長時間使用することは
できない。一方、高性能な二次電池としてニッケル−カ
ドミウム電池が実用化されているが、小型化、薄形化、
軽量化という点で未だ不満足である。
又、大容量の二次電池として従来より鉛蓄電池が種々
の産業分野で用いられているが、この電池の最大の欠点
は重いことである。これは電極として過酸化鉛及び鉛を
用いているため宿命的なものである。近年、電気自動車
用電池として該電池の軽量化及び性能改善が試みられた
が実用化するに至らなかった。しかし蓄電池として大容
量で且つ軽量な二次電池に対する要望は強いものがあ
る。
以上のように現在実用化されている電池は、夫々一長
一短が有り、それぞれ用途に応じて使い分けされている
が、電池の小形化、薄形化、或は軽量化に対するニーズ
は大きい。このようなニーズに応える電池として、近
時、導電性高分子を電極材として用いた高分子バッテリ
ーが提案されている。該電池は、二次電池として高性能
で且つ軽量化の可能性を有している。事実、芳香族系縮
合ポリマーの熱処理物であるポリアセン系有機半導体や
ポリアニリン等の有機半導体を用いて構成された電池は
極めて優れた性能を示す。
ところが、該電池の実用化を進めるにはいくつかの問
題点が残されていた。これらの問題点のうち、特に、既
知の電解液を用いて実用的電池サイズにパッケージする
と、電池の体積が大きくならざるを得ないという欠点が
あった。なぜならば該電池は、電気化学的に、電解質イ
オンをドーピング及びアンドーピングできる導電性高分
子を電極に含有しているため、電解液中の電解質イオン
をドーピングさせるためには、あらかじめ、充分な量の
電解質イオンを電解液中に存在せしめなければならず、
このため、電解液の必要量が多くなる結果、電池の体積
が大きくなる。
この問題を解決するためには、電解質の濃度を高くす
れば良い。
しかし、従来の溶媒では電解質の濃度を1mol/以上
に溶解させることは、非常に困難であり、また高濃度の
電解液が調合できても、溶液粘度が高く、実用的ではな
かった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者等は上述の問題点に鑑み鋭意研究を重ねた結
果、特定の電解液を用いることにより上記既存技術の欠
点の悉くが解決できることを見い出し、本発明を完成し
たものであってその目的とするところは、実用サイズに
コンパクトにパッケージされた有機電解質電池を提供す
ることにある。
本発明のさらに他の目的は容量が大きく、かつ内部抵
抗が小さく、しかも、長期に亘って充電、放電が可能な
有機電解質電池を提供するにある。
(課題を解決するための手段) 上述の目的は、プロピレンカーボネイトとエチレンカ
ーボネイトとを含有する混合有機溶媒に、下記式で示さ
れるテトラアルキルアンモニウム塩を0.7〜2.5mol/の
濃度で溶解した溶液を電解液とし、導電性高分子を含む
成形体を正極及び/又は負極とすることを特徴とする有
機電解質電池により達成される。
(ただし、式中R1,R2,R3及びR4は前記に同じ) 上記一般式にて示されるテトラアルキルアンモニウム
塩としては種々のものが適用可能であるが、特に、(C2
H54NBF4及び(n−C5H94NBF4が好ましいものとして
挙げられる。上記のテトラアルキルアンモニウム塩及び
プロピレンカーボネイト、エチレンカーボネイトは充
分、乾燥、精製した後に、電解液の調合に用いなければ
ならない。
本発明の電池に供する電解液は、プロピレンカーボネ
イトとエチレンカーボネイトを含有する混合溶媒にテト
ラアルキルアンモニウム塩を0.7〜2.5mol/の濃度で溶
解させたものであって、好ましくは1.0〜2.5mol/の濃
度で溶解させることにより調製される。
この様に、プロピレンカーボネイトとエチレンカーボ
ネイトとの混合溶媒を用いることにより、電解液の濃度
を高くすることができる。
例えば、従来の有機二次電池に一般的に用いられてい
る(C2H54NBF4とプロピレンカーボネイトの系におい
て、2mol/の濃度の電解液を調製しようとしても(C2H
54NBF4が溶解せず不可能である。この系では、低温で
の特性を考慮して通常0.6molで使用されている。一方、
プロピレンカーボネイトとエチレンカーボネイトとを例
えば1:1の割合で混合した混合溶媒を用いると(C2H54
NBF4を2mol/の濃度に溶解させることができる。そし
て、この混合溶媒電解液を用いた電池は容量が大きい。
また、低温での特性も良い。
本発明の好ましい実施態様の一例を以下に具体に述べ
る。
プロピレンカーボネイトとエチレンカーボネイトの混
合溶媒の混合比は、重量比で、プロピレンカーボネイ
ト:エチレンカーボネイト=5:15〜18:2が好ましい。例
えばプロピレンカーボネイト:エチレンカーボネイト=
2:18の組成では、エチレンカーボネイトが結晶化してし
まうため、テトラアルキルアンモニウム塩溶液は調製し
難い。一方、プロピレンカーボネイト:エチレンカーボ
ネイト=19:1以上の組成では実質的にプロピレンカーボ
ネイトと変らず、テトラアルキルアンモニウム塩の溶解
度が低下し、容量が低下する傾向にある。
混合溶媒にテトラアルキルアンモニウム塩を溶解させ
る場合、混合溶媒溶液の濃度は、0.7〜2.5mol/の範囲
であることが必要とされる。この濃度より低い場合は電
解質の不足を来たし、また、この濃度より高い場合は、
粘度が高くなる傾向にある。
本発明の電解液を用いると、電池が必要とする電解液
量が少なくて済み、コンパクトな電池を作ることができ
る。
本発明の有機電解質電池に用いる正極は、アニオンを
ドーピングでき、又、可逆的にアンドーピングできる導
電性高分子を含む成形体である。このような導電性高分
子としては、ポリアセチレン、ポリチオフェン、アニリ
ン類重合体及び芳香族系縮合ポリマーの熱処理物である
ポリアセン系有機半導体等がある。電極材として用いる
場合、安定性、及び成型性が実用上極めて重要であり、
この観点から、ポリアセン系有機半導体及びアニリン類
の重合物が特に好ましい。
一方、本発明の有機電解質電池に用いる負極は、カチ
オンをドーピングでき、又、可逆的にアンドーピングで
きる導電性高分子を含む成形体である。このような導電
性高分子としては、ポリアセチレン、及び、ポリアセン
系有機半導体があるが、正極と同様の観点から、ポリア
セン系有機半導体が特に好ましい。
上記のポリアセン系有機半導体とは、特開昭60−1701
63号公報に記載される不溶不融性基体であり、これは芳
香族系縮合ポリマーの熱処理物であって、水素原子/炭
素原子の原子比が0.05〜0.5、BET法による比表面積が60
0m2/g以上であるポリアセン系骨格構造を有する不溶不
融性基体である。
原料としての芳香族系縮合ポリマーは、例えばフェノ
ール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物とアルデヒ
ド類との縮合物である。芳香族炭化水素化合物として
は、例えばフェノール、クレゾール、キシレノールのご
ときいわゆるフェノール類が好適であるが、これらに限
られない。
アルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、アセトアル
デヒド、フルフラール等を使用することができ、ホルム
アルデヒドが好適である。フェノールアルデヒド縮合物
としては、ノボラック型又はレゾール型或はそれらの複
合物のいずれであってもよい。
本発明における不溶不融性基体は、上記の如き芳香族
系縮合ポリマーの熱処理物であって例えば次のようにし
て製造することができる。
前記した芳香族系縮合ポリマーに塩化亜鉛、リン酸ナ
トリウム等の無機塩を混合する。これにより、不溶不融
性基体に多孔性を付与することができる。混入する量
は、無機塩の種類及び目的とする電極の形状、性能によ
って異なるが、重量比で10/1〜1/7が好ましい。また、
多孔性でありかつ連通孔を有する基体を得る場合には、
無機塩を芳香族系縮合ポリマーの2.5〜10重量倍の量で
用いることが好ましい。このようにして得られた無機塩
と芳香族系縮合ポリマーの混合物を、フィルム状、板状
等の目的とする形となし、50〜180℃の温度で2〜90分
間加熱することにより硬化成形する。
かくして得られた硬化体を、次いで非酸化性雰囲気中
で350〜800℃の温度、好ましくは350〜700℃の温度、特
に好ましくは400〜600℃の温度まで加熱する。この熱処
理によって芳香族系縮合ポリマーは、脱水素脱水反応を
おこし、芳香環の縮合反応によって、ポリアセン系骨格
構造が形成される。
この反応は熱縮合重合の一種であり、反応度は最終生
成物の水素原子/炭素原子(以後H/Cと云う)で表され
る原子数比によって表される。不溶不融性基体のH/Cの
値は0.05〜0.5、好ましくは、0.1〜0.35である。不溶不
融性基体のH/Cの値が0.5より大きい場合は、ポリアセン
系骨格構造が未発達なため電気電導度が低く好ましくな
い。一方、H/Cの値が0.05より小さい場合は、炭素化が
進みすぎており、電極構成物質としての性能が低い。
得られた熱処理体を水あるいは希塩酸等で十分洗浄す
ることによって、熱処理体中に含まれている無機塩を除
去する。その後、これを乾燥すると、BET法により比表
面積が600m2/g以上の不溶不融性基体を得る。
正極として好ましい導電性高分子体であるアニリン類
重合物は、アニリン又はアニリン誘導体、例えばN−メ
チルアニリン、p−アミノジフェニルアミン、p−トル
イジン、p−フェニレンジアミン、o−フェニレンジア
ミン等を化学的又は電気化学的に酸化重合して得られ
る。実用的にはアニリン重合体が好ましい。
化学的重合法としては、アニリン類、あるいはアニリ
ン類の水溶性塩を、プロトン酸及び酸化剤を含有する反
応媒体中で酸化重合する。水溶性塩としては、一般に塩
酸、硫酸等の鉱酸の塩が望ましい。酸化剤としては例え
ば酸化クロム(IV)、重クロム酸カリウム、重クロム酸
ナトリウム等のクロム酸塩、過マンガン酸カリウムのよ
うなマンガン系酸化剤、過硫酸アンモニウム等を用いる
ことができる。プロトン酸としては硫酸、塩酸、臭化水
素酸、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、
過塩素酸等を用いることができ、特にテトラフルオロホ
ウ酸、ヘキサフルオロリン酸、過塩素酸等のイオン半径
の大きいアニオンを生成する酸が望ましい。反応媒体と
しては一般的には水を用いるが、ケトン類、エーテル類
又は有機酸類等の水混和性有機溶剤、たとえばアセト
ン、テトラヒドロフラン及び酢酸、四塩化炭素、炭化水
素等の水非混和性有機溶剤も用いることができる。
アニリン類あるいはアニリン類の水溶性塩を反応媒体
に溶解した溶液に、プロトン酸酸性の酸化剤水溶液を反
応媒体の沸点以下、好ましくは常温以下の温度において
滴下すると、通常数分間程度の誘導時間を経た後に直ち
に重合体が析出する。かくして得られた重合体は十分に
水洗した後もプロトン酸アニオンを含んでおり、これを
アンモニア水等のアルカリ性水溶液で十分に洗浄、さら
に再度水で洗浄する必要がある。過剰の酸化剤等の不純
物が少量でも残っていると不溶不融性基体とアニリン類
の重合物との複合物を正極活物質として用いた二次電池
の自己放電特性、サイクル寿命等を低下させる原因とな
る。
電気化学的重合法は、例えば次の様にして行うことが
できる。アニリン類あるいはアニリン類の水溶性塩を前
述した化学的重合法に用いられたのと同様の反応媒体中
に溶解させたプロトン酸酸性溶液中に、例えば白金の如
き不活性金属を用いた対極、例えばAg/AgCl標準電極、
飽和カロメル標準電極の如き参照電極、及び作用極を取
り付けた電解槽を準備する。この時のプロトン酸も化学
的重合法と同様にテトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオ
ロリン酸、過塩素酸等のイオン半径の大きいアニオンを
生成するプロトン酸が望ましい。
上記電解槽を用い参照極に対して適切な電位幅、即ち
溶媒及びプロトン酸の分解反応が生じることなくアニリ
ン類の重合のみが作用極上で生ずる電位幅内で電解重合
を行う。電解重合法としては定電流電解法、定電位走査
法等が知られているが、上述した適正電位幅内に作用極
の電位が保持され方法であればいずれでも良い。この様
な方法で得られる重合体は化学的重合法と同様の後処理
によって不純物を含まない重合体とすることができる。
電気化学的に重合したポリアニリンはフィルム状であ
るため、適当な大きさに切断することによってそのまま
本発明の電極材として用いることができる。しかし、酸
化重合法でポリアニリンを製造した場合、生成物が粉体
であるため、これを成形しなければならない。ポリアニ
リン粉体の成形は、出来上った電極材が多孔性と導電性
を有し、かつ機械的強度を持つようにしなければならな
い。そのために、例えばテフロン等のバインダーとカー
ボンブラック等の導電材をポリアニリンに混入した複合
体を加圧成形または焼結する等の方法がある。
上記複合体中のバインダー量及び導電材の量は、最少
にするのが電極材として望ましく、通常はポリアニリン
の体積に対して1〜10%が好ましい。
本発明の電池の電池作用は電極として用いる導電性高
分子への上記した電解質イオンの電気化学的ドーピング
と電気化学的アンドーピングを利用するものである。即
ちエネルギーが導電性高分子へのドーピングにより蓄え
られ、アンドーピングにより電気エネルギーとして外部
に取り出される。
ドーピング又はアンドーピングは一定電流下でも一定
電圧下でも、また電流及び電圧の変化する条件下のいず
れで行ってもよいが、導電性高分子電極にドーピングさ
れるドーピング剤の量は電極の炭素原子1個に対するド
ーピングされるイオン数の百分率で0.5〜20%が好まし
い。
(発明の効果) 本発明の電池において、上記した高濃度の電解液を用
いるため必要とする電解液量が少なくて済む。例えば従
来使用されている(C2H54NBF4/プロピレンカーボネイ
ト0.6〜1mol/の電解液に比較して、本発明の高濃度電
解液では2/3〜1/3の電解液量で電池が作動する。このた
め、本発明の電池は従来の電池より、コンパクトに構成
できる。
以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
実施例1 水溶性レゾール(約60%濃度)/塩化亜鉛/水を重量
比で10/25/4の割合で混合した水溶液をフィルムアプリ
ケーターでガラス板上に成膜した。次に成膜した水溶液
上にガラス板を被せ水分が蒸発しないようにして約100
℃の温度で1時間加熱して硬化させることにより約200
μm厚のフィルム状のフェノール樹脂硬化多孔体を得
た。
該フェノール樹脂硬化多孔体をシリコンニット電化炉
中に入れ窒素気流中で40℃/時間の速度で昇温して、50
0℃まで熱処理を行い、不溶不融性のフィルム状多孔体
を得た。該多孔体の電気伝導度を直流4端子法で測定し
たところ、10-4(Ωcm)-1であった。また見掛け密度は
0.35g/cm3であり,機械的強度に優れたフィルムであっ
た。元素分析でH/Cを求めたところ,0.27であり,BET法に
よる比表面積は2100m2/gであった。
上記不溶不融性物質をボールミルを用いて3時間粉砕
し、不溶不融性物質を粉末にした。この粉末にテフロン
粉末を不溶不融性物質の10%重量、及びカーボンブラッ
クを5%混合し、厚さ700μm直径15φの円板状成形体
を成形した。
次に、充分に脱水したプロピレンカーボネイト及びエ
チレンカーボネイトを体積比で3:1に混合した混合溶媒
に(C2H54NBF4を溶液の濃度が1.5mol/になるように
加えた。この混合液をガラス棒で数分間攪拌すると溶質
は完全に溶解し、透明な溶液を得た。
この様にして得られた溶液を電解液とし、上記方法で
得られた円板状成形体を正極および負極に用いて、第1
図に示されるような2020型(直径20mm,厚さ2mm)のコイ
ン型電池を組んだ。第1図において、1は負極缶、2は
負極、3はセパレータ、4は正極、5は正極缶、6は絶
縁パッキンである。セパレータとしては、厚さ100μm
のガラス繊維からなる不織布を用いた。正極缶及び負極
缶はステンレス鋼製のものを使用し、この2つの接合部
には短絡防止のための絶縁パッキンを入れた。このタイ
プのパッケージでは電解液は0.24cc以上には注入できな
かった。
該電池に、室温で外部電源により、2.5Vの電圧を1時
間印加することにより電池を充電した。充電後の起電力
は2.5Vであった。次に2mAで定電流放電を行ったとこ
ろ、電池の電圧が0Vになるまで1.5時間を要した。即
ち、高濃度の電解液を用いると、実用的サイズパッケー
ジの電池において、高容量を得ることができる。
このテスト時の内部抵抗は3Ωと小さかった。また同
様の充放電を1000回繰返して行ったが、放電時間にはほ
とんど変化がなかった。
比較例1 充分に脱水したプロピレンカーボネイトに(C2H54N
BF4を溶解させ、1mol/の溶液とした。この溶液を電解
液とする以外は、実施例1と全く同様にして電池を組
み、容量を測定した。0Vになるまでに要した時間は1.2
時間であり、実施例1よりも容量が低かった。
実施例2 プロピレンカーボネイトとエチレンカーボネイトの混
合溶媒に、(C2H54NBF4を、第1表に示すような混合
組成、濃度で溶解させ、電解液を調製した。いずれの場
合にも電解質は混合溶媒に完全に溶解し、透明な溶液を
得た。それぞれの電解液を用い、実施例1と全く同様に
して電池を組み、容量を測定した。結果をまとめて第1
表に示す。いずれの場合にも高い容量が得られた。ま
た、いずれの場合も、充放電を1000回繰返して行った
が、放電時間にはほとんど変化がなかった。
比較例2 充分に脱水したプロピレンカーボネイトに(C2H54N
BF4を、溶液の濃度が1.5mol/になるように加えた。こ
の混合液をガラス棒で攪拌したが、溶質がすべて完全に
溶解するまでには至らなかった。そこで上澄液(少なく
とも1mol/以上の濃度ではある)を用い、実施例1と
全く同様にして、電池を組み容量を測定した。0Vになる
までに要した時間は1.2時間であり、実施例1よりも容
量が低かった。
比較例3 充分に脱水したエチレンカーボネイトに(C2H54NBF
4を溶液の濃度が1.5mol/になるように加えた。この混
合液を50℃に加熱しながら、ガラス棒で数分間攪拌する
と、溶質は完全に溶解し、透明な溶液となったが、室温
で数分間放置すると、エチレンカーボネイトが結晶化し
てしまい、電解液として用いることは不可能であった。
実施例4 蒸留水90gに濃塩酸9.2mlを加え、更にアニリン10gを
溶解させてアニリン塩酸塩水溶液を調製した。別に過塩
素酸(60%水溶液)50mlと重クロム酸カリウム10.5gを
溶解した酸化性水溶液を調製し、これを上記アニリンの
塩酸酸性水溶液中に攪拌下、室温で40分間を要して滴下
した。更に15分間攪拌後反応混合物をアセトン1.5中
に投じ、1.5時間攪拌後重合体を濾別した。さらに蒸留
水中で攪拌洗浄後、続いて1Nアンモニア水中で攪拌洗浄
し、濾別し、さらに濾液が中性になるまで蒸留水で洗浄
した。70℃で10時間減圧乾燥したところ紫色のアニリン
重合体粉末5.8gを得た。
次に実施例1で得られた不溶不融性基体の粉末に、該
アニリン重合体粉末を20重量%、ポリ四フッ化エチレン
5重量%、カーボンブラックを10重量%加え、加圧成形
して、厚さ700μm、直径15φの円板状成形体とした。
この様にして得られた円板状成形体を正極、実施例1
で得られた円板状成形体を負極とし、実施例1と同一の
条件、即ち(C2H54NBF4の1.5mol/のプロピレンカー
ボネイト:エチレンカーボネイト=3:1混合溶媒溶液を
電解液に用いて2020型のコイン型電池を組んだ。
該電池の容量を実施例1と同様にして測定したとこ
ろ、0Vになるまでに要した時間は1.5時間と高容量であ
った。また充放電を1000回繰返して行ったが、放電時間
にはほとんど変化がなかった。
比較例5 充分に脱水したプロピレンカーボネイトに(C2H54N
BF4を溶解させ1mol/の溶液とした。この溶液を電解液
とする以外は実施例4と全く同様にして電池を組み、容
量を測定した。0Vになるまでに要した時間は1.2時間で
あり、実施例4よりも容量が低かった。
比較例6 電解液としては、常法に従って蒸留脱水したプロピレ
ンカーボネートとエチレンカーボネート(体積比が1:
1)の混合溶媒に溶解したLiPF6の3.5mol/溶液を用い
た。この電解液とする以外ひ実施例1と全く同様にして
電池を組み、容量を測定した。0Vになるまでに要した時
間は0.9時間であり、実施例1よりも容量が低かった。
比較例7 電解液としては、常法に従って蒸留脱水したペンゾニ
トリルに溶解したEt3BuN・BPh4の1mol/溶液を用い
た。この電解液とする以外は実施例1と全く同様にして
電池を組み、容量を測定した。0Vになるまでに要した時
間は1.1時間であり、実施例1よりも容量が低かった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施態様の一例を示すコイン型電池の
説明図であり、1は負極缶、2は負極、3はセパレー
タ、4は正極、5は正極缶、6は絶縁パッキンを表す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロピレンカーボネートとエチレンカーボ
    ネートとを含有する混合有機溶媒に、下記式で示される
    テトラアルキルアンモニウム塩を0.7〜2.5mol/の濃度
    で溶解した溶液を電解液とし、導電性高分子を含む成形
    体を正極及び/又は負極電極とすることを特徴とする有
    機電解質電池。 (ただし、式中R1,R2,R3及びR4はアルキル基を表わし、
    これらは同一であっても異なっていてもよい。)
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