JP2601366B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2601366B2 JP10156890A JP10156890A JP2601366B2 JP 2601366 B2 JP2601366 B2 JP 2601366B2 JP 10156890 A JP10156890 A JP 10156890A JP 10156890 A JP10156890 A JP 10156890A JP 2601366 B2 JP2601366 B2 JP 2601366B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、複数の磁性層を有する磁気記録媒体に関
し、得に潤滑剤の滲み出しが長期にわたって行われるよ
うに、その滲み出しを調節して、潤滑特性が改良される
ようにした複数の磁性層を有する磁気記録媒体に関す
る。
〔従来の技術〕
従来磁気記録媒体の走行性などを改善するために、そ
の磁性層中にカーボンブラックを添加したり、あるいは
磁性層の表面ないしその内部に潤滑剤を添加することが
行われている。
この技術は、磁性層を複数重層させた形式の磁気記録
媒体にも適用できるものであり、実公昭63−19941号に
は上層の磁性層のみにカーボンブラックを添加した磁気
記録媒体が示されているが、このものは潤滑剤を含んで
いないため、走行耐久性及び潤滑特性が低い。
また、特開昭54−21304号では実施例において、上層
に平均粒径が40mμのカーボンブラックを含み、潤滑剤
としてレシチンを含んだ磁気記録媒体が示されている。
しかし、このレシチンは潤滑能力が低く、またここで使
用されているカーボンブラックは通常採用されているも
のであって、これらを含む磁気記録媒体は400パス程度
の走行でテンション上昇を生じてしまう。これは、ここ
で使用されているカーボンブラックは通常のDBP吸油量
を有するもので、潤滑剤の保持能力が低いために、潤滑
能力を長期に保持することができないことによるものと
みられる。
一方、上層の磁性層に潤滑剤を含有し、下層の磁性層
のみにカーボンブラックを含有させた磁気記録媒体も考
えられたが(特開平1−263928号)、このような構成で
は潤滑能力を長期に保持することができず、かつ上層の
表面性もこの層にカーボンブラックがないため適度の表
面粗度を与えることができない。
この点から、上層及び下層の両方にカーボンブラック
を含ませた磁気記録媒体も提案されたが(特開昭64−13
225号)、下層の磁性層に可塑化が生じ、十分な耐久性
が得られず、またこれらの磁性層に含有させた潤滑剤に
よる潤滑作用が十分に行われないという問題があった。
〔発明の目的〕
前記の従来技術の問題点の原因を検討したところ、例
えば特開昭64−13225号では、下層に可塑化が生ずるの
は下層にカーボンブラックが含有されることによるもの
であり、また磁性層表面における潤滑作用が十分行われ
ないのは、下層にあるカーボンブラックが潤滑剤を吸着
してしまい磁性層表面への潤滑剤の滲み出しが十分に行
われず、その滲み出しの調節が良くなされていないこと
がわかった。
本発明の目的は、上記した従来の技術の欠点を解消
し、潤滑剤の滲み出しの調節が十分に行われ、かつ磁性
層の表面性をよくすることによって、走行耐久性に優
れ、かつブルーミングを著しく改良した磁気記録媒体を
提供することにある。
〔発明の構成〕
本発明の目的は、非磁性支持体上に強磁性粉末と結合
剤とを含む磁性層を少なくとも二層設けた磁気記録媒体
において、少なくとも一層からなる下層の磁性層には分
岐脂肪酸変性シリコーンを含み、カーボンブラックを含
まず、少なくとも一層からなる上層の磁性層には分岐脂
肪酸変性シリコーンとDBP吸油量が100〜250ml/100gのカ
ーボンブラックを含むことを特徴とする磁気記録媒体に
よって達成することができる。
また、本発明は、前記下層の磁性層及び上層の磁性層
には、さらにそれぞれ直鎖脂肪酸変性シリコーンを含む
ことによって、なお一層良くそ目的を達成することがで
きる。
すなわち、本発明は、複数の磁性層を有する磁気記録
媒体において、上層の磁性層に分岐脂肪酸変性シリコー
ンとDBP(ジブチルフタレート)吸油量が100〜250ml/10
0gのカーボンブラックを用いているが、そのカーボンブ
ラックは分岐脂肪酸変性シリコーンを吸着し、保持する
能力があり、このため前記上層中には分岐脂肪酸変性シ
リコーンはカーボンブラックに吸着した分と吸着されて
いない分とが存在することになる。そして、このカーボ
ンブラックに吸着されていない分岐脂肪酸変性シリコー
ンは、磁性層表面に早く滲み出し、初期での潤滑に寄与
する。ついで、下層の磁性層にはカーボンブラックが含
有されていないため、その中にある分岐脂肪酸変性シリ
コーンは徐々に移動して上層へ上り、100パス前後の使
用時期に磁性層表面に滲み出し、潤滑に寄与する。さら
に上層のカーボンブラックに吸着されている分岐脂肪酸
変性シリコーンは徐々に放出され、400パス前後の使用
時期に滲み出しを開始し、潤滑に寄与するものであっ
て、本発明は上記した構成によって、潤滑剤として作用
する分岐脂肪酸変性シリコーンの滲み出しを調節するこ
とができ、それによって磁気記録媒体の使用期間全般に
わたって円滑な潤滑作用を与えることができる。
ここで用いている分岐脂肪酸変性シリコーンは磁性層
中を比較的移動し易いものであるが、本発明は、磁性層
の上層、下層中のカーボンブラックの有無、及び前記の
分岐脂肪酸変性シリコーンを上層及び下層に含むことに
よって、初期ないし400パス以上までの長期間に亘って
潤滑剤の滲み出しが行われように調節されるので、優れ
た潤滑作用が維持される。これにより、初期から、400
パス以上までテンション上昇を少なくすることができ
る。
前述したように潤滑剤の滲み出しの調節作用によると
ともに、分岐脂肪酸変性シリコーン自体が磁性層を可塑
化することなく、磁性塗膜が強くなるものと考えられ
る。
また、本発明では下層の磁性層にカーボンブラックを
含まないためにフィラー添加による磁性層の可塑化作用
が生じず、磁性塗膜が強くなるものと思われる。本発明
では上層にカーボンブラックを有するため、適度な表面
粗度を有することができる。
さらに、本発明では、上層及び下層の磁性層のそれぞ
れに分岐脂肪酸変性シリコーンとともに直鎖脂肪酸変性
シリコーンを含むことが好ましい。これは、分枝脂肪酸
の方が融点が低いことからもわかるように分岐脂肪酸変
性シリコーンの方が磁性層中を移動し易いと考えられる
が、直鎖脂肪酸変性シリコーンを組合わせて用いること
により、磁性層表面に滲み出す時期がずれるために、こ
れらの潤滑剤を初期から400パス以上までさらに均一に
供給することができるので好ましい。
本発明の磁気記録媒体において磁性層の上層は、一層
でもよいし、二層以上としてもよく、また下層は一層で
もよく、二層以上としてもよい。
本発明で用いる分岐脂肪酸変性シリコーンとしては、
下記一般式〔I〕に示される有機シリコーン化合物が好
ましく用いられる。
ここでR1は炭素数7〜24の分岐・飽和の炭化水素基、
mは1〜100の整数、nは0〜250の整数であり、m≧n/
5である。
この化合物は、従来知られている直鎖脂肪酸変性シリ
コーンの脂肪酸部の炭化水素基を分岐かつ飽和炭化水素
基とすることにより、流動性が付与でき、液体潤滑性が
向上している。未変性のシリコーン化合物では流動性が
優れているが結合剤との相溶性が低く使用できないの
を、この化合物では流動性と結合剤との相溶性を同時に
改良したもので低温から高温高湿の条件でも優れた摩擦
係数(μ値)を示すものである。
前記の化合物としては特定の範囲の炭素数を持つ分岐
・飽和高級脂肪酸でアシル化変性したシリコーン化合物
であれば、分岐構造の如何を問わず、広範囲の分子量範
囲において選択することができる。
R1として好ましいものは炭素数13以上21以下の分岐構
造をもつ飽和炭化水素基である。
具体的にはR1としては−CH(C6H13)C8H17、−CH(C7
H15)C9H19、−CH(C8H17)C10H21、−CH(C10H21)C12
H25等の2−位分枝脂肪酸型、オキソ法による複雑な分
岐構造をもつもの(例:日産化学製イソステアリン酸
系)を含む)のものや直鎖脂肪族基にメチル基が側鎖と
して分岐した異性体構造の混合物(メチル分岐脂肪酸
(例:米国エメリー社製))構造のものが挙げられる。
これらの分岐脂肪酸は ゲルベ法、オキソ法またはダイマー酸合成基の
副産物の生成により誘導される分岐脂肪酸に由来するも
のである。
前記のシリコーン化合物の具体例は以下に示すA〜H
及びJの化合物である。
使用量は、強磁性粉末に対して0.1〜5重量%が適当
であり、より好ましくは0.5%〜3%である。
また、前記の分枝脂肪酸変性シリコーンともに用いる
ことができる直鎖脂肪酸変性シリコーンとしては、公知
(特開昭56−80827号公報)の下記一般式〔II〕で示さ
れるシリコーンオイルを用いることができる。
(ただし、R2、R3の少なくとも一方は または で示される基であり、残余はメチル基である。R4及びR6
は共に炭素数1〜20のアルキル基、R5は炭素数1〜20の
アルキレン基であり、mは0〜100の整数、nは1〜100
の整数を意味する。) 一般式〔II〕で示されるシリコーンオイルの具体例と
しては、R2がメチル基であり、R3m=20、n=1である化合物を挙げることができる。
直鎖脂肪酸変性シリコーンの具体例としては、ラウリ
ン酸変性シリコーン、トリデシル酸変性シリコーン、ミ
リスチン酸変性シリコーン、パルミチン酸変性シリコー
ン、ステアリン酸変性シリコーン、オレイン酸変性シリ
コーン、エライジン酸変性シリコーン、ウンデシレン酸
変性シリコーンが挙げられる。
前記直鎖脂肪酸変性シリコーンの添加量は、各層にお
いて強磁性粉末に対して0.1〜10wt%、好ましくは0.5〜
5wt%とすることが適当である。
また、上層の磁性層に含ませるDBP吸油量が100〜250m
l/100gのカーボンブラックとしては、DBP吸油量が上記
の範囲にあるものとして市販されているカーボンブラッ
クをいずれも使用することができる。
上記のカーボンブラックとしては、上記の条件を満た
す公知のカーボンブラック、例えば、ファーネスブラッ
ク、カラー用ブラック、アセチレンブラック、等の任意
のカーボンブラックを使用することができる。カーボン
ブラックの表面の一部がグラフト化しているものを用い
てもよい。平均粒子サイズが約15〜500mμのカーボンブ
ラックを使用することが好ましく、微粒子のカーボンブ
ラックと粗粒子のカーボンブラックとを併用してもよ
い。
また前記カーボンブラックの添加量は、強磁性粉末に
対して0.1〜10wt%、好ましくは0.5〜5wt%とするのが
適当である。
本発明における強磁性微粉末としては、従来公知の強
磁性微粉末、例えば、γ−酸化鉄系強磁性粉末、コバル
トγ‐酸化鉄系強磁性粉末、強磁性二酸化クロム微粉
末、強磁性金属又は合金微粉末、窒化鉄系強磁性粉末、
バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト等の六
方晶フェライト系の強磁性粉末等を用いることができ
る。このような強磁性微粉末は、それ自体公知の方法に
よって製造することができる。本発明においては、BET
法による比表面積が35m2/g以上、好ましくは45m2/g以上
であり、結晶子サイズが300Å以下好ましくは250Å以下
であるような強磁性粉末を使用することが好ましい。
強磁性粉末の形状には特に制限はないが、通常は針
状、粒状、サイコロ状、米粒状、板状のものなどを使用
することができる。
本発明における磁性層の結合剤としては、従来磁気記
録媒体用の結合剤として使用されている公知の熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂、反応型樹脂、
及びこれらの混合物の何れであってもよい。より好まし
くは、上記結合剤中に放射線照射により架橋または重合
可能な物質が含有されていることである。
上記熱可塑性樹脂としては、アクリル酸エステルアク
リロニトリル共重合体、アクリル酸エステル塩化ビニリ
デン共重合体、アクリル酸エステルスチレン共重合体、
メタアクリル酸エステルアクリロニトリル共重合体、メ
タアクリル酸エステル塩化ビニリデン共重合体、メタア
クリル酸エステルスチレン共重合体、塩化ビニル系共重
合体(詳細は後記)、ポリウレタン樹脂(詳細は後
記)、ウレタンエラストマー、ナイロン−シリコン系樹
脂、ニトロセルロース−ポリアミド樹脂、ポリフッ化ビ
ニル、塩化ビニリデンアクリロニトリル共重合体、ブタ
ジエンアクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポ
リビニルブチラール、セルロース誘導体(セルロースア
セテートブチレート、セルロースダイアセテート、セル
ローストリアセテート、セルロースプロピオネート、ニ
トロセルロース等)、スチレンブタジエン共重合体、ポ
リエステル樹脂、クロロビニルエーテルアクリル酸エス
テル共重合体、アミノ樹脂、各種の合成ゴム系の熱可塑
性樹脂等が挙げられる。
また、上記熱硬化性樹脂又は、反応型樹脂としては、
塗布液の状態では20万以下の分子量であり、塗布、乾燥
後に加熱することにより、分子量が極めて大きくなるも
のであり、例えば、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、
エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メ
ラミン樹脂、アルキッド樹脂、シリコン樹脂、アクリル
系反応樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ニトロセルロ
ースメラミン樹脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシ
アネートプレポリマーとの混合物、メタクリル酸塩共重
合体とジイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエ
ステルポリオールとポリイソシアネートとの混合物、尿
素ホルムアルデヒド樹脂、低分子量グリコール/高分子
量ジオール/トリフェニルメタントリイソシアネートの
混合物、ポリアミド樹脂及びこれらの混合物等が挙げら
れる。
更に、放射線硬化性樹脂としては、放射線照射により
硬化させることができる炭素炭素不飽和結合を分子中に
少なくとも一個有する樹脂を使用することができる。放
射線硬化性樹脂の例としては、前記塩化ビニル系共重合
体やポリウレタン樹脂に、分子中に炭素炭素不飽和結合
を少なくとも一個有する化合物を、重合時の共重合成分
として使用したり前記共重合体や樹脂と反応させたりす
ることによって含有させることにより製造されたものを
挙げることができる。炭素炭素不飽和結合を少なくとも
一個有する化合物としては、分子中に少なくとも一個の
(メタ)アクロイル基を含有する化合物が好ましく、こ
のような化合物には更にグリシジル基や水酸基が含まれ
ていてもよい。
さらに、前記結合剤に、放射線照射により重合可能な
化合物を添加してもよい。このような化合物としては、
(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミ
ド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステ
ル類、ビニル異節環化合物、N−ビニル化合物、スチレ
ン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸類、イタ
コン酸類、オレフィン類、等を挙げることができる。こ
れらの中で得に好ましい化合物は、一分子中に(メタ)
アクリロイル基を二個以上含有する化合物、例えば、ジ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールテトラ(メタ)アクリレート、ポリイソシアネー
トとポリ(メタ)アクリレートとの反応生成物、等を挙
げることができる。
上記塩化ビニル系共重合体としては、軟化温度が150
℃以下、平均分子量が1万〜30万、程度のものを使用す
ることができる。
好ましい塩化ビニル系共重合体の具体例としては、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビ
ニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マ
レイン酸−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−プ
ロピオン酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−
プロピオン酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化
ビニル−酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、塩化ビニル
−酢酸ビニル−アクリル酸−ビニルアルコール共重合
体、およびこれらの共重合体を酸化したもの等を挙げる
ことができる。
特に、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基また
はその塩、リン酸基またはその塩、アミノ基、水酸基等
の極性基を有する塩化ビニル系共重合体が、磁性体の分
散性向上のために好ましい。
また、上記ポリウレタンとしては、ポリオールとジイ
ソシアネートと、更に必要に応じて鎖延長剤とから、そ
れ自体公知のポリウレタンの製造方法によって製造され
たポリウレタンを使用することができる。
上記ポリオールは、例えば、ポリエーテルジオール、
ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール、ポ
リカプロラクトンジオールのような化合物である。
上記ポリエーテルポリオールの代表例としては、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポ
リアルキレングリコールを挙げることができる。
上記ポリエステルポリオールは、例えば、二価のアル
コールと二塩基酸との重縮合、ラクトン類、例えば、カ
プロラクトンの開環重合等によって合成することができ
る。代表的な二価のアルコールとしては、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等の
グリコールを例示することができる。また、代表的な二
塩基酸としては、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、フタル酸、テレフタル酸等を例示する
ことができる。
また、ポリカーボネートポリオールは、例えば下記一
般式(III) HO−R1−OH (III) 〔式中、R1は、例えば−(CH2)n−(n=3〜14)、 を有する多価アルコールと、ホスゲン、クロルギ酸エス
テル、ジアルキルカーボネートまたはジアリールカーボ
ネートとの縮合又はエステル交換により合成される、分
子量300〜2万、水酸基価20〜300のポリカーボネートポ
リオール、或いは、該ポリカーボネートポリオールと一
般式 (IV) HOOC−R2−COOH (IV) 〔式中、R2は、炭素原子数3〜6個のアルキレン基、1,
4−、1,3−若しくは1,2−フェニレン基又は1,4−、1,3
−若しくは1,2−シクロヘキシレン基を表わす、〕 を有する二価カルボン酸との縮合により得られる、分子
量400〜3万、水酸基価5〜300のポリカーボネートポリ
エステルポリオールである。
上記ポリオールに、その他のポリオール、例えばポリ
エーテルポリオール、ホリエステルエーテルポリオール
や、ポリエステルを、上記ポリオールの90重量%まで配
合し併用してもよい。
上記ポリオールと反応させてポリウレタンを形成する
ために用いられるポリイソシアネートとしては、特に制
限はなく通常使用されているものを用いることができ
る。例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリジ
ンイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3
−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイ
ソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、トル
イジンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネ
ート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシ
アネート、m−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナ
フチレンジイソシアネート4,4−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、3,3−ジメチルフェニレンジイソシアネ
ート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどを
挙げることができる。
鎖延長剤としては、例えば、前記の多価アルコール、
脂肪族ポリアミン、脂環式ポリアミン、芳香族ポリアミ
ン等を挙げることができる。
上記ポリウレタンは、例えば、−COOM、−SO3M、−OP
O3M、−OM(ここで、Mは、水素原子、ナトリウム、ま
たはカリウムを示す)等のような極性基を含有していて
もよい。
また、上記結合剤には、更に、イソシアネート基を二
個以上有する化合物(ポリイソシアネート)を含有させ
てもよい。このようなポリイソシアネートとしては、例
えばトリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−
ジイソシアネート、o−トルイジンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、トリフェニルメタントリ
イソシアネート等のイソシアネート類、これらイソシア
ネート類とポリアルコールとの反応生成物、及び、これ
らイソシアネート類の縮合によって生成したポリイソシ
アネート等を挙げることができる。上記ポリイソシアネ
ート類は、例えば、日本ポリウレタン工業(株)から、
コロネートL、コロネートHL、コロネートH、コロネー
トEH、コロネート2030、コロネート2031、コロネート20
36、コロネート3015、コロネート3041、コロネート201
4、ミリオネートMR、ミリオネートMTL、ダルトセック13
50、ダルトセック2170、ダルトセック2280、武田薬品工
業(株)から、タケネートD−102、タケネートD−11O
N、タケネートD−200、タケネートD−202、住友バイ
エル(株)から、スミジュールN75、***バイエル社か
ら、デスモジュールL、デスモジュールIL、デスモジュ
ールN、デスモジュールHL、大日本インキ化学工業
(株)から、バーノック−D850、バーノック−D802、な
どの商品名で販売されている。
本発明の磁気記録媒体の磁性層における強磁性粉末と
結合剤との配合割合は、強磁性粉末100重量部当り結合
剤10〜30重量部であることが好ましい。
本発明の磁気記録媒体の製造時に磁性層をカレンダー
処理する際に、カレンダー処理前の磁性層のガラス転移
温度Tg(E″のピーク温度)が、カレンダー処理温度よ
りも30℃以上、好ましくは50℃以上低い値に保持されて
いることが好ましい。一般に、上記Tgは60℃以下、特に
40℃以下であることが好ましい。上記Tgを上記条件に保
持するためには、前記結合剤の種類や使用量を適宜選択
したり、磁性層中に残留する溶剤の量を調節すればよ
い。特に、前記接合剤として、放射線照射により架橋ま
たは重合可能な物質を使用すると、上記Tgの調節を容易
に行なうことができる。
本発明の磁気記録媒体の磁性層には、上記強磁性微粉
末、結合剤の外に、他の各種の添加物、例えば充填材、
研磨材、分散剤、帯電防止剤、潤滑剤等を含有させるこ
とができる。このような各種の添加物の含有量は、結合
剤の含有量よりも少ないことが好ましい。
上記充填材としては特に制限はなく、例えば、平均粒
径が0.01〜0.8μmの範囲、好ましくは0.06〜0.4μmの
範囲の通常使用されている粒状充填材を使用することが
できる。上記の充填材の例としては、二硫化タングステ
ン、炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化マグネシウ
ム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、リトポンおよびタルク
などの粒子を挙げることができ、これらを単独であるい
は混合して使用することができる。
本発明における磁性層中に含有される研磨材として
は、例えば、α−アルミナ、熔融アルミナ、炭化ケイ
素、酸化クロム、酸化セリウム、コランダム、人造ダイ
ヤモンド、α−酸化鉄、ザクロ石、エメリー(主成分:
コランダムと磁鉄鉱)、ガーネット、ケイ石、窒化ケイ
素、窒化ホウ素、炭化モリブデン、炭化ホウ素、炭化タ
ングステン、チタンカーバイド、トリポリ、ケイソウ
土、ドロマイト等が、磁気記録媒体の磁性層の耐久性の
面から代表的なものとして挙げられる。特に、モース硬
度6以上の研磨材を一種乃至四種組み合せて使用するこ
とが好ましい。
研磨材の平均粒子サイズは、0.005〜5ミクロン特に
0.05〜2ミクロンであることが好ましい。
併用できる分散剤としては、炭素数9〜22の脂肪酸
(例、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エラ
イジン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアロール
酸)、上記脂肪酸とアルカリ金属(例、リチウム、ナト
リウム、カリウム)またはアルカリ土類金属(例、マグ
ネシウム、カルシウム、バリウム)とからなる金属石
鹸、上記の脂肪酸のアミド、脂肪族アミン、高級アルコ
ール、ポリアルキレンオキサイドアルキルリン酸エステ
ル、アルキルリン酸エステル、アルキルホウ酸エステ
ル、サルコシネート類、アルキルエーテルエステル類、
トリアルキルポリオレフィンオキシ第四級アンモニウム
塩及びレシチン等の公知の分散剤を挙げることができ
る。分散剤を使用する場合、通常は使用する結合剤100
重量部に対して0.05〜20重量部の範囲で使用される。
帯電防止剤としては、カーボンブラックグラフトポリ
マーなどの導電性微粉末:サボニンなどの天然界面活性
剤;アルキレンオキサイド系、グリセリン系およびグリ
シドール系などのノニオン性界面活性剤;高級アルキル
アミン類、第四級アンモニウム塩類、ピリジンその他の
複素環化合物の塩類、ホスホニウムまたはスルホニウム
類などのカチオン性界面活性剤;カルボン酸、スルホン
酸、燐酸、硫酸エステル基、燐酸エステル基等の酸性基
を含むアニオン性界面活性剤;アミノ酸類、アミノスル
ホン酸類、アミノアルコールの硫酸または燐酸エステル
類等の両性活性剤などを挙げることができる。帯電防止
剤として上記の導電性微粉末を使用する場合には、たと
えば結合剤100重量部に対して0.2〜20重量部の範囲で使
用され、界面活性剤を使用する場合には0.2〜10重量部
の範囲で使用される。
本発明では、分岐脂肪酸変性シリコーンなどの作用を
助長し、あるいは阻害しないならば、従来から知られて
いる潤滑剤を併用することができる。併用することがで
きる潤滑剤としては、前記の脂肪酸、高級アルコール
類、ブチルステアレート、ソルビタンオレエートなどの
炭素数12〜20の一塩基性脂肪酸と炭素数3〜20の一価も
しくは多価アルコールからなる脂肪酸エステル類、鉱物
油、動植物油、オレフィン低重合体、α−オレフィン低
重合体の他に、グラファイト微粉末、二硫化モリブデン
微粉末、テフロン微粉末などの公知の潤滑剤およびプラ
スチック用潤滑剤を挙げることができる。潤滑剤の添加
量は、公知技術に従って任意に決定することができる。
本発明の磁気記録媒体は、公知の重層の磁性層を有す
る磁気記録媒体の製造方法とほぼ同様の手段で製造でき
る。混練及び場合によって前記変性シリコーンなどを含
有する磁性塗料を製造するが、混練の際に使用する溶剤
に特に制限はなく、通常磁性塗料の調製に使用されてい
る溶剤を使用することができる。
混練の方法にも特に制限はなく、また各成分の添加順
序などは適宜設定することができる。
磁性塗料の調製には通常の混練機、たとえば、二本ロ
ールミル、三本ロールミル、ボールミル、ベブルミル,
トロンミル、サンドグライダー、Szegvariアトライタ
ー、高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高速度
衝撃ミル、ディスパー、ニーダー、高速ミキサー、ホモ
ジナイザーおよび超音波分散機などを挙げることができ
る。
なお、上述した分散剤、帯電防止剤、潤滑剤などの添
加剤は、厳密に上述した作用効果のみを有するものであ
るとの限定の下に記載したものではなく、たとえば、分
散剤が潤滑剤あるいは帯電防止剤として作用することも
あり得る。従って、上記分類により例示した化合物など
の作用効果が、上記分類に記載された事項に限定される
ものではないことは勿論であり、複数の作用効果を奏す
る物質を使用する場合には、添加量は、その物質の作用
効果を考慮して決定することが好ましい。
その他、清浄分散剤、粘度指数向上剤、流動点降下
剤、泡どめ剤などを添加することもできる。
このようにして調製された磁性塗料の粘度は、通常60
〜200psの範囲内にある。
磁性塗料の塗布は、前記非磁性支持体上に直接行なう
ことも可能であるが、また、接着剤層などを介して、ま
たは、非磁性支持体に物理的処理(例えば、コロナ放電
処理、電子線照射処理)を施した後、非磁性支持体上に
塗布することもできる。
非磁性支持体上への塗布法の例としては、エアードク
ターコート、ブレードコート、ロッドコート、押出しコ
ート、エアナイフコート、スクイズコート、含浸コー
ト、リバースロールコート、トランスファーロールコー
ト、グラビアコート、キスコート、キャストコート、ス
プレイコートおよびスピンコート等の方法を挙げること
ができ、これらの方法以外であっても利用することがで
きる。同時重層塗布(Wet on Wet法)でもよい。これに
より上層及び下層を塗布により形成する。
塗布厚さは、最終的に得られる磁気記録媒体の磁性層
の厚さが2〜10μmの範囲内の厚さとなるようにするこ
とが好ましい。
一般にこのように塗布された塗布層が未乾燥の状態で
磁場配向処理を行ない、磁性層に含有される強磁性微粉
末を配向させる。磁場配向処理は、通常の方法に従って
行なうことができる。
次に塗布層を乾燥工程に付して乾燥して磁性層とす
る。乾燥工程は、通常50〜120℃にて塗布層を加熱する
ことにより行なう。加熱時間は一般には10秒間〜5分間
である。
乾燥したのち、通常は、磁性層に表面平滑化処理を施
す。
表面平滑化処理は、カレンダー処理によって行なう。
このカレンダー処理は、少なくとも一対(二段)の、好
ましくは三段以上の剛性ロールを使用して加熱、加圧す
る工程を含むものであることが好ましい。上記剛性ロー
ルとしては、例えば中心表面粗さ(Ra:カットオフ値、
0.25mm)が約20nm以下、より好ましくは約10nmであるメ
タルロールが好ましい。剛性ロールの例としては、各種
の鋼製のロールの表面にハードクロムメッキやセラミッ
クコーティングを施したもの、ロール表面が超硬合金製
のロール等を挙げることができる。少なくとも一対の剛
性ロールを使用する工程の前および/または後に、通常
のカレンダー処理で使用される剛性ロールと弾性ロール
との組合せロールを使用する工程を設けてもよい。
上記のカレンダー処理は、50〜110℃の範囲の温度
で、50〜1000kg/cm、好ましくは50〜350kg/cmの範囲の
線圧で行なうことが好ましい。上記処理条件が上記範囲
よりも低いと、電磁変換特性及び走行特性の優れた磁気
記録媒体を製造することができず、また、上記処理条件
が上記範囲よりも高いと、磁気記録媒体が変形したり、
剛性ロールが破損したりする。
上記のようにして表面平滑化処理した後、適宜放射線
照射処理または熱処理を施した後、所望の形状に裁断し
て磁気記録媒体とする。
上記放射線処理において照射される放射線としては、
電子線、γ線、β線、紫外線などを使用できるが、好ま
しくは電子線である。電子線照射は電子線加速器を用い
て行なわれる。この電子線照射によって、非磁性支持体
上に塗布した磁性塗料の結合剤成分が重合反応を起こし
硬化する。
照射する電子線は、一般に100〜500kV、好ましくは15
0〜300kVの加速電圧のものが使用される。また、吸収線
量は、一般に1.0〜20メガラッド、好ましくは2〜10メ
ガラッドである。加速電圧が100kVに満たない場合に
は、エネルギーが不足し磁性層の硬化反応が完全に進行
しないことがあり、一方、500kVを超えると付与するエ
ネルギーが重合反応に使われるエネルギーよりも過剰に
なり、磁性層および非磁性支持体に悪影響を及ぼすこと
がある。
また、吸収線量が、1.0メガラッドに満たない場合に
は、硬化反応の進行が不充分で磁性層の強度が充分とな
らないことがあり、一方、20メガラッドを超えると、エ
ネルギー効率が低下して不経済であるばかりでなく、被
照射体が発熱することもあり、発熱により非磁性支持体
が変形することもある。
上記放射線(電子線)照射工程を行うことにより、磁
性層の硬化工程を、通常の加熱硬化処理に比べて大幅に
短縮することもできる。さらに、製造時の溶剤の使用量
を大幅に低減することができ、そして製造後直ぐに品質
が安定するため製品の出荷が直ぐに可能である等の利点
を有する。
放射線を上記のように磁性塗料を塗布し、カレンダー
処理を施した後に照射することが好ましいが、照射した
後カレンダー処理することも可能である。あるいはさら
にもう一度放射線照射することも可能である。
非磁性支持体の磁性層が設けられていない側の表面に
は、それ自体公知のバック層が設けられていても良い。
バック層は、例えば、カーボンブラックと、モース硬度
5以上の無機充填剤粒子が分散された結合剤からなり厚
さ0.6μm以下の薄膜層である。
〔発明の効果〕
本発明は,複数の磁性層を有する磁気記録媒体におい
て、下層の磁性層には分岐脂肪酸変性シリコーンを含
み、カーボンブラックを含まず、また上層の磁性層には
分岐脂肪酸変性シリコーンとDBP吸油量が100〜250ml/10
0gのカーボンブラックを含むことにより、前記変性シリ
コーンの滲み出し速度が調節され、磁性層表面の潤滑作
用が長期に亘り、かつ均一に保持され、また分岐脂肪酸
変性シリコーンの可塑化作用がないため、磁性塗膜(磁
性層)の強度が上り、初期〜400パス以上までテンショ
ンが上昇しない。また、下層にカーボンブラックを含ま
ないため、同層はカーボンブラックに起因する可塑化が
起きない。さらに、上層にカーボンブラックが含有され
ているため、磁性層表面は適度の表面粗度を持ち、優れ
た走行耐久性が得られる。
〔実施例〕
次に実施例と比較例を示し、本発明を更に具体的に説
明する。各例に於て、「部」は特に指定しない限り「重
量部」を意味する。
以下の処方で磁気塗布液を調製した。
第1磁性層用磁性塗布液 コバルト変性酸化鉄 100部 ノーマル Hc 3500e 比表面積 26m2/g 結晶子サイズ450オングストローム 粒子サイズ(長軸径)0.33μm、 針状比 8 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニル アルコール共重合体 13部 −N(C2H5)4Clの極性基を5×10-6eq/gを含む 組成比(重量)86:13:1 重合度400 ポリエステルポリウレタン樹脂 5部 カーボンブラック(表1参照) 2部 α−Al2O3(粒子サイズ0.3μm) 1部 分岐脂肪酸変性シリコーン X部 直鎖脂肪酸変性シリコーン Y部 ミリスチン酸 1部 酢酸ブチル 200部 第2磁性層用磁性塗布液 コバルト変性酸化鉄 100部 ノーマル Hc 4800e 比表面積 35m2/g 結晶子サイズ350オングストローム 粒子サイズ(長軸径)0.30μm、 針状比 10 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニル アルコール共重合体 12部 組成比 91:3:6 重合度400 ポリエステルポリウレタン樹脂 3部 (カルボキシル基10-4モル/g含有) α−アルミナ(粒子サイズ0.3μm) 2部 カーボンブラック(表1参照) Z部 分岐脂肪酸変性シリコーン X部 直鎖脂肪酸変性シリコーン Y部 ラウリン酸 1部 酢酸ブチル 200部 上記2つの塗料のそれぞれについて、各成分を連続ニー
ダで混練したのち、サンドミルをもちいて分散させた。
得られた分散液にポリイソシアネートを第1層の塗布液
には1部、第2層の塗布液には3部を加え、さらにそれ
ぞれに酢酸ブチル40部を加え、1μmの平均孔径を有す
るフィルターを用いて濾過し、第1磁性層形成用および
第2磁性層形成用の塗布液をそれぞれ調整した。
得られた第1磁性層用塗布液を、乾燥後の厚さが3.0
μmになるようにさらにその直後にその上に第2磁性層
の厚さが2.0μmにあるように、厚さ7μmで中心線表
面粗さが0.02μのポリエチレンテレフタレート支持体上
に同時重層塗布をおこない、両層がまで湿潤状態にある
うちに3000Gの磁力をもつコバルト磁石と1500Gの磁力を
もつソレノイドにより配向させ乾燥後、金属ロールのみ
から構成される7段のカレンダで温度90℃にて処理を行
い、3.8mmの幅にスリットし、オーディオテープを製造
した。
評価方法 走行耐久性測定方法 シャープ製JCK−50にて1分長で往復走行(1往復=1
R)さえ走行停止までのラウンド回数で判定した。
A:400R以上 B:300R以上〜400R未満 C:300R未満 ブルーミング測定方法 直径1インチの円筒ガラス管に3.8mm幅テープを1m巻
き付け60℃、90%環境に24時間放置。その後室温環境に
4時間放置した後、ガラス管を回しながらテープを巻ほ
ぐす。テープが巻ほぐれた時の角度を測定する。
A:0〜45度未満 B:45度以上〜90度未満 C:90度以上 以上の測定結果を表1に示す。
表1に見るように、DBP吸油量が100〜250ml/100gの条
件を外れるカーボンブラックを用いたサンプルNo.10及
びNo.14は、走行耐久性が悪い。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−94431(JP,A) 特開 昭61−24542(JP,A) 特開 平1−146124(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤とを
    含む磁性層を少なくとも二層設けた磁気記録媒体におい
    て、少なくとも一層からなる下層の磁性層には分岐脂肪
    酸変性シリコーンを含み、カーボンブラックを含まず、
    少なくとも一層からなる上層の磁性層には分岐脂肪酸変
    性シリコーンとDBP吸油量が100〜250ml/100gのカーボン
    ブラックを含むことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】前記下層の磁性層及び上層の磁性層には、
    さらにそれぞれ直鎖脂肪酸変性シリコーンを含むことを
    特徴とする請求項(1)記載の磁気記録媒体。
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