JP2600908Y2 - 一方向トルクリミッタ - Google Patents
一方向トルクリミッタInfo
- Publication number
- JP2600908Y2 JP2600908Y2 JP1993046211U JP4621193U JP2600908Y2 JP 2600908 Y2 JP2600908 Y2 JP 2600908Y2 JP 1993046211 U JP1993046211 U JP 1993046211U JP 4621193 U JP4621193 U JP 4621193U JP 2600908 Y2 JP2600908 Y2 JP 2600908Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- outer cylinder
- inner member
- groove
- torque limiter
- coil spring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
- Closures For Containers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、複写機やファクシミ
リ等のOA機器の紙送り機構や紙さばき機構などに用い
られる一方向トルクリミッタに関するものである。
リ等のOA機器の紙送り機構や紙さばき機構などに用い
られる一方向トルクリミッタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の紙送り機構や紙さばき機構等に
用いられるトルクリミッタの従来例を、図2に示す。こ
のトルクリミッタは、外筒1の端壁1aと、外筒1の開
口部に嵌合固定した蓋3とに、内方部材となる内輪2を
回転自在に支持する軸受面4、5を設け、異径状のコイ
ルばね6の小径部7を内輪2の外径面に若干の締まり嵌
め状態で嵌合させ、そのコイルばね6の一端のフック8
を外筒1の端壁1aに、他端のフック9を蓋3にそれぞ
れ係止している。
用いられるトルクリミッタの従来例を、図2に示す。こ
のトルクリミッタは、外筒1の端壁1aと、外筒1の開
口部に嵌合固定した蓋3とに、内方部材となる内輪2を
回転自在に支持する軸受面4、5を設け、異径状のコイ
ルばね6の小径部7を内輪2の外径面に若干の締まり嵌
め状態で嵌合させ、そのコイルばね6の一端のフック8
を外筒1の端壁1aに、他端のフック9を蓋3にそれぞ
れ係止している。
【0003】上記トルクリミッタは、内輪2がコイルば
ね6の締まり嵌めを緩める方向に回転すると、締付け力
と摩擦力が釣合う状態以上の回転で内輪が滑って空転
し、その時のトルクがトルク値となる。
ね6の締まり嵌めを緩める方向に回転すると、締付け力
と摩擦力が釣合う状態以上の回転で内輪が滑って空転
し、その時のトルクがトルク値となる。
【0004】この構造では、内輪2の回転とコイルばね
6の作動を安定して行なうために、外筒1の内部にグリ
ース等の潤滑剤10を封入し、外筒1と蓋2の軸受面
4、5やコイルばね6の接触部を潤滑するようにしてい
る。
6の作動を安定して行なうために、外筒1の内部にグリ
ース等の潤滑剤10を封入し、外筒1と蓋2の軸受面
4、5やコイルばね6の接触部を潤滑するようにしてい
る。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
トルクリミッタにおいては、外筒1の内部を蓋3と内輪
2で密封する構造となっているが、実際には回転する内
輪2と、外筒1及び蓋2の軸受面4、5との間に回転を
許容する若干の嵌合すき間がある。このため、内輪2の
回転と共に、その嵌合すき間から外筒1内の潤滑剤10
がわずかずつ外部に洩れ出す場合があり、周囲環境の汚
染や潤滑剤の不足を生じさせる不具合がある。
トルクリミッタにおいては、外筒1の内部を蓋3と内輪
2で密封する構造となっているが、実際には回転する内
輪2と、外筒1及び蓋2の軸受面4、5との間に回転を
許容する若干の嵌合すき間がある。このため、内輪2の
回転と共に、その嵌合すき間から外筒1内の潤滑剤10
がわずかずつ外部に洩れ出す場合があり、周囲環境の汚
染や潤滑剤の不足を生じさせる不具合がある。
【0006】そこで、この考案は、上記の問題を解決
し、外筒からの潤滑剤の洩れを確実に防止できる一方向
トルクリミッタを提供することを目的としている。
し、外筒からの潤滑剤の洩れを確実に防止できる一方向
トルクリミッタを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するため、この考案は、内部に潤滑剤を封入した外筒の
端壁と、その外筒の開口部に嵌合した蓋との間で内方部
材を回転自在に支持し、この内方部材と外筒の間に組込
んだコイルばねの一部を、内方部材の外径面に若干の締
まり嵌め状態で嵌合させ、上記コイルばねの一端を外筒
に、他端を蓋にそれぞれ係止した一方向トルクリミッタ
において、上記外筒による内方部材の支持部を接触式の
軸受面とし、該軸受面に円周方向に傾く溝を設け、この
溝の傾きの方向を、溝に沿って内方部材の回転方向に移
動したときに外筒の内側へ向って進むように設定した構
成を採用したものである。
するため、この考案は、内部に潤滑剤を封入した外筒の
端壁と、その外筒の開口部に嵌合した蓋との間で内方部
材を回転自在に支持し、この内方部材と外筒の間に組込
んだコイルばねの一部を、内方部材の外径面に若干の締
まり嵌め状態で嵌合させ、上記コイルばねの一端を外筒
に、他端を蓋にそれぞれ係止した一方向トルクリミッタ
において、上記外筒による内方部材の支持部を接触式の
軸受面とし、該軸受面に円周方向に傾く溝を設け、この
溝の傾きの方向を、溝に沿って内方部材の回転方向に移
動したときに外筒の内側へ向って進むように設定した構
成を採用したものである。
【0008】
【作用】上記の構造では、内方部材が回転すると、その
支持部に設けた溝の傾きが物質を外筒の内部に送り込む
ように作用し、内方部材の支持部から洩れ出す潤滑剤を
外筒内部に押し戻す。
支持部に設けた溝の傾きが物質を外筒の内部に送り込む
ように作用し、内方部材の支持部から洩れ出す潤滑剤を
外筒内部に押し戻す。
【0009】
【実施例】図1は実施例のトルクリミッタを示してい
る。このトルクリミッタの基本的な構造と作用は、図2
で述べた従来のものと同じであるため、同一の部品には
同一の符号を付して説明を省略し、ここでは実施例の特
徴について説明する。
る。このトルクリミッタの基本的な構造と作用は、図2
で述べた従来のものと同じであるため、同一の部品には
同一の符号を付して説明を省略し、ここでは実施例の特
徴について説明する。
【0010】図に示すように、内輪2の端部が嵌合する
外筒1の軸受面4には、円周方向に捩れる螺旋溝11が
形成されている。
外筒1の軸受面4には、円周方向に捩れる螺旋溝11が
形成されている。
【0011】この螺旋溝11の捩れは、内輪2の回転方
向を右回転とした場合右ねじれとなるように設定されて
おり、螺旋溝11に沿って内輪2の回転方向に移動した
ときに外筒1の内側へ向かって進行するように設定され
ている。
向を右回転とした場合右ねじれとなるように設定されて
おり、螺旋溝11に沿って内輪2の回転方向に移動した
ときに外筒1の内側へ向かって進行するように設定され
ている。
【0012】上記の構造で成る実施例のトルクリミッタ
では、内輪2が右回転すると螺旋溝11の捩れが外筒1
内部に向かって物質を送り込むポンプ作用をし、螺旋溝
11と内輪2の表面とでねじポンプを形成する。このた
め、内輪2の表面に付着して外部へ抜け出ようとする潤
滑剤10は、上記のポンプ作用により外筒1の内部に押
し戻され、洩れ出しが防止される。
では、内輪2が右回転すると螺旋溝11の捩れが外筒1
内部に向かって物質を送り込むポンプ作用をし、螺旋溝
11と内輪2の表面とでねじポンプを形成する。このた
め、内輪2の表面に付着して外部へ抜け出ようとする潤
滑剤10は、上記のポンプ作用により外筒1の内部に押
し戻され、洩れ出しが防止される。
【0013】ここで、上記の実施例と、図2に示す従来
例の外筒1の内部にそれぞれグリースを充填し、内輪2
を毎分500回転で回転させた場合、1分経過後のグリ
ース洩れは、図2の従来例で約50mg生じたのに対し
て、実施例のものでは全く洩れ出しが生じなかった。
例の外筒1の内部にそれぞれグリースを充填し、内輪2
を毎分500回転で回転させた場合、1分経過後のグリ
ース洩れは、図2の従来例で約50mg生じたのに対し
て、実施例のものでは全く洩れ出しが生じなかった。
【0014】なお、上記の例では、外筒1の軸受面4に
螺旋溝11を設けたが、蓋3の軸受面5に設けてもよ
く、また、軸受面4、5に嵌合する内輪2の表面側に設
けるようにしてもよい。
螺旋溝11を設けたが、蓋3の軸受面5に設けてもよ
く、また、軸受面4、5に嵌合する内輪2の表面側に設
けるようにしてもよい。
【0015】また、潤滑剤10を押し戻す溝は、例示し
た螺旋溝11の他に、円周方向に傾斜してポンプ作用を
発揮できる溝であればよく、直線状の傾斜溝や多条溝で
あってもよい。
た螺旋溝11の他に、円周方向に傾斜してポンプ作用を
発揮できる溝であればよく、直線状の傾斜溝や多条溝で
あってもよい。
【0016】
【効果】以上のように、この考案によると、一方向トル
クリミッタにおいて、上記外筒による内方部材の支持部
を接触式の軸受面とし、該軸受面に円周方向に傾く溝を
設け、この溝の傾きの方向を、溝に沿って内方部材の回
転方向に移動したときに外筒の内側へ向って進むように
設定したので、内方部材が回転すると支持部に設けた溝
によりポンプ作用が生じ、そのポンプ作用により潤滑材
を強制的に外筒の内部へ押し戻すことができ、外筒から
の潤滑材の洩れだしを確実に防止でき、良好な周囲環境
と安定した作動を維持できる効果がある。
クリミッタにおいて、上記外筒による内方部材の支持部
を接触式の軸受面とし、該軸受面に円周方向に傾く溝を
設け、この溝の傾きの方向を、溝に沿って内方部材の回
転方向に移動したときに外筒の内側へ向って進むように
設定したので、内方部材が回転すると支持部に設けた溝
によりポンプ作用が生じ、そのポンプ作用により潤滑材
を強制的に外筒の内部へ押し戻すことができ、外筒から
の潤滑材の洩れだしを確実に防止でき、良好な周囲環境
と安定した作動を維持できる効果がある。
【図1】実施例を示す断面図
【図2】従来例を示す断面図
1 外筒 2 内輪 3 蓋 4、5 軸受面 6 コイルばね 7 小径部 8、9 フック 10 潤滑剤 11 螺旋溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16D 7/02 F16J 15/32 F16D 27/10 F16C 17/00 - 17/26
Claims (1)
- 【請求項1】 内部に潤滑剤を封入した外筒の端壁と、
その外筒の開口部に嵌合した蓋との間で内方部材を回転
自在に支持し、この内方部材と外筒の間に組込んだコイ
ルばねの一部を、内方部材の外径面に若干の締まり嵌め
状態で嵌合させ、上記コイルばねの一端を外筒に、他端
を蓋にそれぞれ係止した一方向トルクリミッタにおい
て、上記外筒による内方部材の支持部を接触式の軸受面
とし、該軸受面に円周方向に傾く溝を設け、この溝の傾
きの方向を、溝に沿って内方部材の回転方向に移動した
ときに外筒の内側へ向って進むように設定したことを特
徴とする一方向トルクリミッタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993046211U JP2600908Y2 (ja) | 1993-08-25 | 1993-08-25 | 一方向トルクリミッタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993046211U JP2600908Y2 (ja) | 1993-08-25 | 1993-08-25 | 一方向トルクリミッタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0716031U JPH0716031U (ja) | 1995-03-17 |
JP2600908Y2 true JP2600908Y2 (ja) | 1999-11-02 |
Family
ID=12740767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993046211U Expired - Lifetime JP2600908Y2 (ja) | 1993-08-25 | 1993-08-25 | 一方向トルクリミッタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2600908Y2 (ja) |
-
1993
- 1993-08-25 JP JP1993046211U patent/JP2600908Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0716031U (ja) | 1995-03-17 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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R250 | Receipt of annual fees |
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