JP2600515Y2 - 袋敷設装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、例えば、段ボール紙
や合成樹脂等の適宜材質で形成された上面開放形態の箱
体内部に、合成樹脂製又は紙製の袋体を敷設する作業に
用いられる袋敷設装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、上述例のような段ボール箱に包装
袋を敷設する袋敷設装置としては、例えば、図１１に示
すように、ロール状に巻回された合成樹脂製の筒状フィ
ルムｆを垂直方向に繰出し供給すると共に、同位置上段
に配設した加熱ヘッド７０で筒状フィルムｆを幅方向に
溶着し、同位置下段に配設した切断カッタ７１で筒状フ
ィルムｆを幅方向に切断して一つの包装袋Ｆを分離形成
する。同時に、同位置下部に配設した左右の各吸着子７
２，７２で包装袋Ｆの開口側両側面を吸着保持し、同各
吸着子７２，７２を左右方向に離間して包装袋Ｆの投入
口Ｆａを適宜大きさに開口する。この後、左右の各吸着
子７２，７２で包装袋Ｆを吸着保持した状態のまま段ボ
ール箱Ｂ上方に水平移動し、同各吸着子７２，７２によ
る吸着保持を解除して包装袋Ｆを段ボール箱Ｂ内に挿入
する装置がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかし、上述のように
垂下された包装袋Ｆの投入口Ｆａを左右の各吸着子７
２，７２で吸着保持する場合、包装袋Ｆの姿勢が不安定
であるため、左右の各吸着子７２，７２を包装袋Ｆの投
入口Ｆａに密着したとき、同包装袋Ｆの投入口Ｆａと各
吸着子７２，７２との吸着位置がずれやすく、各吸着子
７２，７２による吸着動作及び開口動作にミスが起きる
ことがある。且つ、各吸着子７２，７２で吸着保持した
包装袋Ｆが移動途中で落下したり、包装袋Ｆの投入口Ｆ
ａが閉塞したりするため、段ボール箱Ｂ内に対して包装
袋Ｆを確実に挿入することが困難である。袋挿入後に於
いて、段ボール箱Ｂ内に挿入された包装袋Ｆの敷設状態
を作業者の手で修正しなければならず、作業能率が悪い
という問題点を有している。

【０００４】この考案は上記問題に鑑み、収納部に収納
された袋体の底部側から取出してこの袋体の投入口側を
保持して上向き姿勢に起立することにより、袋体の投入
口を正確且つ確実に吸着保持することができ、袋体の敷
設作業が安定して行えると共に、敷設作業の省力化及び
能率アップを図ることができる袋敷設装置の提供を目的
とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この考案は、上記袋開口
手段の開口位置前段に、上記箱体内部に敷設される大き
さに形成した袋体の１枚ずつを該袋体の底部側を吸着子
で吸着して次段に供給する袋供給手段と、上記袋供給手
段により供給される袋体を載置台上に載置した後、該載
置台上で袋体の投入口側を保持して、該袋体を投入口側
が上向きとなる姿勢に起立する袋起立手段とを設けた袋
敷設装置であることを特徴とする。

【０００６】

【作用】この考案は、袋供給手段を駆動して、適宜大き
さに形成した袋体の１枚ずつを該袋体の底部側を吸着子
で吸着して該底部側から供給し、次いで、袋起立手段を
駆動して、供給された袋体を載置台上に載置した後、該
載置台上で袋体の投入口側を保持し、同袋体を投入口側
が上向きとなる姿勢に起立する。次いで、袋開口手段を
駆動して、上向き姿勢に起立した袋体の投入口を左右の
各吸着子で吸着保持して開口し、袋挿入手段を駆動し
て、上面開放形態に組立てられた箱体内部に袋体を開口
状態のまま垂直挿入して敷設するので、袋体の敷設作業
が安定して行える。

【０００７】

【考案の効果】この考案によれば、収納部の袋体をその
底部側から取出してこの袋体の投入口側を保持して上向
き姿勢に起立するので、袋吸着時に於ける袋体の位置及
び姿勢が安定し、袋開口手段の各吸着子で袋体の投入口
を正確且つ確実に吸着保持することができる。しかも、
従来装置のように袋体が移動途中で落下したり、袋体の
投入口が閉塞したりせず、袋体を開口した状態のまま箱
体内部に敷設する作業が安定して行え、敷設作業の省力
化及び能率アップを図ることができる。

【０００８】

【実施例】この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は箱体の一例として上面開放形態に組立て
られた縦長形状の段ボール箱内に合成樹脂製の包装袋を
敷設する作業に用いられる袋敷設装置を示し、図１、図
２に於いて、この袋敷設装置１は、多数枚積重ねられた
合成樹脂製の各包装袋Ｆ…を水平方向に向けて１枚ずつ
繰出し供給する袋繰出し機構２と、袋繰出し機構２によ
り繰出された包装袋Ｆを上向き姿勢に起立する袋起立機
構３と、袋起立機構３により起立された包装袋Ｆの投入
口Ｆａを適宜大きさに開口する袋開口機構４と、袋開口
機構４により開口された包装袋Ｆの投入口Ｆａを開口し
た状態に保持する袋保持機構５と、袋保持機構５により
開口保持した包装袋Ｆを段ボール箱Ｂに挿入する袋押込
み機構６と、袋保持機構５により開口保持した包装袋Ｆ
が挿入される方向に段ボール箱Ｂを垂直上昇する箱昇降
機構７と、上面開放形態に組立てられた縦長形状の段ボ
ール箱Ｂを垂直昇降する位置に搬送する箱送りコンベア
８から構成される。

【０００９】上述の袋繰出し機構２は、図３、図４、図
５に示すように、例えば、ガゼット折り又は平折りして
なる合成樹脂製の包装袋Ｆを同一方向に揃えて多数枚積
重ねると共に、同各包装袋Ｆ…を積重ねた状態のまま運
搬用コンテナ９内に収納している。つまり、包装袋Ｆの
底部Ｆｂ側を袋繰出し方向に揃えて運搬用コンテナ９内
に収納し、繰出し位置側部に配設したボールコンベア１
０上に運搬用コンテナ９を一旦載置して、繰出し位置下
部に配設したローラコンベア１１上に運搬用コンテナ９
を装填セットする。なお、運搬用コンテナ９の装填作業
及び交換作業は作業者の手で行う。

【００１０】且つ、繰出し位置上部と起立位置上部との
間にロッドレス型の繰出し用シリンダ１２及び各ガイド
軸１３，１３を袋繰出し方向と平行して架設し、繰出し
用シリンダ１２の長手側下面に装着した可動体１２ａを
繰出し枠１４の上面側に連結固定し、各ガイド軸１３，
１３の長手側周面に対して繰出し枠１４を前後摺動自在
に取付けている。且つ、繰出し枠１４の端部に垂直固定
した昇降用シリンダ１５のピストンロッドを取付け板１
６の上面側に連結固定し、同取付け板１６の下面側に真
空ポンプ（図示省略）と接続された各吸着パッド１７，
１７を取付けている。

【００１１】すなわち、繰出し用シリンダ１２の作動に
より、運搬用コンテナ９内に収納された包装袋Ｆの底部
Ｆｂ側を吸着保持する後退位置と、後述する袋起立機構
３の袋載置台１９に対して包装袋Ｆが移載される前進位
置とに繰出し枠１４を前後移動する。且つ、後退位置に
停止したとき昇降用シリンダ１５を作動して、運搬用コ
ンテナ９内に収納された最上面の包装袋Ｆを吸着保持す
る降下位置と、後述する袋起立機構３の袋載置台１９に
対して包装袋Ｆが移載される上昇位置とに各吸着パッド
１７，１７を昇降停止する。

【００１２】前述の袋起立機構３は、起立位置下部に軸
架した支軸１８の中央部周面上に、１枚分の包装袋Ｆが
載置される大きさ及び形状に形成した袋載置台１９の基
端部を固定すると共に、同支軸１８の一側端部に固定し
たアーム１８ａに、繰出し側下部に配設した起立用シリ
ンダ２０のピストンロッドを連結している。すなわち、
起立用シリンダ２０の作動により、上述の袋繰出し機構
２により繰出し供給される包装袋Ｆを載置する水平位置
（図３参照）と、後述する袋開口機構４により包装袋Ｆ
の投入口Ｆａを開口する起立位置（図６参照）とに袋載
置台１９を回動停止する。且つ、水平位置に固定したス
トッパ２１で袋載置台１９を水平姿勢に回動停止し、起
立位置に固定したストッパ２２で袋載置台１９を起立姿
勢に回動停止する。

【００１３】上述の袋載置台１９は、左右に架設した各
取付け枠２３，２３の対向面間に袋載置板２４を固定
し、同各取付け枠２３，２３の遊端側対向面にモータ内
蔵型の送りローラ２５を軸架し、同各取付け枠２３，２
３の遊端側上面に軸支した各アーム２６，２６の遊端部
に各ピンチローラ２７，２７を回転自在に軸受し、同各
取付け枠２３，２３の遊端側上面に固定した各押圧用モ
ータ２８，２８を各アーム２６，２６の基端部に直結し
ている。

【００１４】すなわち、袋繰出し経路上に配設した光電
センサ（図示省略）で包装袋Ｆを検知して送りローラ２
５及び各押圧用モータ２８，２８を駆動及び停止させ、
送りローラ２５を正転駆動して、上述の袋繰出し機構２
により繰出し供給される包装袋Ｆを袋載置台１９上に移
載し、送りローラ２５を逆転駆動して、後述する袋開口
機構４の各吸着パッド３２，３２及び各吸着パッド３
７，３７で吸着保持される位置に包装袋Ｆの投入口Ｆａ
を位置合わせする。且つ、各押圧用モータ２８，２８を
正逆駆動して、袋載置台１９上に載置された包装袋Ｆの
両側縁部を押圧する閉位置と、同袋載置台１９上に載置
される包装袋Ｆの両側縁部よりも外側に開角した開位置
とに左右の各ピンチローラ２７，２７を回動する。

【００１５】前述の袋開口機構４は、図３、図６、図７
に示すように、起立位置の上方両側部に水平固定した各
開口用シリンダ２９，２９のピストンロッドを取付け板
３０の両端部に固定し、同取付け板３０の中央部平面に
固定した各支持板３１，３１の上端部に真空ポンプ（図
示省略）と接続された各吸着パッド３２，３２を取付け
ている。一方、起立位置の上方中央部に軸架した支軸３
３の中央部周面上に取付け板３４を固定し、同取付け板
３４の下面側に固定した開口用シリンダ３５のピストン
ロッドを支持板３６の背面側中央部に連結固定し、同支
持板３６の両側端部に真空ポンプ（図示省略）と接続さ
れた各吸着パッド３７，３７を取付けると共に、起立位
置の上方側部に取付けた旋回用シリンダ３８のピストン
ロッドを、支軸３３の一側端部に固定したアーム３３ａ
に連結している。

【００１６】すなわち、各開口用シリンダ２９，２９及
び開口用シリンダ３５の作動により、上述の袋起立機構
３により起立された包装袋Ｆの投入口Ｆａを吸着する吸
着位置と、同包装袋Ｆの投入口Ｆａを開口する開口位置
とに各吸着パッド３２，３２及び各吸着パッド３７，３
７を相対移動する。且つ、旋回用シリンダ３８の作動に
より、上述の袋起立機構３により起立された包装袋Ｆの
投入口Ｆａに密着する降下位置と、同機構の起立動作が
許容される上昇位置とに各吸着パッド３７，３７を上下
回動する。

【００１７】前述の袋保持機構５は、図２、図８に示す
ように、上述の袋開口機構４を構成する各吸着パッド３
２，３２及び各吸着パッド３７，３７の開口動作が許容
される高さ位置であって、同機構により開口された包装
袋Ｆの投入口Ｆａと対向する両側位置に各取付け板３
９，３９を固定し、同各取付け板３９，３９の下端部に
ロータリ式の各保持用シリンダ４０，４０を固定すると
共に、同各保持用シリンダ４０，４０の回転中心に挿通
した各回転軸４１，４１の両端部に、後述する袋挿入板
４５の上下動が許容される間隔に隔てて各袋保持爪４
２，４２を固定している。すなわち、各保持用シリンダ
４０，４０の作動により、上述の袋開口機構４により開
口された包装袋Ｆの投入口Ｆａを緊張した状態に保持す
る開位置と、同機構の開口動作が許容される閉位置とに
左右の各袋保持爪４２，４２を上下回動する。

【００１８】前述の袋押込み機構６は、図６、図８、図
９に示すように、上述の袋保持機構５により開口保持さ
れた包装袋Ｆの投入口Ｆａと対向する直上位置に取付け
枠４３を架設し、同取付け枠４３の先端部に垂直固定し
た挿入用シリンダ４４のピストンロッドを、段ボール箱
Ｂの内側底面部と対応する大きさ及び形状に形成した袋
挿入板４５の上面側中心部に連結固定し、同袋挿入板４
５の上面側四辺部に４枚の各ガイド板４６…を立設して
いる。且つ、挿入用シリンダ４４の一側部に架設した各
ガイドレール４７，４７上に昇降枠４８を上下摺動自在
に取付け、同昇降枠４８の下面側四隅部に垂設した各取
付け板４９…の下端部に各連結アーム５０…を固定する
と共に、同各連結アーム５０…の下端部を袋挿入板４５
の四隅部に連結固定している。

【００１９】上述の袋挿入板４５は、各取付け板４９…
の上端側に取付けた各折返し用シリンダ５１…のピスト
ンロッドと、Ｚ字形に形成した各支持板５２…の上端部
とを連結固定して、同各支持板５２…の下端部に対して
各折返し爪５３…を垂直に連結固定している。且つ、袋
挿入板４５の下面側中央部に形成した各エア吐出孔４５
ａ，４５ａに、コンプレッサー等のエア供給機（図示省
略）と接続された各エア供給管５４，５４を連通接続し
ている。

【００２０】すなわち、挿入用シリンダ４４の作動によ
り、後述する箱昇降機構７により垂直上昇された段ボー
ル箱Ｂの内側底面部と対応する大きさに包装袋Ｆを拡張
する下降位置と、上述の袋開口機構４を構成する各吸着
パッド３２，３２及び各吸着パッド３７，３７の開口動
作が許容される上昇位置とに袋挿入板４５を上下動す
る。且つ、各折返し用シリンダ５１…の作動により、上
述の袋開口機構４により開口された包装袋Ｆの投入口Ｆ
ａに対して挿入される閉位置と、後述する箱昇降機構７
により垂直上昇された段ボール箱Ｂの各フラップＢａ…
に対して包装袋Ｆの投入口Ｆａが被覆される開位置とに
４本の各折返し爪５３…を開閉する。

【００２１】前述の箱昇降機構７は、図２、図６、図１
０に示すように、箱送りコンベア８上に設定した昇降位
置に箱昇降台５５を配設し、同箱昇降台５５の下端側に
水平固定した２本の各載せ枠５５ａ，５５ａを箱送りコ
ンベア８の各送りローラ８ａ…間に挿入し、同位置側部
に固定した昇降用シリンダ５６のピストンロッドを箱昇
降台５５の後端側中央部に連結固定している。且つ、箱
昇降台５５の上端側に固定した幅寄せ用シリンダ５７の
ピストンロッドを寄せ板５８の背面側に連結固定し、同
箱昇降台５５の下端側に水平固定した各載せ枠５５ａ，
５５ａの先端部に寄せ板５８と対向して揃え板５９を垂
直に立設している。

【００２２】すなわち、昇降用シリンダ５６の作動によ
り、上述の袋保持機構５により開口保持された包装袋Ｆ
の底部Ｆｂ側が段ボール箱Ｂ内に垂直挿入される上昇位
置と、同段ボール箱Ｂが箱送りコンベア８上に移載され
る降下位置とに箱昇降台５５を垂直昇降する。且つ、幅
寄せ用シリンダ５７の作動により、箱送りコンベア８上
の昇降位置に搬送停止された段ボール箱Ｂを寄せ板５８
で揃え板５９側に幅寄せして、同寄せ板５８と揃え板５
９とで段ボール箱Ｂの底部側を押圧保持する。

【００２３】前述の箱送りコンベア８は、左右に架設し
た各取付け枠６０，６０間に多数本の各送りローラ８ａ
…を箱送り方向に対して所定間隔に隔てて軸架し、減速
機付きモータ（図示省略）の駆動力により各送りローラ
８ａ…を箱送り方向に回転して、同各送りローラ８ａ…
上に載置された段ボール箱Ｂを箱送り方向に向けて整列
搬送する。

【００２４】且つ、箱送りコンベア８上に設定した昇降
位置の一側部に各回転用モータ６１，６２を垂直固定す
ると共に、同位置前部に固定した回転用モータ６１の上
側軸端に箱支持アーム６１ａを連結固定し、同位置後部
に固定した回転用モータ６２の上下軸端に各箱支持アー
ム６２ａ，６２ａを連結固定している。すなわち、各回
転用モータ６１，６２の駆動により、箱送りコンベア８
上の昇降位置に搬送された段ボール箱Ｂの前後面を保持
する旋回位置と、同段ボール箱Ｂの搬送が許容される退
避位置とに各箱支持アーム６１ａ，６２ａを水平回動す
る。

【００２５】且つ、昇降位置の上方前後部に、上述の箱
昇降機構７により垂直上昇された段ボール箱Ｂの各フラ
ップＢａ…と対向して各保持用シリンダ６３，６３を水
平固定し、同各保持用シリンダ６３，６３のピストンロ
ッドを側面開放形状に形成したコ字形を有する各箱保持
板６３ａ，６３ａの背面側中央部に連結固定している。
すなわち、各保持用シリンダ６３，６３の同期作動によ
り、上述の箱昇降機構７により垂直上昇された段ボール
箱Ｂの前後面及び各フラップＢａ…を起立姿勢に保持す
る前進位置と、同段ボール箱Ｂの昇降動作が許容される
後退位置とに各箱保持板６３ａ，６３ａを前後動する。

【００２６】且つ、箱送りコンベア８上に設定した昇降
位置前段にストッパ６４を出没自在に設け、同位置下部
に固定した出没用シリンダ６５のピストンロッドをスト
ッパ６４の下端部に連結固定して、同出没用シリンダ６
５の作動によりストッパ６４を搬送面上に出没させ、箱
送りコンベア８上の昇降位置に搬送される次の段ボール
箱Ｂをストッパ６４で一旦停止する。

【００２７】図示実施例は上記の如く構成するものとし
て、以下、袋敷設装置１による包装袋Ｆの敷設動作を説
明する。先ず、図４に示すように、多数枚の各包装袋Ｆ
…が収納された運搬用コンテナ９をボールコンベア１０
上に一旦載置して、繰出し位置下部に配設したローラコ
ンベア１１上に運搬用コンテナ９を装填セットする。一
方、製函工程（図示省略）から供給される段ボール箱Ｂ
を箱送りコンベア８上の昇降位置に搬送し、図２、図１
０に示すように、各回転用モータ６１，６２を駆動し
て、箱送りコンベア８上の昇降位置に搬送された段ボー
ル箱Ｂの前後面を箱支持アーム６１ａ及び各箱支持アー
ム６２ａ，６２ａで押圧保持すると共に、箱昇降機構７
の幅寄せ用シリンダ５７を作動して、箱送りコンベア８
上の昇降位置に搬送停止された段ボール箱Ｂを寄せ板５
８で揃え板５９側に幅寄せする。同時に、出没用シリン
ダ６５を作動して、箱送りコンベア８上の昇降位置に搬
送される次の段ボール箱Ｂをストッパ６４で一旦停止す
る。

【００２８】次に、図３、図４、図５に示すように、袋
繰出し機構２の繰出し用シリンダ１２及び昇降用シリン
ダ１５を作動して、運搬用コンテナ９の最上面に積重ね
られた包装袋Ｆの底部Ｆｂ側を各吸着パッド１７，１７
で吸着保持して袋起立機構３の袋載置台１９上に移載す
る。同時に、袋起立機構３の各押圧用モータ２８，２８
を駆動して、袋載置台１９上に載置された包装袋Ｆを左
右の各ピンチローラ２７，２７で送りローラ２５側に押
圧する。

【００２９】次に、袋繰出し機構２の各シリンダ１２，
１５を復帰作動して、各吸着パッド１７，１７を初期位
置に移動させ、袋開口機構４の旋回用シリンダ３８を起
立時に作動して、各吸着パッド３７，３７を上昇位置に
回動停止した後、図６に示すように、袋起立機構３の起
立用シリンダ２０を作動して、１枚分の包装袋Ｆが載置
された袋載置台１９を起立姿勢に回動する。同時に、送
りローラ２５を正逆転して、後述する袋開口機構４によ
り吸着保持される位置に包装袋Ｆの投入口Ｆａを位置合
わせする。

【００３０】次に、袋開口機構４の各開口用シリンダ２
９，２９及び旋回用シリンダ３８を作動して、袋載置台
１９の遊端部側に保持された包装袋Ｆの投入口Ｆａを各
吸着パッド３２，３２及び各吸着パッド３７，３７で吸
着保持する。同時に、袋起立機構３の各押圧用モータ２
８，２８を逆転して、左右の各ピンチローラ２７，２７
を開位置に回動して包装袋Ｆの押圧保持を解除し、袋開
口機構４の旋回用シリンダ３８を復帰作動して、袋載置
台１９を水平姿勢に回動停止した後、袋繰出し機構２の
各シリンダ１２，１５を作動して、運搬用コンテナ９に
収納された次の包装袋Ｆを各吸着パッド１７，１７で吸
着保持して袋載置台１９上に移載する。

【００３１】次に、図７に示すように、袋開口機構４の
各開口用シリンダ２９，２９及び開口用シリンダ３５を
作動して、各吸着パッド３２，３２及び各吸着パッド３
７，３７で吸着保持した包装袋Ｆの投入口Ｆａを水平方
向に開口する。図２、図８に示すように、袋保持機構５
の各保持用シリンダ４０，４０を作動して、上述の袋開
口機構４により開口された包装袋Ｆの投入口Ｆａ内に４
本の各袋保持爪４２…を挿入して保持する。この後、袋
開口機構４の旋回用シリンダ３８を復帰作動して、各吸
着パッド３７，３７を初期位置に回動停止する。

【００３２】次に、袋押込み機構６の袋挿入板４５に設
けた各エア吐出孔４５ａ，４５ａから加圧エアを吐出し
て、上述の各袋保持爪４２…により開口保持された包装
袋Ｆを加圧エアにより適宜大きさに拡張する。図６に示
すように、挿入用シリンダ４４を作動して、各袋保持爪
４２…により開口保持された包装袋Ｆ内に袋挿入板４５
を垂直挿入する。同時に、箱昇降機構７の昇降用シリン
ダ５６を作動して、箱送りコンベア８上の昇降位置に搬
送停止された段ボール箱Ｂを箱昇降台５５で垂直方向に
持上げ、上述の各袋保持爪４２…により開口保持された
包装袋Ｆの底部Ｆｂ側を段ボール箱Ｂ内に挿入すると共
に、図２に示すように、各保持用シリンダ６３，６３を
作動して、箱昇降台５５上に載置された段ボール箱Ｂの
前後面を各箱保持板６３ａ，６３ａで押圧保持し、同段
ボール箱Ｂの各フラップＢａ…を鉛直姿勢に保持する。

【００３３】且つ、図９に示すように、包装袋Ｆの底部
Ｆｂと段ボール箱Ｂの底面部とが接触するまで袋挿入板
４５により深く押込み、４本の各袋保持爪４２…から包
装袋Ｆの投入口Ｆａを脱落させた後、各折返し用シリン
ダ５１…を作動して、４本の各折返し爪５３…で包装袋
Ｆの投入口Ｆａを外側に折返して段ボール箱Ｂの各フラ
ップＢａ…に被覆する。

【００３４】次に、袋押込み機構６の挿入用シリンダ４
４及び各折返し用シリンダ５１…を復帰作動して、各折
返し爪５３…及び袋挿入板４５を初期位置に復帰させ、
袋保持機構５の各保持用シリンダ４０，４０を復帰作動
して、各袋保持爪４２…を初期位置に復帰させた後、袋
開口機構４の各開口用シリンダ２９，２９を復帰作動し
て、各吸着パッド３２，３２を初期位置に復帰させる。
同時に、各保持用シリンダ６３，６３を復帰作動して、
各箱保持板６３ａ，６３ａによる押圧保持を解除し、箱
昇降機構７の昇降用シリンダ５６及び幅寄せ用シリンダ
５７を復帰作動して、寄せ板５８による押圧保持を解除
すると共に、袋敷設済みの段ボール箱Ｂを箱送りコンベ
ア８上に載置して次工程（例えば、袋詰め工程、袋封鎖
工程、箱封函工程）に搬送供給する。以下、上述と同様
にして、各機構２，３，４，５，６，７を駆動して、包
装袋Ｆの敷設作業を継続して行う。

【００３５】以上のように、袋起立機構３の袋載置台１
９上に繰出された包装袋Ｆの投入口Ｆａ側を保持して上
向き姿勢に起立するので、袋吸着時に於ける包装袋Ｆの
位置及び姿勢が安定し、袋開口機構４の各吸着パッド３
２，３２及び各吸着パッド３７，３７で包装袋Ｆの投入
口Ｆａを確実且つ正確に吸着保持することができる。し
かも、従来装置のように包装袋Ｆが移動途中で落下した
り、包装袋Ｆの投入口Ｆａが閉塞したりせず、包装袋Ｆ
を開口した状態のまま段ボール箱Ｂ内部に敷設する作業
が安定して行え、敷設作業の省力化及び能率アップを図
ることができる。

【００３６】この考案の構成と、上述の実施例との対応
において、この考案の箱体は、実施例の段ボール箱Ｂに
対応し、以下同様に、袋体は、包装袋Ｆに対応し、袋供
給手段は、袋繰出し機構２に対応し、袋起立手段は、袋
起立機構３に対応し、袋開口手段は、袋開口機構４と、
袋保持機構５とに対応し、袋挿入手段は、袋押込み機構
６と、箱昇降機構７とに対応するも、この考案は、上述
の実施例の構成のみに限定されるものではない。

【００３７】上述の実施例では、空気圧式又は油圧式の
昇降用シリンダ５６により段ボール箱Ｂを予め設定した
高さに昇降停止するが、例えば、ボールネジ機構やチェ
ーン機構等の適宜昇降手段により段ボール箱Ｂを任意高
さに昇降停止するもよい。

【００３８】また、運搬用コンテナ９内に収納された多
数枚の各包装袋Ｆ…を１枚ずつ繰出し供給して段ボール
箱Ｂ内に敷設するが、例えば、ロール状に巻回された合
成樹脂製の包装フィルムを適宜大きさに分離し、その分
離形成してなる包装袋Ｆを１枚ずつ繰出し供給して段ボ
ール箱Ｂ内に敷設するもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】 袋敷設装置の袋供給側及び箱供給側に配設し
た各機構を示す側面図。

【図２】 袋敷設装置の箱供給側に配設した各機構を示
す側面図。

【図３】 袋供給側に配設した各機構の動作を示す側面
図。

【図４】 袋繰出し機構及び袋起立機構による袋繰出し
動作を示す平面図。

【図５】 袋繰出し機構及び袋起立機構による袋繰出し
動作を示す背面図。

【図６】 箱供給側に配設した各機構の動作を示す側面
図。

【図７】 袋開口機構による袋開口動作を示す平面図。

【図８】 袋保持機構の各袋保持爪及び袋押込み機構の
袋挿入板を示す平面図。

【図９】 袋押込み機構による袋押込み動作及び袋折返
し動作を示す側面図。

【図１０】 箱送りコンベアによる段ボール箱の停止動
作を示す平面図。

【図１１】 従来装置による包装袋の敷設動作を示す側
面図。

【符号の説明】

Ｆ…包装袋 Ｆａ…投入口 Ｆｂ…底部 Ｂ…段ボール箱 Ｂａ…フラップ １…袋敷設装置 ２…袋繰出し機構 ３…袋起立機構 ４…袋開口機構 ５…袋保持機構 ６…袋押込み機構 ７…箱昇降機構 ８…箱送りコンベア ９…運搬用コンテナ １７，３２，３７…吸着パッド １９…袋載置台 ２５…送りローラ ２７…ピンチローラ ４２…袋保持爪 ４５…袋挿入板 ４５ａ…エア吐出孔 ５３…折返し爪 ５５…箱昇降台

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−70190（ＪＰ，Ａ) 実開 平３−4504（ＪＰ，Ｕ) 実開 平４−120021（ＪＰ，Ｕ) 実開 平６−78205（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B31B 7/00 B65B 41/00,43/00

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】袋供給経路上の開口位置に供給された袋体
   の投入口を袋開口手段の各吸着子で吸着保持して開口
   し、袋挿入手段を駆動して、上面開放形態に組立てられ
   た箱体内部に袋体を開口状態のまま垂直挿入して敷設す
   る袋敷設装置であって、 上記袋開口手段の開口位置前段に、上記箱体内部に敷設
   される大きさに形成した袋体の１枚ずつを該袋体の底部
   側を吸着子で吸着して次段に供給する袋供給手段と、 上記袋供給手段により供給される袋体を載置台上に載置
   した後、該載置台上で袋体の投入口側を保持して、該袋
   体を投入口側が上向きとなる姿勢に起立する袋起立手段
   とを設けた袋敷設装置。