JP2600461B2 - トルク測定方法 - Google Patents

トルク測定方法

Info

Publication number
JP2600461B2
JP2600461B2 JP25247690A JP25247690A JP2600461B2 JP 2600461 B2 JP2600461 B2 JP 2600461B2 JP 25247690 A JP25247690 A JP 25247690A JP 25247690 A JP25247690 A JP 25247690A JP 2600461 B2 JP2600461 B2 JP 2600461B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
torque
passive member
incident
photoelastic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP25247690A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04118537A (ja
Inventor
正彦 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP25247690A priority Critical patent/JP2600461B2/ja
Publication of JPH04118537A publication Critical patent/JPH04118537A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2600461B2 publication Critical patent/JP2600461B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Measuring Magnetic Variables (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はトルク測定方法に関し、更に詳細には例えば
モータなどの回転機或いはドライブシャフトなどあらゆ
る回転力伝達装置における回転軸の軸トルクを非接触に
より測定する方法に関する。
(従来の技術) 一般に、トルクを受ける棒状の受動部材においては、
その表面で最大となるせん断歪が発生する。そこでトル
クを測定する方法として、このせん断歪を利用したもの
が種々発明されている。例えば、歪によるせん断角度を
求める方法、歪による電気抵抗の変化を求める方法、歪
による透磁率の変化を求める方法などである。しかし、
歪による光学的性質の変化の一つである光弾性効果を利
用した測定方法はない。そこで従来のトルク測定方法と
して、高精度で且つコストが低く、しかも非接触測定が
可能な方法である歪による透磁率の変化を利用したトル
ク測定方法について説明する。
外力が印加される棒状の受動部材が磁性材である場合
には、外力によって受動部材に歪が生じ、この歪に応じ
てその透磁率が変化する。従って、受動部材に磁束を通
すことにより歪の度合を透磁率の変化として検出でき
る。
第39図は例えば特開昭57−211030号公報に示された従
来のトルク測定方法を示す概略構成図であり、図におい
て、1はトルクを受ける棒状の受動部材、2は受動部材
1に帯状に固着され、受動部材1に印加されたトルクに
よって発生する内部歪量に応じて透磁率が変化する一対
の高透磁率軟磁性材からなる磁歪層、3は各磁歪層2a,2
bの外周にそれぞれ設けられ、その透磁率の変化量を検
出する検出器であると同時に磁気駆動源でもある一対3
a,3bの検出コイルである。各磁歪層2a,2bは複数個の短
冊状素片から構成されており、左右対称に±45度の角度
をなすよう配設されている。
次に、動作について説明する。受動部材1に外部から
トルクが印加されると、短冊状素片からなる磁歪層2の
長軸方向を主軸とする主応力が発生する。この主応力は
例えば一方の磁歪層2aの素片群が引張応力であるとすれ
ば、他方の磁歪層2bの素片群は圧縮応力である。そし
て、この2つの応力の絶対値は等しい。一般に、磁歪定
数がゼロではない磁性材料に応力が加わるとその磁気的
性質が変化し、結果として透磁率の変化をもたらすこと
は前述した通りであるが、この現象は機械エネルギを磁
気エネルギに変換するいわゆる磁歪変換器で使われるも
のであり、磁性材料を変形させると変形量に応じて透磁
率が変化するVillari効果に該当する。又、磁歪の大き
さを定量的に表わす量である磁歪定数が正の場合は、引
張応力が働くときに透磁率が増大し、圧縮応力が働くと
きは透磁率が減少すること、及び磁歪定数が負の場合に
その逆の結果となることが知られている。従って、外部
より印加されたトルク量に応じた変形を各磁歪層2a,2b
の透磁率変化として検出し、この透磁率変化を検出コイ
ル3a,3bにより磁気的インピーダンスの変化として検出
する。そして、この2つのコイルの磁気的インピーダン
ス変化の差を求めることにより、受動部材1に印加され
たトルクによる歪量を測定し、これに伴うトルクを検出
することができる。このとき、差を求めることにより、
トルク作用方向による透磁率変化量の感度差がなく、線
形な出力が得られる。また同時に曲げ応力や周囲温度に
よる感度影響を少なくできる。
(発明が解決しようとする課題) 従来の高精度で非接触測定が可能な歪による透磁率の
変化を利用したトルク測定方法は、以上のように構成さ
れているので、棒状の受動部材に高剛性で、高価な磁歪
膜を成膜しなければならず、製造プロセスが複雑で、し
かもドリル、エンドミルなどの回転工具に代表される使
い捨て棒状受動部材への成膜においてはコストが割高に
なり、また、磁歪層の軸方向の長さを短くすると測定感
度が低下するため、小型化が困難であり、更に、トルク
測定のS/Nを上げるために、外部磁場の遮蔽機構や検出
用の磁束を効果的に磁歪層に導く機構などが必要である
などの問題点があった。
本発明の目的は、かかる従来の問題点を解消するため
になされたもので、外部磁場の影響を受けることなく、
回転する軸のトルクを非接触で簡便に検出感度高く測定
でき、しかも光弾性被膜の成膜が容易で測定装置が安価
で、小型化できるトルク測定方法を提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明のトルク測定方法は、第1に、トルクを受ける
棒状の受動部材に光弾性皮膜を形成し、この光弾性皮膜
に光源から偏光特性が安定した光を入射し、この入射光
を前記光弾性皮膜と前記受動部材の境界面で反射させ、
この反射光を特定の偏光状態の光のみを通す検光子を通
過させ、この検光子通過光の強度を光強度検出器で検出
し、前記受動部材にかかるトルクを予め求めた検光子通
過光の強度とトルクとの関係から求めることを特徴とす
る。
本発明のトルク測定方法は、第2に、トルクを受ける
棒状の受動部材に光弾性皮膜を形成し、光源から偏光ビ
ームスプリッターを介する光を前記光弾性皮膜と前記受
動部材の境界面に垂直に入射し、該境界面から反射した
光のうち前記偏光ビームスプリッターを介する光の強度
を検出器で測定し、この測定値より前記受動部材にかか
るトルクを測定することを特徴とする。
本発明のトルク測定方法は、第3に、トルクを受ける
棒状の受動部材に光弾性皮膜を形成し、前記光弾性皮膜
と前記受動部材の境界面に光を入射し、前記境界面から
反射した光をλ/4波長板を通して直線偏光に変換し、こ
の直線偏光の回転角度をもとに前記受動部材にかかった
トルクを測定することを特徴とする。
本発明のトルク測定方法は、第4に、トルクを受ける
棒状の受動部材に光弾性皮膜を形成し、前記光弾性皮膜
と前記受動部材との境界面に直線偏光を入射し、前記境
界面から反射した光をλ/4波長板を通し、更に前記光弾
性皮膜へ入射する直線偏光の振動方向と偏光子を透過す
る光の振動方向とのなす角が45度以上90度以下である、
偏光子を透過した光の強度を検出器で測定し、この測定
値により前記受動部材にかかったトルクを測定すること
を特徴とする。
(作 用) 本発明における第1のトルク測定方法によると、歪に
よる複屈折率の変化すなわち光弾性効果を利用し、トル
クを受けることにより棒状受動部材表面の光弾性皮膜の
屈折率楕円体の変化を、偏光特性が安定した光をその光
弾性皮膜の内部を通すことにより、偏光状態の変化に変
換し、この光弾性効果を受け変化した偏光状態の反射光
を例えば入射光の偏光状態と異なる偏光状態の光のみを
透過させるなど特定の偏光状態の光を通す性質を有する
検光子を通過させ、光強度検出器でその検光子通過光強
度を検出することによりトルクを測定する。
本発明における第2のトルク測定方法によると、トル
クを受けることにより棒状の受動部材表面の光弾性皮膜
の屈折率楕円体が変化することを利用し、光源からの光
を偏光ビームスプリッターを介して直線偏光に変換し、
その直線偏光を光弾性皮膜の内部を通すことにより、屈
折率楕円体の変化に対応した楕円偏光に変換し、この楕
円偏光のうち入射直線偏光と直交する直線偏光成分を偏
光ビームスプリッターを介して光強度検出器で受け、そ
の透過光強度を検出することによりトルクを測定する。
本発明における第3のトルク測定方法によると、トル
クを受けることにより棒状の受動部材表面の光弾性皮膜
の屈折率楕円体が変化すること(光弾性効果)を利用
し、この光弾性皮膜内部に直線偏光を通して屈折率楕円
体の変化を直線偏光の偏光状態変化、即ち楕円偏光に変
換する。そして、この楕円偏光をλ/4波長板を通して直
線偏光に変換し、この直線偏光の回転角から光弾性効果
を測定することによりトルクを測定する。
本発明における第4のトルク測定方法によると、トル
クを受けることにより棒状の受動部材表面の光弾性皮膜
の屈折率楕円体が変化することを利用し、この光弾性皮
膜内部に直線偏光を通し、屈折率楕円体の変化を直線偏
光の偏光状態変化、即ち楕円偏光に変換し、この楕円偏
光をλ/4波長板を通して直線偏光に変換し、この直線偏
光を光弾性皮膜へ入射する直線偏光の振動方向と偏光子
を透過する光の振動方向とのなす角が45度以上90度以下
である偏光子を透過させることによりゼロトルクにおい
ても直線偏光の一部が検光子を透過するように設定し、
この偏光子透過光の強度を検出器で測定することにより
トルクを測定する。
(実施例) 以下、本発明のトルク測定方法を添付図面に示された
実施例によって更に詳細に説明する。
第1図は本発明の第1の実施例に係るトルク測定方法
を示す構成説明図である。第1図において、1はトルク
11a,11bを受ける棒状の受動部材、12は受動部材11の表
面1aに形成された光弾性皮膜、13は安定した偏光特性を
示す光を光弾性皮膜12に入射させる光源、14は入射光の
偏光状態であると共に第1図の場合光源13の光の偏光状
態をそれぞれ示している。また、15は光弾性皮膜12と受
動部材1との境界面1aで反射した光、すなわち反射光の
偏光状態、16は反射光の偏光状態15のうち入射光の偏光
状態14からの変化分17を通す検光子、18は検光子16を通
過した光の強度を測定する光強度検出器である。なお、
19は説明に使用する座標系であり、棒状の受動部材1の
中心線20の方向にy軸方向を取り、z軸をy軸に垂直で
入射平面と平行に取り、x軸をy軸及びz軸に垂直に取
ったものである。
そこで、本発明に係る第1の実施例におけるトルク測
定方法について、断面が円形の受動部材1にトルク11a,
11bがかかった場合、せん断歪をγ、剛性をG、受動部
材1の半径をr、トルクをTとすると、表面1a上でのせ
ん断歪γは、γ=2T/(πr3G)となることは材料力学の
示すところである。従って、半径が一定すなわち断面が
円形ならば表面1aの円周上のどこでも均一なせん断歪γ
が得られる。このとき、表面1aに光弾性皮膜12が形成さ
れていれば、受動部材1の変形に従って光弾性皮膜12も
せん断歪を起こす。そして当然ながら、光弾性皮膜12の
せん断歪も均一である。この歪により光弾性皮膜12の後
述する屈折率楕円体は変形する。このように応力歪によ
る屈折率楕円体の変化を光弾性効果と言う。
さて、一般に光弾性皮膜材料は等方性媒質であるか
ら、歪がないときは媒質の屈折率楕円体は球形である。
従って、そのxy断面は第2図の説明図に示されるように
円形21となる。しかし、ここでトルクによる歪が生じる
と、屈折率楕円体のxy断面はx軸からの角度θ=45度方
向につぶれ、θ=−45度(135度)方向に伸びた楕円形2
2に変形する。そしてこの変形の度合はトルクの大きさ
即ちせん断歪の大きさに比例する。また、トルクの方向
が変わると楕円の伸びる方向とつぶれる方向が逆にな
る。このような性質を持つ光弾性皮膜12の膜厚が均一で
あると、せん断歪が均一であるから光弾性効果も均一に
なる。この光弾性効果が均一であることが、光弾性効果
を利用した、せん断歪を起こすトルクの測定において必
要なトルク測定精度を確保する必要条件である。
このような屈折率楕円体22の媒体を光が通るとその偏
光状態が変化する。第3図(a)および第3図(b)は
入射光の偏光状態14が第2図に示される屈折率楕円体22
のような媒体を通ると、どのような偏光状態15に変化す
るかを示す模式説明図である。第3図(a)は入射光の
偏光状態14を座標系19によって表わしたものであり、こ
こでは代表的な偏光である楕円偏光を例として示されて
いる。また、第3図(b)はその偏光状態14の入射光が
屈折率楕円体22を通った後の光の偏光状態で、第1図の
反射光の偏光状態15に相当し、これも座標系19によって
表わしたものである。楕円偏光が光弾性効果を受けると
このように楕円偏光の長軸と短軸の強度比が変化し、楕
円形が変形する。この場合即ち偏光状態15は偏光状態14
に比較して太くなる。この入射光である楕円偏光の変化
分、例えば楕円の短軸の変化分あるいは長軸の変化分、
短軸と長軸の強度比の変化分または楕円偏光のx成分と
y成分の位相差の変化分などはトルク歪の関数となる。
このような現象および性質がトルクを受ける受動部材表
面に形成された光弾性皮膜による光弾性効果の特徴であ
る。
再び第1図に戻って説明を続ける。このような性質を
もつ光弾性皮膜12に偏光状態が安定した光、即ち偏光状
態の光弾性効果による変化を検出し易い光を入射し、光
弾性皮膜12と受動部材1との境界面で反射させると、そ
の偏光状態は入射光の偏光状態14から変化する。この変
化分だけを検光子16で通過(透過または反射)させ、光
強度検出器18で検光子通過光強度として検出する。この
光強度がトルクの関数であることは、以上の説明から明
かである。トルクが小さい場合、一般に偏光状態の変化
の度合は、トルクの増加とともに変化する単調関数であ
る。また、検光子16は反射光の偏光状態15のうち入射光
の偏光状態14からの変化分17を通す作用があるから、変
化分がないとき、即ちトルクのないときは検光子通過光
強度はゼロである。従って、検光子通過光の強度はトル
クの増加と共に増加する単調増加関数となる。しかし、
どんな関数であるかは、入射光の偏光状態14に依存する
ため、測定の最初に校正データを取る必要がある。トル
ク測定は、この校正データと検光子通過光強度がわかれ
ば原理的に可能となる。以上がこの第1の実施例におけ
るトルク測定方法の動作である。このようにして光を用
いて非接触で簡便にトルク測定が可能となる。
ところで、入射光を直線偏光とし、その偏光の振動方
向を受動部材1の中心線20に対して平行かまたは垂直に
設定すると、トルク検出感度及び精度が向上する。第4
図(a)〜第4図(d)は各々振動方向が異なる4種類
の直線偏光14の入射光が、第2図に示されるような屈折
率楕円体22の媒体を通る時どのような偏光状態15になる
かその偏光状態の変化を示す模式説明図である。第4図
(a)〜第4図(d)において、左方が入射光の偏光状
態14を座標系19によって表わしたもの、右方がその入射
光に対する反射光の偏光状態15を座標系19によって表わ
したものである。第4図(a)および第4図(c)で示
される直線偏光の入射光は、光弾性効果によって楕円偏
光に変換される。第4図(b)および第4図(d)に示
されるように、x軸からの角度θ=45度方向およびθ=
135度方向の直線偏光は、その偏光状態に変化を受けな
い。しかし45度方向および135度方向以外の偏光状態の
光はすべてその偏光状態に変化を受ける。第5図の特性
図に偏光の振動方向のx軸からの角度θと楕円の長軸に
対する短軸の強度比の関係を示す。横軸がx軸からの角
度θであり、縦軸がその強度比で最大値をRmaxとした場
合の楕円の長軸に対する短軸の強度比Rである。
前述したように振動方向がx軸から角度θ=45度及び
θ=135度では強度比はゼロである。しかしθ=0度(1
80度)及びθ=90度、すなわちx方向の偏光(受動部材
の中心線に対して垂直な方向)とy方向(受動部材の中
心線に対して平行な方向)の偏光が入射光の場合、楕円
の長軸に対する短軸の強度比が最大である。このような
関係が、直線偏光の振動方向のx軸からの角度θと楕円
の長軸に対する短軸の強度比Rとの間にはある。
次に、第2の実施例として上記した関係を用いたトル
ク検出感度及び精度のより向上したトルク測定方法につ
いて、関係する図を参照して説明する。第6図および第
7図はそれぞれ振動方向14が受動部材1の中心線20に垂
直及び平行な直線偏光を光弾性皮膜12に入射した様子を
示す斜視説明図で、いずれの図もトルクがかかっていな
い場合である。例えば第7図において、光弾性皮膜12を
成膜した受動部材1に、直線偏光の振動方向14が受動部
材1の中心線20に平行である光を入射すると、トルクが
かかっていない場合には反射光の偏光状態15は直線偏光
のままであるが、トルク11が加わると、反射光の偏光状
態15は第8図の斜視説明図に示されるように楕円偏光に
なる。第4図および第5図によって既に説明したよう
に、直線偏光の振動方向がy軸方向の場合、即ち受動部
材の中心線20に対して振動方向が平行である場合、偏光
状態の変化する度合は垂直である場合と並んで最大であ
る。
しかし、第9図に示されるように入射光の偏光の振動
方向が受動部材1の中心線20に垂直でも平行でもない場
合、第8図の場合と等しい大きさのトルク11a,11bを加
えても反射光の偏光状態15の変化、例えば楕円偏光の短
軸方向の強度変化は、第8図の場合よりも小さいことは
前述した通りである。従って、第8図において偏光状態
15の反射光を、例えば楕円の短軸方向の偏光だけを透過
する性質を有する検光子16に入射すれば、偏光の振動方
向が入射平面に対して垂直である場合(第6図)と並ん
で、検光子透過光強度は最大になる。このような、直線
偏光と楕円偏光の比較は、偏光板、偏光ビームスプリッ
ター、偏光プリズムなどの直線偏光を分離する偏光子を
使用すれば、第3図に示された偏光の変化のようなある
楕円偏光と他の楕円偏光の比較よりはるかに容易に高精
度、高感度で行える。すなわち、検光子16として偏光子
を用い、その偏光子(検光子)を入射光の偏光方向に直
交する偏光方向の光(第8図では楕円の短軸方向の光)
のみを通すように、換言すれば入射光と同じ偏光状態の
光は通さないように配置すれば、反射光の偏光状態のう
ち入射光の偏光状態からの変化分の分離感度が向上す
る。従って、検光子透過光強度の増加と分離感度の向上
との相乗効果によって、偏光状態の変化分の分離のS/N
が向上し、トルク検出感度及び精度が向上する。このよ
うなトルク測定方法は更に第3の実施例ないし第5の実
施例として後に詳しく説明する。
さて、棒状受動部材の多くは金属製であり、その表面
は曲面であることが多い。金属面で光が反射するときに
は、入射光と異なる偏光状態になる現象が他の物質に比
べて強く現われる。しかし、入射平面に対する偏光の振
動面が平行かまたは垂直の場合と、入射角がゼロ度の場
合は、入射光の偏光状態が保たれたまま反射する。
入射平面に対して偏光の振動方向がαの方位角をな
すものとすると、反射光の方位角はαは、tan
(α)P・exp(−iΔ)・tan(α)と表わされ
る。ここで、Pはs成分振幅反射率/p成分振幅反射率
を、Δはp成分とs成分の位相変化の差を、iは虚数単
位を表わす。この式からわかるように、入射光の方位角
αが0度または90度のとき、反射光の方位角αは入
射光の方位角αに等しい。すなわち、入射光の振動方
向が入射平面に対して平行かまたは垂直であれば、反射
による偏光状態の変化はない。
この作用を用いて、反射による光弾性効果によらない
偏光状態の変化を抑制してトルクを測定する場合につい
て関係する図により説明する。第10図は振動方向が入射
平面に平行な入射光の偏光状態を示す斜視説明図であ
る。入射光と反射光によって形成される入射平面23に平
行に入射光の偏光の振動方向を設定し、棒状の受動部材
1に入射させる。この場合は、前述の説明における入射
光の方位角αが0度の場合に相当する。従って、反射
光の方位角αの変化はなく、反射光の偏光状態15は入
射平面23に平行の直線偏光である。第11図の斜視説明図
に示すように入射平面23に対して入射光の振動方向が垂
直な場合も入射光の方位角αは90度であるから、反射
光の方位角αの変化はなく、反射光の偏光状態15は入
射平面23に垂直な直線偏光である。
しかし、第12図の斜視説明図に示されるように入射平
面23に対して入射光の振動方向が平行または垂直ではな
い場合は、入射光の方位角αは0度または90度のどち
らでもないから、反射光の方位角αは変化し、位相変
化の差なども変化するため、反射光の偏光状態15は楕円
偏光に変化する。上述した偏光の変化は受動部材表面を
近似的に平面とした場合であるが、実際は曲面である場
合が多い。その場合は、反射による偏光状態の変化は更
に複雑になる。従って、入射光の振動方向を入射平面に
対して平行かまたは垂直にすることによって、曲面によ
る悪影響を低減する効果も含めて、反射による偏光状態
の変化を抑制できる。
ただ、第1図に示される実施例では、入射角を0度に
することは不可能である。しかし、より0度に近づける
ことによって、反射による偏光状態の変化を小さくでき
る。第13図は金属表面での反射特性の一例を表わす特性
図であり、横軸は入射角、縦軸は直交する偏光状態が反
射によってまじり合う度合P(s成分振幅反射率/p成分
振幅反射率)を表わす。ここでは銀の場合を例として示
す。第13図からわかるように、約15度で0.1%(1/100
0)程度Pが変化する。従って、第14図の斜視説明図に
示されるように入射角24を15度以下に設定すれば、反射
による偏光状態の変化は0.1%以下となり、十分なトル
ク測定精度が得られる。なお、SUS304、真鍮、A1、SS41
等のトルク測定実験結果からも15度以下の場合殆ど測定
誤差がないことが確かめられている。
ところで、棒状受動部材1の表面での反射において
は、入射光がその進行方向に垂直な有限な断面積を持つ
ため、入射光の断面での位置によって入射角が様々にか
わる。第15図の断面説明図は受動部材1の断面形状が円
形で、平面波である入射光の入射及び反射の様子を示
す。円の中心に向かう光の入射角は0度である。しか
し、それ以外の光の入射角は各々異なる。従って、偏光
の振動方向が入射平面に平行かまたは垂直ではない場
合、反射により偏光状態がかなり変化することになる。
そこで、第16図の断面説明図に示すように、焦点25が受
動部材の中心線20上あるシリンドリカルレンズ26を使用
すれば、平面波入射光はレンズによって受動部材1のす
べての面にzx平面上では入射角0度で入射する。従っ
て、zx平面内では反射による偏光の変化が発生する原因
は取り除かれる。しかし、第17図の断面説明図に示すよ
うに、焦点25が受動部材の中心線20上にないシリンドリ
カルレンズ26を使用すれば、zx平面上において平面波入
射光はレンズによって受動部材のすべての面に入射角0
度で入射しない。従って、zx平面内についても入射角に
起因する反射による偏光の変化が発生する。
なお、レンズの焦点を厳密に中心線上に置く必要はな
く、要求されるトルク測定精度によって焦点位置の設定
範囲が決まることは言うまでもない。
また、使用するレンズはシリンドリカルレンズではな
く安価な球面レンズでもよいが、金属表面での反射によ
る偏光状態の変化による悪影響を取り除く効果は減少す
る。
さらに、円柱状の受動部材1にはシリンドリカルレン
ズが適していると考えられるが、他の断面形状を持つ受
動部材1については、その表面に入射角0度で光を入射
するレンズまたはプリズムなどの光学素子を用いればよ
い。
また、検光子16に入射する光は受動部材1と光弾性皮
膜12の境界面で反射した光だけではない。偏光子、レン
ズ26、光弾性皮膜12、受動部材1からの散乱光、偏光
子、レンズ26、光弾性皮膜12表面からの反射光など、ト
ルク測定に利用できる信号光ではない光(ノイズ光)な
ども入射する。しかし、それらの光は一般に強度が低
く、または信号光とは異なる方向に伝ぱんするものが多
い、従って、フィルターで信号光以外の光を遮蔽し、信
号光のみを検光子16に入射すれば、トルク検出精度を向
上できる。第18図、第19図は、信号光以外の光を遮蔽す
るフィルタリング光学系を配設した場合の概念を示す説
明図である。まず第18図によって示すように、焦点25が
受動部材の中心線20上にあるシリンドリカルレンズ26を
使用し、受動部材1と光弾性皮膜12の境界面からの反射
光のうち、受動部材1の表面に入射角0度で入射した光
の反射光のみを平行光にする。従って、信号光(平行
光)以外の光は、レンズ26から十分離れれば発散してし
まい信号光のみが残る。この平行光は、金属表面での反
射による偏光状態の変化による悪影響を受けていない。
この光を、第19図に示すピンホールなどの平行光の断面
形状と同形の穴を有するフィルター27を通すことによ
り、信号光以外の光を遮蔽できる。従って、ノイズ光や
光弾性効果は受けているが反射により偏光状態の変化も
受けているような光は取り除かれ、トルク測定精度が向
上する。
なお、ピンホールなどの平行光断面形状と同形の穴を
有するフィルターを、光路上どこにおいてもノイズ光な
どの遮光を行えるが、最もトルク検出精度に影響を与え
る光学素子である検光子16の前段に配置することが、ト
ルク測定精度を最も多く向上させる。
ところで、ピンホールなどの平行光の断面形状と同形
の穴を有するフィルター27を複数個用い、光路上のレン
ズ、鏡、偏光子などの光学素子の前段および後段に置い
てノイズ光などの遮光を行えばトルク検出精度が上がる
ことは言うまでもない。
なお、シリンドリカルレンズ26は安価な球面レンズで
もよいが、金属表面での反射による偏光状態の変化によ
る悪影響を取り除く効果は多少減少する。
さらに、入射角0度で入射した光の反射光のみを平行
光に変換する光学素子は、シリンドリカルレンズに限ら
ず、棒状受動部材の断面形状に適合したレンズやプリズ
ムなどでよい。
これまでの説明では、入射平面と受動部材の中心線と
が平行な場合について述べてきたが、平行に限る必要は
なく、第20図の斜視説明図のように入射平面と受動部材
の中心線とが垂直でも、また第21図の斜視説明図のよう
に平行と垂直の間の状態でも本発明は適用できる。しか
し、入射光の偏光状態の設定、検光子など光学素子の配
置の行い易い本発明の構成は、入射平面と受動部材の中
心線とが平行かまたは垂直な場合であることは明かであ
る。
次に、本発明の第3の実施例におけるトルク測定方法
について説明する。
この第3の実施例に係るトルク測定方法は、第1の実
施例で用いた光検子16を偏光子とし、更に該偏光子16と
して偏光ビームスプリッターを用い、光源13からの平面
波の光を90度方向に反射させて直線偏光に変換し、この
直線偏光のみをピンホール27に通し且つシリンドリカル
レンズ26を介して光弾性皮膜12と受動部材1との境界面
に垂直に入射させ、その反射光のうち偏光ビームスプリ
ッター16を透過した光の強度を光強度検出器18で測定
し、この測定値に基づいてトルクを測定する(第22
図)。
偏光ビームスプリッター16は、入射光の偏光成分を直
交する偏光成分(直線偏光)に分離して出射する光学素
子である。偏光ビームスプリッター16にいろいろな偏光
状態の光が重ね合わさった光15を垂直に入射すると、当
該偏光ビームスプリッター16が2つのプリズムを張り合
わせたものであることから第23図に示されるようにその
張り合わせ面で直交する偏光成分が分離される。第23図
(a)では張り合わせ面で90度方向に反射された光の偏
光状態17′は第23図(b)に示されるようにz軸方向に
振動する偏光成分(直線偏光)に、また張り合わせ面を
まっすぐに透過した光の偏光状態17は第23図(c)に示
されるようにy軸方向に振動する偏光成分(直線偏光)
になる。このように偏光ビームスプリッター16は入射光
を直交する2つの直線偏光に分離するが、入射光15が第
24図に示されるように偏光ビームスプリッター16に垂直
ではなく斜めに入射すると偏光成分の分離は第24図
(b)および第24図(c)に示されるように不完全にな
る。すなわち、張り合わせ面で反射する光の偏光状態1
7′も透過する光の偏光状態17も直線偏光ではなく第24
図(b),(c)に示されるように楕円偏光である。従
って、このように入射光15が傾いていると完全な直線偏
光は得られない。
また、第25図(a)に示されるように全体として入射
光15は偏光ビームスプリッター16に垂直に入射している
が、入射光15が広がりを持つ場合も偏光成分の分離は不
完全になる。これは光の広がりのために光の大部分が結
果適に傾いて入射したことになるからである。そのた
め、張り合わせ面で反射する光の偏光状態17′も透過す
る光の偏光状態17も直線偏光ではなく第25図に示される
ような楕円偏光である。このように入射光15が広がりを
持つと完全な直線偏光が得られない。なお、入射光15が
広がりではなく狭まりを持つ場合も同じ理由から第25図
(b),(c)に示されるように完全な直線偏光が得ら
れない。従って、完全な2つの直線偏光の分離を行なう
ためには広がり又は狭まりのない光即ち平面波を偏光ビ
ームスプリッター16に垂直に入射することが必要であ
る。
再び第22図を参照して説明を続ける。このような性質
を持つ偏光ビームスプリッター16に光源13からの広がり
の無い光(平面波)を垂直に入射すると90度方向へ反射
した光は直線偏光14となる。そこで、この直線偏光をピ
ンホール27,シリンドリカルレンズ26を通して受動部材
1の中心線20に直交するように光弾性皮膜12を介して受
動部材1の表面1aに入射させる。ピンホール27およびシ
リンドリカルレンズ26の働きは第16図および第19図に関
連して既に説明した通りである。このようにして受動部
材1の表面1aすなわち光弾性皮膜12との境界面に垂直に
入射した光の反射光は、入射時とまったく同じ光路で偏
光ビームスプリッター16に返ってくる。
この光が直線偏光のままであれば、偏光ビームスプリ
ッター16の張り合わせ面ですべて光源13の方向へ反射し
てしまい、透過する光は無いことから、光強度検出器18
の測定値はゼロとなる。しかし、もし光弾性効果を受け
て楕円偏光に変化すると、直線偏光に直交する成分17が
張り合わせ面を透過し、検出器18で透過光の強度が測定
される。この検出された透過光強度は前述したようにト
ルクの関数である。厳密な計算によると、トルクをT,垂
直な成分の強度をIとすると、光のロスが無い場合、I
=I0sin2(K・T)となる。ここで、Kは光弾性皮膜に
依存する定数、I0は光源の強度である。従って、入射直
線偏光の振動方向に直交する偏光成分17の強度Iを測定
すれば受動部材1にかかったトルクTが求められる。し
かし、Kの値は光弾性皮膜の性質に大きく依存するた
め、測定の最初に校正データを取る必要がある。トルク
測定は、この校正データと透過光強度がわかれば原理的
に可能となる。このような第3の実施例に係るトルク測
定方法によれば、非接触で、しかも受動部材への成膜が
簡単でコストが極めて低く、軸方向への小型化が原理的
に光の回折限界まで可能で、更に外部磁気の影響を受け
ないトルク測定を可能にする。
さて、第22図に示された第3の実施例に係るトルク測
定方法では偏光ビームスプリッター16で反射した光を光
弾性皮膜に入射させたが、第26図に示されるように光源
13から偏光ビームスプリッター16を透過した光(直線偏
光)を光弾性皮膜12に垂直に入射し、受動部材1と光弾
性皮膜12との境界面での反射光のうち偏光ビームスプリ
ッター16の張り合わせ面で反射した光の強度を検出器18
で測定しても全く同様の効果を得ることができる。
また、第22図および第26図にそれぞれ示されるトルク
測定方法においてはいずれも偏光ビームスプリッター16
での入射光と反射光とで形成される入射平面と、受動部
材1の中心線20とは平行であったが、これに限定される
ものではなく、第27図に示されるように前述の入射平面
と受動部材1の中心線20とが垂直であってもよいし、ま
た図示してはいないが垂直と平行の間の任意の角度であ
ってもよい。但し、光源13や偏光ビームスプリッター16
などの光学素子の配置を容易に行なうためには、入射平
面と受動部材1の中心線20とは平行又は垂直であること
がよいことは言うまでもない。
更に、前述した第3の実施例に係るトルク測定方法に
おいて、ピンホール27やシリンドリカルレンズ26がなく
ても、又はシリンドリカルレンズが他の非球面レンズや
球面レンズであってもよい。但し、散乱光や迷光の影
響、境界面への垂直入射光以外の光の影響などによりト
ルク測定精度は低下する。
次に、本発明の第4の実施例に係るトルク測定方法に
ついて説明する。第28図には第4の実施例に係るトルク
測定方法を実施する装置が示されている。第28図におい
て、符号28は受動部材1と光弾性皮膜の境界面で反射さ
れた光の位相をλ/4ずらす波長板、29は直線偏光のみを
透過する偏光子16を回転させると同時にその回転角度を
検出する回転機をそれぞれ示している。
第1の実施例で説明したように直線偏光14が屈折率楕
円体22の媒体を通るとその偏光状態が変化し、楕円偏光
になる(第4図)。そして、第3の実施例で説明したよ
うに振動方向の偏光成分17の強度Iを検出器18で検出す
れば受動部材にかかったトルクTが求められる。しか
し、トルク11a,11bの方向が変ってもトルクの大きさが
等しいときは、楕円偏光の回転方向は異なるもののまっ
たく同じ形の楕円偏光が得られるため(第4図(a)お
よび第4図(c))、光強度だけからはトルクのかかっ
た方向までは判断できない。また、ゼロトルクの近傍で
は検出感度は極めて低い。
そこで、この第4の実施例に係るトルク測定方法で
は、検出器18での反射光受光経路にλ/4波長板28を配置
し、楕円偏光をこのλ/4波長板28に入れて直線偏光に変
換し、この直線偏光の振動方向と平面波直線偏光を出射
する光源13、ここではHe−Neレーザーの直線偏光の振動
方向とのなす角φを測定すればトルクの大きさと同時に
その方向もわかる。
この原理を第29図を参照して説明すると、振動方向が
x軸方向である直線偏光が光弾性効果を受けると、例え
ば第29図に符号15で示されるように回転する楕円偏光と
なる。この楕円偏光をλ/4波長板28に入れる。そして、
このλ/4波長板28をx軸方向の偏光の位相が90度遅れる
ように配置する。その結果、出てきた光の偏光状態15は
x軸からφ度傾いた直線偏光15′になる。この傾きはト
ルクの関数であり、前述した式の(K・T)に等しい。
すなわち、φ(T)=K・Tである。この式は傾きφが
トルクに比例することを示している。従って、この直線
偏光の傾きφを測定すれば、かかったトルクの大きさと
方向がわかる。また、検出感度は一定であり、ゼロトル
ク近傍でも感度の低下はない。
そこで、直線偏光の振動方向と光源13の直線偏光の振
動方向との傾き角φ、即ちこの直線偏光のゼロトルクか
らの回転角の測定方法の一例を説明する。偏光子16は特
定の方向の直線偏光のみを透過する光学素子である。第
30図に示されるように、偏光子16に直線偏光15′を入射
する。この直線偏光15′は偏光子16が通す直線偏光の振
動方向の成分15′aとこの成分に垂直な成分15′bに分
解できる。ここで入射直線偏光15′の振動方向と偏光子
16が通す直線偏光15′aの振動方向とのなす角度をψと
する。偏光子16を透過した直線偏光17の強度I1は、成分
15′aの強度と等しく、I1=I0cos(ψ)となる。I0
入射直線偏光15′の強度である。この入射直線偏光15′
の強度が一定な場合、透過光17の強度が一定ということ
は、角度ψが一定である。従って、入射直線偏光15′が
回転した場合、透過光17の強度を一定にするように偏光
子16を回転させ、この回転角度を測定すれば、入射直線
偏光15′の回転した角度がわかる。
ところで、回転角度の測定の実際例を第31図について
説明する。偏光子16を光軸に対して回転する回転板30に
取り付ける。この回転板30は支柱31に固定されたPZT32
の伸縮によって回転する。PZT32の伸縮は電源33によっ
て制御され、この電圧は電圧計34によって測定される。
このような測定装置の操作方法について説明すると、ま
ず、トルクがゼロで、電源33の電圧がゼロの場合の偏光
子16透過光の強度を検出器18で測定し記録する。次にト
ルクを受動部材1に加えると、前述したように直線偏光
15′が回転する。その結果、検出器18の測定値が変化す
る。この変化を戻し記録したゼロトルクでの測定値に一
致するように、電源33の電圧をかけ、PZT32を伸縮させ
て回転板30に取り付けられた偏光子16を回転させる。さ
て、PZT32の伸縮によって回転板30は回転するが、この
時の回転角度は、PZT32の長さの変化とPZT32が回転板を
押す位置の回転中心からの距離Lから求められる。ま
た、PZT32の長さの変化は電源33の電圧がわかれば求め
られる。従って、直線偏光15′の回転角度は電圧計34の
測定値から求められる。
なお、本発明の原理式I=I0cos(ψ)により明らか
なように、ψが90度の場合、入射光強度I0がいくら変動
しても信号光Iはゼロである。従って、検出器18の測定
値を常にゼロにするように偏光子16を回転すれば、光源
13の強度揺らぎ、又は光弾性皮膜12表面の汚れ、或いは
空気の汚れなどにまったく影響されずにトルク測定が可
能である。実際の測定では種々の原因で検出器18に入射
する光強度は変動する。しかし、λ/4波長板28によって
変換された直線偏光15′の傾きφは、強度にはまったく
依存しない。従って、検出器18の測定値を常にゼロにす
るように偏光子16を回転すれば、検出器18への入射光の
強度変動にまったく影響されないトルク測定ができる。
なお、偏光子としては、偏光プリズム,偏光ビームス
プリッター,偏光板などどれでもよく、必要なトルク測
定精度によって選択すればよい。
更に、本発明の第5の実施例に係るトルク測定方法に
ついて説明する。
第32図には第5の実施例に係るトルク測定方法を実施
する装置が示されている。このトルク測定方法による
と、平面波直線偏光を出射する光源、ここではHe−Neレ
ーザー13から出射した平面波直線偏光をシリンドリカル
レンズ26を介して受動部材1と光弾性皮膜12との境界面
1aに照射し、その反射光をシリンドリカルレンズ26,λ/
4波長板28,ピンホール27,光源13の直線偏光又は入射直
線偏光14の振動方向と透過する光の振動方向とのなす角
θが45度以上90度以下である偏光子16,干渉フィルター3
5を介して光強度検出器18で受光する。この時、第33図
に示されるように(第4の実施例に係るトルク測定方法
において第29図で既に説明したが)、λ/4波長板28から
出てきた光の偏光状態15′はx軸からφ傾いた直線偏光
15′になる。この直線偏光15′をx軸からθ傾いた直線
偏光を通す偏光子16に入れると、検出器18で測定される
偏光子透過光強度Iは、I=I0sin2(90−θ+φ
(T))となる。前述したように角度θはここではx軸
からの角度で、45度以上90度以下である。第34図に偏光
子透過光強度Iとトルクの関係を示す。横軸はトルク,
縦軸は光源の強度I0を「1」とした場合の偏光子透過光
強度Iの相対強度である。曲線36は第33図に示された場
合の強度変化で、θ=85度である。また、曲線37は参考
としてλ/4波長板28を用いないで且つ偏光子16の傾きが
90度の場合の強度変化で、即ち第3の実施例のトルク測
定方法で説明したI0sin2(K・T)の曲線である。この
曲線37は式から明らかなように第33図の偏光子16の傾き
θが90度の場合の強度変化と同じになる。このように第
5の実施例に係るトルク測定方法を用いると、曲線37に
比べて曲線36はトルクのかかった方向の判断がつき、ゼ
ロトルクでの感度の低下も低く、トルク測定特性が改善
できる。
なお、前述した式I=I0sin2(90−θ+φ(T))又
は第34図により明らかなように、偏光子16の傾きθの角
度によって検出感度を変更できる。希望の感度に自由に
設定できることは本実施例の大きな特徴である。傾きθ
の角度を90度から小さくしていくと感度が上がるが、45
度を越えて更に小さくして行くと逆に感度が低下してい
く。従って、45度が感度が一番高い。感度調整のために
は、傾きθの角度変化範囲は45度から90度までで十分で
ある。なお、感度の上昇にしたがってゼロトルクでの強
度も増加し、強度揺らぎによるノイズも増加する。すな
わちゼロトルク近傍ではS/Nが下がる。従って、感度とS
/Nを考慮しても最も適した傾きθを決めなくてはならな
い。
また、前述の第4の実施例および第5の実施例のいず
れについても光弾性皮膜での入射光と反射光とで形成さ
れる入射平面と、受動部材1の中心線とは平行であっ
た。しかし平行に限る必要はなく垂直であってもよい。
また、垂直と平行の間の任意の角度であってもよい。し
かし、光源や偏光子などの光学素子の配置を容易に行な
うには、入射平面と受動部材1の中心線とは平行または
垂直がよいことは言うまでもない。
更に、レンズ26,ピンホール27,干渉フィルター35のど
れかがなくても、またはレンズ26がシリンドリカルレン
ズ以外の非球面レンズや球面レンズであっても、本発明
が適応できることは言うまでもない。しかし、散乱光や
迷光の影響、境界面での反射による偏光状態の変化など
により、トルク測定精度は低下する。
ところで、各実施例において受動部1の断面形状は円
形に限る必要はなく多角形でもよい。しかし、前述した
ように表面のせん断歪が均一な円形の棒状受動部材1を
用いれば、最もトルク測定精度がよい。このことについ
て以下に説明する。
各実施例で示された断面が円形の受動部材において
は、すでに均一な光弾性効果が得られ、光弾性効果を利
用したトルク測定においては必要な測定精度が十分確保
できることを述べた。
さてここで第35図に示すように断面形状は円形ではな
く、多角形の場合を考える。この場合、受動部材の表面
1aでのせん断歪は場所により異なる。これは、半径rが
場所により異なるためである。したがって、光弾性効果
も不均一になり、トルク測定精度が低下する。しかし、
せん断歪分布あるいは光弾性効果分布を考慮してトルク
測定を行なえば、トルク測定値の補正が可能であり、測
定精度もある程度向上する。さらに、第36図のように受
動部材1が正多角形であれば、せん断歪分布はどの面で
も同一になり、したがって光弾性効果の分布もどの面で
も同一になる。このような場合はトルク測定の補正が容
易であり、また、反射面が平面であるから、平面波が平
面波のまま反射し、シリンドリカルレンズ26が不用にな
り、入射光および反射光の光路調整が容易であるという
効果はある。
なお、断面形状が円形な受動部材1においては、光弾
性皮膜12の膜厚が不均一であっても、せん断歪が均一で
あるため、光弾性効果の補正は容易である。せん断歪が
均一である場合、光弾性皮膜12の屈折率楕円体の変形は
表面1aの円周上どこでも一定である。したがって、光弾
性効果は膜厚に比例するだけであり、表面1aの円周上ど
こでも一定である。一方、せん断歪が不均一であると、
光弾性皮膜12の屈折率楕円体22の変形は不均一になる。
その結果、光弾性効果は、表面1aの位置によって異なる
膜厚と屈折率楕円体22の複雑な関数となる。したがっ
て、受動部材1の断面形状が円形な場合、円形でない場
合に比べて、光弾性皮膜が不均一なことによる光弾性効
果の不均一を、はかるに容易に補正できる。
さて一般的に、断面形状が円形の棒状(受動部材)
は、旋削によって作られる。その表面1aには、送りマー
クと呼ばれる凸凹形状の切削痕による縞模様がある。こ
のような受動部材1に光が当たって反射すると、表面1a
が凸凹であるため光は散乱してしまう。この場合、正し
い角度での反射光つまり信号光の強度は低下する。さら
に、散乱光の大部分は表面1aで複素屈折率による偏光状
態の変化を受ける。この散乱光がノイズ光となり、光弾
性効果による偏光状態の変化に重なり、信号光のS/Nが
低下する。従って、受動部材1の表面1aは平滑なほどよ
い。これはつまり反射率が高いことである。
また、トルク測定の信号強度は受動部材1の表面1aで
の反射光強度に比例する。一方、ノイズの多くは光弾性
皮膜の表面12aの反射光であり、この強度は光弾性皮膜1
2への入射光強度に比例する。したがって、受動部材1
の表面1aでの反射率が高いほど、光弾性皮膜の表面12a
での反射光強度に対する受動部材の表面1aでの反射光強
度が増加し、S/Nが向上することになる。
以上の2点の問題点を解決する方法としては、受動部
材1の表面1aを平滑にするよりは、平滑で反射率の高い
膜を形成する方が遥かに容易である。第37図に光高反射
膜38を受動部材1の表面1aに形成し、その表面に光弾性
皮膜12を形成した受動部材の断面図を示す。光高反射膜
38は、メッキ法またはスパッタ法または蒸着法またはCV
D(ケミカルベーパーデポジション)法またはPVD(フィ
ジカルベーパーデポジション)法またはエピタキシー法
などで容易に形成できる。このようにして光高反射膜38
を形成すれば、送りマークの凸凹が緩和もしくは消去で
き散乱による信号光強度の低下、ノイズの増加が抑えら
れ、また反射率が増大し信号光強度を増加できる。
また、第38図に示すように光高反射膜38を接着剤39に
よって固着してもよい。この場合、送りマークの凸凹は
完全に消去できる。
また、光弾性皮膜の材料に適した性質は、透明であ
り、光学的にまた材料力学的に等方等質であり、歪によ
る光弾性効果の大きさを表わす光弾性感度が高く、応力
−歪の関係と歪−複屈折の関係が広い範囲で直線的であ
り、残留応力の除去が容易であり、力学的および光学的
なクリープが少なく、さらに成膜し易いことなどであ
る。このような性質を備えた光弾性皮膜の材料として
は、エポキシ系樹脂またはフェノール樹脂またはセルロ
イドまたはポリカーボネイトまたは酸化珪素が適してい
る。
以上の光弾性材料のうち高分子材料は、液体状態のと
きに受動部材1に塗布し、その後硬化させればよく、成
膜方法が容易である。また、切削または研削が容易であ
り、膜厚が管理し易い。さらに、材料も大部分が安価な
ものである。酸化珪素に関してはスパッタ法などにより
均一な膜厚の成膜が行なえる。したがって、製造コスト
が究めて低く抑えられる。
なお、各実施例において、一般に光弾性皮膜12の材料
としては、エポキシ−無水フタル酸系またはアミン系の
エポキシ樹脂とくにエポキシ・ポリサルファイド共重合
体やフェノール樹脂、セルロイド、ポリカーボネイトな
どの安定供給を受けられる安価なポリマーが用いられ、
成膜は受動部材1に液体状のポリマーを塗布し、その後
硬化させれば形成でき、製造コストが極めて低く抑えら
れる。
また、光弾性皮膜12の軸方向の長さは、入射光の進行
方向に垂直な断面の幅程度あれば、ほぼすべての反射光
が光弾性効果を受けたことになる。従って、入射光が直
進する限界(回折限界)である波長程度まで入射光の断
面の幅を狭くできる。すなわち、これら各実施例におけ
るトルク測定方法では、光弾性皮膜の軸方向の長さを、
原理的に波長程度まで短くでき、小型化が容易なトルク
測定装置を実現できる。
なお、光源13から出射される光の偏光状態は、直線偏
光、楕円偏光、円偏光などのどれでもよく(必要があれ
ば偏光子で変換すればよい)、また時間的に変化しても
よい。また、光源の強度も一定である必要はなく時間的
に変化してもよい。しかし、検光子16及び光強度検出器
18によって偏光状態の変化を検出するために、偏光状態
及び強度の時間変化に安定した規則性が必要である。但
し、偏光状態及び強度の時間変化が少ないほど、トルク
測定が容易であることは明らかである。例えば可視レー
ザ光等が適当である。
また、検光子16に関しては、ある特定の偏光状態の光
のみを通す性質があればよく、例えば入射光の偏光状態
からの変化分のみを透過もしくは反射する性質、ある一
定方向の直線偏光のみを透過もしくは反射する性質、あ
る一定の短軸対長軸比をもつ楕円偏光のみを透過もしく
は反射する性質など特に限定するものではない。
更に、光弾性皮膜材料はポリマーや溶融石英等の等方
性媒質に限るものではなく、PbMoO4やLiNbO3などの異方
性媒質でもトルク測定は可能である。異方性媒質の場合
は、屈折率楕円体の変化の様子が等方性媒質の場合(第
2図参照)と異なるが、トルクによって光弾性効果が発
生すれば、原理的にトルク測定は可能である。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明のトルク測定方法によれ
ば、トルクを受ける棒状受動部材に光弾性皮膜を形成
し、この光弾性皮膜に光源から偏光特性が安定した光を
入射し、この入射光を光弾性皮膜と受動部材の境界面で
反射させ、この反射光を特定の偏光状態の光を通す検光
子を通過させ、この検光子通過光の強度を光強度検出器
で検出し、受動部材にかかるトルクを予め求めた検光子
通過光の強度とトルクとの関係から求めるようにしたの
で、光弾性効果即ち光を利用しているため非接触で、外
部磁場の影響を受けることなく、従って電動機など磁気
を用いた回転機などのトルク測定に対して磁気遮蔽など
の機構を必要とせず、簡便で、測定感度の高い且つ高精
度なトルク測定が可能となる。
また本発明のトルク測定方法によれば、トルクを受け
る受動部材に形成された光弾性皮膜に偏光ビームスプリ
ッターを介して直線偏光を入射し、この反射光の強度を
再び偏光ビームスプリッターを介して光強度検出器で検
出することにより、非接触で、しかも受動部材への成膜
が簡単でコストが極めて低く、軸方向への小型化が原理
的に光の回折限界まで可能で、更に外部磁気の影響を受
けないトルク測定を可能にする。
更に、本発明のトルク測定方法によれば、トルクを受
ける棒状受動部材に形成された光弾性皮膜に光を入射
し、その反射光をλ/4波長板を通して直線偏光に変換
し、この直線偏光の回転角度をもとに受動部材にかかっ
たトルクを測定するようにしたので、ゼロトルク近傍で
もトルク検出感度の低下がなく、トルクのかかった方向
の判断ができるという利点を更に得ることができる。
また、本発明のトルク測定方法によれば、トルクを受
ける受動部材に形成された光弾性皮膜に直線偏光を入射
し、その反射光をλ/4波長板を通し、更に光弾性皮膜へ
入射する直線偏光の振動方向と偏光子を透過する光の振
動方向とのなす角が45度以上90度以下である偏光子を透
過した光の強度を検出器で測定し、この測定値により受
動部材にかかったトルクを測定することにより、偏光子
透過光強度とトルクとの関係からトルクのかかった方向
の判断がつき且つゼロトルクでの感度の低下が抑えられ
るだけではなく、感度の変更が可能であり、トルク測定
特性が改善されるという効果を更に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例に係るトルク測定方法を
示す構成図、第2図は本発明に係る光弾性皮膜の屈折率
楕円体の説明図、第3図(a)および第3図(b)は同
屈折率楕円体を通ることによる楕円偏光の偏光状態の変
化の一例を示す模式説明図、第4図(a)〜(d)は各
々本発明のトルク測定方法において入射光が直線偏光の
場合の光弾性効果を示す偏光状態の変化図、第5図は本
発明に係る偏光の振動方向とx軸のなす角と楕円偏光の
長軸と短軸の強度比の関係を示す特性図、第6図は入射
光の振動方向が受動部材の中心軸に垂直な場合の本発明
の第2の実施例を示す斜視説明図、第7図は入射光の振
動方向が受動部材の中心軸に平行な場合を示す斜視説明
図、第8図は第7図の受動部材にトルクが加わった場合
を示す斜視説明図、第9図は入射光の振動方向が受動部
材の中心軸に平行でも垂直でもない場合を示す斜視説明
図、第10図は入射光の振動方向が入射平面に平行な場合
を示す斜視説明図、第11図は入射光の振動方向が入射平
面に垂直な場合を示す斜視図、第12図は入射光の振動方
向が入射平面に平行でも垂直でもない場合を示す斜視説
明図、第13図はこの発明に係る金属反射特性の一例を示
す特性図、第14図は入射角15度以下に設定した場合を示
す斜視説明図、第15図は受動部材表面での反射の様子を
示す説明図、第16図は入射光をレンズで集光する状態を
示す説明図、第17図はレンズの焦点が受動部材の中心線
上にない場合を示す説明図、第18図は反射光をレンズで
平行にした状態を示す説明図、第19図はフィルター(ピ
ンホール)で信号光以外の光を取り除いた状態を示す説
明図、第20図は受動部材の中心線が入射平面に垂直であ
る場合を示す斜視説明図、第21図は受動部材の中心線が
入射平面に垂直でも平行でもない場合を示す斜視図、第
22図は本発明の第3の実施例に係るトルク測定方法を示
す構成説明図、第23図(a)は偏光ビームスプリッター
で入射光を直線偏光に分離して出射する状態を示す説明
図、第23図(b)および第23図(c)はそれぞれ偏光ビ
ームスプリッターで分離された直線偏光の振動方向を示
す説明図、第24図(a)は偏光ビームスプリッターに入
射光が斜めに入った場合の分離状態を示す第23図(a)
と同様な説明図、第24図(b)および(c)は第24図
(a)で示された偏光ビームスプリッターで分離された
振動偏光成分を示す説明図、第25図(a)は入射光が広
がりを持って偏光ビームスプリッターに入射した場合の
分離状態を示す説明図、第25図(b)および(c)は第
25図(a)で示された偏光ビームスプリッターで分離さ
れた振動偏光成分を示す説明図、第26図および第27図は
それぞれ第22図に示された第3の実施例の変形例に係る
トルク測定方法を示す構成説明図、第28図は本発明の第
4の実施例に係るトルク測定方法を示す構成説明図、第
29図および第30図はそれぞれ第4の実施例に係るトルク
測定方法についての原理を示す説明図、第31図は第28図
で示された第4の実施例に係るトルク測定方法における
検光子の回転機を示す構成説明図、第32図は本発明の第
5の実施例に係るトルク測定方法を示す構成説明図、第
33図は第32図に示された第5の実施例に係るトルク測定
方法についての原理を示す説明図、第34図は第5の実施
例について信号光強度とトルクの関係を示す特性図、第
35図は断面多角形の受動部材を示す断面図、第36図は断
面が正多角形の受動部材を示す断面図、第37図は表面に
光高反射膜を直接形成した受動部材を示す断面図、第38
図は表面に光高反射膜を接着によって形成した受動部材
を示す断面図、第39図は従来の非接触トルク測定方法の
1つである磁歪式トルク測定方法を示す構成説明図であ
る。 1……棒状の受動部材、11a,11b……トルク、12……光
弾性皮膜、13……光源、14……入射光の偏光状態、15…
…反射光の偏光状態、16……検光子又は偏光子、17……
検光子通過光の偏光状態、18……光強度検出器、22……
屈折率楕円体、26……シリンドリカルレンズ、27……フ
ィルター(ピンホール)、28……λ/4波長板、29……回
転機。 なお、各図中、同一符号は同一部分または相当部分を示
す。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トルクを受ける棒状の受動部材に光弾性皮
    膜を形成し、該光弾性皮膜に光源から偏光特性の安定し
    た光を入射し、該入射光を前記光弾性皮膜と前記受動部
    材の境界面で反射させ、この反射光を特定の偏光状態の
    光のみを通す検光子を通過させ、この検光子通過光の強
    度を光強度検出器で検出し、前記受動部材にかかるトル
    クを予め求めた検光子通過光の強度とトルクとの関係か
    ら求めることを特徴とするトルク測定方法。
  2. 【請求項2】トルクを受ける棒状の受動部材に光弾性皮
    膜を形成し、光源から偏光ビームスプリッターを介する
    光を前記光弾性皮膜と前記受動部材の境界面に垂直に入
    射し、該境界面から反射した光のうち前記偏光ビームス
    プリッターを介する光の強度を検出器で測定し、この測
    定値より前記受動部材にかかるトルクを測定することを
    特徴とするトルク測定方法。
  3. 【請求項3】トルクを受ける棒状の受動部材に光弾性皮
    膜を形成し、前記光弾性皮膜と前記受動部材の境界面に
    光を入射し、前記境界面から反射した光をλ/4波長板を
    通して直線偏光に変換し、該直線偏光の回転角度をもと
    に前記受動部材にかかったトルクを測定することを特徴
    とするトルク測定方法。
  4. 【請求項4】トルクを受ける棒状の受動部材に光弾性皮
    膜を形成し、前記光弾性皮膜と前記受動部材との境界面
    に直線偏光を入射し、前記境界面から反射した光をλ/4
    波長板を通し、更に前記光弾性皮膜へ入射する直線偏光
    の振動方向と偏光子を透過する光の振動方向とのなす角
    が45度以上90度以下である、偏光子を透過した光の強度
    を検出器で測定し、この測定値により前記受動部材にか
    かったトルクを測定することを特徴とするトルク測定方
    法。
JP25247690A 1990-06-18 1990-09-21 トルク測定方法 Expired - Lifetime JP2600461B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25247690A JP2600461B2 (ja) 1990-06-18 1990-09-21 トルク測定方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16081990 1990-06-18
JP2-160819 1990-06-18
JP25247690A JP2600461B2 (ja) 1990-06-18 1990-09-21 トルク測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04118537A JPH04118537A (ja) 1992-04-20
JP2600461B2 true JP2600461B2 (ja) 1997-04-16

Family

ID=26487196

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25247690A Expired - Lifetime JP2600461B2 (ja) 1990-06-18 1990-09-21 トルク測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2600461B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008069272A1 (ja) * 2006-12-08 2008-06-12 Keio University 光弾性測定方法およびその装置
KR101505943B1 (ko) * 2013-07-22 2015-03-25 경북대학교 산학협력단 토크 변환기, 토크 변환기 제조 방법 그리고 토크 변환기를 이용하는 차량용 변속기

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20140132773A (ko) * 2012-04-23 2014-11-18 쌩-고벵 글래스 프랑스 프리스트레스트 판유리의 블로잉 구조를 측정하는 방법 및 장치
CN106164635A (zh) 2014-04-14 2016-11-23 富士胶片株式会社 应力测定方法、应力测定用构件及应力测定用装置
JP6973324B2 (ja) * 2018-08-10 2021-11-24 Jfeエンジニアリング株式会社 異常検出方法
JP6984562B2 (ja) * 2018-08-10 2021-12-22 Jfeエンジニアリング株式会社 健全性評価方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008069272A1 (ja) * 2006-12-08 2008-06-12 Keio University 光弾性測定方法およびその装置
JP5087753B2 (ja) * 2006-12-08 2012-12-05 学校法人慶應義塾 光弾性測定方法およびその装置
KR101424840B1 (ko) 2006-12-08 2014-08-01 각고호우징 게이오기주크 광탄성 측정방법 및 그 장치
KR101505943B1 (ko) * 2013-07-22 2015-03-25 경북대학교 산학협력단 토크 변환기, 토크 변환기 제조 방법 그리고 토크 변환기를 이용하는 차량용 변속기
US9341525B2 (en) 2013-07-22 2016-05-17 Kyungpook National University Industry-Academic Cooperation Foundation Torque transducer, method for manufacturing torque transducer and transmission for vehicle using torque transducer

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04118537A (ja) 1992-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6515744B2 (en) Small spot ellipsometer
KR100742982B1 (ko) 초점 타원계측기
US7230763B2 (en) Polarizing beamsplitter
US6563593B2 (en) Dynamic angle measuring interferometer
JP2600461B2 (ja) トルク測定方法
US5903352A (en) Apparatus and method for measuring optical anisotropy
JP5900970B2 (ja) 表面プラズモンセンサ、及び屈折率の測定方法
US5838453A (en) Apparatus and method for measuring optical anisotropy
EP0856840A1 (en) Birefringence measuring apparatus for optical disc substrate
JP3331624B2 (ja) 位相差測定方法
JP4455126B2 (ja) 光学センサおよび光学センサの組立方法
JPH02116732A (ja) 光学測定方法及び測定装置
JP4760442B2 (ja) 光学異方性膜の試験方法
JPH04504471A (ja) 物理量を遠隔的に検出する反射作動型検出装置
JP2013072868A (ja) 表面プラズモン共鳴センサシステム
JPH05264440A (ja) 偏光解析装置
JPH09119821A (ja) 光線の入射角の示差測定方法、およびその装置
JP2010091716A (ja) 光弾性変調器およびそれを備えた光弾性測定装置
JPS60211304A (ja) 平行度測定装置
JP2603973B2 (ja) 光学ヘッド
KR20120025257A (ko) 표면 플라즈몬 공명 센서 시스템
JP2533611B2 (ja) 表面あらさ測定装置
JPS5810622A (ja) 光弾性を利用したボルト軸力管理方法
JPH0425747A (ja) 複屈折測定装置
JPH01161124A (ja) 光波長測定方法