JP2598509B2 - ストリップ塗布膜の連続乾燥焼付け方法 - Google Patents

ストリップ塗布膜の連続乾燥焼付け方法

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JP2598509B2 JP1045188A JP4518889A JP2598509B2 JP 2598509 B2 JP2598509 B2 JP 2598509B2 JP 1045188 A JP1045188 A JP 1045188A JP 4518889 A JP4518889 A JP 4518889A JP 2598509 B2 JP2598509 B2 JP 2598509B2
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一男 島田
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、鋼板等のストリップ表面塗布膜の乾燥焼付
け方法に係り、特に熱風による乾燥,焼付け時に起こる
塗布膜の不均一模様を解消する方法に関するものであ
る。
<従来の技術> 従来、鋼板の塗装製品を製造する方法は走行する鋼板
表面に浸漬,スプレー,あるいはロールコータなどの適
当な塗布方法によって、所定の塗布液を塗布した後、所
定の炉内に入れ乾燥,焼付けを行う連続的方法が採用さ
れている。
ところが、この様に連続的に塗布した後、乾燥,焼付
けられた被膜には、不均一な模様が発生し製品外観を損
なうことがある。
そこで均一被膜を得る方法として、特公昭52−31892
号公報には、正転式ロールによる塗布方法において、塗
布ムラ回復現象が起こるようにロール圧下力や被塗布板
表面付着量を制御する方法が、特開昭59−32978号公報
には、塗布液性状を限定し各ロールの下部に受皿を設置
し、全てのロールに塗布液を供給する方法が開示されて
いる。
近年、生産性を高めるためにいわゆる高速処理法が実
施されるようになってきた。これに対応する技術が前記
の引例であるが、これらの技術は塗布方法について着目
したものであり、乾燥,焼付け方法については考えられ
ていない。
一方、乾燥,焼付けに関するものとしては、特開昭61
−274769号公報があるが、表裏面の塗膜の焼付け状態を
同時に制御する方法についてのものであり、塗膜の均一
性に関しては示されていない。
すなわち塗布時に均一塗布を行っても、乾燥,焼付け
過程において、不均一模様が発生したのでは製品価値を
低下させ非常に不経済である。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は前記従来の問題点を解消すべくなされたもの
で、連続的にストリップ表面に塗布された塗布液を均一
に乾燥,焼付ける方法を提供することを目的とするもの
である。
<課題を解決するための手段> 本発明は、ストリップの表裏面に塗布された塗布液を
熱風炉内において熱風を吹き付けて連続的に乾燥焼付け
する際に、熱風速度がXm/secの場所にストリップを走行
させ、この時の熱風吐出口からストリップ表面までの距
離をYcmとしたとき、Yを5以上でかつ熱風速度Xに応
じてYを(0.7X−9)以上に保持し、かつストリップの
表面温度が室温から150℃までの昇温速度を4〜30℃/se
cに制御することを特徴とするストリップ塗布膜の連続
乾燥焼付け方法であり、塗布液としては、リン酸塩系,
クロム酸塩系の1種もしくは2種以上、またはリン酸塩
系,クロム酸塩系の1種もしくは2種以上と有機樹脂の
混合水溶液、または水溶性有機樹脂、または水溶性エマ
ルジョン樹脂等が利用できる。
<作 用> 本発明において、熱風速度がXm/secの場所に塗布板を
走行させこの時の熱風吐出口からストリップ表面までの
距離をYcmとしたとき、Yは5以上、すなわち塗布板の
走行位置は熱風吐出口から5cm以上離れており、かつY
0.7X−9を満足させるものでなくてはならない。
上記の条件を外れた場合、塗布板表面の塗膜に風紋が
発生し、塗膜外観を悪くする。
すなわち、塗布板の走行位置における熱風速度が速く
なれば、塗膜に風紋が発生し、この状態で乾燥,焼付け
を行えば被膜外観は悪い状態となる。このため、風紋を
発生させない状態で乾燥,焼付けを行う必要がある。従
ってYは(0.7X−9)以上に限定される。
一方、塗布板の走行位置が吐出口から5cm未満の場
合、風圧により塗布板が振動して熱風吐出ノズルや熱風
チャンバーに接触し、塗布板表面に疵を発生し、外観の
みならず耐食性を劣化させることから5cm以上に限定し
た。
なお吐出口からの距離の調整は、通板材の炉内張力の
コントロールにより行うことができる。
以上の条件を得るときの熱風吐出口の形状はいかなる
形状でも良い。大切なことは、塗布板の走行位置におけ
る熱風速度と熱風吐出口からの距離であり、さらに鋼板
表面温度において室温から150℃までの昇温速度が4〜3
0℃/secとすることである。
昇温速度が4℃/secより小さいと乾燥,焼付けに要す
る時間が長くなる。あるいは乾燥,焼付けのための炉長
を長くする必要があることから不経済である。
また、30℃/secより昇温速度が速いと、塗膜表面に沸
きが発生し塗膜面に塗膜粉が生じて製品特性を劣化させ
る。
このため、塗布板の乾燥,焼付けに際しては鋼板表面
の温度が室温から150℃までの昇温速度を4〜30℃/sec
に制御する必要がある。
実ラインにおける昇温速度のコントロール方法として
は、通板材の板厚,板幅,通板速度,被膜組成や熱風温
度,熱風速度,熱風吐出口からの通板材の距離など数多
くの因子があり、一定の式とはなり得ない。そこで、炉
内乾燥帯の最後(カテナリー部の最後尾)に表面温度計
を設計し、鋼板表面の温度が150℃となる様に種々の因
子をコントロールする。
例えば、通板速度を2倍とすれば、鋼板表面温度を15
0℃とするために熱風温度,熱風速度,吐出口からの通
板材の距離などを変化させる。このため鋼板表面の温度
が室温から150℃までの昇温速度は2倍となるという具
合である。
なお、鋼板表面温度が150℃となれば塗布液は乾燥す
るため、それ以上の温度では昇温速度あるいは熱風速度
さらには吐出口からの距離には塗膜外観は影響されな
い。
本発明において使用される塗布液としては、りん酸塩
系,クロム酸塩系の1種もしくは2種以上、またはりん
酸塩系,クロム酸塩系の1種もしくは2種以上と有機樹
脂との混合水溶液、または水溶性有機樹脂、または水溶
性エマルジョン樹脂等がある。
本発明でいうところのりん酸塩系としては、例えば亜
鉛,アルミニウム,カルシウム,マグネシウムのりん酸
塩、またはりん酸に亜鉛,アルミニウム,カルシウム,
マグネシウム等の2価または3価の酸化物,水酸化物,
炭酸塩を溶解したもの、またはそれに更に酸化チタン,
コロイド状シリカ,コロイド状アルミナ,硼酸等を1種
もしくは2種以上添加したものである。
次にクロム酸系とは、亜鉛,カルシウム,マグネシウ
ム等の重クロム酸塩、または無水クロム酸に亜鉛,カル
シウム,マグネシウム等の2価の酸化物,水酸化物,炭
酸塩を溶解したもの、またはそれらに更に酸化チタン,
コロイド状シリカ,コロイド状アルミナ,硼酸,有機還
元剤等の1種もしくは2種以上を添加したものである。
さらに、りん酸塩系,クロム酸塩系に混合する有機樹
脂としては、水溶性もしくはエマルジョンタイプのアク
リル樹脂およびその共重合物,酢酸ビニル樹脂およびそ
の共重合物,ブタジエン−スチレン共重合物,アルキッ
ド樹脂,フェノール樹脂,エポキシ樹脂,メラミン樹
脂、またはその変性物等の1種もしくは2種以上を用い
ることができる。
また、有機樹脂単味で塗布しても良い。次に実施例に
ついて説明する。
<実施例> 実施例1 板厚0.50mm,板幅1025mmのJIS S 60相当材(Si:0.1wt
%,C:0.030wt%)について、脱脂後、下記に示す塗布液
を浸漬法により塗布し、熱風炉により下記に示す条件で
乾燥,焼付けを行った。
塗布液A 30%重クロム酸マグネシウム溶液 130重量部 アクリル系樹脂エマルジョン(樹脂固形分:50%) 30重量部 エチレングリコール 10重量部 硼酸 10重量部 乾燥,焼付け条件 熱風温度 乾燥炉 500℃ 焼付け炉400℃ 熱風速度 5〜40m/sec (塗布板が走行する場所) 塗布板と熱風吐出口間の距離 3〜30cm 炉内の通板速度を変えて、板温150℃までの昇温速度
を変更した。
その結果を第1図に示した。図中○印は良好で均一な
塗膜外観が得られたもの、△印は若干風紋が認められる
もの、×印は風紋がはっきりと認められ塗膜外観が悪い
ものである。
これよりY0.7X−9であれば良好な塗膜外観が得ら
れることがわかる。
また は疵発生の認められたものである。
これより、塗布板と熱風吐出口間の距離が5cm未満の
場合、塗布板が風圧により振動し、熱風チャンバーへ接
触し塗布板表面に疵が発生していることがわかる。
さらに鋼板表面温度が150℃までの昇温速度が30℃/se
c超となった場合塗膜面に粉ふき(塗膜が急激に乾燥さ
れるとき膜面で沸騰し、塗膜が微細に割れる)が発生し
た。
実施例2 板厚0.5mm,板幅1025mmのJIS S 60相当材(Si:0.1wt
%,C:0.030wt%)を脱脂後、下記の塗布液B〜Eをそれ
ぞれ塗布し、熱風速度20m/secの場所へ入れ乾燥,焼付
けた。この時の塗布板の熱風吐出口からの距離は10cmで
あり、室温から150℃までの昇温速度は18℃/secであっ
た。
塗布液B 30%第1りん酸マグネシウム溶液 100重量部 無水クロム酸 30重量部 硝酸アルミニウム 30重量部 塗布液C 30%重クロム酸カルシウム溶液 130重量部 エチレングリコール 10重量部 塗布液D アクリル・スチレン系樹脂エマルジョン(樹脂固形分:5
0%) 塗布液E 30%重クロム酸マグネシウム溶液 130重量部 30%第1りん酸マグネシウム溶液 30重量部 エチレングリコール 10重量部 アクリル・スチレン系樹脂エマルジョン(樹脂固形分:5
0%) 30重量部 硼酸 10重量部 得られたそれぞれの塗膜は均一であり、良好な外観で
あった。
比較例1 実施例2の条件中、通板時の張力を変えて、熱風吐出
口からの距離を5cmとした。この時の塗布板に当たる熱
風速度は28m/secであった。また室温から150℃までの塗
布板の昇温速度は26℃/secであった。
得られた乾燥塗膜はいずれも風紋が発生し、商品とは
ならない外観であった。
実施例3 JIS S 9相当材(Si:3.2wt%,C:0.005wt%,板厚
0.5mm)の鋼板を脱脂後、下記の塗布液を塗布し、熱風
速度5m/secの場所へ入れ乾燥,焼付けた。この時の塗布
板の熱風吐出口からの距離は20cmであった。また、室温
から150℃までの昇温速度は13℃/secであった。
処理液F アルキッド/メラミン系水溶性樹脂 得られた塗膜は均一であり、良好な外観であった。
実施例4 実施例3の条件中、通板時の張力を変えて、熱風吐出
口からの距離を5cmとした。この時の塗布板に当たる熱
風速度は19m/secであった。また室温から150℃までの昇
温速度は11℃/secであった。
得られた塗膜は均一であり、良好な外観であった。
比較例2 実施例4の塗布板に当たる熱風速度を25m/secとし
た。昇温速度は16℃/secであった。
得られた塗膜はほぼ均一であるが、若干の風紋による
模様が認められた。
<発明の効果> 以上述べてきたように、本発明により、塗布板の板温
が150℃までの塗布板に当たる熱風速度及び塗布板と熱
風吐出口間の距離を制御することにより、常に均一で良
好な外観を有する乾燥,焼付け塗膜が安定して得られる
ようになった。
【図面の簡単な説明】
第1図は塗布板が走行する場所の熱風速度と熱風吐出口
からの距離が塗膜の均一性に及ぼす結果を示したもので
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島田 一男 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 岡村 進 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭60−257878(JP,A) 特開 昭61−287477(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ストリップの表裏面に塗布された塗布液を
    熱風炉内において熱風を吹き付けて連続的に乾燥焼付け
    する際に、熱風速度がXm/secの場所にストリップを走行
    させ、この時の熱風吐出口からストリップ表面までの距
    離をYcmとしたとき、Yを5以上でかつ熱風速度Xに応
    じてYを(0.7X−9)以上に保持し、かつストリップの
    表面温度が室温から150℃までの昇温速度を4〜30℃/se
    cに制御することを特徴とするストリップ塗布膜の連続
    乾燥焼付け方法。
  2. 【請求項2】塗布液がリン酸塩系,クロム酸塩系の1種
    もしくは2種以上、またはリン酸塩系,クロム酸塩系の
    1種もしくは2種以上と有機樹脂の混合水溶液、または
    水溶性有機樹脂、または水溶性エマルジョン樹脂である
    請求項(1)記載のストリップ塗布膜の連続乾燥焼付け
    方法。
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