JP2597766B2 - レシート取り込み方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、金融機関等に設置され
る自動取引装置において、顧客が取り忘れたレシートや
装置の立ち上がり時のテスト印字を行った際のレシート
あるいは一日の全取引終了後の日計・合計等を印字した
レシート等をレシート取り込み部に取り込むための取り
込み方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】自動取引装置におけるレシート取り込み
機構の従来の技術を以下に図面を用いて説明する。図２
は要部説明図であり、挿入・排出口１にカードを挿入
し、図示しない顧客操作部で取り引きに必要なデータを
入力し、カード認識部２にてカードのストライプデータ
を読み取り、つぎにエンボス読み取り部３にてカードの
エンボス文字を光学的に読み取る。４、５はレシートの
収納ボックスであり、収納ボックス５は補充用である。
レシートは図示しない搬送ベルトあるいはローラによっ
てレシート走行路６を通り、印字部７で取り引きデータ
を印字した後、カット部８でレシートをカットして挿入
・排出口１よりカードと一緒に排出される。９は切り替
えブレードであり、挿入・排出口１より排出されたレシ
ートを顧客が取り忘れて抜き取らなかったり、装置の立
ち上がり時のテスト印字を行ったレシートあるいは全取
り引き終了後の日計や合計等を記録したレシートを取り
込む場合、この切り替えブレード９が図示しないプラン
ジャマグネットの吸引によって矢印方向に押し上げられ
る。そこで、搬送ローラあるいは搬送ベルトを逆方向に
回転させ、レシートを取り込み走行路１０へ導き、レシ
ート取り込み部１１に取り込み、カードはカード走行路
１２を通ってカード取り込み部１３に取り込む。以上の
動作は制御部１４によって制御される。

【０００３】このようなレシートは上記レシート取り込
み部１１に、図３、図４に示す如くフィードローラ１５
ａ、１５ｂに挟持搬送され、間隙をあけて相対向させ、
レシートの両側を支持してレシート取り込み部の真上ま
で走行させてレシートを一時保留するガイド１６ａ、１
６ｂ間に搬送される。１７はレバーであり、図示しない
プランジャマグネットの吸引によってガイド１６ａ、１
６ｂ間に支えられたレシートを矢印方向に押し下げるこ
とにより、取り込み部に取り込んで動作は終了する。レ
シート取り込み部１１にレシートが所定量積層されて一
杯になると、センサー１８ａ、１８ｂがレシートを感知
し、係員操作パネルにレシートが一杯になったことを指
示し、装置は動作を停止して係員はレシート取り込み部
１１のレシートを除去することになる。

【０００４】ところが、レシートは図５に示す如く、静
電気等でカールして湾曲状態となったり斜めになって引
っ掛かったりし、それがセンサー１８ａ、１８ｂによっ
て検知されてしまうことがあり、この場合も係員操作パ
ネルにはレシートが一杯になったことを指示し、マシン
ダウンの状態になってしまい、その度に係員が装置に出
向いてそのようなレシートを押さえ付けたり除去したり
しなければならない問題がある。これが、休日運用時の
無人店舗で発生した場合には、電源が入ったままマシン
ダウンの状態で係員待ちの状態になって事実上使用がで
きないことになる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、レシート取り込み部が一杯でないのにレシートが
カール等してセンサーによって検知されてしまい、係員
操作パネルにはレシートが一杯になったことを指示して
マシンダウンの状態になる点である。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、取り込み部に
取り込まれたレシートが一定量積層されたことを検知す
る検知手段と、レシートを取り込み部の真上まで走行さ
せて一時保留するガイドと、このガイドの上方に位置し
てガイドに支えられているレシートを取り込み部に押し
付けるレバーを備えたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】以上の構成によると、レシート取り込み動作開
始前に、検知手段によってレシートが一定量積層された
状態であることを検知したときに、レバーを上下動させ
てレシートがカールや斜めに引っ掛かっているような異
常な積層状態でない正常な積層状態にし、さらに、検知
手段が検知する際にレバーによってレシートを押さえ付
けて異常な積層状態を検知することがない状態で検知を
行ない、その検知でレシートを検知しないときにのみ取
り込み動作を開始することにより、レシートが一定量積
層されたときにのみ装置が停止することになる。

【０００８】

【実施例】以下に本発明の一実施例を図面を用いて説明
する。なお、装置全体およびレシート取り込み部の基本
構造は上記従来技術と同様であるために詳細な説明は省
略し、同様の符号を用いて説明する。レシート取り込み
部１１には、図３、図４に示す如くフィードローラ１５
ａ、１５ｂによってレシートは挟持搬送され、間隙をあ
けて相対向させ、レシートの両側を支持してレシート取
り込み部の真上まで走行させてレシートを一時保留する
ガイド１６ａ、１６ｂ間に搬送挟持される。１７はレバ
ーであり、図示しないプランジャマグネットの吸引によ
って矢印方向に押し下げられて搬入されてきたレシート
を下に押し付けて収納するものである。以下に図１のフ
ローチャートを用いて顧客の取り忘れ、装置の立ち上が
り時または日計・合計を記録したレシートの取り込み動
作を説明する。 Ｓ１ レシート取り込み動作開始前に、このレシート取
り込み動作の最初のレシートの取り込みか否かを判断
し、最初の取り込みの場合にはＳ２に進む。 Ｓ２ センサーがＯＦＦか否かを判断する。 Ｓ３ センサーがＯＦＦの場合にはレシートをレシート
取り込み部に搬送する。 Ｓ４ プランジャマグネットをＯＮにし、レバーを作動
させてレシートを下に押し付けてレシートを取り込んで
終了する。 以上が基本動作であるが、最初のレシートの取り込みで
なかったり、センサーがＯＦＦにならない場合があり、
その場合について以下に説明する。 Ｓ５ Ｓ１で最初のレシートの取り込みでないと判断す
ると、センサーがＯＦＦか否かを判断してＯＦＦである
とＳ３に進む。 Ｓ６ Ｓ５でセンサーがＯＦＦでない場合、レバーの作
動回数（日計・合計を記録したレシートの場合には複数
枚のレシートが排出されるためにその枚数分のレバーの
押し付け動作が必要となる。）をカウンターにセットす
る必要があり、そのセットがしてあるか否かを判断す
る。 Ｓ７ カウンターがセットしていない場合には必要作動
回数のセットを行う。 Ｓ８ カウンターがセットしてある場合にはプランジャ
マグネットをＯＮにしてレバーを作動させてレシートを
下に押し付けてレシートを取り込み、レバーはその下が
ったままの状態にしてレシートを押圧状態にしておく。 Ｓ９ センサーがＯＦＦか否かを判断する。 Ｓ１０ センサーがＯＦＦでない場合、つまりセンサー
がＯＮであると、この場合にはレシートがレシート取り
込み部に一杯の状態であることになり（Ｓ８でレバーは
下がったままの状態でレシートを押圧状態としてあるた
めにレシートがカール等している状態ではなく正常な積
層状態である。）、フルエラーの状態となって装置は停
止する。 Ｓ１１ センサーがＯＦＦであると、レシートは一杯で
ない状態であるためにプランジャマグネットをＯＦＦに
してレバーを上方に戻す。 Ｓ１２ レシートをレシート取り込み部に搬送する。 Ｓ１３ プランジャマグネットをＯＮにし、レバーを作
動させてレシートを取り込む。 Ｓ１４ 設定してあるカウンターの回数から一回分引
く。 Ｓ１５ カウンターが０か否かを判断し、０の場合には
終了する。 Ｓ１６ カウンターが０でない場合には、まだレシート
が出てくるためにＳ８以降をカウンターのセット回数だ
け繰り返し作動し、搬送されてくるレシートがなくなる
と終了する。 Ｓ１７ Ｓ２でセンサーがＯＦＦでなくＯＮの場合、レ
シートがセンサーに検知される状態になっている。そこ
で、プランジャマグネットのＯＮ、ＯＦＦを繰り返して
レバーを上下の往復運動させ、これによってレシートが
カールしていたり斜めに引っ掛かっていたりしている場
合には正常な積層状態にする。 Ｓ１８ そこで、センサーがＯＦＦか否かを判断し、Ｏ
ＦＦの場合には検知されたレシートが排除されたことに
なってＳ３に進み、ＯＦＦでない場合にはまだレシート
が送られてくる場合があるためにＳ６に進む。

【０００９】

【発明の効果】以上詳細に説明した本発明によると、レ
シート取り込み部のセンサーがレシートを検知した場
合、レシートを取り込み部に押し込むレバーを複数回上
下動させてレシートがカールしていたり斜めに引っ掛か
っていたりしている状態をなくした正常な積層状態でレ
シートの積層状況を判断し、また、レシートをレバーで
押さえ付けた状態でセンサーで監視するために確実な積
層状態でレシートの積層状況の判断を行うことができる
ことになる。その結果、レシート取り込み動作が発生し
た場合、レシート搬送前にセンサーによってレシート取
り込み部のレシート積層状況を把握し、レシートが一杯
状態になっていることやレシートがカール等している偽
一杯状態を判断することができることになる効果を有す
る。また、顧客が取り忘れたレシートや装置の立ち上が
り時のテスト印字等を行った際のレシートの確実な積層
ばかりでなく、一日の全取引終了後の日計・合計等を印
字した仕様通りに決められた複数枚のレシートも確実に
取り込むことができるために装置を自動閉鎖し、電源を
切ることができるようにすることが可能となる効果を有
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例を示すフローチャートである。

【図２】自動取引装置の要部説明図である。

【図３】レシート取り込み部の側面図である。

【図４】レシート取り込み部の正面図である。

【図５】レシートがカールした状態の説明図である。

【符号の説明】

１１ レシート取り込み部 １５ａ、１５ｂ フィードローラ １６ａ、１６ｂ ガイド １７ レバー

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 取り込み部に取り込まれたレシートが一
   定量積層されたことを検知する検知手段と、間隙をあけ
   て相対向させ、レシートの両側を支持してレシート取り
   込み部の真上まで走行させてレシートを一時保留するガ
   イドと、このガイドの上方に位置し、ガイドの間隙間を
   ガイドで支持されるレシートに対して直交する方向に作
   動して両側をガイドに支えられているレシートを取り込
   み部に押し付けるレバーを備え、レシート取り込み動作
   開始前に、上記検知手段によってレシートが一定量積層
   された状態であることを検知したときに、レバーを上下
   動させてレシートを積層状態にし、さらに、検知手段が
   検知する際にレバーによってレシートを押さえ付けて検
   知を行ない、その検知でレシートを検知しないときにの
   み取り込み動作を開始することを特徴とするレシート取
   り込み方法。