JP2597754B2 - 基板の回転補正方法 - Google Patents

基板の回転補正方法

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JP2597754B2
JP2597754B2 JP41024890A JP41024890A JP2597754B2 JP 2597754 B2 JP2597754 B2 JP 2597754B2 JP 41024890 A JP41024890 A JP 41024890A JP 41024890 A JP41024890 A JP 41024890A JP 2597754 B2 JP2597754 B2 JP 2597754B2
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喜之 中澤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、膜厚測定装置などの各
種特性測定装置において、半導体ウエハなどの基板を位
置決めする方法に係り、特に、基板上に形成されたスク
ライブラインを検出して、基板を回転補正する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体の測定工程や検査工程、
半導体製造工程などにおいて、微細パターンが形成され
た基板の位置合わせを行う場合、基板表面を拡大撮像
し、得られた画像の所定位置(例えば画像の中央位置)
に、基板上の所要個所(例えばスクライブラインの交差
領域の中央)の像が位置する関係になるように、撮像手
段に対する基板の位置、すなわち前記の目標とする位置
関係に対する直交2軸方向(X,Y方向)のズレ量を検
出し、このズレ量を補正する。このとき、位置合わせの
対象となる基板に、回転方向のズレが生じていると、上
記のような直交2軸方向の座標移動のみでは、正確な位
置合わせができないので、その前段階として、基板の回
転補正を行う必要がある。
【0003】基板の回転補正を行うにあたり、基板にお
けるスクライブラインを回転補正の指標として利用する
手法が知られている。かかる手法では、前段として基板
表面の拡大撮像画像の中から、スクライブラインを検出
する工程と、後段として前記拡大撮像画像におけるスク
ライブラインの向きを算出する工程とが必要であるが、
従来、その前段階をなす拡大撮像画像の中からスクライ
ブラインを検出する方法として、いわゆる2値化処理と
称される方法が知られている。
【0004】この方法は、基板表面を撮影した多階調画
像を、例えばモード法と呼ばれる手法で設定した階調値
を閾値に設定して、2値画像に変換することで、画像中
のスクライブラインを検出するものである。
【0005】以下、図11および図12を参照して、スクラ
イブラインを検出する従来手法を説明する。図11は基板
表面の一部(スクライブラインが交差した領域)の拡大
撮像画像であり、図中、SXはX方向のスクライブライ
ン、SYはY方向のスクライブラインである。
【0006】いわゆるモード法は、図11のような撮像画
像の階調値ヒストグラムが図12に示すような双峰性を示
す場合に、ピーク間の谷部分に閾値THを設定し、これ
によって撮像画像を2値化処理するすることによってス
クライブラインを検出している。このようにして前段階
でスクライブラインが検出されると、2値化処理された
拡大撮像画像に対して、パターン認識の手法を駆使して
このスクライブラインを有する基板と撮像手段との回転
角度誤差が算出され、その誤差を打ち消すように、基板
を載置するθステージが駆動される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようなモード法を用いた2値化処理によるスクライブ
ラインの検出方法には、次のような問題点がある。
【0008】すなわち、前記2値化処理は、基板表面を
撮影した画像において、スクライブラインの領域はスク
ライブラインに特有の或る階調値であり、スクライブラ
イン以外の領域(主として回路パターンが形成される領
域なので以下、「パターン領域」と称する)はスクライ
ブラインとは異なる特有の階調値を取り、図12に示すよ
うに双峰性を示す階調値ヒストグラムの状態にあること
を前提としている。
【0009】しかし、半導体製造の各工程ごとに基板
は、その表面の状態が、多種多様な様相を呈しており、
全ての基板が、かかる前提に合致するのでは無く、前記
方法では、スクライブラインを検出するのが困難なこと
が多々ある。
【0010】例えば、パターン領域に或る種の膜しか形
成されていなくて、パターン領域とスクライブラインの
領域とで反射光の強度がほとんど同じような場合、その
階調値ヒストグラムは、図13(a)に示すような単峰性
を示す。また、半導体製造の或る段階では、パターン領
域中の様々な場所ごとに種々異なる膜が形成され、その
階調値ヒストグラムは、図13(b)に示すような3つ以
上の峰を示す。
【0011】そのため、従来法によれば、閾値の設定が
困難になり、2値化処理そのものができないために、ス
クライブラインの検出が困難で基板の回転補正が不能に
なることが多いという問題点がある。
【0012】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、多様な基板に対してスクライブライン
を確実に検出して、基板を精度よく回転補正することが
できる基板の回転補正方法を提供することを目的として
いる。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、本発明は、拡大撮像した基板のスクライブラインの
像が所定の方向と、平行になるように、撮像光学手段と
基板とを回転補正する方法において、前記撮像光学手段
が落射顕微光学系であり、スクライブラインの交差領域
を撮像した多階調データに対して、画像内の前記所定の
方向と平行な各画素列について、階調値の積分処理を行
う積分処理過程と、前記積分処理で得られた前記所定の
方向と垂直な方向に並べられた積分データを微分処理す
る微分処理過程と、前記微分処理過程で得られた微分デ
ータのピーク値を検出するピーク値検出過程とを含み、
前記微分データの上下変動幅が最大となる向きへ、前記
撮像光学手段と基板とを相対的に回転変移させる回転補
正過程と、を備えたものである。
【0014】前記微分データの上下変動幅が最大となる
向きへ、撮像光学手段と基板とを相対的に回転変移する
手法は、特に限定しないが、例えば、基板と撮像光学手
段とを相対的に回転変位させて得られた少なくとも3箇
所の回転変位位置における各微分データの上下変動幅を
検出し、それら3箇所での微分値の上下変動幅を、近似
多項式に、すなわち回転変位を変数とする微分データの
上下変動幅の関数に近似するとして予め定めた近似多項
式に当てはめて、微分値の上下変動幅が極大値を示す角
度位置を算出し、基準位置からの前記角度位置の変位量
を回転誤差とする手法や、
【0015】基板と撮像カメラ系を相対的に微小角度ず
つ順に回転変位させて、各回転変位位置における微分デ
ータの上下変動幅を順に比較し、前記上下変動幅が極大
となる角度位置を求め、基準位置からの前記角度位置の
変位量を回転誤差とする手法がある。
【0016】
【作用】本発明の作用は次のとおりである。基板表面に
おいてパターン領域は、半導体回路を構成するように種
々の膜が形成され、スクライブラインより1層ないしそ
れ以上多くの膜を有しているため、スクライブラインの
エッジは、パターン領域との高低差による段差のため、
基板表面上で傾斜している。
【0017】ところで、落射顕微光学系で基板を撮影し
た画像では、基板を照明するのは対物レンズから出射さ
れた光に限られ、かかる照明光はスクライブラインのエ
ッジに照射されると、スクライブラインのエッジが傾斜
しているが故に、落射顕微光学系の入射瞳の外へ反射し
てしまうから、この画像においてスクライブラインのエ
ッジ部分で階調(明るさ,光強度)値が急激に変化す
る。
【0018】したがって、本発明の積分処理過程におい
て、スクライブラインを含む多階調画像データを、撮像
カメラ系の基準軸方向の各画素列について、階調値の積
分を順に求めると、スクライブラインのエッジを通る画
素列領域で、積分データが変化する。
【0019】そして、微分処理過程において、各画素列
の積分データの変化の度合、すなわち、前記積分データ
を微分処理した微分データを得て、この微分データのピ
ーク値をピーク値検出過程で求める。この微分データの
ピーク値は、基板のスクライブラインと、撮像光学手段
との回転ズレ量に応じて変化する。つまり、基板と撮像
光学手段との間の回転ズレ量が小さいほど、積分データ
の変化の度合が大きいので、前記微分データのピーク値
が大きくなる(負のピーク値では小さくなる)。このよ
うに、基板の回転誤差と、各画素列の階調値の積分デー
タを微分して得られた微分データの上下変動幅との間に
は相関関係があるので、回転誤差検出過程では、基板の
複数個所の回転角度位置においてそれぞれ得られた微分
データの上下変動幅に基づき、基板と撮像光学手段との
間の回転ズレ量を検出し、回転補正過程では、この回転
ずれ量に基づき、基板と撮像光学手段を相対的に回転変
位させて、基板の回転誤差を実質的に補正する。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。第1実施例 図1は本実施例で使用される膜厚測定装置の概略構成を
示したブロック図である。ここでは、本発明方法が適用
される装置の一例として膜厚測定装置を挙げているが、
本発明方法は、スクライブラインの検出を利用した位置
決め機構を備えた、例えば各種の特性測定装置にも適用
することができる。
【0021】図1において、符号Wは表面にスクライブ
ラインが形成された半導体ウエハなどの基板である。基
板Wは直交する2方向(X,Y方向)に水平移動するX
Yステージ1aと回転移動するθステージ1b上に載置
されている。符号2は、基板Wに対向配置された対物レ
ンズであり、光源3から照射された照明光はハーフミラ
ー4および対物レンズ2を介して基板W上に落射され
る。基板Wからの反射光は対物レンズ2、ハーフミラー
4を介してハーフミラー5に入射し、その一部は反射さ
れてテレビカメラ6に入射して基板Wの表面が拡大撮像
される。前記光源3、ハーフミラー4、対物レンズ2お
よびハーフミラー5からなる一連の光学手段で落射顕微
光学系を構成する。なお、本発明に係る方法を実施する
に要する光学系は図1に示す構造に限定されるものでは
なく、落射顕微光学系を構成するものであればよい。
【0022】基板Wの表面の多階調画像は、後述する位
置合わせ処理を行う画像処理ユニット7を介してCRT
8に与えられて、基板Wの表面の拡大画像が映し出され
る。画像処理ユニット7は、後に詳述する回転補正処理
によって、基板Wのスクライブラインと撮像カメラ系の
基準軸であるX軸あるいはY軸との回転誤差を検出し
て、XYθステージ駆動回路9を介してθステージ1b
を駆動することにより、基板を回転補正する。基板の回
転誤差が補正されると、画像処理ユニット7は、基板W
のスクライブラインと撮像カメラ系の基準軸X,Y軸と
の移動誤差を検出し、その移動誤差だけXYθステージ
駆動回路9を介してXYステージ1aを移動させて基板
Wの位置補正を完了する。
【0023】このように位置合わせされた後、基板Wの
膜厚測定スポットからの反射光が、対物レンズ2、ハー
フミラー4,5を介して分光器10に入射して、膜厚測定
が行われる。
【0024】以下、図2のフローチャートを参照して、
本実施例における基板の回転補正処理動作について説明
する。なお、回転補正処理の後に、続いて行われる移動
誤差の補正処理は、本発明の要旨とするところでないの
で、その説明は省略する。
【0025】ステップS1,S2:画像処理ユニット7
内にある、画像取り込み回数を計数するためのカウンタ
をリセットした後、テレビカメラ6によって撮像された
基板Wのスクライブライン領域の拡大多階調画像を画像
処理ユニット7に取り込む。画像処理ユニット7に取り
込まれた画像は、前記したように落射顕微光学系を介し
て撮影された画像であるため、基板Wにおけるスクライ
ブラインのエッジで、その階調値が変化する。
【0026】これは、基板表面において、スクライブラ
イン領域とパターン領域との高低差による段差のため、
スクライブラインのエッジ部分では、対物レンズ2から
出射された照明光が、対物レンズ2の入射瞳の外へ反射
してしまい、テレビカメラ6へは向かわないからであ
る。
【0027】なお、虫めがねで基板表面を観察した場合
や、自然光で基板表面を撮影した場合には、広範囲な向
きからの光で基板が照明されるので、スクライブライン
のエッジが暗く(小さな階調値で)見えたり撮影される
と言ったことはない。本発明において、前記したように
スクライブラインのエッジで階調値が変化するのは、本
発明では、落射顕微光学系で基板表面を撮影するからで
ある。
【0028】図3(a)は、基板Wが初期位置(ここで
は、初期位置を0°とする)にあるときに、画像処理ユ
ニット7に取り込まれてCRT8に映し出された基板W
の表面の多階調画像を示している。同図に示すように、
未だ回転補正されていない基板Wは、撮像カメラ系の基
準軸(ここでは、Y軸を基準にしている)に対して、a
°の回転誤差がある。
【0029】ステップS3:画像処理ユニット7に取り
込まれた多階調画像について、撮像カメラ系の基準軸で
あるY方向の各画素列の画像データを各々積分する。具
体的には、図3(a)に示すように、この図の左上端を
原点(0,0)とすると、Y=0のX方向の直線上に並
んだ各画素Lx0,Lx1,…,Lx255 を起点として、各
々Y=0からY=239 まで延びるY方向と平行な256 本
の画素列の各々について階調値を積分( 積算) する。図
3(b)は、このようにして得られた、Y方向階調積分
値の分布図である。同図において、縦軸は最大の積分値
を『1.0』に置き換えて換算した積分値を示してい
る。
【0030】上述したように、落射照明によって基板W
の表面を撮像すると、図3(a)に示したスクライブラ
イン領域(斜線領域)のエッジで階調値が変化するの
で、同図(b)に示すように、Y方向のスクライブライ
ンのエッジを横切る画素列領域Eの積分データは変化し
ている。
【0031】ステップS4:ステップS3で得られた25
6 個の積分データを微分処理する。図3(c)は、この
ようにして得られた、微分値の分布図である。この微分
値の分布図には、図3(b)に示した積分データの傾き
の度合に応じた、正負の四つのピークが現れる。
【0032】ステップS5:ここでは、ステップS4で
求めた微分値の上下変動幅、すなわち最大ピーク値の絶
対値と最小ピーク値の絶対値との和D0 を求める。上下
変動幅D0 は、撮像カメラ系の基準軸に対する基板Wの
スクライブラインの回転誤差が小さいほど大きくなる。
【0033】ステップS6〜S8:ステップS1〜S5
の処理によって、初期位置にある基板Wについて上下変
動幅D0 を検出すると、画像処理ユニット7内のカウン
タを『1』だけカウントアップし、カウンタの計数値が
『1』であれば、基板Wが載置されているθステージ1
bを、例えば時計方向に予め定められた角度αだけ回転
する。
【0034】そして、ステップS2に戻り、上述と同様
に、その位置での画像データを取り込み、続いて、基準
方向の積分処理(ステップS3)、微分処理(ステップ
S4)を行った後、上下変動幅D1 を求める(ステップ
S5)。図4(a)は、このときに画像処理ユニット7
に取り込まれた基板Wの多階調画像を示し、図4(b)
は撮像カメラ系の基準軸Yに沿った各画素列の積分値の
分布図を示し、図4(c)は同図(b)の微分値の分布
図である。図示した例では、角度αの回転変位により、
Y方向のスクライブラインと撮像カメラ系の基準軸Yと
の傾きが、図3の初期位置よりも大きくなっているの
で、図4(b)の積分値の傾きはより緩くなっており、
したがって、図4(c)に示した上下変動幅D1 の値も
小さくなっている。
【0035】ステップS9,S10:上下変動幅D1 を検
出すると、前記カウンタが更にカウントアップされて、
その計数値nが『2』になるので、ステップS9からス
テップS10に進む。このステップS10では、基板Wをそ
の位置から、反時計方向に2α°だけ回転変位させる。
【0036】そして、前述したステップS2〜S5と同
様の処理を行い、その位置における上下変動幅D2 を検
出する。図5(a)は、このときに画像処理ユニット7
に取り込まれた基板Wの多階調画像を示し、図5(b)
は撮像カメラ系の基準軸Yに沿った各画素列の積分値の
分布図を示し、図5(c)は同図(b)の微分値の分布
図である。図示した例では、角度−2αの回転変位によ
り、Y方向のスクライブラインと撮像カメラ系の基準軸
Yとの傾きが、図3の初期位置と図4の回転変位位置と
の中間になっているので、図5(c)の上下変動幅D2
は、上下変動幅D0 とD1 の中間に属する値になってい
る。
【0037】ステップS11,S12:以上のようにして、
基板Wの初期位置、角度α°の回転変位位置、および角
度−2α°の回転変位位置での上下変動幅D0 ,D1
2 をそれぞれ検出すると、初期位置における上下変動
幅D0 に対する、回転変位位置における上下変動幅
1 ,D2 の大小関係を判断する。上下変動幅D0 が、
上下変動幅D1 ,D2 よりも大きい場合(上述した図3
〜図5の例の場合)、上下変動幅D0 ,D1 ,D2 は図
6のような関係になり、同図に鎖線で示したように近似
的に2次曲線上の点として表すことができ、後述するよ
うに、その極大値の角度位置aは比較的精度よく求める
ことができる。
【0038】一方、上下変動幅D0 よりもD1 またはD
2 の方が大きい場合は、各上下変動幅D0 ,D1 ,D2
が、図6の極大値よりも左側、あるいは右側に偏るの
で、極大値の角度位置の検出精度が悪くなる。そこで、
このような場合にはステップS13に進む。
【0039】ステップS13:ここでは、回転変位角度α
をさらに大きな値(α+Δα)に設定する。そして、上
述したステップS1〜S10の処理を繰り返し実行して、
ステップS11,S12の各条件を満足するような上下変動
幅D0 ,D1 ,D2 を検出する。
【0040】ステップS14:上述したように、上下変動
幅D0 ,D1 ,D2 は、近似的に図6に示したような2
次曲線上の点として表すことができる。この2次曲線
は、撮像カメラ系の基準軸に対する基板Wの回転誤差に
関連した上下変動幅の変化、すなわち、各画素列の積分
データの変化の度合を示している。撮像カメラ系の基準
軸と基板Wのスクライブラインの方向とが一致していた
場合、各画素列の積分データの変化の度合、すなわち、
その微分データの上下変動幅は最も大きくなるので、逆
に前記2次曲線が極大値DMAX をとる回転角度位置aを
求めることにより、撮像カメラ系の基準軸に対する基板
Wの回転角度誤差を算出することができる。
【0041】したがって、このステップS14では、上述
の各処理によって求められた上下変動幅D0 ,D1 ,D
2 を、次に示す近似多項式に代入することによって、極
大値DMAX をとる回転角度位置aを求める。
【0042】極大値DMAX を求めるための近似多項式は
次式(1)によって表される。 y=AX2 +BX+C ……(1) 上式(1)において、yはピーク値、Xは回転角度位
置、A,B,Cは未知の係数(A<0)である。
【0043】極大値DMAX をとる回転角度位置aは、上
式(1)の1次微分が『0』になる値であるから、次式
(2)で得られる。 a=−B/2A ……(2)
【0044】未知の係数A,B,Cを決定するために、
上下変動幅D0 ,D1 ,D2 を(1)式にそれぞれ代入
すると、次のようになる。 D0 =C ……(3) D1 =Aα2 −Bα+C ……(4) D2 =Aα2 +Bα+C ……(5)
【0045】上式(3)〜(5)を解くことにより、係
数A,Bは次のように表すことができる。 A=(D1 +D2 −2D0 )/2α2 ……(6) B=(D1 −D2 )/2α ……(7)
【0046】上式(6),(7)を(2)式に代入する
と、極大値DMAXをとる回転角度位置aは、次式(8)
のように表される。 a={(D2 −D1 )/(D1 +D2 −2D)}×α/2 ……(8)
【0047】すなわち、検出された上下変動幅D0 ,D
1 ,D2 および所定の回転変位角αを、上式(8)に当
てはめることにより、極大値DMAX をとる回転角度位置
aを求めることができる。
【0048】ステップS15:基板Wは、ステップSS11
およびS12でD0 −D1 >0およびD0 −D2 >0のい
ずれをも満足する上下変動幅D0 が得られた位置におい
て、撮像カメラ系の基準軸に対して、ステップS14で求
められた角度a°だけ回転変位しているのであるから、
前記D0 が得られた位置を基準にして、θステージ1b
を−a°の角度に位置するように回転させて、基板Wの
スクライブラインを撮像カメラ系の基準軸に一致させる
ことにより、基板Wの回転補正を行う。
【0049】なお、上述の実施例では積分データの上下
変動幅の変化を、2次多項式で近似したが、さらに厳密
な近似多項式を用い、その近似多項式が極大値をとる回
転角度位置を求めて回転補正を行うようにしてもよい。
【0050】第2実施例 第1実施例では、異なる3つの回転角度位置における上
下変動幅を、予め定められた近似多項式にあてはめて、
基板Wの回転誤差を検出するようにしたが、第2実施例
では、基板と撮像カメラ系を相対的に微小角度ずつ順に
回転変位させて、各回転変位位置における微分データの
上下変動幅を順に比較し、前記上下変動幅が極大となる
角度位置を求め、基準位置からの前記角度位置の変位量
を回転誤差として検出している。
【0051】以下、図7および図8に示したフローチャ
ートを参照して説明する。ステップN1:基板Wの回転
誤差を効率的に検出するためには、基板Wをどちらの方
向に回転変位させていくのがよいかを決定する。具体的
には、図8に示す処理が行われる。
【0052】すなわち、画像処理ユニット7内のカウン
タをリセットし(ステップN11 )、初期位置での画像
データを取り込む(ステップN12 )。そして、実施例
1で説明したと同様に、撮像カメラ系の基準軸方向の各
画素列の画像データを積分し(ステップN13 )、その
積分データを微分処理し(ステップN14 )、微分デー
タの上下変動幅D0 を検出する(ステップN16 )。
【0053】次に、前記カウンタを『1』だけカウント
アップし(ステップN17 )、カウンタの計数値nが
『1』であれば、θステージ1bを、例えば時計方向に
微小角度Δθだけ回転する(ステップN19 )。そし
て、ステップN12 に戻って、その位置における画像デ
ータを取り込んで、上述と同様に上下変動幅D1 を検出
する。
【0054】以上のようにして、初期位置での上下変動
幅D0 と、時計方向にΔθだけ回転変位した位置での上
下変動幅D1 が求まると、上下変動幅D0 ,D1 の大小
関係を比較する(ステップN110)。図9aに示すよう
に、上下変動幅D1 の方がD0 よりも大きい場合は、基
板Wを時計方向に変位させることにより、撮像カメラ系
の基準軸とスクライブラインとをより速く一致させるこ
とができるで、この場合は回転方向設定用のフラグFを
『1』にセットする(ステップN111)。一方、図9b
に示すように、上下変動幅D0 の方がD1 よりも大きい
場合は、ステップN19 の回転変位方向とは逆の方向に
変位させた方が効率的であるので、フラグFを『0』に
セットする(ステップN112)。
【0055】上述のようにして、回転方向を決定する
と、θステージ1bを初期位置に戻し(ステップN
13)、次のステップN2に進む。ステップN2〜N
4:前記フラグFが『1』であるかどうかを判断し、F
=1であれば、θステージ1bを時計方向に微小角度Δ
θだけ回転変位する。フラグF=0であれば、θステー
ジ1bを反時計方向に微小角度Δθだけ回転変位する。
【0056】ステップN5〜N8:微小回転変位した位
置で、基板Wの画像データを取り込み、上述したと同様
に、撮像カメラ系の基準軸に沿った各画素列の画像デー
タを積分処理し、この積分データを微分処理し、得られ
た微分値の上下変動幅Dn を検出する。
【0057】ステップN9:今回の画像データの取り込
みによって得られた上下変動幅Dn と、前の回転変位位
置での上下変動幅Dn-1 とを比較する。今回の上下変動
幅Dn が、前回の上下変動幅Dn-1 よりも大きい場合
は、前回の上下変動幅Dn-1 は、前述した極大値ではな
いので、ステップN2に戻り、θステージ1bを更に、
Δθ(あるいは、−Δθ)だけ微小回転変位する。そし
て、その位置での基板Wの画像データを取り込んで、新
たな上下変動幅を検出し、ステップN9の判断を行う。
ステップN9の判断で、Dn-1 −Dn >0が成立するま
で、ステップN2〜N9の処理を繰り返し行う。
【0058】ステップN10:図10に示すように、Dn-1
−Dn >0の関係が成立すれば、上下変動幅Dn-1 は極
大値であると判断し、θステージ1bをΔθだけ元に戻
した位置θn-1に設定することにより、基板Wの回転補
正を終了する。
【0059】なお、第2実施例では、回転誤差の検出を
効率的に行うために、最初のステップN1で回転方向の
設定処理を設けたが、基板Wを一定の方向に微小回転変
位させていくことにより、微分データの上下変動幅が極
大値を採る回転角度位置を検出するようにしてもよい。
【0060】なお、前記各実施例では、微分データの最
大ピーク値の絶対値と最小ピーク値の絶対値との和を、
微分データの上下変動幅としたが、最大ピーク値を上下
変動幅としたり、あるいは最小ピーク値の絶対値を上下
変動幅としてもよい。
【0061】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、スクライブラインが形成された基板を落射顕
微光学系で撮影し、その多階調画像データに対して、撮
像カメラ系の基準軸に沿った各画像列について積分処理
を順に行い、得られた積分データを微分処理し、その微
分データの上下変動幅を検出するという各処理を、複数
の回転角度位置でそれぞれ実行し、前記微分データの上
下変動幅が最大となる向きへ、撮像光学手段と基板とを
相対的に回転変位させることに基づいて、基板を実質的
に回転補正しているので、従来のモード法を用いての2
値化処理に基づく方法のように基板を撮影した像を2値
化処理できにくいためにスクライブラインの検出自体が
出来なくて、基板の回転補正が不能になるということが
なく、表面状態の多様な基板に対して、回転補正を精度
よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施例に共通に使用される膜厚測定
装置の概略構成を示したブロック図である。
【図2】第1実施例の動作フローチャートである。
【図3】第1実施例において、第1の回転変位位置にお
ける基板の撮像画像,撮像画像データの積分値の分布
図,積分データを微分処理した微分値の分布図である。
【図4】第1実施例において、第2の回転変位位置にお
ける基板の撮像画像,撮像画像データの積分値の分布
図,積分データを微分処理した微分値の分布図である。
【図5】第1実施例において、第3の回転変位位置にお
ける基板の撮像画像,撮像画像データの積分値の分布
図,積分データを微分処理した微分値の分布図である。
【図6】第1実施例において、検出された上下変動幅を
用いた回転誤差検出処理の説明図である。
【図7】第2実施例の動作フローチャートである。
【図8】第2実施例の回転方向設定処理の詳細なフロー
チャートである。
【図9】第2実施例の回転方向設定処理の説明図であ
る。
【図10】第2実施例において、検出された上下変動幅
を用いた回転誤差検出処理の説明図である。
【図11】従来例の説明に係る、基板上のスクライブラ
インの交差領域を拡大撮像した状態を示した図である。
【図12】図11の画像の階調値ヒストグラムの一例を示
した図である。
【図13】従来例の問題点の説明に供する階調値ヒスト
グラムを示した図である。
【符号の説明】
W…基板 1a…XYステージ 1b…θステージ 2…対物レンズ 3…光源 4,5…ハーフミラー 6…テレビカメラ 7…画像処理ユニット 8…CRT 9…XYθステージ駆動回路 10…分光器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−100742(JP,A) 特開 昭60−49642(JP,A) 特開 昭62−150112(JP,A) 特開 昭62−279654(JP,A) 特開 昭64−59829(JP,A) 特開 昭54−29977(JP,A) 特開 昭62−181429(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 拡大撮像した基板のスクライブラインの
    像が所定の方向と、平行になるように、撮像光学手段と
    基板とを回転補正する方法において、前記撮像光学手段
    が落射顕微光学系であり、スクライブラインの交差領域
    を撮像した多階調データに対して、画像内の前記所定の
    方向と平行な各画素列について、階調値の積分処理を行
    う積分処理過程と、前記積分処理で得られた前記所定の
    方向と垂直な方向に並べられた積分データを微分処理す
    る微分処理過程と、前記微分処理過程で得られた微分デ
    ータのピーク値を検出するピーク値検出過程とを含み、
    前記微分データの上下変動幅が最大となる向きへ、前記
    撮像光学手段と基板とを相対的に回転変移させる回転補
    正過程と、を備えたことを特徴とする基板の回転補正方
    法。
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