JP2596898Y2 - 共焦点走査型光学顕微鏡 - Google Patents

共焦点走査型光学顕微鏡

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JP2596898Y2 JP1992055700U JP5570092U JP2596898Y2 JP 2596898 Y2 JP2596898 Y2 JP 2596898Y2 JP 1992055700 U JP1992055700 U JP 1992055700U JP 5570092 U JP5570092 U JP 5570092U JP 2596898 Y2 JP2596898 Y2 JP 2596898Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は共焦点走査型光学顕微鏡
に係り、さらに詳しくは対物レンズの合焦位置と共役な
位置での開口絞りを調節する操作部材の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、光源からの光を対物レンズで
試料上に集束させて光スポットを形成し、その光スポッ
トで試料を2次元走査すると共に、試料からの反射光ま
たは透過光を対物レンズの焦点位置と共役な位置に配し
た共焦点絞りを通過させて取出し、その取出した光を光
電変換して当該試料の画像情報を得る共焦点走査型光学
顕微鏡が知られている。従来より在る走査型光学顕微鏡
の構成例が図10に示されている。
【0003】この走査型光学顕微鏡は、光源1から発し
たレーザビームを、ビームスプリッタ2で反射させて第
1の光偏向器3に入射している。この光偏向器3に入射
するレーザビームはY方向に偏向される。その偏向され
たレーザビームは第1の望遠鏡光学系4を通り第2の光
偏向器5に入射する。この第2の光偏向器5によりレー
ザビームがX方向へ偏向される。
【0004】ここで、第1の望遠鏡光学系4は第1の光
偏向器3と第2の光偏向器5とが光学的に共役な位置に
なるように配置されており、第1,第2の光偏向器3,
5によりレーザビームが2次元走査されるものとなる。
【0005】2次元走査されたレーザビームは第2の望
遠鏡光学系6を通って接眼レンズ7に入射している。第
2の望遠鏡光学系6は、接眼レンズ7の瞳と第2の光偏
向器5とが共役な関係になるように配置されており、従
って接眼レンズ7の瞳位置、第1の光偏向器3、第2の
光偏向器5が共役な関係に保たれている。
【0006】光源1側から接眼レンズ7に入射したレー
ザビームは、中間レンズ8を通って対物レンズ9に入射
し、その対物レンズ9で集光させられて試料10上にス
ポットを形成する。
【0007】試料10が反射物体であれば、試料10で
反射したレーザビームは、再び元来た光路を戻り、ビー
ムスプリッタ2を透過し、絞り部11を通って光検出器
12で検出される。
【0008】上記絞り部11は、対物レンズ9の焦点位
置と共役な位置に配置されており、共焦点光学系を構成
している。この様な共焦点光学系を構成することによ
り、試料10内の光軸上における合焦位置に対しその上
下の領域からの光、いわゆるデフォーカス領域の光は絞
り部11でカットすることができる。これは共焦点光学
系が光軸方向の分解能を持つことを意味している。
【0009】ところで、共焦点光学系における絞り部1
1の開口部の大きさは、光軸方向の分解能に関係してお
り、その開口部の大きさが小さいほど光軸方向の分解能
が向上する。ところが、開口部が小さ過ぎると、絞り部
11を通過する光量が減少するため良好な試料画像が得
られなくなる。
【0010】光軸方向の分解能は最大の分解能を維持し
つつ、良好な試料画像を得られる開口に調節できるよう
にするためには、走査型光学顕微鏡の共焦点光学系に設
けられる絞り部11は、開口部の大きさを調節できる必
要がある。
【0011】そこで従来の共焦点走査型光学顕微鏡で
は、絞り部11にカメラのように開口部の大きさを連続
的に変化させる絞り機構や、複数の大きさの開口部をタ
ーレットを用いて交換するターレット機構等が使用され
ていた。
【0012】
【考案が解決しようとする課題】前述したように、共焦
点光学系では絞り部11の開口径を小さくしていくこと
により光軸方向の分解能は向上するが、ある大きさを境
にして開口径をそれ以上小さくしても分解能が向上しな
くなる。その開口径の大きさは計算から求めることがで
きる。観察手順は、まず絞り部の開口を分解能を向上し
得る最小径に設定し、その後、光量とのバランスを考慮
しながら開口の大きさを調整するのが望ましい。
【0013】一方、対物レンズによっても光軸方向の分
解能が変化するので、対物レンズが異なれば同じ大きさ
の開口径であっても光軸方向の分解能が異なってくる。
従来の走査型光学顕微鏡では、絞り部での開口径の大き
さ調整は、画像を得るための光量調整に主眼が置かれて
おり、絞り部の開口径を変化させる部材には、開口の大
きさを示す数字や、単に目盛りが付されている程度であ
った。
【0014】しかしながら、絞り部の開口径を変化させ
る部材に前述した表示を行ったのでは、対物レンズの分
解能が最大になっているにも拘らず、開口を小さくし過
ぎる可能性があり、対物レンズの光軸方向の分解能と光
量とのバランスを調整するのが難しかった。しかも、数
種類の対物レンズを交換して使用するような観察の場合
には、対物レンズを交換する度に調整作業が必要になり
操作性を阻害する要因になる。
【0015】本考案は以上のような実情に鑑みてなされ
たもので、対物レンズの光軸方向の最高分解能となる開
口径を一目で判断でき、絞り部の開口径を必要以上に小
さくすることがなく、操作性の改善された共焦点走査型
光学顕微鏡を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案の共焦点走査型光学顕微鏡は、光源と、この
光源からの光を試料上に微小なスポットで集光する対物
レンズと、前記試料からの光を検出する光検出器と、前
記試料上のスポットと前記試料とを相対的に2次元走査
するための走査光学系と、前記対物レンズの合焦位置と
光学的に共役な位置であって前記光検出器の前に配置さ
れるピンホール部材と、開口径の異なる複数のピンホー
ル部材を保持し前記光検出器に入射する光の光軸上に、
ピンホール部材の開口中心を合わせるように位置決めす
ることが可能な開口径調整機構と、対物レンズの倍率、
又は対物レンズの種類及び倍率に応じた開口径のピンホ
−ル部材を前記光検出器に入射する光の光軸上に位置決
めするために、前記開口径調整機構に設けた対物レンズ
の倍率、又は対物レンズの種類及び倍率に対応するピン
ホール部材を示す表示手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0017】
【作用】本考案の共焦点走査型光学顕微鏡では、開口径
の異なる複数のピンホール部材を保持する開口径調整機
構に、対物レンズの倍率、又は対物レンズの種類及び倍
率に対応した表示手段を設けて、それを基に光検出器に
入射する光の光軸上にピンホール部材の開口中心を合わ
せるように位置決めするようにしたので、例えば倍率の
異なる対物レンズに交換してもその対物レンズの光軸方
向の分解能が最高になる開口径のピンホール部材を、開
口径調整機構の表示手段から容易に判断することができ
る。よって、光軸方向の分解能が最高になる開口径への
初期設定が容易で、かつ不必要な光量制限がなくなるも
のとなる。さらに、ピンホール部材により開口を形成し
ているので、最小開口径を数十μm〜100μmまで小
さくすることができ、機械的な可変絞りを用いる場合に
比べて、光学系のストロークを短縮できる。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照しながら本考案の実施例に
ついて説明する。
【0019】本考案の第1実施例に係る共焦点走査型光
学顕微鏡は、前述した図10に示す走査型光学顕微鏡の
光学系と同一構成の光学系を有しており、絞り部に図1
に示す開口径調整機構が設けられている。
【0020】図1に示す開口径調整機構は、共焦点光学
系における対物レンズの焦点位置と共役な位置(図10
における絞り部11の位置に相当)に、可変絞り20が
開口中心を光軸に一致させて配置され、その可変絞り2
0が支持部材21を介して取付座22に固定されてい
る。
【0021】上記可変絞り20は、図3に示すように、
枠体23の内部に互いに重ね合わせた複数枚の羽24を
円周方向へ摺動自在に取付けられており、その複数枚の
羽24により中心部に開口部を形成している。そして枠
体23から突出したつまみ25を矢印方向へ回転させる
と開口部の直径が変化するようになっている。
【0022】図1のA−A線矢示断面を図4をに示す。
上記支持部材21の一方の面に陥凹部が形成されてお
り、その陥凹部に枠部材27が嵌め込まれ、さらに枠部
材27に回転体26が回転可能に取付けられている。
【0023】回転体26は、リング状の部材であり、そ
の内径は可変絞り20の枠体23に係合している。また
回転体26には、2つの切欠き26a,26bが直径方
向に向けて形成されており、一方の切欠き26aには可
変絞り20のつまみ25が挿入されている。また回転体
26の他方の切欠き26bはL字型の伝達部材31に固
定されたピン32が挿入されている。
【0024】また上記枠部材27には、固定リング28
がねじで係合するようになっており、このねじを捩じ込
むことにより、可変絞り20の枠体23は枠部材27と
固定リング28の間で挟み込まれ、固定される。なお、
回転体26と固定リング28は、光軸方向にわずかな隙
間を有しているので、回転体26は枠部材27に対して
光軸まわりに回転可能になっている。
【0025】枠部材27の外周には、V溝27aが設け
られ、支持部材21の3か所に設けられたケン先ビス2
9により固定される。また枠部材27には、ピン32を
通すための長穴27bが設けられている。長穴27bは
操作レバー36のストロークより長く構成されている。
【0026】枠部材27の外径は支持部材21の内径よ
り小さく構成されているので、3本のケン先ビス29の
締め具合を調整することにより、可変絞り20の中心を
正確に光軸心に一致するように調整できる。
【0027】可変絞り20を含む光学系は遮光容器34
内に収納されている。この遮光容器34の側壁であって
可変絞り20に対向する箇所に、軸受け筒35が設けら
れており、その軸受け筒35に棒状の操作レバー36が
水平方向へ摺動自在に挿入されている。その操作レバー
36の先端部はねじで構成され、L字型伝達部材31に
ナット37にて固定されている。
【0028】図2に示すように、上記操作レバー36の
外周面には、対物レンズの倍率に対応してカラーコード
38a〜38cがレバー36の長手方向に沿って表示さ
れている。なお、市販の対物レンズは、倍率に応じて、
10倍では黄色、20倍では緑色、40倍では青色とい
ったカラーコードがそれぞれ表示されている。そこで本
実施例では、各カラーコード38a〜38cの色を、倍
率に応じて市販の対物レンズのものと同色にしている。
例えば、10倍の対物レンズに対応して表示されたカラ
ーコードは黄色、20倍は緑色、40倍は青色にする。
【0029】これら各カラーコード38a〜38cの表
示位置は、操作レバー36を移動させて所定のカラーコ
ードを軸受け筒35の入口と一致させたときに、そのカ
ラーコードに割付けられた倍率の対物レンズに関する光
軸方向の分解能が最高になる最小絞り径が設定される位
置となっている。またカラーコード38a〜38cを表
示した下部領域に目盛り39が表示されている。
【0030】以上のように構成された本実施例では、操
作レバー36を水平方向へ移動させると、操作レバー3
6の先端部に取付けられた伝達部材31が操作レバー3
6と同方向へ同じ距離だけ移動する。伝達部材31には
回転体27の切欠き29に係合しているピン32が設け
られているので、伝達部材31と共にピン32が水平移
動して回転体27に水平方向の応力を作用させる。その
結果、回転体27が操作レバー36の移動方向へ応じた
方向へ回転する。この回転体27のもう一方の切欠き2
8にはつまみ25が係合しているので、回転体27の回
転と共につまみ25が所定量回転し、可変絞り20の開
口径が変化する。この様にして、操作レバー36の操作
量に応じて可変絞り20の開口径を変化させることがで
きる。
【0031】光学系に配置する対物レンズを交換した場
合には、可変絞り20の開口径を、その対物レンズでの
光軸方向の分解能が最高になる最小絞り径に設定する必
要がある。そこで操作レバー36を水平移動させて、交
換した対物レンズの倍率と同色のカラーコード38を軸
受け筒35の入口に一致させる。これにより、可変絞り
20が、光軸方向の分解能が最高になる最小絞り径に設
定され、初期設定が完了する。
【0032】次に、初期設定状態から可変絞り20の開
口径を大きくする方向へ操作レバー36を水平移動させ
て光量の調整を行う。カラーコードが見えなくなる方向
へ操作レバー36を移動させると、画像が得られなくな
るほどに光量が制限されるが、カラーコードが軸受け筒
35で隠されることにより、操作者は光量が不必要に制
限されていることを認識することができる。
【0033】以上のように構成された本実施例では、可
変絞り20を操作する操作レバー36の外周面に、対物
レンズの倍率に応じてカラーコード38a〜38cを表
示しておき、交換した対物レンズの倍率に対応するカラ
ーコード38を軸受け筒35の入口に一致させたとき
に、可変絞り20における開口径が、その対物レンズの
光軸方向の分解能が最高になる最小絞り径に設定される
ようにしたので、対物レンズを交換したときの初期設定
を容易に行うことができる。また分解能が最高になって
いるにも拘らず不必要に開口径を小さくして画像を得る
のに十分な光量が得られなくなるなどの不具合を防止で
きる。
【0034】なお、上記実施例では操作レバー36に対
物レンズの倍率に応じて3種類のカラーコード38a〜
38cを表示しているが、カラーコードでなくても対物
レンズの倍率との一致がとれる表記法であれば他の手段
であってもよい。例えば、倍率を直接記述するようにし
ても良い。
【0035】また生物用、金属用等の様に対物レンズの
種類によっても最適な最小開口径が異なる。そこで、対
物レンズの種類毎に、上述した倍率に応じたカラーコー
ド、倍率が表示された操作レバーをそれぞれ準備し、対
物レンズの種類と倍率に応じて、対応する操作レバーを
選択的に使用して開口径の調整を行うようにしても良
い。
【0036】この場合、操作レバーをL字型伝達部材か
ら取外してレバー全体を交換するのではなく、操作レバ
ーの途中で、雄ねじ,雌ねじによる継ぎ手形式で連結す
る構成にすれば、交換作業を簡略化することができる。
【0037】また、一つの操作レバー36に、対物レン
ズの倍率に応じたカラーコードを、複数種類の対物レン
ズに関して表示するようにしても良い。この様な場合に
は、例えば同じ倍率であっても対物レンズの種類によっ
て表記色を変えたりして、種類の区別が付くようにして
おく必要がある。次に、本考案の第2実施例について説
明する。
【0038】本実施例は、前記第1実施例の操作レバー
に代えて、回転ノブと歯車機構との組合わせにより、絞
り部の開口径を調整するようにした例である。なお、回
転ノブ及び歯車機構の部分を除いては、前記第1実施例
と基本的に同じ構成である。よって、第1実施例と同一
機能を有する部分には同一符号を付している。
【0039】図5及び図6に本実施例に備えられる開口
径調整機構の構成が示されている。本実施例における開
口径調整機構は、中心に円形開口部を有する歯車70に
固定されたピン32が、回転体26の他方の切欠き26
bに挿入されている。枠部材27には、ピン32を通す
ための長穴27b′が設けられている。
【0040】歯車70の中心部開口には、枠部材27に
対して光軸と中心を一致させて固定された固定リング7
1が嵌合されている。歯車70は固定リング71の外周
面上を摺動可能になっており、光軸回りを回転すること
ができる。
【0041】上記歯車70には他の歯車72が噛合して
いる。その歯車72は回転軸が軸73に固定されてお
り、その軸73が遮蔽容器34に取付けられた軸受け7
4に挿入されている。そして軸受け74を貫通して外部
に出た軸73の先端部が、セットビス75により回転ノ
ブ76に固定されている。上記回転ノブ76の部分を外
部から見た概略図が図7に示されている。
【0042】遮蔽容器34の外壁面における回転ノブ7
6の近傍に、指標77が設けられ、回転ノブ76の外周
面に、多数の対物レンズに対するカラーコード78が記
されている。そして回転ノブ76のカラーコード78と
指標78とを、前述した第1実施例と同様の関係に設定
する。
【0043】以上のように構成された本実施例では、回
転ノブ76の回転が軸73及び歯車72を介して歯車7
0へ伝達され、回転ノブ76の回転量に応じて歯車70
が固定リング71を軸にして回転する。歯車70が回転
すると、歯車70に固定されているピン32が回転体2
6に係合して回転体26が回転し、回転体26の回転角
に応じた量だけ開口径が変化する。
【0044】この様に、回転ノブ76の回転操作により
可変絞り20の開口径を変化させることができ、共焦点
光学系に配置された対物レンズに対応するカラーコード
78を指標77に一致させると、可変絞り20における
開口径が、その対物レンズの光軸方向の分解能が最高に
なる最小絞り径に設定される。
【0045】この様な本実施例によれば、前記第1実施
例と同様の効果を得ることができる。さらに本実施例に
よれば、歯車70と歯車72の減速比を適当に設定する
ことにより、可変絞りの絞り径の分解能を上げることが
できる。
【0046】例えば、絞り径の最小から最大までを、回
転ノブ76の回転角度で270°程度に設定すれば、多
数の種類の対物レンズに対してカラーコードを設定でき
る。次に、本考案の第3実施例について説明する。本実
施例は、前述した図10に示す走査型光学顕微鏡の光学
系と同一構成の光学系を有しており、絞り部に図8に示
す開口径調整機構が設けられている。
【0047】図8に示す開口径調整機構は、回転自在に
支持された操作部材としてのターレット40によって、
開口径の異なる3つのピンホール部材41〜43を選択
的に光軸上に配置するようにしたものである。
【0048】ターレット40は、共焦点光学系の絞り部
の近傍に、一部を光軸に交差させた状態で、回転軸を中
心に回転自在に軸支されている。ターレット40の上面
には、回転軸から光軸位置までそれぞれ離れた同一円周
上に、ピンホール部材41〜43の外径よりも大きな直
径を有する凹部44〜46が形成されている。各凹部4
4〜46の底面中心部にはターレット40の裏面に貫通
する貫通口がそれぞれ形成されている。これら各凹部4
4〜46に、各々径の異なるピンホールが中心に形成さ
れたピンホール部材41〜43が挿入されている。
【0049】また、ターレット40の外周面には、各ピ
ンホール部材41〜43の配置間隔と同じ間隔で切欠き
47〜49が設けられている。そしてターレット40の
外周面に対してボール50がバネ51でターレット側へ
付勢されて押圧されている。このボール50が切欠き4
7〜49に進入することにより、対応するピンホール部
材41〜43が光軸上に位置決めされるようになってい
る。
【0050】さらに、ターレット40の外周面には、各
凹部45〜47とターレット40の回転軸を挟んで対向
する各位置に、第1実施例と同様に、対物レンズの倍率
を示すカラーコード52〜54が表示されている。
【0051】すなわち、各ピンホール部材41〜43と
して対物レンズ倍率に応じて光軸方向の分解能と光量と
のバランスのとれたピンホール径のものを設置し、各ピ
ンホール部材41〜43に対応させて、外部から見易い
ターレット操作位置に、対物レンズの倍率を示すカラー
コード52〜54することにより、前記第1実施例と同
様の効果を得ることができるものとなる。
【0052】本実施例によれば、ピンホールにより開口
を形成しているので、最小開口径を数十μm〜100μ
mまで小さくすることができ、機械的な可変絞り(最小
開口径は1mm〜0.5mm)を用いる場合に比べて、
光学系のストロークを短縮できる。例えば、図9に示す
共焦点光学系のモデル図を参照して、ピンホールを使う
ことにより、光学系のストロークを短く抑えられること
について説明する。図9に示す共焦点光学系で、対物レ
ンズの倍率をMob、開口数をNAobとすると、試料
上のスポット径d1は、下式より計算できる。d1=
1.22×λ/NAob
【0053】ただし、λは波長である。このスポット径
d1が、対物レンズ、瞳投影レンズ、結像レンズによっ
て共焦点絞り上に投影されるから、共焦点絞り上のスポ
ット径d2は、次の式から求められる。 d2=d1×Mob×f1/f2 この式に従って、例えば10×,40×,100×の各
倍率について、共焦点絞り上のスポット径d2を計算す
ると、以下のようになる。
【0054】 ただし、f2/f1=4000/50=80、λ=0.5μmで
ある。
【0055】このように、共焦点絞り上のスポット径d
2は、対物レンズによって異なる。従って、倍率の異な
る対物レンズによって共焦点絞りの径を変えなければな
らないのは前述した通りである。
【0056】上記例では、結像レンズの焦点距離f2
は、f2=4000mmである。これは共焦点絞りが可
変の場合、最小径が0.5mmのため、これよりも大き
なスポットを発生させるためである。上記した第2実施
例のように、ピンホールを用いる場合には、ピンホール
による最小径は数十μm〜100μmであるので、f2
=50mm等のように短くすることができる。
【0057】
【考案の効果】以上詳記したように本考案によれば、対
物レンズの光軸方向の最高分解能となる開口径を一目で
判断てき、ピンホール部材の開口径を必要以上に小さく
することがなく、操作性の改善された共焦点走査型光学
顕微鏡を提供できる。さらに、ピンホール部材により開
口を形成しているので、最小開口径を数十μm〜100
μmまで小さくすることでき、機械的な可変絞りを用い
る場合に比べて、光学系のストロークを短縮した共焦点
走査型光学顕微鏡を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例に係る共焦点走査型光学顕
微鏡に備えられた開口径調整機構の側面図。
【図2】図1に示す開口径調整機構に備えられた操作レ
バーの側面図。
【図3】図1に示す開口径調整機構に備えられた可変絞
りの概略図。
【図4】図1に示すA−A線矢示断面図。
【図5】本考案の第2実施例に係る共焦点走査型光学顕
微鏡に備えられた開口径調整機構の上面図。
【図6】図5に示すB−B線矢示断面図。
【図7】図6に示す開口径調整機構に備えられた回転ノ
ブ部分の外観図。
【図8】本考案の第3実施例に係る共焦点走査型光学顕
微鏡に備えられた開口径調整機構の斜視図。
【図9】共焦点光学系のモデル図。
【図10】共焦点走査型光学顕微鏡の光学系を示す図。
【符号の説明】
1…光源、3,5…光偏向器、9…対物レンズ、12…
光検出器、20…可変絞り、27…回転体、36…操作
レバー、38a〜38c…カラーコード、40…ターレ
ット、41〜43…ピンホール部材。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、 この光源からの光を試料上に微小なスポットで集光する
    対物レンズと、 前記試料からの光を検出する光検出器と、 前記試料上のスポットと前記試料とを相対的に2次元走
    査するための走査光学系と、 前記対物レンズの合焦位置と光学的に共役な位置であっ
    て前記光検出器の前に配置されるピンホール部材と、 開口径の異なる複数のピンホール部材を保持し前記光検
    出器に入射する光の光軸上に、ピンホール部材の開口中
    心を合わせるように位置決めすることが可能な開口径調
    整機構と、 対物レンズの倍率、又は対物レンズの種類及び倍率に応
    じた開口径のピンホ−ル部材を前記光検出器に入射する
    光の光軸上に位置決めするために、前記開口径調整機構
    に設けた対物レンズの倍率、又は対物レンズの種類及び
    倍率に対応するピンホール部材を示す表示手段とを備え
    たことを特徴とする共焦点走査型光学顕微鏡。
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