JP2595290B2 - 装身用パッド及びその製造法 - Google Patents

装身用パッド及びその製造法

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JP2595290B2 JP63059368A JP5936888A JP2595290B2 JP 2595290 B2 JP2595290 B2 JP 2595290B2 JP 63059368 A JP63059368 A JP 63059368A JP 5936888 A JP5936888 A JP 5936888A JP 2595290 B2 JP2595290 B2 JP 2595290B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、スーツ、ジャケット、ドレス、ブラジャ
ー、ブラスリップ、ボディスーツ、オールインワン、ボ
ディシェイパー等の衣服用肩パッド、女性用水着に使用
する水着用パッド、運動用衣服に使用する肩当て、胸当
て、肘当て等の各種運動用パッド等の各種の衣服に取付
けられて使用される装身用パッド及びその製造法に関す
る。
[従来の技術] 近年、各種の衣服業界ではこれを身に付けた際のプロ
ポーションを美しく見せるために、また、スポーツ業界
では打撲時の怪我等を防止する目的で人体の肩部、胸
部、肘部等を覆う衣服の部分にその人体の形状に沿った
形状を有する装身用パッドを装着することが行われてい
る。
そして、このような装身用パッドとしては、例えばポ
リウレタン発泡体、ポリエチレン発泡体、ポリ塩化ビニ
ル発泡体等の種々の合成樹脂発泡体をそのまま所定の形
状に形成して使用するもの、これら合成樹脂発泡体で形
成したパッド本体の表面を適当な不織布や生地等からな
る表地で被覆したもの等の種々のものが知られている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、これら従来の装身用パッドは、それが
合成樹脂発泡体を使用するものである限り、耐洗濯性や
ドライクリーニングに使用される非水溶剤、例えばベン
ジン、四塩化炭素、トリクロルエチレン等に対する耐溶
剤性に問題があり、このような装身用パッドが取付けら
れている衣服が汚れた際にはこの装身用パッドを取外し
て洗濯やドライクリーニングをしなければならないとい
う問題があった。
本発明は、かかる観点に鑑みて創案されたもので、耐
洗濯性及び耐溶剤性に優れている装身用パッド及びその
製造法を提供するものである。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は、合成樹脂弾性体で形成されたパ
ッド本体と、このパッド本体の表面を被覆する表地とを
有し、衣服に装着して使用される装身用パッドにおい
て、上記パッド本体と表地との間において耐洗濯性及び
耐溶剤性を有するフィルム層でパッド本体を密封した装
身用パッドを提供するものであり、また、本発明は、合
成樹脂弾性体からパッド部材を所定の形状に切出し、ま
た、表地にラミネート加工を施してその片面側に耐洗濯
性及び耐溶剤性を有するフィルム層を形成し、このフィ
ルム層が形成された表地から一対の表地片を形成し、こ
れら一対の表地片の間にはそのフィルム層を内側にして
上記パッド部材を挟み込み、これら一対の表地片及びそ
の間に挟み込まれたパッド部材を加熱圧縮成形してパッ
ド本体を成形すると同時に上記一対の表地片の周縁部を
そのフィルム層により接着する装身用パッドの製造法を
提供するものである。
本発明において使用するパッド本体としては、それが
所定の弾性を有し、形崩れがし難くて保形性に優れた合
成樹脂弾性体であれば如何なるものであってもよいが、
例えばポリウレタン発泡体、ポリエチレン発泡体、ポリ
塩化ビニル発泡体等の合成樹脂発泡体が好ましく、特に
ポリウレタン発泡体が好ましい。
また、パッド本体の表面を被覆する表地としては、
綿、ナイロン、ポリエステル、アセテート又はこれらの
混紡等の織編物や不織布等如何なるものでもよいが、そ
れが人体に直接的あるいは間接的に触れるものであるか
ら好ましくは肌触りのよいものであることが望ましい。
そして、上記パッド本体と表地との間に介装されるフ
ィルム層としては、それがパッド本体を密封することが
でき、かつ、耐洗濯性及び耐溶剤性を有するものであれ
ばよく、例えば、アクリル系樹脂フィルム層、ニトリル
ゴム系樹脂フィルム層、ホットメルトナイロン系樹脂フ
ィルム層、その他ポリエチレンやポリプロピレン等のポ
リオレフィン系樹脂フィルム層、無変色ウレタン樹脂フ
ィルム層、さらには四弗化エチレン樹脂繊維製布地(W.
L.ゴア&アソシエイツ社製商品名:ゴアテックス(GORE
−TEX))等を挙げることができる。このフィルム層に
ついては、それ自体は接着性がなくて適当な接着剤と共
に使用されてパッド本体と表地との間に介装され、パッ
ド本体を密封するものであってもよいく、また、それ自
体が接着性を有してパッド本体を被覆する表地周縁部間
あるいはこの表地周縁部間及びパッド本体と表地との間
を接着する接着層を兼ねるものであってもよい。後者の
ような目的で使用し得るフィルム層としては、例えばア
クリルエマルジョン、ニトリルゴムラテックス、ナイロ
ン系ホットメルト等の繊維布用接着剤によって形成され
るアクリル系樹脂層、ニトリルゴム系樹脂層、ホットメ
ルトナイロン系樹脂層等を挙げることができる。
さらに、本発明の装身用パッド本体を製造する方法と
しては、パッド本体、フィルム層を構成する樹脂フィル
ム及び表地をそれぞれ別個に用意してこれらを適当な接
着剤で貼り合わせてもよいが、好ましくは表地にラミネ
ート加工を施してその片面側に耐洗濯性及び耐溶剤性を
有すると共に加熱圧縮することにより接着性を発揮する
フィルム層を形成し、このフィルム層を利用してパッド
本体を表地で被覆する方法である。
すなわち、先ず合成樹脂弾性体の大きなブロックから
所定の大きさの棒状体を切出し、この棒状体の一端側か
らパッド本体の大きさ及び形状に近い形状を有するパッ
ド部材を切出し、一方、表地にラミネート加工を施して
その片面側に耐洗濯性及び耐溶剤性を有すると共に加熱
圧縮することにより接着性を発揮するフィルム層を形成
し、このフィルム層が形成された表地から上記パッド部
材の片面より若干大きめの一対の表地片を形成し、これ
ら一対の表地片の間にはそのフィルム層を内側にして上
記パッド部材を挟み込み、これら一対の表地片及びその
間に挟み込まれたパッド部材を加熱圧縮成形してパッド
本体を成形すると同時に上記一対の表地片の周縁部をそ
のフィルム層により接着するのがよい。そして、この加
熱圧縮成形の際の成形条件については、使用するパッド
本体の材質や厚さ、このパッド本体を密封するフィルム
層の材質、表地の材質や厚さ、さらには必要に応じて使
用する接着剤の種類等によって異なるが、通常、温度が
50〜250℃、好ましくは100〜220℃であって、圧力が0.5
〜10Kg/cm2・G、好ましくは1〜7Kg/cm2・Gであり、
加圧時間が30秒〜30分程度である。
[作 用] 本発明の装身用パッドによれば、パッド本体を耐洗濯
性及び耐溶剤性を有するフィルム層で密封し、さらにそ
の表面を表地で被覆した構造となっているので、この装
身用パッドが装着された衣服をそのまま洗濯しあるいは
ドライクリーニングしても装身用パッドのパッド本体が
おかされることがない。また、本発明の装身用パッドの
製造法によれば、表地に予めフィルム層をラミネートし
てからこの表地でパッド本体を被覆するので、中間に耐
洗濯性及び耐溶剤性に優れたフィルム層を有する装身用
パッドを容易に製造することができる。
[実施例] 以下、添付図面に示す実施例に基いて、本発明を具体
的に説明する。
第1図ないし第3図において、この発明の実施例に係
る装身用パッドである衣服用肩パッドPが示されてい
る。この衣服用肩パッドPは、ポリウレタンフォームで
形成されたパッド本体1と、このパッド本体1を包み込
むように被覆する不織布製の表地2a、2bと、この表地2
a、2bの内面にラミネート加工によって固着され、上記
パッド本体1を密封すると共に、表地2a、2bの周縁部を
互いに接着するフィルム層3とで形成されている。
この衣服用肩パットPの製造は、先ず、第4〜7図に
示すように、ポリウレタンフォームの大きなブロック4
から所定の大きさの棒状体5を切出し、この棒状体5の
一端側からパッド片6を切出し、さらにこのパッド片6
の大きさ及び形状をパッド本体1の大きさ及び形状に近
い状態に整えてパッド部材7を形成する。
一方、表地2a、2bを形成するための不織布8には、第
8図に示すように、接着剤塗布装置9でその片面にEVA
系エマルジョン接着剤を塗布し、加熱加圧機10でフィル
ム層3を構成するポリエチレンフィルム11と接着し、乾
燥炉12に通して乾燥し、片面にこのポリエチレンフィル
ム層3がラミネートされたラミネート不織布13を形成
し、このラミネート不織布13から上記パッド部材7の片
面より若干大きめの大きさ及び形状を有する一対の表地
片14を切出す。
次に、これら一対の表地片14の間にはそのフィルム層
3を内側にして上記パッド部材7を挟み込み、この状態
で第3図に示すようにプレス成形機15にセットし、温度
200℃及び圧力5Kg/cm2・Gの条件で1分間加熱圧縮成形
してパッド本体1を成形すると同時に上記一対の表地片
14の周縁部をそのフィルム層3により接着し、内面にフ
ィルム層3を有する表地2を形成し、衣服用肩パッドP
を製造する。
[発明の効果] 本発明の装身用パッドは、パッド本体が耐洗濯性及び
耐溶剤性を有するフィルム層で密封されており、さらに
表地で被覆されているので、この装身用パッドが装着さ
れた衣服をそのまま洗濯しあるいはドライクリーニング
しても装身用パッドのパッド本体が損傷したり、形崩れ
を起したりすることもなく、また、着用感も優れてい
る。また、本発明の装身用パッドの製造法によれば、表
地に予めフィルム層をラミネートしてからこの表地でパ
ッド本体を被覆するので、中間にフィルム層を有する装
身用パッドを容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係る衣服用肩パッドを示す斜
視図、第2図は第1図の断面図、第3図は第2図の部分
拡大断面図、第4図はウレタンフォームのブロックから
棒状体を切出す状態を示す斜視説明図、第5図は棒状体
からパッド片を切出す状態を示す斜視説明図、第6図は
パッド片からパッド部材を形成する状態を示す説明図、
第7図はパッド部材の断面図、第8図は不織布にフィル
ム層をラミネートする方法を示す説明図、第9図はプレ
ス成形機で衣服用肩パッドを成形する状態を示す断面説
明図である。 符号の説明 (P)……衣服用肩パッド、 (1)……パッド本体、 (2a)(2b)……表地、 (3)……フィルム層、 (7)……パッド部材、 (14)……表地片。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A41D 27/26 A41D 27/26 C

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂弾性体で形成されたパッド本体
    と、このパッド本体の表面を被覆する表地とを有し、衣
    服に装着して使用される装身用パッドにおいて、上記パ
    ッド本体と表地との間において耐洗濯性及び耐溶剤性を
    有するフィルム層でパッド本体を密封したことを特徴と
    する装身用パッド。
  2. 【請求項2】合成樹脂弾性体からパッド部材を所定の形
    状に切出し、また、表地にラミネート加工を施してその
    片面側に耐洗濯性及び耐溶剤性を有するフィルム層を形
    成し、このフィルム層が形成された表地から一対の表地
    片を形成し、これら一対の表地片の間にはそのフィルム
    層を内側にして上記パッド部材を挟み込み、これら一対
    の表地片及びその間に挟み込まれたパッド部材を加熱圧
    縮成形してパッド本体を成形すると同時に上記一対の表
    地片の周縁部をそのフィルム層により接着することを特
    徴とする装身用パッドの製造法。
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