JP2595094B2 - ω―ヒドロキシ―(ω―3)―ケト脂肪酸の製法 - Google Patents
ω―ヒドロキシ―(ω―3)―ケト脂肪酸の製法Info
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、各種合成原料ないし中間体として有用であ
り、特に香料工業分野において、大環状ラクトン系香料
の重要中間体である、ω−ヒドロキシ脂肪酸の製造にお
ける前駆体としてのω−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト
脂肪酸の新規な製法に関する。
り、特に香料工業分野において、大環状ラクトン系香料
の重要中間体である、ω−ヒドロキシ脂肪酸の製造にお
ける前駆体としてのω−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト
脂肪酸の新規な製法に関する。
(従来の技術) ω−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト脂肪酸の製法とし
ては、例えばカナダ特許1221105号には、12−ケトペン
タデカノリドを水酸化カリウム水溶液中で加水分解する
ことにより、15−ヒドロキシ−12−ケトペンタデカン酸
が88%の収率で得られることが記載されている。
ては、例えばカナダ特許1221105号には、12−ケトペン
タデカノリドを水酸化カリウム水溶液中で加水分解する
ことにより、15−ヒドロキシ−12−ケトペンタデカン酸
が88%の収率で得られることが記載されている。
しかし、この方法は香料の1種である大環状ケトラク
トンを加水分解するものであり、大環状ラクトンの工業
的製法を開発する観点からは何ら利点のあるものではな
い。
トンを加水分解するものであり、大環状ラクトンの工業
的製法を開発する観点からは何ら利点のあるものではな
い。
また従来、大環状ラクトン系香料の重要中間体である
ω−ヒドロキシ脂肪酸の製造に関しては多くの方法が知
られている。その代表的なものは、奥田治著「香料化学
総覧2」、広川書店発行、1211頁、同著「香料化学総覧
3」、同書店発行、172〜174頁及び176〜177頁に紹介さ
れている。
ω−ヒドロキシ脂肪酸の製造に関しては多くの方法が知
られている。その代表的なものは、奥田治著「香料化学
総覧2」、広川書店発行、1211頁、同著「香料化学総覧
3」、同書店発行、172〜174頁及び176〜177頁に紹介さ
れている。
それらの従来法は多工程かつ操作煩雑であり、高価な
試薬あるいは取扱いに危険を伴う試薬の利用が要求され
ることが多く、しかも収率が悪いなど、いくつかの欠点
を持つものである。
試薬あるいは取扱いに危険を伴う試薬の利用が要求され
ることが多く、しかも収率が悪いなど、いくつかの欠点
を持つものである。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者らは、上述の如き従来法の欠点を解消しうる
ω−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト脂肪酸の製法を提供
すべき検討を行ってきた。
ω−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト脂肪酸の製法を提供
すべき検討を行ってきた。
その結果、ω−シアノ脂肪酸エステル[III] NC−(CH2)n−COOR [III] (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、nは7
〜11の整数を表す) と、γ−ブチロラクトンとを、 アルカリ金属アルコラート[IV] R′OM [IV] (式中、R′は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Mは
アルカリ金属を表す) の存在下に反応させることにより、 α−(ω−シアノアルカノイル)−γ−ブチロラクトン
[I] (式中、nは上記の意味を表す) が高収率で容易に得られることを見い出した。
〜11の整数を表す) と、γ−ブチロラクトンとを、 アルカリ金属アルコラート[IV] R′OM [IV] (式中、R′は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Mは
アルカリ金属を表す) の存在下に反応させることにより、 α−(ω−シアノアルカノイル)−γ−ブチロラクトン
[I] (式中、nは上記の意味を表す) が高収率で容易に得られることを見い出した。
そこで、本発明は、上記の如き従来法の欠点を解消で
きるような、ω−ヒドロキシ脂肪酸の製造における前駆
体としてのω−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト脂肪酸
の、工業的に有利な新規製法を提供することを目的とす
る。
きるような、ω−ヒドロキシ脂肪酸の製造における前駆
体としてのω−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト脂肪酸
の、工業的に有利な新規製法を提供することを目的とす
る。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記α−(ω−シアノアルカノイル)
−γ−ブチロラクトン[I]から、下記に示す工程によ
り、ω−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト脂肪酸[II]が
容易かつ高収率で誘導されることを見い出し、本発明を
完成した。
−γ−ブチロラクトン[I]から、下記に示す工程によ
り、ω−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト脂肪酸[II]が
容易かつ高収率で誘導されることを見い出し、本発明を
完成した。
そして、本発明者らは、本発明の製法によって得られ
るω−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト脂肪酸[II]は、
次式に示す還元により容易に、大環状ラクトン系香料の
重要中間体である、ω−ヒドロキシ脂肪酸[V]に誘導
されることも見い出した。
るω−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト脂肪酸[II]は、
次式に示す還元により容易に、大環状ラクトン系香料の
重要中間体である、ω−ヒドロキシ脂肪酸[V]に誘導
されることも見い出した。
即ち、本発明は、一般式 (式中、nは7〜11の整数を表す) で示されるα−(ω−シアノアルカノイル)−γ−ブチ
ロラクトンを、アルカリ金属水酸化物の存在下、水溶媒
中又は水溶性有機溶媒−水の混合溶媒中で反応させるこ
とを特徴とする 一般式 HOOC−(CH2)n−CO−(CH2)3−OH [II] (式中、nは上記と同じ意味を表す) で示されるω−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト脂肪酸の
製法に関する。
ロラクトンを、アルカリ金属水酸化物の存在下、水溶媒
中又は水溶性有機溶媒−水の混合溶媒中で反応させるこ
とを特徴とする 一般式 HOOC−(CH2)n−CO−(CH2)3−OH [II] (式中、nは上記と同じ意味を表す) で示されるω−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト脂肪酸の
製法に関する。
α−(ω−シアノアルカノイル)−γ−ブチロラクト
ン[I]は、アルカリ金属水酸化物の水溶液中又は水溶
性有機溶媒−水混合溶液中で加熱することにより、その
−CN基は−COOH基に加水分解され、そしてそのラクトン
部位は−(CH2)3−OH基に加水分解脱炭酸され、90%
以上の高収率でω−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト脂肪
酸[II]になる。
ン[I]は、アルカリ金属水酸化物の水溶液中又は水溶
性有機溶媒−水混合溶液中で加熱することにより、その
−CN基は−COOH基に加水分解され、そしてそのラクトン
部位は−(CH2)3−OH基に加水分解脱炭酸され、90%
以上の高収率でω−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト脂肪
酸[II]になる。
以上のようにして、本発明の製法により製造されたω
−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト脂肪酸[II]は、常法
のクレメンゼン還元あるいは、ウォルフ−キシュナー還
元により、式[II]の−CO−基は−CH2−基に還元さ
れ、ω−ヒドロキシ脂肪酸[V]に誘導される。
−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト脂肪酸[II]は、常法
のクレメンゼン還元あるいは、ウォルフ−キシュナー還
元により、式[II]の−CO−基は−CH2−基に還元さ
れ、ω−ヒドロキシ脂肪酸[V]に誘導される。
α−(ω−シアノアルカノイル)−γ−ブチロラクト
ン[I]の具体例としては、α−(8−シアノオクタノ
イル)−γ−ブチロラクトン、α−(9−シアノノナノ
イル)−γ−ブチロラクトン、α−(10−シアノデカノ
イル)−γ−ブチロラクトン、α−(11−シアノウンデ
カノイル)−γ−ブチロラクトン、α−(12−ドデカノ
イル)−γ−ブチロラクトンなどを挙げることができ
る。
ン[I]の具体例としては、α−(8−シアノオクタノ
イル)−γ−ブチロラクトン、α−(9−シアノノナノ
イル)−γ−ブチロラクトン、α−(10−シアノデカノ
イル)−γ−ブチロラクトン、α−(11−シアノウンデ
カノイル)−γ−ブチロラクトン、α−(12−ドデカノ
イル)−γ−ブチロラクトンなどを挙げることができ
る。
アルカリ金属水酸化物の具体例としては、水酸化リチ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを挙げる
ことができるが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの
使用が好ましい。アルカリ金属水酸化物の使用量は、α
−(ω−シアノアルカノイル)−γ−ブチロラクトン
[I]1モルに対して2〜20モル、好ましくは3〜15モ
ルの範囲で用いられる。このアルカリ金属水酸化物の使
用量が、下限値未満の場合は反応が十分に進行せず、原
料ラクトンが未反応として残るし、又上限値を超える場
合は副生成物が増え収率が低下するので、いずれも好ま
しくない。
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを挙げる
ことができるが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの
使用が好ましい。アルカリ金属水酸化物の使用量は、α
−(ω−シアノアルカノイル)−γ−ブチロラクトン
[I]1モルに対して2〜20モル、好ましくは3〜15モ
ルの範囲で用いられる。このアルカリ金属水酸化物の使
用量が、下限値未満の場合は反応が十分に進行せず、原
料ラクトンが未反応として残るし、又上限値を超える場
合は副生成物が増え収率が低下するので、いずれも好ま
しくない。
反応溶媒の水の使用量はアルカリ金属水酸化物1重量
部に対して、3〜20重量部の範囲が好ましい。
部に対して、3〜20重量部の範囲が好ましい。
ところで、本発明の製法においては、アルカリ金属水
酸化物水溶液中の反応では、反応が進行するにつれて、
油状の原料ラクトンが消失して均一水溶液になる。
酸化物水溶液中の反応では、反応が進行するにつれて、
油状の原料ラクトンが消失して均一水溶液になる。
したがって、原料ラクトンの溶解性を増し、反応を速
やかに進行させるためには、水溶性有機溶媒を添加する
ことが好ましい。水溶性有機溶媒としては、アルカリ金
属水酸化物水溶液中で安定であり、反応に関与しないも
のが選択されることが望ましい。その具体例としては、
メタノール、エタノール、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、ジグライム、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
1,2−ジメトキシエタンなどが挙げられる。これら水溶
性有機溶媒の使用量は水1重量部に対して0.05〜3重量
部の範囲であることが好ましい。
やかに進行させるためには、水溶性有機溶媒を添加する
ことが好ましい。水溶性有機溶媒としては、アルカリ金
属水酸化物水溶液中で安定であり、反応に関与しないも
のが選択されることが望ましい。その具体例としては、
メタノール、エタノール、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、ジグライム、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
1,2−ジメトキシエタンなどが挙げられる。これら水溶
性有機溶媒の使用量は水1重量部に対して0.05〜3重量
部の範囲であることが好ましい。
反応温度は室温〜130℃、好ましくは60〜110℃の範囲
である。
である。
また、反応は大気圧条件下でも10kg/cm2以下の加圧条
件下でも行うことができる。
件下でも行うことができる。
反応時間は、反応温度、仕込み原料等によって適宜選
択されるが、一般的に1〜20時間程度である。
択されるが、一般的に1〜20時間程度である。
反応はバッチ式、連続式のいずれでも行うことができ
る。
る。
反応生成物の単離・精製は、中和、抽出、濃縮、再結
晶等のそれ自体公知の単位操作により行うことができ
る。
晶等のそれ自体公知の単位操作により行うことができ
る。
(発明の効果) α−(ω−シアノアルカノイル)−γ−ブチロラクト
ン[I]を利用すれば、きわめて容易、かつ、好収率で
ω−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト脂肪酸[II]を得る
ことができ、このω−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト脂
肪酸[II]を中間生成物とする、従来法に比べて格段に
短縮された工程により、安価かつ入手容易な原料から簡
単な操作で大環状ラクトン系香料の重要中間体であるω
−ヒドロキシ脂肪酸[V]が高収率で製造できることに
なる。
ン[I]を利用すれば、きわめて容易、かつ、好収率で
ω−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト脂肪酸[II]を得る
ことができ、このω−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト脂
肪酸[II]を中間生成物とする、従来法に比べて格段に
短縮された工程により、安価かつ入手容易な原料から簡
単な操作で大環状ラクトン系香料の重要中間体であるω
−ヒドロキシ脂肪酸[V]が高収率で製造できることに
なる。
(実施例) 以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1 α−(11−シアノウンデカノイル)−γ−ブチロラク
トン0.279g(1.00ミリモル)、85%水酸化カリウム0.68
g(10.3ミリモル)および水5.66gを仕込み、10時間加熱
還流した。反応終了後冷却し、4N−HCl 5mlを加え酸性
にした後、塩化メチレン70mlで1回、20mlで2回抽出し
た。その塩化メチレン溶液を硫酸ナトリウムで乾燥後、
濃縮乾固し白色固体を得た。得られた白色固体をn−ヘ
キサン/酢酸エチル[1/1(容量比)]を展開溶媒と
し、シリカゲルカラムを用いて精製し、0.254g(0.933
ミリモル、収率93%)の白色固体を得た。
トン0.279g(1.00ミリモル)、85%水酸化カリウム0.68
g(10.3ミリモル)および水5.66gを仕込み、10時間加熱
還流した。反応終了後冷却し、4N−HCl 5mlを加え酸性
にした後、塩化メチレン70mlで1回、20mlで2回抽出し
た。その塩化メチレン溶液を硫酸ナトリウムで乾燥後、
濃縮乾固し白色固体を得た。得られた白色固体をn−ヘ
キサン/酢酸エチル[1/1(容量比)]を展開溶媒と
し、シリカゲルカラムを用いて精製し、0.254g(0.933
ミリモル、収率93%)の白色固体を得た。
この白色固体を分析した結果は、以下のとおりであっ
た。
た。
(1)m.p. 74〜76℃ (2)元素分析(C15H28O4として) C H 計算値(%) 66.14 10.36 実測値(%) 66.16 10.47 (3)IR(KBr、cm-1) 3250、2920、2850、1700 (4)MS(m/e、CI) 255(M+−17) (5)1H−NMR(CDCl3、δ(ppm)) 1.18〜1.38(12H,ブロード), 1.56〜1.65(4H,m),1.78〜1.89(2H,ブロード), 2.33〜2.36(4H,m),2.44〜2.57(2H,ブロード), 3.60〜3.70(2H,ブロード) 上記の分析値から生成物が15−ヒドロキシ−12−ケト
ペンタデカン酸であることを確認した。
ペンタデカン酸であることを確認した。
実施例2 α−(11−シアノウンデカノイル)−γ−ブチロラク
トン0.286g(1.02ミリモル)、95%水酸化ナトリウム0.
41g(9.74ミリモル)および水5.57gを仕込み10時間加熱
還流した。反応終了後冷却し、4N−HCl 5ml加え酸性に
した後、塩化メチレン70mlで1回、20mlで2回抽出し
た。その塩化メチレン溶液中の生成物15−ヒドロキシ−
12−ケトペンタデカン酸をガスクロマトグラフィーを用
いて内部標準法で定量した。その結果、生成した15−ヒ
ドロキシ−12−ケトペンタデカン酸は、0.253g(0.929
ミリモル、収率91%)であった。
トン0.286g(1.02ミリモル)、95%水酸化ナトリウム0.
41g(9.74ミリモル)および水5.57gを仕込み10時間加熱
還流した。反応終了後冷却し、4N−HCl 5ml加え酸性に
した後、塩化メチレン70mlで1回、20mlで2回抽出し
た。その塩化メチレン溶液中の生成物15−ヒドロキシ−
12−ケトペンタデカン酸をガスクロマトグラフィーを用
いて内部標準法で定量した。その結果、生成した15−ヒ
ドロキシ−12−ケトペンタデカン酸は、0.253g(0.929
ミリモル、収率91%)であった。
実施例3 α−(11−シアノウンデカノイル)−γ−ブチロラク
トン0.324g(1.16ミリモル)、85%水酸化カリウム0.85
g(12.9ミリモル)および水2.59gを仕込み、20時間加熱
還流した。反応終了後冷却し、1N−HCl 20mlを加え酸
性にした後、クロロホルム30mlで4回抽出した。得られ
たクロロホルム溶液中の生成物15−ヒドロキシ−12−ケ
トペンタデカン酸をガスクロマトグラフィーを用いて内
部標準法で定量した結果、0.284g(1.04ミリモル、収率
90%)の15−ヒドロキシ−12−ケトペンタデカン酸が得
られたことが判った。
トン0.324g(1.16ミリモル)、85%水酸化カリウム0.85
g(12.9ミリモル)および水2.59gを仕込み、20時間加熱
還流した。反応終了後冷却し、1N−HCl 20mlを加え酸
性にした後、クロロホルム30mlで4回抽出した。得られ
たクロロホルム溶液中の生成物15−ヒドロキシ−12−ケ
トペンタデカン酸をガスクロマトグラフィーを用いて内
部標準法で定量した結果、0.284g(1.04ミリモル、収率
90%)の15−ヒドロキシ−12−ケトペンタデカン酸が得
られたことが判った。
実施例4 α−(11−シアノウンデカノイル)−γ−ブチロラク
トン0.390g(1.40ミリモル)、85%水酸化カリウム0.77
g(11.7ミリモル)、水1.40gおよびメタノール1.41gを
仕込み、5時間加熱還流した。反応終了後冷却し、1N−
HCl 15mlを加え酸性にした後、塩化メチレン30mlで3
回抽出した。その塩化メチレン溶液中の生成物15−ヒド
ロキシ−12−ケトペンタデカン酸をガスクロマトグラフ
ィーを用いて内部標準法で定量した。その結果、生成し
た15−ヒドロキシ−12−ケトペンタデカン酸は、0.365g
(1.34ミリモル、収率96%)であった。
トン0.390g(1.40ミリモル)、85%水酸化カリウム0.77
g(11.7ミリモル)、水1.40gおよびメタノール1.41gを
仕込み、5時間加熱還流した。反応終了後冷却し、1N−
HCl 15mlを加え酸性にした後、塩化メチレン30mlで3
回抽出した。その塩化メチレン溶液中の生成物15−ヒド
ロキシ−12−ケトペンタデカン酸をガスクロマトグラフ
ィーを用いて内部標準法で定量した。その結果、生成し
た15−ヒドロキシ−12−ケトペンタデカン酸は、0.365g
(1.34ミリモル、収率96%)であった。
実施例5 α−(11−シアノウンデカノイル)−γ−ブチロラク
トン0.285g(1.02ミリモル)、85%水酸化カリウム0.35
g(5.3ミリモル)、水0.84gおよびジエチレングリコー
ル0.45gを仕込み、5時間加熱還流した。反応終了後冷
却し、1N−HCl10mlを加え酸性にした後、クロロホルム3
0mlで3回抽出した。得られたクロロホルム溶液中の生
成物15−ヒドロキシ−12−ケトペンタデカン酸をガスク
ロマトグラフィーを用いて内部標準法で定量した。その
結果、生成した15−ヒドロキシ−12−ケトペンタデカン
酸は、0.249g(0.915ミリモル、収率90%)であった。
トン0.285g(1.02ミリモル)、85%水酸化カリウム0.35
g(5.3ミリモル)、水0.84gおよびジエチレングリコー
ル0.45gを仕込み、5時間加熱還流した。反応終了後冷
却し、1N−HCl10mlを加え酸性にした後、クロロホルム3
0mlで3回抽出した。得られたクロロホルム溶液中の生
成物15−ヒドロキシ−12−ケトペンタデカン酸をガスク
ロマトグラフィーを用いて内部標準法で定量した。その
結果、生成した15−ヒドロキシ−12−ケトペンタデカン
酸は、0.249g(0.915ミリモル、収率90%)であった。
参考例1 α−(11−シアノウンデカノイル)−γ−ブ
チロラクトンの製造例 11−シアノウンデカン酸メチル18.03g(80.0ミリモ
ル)、γ−ブチロラクトン3.44g(40.4ミリモル)およ
び28wt%ナトリウムメチラート−メタノール溶液7.72g
(40.0ミリモル)を仕込み、2時間かけてメタノールを
系外に留出させながら、内温が105〜110℃になるまで加
熱攪拌を続けた。反応終了後冷却し、1N−HCl 43mlで
酸性にした後、塩化メチレン100mlで1回、20mlで2回
抽出した。その塩化メチレン溶液を硫酸マグネシウムで
乾燥後、濃縮乾固し淡かっ色油状物を得た。得られた油
状物を、n−ヘキサン/酢酸エチル[1/1(容量比)]
を展開溶媒とし、シリカゲルカラムを用いて精製し、7.
93g(28.4ミリモル、収率71%)の白色固体を得た。
チロラクトンの製造例 11−シアノウンデカン酸メチル18.03g(80.0ミリモ
ル)、γ−ブチロラクトン3.44g(40.4ミリモル)およ
び28wt%ナトリウムメチラート−メタノール溶液7.72g
(40.0ミリモル)を仕込み、2時間かけてメタノールを
系外に留出させながら、内温が105〜110℃になるまで加
熱攪拌を続けた。反応終了後冷却し、1N−HCl 43mlで
酸性にした後、塩化メチレン100mlで1回、20mlで2回
抽出した。その塩化メチレン溶液を硫酸マグネシウムで
乾燥後、濃縮乾固し淡かっ色油状物を得た。得られた油
状物を、n−ヘキサン/酢酸エチル[1/1(容量比)]
を展開溶媒とし、シリカゲルカラムを用いて精製し、7.
93g(28.4ミリモル、収率71%)の白色固体を得た。
この白色固体を分析した結果は、以下のとおりであっ
た。
た。
(1)m.p. 57〜59℃ (2)元素分析(C16H25NO3として) C H N 計算値(%) 68.79 9.02 5.01 実測値(%) 68.67 9.06 5.22 (3)IR(KBr、cm-1) 2920、2850、2250、1788、1705 (4)MS(m/e、CI) 280(M++1) (5)1H−NMR(CDCl3、δ(ppm)) 1.20〜1.37(10H,ブロード), 1.37〜1.50(2H,m),1.62〜1.69(4H,m), 2.26〜2.36(3H,m),2.56〜2.64(1H,m), 2.72〜2.80(1H,m),2.91〜3.00(1H,m), 3.68〜3.72(1H,m),4.29〜4.41(2H,m) 上記の各分析値から生成物がα−(11−シアノウンデ
カノイル)−γ−ブチロラクトンであることを確認し
た。
カノイル)−γ−ブチロラクトンであることを確認し
た。
参考例2 15−ヒドロキシペンタデカン酸の製造例 15−ヒドロキシ−12−ケトペンタデカン酸1.00g(3.6
8ミリモル)、85wt%水酸化カリウム0.73g(11.0ミリモ
ル)、85%水和ヒドラジン0.50g(8.5ミリモル)および
ジエチレングリコール5mlを仕込み、1.5時間加熱還流し
た。次いで、生成した水等の軽沸分を系外に留出させな
がら、内温を上昇させて195〜205℃に到らせ、さらに同
温度下で2時間加熱還流を続けた。反応終了後、溶液を
冷却し水5mlを加えて希釈した後、6N−HCl3mlを加え、
析出する淡かっ色固体を取した。この固体をベンゼン
から再結晶して、0.81g(3.14ミリモル、収率85%)の
白色結晶を得た。
8ミリモル)、85wt%水酸化カリウム0.73g(11.0ミリモ
ル)、85%水和ヒドラジン0.50g(8.5ミリモル)および
ジエチレングリコール5mlを仕込み、1.5時間加熱還流し
た。次いで、生成した水等の軽沸分を系外に留出させな
がら、内温を上昇させて195〜205℃に到らせ、さらに同
温度下で2時間加熱還流を続けた。反応終了後、溶液を
冷却し水5mlを加えて希釈した後、6N−HCl3mlを加え、
析出する淡かっ色固体を取した。この固体をベンゼン
から再結晶して、0.81g(3.14ミリモル、収率85%)の
白色結晶を得た。
この白色結晶を分析した結果は、以下のとおりであっ
た。
た。
(1)m.p. 83〜85℃ (2)元素分析(C15H30O3として) C H 計算値(%) 69.72 11.70 実測値(%) 69.57 11.90 (3)IR、MS、1H−NMRの分析値は標品のそれらと一致
した。
した。
上記の分析値から生成物が15−ヒドロキシペンタデカ
ン酸であることを確認した。
ン酸であることを確認した。
Claims (1)
- 【請求項1】一般式 (式中、nは7〜11の整数を表す) で示されるα−(ω−シアノアルカノイル)−γ−ブチ
ロラクトンを、アルカリ金属水酸化物の存在下、水溶媒
中又は水溶性有機溶媒−水の混合溶媒中で反応させるこ
とを特徴とする 一般式 HOOC−(CH2)n−CO−(CH2)3−OH [II] (式中、nは上記と同じ意味を表す) で示されるω−ヒドロキシ−(ω−3)−ケト脂肪酸の
製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1142103A JP2595094B2 (ja) | 1989-06-06 | 1989-06-06 | ω―ヒドロキシ―(ω―3)―ケト脂肪酸の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1142103A JP2595094B2 (ja) | 1989-06-06 | 1989-06-06 | ω―ヒドロキシ―(ω―3)―ケト脂肪酸の製法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0311036A JPH0311036A (ja) | 1991-01-18 |
JP2595094B2 true JP2595094B2 (ja) | 1997-03-26 |
Family
ID=15307501
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1142103A Expired - Fee Related JP2595094B2 (ja) | 1989-06-06 | 1989-06-06 | ω―ヒドロキシ―(ω―3)―ケト脂肪酸の製法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2595094B2 (ja) |
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CN1075495C (zh) * | 1995-08-04 | 2001-11-28 | 东丽株式会社 | 制备2-(ω-烷氧基羰基链烷酰基)-4-丁内酯和长链ω-羟基羧酸的方法 |
US5693828A (en) * | 1996-05-09 | 1997-12-02 | International Flavors & Fragrances Inc. | Process for preparing lactones and intermediates therefor |
US6475133B2 (en) * | 1997-06-30 | 2002-11-05 | Soda Aromatic Co., Ltd. | Methods for making 2-(ω-alkoxycarbonylalkanoyl)-4-butanolide, ester of omega-hydroxy-(ω-3)-ketoaliphatic acid, and derivatives thereof |
EP0970952B1 (en) * | 1997-06-30 | 2006-08-09 | Soda Aromatic Company, Limited | Processes for preparing 2-omega-alkoxycarbonylalkanoyl)-4-butanolides, omega-hydroxy-omega-3)-keto fatty esters, and derivatives thereof |
JP4688563B2 (ja) * | 2005-05-06 | 2011-05-25 | 株式会社ニューギン | 遊技機の電飾装置 |
JP4688562B2 (ja) * | 2005-05-06 | 2011-05-25 | 株式会社ニューギン | 遊技機の電飾装置 |
-
1989
- 1989-06-06 JP JP1142103A patent/JP2595094B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0311036A (ja) | 1991-01-18 |
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