JP2592911Y2 - ジャック用端子 - Google Patents

ジャック用端子

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JP2592911Y2
JP2592911Y2 JP4671493U JP4671493U JP2592911Y2 JP 2592911 Y2 JP2592911 Y2 JP 2592911Y2 JP 4671493 U JP4671493 U JP 4671493U JP 4671493 U JP4671493 U JP 4671493U JP 2592911 Y2 JP2592911 Y2 JP 2592911Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ジャック用端子、詳し
くは、2つの可動接片を具備してそれらの可動接片の2
つの接点がプラグのスリーブ部に2点接触するようにな
されたジャック用端子に関する。
【0002】
【従来の技術】図12に従来のジャック用端子Aを示し
てある。このジャック用端子Aは、座部3の前端部から
斜め後方に折返し状に延出された形に形成された第1可
動接片1と、第1可動接片1の一部を打ち抜いて切起し
状に形成された第2可動接片2とを有しており、第1可
動接片1の基部11と第2可動接片2の基部21とが横
方向で並んでいる。このジャック用端子Aにおいては、
第1可動接片1側に、第2可動接片2を打ち抜くことに
伴って形成されるスリット状の開口12が具備される。
13は第1可動接片1に具備された第1接点、14は第
1可動接片1からさらに斜め後方に延出された形に形成
されたスイッチ接片、15はスイッチ接片14に具備さ
れたスイッチ接点、23は第2可動接片2に具備された
第2接点である。
【0003】図13は上記ジャック用端子AをボディB
に組み込んだものの断面図であって、ボディBにはプラ
グ10のスリーブ部10aが前端開口41を経て挿入さ
れる空間4が備わっている。そして、上記ジャック用端
子Aは、その座部3をボディBに固定することによって
ボディBに組み込まれており、組込み状態では、同図に
仮想線で示したように第1接点13と第2接点23とが
上記空間4内に所定幅だけ突出する。また、第2接点2
3は第1接点13よりも前方部位に配備される。5はス
イッチ接点15の相手方となる固定接点である。
【0004】図13のようにボディBに組み込まれた従
来のジャック用端子Aにおいては、前端開口41を経て
空間4にプラグPのスリーブ部10aが矢印のように挿
入されると、プラグPの絶縁部10bが第2接点23と
第1接点13とをこの順に乗り越えると共に、第2可動
接片2および第1可動接片1の弾性によって第2接点2
3および第1接点13がスリーブ部10aの2箇所に弾
接する。2点接触である。
【0005】このように、スリーブ部10aにジャック
用端子Aに具備された第1接点13と第2接点23とが
2点接触するようになっていると、プラグPがこじられ
て一方の接点がスリーブ部10aから瞬間的に離れても
他方の接点がスリーブ部10aに接触した状態を維持す
るので、ジャック用端子Aとその相手方端子であるプラ
グPのスリーブ部10aとの電気導通状態が瞬断される
という事態がきわめて起こりにくくなり、ジャック用端
子AとプラグPとの接続信頼性が向上する。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、図12
や図13で説明した従来のジャック用端子Aにおいて、
第1可動接片1については、撓み時に応力の集中する基
部11に開口12が形成されているのでその基部11は
有効幅L1(L1=La+Lb)が狭くなってばね性の
劣化が促進されやすく、第1可動接片1の一部を切り起
こして形成されている第2可動接片2については基部2
1の有効幅L2を狭くせざるを得なくなるので、やはり
その基部21のばね性の劣化が促進されやすい。また、
第1可動接片1と第2可動接片2とが互いに沿う方向
(斜め後方)に延び出し、しかも各可動接片1,2の撓
み時に応力が集中するそれらの基部11,21が横方向
に並んでいるため、プラグPが挿抜されるときやこじら
れたときなどに、各可動接片1,2それぞれの撓み変形
が相互に影響を及ぼし合う。これらの事情があるため、
従来のジャック用端子Aにおいては、各可動接片1,2
の基部11,21におけるばね性が比較的早期に劣化し
てスリーブ部10aに対する第1接点13や第2接点2
3の接触圧が低下し接触信頼性が損なわれたり寿命性能
が低下しやすいという問題があった。
【0007】本考案は上記問題に鑑みてなされたもので
あり、第1可動接片や第2可動接片の位置関係に工夫を
講じ、各可動接片の撓み時に応力の集中する基部の有効
幅L1,L2をそれほどの制約なく広くすることができ
るようにすることにより、長期に亘って高い接触信頼性
が維持され、また、寿命性能の低下を生じにくいジャッ
ク用端子を提供することを目的とする。また、プラグが
挿抜されるときやこじられたときなどに各可動接片の撓
み変形が相互に影響を及ぼしにくくなるジャック用端子
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の考案によ
るジャック用端子は、相手方端子であるプラグのスリー
ブ部が前端開口を経て挿入される空間を備えたボディに
座部が固定され、その座部に、上記空間に挿入された上
記スリーブ部の外周面に弾接する接点を備えた第1およ
び第2の2つの可動接片が一体に設けられてなるジャッ
ク用端子において、第1可動接片が上記座部の前端部か
ら斜め後方に折返し状に延出された形に形成されてこの
第1可動接片に設けられた第1接点が上記空間内に突出
するようになされ、第2可動接片が第1可動接片の横方
向の端部から折返し状に横方向に延出された形に形成さ
れてこの第2可動接片に設けられた第2接点が上記第1
接点よりも前方部位において上記空間内に突出するよう
になされており、上記空間に挿入された上記スリーブ部
の外周面に上記第1接点および上記第2接点が弾接する
ことによって、上記第1可動接片が上記座部に近づく方
向に弾性変形し、上記第2可動接片が上記第1可動接片
に近づく方向に弾性変形するようになっているものであ
る。
【0009】請求項2記載の考案によるジャック用端子
は、相手方端子であるプラグのスリーブ部が前端開口を
経て挿入される空間を備えたボディに座部が固定され、
その座部に、上記空間に挿入された上記スリーブ部の外
周面に弾接する接点を備えた第1および第2の2つの可
動接片が一体に設けられてなるジャック用端子におい
て、第1可動接片が上記座部の前端部から斜め後方に折
返し状に延出された形に形成されてこの第1可動接片に
設けられた第1接点が上記空間内に突出するようになさ
れ、上記座部における横方向の端部から支持部が立ち上
がり状に突設され、第2可動接片が上記支持部の前端部
から後方に折返し状に延出された形に形成されてこの第
2可動接片に設けられた第2接点が上記第1接点の横位
置で上記空間内に突出するようになされており、上記空
間に挿入された上記スリーブ部の外周面に上記第1接点
および上記第2接点が弾接することによって、上記第1
可動接片が上記座部に近づく方向に弾性変形し、上記第
2可動接片が上記支持部に近づく方向に弾性変形するよ
うになっているものである。
【0010】
【作用】請求項1記載の考案によるジャック用端子にお
いて、第2可動接片は第1可動接片の横方向の端部から
折返し状に横方向に延出された形に形成されており、第
1可動接片の一部を打ち抜いて切り起こすことにより形
成されているものではないので、第1可動接片の撓み時
に応力の集中する第1可動接片の基部の有効幅が打抜き
に伴って形成される開口により狭められるという事態を
生じる余地がない。また、第2可動接片についてもその
撓み時に応力の集中する基部の有効幅をほとんど制約を
受けずに広くすることが可能になる。さらに、上記空間
に挿入された上記スリーブ部の外周面に上記第1接点お
よび上記第2接点が弾接することによって、上記第1可
動接片が上記座部に近づく方向に弾性変形し、上記第2
可動接片が上記第1可動接片に近づく方向に弾性変形す
るようになっているので、スリーブ部がボディの空間に
挿入されたときの第1可動接片や第2可動接片の弾性変
形する方向が、第1可動接片や第2可動接片の基部(折
曲り箇所)を伸ばす方向にはならず、その折曲り箇所を
さらに折り曲げる方向になる。このことが、長期に亘っ
て初期の弾性を安定的に維持し、長期間に亘って高い接
触信頼性を得ることに役立つ。
【0011】請求項2記載の考案によるジャック用端子
において、第1可動接片は座部の前端部から延出した形
に形成され、第2可動接片は座部に立ち上げられた支持
部の前端部から延出した形に形成されているので、第1
可動接片や第2可動接片の撓み変形による影響が座部や
支持部によって吸収される。そのため、各可動接片の撓
み変形が相互に影響を及ぼさなくなる。また、第1可動
接片や第2可動接片は相互に独立した箇所に形成されて
いるので、請求項1記載の考案について説明したような
作用、すなわち第1可動接片や第2可動接片の基部の有
効幅をほとんど制約を受けずに広くすることが可能にな
るという作用が発揮される。さらに、上記空間に挿入さ
れた上記スリーブ部の外周面に上記第1接点および上記
第2接点が弾接することによって、上記第1可動接片が
上記座部に近づく方向に弾性変形し、上記第2可動接片
が上記支持部に近づく方向に弾性変形するようになって
いるので、スリーブ部がボディの空間に挿入されたとき
の第1可動接片や第2可動接片の弾性変形する方向が、
第1可動接片や第2可動接片の基部(折曲り箇所)を伸
ばす方向にはならず、その折曲り箇所をさらに折り曲げ
る方向になる。このことが、長期に亘って初期の弾性を
安定的に維持し、長期間に亘って高い接触信頼性を得る
ことに役立つ。
【0012】
【実施例】図1は請求項1記載の考案によるジャック用
端子Aの概略斜視図、図2は図1のII線に沿う拡大矢
視図である。このジャック用端子Aは、座部3、ばね性
を備えた第1可動接片1および第2可動接片2、スイッ
チ接片14などを一体に有しており、金属板に打抜き加
工や曲げ加工を施すことにより製作されている。なお、
図1において、矢符aは前後方向、矢符bは横方向(左
右方向)矢符cは上下方向をそれぞれ示している。
【0013】座部3にはリード端子31や係合爪32な
どが設けられている。第1可動接片1は座部3の前端部
から斜め後方に折返し状に延出された形に形成されてい
て、湾曲状の基部11から離れた2箇所に開口16,1
7が開設されている。そして、第1可動接片1の先端部
が第1接点13となされている。また、第1可動接片1
の先端部からは上記スイッチ接片14が延出されてお
り、上記第1接点13は第1可動接片1とスイッチ接片
14との境界の屈曲箇所に所定幅を持って峰線状に形成
されている。15はスイッチ接点である。この第1可動
接片1は基部11を中心として撓み変形し、撓み時には
基部11に応力が集中する。
【0014】第2可動接片2は第1可動接片1の横方向
bの一端部から折返し状にその第1可動接片1を直角に
横切る横方向bに延出された形に形成されている。図2
のように第2可動接片2の基部21は円形にカールして
いる。そして、第2可動接片2は基部21を中心として
撓み変形し、撓み時には基部21に応力が集中する。ま
た、第2可動接片2の先端部に幅広片部22が一体に設
けられ、この幅広片部22の前後方向の各端部近傍箇所
を屈曲させてあり、各屈曲片部22a,22bが上記第
1可動接片1の開口16,17に対向していると共に、
一方の屈曲箇所が峰線状の第2接点23となされてい
る。この第2接点23は上記第1接点13のやゝ前方部
位に位置している。なお、幅広片部22は上記第1可動
接片1に沿って傾斜している。
【0015】図3〜図8のように上記ジャック用端子A
をボディBに組み込まれる。図13で説明したところと
同様に、ボディBにはプラグ10のスリーブ部10aが
前端開口41を経て挿入される空間4が備わっている。
また、上記ジャック用端子Aは、その座部3をボディB
に固定することによってボディBに組み込まれており、
組込み状態では、図3のように第1接点13と第2接点
23とが上記空間4内に所定幅だけ突出する。その際、
第2接点23は第1接点13よりも前方部位で空間4内
に突出する。5はスイッチ接点15の相手方となる固定
接点である。
【0016】図3〜図8は上記空間4にプラグPのスリ
ーブ部10aが挿入されていく過程でのジャック用端子
Aの動作を順を追って示したものである。
【0017】図3のように前端開口41から空間4内に
プラグPが少し挿入されたときには、プラグPの絶縁部
10bが幅広片部22に当たる。図4のようにプラグP
がさらに挿入されると、絶縁部10bが幅広片部22を
下方に押し下げて第2可動接片2をその基部21(図2
参照)を中心として下方に撓ませ、この撓みによって幅
広片部22が第1可動接片1に形成されている突起18
に当たると共に、屈曲片部22a,22bが第1可動接
片1の開口16,17に逃がされる。この段階では、第
2可動接片2の撓み変形の影響が第1可動接片1に及ん
でいない。
【0018】さらにプラグPが挿入されると、図5のよ
うに絶縁部10bが幅広片部22を押し下げながら第2
接点23に乗り上がる。この段階では絶縁部10bによ
って下方に押し下げられた幅広片部22が突起18を介
して第1可動接片1を下方に押し下げる。したがって、
第1可動接片1が基部11を中心として撓み変形し、第
1可動接片1と共に下方に変位するスイッチ接片14の
スイッチ接点15が固定接点5から離れる。
【0019】図6のように絶縁部10bが第2接点23
を乗り越えると、第2可動接片2がそれ自体のばね性に
より基部21を中心として上方に変位し、第2接点23
がスリーブ部10aに弾接する。また、絶縁部10bは
第1可動接片1の第1接点13に近い箇所に当たる。さ
らにプラグPが挿入されると、絶縁部10bが図7のよ
うに第1接点13に乗り上がり、その後、絶縁部10b
が図8のように第1接点13を乗り越える。これによ
り、第1可動接片1がそれ自体のばね性により基部11
を中心として上方に変位し、第1接点13がスリーブ部
10aに弾接する。絶縁部10bが第2接点23を乗り
越えた後、第1接点13がスリーブ部10aに弾接する
までの段階では、第2接点23はスリーブ部10aに弾
接したままである。なお、図8には第2可動接片2が無
荷重状態での幅広片部22の位置を仮想線で示してあ
る。
【0020】図8の状態からプラグPを引き抜いたとき
には、上述したところと逆の順番で第1可動接片1や第
2可動接片2が動作する。
【0021】この実施例において、第1可動接片1の撓
み時にはその基部11に応力が集中するけれども、基部
11には図12や図13に示した開口12が形成されて
いないので、図1に示した基部11の有効幅L1を広く
確保することが可能である。しかも、スリーブ部10a
の外周面に第1接点13および第2接点23が弾接する
ことによって、第1可動接片1が座部3に近づく方向
(図中では下方)に弾性 変形し、第2可動接片2が第1
可動接片1に近づく方向(図中では下方)に弾性変形す
る。そのため、第1可動接片1や第2可動接片2の弾性
変形する方向が第1可動接片1や第2可動接片2の基部
(折曲り箇所)11,21を伸ばす方向にはならず、そ
の基部11,21をさらに折り曲げる方向になる。した
がって、第1可動接片1の基部11におけるばね性が早
期に劣化することがないばかりか、スリーブ部10aに
対する第1接点13の接触圧が高くなり、それだけ接触
信頼性や寿命性能が向上する。また、第2可動接片2の
撓み時にはその基部21に応力が集中するけれども、こ
の第2可動接片2は第1可動接片1の一部を切り起こし
て形成したものではないので、その基部21の有効幅L
2を広くすることにそれほどの制約はない。したがっ
て、第2可動接片2についてもその基部21の有効幅を
広くしてばね性の早期劣化を防ぐと共に、スリーブ部1
0aに対する第2接点23の接触圧を高め、接触信頼性
や寿命性能が向上させることが可能である。
【0022】また、プラグPを空間4に挿入していくと
きにおいては、図6のように絶縁部10bが第1可動接
片1に当たるまでは第2可動接片2の撓み変形の影響が
第1可動接片1に及ばず、また、図7のように絶縁部1
0bが第1可動接片1の第1接点13に乗り上がって第
1可動接片1が撓み変形したときの影響は第2可動接片
2に及ばない。逆に、プラグPを図8の状態から引き抜
いていくときにおいては、図6のように絶縁部10bが
第1接点13を乗り越えるまでは第1可動接片1の撓み
変形の影響が第2可動接片2に及ばず、また、絶縁部1
0bが図5のように第2接点23に乗り上がって第2可
動接片2が撓み変形したときの影響は第1可動接片1に
及ばない。このように各可動接片1,2の撓み変形の影
響が相互に影響し合わないという作用は、プラグPの挿
入過程や引抜き過程でプラグPがこじられた場合や、挿
入後にプラグがこじられた場合にも発揮される。このた
め、各可動接片1,2の基部11,21のばね性の早期
劣化が抑制されることになる。なお、第2可動接片2の
基部21については、図2に仮想線で示したように、そ
の基部21を第1可動接片1の横に張り出して第2可動
接片2自体の長さを長くしておくと、第2可動接片2の
撓み変形の影響が第1可動接片1にいっそう及びにくく
なることが判っている。
【0023】図9は請求項2の考案の実施例によるジャ
ック用端子Aの概略斜視図、図10は図9のX線に沿う
矢視図である。
【0024】このジャック用端子Aにおいて、座部3や
第1可動接片1、スイッチ接片14の基本的構成は図1
で説明したところと同様であるけれども、これらについ
て図1のものと異なる点は、図1で説明した第1可動接
片1には開口16,17が形成されているけれども、図
9および図10に示した実施例の第1可動接片1にはそ
のような開口が形成されていない点だけである。したが
って、相応する部分には同一符号を付してある。
【0025】このジャック用端子Aにおいて、座部3に
おける横方向の一端部に円弧状部71を介して支持部7
が垂直な立ち上がり状に突設されており、この支持部7
の上端部に前後方向に長い板片部72が備わっている。
第2可動接片2は、支持部7の板片部72の前端部から
後方に折返し状に延出された形に形成されている。そし
て、第2可動接片2の長手方向の中間部を屈曲させるこ
とにより、その屈曲箇所に上下方向に延びる峰線状の第
2接点23を形成してある。ここで、第1接点13と第
2接点23とは双方とも峰線状であって、第1接点13
は水平に延び、第2接点23は垂直に延びている。73
は円弧状部71を含む支持部7に膨出状に形成され補強
リブである。
【0026】図11は図9および図10のジャック用端
子AをボディBに組み込んだものの断面図であって、ジ
ャック用端子Aの座部3がボディBに固定されている
点、第1接点13と第2接点23とが上記空間4内に所
定幅だけ突出している点などは図3〜図8で説明したと
ころと同様である。ただし、図11のものでは、第2接
点23が第1接点11の横位置で空間4内に突出してい
る。なお、図11において、9はボディBに固定された
ピン端子、91はピン端子9から延出されたリード端子
である。
【0027】図11において、仮想線で示したようにプ
ラグPがボディBの空間4に挿入されると、第1接点1
3と第2接点23とがプラグPのスリーブ部10a,1
0bにおける90度隔てた2箇所に各別に弾接する。こ
のため、たとえはプラグPが上下方向cにこじられたと
きには、第1接点13が押し下げられて第1可動接片1
が基部11を中心として撓み変形するけれども、第2接
点23はスリーブ部10aに弾接したまま変位を伴わず
に相対的に摺動するだけである。また、プラグPが横方
向b(図10参照)にこじられたときには、第2接点2
3が押し付けられて第2可動接片2が基部21を中心と
して撓み変形するけれども、第1接点13はスリーブ部
10aに弾接したまま変位を伴わずに相対的に摺動する
だけである。このような各可動接片1,2の撓み変形の
影響が相互に影響し合わず、各可動接片1,2が独立し
て撓み変形するという作用は、プラグPが上下方向cや
横方向bにこじられた場合だけに限らず、プラグPが斜
め方向にこじられた場合にも発揮される。また、プラグ
Pが空間4に挿抜されるときにも発揮される。図9にお
いてはジャック用端子Aに対するプラグの挿抜方向を矢
符Fで示してある。また、この実施例においても、第1
可動接片1の基部11に開口12が無く、第2可動接片
2は第1可動接片1の一部を切り起こして形成したもの
ではないので、それらの基部11,21の有効幅,L
1,L2を広くすることにそれほどの制約はない。さら
に、プラグPがボディBの空間4に挿入されたときに
は、第1可動接片1が座部3に近づく方向に弾性変形
し、第2可動接片2が支持部7に近づく方向に弾性変形
するようになっている。したがって、図1で説明したジ
ャック用端子Aにおけると同様に、基部11,21の有
効幅を広くしてばね性の早期劣化を防ぐと共に、スリー
ブ部10aに対する第2接点23の接触圧を高め、接触
信頼性や寿命性能が向上させることが可能である。
【0028】
【考案の効果】本考案によると、相手方端子であるプラ
グのスリーブ部に第1接点と第2接点とが2点接触する
ので、上記スリーブ部との電気導通状態が瞬断されると
いう事態がきわめて起こりにくい接続信頼性の高いジャ
ック用端子を提供することが可能になることは勿論のこ
と、プラグが挿抜されるときやこじられたときなどに撓
み変形する第1可動接片や第2可動接片の応力の集中す
る基部の有効幅を広く確保しておくことが可能であり、
加えて、長期に亘って高い接触信頼性が維持させること
ができると同時に、寿命性能の向上させることが可能で
あるという効果がある。
【0029】特に請求項2記載の考案のジャック用端子
によれば、第1可動接片の撓み変形の影響が第1可動接
片に影響を及ぼしたり、第2可動接片の撓み変形の影響
が第1可動接片に影響を及ぼしたりすることが皆無にな
るので、上記の電気導通状態の瞬断が確実に防止される
上、寿命性能が格段に向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の考案によるジャック用端子の概
略斜視図である。
【図2】図1のII線に沿う拡大矢視図である。
【図3】ボディの空間へのプラグ挿入過程における初期
状態の説明図である。
【図4】プラグ挿入過程において、プラグの絶縁部が幅
広片部を押し下げた段階の説明図である。
【図5】プラグ挿入過程において、プラグの絶縁部が第
2接点に乗り上がった段階の説明図である。
【図6】プラグ挿入過程において、プラグの絶縁部が第
2接点を乗り越えた段階の説明図である。
【図7】プラグ挿入過程において、プラグの絶縁部が第
1接点に乗り上がった段階の説明図である。
【図8】プラグが完全に挿入された段階の説明図であ
る。
【図9】請求項2の考案の実施例によるジャック用端子
の概略斜視図である。
【図10】図9のX線に沿う矢視図である。
【図11】図9および図10のジャック用端子をボディ
Bに組み込んだものの断面図である。
【図12】従来のジャック用端子の概略斜視図である。
【図13】従来のジャック用端子をボディに組み込んだ
ものの断面図である。
【符号の説明】
A ジャック用端子 B ボディ P プラグ a 前後方向 b 横方向 1 第1可動接片 2 第2可動接片 3 座部 4 空間 7 支持部 10a スリーブ部 13 第1接点 23 第2接点 41 前端開口

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相手方端子であるプラグのスリーブ部が
    前端開口を経て挿入される空間を備えたボディに座部が
    固定され、その座部に、上記空間に挿入された上記スリ
    ーブ部の外周面に弾接する接点を備えた第1および第2
    の2つの可動接片が一体に設けられてなるジャック用端
    子において、 第1可動接片が上記座部の前端部から斜め後方に折返し
    状に延出された形に形成されてこの第1可動接片に設け
    られた第1接点が上記空間内に突出するようになされ、
    第2可動接片が第1可動接片の横方向の端部から折返し
    状に横方向に延出された形に形成されてこの第2可動接
    片に設けられた第2接点が上記第1接点よりも前方部位
    において上記空間内に突出するようになされており、上
    記空間に挿入された上記スリーブ部の外周面に上記第1
    接点および上記第2接点が弾接することによって、上記
    第1可動接片が上記座部に近づく方向に弾性変形し、上
    記第2可動接片が上記第1可動接片に近づく方向に弾性
    変形するようになっていることを特徴とするジャック用
    端子。
  2. 【請求項2】 相手方端子であるプラグのスリーブ部が
    前端開口を経て挿入される空間を備えたボディに座部が
    固定され、その座部に、上記空間に挿入された上記スリ
    ーブ部の外周面に弾接する接点を備えた第1および第2
    の2つの可動接片が一体に設けられてなるジャック用端
    子において、 第1可動接片が上記座部の前端部から斜め後方に折返し
    状に延出された形に形成されてこの第1可動接片に設け
    られた第1接点が上記空間内に突出するようになされ、
    上記座部における横方向の端部から支持部が立ち上がり
    状に突設され、第2可動接片が上記支持部の前端部から
    後方に折返し状に延出された形に形成されてこの第2可
    動接片に設けられた第2接点が上記第1接点の横位置で
    上記空間内に突出するようになされており、上記空間に
    挿入された上記スリーブ部の外周面に上記第1接点およ
    び上記第2接点が弾接することによって、上記第1可動
    接片が上記座部に近づく方向に弾性変形し、上記第2可
    動接片が上記支持部に近づ く方向に弾性変形するように
    なっていることを特徴とするジャック用端子。
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