JP2588631B2 - 油剤付与方法 - Google Patents

油剤付与方法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は単繊維繊度がファインデニールではない高速
走行マルチフイラメント糸条に均一に油剤を付与せしめ
ることにより極めて生産性の良い産業用ポリエステル繊
維を得ることを目的とした油剤付与方法に関する。
[従来技術] 従来、糸条の油剤付与方法としてはオイリングローラ
を用いたものが最も一般的な方法として行われてきた。
オイリングローラ方式は糸条走行速度が1000m/分クラス
迄は全く問題ないが、紡糸引取り速度が2000m/分以上の
クラスになると糸条の持つ随伴気流が増大し、オイリン
グローラ表面の油膜を乱すことによつて油剤付着の均一
性を損なうと共に、高速走行する糸条とローラ面との擦
過摩擦力が増大し、糸条に及ぼすダメージも増大し、最
大延伸倍率(Max−DR)の低下や毛羽糸等の品位不良糸
が発生し、生産性を著しく損なう原因となる。
[発明が解決しようとする問題点] このような油剤付与方法に代わるものとして、予め計
量ポンプに一定量計量された油剤をガイドを用いて走行
糸条に付着せしめる方法があり、近年製糸速度の高速化
と共に数多くの提案がなされている。
例えば、第4図に示すように油剤吐出部下方に走行糸
接糸面を有し、両側に糸条振幅規制壁を設けたもの(特
開昭59−116404号公報)、第5図のように上、下方向に
伸びた糸条通過溝を有し、該糸条通過溝の内に上、下に
配した2個の糸条接糸面を設け油剤を付与するもの(実
公昭63−15339号公報)などがある。
しかし、従来のこのようなガイド給油方法において紡
糸引取速度2000m/分以上の高速製糸でかつ9g/d以上の強
度を有する産業用ポリエステル繊維の製糸に適用した場
合には次のような欠点がある。
すなわち、走行糸との接糸が面接触であり、かつ走行
糸条の横幅規制壁を設けた第4図のタイプは高速走行糸
条への油剤付着均一性はオイリングローラ方式に比べる
とほぼ良好であるが、面接触かつ規制壁を有するノズル
構造は走行糸条に擦過疵を与え、かつ油剤付着斑を生じ
るために製糸性を損ねるといつた問題がある。また、第
5図のタイプものはノズルの直列2連と成すことにより
若干の油剤付着斑軽減効果は認められるものの、規制壁
を有する点で十分とはいい難い。
一定計量された油剤がノズルを介して走行糸条に付与
される際、糸条とノズルとの接触時間を長くすることは
油剤の均一付着の観点からは重要な要件であるが、反面
ノズル接糸部の疵や摩耗により走行糸が受ける損傷の可
能性がきわめて高くなる。
また、ノズル両側に走行糸横幅規制壁を設けることは
吐出された油剤全量を走行糸に付与するという点では正
しいけれども、実態はそう単純ではない。すなわち、高
速走行マルチフイラメント糸条の紡糸張力はせいぜい0.
1〜0.3g/d程度のものであり、冷却風の吹出し線速度斑
や、糸条随伴流の影響でノズル接糸部における走行糸は
絶えず揺らいでいる。この揺らぎによつて高速走行マル
チフイラメント糸条がノズルに設けた横幅規制ガイドの
いずれか一方向に僅かでも偏った場合、全走行単糸の一
部はノズル油膜面に接触できず、全く油剤付着がなされ
ないといつた問題が生じる。これは紡糸引取速度2000m/
分以上の高速製糸でかつ9g/d以上の高強度を有する産業
用ポリエステル繊維の製糸において、生産性の点で致命
的な欠点となる。
[問題点を解決するための手段] 本発明は上記のような問題を解決するためになされた
ものである。
すなわち、本発明は単繊維繊度がファインデニールで
はない走行マルチフイラメント糸条に油剤付与ノズルを
介して一定計量された油剤を付与するに際し、油剤を面
状に流下させるとともに横方向にフラツトな接糸部を有
し、走行糸条の横方向の広がり幅と自然な揺らぎとを規
制する障壁或はガイド体等のない湾曲部、接糸部の上流
近傍位置に形成した糸条走行方向と直角な方向に延びる
油剤の吐出スリツトを含んで構成される油剤付与ノズル
を使用し、吐出スリツト位置をその開口幅が走行マルチ
フイラメント糸条の自然な広がり幅と略同一となるよう
に設定して接糸部に糸条を接触走行させて油剤を付与す
ることを特徴とする油剤付与方法である。
[作用] 走行糸条への油剤均一付与のためにはマルチフイラメ
ントを構成する全単糸(全単繊維)に一様付与すること
が必要であつて、計量された全油剤が走行糸条に付与さ
れることが真の均一油剤付与とは言い難い。
供給油剤量(A)と走行糸条付着油剤量(B)におけ
る物質収支はA=B+C(Cは走行糸条に付着せずノズ
ル本体より滴下する油剤量)であつても差し支えない。
要はマルチフイラメントの各単糸はノズル接触面上で
お互いに重なり合ことなく、自然な広がりをもつて全て
ノズルに接触して油剤付与がなされることが極めて重要
であり、そのためには走行マルチフイラメントのノズル
上での自然な揺らぎを規制するガイド体は設けるべきで
はなく、またノズルにおける揺剤の吐出用スリツト幅
(D)とノズルにおける走行マルチフイラメントの自然
な揺らぎを含めた最大広がり幅(E)との関係はD≒E
とすることが望ましく、これにより小さくなるとマルチ
フイラメントを構成する単糸に一様に付与することが難
しく、また大きくなると不要に揺剤供給量が増大する
上、必ずしも均一な付与がなされるとは限らない。
マルチフイラメントを構成する単糸全てがノズルに接
触し揺剤付与がなされていればノズル本体より落下する
揺剤が生じても均一付着性の観点からは全く問題となら
ず、該滴下油剤を回収し再使用すればコストの面からも
問題はない。
以下、本発明を図面に基いて説明する。第1図は本発
明を実施するのに好適な油剤付与ノズルの概略断面を含
む工程説明図、第2図は第1図に示す油剤付与ノズルの
斜視図、第3図は第2図の概略平面図である。
図において、1は油剤付与ノズルであり、該油剤付与
ノズルは本体2、上蓋3および本体2と上蓋3の間に挾
まれたスリツト板4を含んで構成されている。スリツト
板4は前面中央部をフイツシユテール状もしくはコート
ハンガー状に切込まれた板状体をしており、上記のよう
に本体2と上蓋3との間に挿着されたこれらの間に挾ま
れた切込部5が油剤の導出剤スリツト6を形成してい
る。
尚、このようにスリツト6はスリツト板4を変えるこ
とにより銘柄、品種、あるいは操業条件に最適なものが
選択できて好ましいが、本体2あるいは上蓋3または両
方に直接に溝を刻設することによつて形成してもよい。
本体2の前面は糸条yの走行方向に沿って滑かに湾曲
し横方向にフラツトに延びる接糸部8が形成され、この
他に糸条yを規制するようなものは設けられていない。
この接糸部8の上流(上部)側の近傍には前記スリツト
6の出口開口7が位置し、その開口幅が走行マルチフイ
ラメント糸条の自然な広がり幅とほぼ等しくなる如くさ
れている。
本体2にはスリツト6の幅が最も狭まる後端部に対応
してこれに連通するように油剤の導入孔9が孔設されて
おり、油剤タンク10から導管11と計量ポンプ12により導
入孔9に供給された油剤はここからスリツト6に入り、
分散されて出口開口7から本体前面に吐出される。吐出
された油剤は前面湾曲部2′を流下しつつ接糸部8を走
行する糸条yに付与される。
13は湾曲部から流下してくる油剤を回収するための受
け皿である。
ここで、マルチフイラメント糸条の自然な広がり幅と
は前述の通り糸条の紡出から引取ローラに至まで糸条を
規制するガイド等を設けない場合における最大広がり幅
を指すが、この広がり幅にスリツトの出口開口幅を合わ
すように油剤付与ノズルを配設すればよい。この場合、
油剤付与ノズル及び/又は引取ローラを上下動可能もし
くは自在に設けておくと条件に応じて適宜微妙な調節が
行えて好ましい。
[実施例] 以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。
固定重合高[η]ポリエステルチツプ([η]=1.
05)をエクストルーダにて溶融し、250Hの吐出孔を有す
る紡糸口金より833g/分で吐出し、紡糸筒内にて冷却し
た後油剤を付与し、2200m/分の速度で引取り、一旦巻取
ることなく2段延伸を行い210℃にて0.2秒間熱処理を施
した後、冷却ローラを経て圧空交絡処理を施し、速度50
00m/分にて巻取り繊度1500デニール、強度8.8g/dの延伸
糸を得た。
油剤付与は第1図に示した油剤付与ノズルを用い、紡
糸筒出口と該紡糸筒より2m下方に配置した引取ローラと
の間で紡糸張力=0.26g/dのもとで油剤付与を行った。
また、油剤付与ノズルの接糸部における糸幅は紡糸筒
出口を起点とするノズル位置変更によつて調整した。
すなわち、糸幅を広げる場合は油剤付与ノズル紡糸筒
出口に近付け、反対に糸幅をせまくする場合は該ノズル
を紡糸筒出口から遠ざけた。その結果を第1表に示し
た。また、本実施例にて使用した油剤組成を第2表に示
した。
第1表において繊維油剤付着量、油剤付着斑、カラー
リング斑は各々以下の方法にて測定した。
(1)繊維油剤付着量(OPU) サンプル量:10g(糸長=60m at 1500de) 乾燥:105℃×40分 脱脂:5%中性洗剤浴中にて25℃×3分間超音波にて脱脂 OPU:(W1−W2)/W1×100(%) W1=脱脂前重量 W2=脱脂後重量 秤量=島津製作所自動天秤 (2)油剤付着斑 油剤付着量の測定を糸長方向に連続20回繰り返し標準
偏(σ)を算出した。
(3)カラーリング斑 染料(Diavesin−Red K)を5%濃度で溶解着色した
油剤をノズルを介して繊維表面に付着させ編立てした
後、色斑を目視にて判定した。
第1表おいて実験No.1〜3及び5(比較例)は油剤付
着斑、カラーリング斑が多く、製糸時における断糸、毛
羽共に不良であつたが、実験No.4、6〜10(実施例)は
いずれも油剤付着斑、カラーリング斑が少なく、製糸時
における断糸、毛羽共に良好であつた。
[発明の効果] 以上に説明の如く、本発明によれば、特に高速製糸さ
れた産業用高強力ポリエステル繊維の操業性向上にきわ
めて有効であるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施するに好適な油剤付与ノズルの概
略断面を含む工程説明図、第2図は第1図に示す油剤付
与ノズルの斜視図、第3図は第2図の概略平面図、第4
〜5図は従来の例を示す説明図である。 1……油剤付与ヘツド、 6……スリツト 7……スリツトの出口開口 8……接糸部
フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭63−135977(JP,U) 実開 昭59−466(JP,U) 実開 昭60−117871(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単繊維繊度がファインデニールではない走
    行マルチフイラメント糸条に油剤付与ノズルを介して一
    定計量された油剤を付与するに際し、油剤を面状に流下
    させるとともに横方向にフラツトな接糸部を有し、走行
    糸条の横方向の広がり幅と自然な揺らぎとを規制する障
    壁或はガイド体等のない湾曲部、接糸部の上流近傍位置
    に形成した糸条走行方向と直角な方向に延びる油剤の吐
    出スリツトを含んで構成される油剤付与ノズルを使用
    し、吐出スリツト位置をその開口幅が走行マルチフイラ
    メント糸条の自然な広がり幅と略同一となるように設定
    して接糸部に糸条を接触走行させて油剤を付与すること
    を特徴とする油剤付与方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS59466U (ja) * 1982-06-26 1984-01-05 日本エステル株式会社 給油装置
JPS60117871U (ja) * 1984-01-17 1985-08-09 三菱レイヨン株式会社 糸条の油剤付与装置
JPS63135977U (ja) * 1987-02-24 1988-09-07

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