JP2587222Y2 - ごみ焼却炉の側壁構造 - Google Patents

ごみ焼却炉の側壁構造

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JP2587222Y2
JP2587222Y2 JP1991083419U JP8341991U JP2587222Y2 JP 2587222 Y2 JP2587222 Y2 JP 2587222Y2 JP 1991083419 U JP1991083419 U JP 1991083419U JP 8341991 U JP8341991 U JP 8341991U JP 2587222 Y2 JP2587222 Y2 JP 2587222Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、一般廃棄物や産業廃棄
物などを焼却するごみ焼却炉の側壁構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のごみ焼却炉の側壁構造としては、
特公昭60−9210号公報記載のものが周知であり、
このごみ焼却炉の側壁構造を図4乃至図6を参照して説
明する。
【0003】図4は側壁に空冷板レンガを適用した従来
方式のごみ焼却炉の全体の概略構成を示し、図5は空冷
板レンガを装着した側壁部分を示し、図6は空冷板レン
ガの締付状態を示している。
【0004】まず、図4に示すように、投入されたごみ
aは、乾燥火格子b、燃焼火格子c及び後燃焼火格子d
上を移送されながら燃焼し、焼却灰はコンベア水槽eに
排出される。そして、燃焼時に最も温度上昇し易い側壁
部分は空冷板レンガfを装着した空冷板構造に構成さ
れ、その他の側壁部分gは一般のレンガ構造に構成され
ている。
【0005】前記空冷板構造部分は、図5及び図6に示
すように、厚み方向中央部に段落を有し且つ焼却炉内側
のコーナ部を切欠いた空冷板レンガfを、炉体外板iに
支持材jを介して格子状に配設されたレンガ支持板kに
嵌込んで縦横に並設し、隣接する空冷板レンガfの四隅
の切欠部mにより形成される透孔部に取付ボルトnを貫
通するとともに、取付ボルトnにレンガ支持板kに設け
られたナットrを螺着することにより空冷板レンガfを
挟持し、該空冷板レンガfの背面を空冷している。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】ここで、ごみの発熱量
は大きく変動するため、焼却炉内の温度、特に燃焼域帯
においては例えば1050〜750℃と大きい変動を繰
返している。したがって、側壁を構成するレンガ表面
は、背面を空気で冷却されているとはいえ、炉内温度の
変動に応じて絶えず膨張収縮を繰り返すことになる。
【0007】しかしながら、上記従来の構造では、空冷
板レンガfの焼却炉内側半分は相互密着し、焼却炉外側
半分はレンガ支持板kに直接接触して四隅の取付ボルト
nで締付けられているので、焼却炉内温度の変動により
空冷板レンガf及びレンガ支持板kが膨張・収縮を起こ
しても、限られた範囲内でしか対応できず、自由な膨張
収縮運動ができないうえに、構造が複雑で寸法精度及び
仕上面が出し難い。このため、空冷板レンガf間及びレ
ンガ支持板kとの間で相互干渉を起こし、中央部に亀
裂、または剥離が発生したり、四隅のボルト締付面から
除々に欠落を生ずるという問題があった。
【0008】また、休炉後の焼却炉始動時には、空冷板
レンガfとレンガ支持板kとの間に生じる空隙及び空冷
板レンガfの欠損部分から、冷却空気が焼却炉内に漏
れ、炉内温度上昇を妨げるとともに、平常操業時におい
ては、上記隙間からの漏洩空気により、隙間付近で異常
2次燃焼を起こして局部的な高温域を作り、クリンカを
発生させるという問題があるほか、埋火時に漏洩空気に
より過剰燃焼を起こして火種を燃え尽くすなどの問題が
あり、間欠運転を行う施設へ適用する際の障害となって
いた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案のごみ焼却炉の側
壁構造は、一般廃棄物や産業廃棄物などのごみを焼却す
るごみ焼却炉の高温度範囲の側壁を、背面を空冷する方
式のレンガ積みにより形成する側壁構造において、前記
側壁を構成する各レンガの略中央部分には、内側面にボ
ルト頭部が埋没する座ぐり部を有するボルト穴1個が穿
孔され、上記レンガは上記ボルト穴に挿入されたボルト
により該レンガの背面に配設された可撓性を有する支持
材に固定され、一方、予め膨脹代を取って配設された隣
接する各レンガの周側面空隙には該レンガの背面側から
挿入される伸縮性を有するシール部材が配設されるとと
もに、レンガ背面の空冷部分は、各レンガ縦方向1列ご
とにレンガ背面に設けられた複数条の高温部と、炉体ケ
ーシング側に設けられた共通の低温部とに区画された2
層構造になされたものである。
【0010】
【作用】レンガ相互間に適当な膨張代を取ってこれらレ
ンガを中央部分でボルトにより可撓性を有する支持材に
固着し、さらに、各レンガの周側面空隙に該レンガの背
面側から伸縮性を有するシール部材を配設することで、
レンガ及び取付ボルトの膨張収縮運動を自由にする。
【0011】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0012】図1乃至図3は本考案に係るごみ焼却炉の
側壁構造の概略構成を示している。
【0013】図において、1は空冷板レンガ本体であ
り、内側中央部に取付ボルト6aの頭部が埋設する座ぐ
り部2aを有する形状のボルト穴2が内側面から背面に
かけて穿孔されている。この空冷板レンガ本体1は、例
えば熱伝導率が高い炭化珪素質で構成されている。
【0014】3は空冷板レンガ本体1の背面に設けられ
た炉体外板で、この炉体外板3により空冷板レンガ本体
1の背面を外気と遮断する。
【0015】また、空冷板レンガ本体1の背面には、空
冷板レンガ本体1の縦方向1列毎に冷却風の流れを分離
して送風するための例えばH形鋼による複数の仕切板4
が並行に設置され、これら仕切板4の外側に空冷板ケー
シング9を張り付けることにより、側壁背面を外側の共
通の空気第1層10と内側の複数の空気第2層11とに
2分割している。
【0016】よって、空気第1層10の上部から冷却用
の空気を送入すれば、この空気は空気第1層10の下側
に位置する図示しない分配弁を経由して、仕切板4で分
離された空気第2層11を上昇して空冷板レンガ1の背
面全体を順次冷却した後、上部から排出される。なお、
この排出された空気を余熱利用してもよい。
【0017】そして、上記空気第1層10は、上述した
ように冷却用空気の通路であるとともに、温度が上昇す
る空気第2層11の断熱の役割を担っている。
【0018】上記仕切板4の脚部にはバネ鋼などの可撓
性を有する支持材5が、空冷板レンガ本体1にその膨張
代を考慮した間隔で横方向に配設されている。そして、
空冷板レンガ本体1のボルト穴2に挿入させた取付ボル
ト6aをこの支持材5に挿通させた後、ナット6bで両
者を固着することにより、空冷板レンガ本体1は、隣接
する他の空冷板レンガ本体1から膨張代の分だけ離隔さ
れて伸縮自在に支持される。これにより空冷板レンガ本
体1及び取付ボルト6aの膨張収縮運動には自由に対応
でき、空冷板レンガ本体1が熱応力により損傷すること
はない。
【0019】また、隣接する空冷板レンガ本体1の周側
面間に形成された膨張代の焼却炉外側部分には、T形ま
たは平板状のシール板7とこのシール板7を挟んで空冷
板レンガ本体1の肩部から周側面にかけて配設された伸
縮性を有する断面L字形のシール材8とからなるシール
部材が介装されており、これらシール板7及びシール材
8によって前記冷却用の空気が焼却炉内に漏入するのを
防止している。
【0020】また、シール板7及びシール材8で形成さ
れた焼却炉内側部分の空隙には、断熱材12が充填され
ている。この断熱材12は築炉工事が終了した際に焼却
炉の内側から充填される。
【0021】さらに、取付ボルト6aの頭部が配設され
たボルト穴2の座ぐり部2aには耐火材13が充填さ
れ、焼却炉内の高温から取付ボルト6aを保護するとと
もに、取付ボルト6aの空転を防止している。
【0022】このように空冷板レンガ本体1はその構造
が単純であるために寸法精度が良く仕上面も平滑にでき
るうえ、膨脹収縮量が比較的少ない背面でシールするた
め、空冷板レンガ面全体としてのシール性は飛躍的に向
上する。
【0023】なお、空冷板レンガ本体1は炭化珪素質の
もののみでなく一般の粘土質或いはアルミナ質レンガ等
に適用しても良い。
【0024】
【0025】
【0026】また、断熱材12を充填させる部分をシー
ル材8で構成することでこの断熱材12を不要にするこ
とができる。
【0027】また、支持材5はバネ鋼に限らず一般の鋼
材を用いてもよい。
【0028】
【考案の効果】以上述べたように、本考案によれば、レ
ンガは、レンガ相互間に適当な膨張代を取って中央部分
で各レンガ背面を支持する支持材に固着されるが、該支
持材は可撓性があるので、熱変動に伴うレンガ及び固定
用ボルトの膨張収縮運動が自由になり、レンガが熱応力
による亀裂、剥離または欠落などの損傷を受けることは
ない。したがって、レンガ背面からレンガ周側面に挿入
されるシール板とシール材から成るシール部材による背
面シール方式と相まってレンガ全体のシール性が非常に
良くなる。このため、炉内への冷却空気の漏洩による立
上時の炉内温度上昇阻害や、平常操業時の炉温の局部上
昇やそれに伴う炉壁へのクリンカ付着あるいは冷却風量
不足、さらに埋火時の過剰燃焼などのトラブルを防止で
き、全連続運転はもとより埋火、休炉、立上運転を繰り
返す断続運転の焼却施設にも有効である。
【0029】また、空冷板レンガの構造がシンプルなた
めに製作が容易であり、寸法精度が向上し、仕上面が平
滑となる。その結果、製作費を低減できるだけでなく、
レンガの取付または取替作業が容易になり、現場工事費
及び作業日数を軽減できる。さらに、空冷部分が2層構
造であるため、外側空気層は内側空気層の断熱層とな
り、断熱材費が節減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るごみ焼却炉の側壁構造の概略構成
を示す正面図である。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【図3】図1におけるB−B断面図である。
【図4】側壁に空冷板式レンガを適用した従来方式のご
み焼却炉の全体の概略構成を示す縦断側面図である。
【図5】従来方式の空冷板レンガを装着した側壁部分を
示す拡大図である。
【図6】従来方式の空冷板レンガの締付状況を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 空冷板レンガ 2 ボルト穴 2a 座ぐり部 5 支持材 6a 取付ボルト 7 シール板 8 シール材 13 耐火材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−233908(JP,A) 特開 平4−309709(JP,A) 実開 平1−117449(JP,U) 実開 昭57−178947(JP,U) 特公 昭60−9210(JP,B2) 特公 昭46−31901(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F23G 5/00 - 5/08 F23G 5/44

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般廃棄物や産業廃棄物などのごみを焼
    却するごみ焼却炉の高温度範囲の側壁を、背面を空冷す
    る方式のレンガ積みにより形成する側壁構造において、 前記側壁を構成する各レンガの略中央部分には、内側面
    にボルト頭部が埋没する座ぐり部を有するボルト穴1個
    が穿孔され、上記レンガは上記ボルト穴に挿入されたボ
    ルトにより該レンガの背面に配設された可撓性を有する
    支持材に固定され、一方、予め膨脹代を取って配設され
    た隣接する各レンガの周側面空隙には該レンガの背面側
    から挿入される伸縮性を有するシール部材が配設され
    とともに、レンガ背面の空冷部分は、各レンガ縦方向1
    列ごとにレンガ背面に設けられた複数条の高温部と、炉
    体ケーシング側に設けられた共通の低温部とに区画され
    た2層構造になされたことを特徴とするごみ焼却炉の側
    壁構造。
JP1991083419U 1991-10-15 1991-10-15 ごみ焼却炉の側壁構造 Expired - Lifetime JP2587222Y2 (ja)

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