JP2584383B2 - ビデオカメラの手ブレ制御装置 - Google Patents

ビデオカメラの手ブレ制御装置

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JP2584383B2
JP2584383B2 JP4468992A JP4468992A JP2584383B2 JP 2584383 B2 JP2584383 B2 JP 2584383B2 JP 4468992 A JP4468992 A JP 4468992A JP 4468992 A JP4468992 A JP 4468992A JP 2584383 B2 JP2584383 B2 JP 2584383B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は映像フィールド内の映像
信号の手ブレによる動きベクトルを算出し、この動きベ
クトルの大きさに基づいて手ブレ補正処理を実行するビ
デオカメラの手ブレ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】手ブレ補正機能を有するビデオカメラに
ついては、従来例えばNational Techni
cal Report Vol.37 Jun.199
1 P48〜54「純電子式画像揺れ補正技術」に開示
されているものがある。
【0003】この技術は、代表点マッチング法により映
像フィールド内の4個のブロック各々について画像信号
から画像の動きを抽出する動きベクトルの検出を実行
し、ブロック毎の動きベクトルを特定する。この時、動
きベクトルの平均と各動きベクトルとの差の絶対値の大
きさを発散度として求め、この発散度に応じて得られた
平均の動きベクトルに係数を乗じ、これを手ブレ検出動
きベクトルとして続く映像フィールドの映像抽出フィー
ルドを特定し、手ブレ補正を実行するというものであっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の発散度を求めて手ブレ補正を実行するか否かの判定に
用いる方法の場合、発散度の小さい部分、即ち映像フィ
ールド内の各ブロックに通過物体が存在しない場合は正
確な手ブレ補正が期待できるものの、特定ブロック内に
通過物体が進入した場合、発散度がある程度大きくなっ
て通過物体の進入したブロックの動きベクトルにより平
均動きベクトルに誤差が発生して手ブレ補正が正確に行
えないという問題点が生じていた。
【0005】そこで本発明は斯かる従来技術の発散度に
変えて、より信頼度の高い通過物体進入検出の手法を案
出し、通過物体が進入した映像フィールド内の各ブロッ
クの残りのブロックに与える影響を極力取り除き、正確
な手ブレ補正を行うことを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明は、映
像フィールド内を複数のブロックに分割し各ブロック毎
の動きベクトルを相関値演算により算出する手段と、算
出された動きベクトルに応じて必要な手ブレ補正処理を
行う手段と、各映像フィールドの対応ブロックにおける
算出された動きベクトルの方向が同一である期間の指標
となる増加度を算出する手段と、該増加度の値によって
前記各ブロックの手ブレ補正処理の実行を判断する手段
と、よりなる。
【0007】また本発明の第2発明は、映像フィールド
内を複数のブロックに分割し各ブロック毎の動きベクト
ルを相関値演算により算出する手段と、算出された動き
ベクトルに応じて必要な手ブレ補正処理を行う手段と、
各映像フィールドの対応ブロックにおける算出された相
関値が信頼できる値となる期間の指標となる通過度を算
出する手段と、該通過度の値によって前記各ブロックの
手ブレ補正処理の実行を判断する手段と、よりなる。
【0008】さらに本発明の第3の発明は、映像フィー
ルド内を複数のブロックに分割し各ブロック毎の動きベ
クトルを相関値演算により算出する手段と、算出された
動きベクトルに応じて必要な手ブレ補正処理を行う手段
と、各映像フィールドの対応ブロックにおける算出され
た動きベクトルの大きさの差の絶対値を表した変化度を
算出する手段と、該変化度の値によって前記各ブロック
の手ブレ補正処理の実行を判断する手段と、よりなる。
【0009】そして本発明の第4発明は、上記3つの発
明を統合したものであり、映像フィールド内を複数のブ
ロックに分割し各ブロック毎の動きベクトルを相関値演
算により算出する手段と、算出された動きベクトルに応
じて必要な手ブレ補正処理を行う手段と、各映像フィー
ルドの対応ブロックにおける算出された動きベクトルの
方向が同一である期間の指標となる増加度を検出する手
段と、各映像フィールドの対応ブロックにおける算出さ
れた相関値が信頼できる値となる期間の指標となる通過
度を算出する手段と、各映像フィールドの対応ブロック
における算出された動きベクトルの大きさの差の絶対値
を正規化した変化度を算出する手段と、前記増加度算出
手段と通過度算出手段及び変化度算出手段の各算出値を
パラメータとし所定のルールに則って前記対応ブロック
の手ブレに対する信頼度を算出しこれに基づいて手ブレ
補正処理の実行を判断する手段と、よりなる。
【0010】
【作用】上記第1〜第3の発明によって、夫々通過物体
の進入した映像フィールド内のブロックを特定し、この
ブロックを手ブレ制御すべき映像フィールドから除外で
きるので、手ブレ補正処理が通過物体の進入によって受
ける誤差を少なくすることが可能となる。
【0011】また上記第4発明によれば、第1〜第3発
明の各手法によって通過物体の進入したブロックの特定
に信頼度が増し、より精度の高い手ブレ補正処理を実現
することが可能となる。
【0012】
【実施例】以下本発明の手ブレ制御装置をその一実施例
について図面に沿って詳細に説明する。
【0013】まず本発明の対象となるビデオカメラの基
本構成について図1に基づいて簡単に説明する。同図に
おいて1はレンズ、2は撮像素子、3はカメラ回路部、
4はADC(Analog−Degital−Conv
erter)、5はフレームメモリー、6は電子ズーム
回路部、7はDAC(Degital−Analog−
Converter)、8は手ブレ検出回路部、9は手
ブレ制御回路部、10はメモリー制御回路部である。
【0014】斯かる構成において被写体からの光はレ
ンズ1を通り固体撮像素子(ここではCCD)2で受
されて電気信号化され、カメラ回路部3を経て1映
像フィールドを構成する映像信号として出力され、この
信号はADC4でAD変換されてフレームメモリー5に
記憶され、手ブレ検出回路部8によりさらに次の映像信
号(1/60秒後にレンズ1を介して固体撮像素子2に
取り込まれた映像)と比較されて、両映像フィールド間
の画像の動きを検出し、これに基づいて手ブレ量を代表
点マッチング法を用いて算出する。ここで、映像フィー
ルドとは固体撮像素子2にて1/60毎に取り出され、
カメラ回路部3、ADC4を経て変換された1撮像エリ
アの映像信号を意味するものである。
【0015】前記手ブレ制御回路部9では上記で求めら
れた手ブレ量に基づいて映像フィールド内の画像の位置
を移動させるのであるが、このままでは移動できないの
で電子ズームの原理を用いて補正を行う。
【0016】図2は斯かる電子ズームの原理を説明する
図であり、一つの映像フィールド11の画像の大きさに
対してズーム比率分だけの枠12を決める。この枠12
の位置は元映像フィールド11内では自由に移動でき
るものにしておく。そしてこの枠12の分だけ元の映像
フィールド11に対応した大きさになるように補間法を
用いて拡大する。
【0017】このようにして映像フィールド11内の任
意の場所の画像を電子ズーム回路部6で電気的にズーム
して元の映像フィールド11と切り出し枠12の差だけ
余裕スペース(補正範囲13)を作ると、図3に示すよ
うにビデオカメラ14の手ブレが起こると映像フィール
ド11の左下方に目的となる人物の像がある場合と、次
の映像フィールド15の右上方に目的となる人物の像が
ある場合とのように画像がブレる。
【0018】従って両映像フィールド11、15のよう
に切り出し枠12を検出された画像の動き量に応じて移
動させることにより、該切り出し枠12には両フィール
ド11、14とも目的の人物の像がきちんと収まる状態
になり、これを前記DAC7でDA変換して元に戻して
やることで手ブレ補正を実現している。
【0019】実際には一つの映像フィールド11を図4
に示すように4つのブロック16〜18に分割して個々
のブロックについて2映像フィールド間の比較を行い、
代表点マッチング法により手ブレ量を算出することにな
る。
【0020】図5は本実施例で用いる代表点マッチング
による動きベクトルの検出方法について説明した機能
ブロック図であり、前記図1の手ブレ検出回路部8の中
身に相当し、LSIのロジック回路で組まれたものであ
る。
【0021】同図において20は前記ADC4からのカ
メラの映像信号に対して検出精度を落とすことなくS/
N比を改善し少ない代表点で十分な検出度を得るため
に設けられたフィルター回路部、21は前記フィルター
回路部20を通過した映像信号から前記各ブロック16
〜19内の複数の代表点エリア内の複数の代表点を抽出
してその位置と輝度信号を記憶する代表点メモリー、2
2は前記代表点メモリー21の輝度信号と前記各エリア
内の他の画素との相関値を演算により算出する相関値演
算部、23は前記各エリア内の同じ位置の画素の相関値
を累積加算する累積加算部、24は該累積加算部24の
値によって各画素の相関値を比較してその最小値を求
め、且つ一つのブロック内での相関値の平均を求め、更
に前記最小値のある画素の位置を求める最小値、平均値
及び最小位置演算部である。そして前記累積加算部23
と前記最小値、平均値及び最小位置演算部24で得られ
た値は出力として次の手ブレ制御回路部9に渡される。
【0022】図6は前記手ブレ制御回路部9の中身に相
当する機能アルゴリズムを示し、斯かるアルゴリズムは
マイクロプロセッサのソフトウェア−処理によって実行
される。
【0023】同図において25は前記手ブレ検出回路部
8からの入力、26は前記入力の内前記最小値を平均値
で割った値が一定の閾値以内に収っているか否かによっ
て検出した各ブロックの動きベクトル即ち検出された動
きベクトルそのものが信頼できるものか否かを判断する
相関値判断、27は動きベクトルの検出精度を上げるた
め相関値が最小の画素の周囲4画素の相関値を用いて内
挿を行い相関値の最小位置を補間する最小位置補間、2
8は通過物体や移動物体等の手ブレ以外の動きと思われ
るブロック16〜19を検出してこのブロックを手ブレ
補正のルーティンから逸脱させるファジィ判断、29は
信頼できるブロック16〜19の相関値を用いて該ブロ
ック16〜19の動きベクトルを算出するベクトル演
算、30は各映像フィールド11、15・・・毎の動き
ベクトルを積分し各映像フィールド11、15・・・毎
の動きベクトルを算出する積分補正演算、31は前記積
分補正演算30で算出された積分動きベクトルからノイ
ズによる影響を取り除くコアリング補正、32はビデオ
カメラのパンニング時やチルト操作時の動きベクトルに
加わる影響を取り除くパン・チルト処理、33は前記ベ
クトル演算29〜パン・チルト処理32による有効なブ
ロック16〜19の動きベクトル及び一つ前の前映像フ
ィールド及び二つ前の前前映像フィールドの動きベクト
ルから現フィールドの動きベクトル及び積分動きベクト
ルを求めた結果の出力である。尚、映像フィールドの動
きベクトルとはその映像フィールドと一つ前の映像フィ
ールドにおける被写体の移動、即ち1/60秒間の被写
体の移動する距離及び方向を示す。
【0024】上記アルゴリズムにおいて手ブレか通過物
体及び移動物体の前記ブロック16〜19内への進入か
の判断は正確な手ブレ補正を行う上で重要である。本実
施例ではこの判断を前記ファジィ判断28で行っている
が、以下このファジィ判断28の中身について説明す
る。
【0025】図7はファジイ判断28のアルゴリズムを
示す機能流れ図であり、この実施例では後述する増加
度、通過度、変化度の三つのパラメータを全て組み込ん
だ三重のチェックによる無効ブロックの判断を行ってい
るが後に説明するように個々のパラメータによるチェッ
クのみでも十分無効ブロックの判断が行えることは言う
までもない。
【0026】図7において34で前記26の相関値判断
で信頼性の判断された相関値と、補間された最小位置に
より算出された判断しようとする現ブロックの動きベク
トルを入力するとともに保留フラグ、保留回数レジス
タ、前及び前々映像フィールド方向フラグ、増加度レジ
スタを夫々用意し、且つ各フラグ及びレジスタを初期化
する。
【0027】35は現ブロックの動きベクトルが同じ方
向を向いている継続時間を表す指標となる増加度(整数
値)の演算ルーティンであり、図8にその詳細な中身を
説明する。ここで増加度は通常の手ブレの場合には、動
きベクトルの値が一定方向を基準として正の方向へ向い
たり、負の方向に向いたりして余り大きくはならない
が、通過物体の侵入があればいずれかの方向に向かう動
きベクトルが続くため増加度は増加するという特徴があ
る。
【0028】この増加度演算ルーティン35ではまず現
ブロックの動きベクトルがゼロか否かの判断36を行
い、ゼロのときは37で増加度=0としてルーティン3
5を38で終了する(増加度の値もインクリメントされ
ないので前映像フィールドの増加度のまま−最初の映像
フィールドの場合はゼロ−となる)。このことは動きベ
クトルが存在せず手ブレも通過物体もないので現ブロッ
クが有効か無効かを判断する必要がないことを意味して
いる。
【0029】ここで前記動きベクトルがゼロではなく正
か負の値をもっている場合には、後述する保留が前回行
われたか否かを39で判断し、行われていない場合は次
に前映像フィールドの動きベクトルと方向が同じかどう
かを40で判断し、方向が変わっている(正の値から負
の値、あるいは負の値から正の値)場合は前フィールド
の増加度の値が3より小さいか否かを41で判断する。
【0030】一方40で前映像フィールドの動きベクト
ルと現映像フィールドの動きベクトルとの間に変化が見
られないときには、42で前映像フィールドで算出され
た増加度が飽和しているか否か(即ち増加度は0〜31
の間の値をとるように設定するため31に達しているか
否か)の判断を行い、まだ飽和していなければ43で増
加度を1だけインクリメントし、飽和していればこれ以
上インクリメントできないので44で変化なしとして増
加度は前映像フィールドの値を据え置く。
【0031】また前記41で前映像フィールドまでの増
加度が3より小さいときは通過物体が現ブロック内を通
過したと考えるのが妥当であると判断し45で増加度を
1(最小の増加度)に設定し、以降の増加度の算出に
際しては動きベクトルの変わった方向を基準として先の
36から始まるアルゴリズムを再実行する。
【0032】逆に41で前映像フィールドまでの増加度
が3以上である場合は、現映像フィールドに通過物体が
進入した疑いがあるがまだ確定するには早いと判断し、
46で前映像フィールドの動きベクトル算出までの保留
回数を閾値(この場合は10)と比較し、この閾値より
も小さい回数ならば47で増加度をインクリメントせ
ず、現増加度のまま保留する。この場合本来ならば方向
が変化したら増加度を1から再度初めてインクリメント
していくのが基本ではあるが、全映像フィールドでの増
加度が大きい場合は一度ぐらい動きベクトルの方向が逆
になってもノイズ等の影響もあるのですぐに動きベクト
ルの方向が変化したとは判断しないで保留するほうが誤
差が少ないと考えられるからである。但し保留の判断が
度重なる場合にはノイズ等の影響だけではなくなるため
適当なところ(保留回数10回)でルーティンを抜けら
れるように設定した。
【0033】さらに前記39にて前回の映像フィールド
において増加度の処理が保留であった場合には、現映像
フィールドの動きベクトルが前々の映像フィールドの動
きベクトルの方向と同じか否かを48で判断し、同じで
あれば前記42の増加度の飽和を判断し、違っていれば
前々の映像フィールドから動きベクトルの方向が真に変
わっているものと確定して、増加度の値を49で2にセ
ットする。
【0034】このようにして1/60秒毎に取り込まれ
る各映像フィールドの動きベクトルの増加度を、前記各
ブロック毎に算出することにより各映像フィールド間で
動きベクトルが同じ方向を向いている積算時間が算出さ
れることになり、少なくとも増加度がインクリメントさ
れている間はそのブロックを通過物体が通過しているこ
とになり、このブロックを手ブレ補正から削除すれば良
いことがわかる。
【0035】前記増加度演算ルーティン35にて増加度
の算出によってブロックの有効あるいは無効を判断でき
るが、さらにこの判断を確定的なものとするために、次
の通過度演算を行う。
【0036】これに際し、まず50で相関値判断フラグ
と通過度レジスタを初期化する。図9は相関値と通過度
とを時系列的に示したタイムチャートであり、これに沿
って通過度の概念を説明すると、ブロック内を通過物体
が通過したとき(51で示す)相関値は急に高くなり、
この後通過物体が当該ブロックから出るまで相関値は低
く保たれ、出る瞬間(52で示す)に再び相関値が急に
高くなる。
【0037】斯かる相関値の急激な変化を利用して通過
物体の判断を行おうとするのが通過度の考え方であり、
前記相関値の立ち上がり51で急激に値が下がり、その
後次の急激な立ち上がり52が現れるまで一定のレート
で増加して後一定化し、さらに後の立ち上がり52で再
び急激に値が下がる特徴を有する。この特徴を利用して
通過度が急激に値を下げたときに前記通過度レジスタを
クリアし、その後相関値が低い期間は各映像フィールド
毎に通過度を1づつインクリメントしていくことにより
通過度を算出し、これによって手ブレ補正を行うブロッ
クであるか否かの判定を行おうとするものである。
【0038】この手法をアルゴリズムで示したものが図
10であり、通過度演算ルーティン53ではまず前記図
5の相関値演算22で得られた値を取り込み、これが所
定値より小さいか否かによって相関値が信頼できるかど
うかを54で判断し、信頼できる即ち小さい場合に55
で通過度レジスタを1つインクリメントし、このレジス
タの値に適当な係数を掛けて57で正規化する。相関値
データは1/60秒毎に取り込まれ、レジスタには8ビ
ット以上カウントされる。
【0039】ところで後述するメンバーシップ関数の演
算では5ビットのデータを取り扱うため前記57の正規
化では8ビットデータのうちのどの5ビット分をデータ
として取るかを選択することになる。
【0040】最後にいつまでも通過物体がないと、最初
の相関値の急激な立ち上がりが現れても、後の相関値の
急激な立ち上がりがなく、通過度レジスタはインクリメ
ントされ続けるが、余り大きな数になっても意味がない
ので適当なところ(実施例では最大値31)で制限し、
58で当該ルーティンを終了するようにセットしてお
く。
【0041】また前記54で通過物体のブロック内への
侵入により相関値が急激に大きくなった場合には59で
通過度レジスタをクリアする。
【0042】このように相関値が信頼できない時には通
過物体の侵入があったものと考えることにすると、その
後相関値が信頼できるものになってもしばらくは物体の
通過中と考えることができる。又通過物体の侵入の場
合、前記図9に示したように次に相関値が信頼できない
ものになって、その後又信頼できるものになり、これ以
降は通過物体の侵入でもないのに通過度が小さい期間が
続くが、無効ブロックの検出に関しては特に悪い影響を
与えるものではない。しかも相関値が信頼できるものと
なってからかなりの時間が経過すると通過度は大きい値
を取り続けることになる。
【0043】前記通過度演算のルーティンのように、1
/60秒毎に取り込まれる映像フィ−ルドにおける相関
値を信頼できるものか否か判断することは、相関値が信
頼できるものであると判断してからの経過時間を算出す
ることを意味し、この経過時間によって現ブロックに通
過物体の侵入があったか否かが精度良く確認できること
になり、この結果信頼のおけないブロックを外して手ブ
レ制御を行うことによって映像の手ぶれによる不自然さ
を除去することができる。
【0044】更に念を入れて無効ブロックの抽出を行い
たい場合として次の変化度演算ル−ティンを行う。
【0045】これに際してまず図7の60で現映像フィ
−ルドの各ブロックの動きベクトル及び前映像フィ−ル
ドの各ブロックの動きベクトルとを入力する。
【0046】変化度のル−ティン61は図11に示すよ
うに62でまず現フィ−ルドの動きベクトルから前フィ
−ルドの動きベクトルを差引き、63でその差の絶対値
を取る。 通常の手ぶれ動作では各映像フィ−ルド間で
は上記絶対値には大きな変化は見られない。すなわちも
し大きな変化が存在すればそれが通過物体のブロックへ
の侵入とみなされるので、前記絶対値の算出は言い換え
れば通過物体の検出となる。
【0047】尚前記63にて得られる値はアナログ的に
大きな値を取る可能性があるので64で前記通過度の場
合と同様に正規化のための係数をかけて0〜31までの
値とし、更に最大値31にするために65で最大値の制
限をつけている。
【0048】以上のごとく増加度演算ル−ティン35、
通過度演算ル−ティン53、変化度演算ル−ティン61
にてそれぞれ通過物体のブロック内への侵入如何によっ
て定まる0〜31の値がパラメータとして出力される
と、66で次に説明するファジィルールに従ってメンバ
ーシップ演算を行う。
【0049】表1は前記メンバーシップ演算を行うため
のファジィルールを定めた表であり、図12はメンバー
シップ関数を定義した図である。
【0050】
【表1】
【0051】前記表1は次のようなルールに従って定め
たものである。
【0052】1、変化度が小さく、増加度が小さけれ
ば、通過度が非常に小さくても当該ブロックをかなり信
頼する。
【0053】2、変化度が小さく、増加度が小さく、通
過度が余り小さくなければ当該ブロックを非常に信頼す
る。
【0054】3、増加度が大きくて、通過度が余り大き
くなければ、変化度が小さくても当該ブロックは余り信
頼しない。
【0055】4、増加度が大きくても、変化度が小さ
く、通過度が非常に大きければ当該ブロックはかなり信
頼する。
【0056】5、増加度が小さくても、変化度が大き
く、通過度が余り大きくなければ当該ブロックは余り信
用しない。
【0057】6、変化度が大きくても、増加度が小さ
く、通過度が非常に大きければ当該ブロックはかなり信
頼する。
【0058】7、変化度が大きく、増加度が大きく、通
過度が余り大きくなければ当該ブロックはまったく信頼
しない。
【0059】8、変化度が大きく、増加度が大きくて
も、通過度が非常に大きければ当該ブロックはある程度
信頼する。
【0060】このルールによれば、先の図9で説明した
51の通過物体の侵入の後、通過度がある程度大きくな
った時に通過でないと誤判断するのを増加度の値によっ
てカバーできるルールとなっている。
【0061】前記増加度、通過度、変化度の値は、メン
バシップ関数から対応するメンバーシップ値に変換さ
れ、この値が前記ファジイルールの表1に代入され、6
7でこれらのメンバーシップ値の最大の値が当該ルール
における代表メンバーシップ値とされ、かかる代表メン
バーシップ値の全ルールにおける単純和Zと、代表メン
バーシップ値に信頼度を乗じた値の全ルールにおける積
算和Wとを演算する。
【0062】次に68で前記単純和Zを積算和Wで割っ
た値Tのスレッシュホールドを1未満の値(例えば0.
8)に設定し、ZがTWより小さいか否かの判断を行
う。
【0063】ここでは前記Tの値が小さいほどそのブロ
ックの動きベクトルは信頼できるという原則に基づき、
小さい場合には69ですべてのブロックについて検証が
終わったか否かを判断する。もしすべてのブロックにつ
いて有効か無効かの判断が検証されていなければ70で
ブロックカウンタをひとつインクリメントとして次のブ
ロックの検証に移行する。
【0064】前記68でZがTWより大きくなった時に
は、71でそのブロックを無効ブロックと見做し、手ブ
レ補正からは外す。
【0065】また前記69ですべてのブロックの検証が
終了すれば、このファジィルーティン28を終了して、
次のベクトル演算29以降の手ぶれ補正ルーティンを実
行する。
【0066】さて最初の方で述べたように前記増加度、
通過度、変化度の各ルーティン35、53、61につい
てはそれぞれ単独に用いても無効ブロックの検証を行う
ことが可能である。
【0067】図13及び図14は前記図8のアルゴリズ
ムを少し改良することにより増加度のみによる無効ブロ
ックの検証をなし得たものである。すなわち、図8の終
了38の代わりに66にて得られた増加度が15以上か
否かを判断し、もし15以上ならばこのブロックには通
過物体が侵入したと判断して当該ブロックを67で無効
にする。
【0068】逆に15未満ならば当該ブロックの動きベ
クトルは信頼できるものと判断して68ですべてのブロ
ックの検証を行ったか否かを確認し、もしまだなら69
で36に戻って次のブロックの動きベクトルの検証を行
い、完了ならば70で終了する。
【0069】これにより、増加度のみで無効ブロックの
検証が行え、次のベクトル演算29からの作業が引き続
いて実行される。
【0070】通過度の場合も図15に示されるように増
加度の場合と同様に図10のEND56の代わりに通過
度が15以上か否かを71で判断し、15以上ならばそ
のブロックは信頼できるものとして72で全ブロックの
検証が終了か否かを判断した後、次のブロックの検証を
行うため73のステップに行くか74で終了するかのど
ちらかを選択する。
【0071】また前記71にて通過度が15未満の時は
通過物体のブロック内への侵入があったと見做し、当該
ブロックを無効にして手ブレ補正を行わない。
【0072】更に変化度の場合には、図16によって示
されるように先の図11で65で最大値を31に制限し
た後、その得られた変化度が15以上か否かを75で判
断し、15未満であれば76ですべてのブロックの検証
が終了したか否かを確認して、すべて終了ならば77で
このルーティンを抜け、まだなら78で次のブロックの
検証へと進む。
【0073】また前記75で変化度が15以上の場合に
はこのブロックを無効と判断し、当該ブロックを手ブレ
補正の対象から外すことにする。
【0074】尚、以上の説明において増加度並びに通過
度の算出方法は最小を0としてインクリメントする方法
をとっているが、最大を例えば31として逆にデクリメ
ント方法も同様にして適用可能であることは言うまでも
ない。
【0075】
【発明の効果】本発明は以上のく構成したから、代表
点マッチング法を用いた手ブレ補正の方法において、映
像フィールドの各ブロックにおいて補正をすべきブロッ
クと、通過物体の侵入により補正をすべきでないブロッ
クとを正確に識別することができ、手ブレ補正によって
得られる画像の通過物体による影響を改善することが可
能となる効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ビデオカメラの基本的構成を示すブロック図で
ある。
【図2】電子ズームの原理を示す図である。
【図3】手ブレ補正の原理を示す図である。
【図4】1映像フィールド内での代表点マッチングを行
うためのブロック分割を示す図である。
【図5】代表点マッチングの相関値演算の手法を説明す
る機能ブロック図である。
【図6】手ブレ補正の手法を説明する機能ブロック図で
ある。
【図7】図6のファジィ演算ル−ティンのアルゴリズム
を示す流れ図である。
【図8】図7の増加度演算ルーティンのアルゴリズムを
示す流れ図である。
【図9】通過度と相関値との関係を示す時系列図であ
る。
【図10】図7の通過度演算ルーティンのアルゴリズム
を示す流れ図である。
【図11】図7の変化度演算ル−ティンのアルゴリズム
を示す流れ図である。
【図12】メンバーシップ関数と増加度、通過度、変化
度との関係を示す図である。
【図13】前記図8とは別の増加度演算ルーティンのア
ルゴリズムを示す流れ図の前半部分である。
【図14】図13に続く増加度演算アルゴリズムの後半
部分である。
【図15】図10とは別の通過度演算ルーティンのアル
ゴリズムを示す流れ図である。
【図16】図11とは別の変化度演算ル−ティンのアル
ゴリズムを示す流れ図である。
【符号の説明】
8 手ブレ検出回路 9 手ブレ制御回路 11、15 映像フィールド 16〜19 ブロック 28 ファジィルーティン 35 増加度演算ルーティン 53 通過度演算ルーテイン 61 変化度演算ルーティン

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定周期毎に被写体からの光を電気信号
    化する撮像素子と、 該撮像素子からの出力信号を映像信号として出力するカ
    メラ回路部と、該カメラ回路部から出力される映像信号
    を記憶するメモリとよりなるビデオカメラにおいて、 前記所定周期毎に前記カメラ回路部から出力される一撮
    像エリアの映像信号である一映像フィールドを複数のブ
    ロックに分割し、各ブロック毎の動きベクトルを前記所
    定周期毎に連続して出力される映像フィールド間の相関
    値演算により算出する手段と、 算出された前記各ブロック毎の動きベクトルに応じて必
    要な手ブレ補正処理を行う手段と、 前記所定周期毎に算出された各ブロック毎の動きベクト
    ルの方向が同一方向である場合に順次一定数増加する値
    であって、同一方向の動きベクトルが継続する期間の指
    標となる増加度を算出する手段と、 前記所定周期毎に算出された各ブロック毎の相関値が予
    め定められた所定値以下である場合に順次一定数増加す
    る値であって、前記所定値以下の相関値が継続する期間
    の指標となる通過度を算出する手段と、 前記所定周期毎に算出された各ブロック毎の動きベクト
    ルの大きさの差の絶対値を表わした変化度を算出する手
    段と、 前記増加度算出手段と通過度算出手段及び変化度算出手
    段の各算出値をパラメータとして所定のルールに則って
    前記各ブロックの手ブレに対する信頼度を算出し、これ
    に基づいて手ブレ補正の実行を判断する手段と、を備え
    てなる手ブレ制御装置。
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