JP2584283B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電子写真感光体に関し、詳しくは静電特性、
耐湿性及び耐久性の優れた電子写真感光体に関する。
(従来の技術) 電子写真感光体には所定の特性を得るため、あるいは
適用される電子写真プロセスの種類に応じて種々の構成
をとる。
電子写真感光体の代表的なものとして、支持体上に光
導電層が形成されている感光体及び表面に絶縁層を備え
た感光体があり、広く用いられている。支持体と少なく
とも1層の光導電層から構成される感光体は、最も一般
的な電子写真プロセスによる、即ち、帯電、画像露光及
び現像、更に必要に応じて転写による画像形成に用いら
れる。
更には、ダイレクト製版用のオフセツト原版として電
子写真感光体を用いる方法が広く実用されている。
電子写真感光体の光導電層を形成するために使用する
結合剤は、それ自体の成膜性、および光導電性粉体の結
合剤中への分散能力が優れるとともに、形成された記録
体層の基材に対する接着性が良好であり、しかも記録体
層の光導電層は帯電能力に優れ、暗減衰が小さく、光減
衰が大きく、前露光疲労が少なく、且つ、撮像時の湿度
の変化によつてこれら特性を安定に保持していることが
必要である等の各種の静電特性および優れた撮像性を具
備する必要がある。
古くから公知の樹脂として、例えばシリコーン樹脂
(特公昭34−6670号)、スチレン−ブタジエン樹脂(特
公昭35−1960号)、アルキツド樹脂、マレイン酸樹脂、
ポリアミド(特公昭35−11219号)、酢酸ビニル樹脂
(特公昭41−2425号)、酢酸ビニル共重合体(特公昭41
−2426号)、アクリル樹脂(特公昭35−11216号)、ア
クリル酸エステル共重合体(例えば特公昭35−11219
号、特公昭36−8510号、特公昭41−13946号等)等が知
られている。
しかし、これらの樹脂を用いた電子写真感光材料にお
いては、1) 光導電性粉体との親和性が不足し、塗工
液の分散性が不良となる。2) 光導電層の帯電性が低
い、3) 複写画像の画像部(特に網点再現性・解像
力)の品質が悪い、4) 複写画像作成時の環境(例え
ば高温高湿、低温低湿)にその画質が影響されやすい、
5) 感光層の膜強度・接着性が充分でなく、特にオフ
セツトマスターとして用いると、オフセツト印刷時に、
感光層の脱離等が生じ印刷枚数が多くできない、等のい
ずれかの問題があつた。
光導電層の静電特性の改良方法として種々の方法が提
案されており、その1つの方法として例えば、芳香族環
又はフラン環にカルボキシル基又はニトロ基を含有する
化合物、あるいはジカルボン酸の無水物を更に組合せ
て、光導電層に共存させる方法が特公昭42−6878号、特
公昭45−3073号に開示されている。しかし、これらの方
法によつて改良された感光材料でも、その静電特性は充
分でなく、特に光減衰特性の優れたものは得られていな
い。そこでこの感光材料の感度不足を改良するために、
光導電層中に増感色素を多量に加える方法が従来とられ
てきたが、このような方法によつて作製された感光材料
は白色度が著しく劣化し、記録体としての品質低下を生
じ、場合によつては感光材料の暗減衰の劣化を起こし、
充分な複写画像が得られなくなつてしまうという問題を
有していた。
一方、光導電層に用いる結着樹脂として樹脂の平均分
子量を調節して用いる方法が特開昭60−10254号に開示
されている。即ち、酸価4〜50のアクリル樹脂で平均分
子量が103〜104の分布の成分のものと104〜2×105の分
布の成分のものを併用することにより、静電特性(特に
PPC感光体としての繰り返し再現性が良好)、耐湿性等
を改良する技術が記載されている。
更に、電子写真感光体を用いた平均印刷用原版の研究
が鋭意行なわれており、電子写真感光体としての静電特
性と印刷原版としての印刷特性を両立させた光導電層用
の結着樹脂として、例えば、特公昭50−31011号では、
フマル酸存在下で(メタ)アクリレート系モノマーと他
のモノマーと共重合させた、Mw1.8〜10×104でTg10〜80
℃の樹脂と、(メタ)アクリレート系モノマーとフマル
酸以外の他のモノマーとから成る共重合体とを併用した
もの、又特開昭53−54027号では、カルボン酸基をエス
テル結合から少なくとも原子数7個離れて有する置換基
をもつ(メタ)アクリル酸エステルを含む三元共重合体
を用いるもの、又特開昭54−20735号・特開昭57−20254
4号では、アクリル酸及びヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレートを含む4元又は5元共重合体を用いるもの、
又特開昭58−68046号では、炭素数6〜12のアルキル基
を置換基とする(メタ)アクリル酸エステル及びカルボ
ン酸含有のビニルモノマーを含む3元共重合体を用いる
もの等が光導電層の不感脂化性の向上に効果があると記
載されてる。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上記した静電特性、耐湿特性及び耐久性に効
果があるとされる樹脂であつても、現実に評価してみる
と特に帯電性、暗電荷保持性、光感度の静電特性、光導
電層の平滑性等に問題があり、実用上満足できるもので
はなかつた。
又、電子写真式平版印刷用原版として開発されたとす
る結着樹脂においても、現実に評価してみると前記の静
電特性、印刷物の地汚れ等に問題があつた。
本発明は、以上の様な従来の電子写真感光体の有する
課題を改良するものである。
本発明の目的は、静電特性(特に暗電荷保持性及び光
感度)が向上し、原画に対し忠実な複写画像を再現する
高画質の電子写真感光体を提供することである。
本発明の他の目的は、複写画像形成時の環境が低温低
湿あるいは高温高湿の如く変動した場合でも、鮮明で良
質な画像を有する電子写真感光体を提供することであ
る。
本発明の他の目的は、電子写真式平版印刷原版とし
て、静電特性(特に暗電荷保持性及び光感度)に優れ、
原画に対して忠実な複写画像を再現し、且つ、印刷物の
全面一様な地汚れはもちろん点状の地汚れをも発生させ
ない平版印刷原版を提供することである。
(課題を解決するための手段) 上記の課題は無機光導電材料及び結着樹脂を少なくと
も含有する光導電層を有する電子写真感光体において、
該結着樹脂が、下記樹脂〔A〕及び樹脂〔B〕各々少な
くとも1種ずつを含有して成る事を特徴とする電子写真
感光体により解決されることが見出された。
(i)樹脂〔A〕 1×103〜1×104の重量平均分子量を有し、かつ−PO
3H2基、−COOH基、−SO3H基及び−OH基から選択される
少なくとも1種の極性基を含有する共重合成分を0.05〜
20重量%含有する樹脂。
(ii)樹脂〔B〕 下記一般式(I)で示される繰返し単位を含有する重
合体で、その一部分が架橋されており、且つ少なくとも
1つの重合体主鎖の片末端のみに、 −PO3H2基、−SO3H基、−COOH基及び−OH基から選択さ
れた少なくとも1種の極性基を結合して成る樹脂。
一般式(I) 式中、Xは−COO−、−OCO−、−CH2OCO−、−CH2COO
−、−O−又は−SO2−を表わす。
Yは炭素数1〜22の炭化水素基を表わす。
a1及びa2は、互いに同じでも異なつてもよく、各々水
素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜8の炭化
水素基、−COO−Z又は炭素数1〜8の炭化水素基を介
した−COO−Z(Zは炭素数1〜18の炭化水素基を表わ
す)を表わす。
本発明に供される結着樹脂は特定の極性基を含有する
低分子量の樹脂〔A〕と該極性基を重合体主鎖の少なく
とも1つの片末端にのみ結合した部分架橋された高分子
量の樹脂〔B〕とから少なくとも構成される。
樹脂〔A〕中に含まれる極性基としてより好ましくは
−PO3H2基、−COOH基及び−SO3H基が挙げられる。
該極性基を含有する共重合成分の割合は、樹脂〔A〕
中に0.05〜20重量%であるが、より好ましくは0.5〜10
重量%である。樹脂〔A〕の重量平均分子量は1×103
〜1×104であるが、より好ましくは3×103〜9×103
である。
樹脂〔A〕のガラス転移点は好ましくは−10℃〜100
℃の範囲、より好ましくは−5℃〜80℃の範囲である。
樹脂〔B〕の重量平均分子量は5×104〜8×105であ
り、より好ましくは重量平均分子量8×104〜6×105
ある。
樹脂〔B〕のガラス転移点は好ましくは0℃〜120℃
の範囲、より好ましくは10℃〜95℃である。
本発明では、樹脂〔A〕は樹脂中に含有される極性基
が無機光導電体の化学量論的な欠陥に吸着し、且つ低分
子量体であることから、光導電体の表面の被覆性を向上
させることで、光導電体のトラツプを補償すると共に湿
度特性を向上させる一方、光導電体の分散が充分に行な
われ、凝集を抑制する。そして樹脂〔B〕は、樹脂
〔A〕のみでは不充分な光導電層の機械的強度を充分に
ならしめるものである。
樹脂〔A〕における極性基含有量が0.05重量%よりも
少ないと、初期電位が低くて充分な画像濃度を得ること
ができない。一方、該極性基含有量が20重量%よりも多
いと、分散性が低下し、膜平滑度及び電子写真特性の高
湿特性が低下し、更にオフセツトマスターとして用いる
ときに地汚れが増大するため好ましくない。また、樹脂
〔A〕の重量平均分子量が1×103未満であると、無機
光導電体含有分散物の粘度が小さくなり均一塗布が難し
くなり、感光体が得らたとしても電子写真特性が悪化す
る。一方、重量平均分子量が1×104を超えると、電子
写真特性(特にDRR、E1/10)が低下する。
樹脂〔B〕は、樹脂〔A〕を用いた事による電子写真
特性の高性能を全く阻害せずに、光導電層の機械的強度
を補強するものであるが、樹脂〔B〕の重量平均分子量
が5×104未満となると、膜強度が不充分となつてく
る。又、重量平均分子量が8×105を超えると、有機溶
媒の溶解性が殆んどなくなり、実際上使用できなくなる
ため、好ましくない。
本発明の樹脂〔B〕は、適度に架橋され、且つ、主鎖
の片末端にのみ極性基を結合した共重合体であることか
ら、高分子鎖間の相互作用及び極性基と光導電性粒子と
の弱い相互作用等が相乗作用して電子写真特性及び膜強
度において、著しく優れた性能を両立しているものと考
えられる。
また、本発明では、光導電体表面の平滑性が滑らかと
なる。電子写真式平版印刷原版として光導電層表面の平
滑性の粗い感光体を用いると、光導電体である無機粒子
と結着樹脂の分散状態が適切でなく、凝集物が存在する
状態で光導電層が形成されるため、不感脂化処理液によ
る不感脂化処理をしても非画像部の親水化が均一に充分
に行なわれず、印刷時に印刷インキの付着を引き起こ
し、結果として印刷物の非画像部の地汚れを生じてしま
う。更に、本発明における低分子量体の樹脂〔A〕のみ
を結着樹脂として用いる場合にも、光導電体と結着樹脂
が充分に吸着し、粒子表面を被覆し得るため、光導電層
の平滑性及び静電特性において良好で、しかも地汚れの
ない画質が得られ得るが、その膜強度がいまだ充分では
なく、耐久性において満足すべき結果が得られない。
本発明の樹脂を用いた場合に無機光導電体と結着樹脂
の吸着・被覆の相互作用が適切に行なわれ、且つ光導電
層の膜強度が保持されるものである。
樹脂〔A〕は、前記した物性を有していれば従来公知
の樹脂のいずれでもよく、例えば、ポリエステル樹脂、
変性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート
樹脂、アルカン酸ビニル樹脂、変性ポリアミド樹脂、フ
エノール樹脂、脂肪酸性アルキド樹脂、アクリル樹脂等
が用いられる。
更に具体的には、下記一般式(II)で示される単量体
を共重合体成分として、その総量で30重量%以上含有す
る(メタ)アクリル系共重合体を樹脂〔A〕の例として
挙げることができる。
一般式(II) 一般式(I)において、b1は、水素原子又は炭素数1
〜4のアルキル基を表わし、b2は、水素原子、ハロゲン
原子(例えばクロロ原子、ブロモ原子)、シアノ基又は
炭素数1〜4のアルキル基を表わす。R′は、炭素数1
〜18の置換されていてもよいアルキル基(例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、トリ
デシル基、テトラデシル基、2−メトキシエチル基、2
−エトキシエチル基等)、炭素数2〜18の置換されてい
てもよいアルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基、
イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、ヘプテ
ニル基、オクテニル基等)、炭素数7〜12の置換されて
いてもよいアラルキル基(例えばベンジル基、フエネチ
ル基、メトキシベンジル基、エトキシベンジル基、メチ
ルベンジル基等)、炭素数5〜8の置換されていてもよ
いシクロアルキル基(例えばシクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基、シクロヘプチル基等)、置換されていても
よいアリール基、(例えば、フエニル基、トリル基、キ
シリル基、メシチル基、ナフチル基、メトキシフエニル
基、エトキシフエニル基、クロロフエニル基、ジクロロ
フエニル基等)を表わす。
本発明の樹脂〔A〕における「極性基を含有する共重
合体成分」は例えば一般式(II)の単量体と共重合し得
る該極性基を含有するビニル系化合物であればいずれで
もよい。例えば、高分子学会編「高分子データ・ハンド
ブツク〔基礎編〕」培風館(1986年)等に記載されてい
る。具体的には、アクリル酸、α及び/又はβ置換アク
リル酸(例えばα−アセトキシ体、α−アセトキシメテ
ル体、α−(2−アミノ)エチル体、α−クロロ体、α
−ブロモ体、α−フルオロ体、α−トリブチルシリル
体、α−シアノ体、β−クロロ体、β−ブロモ体、α−
クロロ−β−メトキシ体、α,β−ジクロロ体等)、メ
タクリル酸、イタコン酸、イタコン酸半エステル類、イ
タコン酸半アミド類、クロトン酸、2−アルケニルカル
ボン酸類(例えば2−ペンテン酸、2−メチル−2−ヘ
キセン酸、2−オクテン酸、4−メチル−2−ヘキセン
酸、4−エチル−2−オクテン酸等)、マレイン酸、マ
レイン酸半エステル類、マレイン酸半アミド類、ビニル
ベンゼンカルボン酸、ビニルベンゼンスルホン酸、ビニ
ルスルホン酸、ビニルホスホン酸、ジカルボン酸類のビ
ニル基又はアリル基の半エステル誘導体、及びこれらの
カルボン酸、又はスルホン酸のエステル誘導体、アミド
誘導体の置換基中に該極性基を含有する化合物等が挙げ
られる。
更に本発明の樹脂〔A〕は、前記した一般式(II)の
単量体及び該極性基を含有する単量体とともにこれら以
外の他の単量体を共重合成分として含有してもよい。
例えば、α−オレフイン類、アルカン酸ビニル又はア
リルエステル類、アクリロニトリル、メタアクリロニト
リル、ビニルエーテル類、アクリルアミド類、メタクリ
ルアミド類、スチレン類、複素環ビニル類(例えば、ビ
ニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾー
ル、ビニルチオフエン、ビニルイミダゾリン、ビニルピ
ラゾール、ビニルジオキサン、ビニルキノリン、ビニル
チアゾール、ビニルオキサジン等)等が挙げられる。
一方、本発明の樹脂〔B〕は、一般式(I)で示され
る繰返し単位を少なくとも1種含有する重合体で、一部
が架橋されており、且つ、少なくとも1つの主鎖の片末
端にのみ、−PO3H2基、−SO3H基、−COOH基及び−OH基
から選ばれる少なくとも一種の極性基を結合して成る重
合体である。
一般式(I)で示される繰返し単位において、炭化水
素基は置換されていてもよい。
一般式(I)において、Xは好ましくは−COO−、−O
CO−、−CH2OCO−、−CH2COO−又は−O−を表わし、よ
り好ましくは−COO−、−CH2COO−又は−O−を表わ
す。
Yは好ましくは炭素数1〜18の置換されていてもよい
炭化水素基を表わす。置換基としては上記重合体主鎖の
片末端に結合する極性基以外の置換基であればいずれで
もよく、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子等)、−O−Y1−、−COO−Y2、−O
CO−Y3(Y1〜Y3は、炭素数6〜22のアルキル基を表わ
し、例えば、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデ
シル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等である)等
の置換基が挙げられる。好ましい炭化水素基としては、
炭素数1〜18の置換されてもよいアルキル基(例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチル
基、ヘキスル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、
ヘキサデシル基、オクタデシル基、2−クロロエチル
基、2−ブロモエチル基、2−シアノエチル基、2−メ
トキシカルボニルエチル基、2−メトキシエチル基、3
−ブロモプロピル基等)、炭素数4〜18の置換されても
よいアルケニル基(例えば、2−メチル−1−プロペニ
ル基、2−ブテニル基、2−ペンテニル基、3−メチル
−2−ペンテニル基、1−ペンテニル基、1−ヘキセニ
ル基、2−ヘキセニル基、4−メチル−2−ヘキセニル
基等)、炭素数7〜12の置換されてもよいアラルキル基
(例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプ
ロピル基、ナフチルメチル基、2−ナフチルエチル基、
クロロベンジル基、ブロモベンジル基、メチルベンジル
基、エチルベンジル基、メトキシベンジル基、ジメチル
ベンジル基、ジメトキシベンジル基等)、炭素数5〜8
の置換されてもよい脂環式基(例えば、シクロヘキシル
基、2−シクロヘキシルエチル基、2−シクロペンチル
エチル基等)又は炭素数6〜12の置換されてもよい芳香
族基(例えば、フェニル基、ナフチル基、トリル基、キ
シリル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、オ
クチルフェニル基、ドデシルフェニル基、メトキシフェ
ニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、デ
シルオキシフェニル基、クロロフェニル基、ジクロロフ
ェニル基、ブロモフェニル基、シアノフェニル基、アセ
チルフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エト
キシカルボニルフェニル基、ブトキシカルボニルフェニ
ル基、アセトアミドフェニル基、プロピオアミドフェニ
ル基、ドデシロイルアミドフェニル基等)があげられ
る。
a1、a2は、互いに同じでも異なってもよく、好ましく
は水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素
原子、臭素原子等)、シアノ基、炭素数1〜3のアルキ
ル基、−COO−Z又は−CH2COO−Z(Zは好ましくは炭
素数1〜22の脂肪族基を表わす)を表わす。より好まし
くは、a1、a2は、互いに同じでも異なってもよく、水素
原子、炭素数1〜3のアルキル基(例えば、メチル基、
エチル基、プロピル基等)、−COO−Z又は−CH2COO−
Z(Zはより好ましくは炭素数1〜18のアルキル基又は
アルケニル基を表わし、例えば、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシ
ル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘ
キサデシル基、オクタデシル基、ペンテニル基、ヘキセ
ニル基、オクテニル基、デセニル基等が挙げられ、これ
らアルキル基、アルケニル基は前記Yで示したのと同様
の置換基を有していてもよい)を表わす。
また、重合体主鎖の片末端のみに結合する極性基は重
合体主鎖の一方の末端に直接結合するか、あるいは任意
の連結基を介して結合した化学構造を有する。
結合基としては炭素−炭素結合(一重結合あるいは二
重結合)、炭素−ヘテロ原子結合(ヘテロ原子としては
例えば、酸素原子、イオウ原子、窒素原子、ケイ素原子
等)、ヘテロ原子−ヘテロ原子結合の原子団の任意の組
合わせで構成されるものである。例えば、 〔R1、R2は水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子等)、シアノ基、ヒドロキシル
基、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基等)等を示す〕、CH=CH、 −O−、−S−、 −COO−、−SO2−、 −NHCOO−、−NHCONH−、 〔ここでR3は水素原子、炭素数1〜8の炭化水素基(例
えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、ベンジル基、フエネチル基、フエ
ニル基、トリル基等)又は−OR4(R4は、R3の炭化水素
基と同一の内容を表す)を表わす〕等が挙げられる。
本発明の樹脂〔B〕は、一般式(I)で示される繰返
し単位の中から選ばれた重合体成分を、ホモ重合体成分
として、または一般式(I)で示される繰返し単位に相
当する単量体と共重合し得る他の単量体と共重合して得
られる共重合体成分として含有し、且つ一部分が架橋さ
れた重合体である。
重合体中に架橋構造を導入する方法としては、通常知
られている方法を利用することができる。即ち、単量体
の重合反応において、多官能性単量体を共存させて重合
する方法及び重合体中に、架橋反応を進行する官能基を
含有させ高分子反応で架橋する方法である。
本発明の樹脂〔B〕は、製造方法が簡便なこと(例え
ば、長時間の反応を要する、反応が定量的でない、反応
促進助剤を用いる等で不純物が混入する等の問題が少な
い)等から、自己橋かけ反応をする官能基:−CONHCH2O
R5(R5は水素原子又はアルキル基を表わす)による、あ
るいは、重合による橋かけ反応が有効である。
重合反応性基の場合には、好ましくは、重合性官能基
を2個以上有する単量体を上記した式(I)の単量体と
ともに重合することでポリマー鎖間を橋架けする方法が
好ましい。
重合性官能基として具体的に、CH2=CH−、CH2=CH−
CH2−、CH2 CH2=CH−CONH−、 CH2=CH−NHCO−、CH2=CH−CH2−NHCO−、CH2=CH−SO
2−、CH2=CH−CO−、CH2=CH−O−、CH2=CH−S−等
を挙げることができるが、上記の重合性官能基を2個以
上有する単量体は、これらの重合性官能基を同一のもの
あるいは異なつたものを2個以上有する単量体であれば
よい。
重合性官能基を2個以上有した単量体の具体例は、例
えば同一の重合性官能基を有する単量体として、ジビニ
ルベンゼン、トリビニルベンゼン等のスチレン誘導体:
多価アルコール(例えば、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール#200、#400、#600、1,3−ブチレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、ジプロピレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールな
ど)又は、ポリヒドロキシフエノール(例えばヒドロキ
ノン、レゾルシン、カテコールおよびそれらの誘導体)
のメタクリル酸、アクリル酸又はクロトン酸のエステル
類、ビニルエーテル類又はアリルエーテル類:二塩基酸
(例えばマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、イタコン酸
等)のビニルエステル類、アリルエステル類、ビニルア
ミド類又はアリルアミド類:ポリアミン(例えばエチレ
ンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブチレン
ジアミン等)とビニル基を含有するカルボン酸(例え
ば、メタクリル酸、アクリル酸、クロトン酸、アリル酢
酸等)との縮合体などが挙げられる。
又、異なる重合性官能基を有する単量体として、例え
ば、ビニル基を含有するカルボン酸〔例えば、メタクリ
ル酸、アクリル酸、メタクリロイル酢酸、アクリロイル
酢酸、メタクリロイルプロピオン酸、アクリロイルプロ
ピオン酸、イタコニロイル酢酸、イタコニロイルプロピ
オン酸、カルボン酸無水物とアルコール又はアミンの反
応体(例えばアリルオキシカルボニルプロピオン酸、ア
リルオキシカルボニル酢酸、2−アリルオキシカルボニ
ル安息香酸、アリルアミノカルボニルプロピオン酸等)
等〕のビニル基を含有するエステル誘導体又はアミド誘
導体(例えば、メタクリル酸ビニル、アクリル酸ビニ
ル、イタコン酸ビニル、メタクリル酸アリル、アクリル
酸アリル、イタコン酸アリル、メタクリロイル酢酸ビニ
ル、メタクリロイルプロピオン酸ビニル、メタクリロイ
ルプロピオン酸アリル、メタクリル酸ビニルオキシカル
ボニルメチルエステル、アクリル酸ビニルオキシカルボ
ニルメチルオキシカルボニルエチレンエステル、N−ア
リルアクリルアミド、N−アリルメタクリルアミド、N
−アリルイタコン酸アミド、メタクリロイルプロピオン
酸アリルアミド等)又はアミノアルコール類(例えばア
ミノエタノール、1−アミノプロパノール、1−アミノ
ブタノール、1−アミノヘキサノール、2−アミノブタ
ノール等)と、ビニル基を含有したカルボン酸の縮合体
などが挙げられる。
本発明では、2個以上の重合性官能基を有する単量体
を全単量体の15重量%以下、好ましくは、10重量%以下
用いて重合することにより部分的に架橋された樹脂
〔B〕を形成することができる。
本発明の樹脂〔B〕は、有機溶媒に可溶性であり、具
体的には、トルエン溶媒100重量部に対して、温度25℃
において、樹脂〔B〕が少なくとも5重量部以上溶解す
るものであればよい。又、重合体主鎖の少なくとも1つ
の片末端にのみ特定の極性基を結合して成る本発明の樹
脂〔B〕は、従来公知のアニオン重合あるいはカチオン
重合によつて得られるリビングポリマーの末端に種々の
試薬を反応させる方法(イオン重合法による方法)、分
子中に特定の極性基を含有する重合開始剤及び/又は連
鎖移動剤を用いてラジカル重合させる方法(ラジカル重
合法による方法)、あるいは以上の如きイオン重合法も
しくはラジカル重合法によつて得られた末端に反応性基
含有の重合体を高分子反応によつて本発明の特定の極性
基に変換する方法等の合成法によつて容易に製造するこ
とができる。
具体的には、P.Dreyfuss,R.P.Quirk,Encycl.Polym.Sc
i.Eng,:551(1987)、中條善樹、山下雄也「染料と薬
品」、30、232(1985)、上田明、永井進「科学と工
業」60、57(1986)等の総説及びそれに引用の文献等に
記載の方法によつて製造することができる。
本発明に用いられる、樹脂〔B〕の重合体は、具体的
には、一般式(I)で示される繰返し単位に相当する単
量体、上記した多官能性単量体及び該極性基を含有する
連鎖移動剤の混合物を重合開始剤(例えばアゾビス系化
合物、過酸化物等)により重合する方法、あるいは上記
連鎖移動剤を用いずに、該極性基を含有する重合開始剤
を用いて重合する方法、あるいは連鎖移動剤及び重合開
始剤のいずれにも該極性基を含有する化合物を用いる方
法、更には、前記3つの方法において、連鎖移動剤ある
いは重合開始剤の置換基として、アミノ基、ハロゲン原
子、エポキシ基、酸ハライド基等を含有する化合物を用
いて重合反応後、更に高分子反応でこれらの官能基と反
応させることで該極性基を導入する方法、等を用いて製
造することができる。用いる連鎖移動剤としては、例え
ば該極性基あるいは該極性基に誘導しうる置換基を含有
するメルカプト化合物(例えばチオグリコール酸、チオ
リンゴ酸、チオサリチル酸、2−メルカプトプロピオン
酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプト酪
酸、N−(2−メルカプトプロピオニル)グリシン、2
−メルカプトニコチン酸、3−〔N(2−メルカプトエ
チル)カルバモイル〕プロピオン酸、3−〔N−(2−
メルカプトエチル)アミノ〕プロピオン酸、N−(3−
メルカプトプロピオニル)アラニン、2−メルカプトエ
タンスルホン酸、3−メルカプトプロパンスルホン酸、
4−メルカプトブタンスルホン酸、2−メルカプトエタ
ノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、1
−メルカプト−2−プロパノール、3−メルカプト−2
−ブタノール、メルカプトフエノール2−メルカプトエ
チルアミン、2−メルカプトイミダゾール、2−メルカ
プト−3ピリジノール等)、あるいは上記極性基又は置
換基を含有するヨード化アルキル化合物(例えばヨード
酢酸、ヨードプロピオン酸、2−ヨードエタノール、2
−ヨードエタンスルホン酸、3−ヨードプロパンスルホ
ン酸等)が挙げられる。好ましくはメルカプト化合物が
挙げられる。
これらの連鎖移動剤あるいは重合開始剤は、各々全単
量体100重量部に対して、0.5〜15重量部であり、好まし
くは1〜10重量部である。
また、樹脂〔B〕は、前記した一般式(I)で示され
る繰返し単位に相当する単量体及び上記した多官能性単
量体とともに、これら以外の他の単量体(例えば樹脂
〔A〕にて含有され得る他の単量体として前記したも
の)を共重合成分として含有してもよい。
更に、本発明の樹脂〔A〕及び〔B〕の他に他の樹脂
を併用させることもできる。それらの樹脂としては、例
えば、アルキツド樹脂、ポリブチラール樹脂、ポリオレ
フイン類、エチレン−酢ビ共重合体、スチレン樹脂、ス
チレン−ブタジエン樹脂、アクリレートブタジエン樹
脂、アルカン酸ビニル樹脂等が挙げられる。
上記他の樹脂は、本発明の樹脂を用いた全結着樹脂量
の30%(重量比)を越えると本発明の効果(特に静電特
性の向上)が失われる。
本発明に用いる樹脂〔A〕と樹脂〔B〕の使用量の割
合は、使用する無機光導電材料の種類、粒径、表面状態
によつて異なるが一般に樹脂〔A〕と樹脂〔B〕の用い
る割合は5〜80対95〜20(重量比)であり、好ましくは
15〜60対85〜40(重量比)である。
本発明に使用する無機光導電材料としてな、酸化亜鉛
−酸化チタン、硫化亜鉛、硫化カドミウム、炭酸カドミ
ウム、セレン化亜鉛、セレン化カドミウム、セレン化テ
ルル、硫化鉛、等が挙げられる。
無機光導電材料に対して用いる結着樹脂の総量は、光
導電体100重量部に対して、結着樹脂を10〜100重量部な
る割合、好ましくは15〜50重量部なる割合で使用する。
本発明では、必要に応じて各種の色素を分光増感剤と
して併用することができる。例えば、宮本晴視、武井秀
彦、イメージング1973(No.8)第12頁,C.J.Young等,RCA
Review 15,469(1954)、清田航平等、電気通信学会論
文誌J 63−C(No.2),97(1980)、原崎勇次等、工業
科学雑誌6678及び188(1963)、谷忠昭、日本写真学会
35、208(1972)、等の総説引例のカーボニウム系色
素、ジフエニルメタン色素、トリフエニルメタン色素、
キサンテン系色素、フタレイン系色素、ポリメチン色素
(例えは、オキサノール色素、メロシアニン色素、シア
ニン色素、ロダシアニン色素、スチリル色素等)、フタ
ロシアニン色素(金属含有してもよい)等が挙げられ
る。
更に具体的には、カーボニウム系色素、トリフエニル
メタン色素、キサンテン系色素、フタレイン系色素を中
心に用いたものとしては、特公昭51−452号、特開昭50
−90334号、特開昭50−114227号、特開昭53−39130号、
特開昭53−82353号、米国特許第3,052,540号、米国特許
第4,054,450号、特開昭57−16456号等に記載のものが挙
げられる。
オキサノール色素、メロシアニン色素、シアニン色
素、ロダシアニン色素等のポリメチン色素としては、F.
M.Hamer「The Cyanine Dyes and Related Compounds」
等に記載の色素類が使用可能であり、更に具体的には、
米国特許第3,047,384号、米国特許第3,110,591号、米国
特許第3,121,008号、米国特許第3,125,447号、米国特許
第3,128,179号、米国特許第3,132,942号、米国特許第3,
622,317号、英国特許第1,226,892号、英国特許第1,309,
274号、英国特許第1,405,898号、特公昭48−7814号、特
公昭55−18892号等に記載の色素が挙げられる。
更に700nm以上の長波長の近赤外〜赤外光域を分光増
感するポリメチン色素として、特開昭47−840号、特開
昭47−44180号、特公昭51−41061号、特開昭49−5034
号、特開昭49−45122号、特開昭57−46245号、特開昭56
−35141号、特開昭57−157254号、特開昭61−26044号、
特開昭61−27551号、米国特許第3,619,154号、米国特許
第4,175,956号、「Research Disclosure」1982年、21
6、第117〜118頁等に記載のものが挙げられる。本発明
の感光体は種々の増感色素を併用させても、その性能が
増感色素により変動しにくい点において優れている。更
には、必要に応じて、化学増感剤等の従来知られている
電子写真感光層用各種添加剤を併用することもできる。
例えば、前記した総説:イメージング1973(No.8)第12
頁等の総説引例の電子受容性化合物(例えば、ハロゲ
ン、ベンゾキノン、クロラニル、酸無水物、有機カルボ
ン酸等)、小門宏等、「最近の光導電材料と感光体の開
発・実用化」第4章〜第6章:日本科学情報(株)出版
部(1986年)の総説引例のポリアリールアルカン化合
物、ヒンダートフエノール化合物、P−フエニレンジア
ミン化合物等が挙げられる。
これら各種添加剤の添加量は、特に限定的ではない
が、通常光導電体100重量部に対して0.0001〜2.0重量部
である。
光導電層の厚さは1〜100μ、特に10〜50μが好適で
ある。
また、電荷発生層と電荷輸送層の積層型感光体の電荷
発生層として光導電層を使用する場合は電荷発生層の厚
さは0.01〜1μ、特に0.05〜0.5μが好適である。
感光体の保護および耐久性、暗減衰特性の改善等を主
目的として絶縁層を付設させる場合もある。この時は絶
縁層は比較的薄く設定され、感光体を特定の電子写真プ
ロセスに用いる場合に設けられる絶縁層は比較的厚く設
定される。
後者の場合、絶縁層の厚さは、5〜70μ、特には、10
〜50μに設定される。
積層型感光体の電荷輸送材料としてはポリビニルカル
バゾール、オキサゾール系色素、ピラゾリン系色素、ト
リフエニルメタン系色素などがある。電荷輸送層の厚さ
としては5〜40μ、特には10〜30μが好適である。
絶縁層あるいは電荷輸送層の形成に用いる樹脂として
は、代表的なものは、ポリスチレン樹脂、ポリエステル
樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩ビ−酸ビ共重合体樹脂、ポリ
アクリル樹脂、ポリオレフイン樹脂、ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂の熱可塑性樹
脂及び硬化性樹脂が適宜用いられる。
本発明による光導電層は、従来公知の支持体上に設け
ることができる。一般に云つて電子写真感光層の支持体
は、導電性であることが好ましく、導電性支持体として
は、従来と全く同様、例えば、金属、紙、プラスチツク
シート等の基体に低抵抗性物質を含浸させるなどして導
電処理したもの、基体の裏面(感光層を設ける面と反対
面)に導電性を付与し、更にはカール防止を図る等の目
的で少なくとも1層以上をコートしたもの、前記支持体
の表面に耐水性接着層を設けたもの、前記支持体の表面
層に必要に応じて少なくとも1層以上のプレコート層が
設けられたもの、Al等を蒸着した基体導電化プラスチツ
クを紙にラミネートしたもの等が使用できる。
具体的に、導電性基体あるいは導電化材料の例とし
て、坂本幸男,電子写真,14(No.1),P2〜11(1975),
森賀弘之,「入門特殊紙の化学」高分子刊行会(197
5),M.F.Hoover,J.Macromol.Sci.Chem.A−4(6),第
1327〜1417頁(1970)等に記載されているもの等を用い
る。
(実施例) 以下に本発明の実施例を例示するが、本発明の内容が
これらに限定されるものではない。
合成例1:樹脂〔A〕−1 エチルメタクリレート95g、アクリル酸5g及びトルエ
ン200gの混合溶液を窒素気流下90℃の温度に加温した
後、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
6gを加え、10時間反応させた。得られた共重合体〔A〕
−1の重量平均分子量は7800、ガラス転移点は45℃であ
つた。
合成例2:比較用樹脂〔R〕−1 エチルメタクリレート94g、アクリル酸6g及びトルエ
ン200gの混合溶液を窒素気流下70℃の温度に加温した
後、アゾビスイソブチロニトリル0.5gを加え、10時間反
応させた。得られた共重合体〔R〕−1の重量平均分子
量は60000であつた。
合成例3:比較用樹脂〔R〕−2 エチルメタクリレート97g、アクリル酸3g及びトルエ
ン200gの混合溶液を窒素気流下70℃の温度に加温した
後、アゾビスイソブチロニトリル0.5gを加え、10時間反
応させた。得られた共重合体〔R〕−2の重量平均分子
量は65000であつた。
樹脂〔B〕の製造例1:樹脂〔B〕−1 エチルメタクリレート100g、チオグリコール酸1.5g、
ジビニルベンゼン2.5g及びトルエン200gの混合溶液を窒
素気流下撹拌しながら温度80℃に加温した。2,2′−ア
ゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(略称
ACHN)0.8gを加え4時間反応し、更に、A.C.H.N.を0.4g
加えて2時間、その後A.C.H.N.を0.2g加えて、2時間反
応した。冷却後メタノール1.5中に、この混合溶液を
再沈し、白色粉末を濾集後乾燥して、粉末88gを得た。
得られた重合体〔B〕−1の重量平均分子量は1.5×105
であつた。
樹脂〔B〕の製造例2〜14:樹脂〔B〕−2〜−14 製造例1において、エチルメタクリレート100gの代わ
りに下記表−1の単量体を用いる他は樹脂〔B〕の製造
例1と全く同様に操作して各樹脂〔B〕を製造した。
樹脂〔B〕の製造例15〜27:樹脂〔B〕−15〜−27 樹脂〔B〕の製造例1において、架橋用多官能性単量
体であるジビニルベンゼン2.5gの代わりに、下記表−2
の多官能性単量体又はオリゴマーを用いる他は、製造例
1と同様に操作して、樹脂〔B〕を製造した。
樹脂〔B〕の製造例28:樹脂〔B〕−28 ベンジルメタクリレート88.5g、チオリンゴ酸1.5g、
ジビニルベンゼン2.5g、トルエン150g及びエタノール50
gの混合溶液を窒素気流下に温度70℃に加温した。2,2′
−アゾビス(イソブチロニトリル)(略称A,I,B,N,)1.
0gを加え5時間反応し、次にA,I,B,N,0.3gを加え3時間
反応し更に、A,I,B,N,0.2gを加え3時間反応した。冷却
後、メタノール2中に再沈し、白色粉末を濾集後乾燥
した。得られた重合体〔B〕−28は、収量80gで重合体
のwは1.3×105あった。
樹脂〔B〕の製造例29〜34:樹脂〔B〕−29〜−34 上記製造例28において、チオリンゴ酸1.5gの代わり
に、下記表−3の各メルカプト化合物1.5gに代えた他
は、製造例23と同様に操して樹脂〔B〕を製造した。
樹脂〔B〕の製造例35:樹脂〔B〕−35 エチルメタクリレート100g、エチレングリコールジメ
タクリレート0.5g、トルエン150g及びイソプロピルアル
コール30gの混合溶液を窒素気流下温度80℃に加温し
た。2,2′−アゾビス(2−シアノ吉草酸)(略称 A.C.
V.)1.5gを加えて5時間反応し、更にA.C.V. 0.5gを加
えて3時間反応した。得られた重合体〔B〕−35の重量
平均分子量は2.2×105であつた。
樹脂〔B〕の製造例36〜41:樹脂〔B〕−36〜−41 製造例35において、エチルメタクリレート100g、エチ
レングリコールジメタクリレート0.5gの代わりに、下記
表−4に記した、化合物に各々代えた他は、製造例35と
同様に反応して、各樹脂〔B〕を製造した。
実施例1 合成例1で製造した樹脂〔A〕−1を8g(固形分量と
して)、樹脂〔B〕の製造例1で製造した樹脂〔B〕−
1を32g(固形分量として)、酸化亜鉛200g、ローズベ
ンガル0.05g、フタル酸無水物0.05g及びトルエン300gの
混合物をボールミル中で2時間分散して、感光層形成物
を調製し、これを導電処理した紙に、乾燥付着量が18g/
m2となる様に、ワイヤーバーで塗布し、110℃で1分間
乾燥し、ついで暗所で20℃65%RHの条件下で24時間放置
することにより、電子写真感光材料を作製した。
比較例A 実施例1において結着樹脂として用いた樹脂〔A〕−
1及び〔B〕−1の代わりに、樹脂〔A〕−1のみを40
g(固形分量として)用いる以外は実施例1と同様の操
作で電子写真感光材料Aを製造した。
比較例B 結着樹脂として樹脂〔B〕の製造例1で製造した樹脂
〔B〕−1のみを40g(固形分量として)用いる以外は
実施例1と同様の操作で電子写真感光材料Bを製造し
た。
比較例C 結着樹脂として、下記構造の樹脂〔R〕−3のみを40
g用いる以外は実施例1と同様の操作で電子写真感光材
料Cを製造した。
樹脂〔R〕−3 比較例D 実施例1において結着樹脂として用いた樹脂〔B〕−
1 32gの代わりに、比較例Cで用いた樹脂〔R〕−3
32gに代えた他は実施例1と同様の操作で電子写真感
光材料Dを製造した。
これらの感光材料の皮膜性(表面の平滑度)、膜強
度、静電特性、撮像性及び環境条件を30℃、80%RHとし
た時の撮像性を調べた。更に、これらの感光材料をオフ
セツトマスター用原版として用いた時の光導電性の不感
脂化性(不感脂化処理後の光導電層の水との接触角で表
わす)及び印刷性(地汚れ、耐刷性等)を調べた。
撮像性及び印刷性は、全自動製版ELP404V(富士写真
フイルム(株)製)に現像剤をELP−Tを用いて、露光
・現像処理して、画像を形成し、不感脂化液ELP−Eを
用いてエツチングプロセツサーでエツチングして得られ
た平版印刷版を用いて調べた(なお、印刷機にはハマダ
スター(株)製ハマダスター800SX型を用いた)。
以上の結果をまとめて、表−5に示す。
表−5に示した評価項目の実施の態様は以下の通りで
ある。
注1)光導電層の平滑性: 得られた感光材料は、ベツク平滑度試験機(熊谷理工
(株)製)を用い、空気容量1ccの条件にて、その平滑
度(sec/cc)を測定した。
注2)光導電層の機械的強度: 得られた感光材料表面をヘイドン−14型表面性試験材
(新東化学(株)製)を用いて荷重50g/cm2のものでエ
メリー紙(#1000)で1000回繰り返し擦り摩耗粉を取り
除き感光層の重量減少から残膜率(%)を求め機械的強
度とした。
注3)静電特性: 温度20℃、65%Hの暗室中で、各感光材料にペーパー
アナライザー(川口電機(株)製ペーパーアナライザー
SP−428型)を用いて−6kVで20秒間コロナ放電をさせた
後、10秒間放置し、この時の表面電位V10を測定した。
次いでそのまま暗中で60秒間静置した後の電位V70を測
定し、60秒間暗減衰させた後の電位の保持性即ち、暗減
衰保持率〔DRR(%)〕を(V70/V10)×100(%)で求
めた。
又コロナ放電により光導電層表面を−400Vに帯電させ
た後、該光導電層表面を照度2.0ルツクスの可視光で照
射し、表面電位(V10)が1/10に減衰するまでの時間を
求め、これから露光量E1/10(ルツクス・秒)を算出す
る。
注4)撮像性: 各感光材料を以下の環境条件で1昼夜放置した後、全
自動製版機ELP−404V(富士写真フイルム(株)製)で
製版して得られた複写画像(カブリ、画像の画質)を目
視評価した。
撮像時の環境条件は20℃65%RHと30℃80%RHで実施し
た。
注5)水との接触角: 各感光材料を不感脂化処理液ELP−E(富士写真フイ
ルム(株)製)を用いて、エツチングプロセツサーに1
回通して光導電層面を不感脂化処理した後、これに蒸留
水2μの水滴を乗せ、形成された水との接触角を、ゴ
ニオメーターで測定する。
注6)印刷物の地汚れ: 各感光材料を全自動製版機ELP404V(富士写真フイル
ム(株)製)で製版して、トナー画像を形成し、上記
(注3)と同条件で不感脂化処理しこれをオフセツトマ
スターとして、オフセツト印刷機(ハマダスター(株)
製ハマダスター800SX型)にかけ上質紙上に500枚印刷
し、全印刷物の地汚れを目視により判定する。これを印
刷物の地汚れIとする。
印刷物の地汚れIIは、不感脂化処理液を5倍に希釈
し、且つ、印刷時の湿し水を2倍に希釈した他は、前記
の地汚れIと同様の方法で試験する。IIの場合は、Iよ
りも厳しい条件で印刷したことに相当する。
注7)耐刷性: 上記注6)の印刷汚れIの評価条件で、各感光材料を
処理し、印刷物の非画像部の地汚れ及び画像部の画質に
問題が生じないで印刷できる枚数を示す(印刷枚数が多
い程、耐刷性が良好なことを表わす)。
表−5に示す様に、本発明の感光材料及び比較例Aは
光導電層の平滑性及び静電特性が良好で、実際の複写画
像も地ガブリがなく、複写画質も鮮明であつた。このこ
とは、光導電性と結着樹脂が充分に吸着し且つ粒子裏面
を被覆していることによるものと推定される。
同様の理由で、オフセツトマスター原版として用いた
場合でも、不感脂化処理液による不感脂化処理が充分に
進行し、非画像部の水との接触角が15度以下と小さく充
分に親水化されている。実際に印刷して印刷物の地汚れ
を観察しても、全く認められなかつた。しかし、比較例
Aの場合は、光導電層の強度試験、及び耐刷試験を行な
うと、膜強度が充分でなく、耐久性に大きな問題を生じ
た。
一方、比較例Bで用いた樹脂の場合には、(30℃、80
%RH)の環境条件で撮像した場合、得られた複写画像が
低下した。
比較例として、樹脂の合成例3で製造した樹脂〔R〕
−1を用いて、酸化亜鉛分散物の調整を試みたが、分散
物は得られず、凝固体となつてしまい、塗布層を得るこ
とができなかつた。そこで比較例Cの如く酸成分を減量
した高分子量の樹脂〔R〕−3のみを用いた所、得られ
た感光体は感光層表面の平滑性が著しく悪化し、静電特
性、印刷性ともに実用不可能な程に悪化した。これは光
導体と結着樹脂は吸着するが、更に、光導電体粒子間の
凝集を生じてしまうことによるものと思われる。
更に本発明の低分子量樹脂と高分子量樹脂〔R〕−3
を用いた比較例Dの場合でも比較例Cと同様の結果とな
つた。
以上から、本発明の感光材料のみが光導電層の平滑
性、膜強度、静電特性及び印刷性の全ての点において良
好なものであつた。
実施例2〜16 低分子量樹脂〔A〕として、表−6に示す共重合体を
合成例1の樹脂〔A〕−1の製造条件と同様に操作して
製造した。
これらの各樹脂〔A〕8g(固形分量として)と、樹脂
〔B〕の製造例1で製造した樹脂〔B〕−1 32g(固
形分量として)を用いた他は、実施例1と同様の操作で
行い感光材料を製造した。
実施例1と同様にして各特性を測定した。各感光材料
の平滑性及び膜強度は実施例1の試料とほぼ同等の特性
を示した。静電特性及び撮像性についての結果を表−7
に記した。
本発明の各感光材料は、いずれも帯電性、暗電荷保持
率、光感度に優れ、実際の複写画像も高温高湿(30℃80
%RH)の過酷な条件においても、地カブリの発生のない
鮮明な画像を得た。
実施例17及び比較例E エチルメタクリレート48.5g、ベンジルメタクリレー
ト48.5g、メタクリル酸3g及びトルエン200gの混合溶液
を、窒素気流下105℃の温度に加温した後、アゾビスイ
ソブチロニトリル10gを加え、8時間反応させた。
得られた共重合体〔A〕−17の重量平均分子量は6500
で、ガラス転移点は40℃であつた。
得られた共重合体6g(固形分量として)、樹脂〔B〕
の製造例1で製造した樹脂〔B〕−1 34g、酸化亜鉛2
00g、下記構造式で示されるヘプタメチンシアニン色素
0.02g、フタル酸無水物0.05g及びトルエン300gの混合物
をボールミル中で2時間分散して感光層形成物を調整し
た。それ以外は実施例1と同様に操作して電子写真感光
材料を作製した。
比較用感光材料E エチルメタクリレート48.5g、ベンジルメタクリレー
ト48.5g、メタクリル酸3g及びトルエン200gの混合溶液
を窒素気流下、70℃の温度に加温した後、アゾビスイソ
ブチロニトリル10gを加え、8時間反応させた。
得られた共重合体〔R〕−4の重量平均分子量は36,0
00で、ガラス転移点は54℃であつた。結着樹脂として、
共重合体〔R〕−4のみを40g(固形分量として)用い
た他は、実施例17と同様にして比較用感光材料Eを作製
した。
これらの感光材料を実施例1と同様にペーパーアナラ
イザーを用いて静電特性を測定した。但し光源として
は、ガリウム−アルミニウム−ヒ素半導体レーザー(発
振波長830nm)を用いた。その結果を表−8に記した。
比較例Eは、平滑性が悪く且つ、暗電荷保持性(D.R.
R.)が著しく低下した(見かけ上、E1/10が小さく、光
感度が高いのは、このD.R.Rが大きいことに起因してい
る。)前記の比較例Cに比べてD.R.R.が更に悪化してい
る。この事は、従来公知の樹脂では、併用する分光増感
色素の種類の影響を著しく、受け易いという問題を有す
ることを示す。これに対して本発明の結着樹脂は、分光
増感色素の化学構造が大きく変わつても、帯電性、暗電
荷保持性及び光感度とともに非常に優れている感光材料
を提供するものである。
実施例18〜33 下記表−9で示す樹脂〔A〕−1及び樹脂〔B〕とを
(3/17)重量比で組合わせて全樹脂量40gとして用いた
他は、実施例1と同様の操作で各感光材料を製造した。
実施例1と同様の操作で、各感光材料の平滑性、膜強度
及び静電特性を測定した。
本発明の各感光材料はいずれも光導電層の強度、静電
特性いずれも良好であり、実際の複写画像も高温高湿
(30℃80%RH)下でさえ、地カブリのない鮮明画質であ
つた。
(発明の効果) 本発明に従えば、光導電層の平滑性及び強度、静電特
性、撮像性、更には印刷物の地汚れ、耐刷性のいずれに
おいても優れた性能を有する電子写真感光材料が得られ
る。
更に、本発明の電子写真感光材料は、種々の増感色素
と併用させても、優れた光導電層の平滑性、静電特性等
を有することができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機光導電材料及び結着樹脂を少なくとも
    含有する光導電層を有する電子写真感光体において、該
    結着樹脂が、下記樹脂〔A〕及び樹脂〔B〕を各々少な
    くとも1種ずつ含有して成る事を特徴とする電子写真感
    光体。 (i)樹脂〔A〕 1×103〜1×104の重量平均分子量を有し、かつ−PO3H
    2基、−COOH基、−SO3H基及び−OH基から選択される少
    なくとも1種の極性基を含有する共重合成分を0.05〜20
    重量%含有する樹脂。 (ii)樹脂〔B〕 下記一般式(I)で示される繰返し単位を含有する重合
    体で、その一部分が架橋されており、且つ少なくとも1
    つの重合体主鎖の片末端のみに−PO3H2基、−SO3H基、
    −COOH基及び−OH基から選択される少なくとも1種の極
    性基を結合して成る樹脂。 一般式(I) 式中、Xは−COO−、−OCO−、−CH2OCO−、−CH2COO
    −、−O−又は−SO2−を表わす。 Yは炭素数1〜22の炭化水素基を表わす。 a1及びa2は、互いに同じでも異なつてもよく、各々水素
    原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜8の炭化水
    素基、−COO−Z又は炭素数1〜8の炭化水素基を介し
    た−COO−Z(Zは炭素数1〜18の炭化水素基を表わ
    す)を表わす。
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