JP2584109B2 - 撥水性コーティング用塗料及びその塗料を塗布した熱交換器 - Google Patents

撥水性コーティング用塗料及びその塗料を塗布した熱交換器

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JP2584109B2 JP2152118A JP15211890A JP2584109B2 JP 2584109 B2 JP2584109 B2 JP 2584109B2 JP 2152118 A JP2152118 A JP 2152118A JP 15211890 A JP15211890 A JP 15211890A JP 2584109 B2 JP2584109 B2 JP 2584109B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、撥水性を付与する目的で基材表面にコーテ
ィングするための塗料及び、前記塗料を塗布した熱交換
器に関するものである。
従来の技術 シリコーン系または、フッ素系樹脂化合物は、優れた
撥水性,潤滑性などを有しその特性を活かすためのコー
ティング材料,表面処理剤として多くの分野で、実用化
されている。例えば、空気調和機の熱交換器の表面処理
としても有効である。
そして、空気調和機における空気熱源ヒートポンプ式
空気調和機(以下、単にヒートポンプと呼ぶ)のしめる
割合は急増してきており、家庭用ルームエアコン,業務
用ルームエアコン等については、半数以上を占めてい
る。又、これらヒートピンプに用いられる熱交換器の大
部分は、アルミフィンと、またこれに直行する冷媒管か
ら構成されているフィンチューブ型熱交換器である。ヒ
ートポンプにおいて、冷房時には室内側熱交換器のフィ
ン表面に水分の凝縮が起こり、フィン間における凝縮水
のブリッジ現象により、熱交換器通過風量の低下を招
き、ひいては、冷房能力の低下の原因となる。一方、暖
房時には、室外側熱交換器において、前述した冷房時、
室内側熱交換器と同様な現象が起こる。熱交換器に、着
霜した場合は、通風抵抗が増加し、暖房能力の低下の原
因となり、更に進むと、着霜によるフィンの目詰まりを
生じ、その場合暖房運転を一時停止し、除霜を行なう必
要があるため、暖房の快適性を損なう原因にもなる。し
たがって前記冷房能力,暖房能力の低下を減少させるた
めに及び、暖房時における、室外側熱交換器の着霜を減
少し、除霜回数を減らし,快適性を向上させるために
は、室内機及び室外機の熱交換器のフィン表面の凝縮水
を常に取り除けば、良いわけである。その方法としてフ
ィン表面を撥水化して凝縮水を転がり落とす方法があ
り、実開昭48−11414号公報,実開昭51−15261号公報で
提案されているような4フッ化エチレン樹脂,塩化3フ
ッ化エチレン樹脂などのコーティングが知られている。
発明が解決しようとする課題 前記撥水性に優れた樹脂を塗布したフィン材表面にお
いては、直径2mm以上の比較的大きな凝縮水をフィン表
面から転がり落とすことが可能であり、熱交換器用フィ
ン材として、ある程度の効果が期待できる。しかし、最
近の熱交換器は、高能力化を目的とし、フィン総表面積
を増やすためにフィン間隔が狭くなる傾向にある。現在
の熱交換器のフィン間隔は、約2〜3mmが一般的であり
これからますます狭められていくと考えられる。そこ
で、前記の撥水性に優れた樹脂を塗布する方法では、直
径1mm程度の微細な水滴をフィン表面から落とすことは
できない。そこで、フィン表面に残存した水滴が、フィ
ン間に溜るため、通風抵抗になったり、そのまま氷結し
霜となるなどその撥水効果は不十分であった。したがっ
て、ヒートポンプの冷暖房能力を低下させないようフィ
ン表面の凝縮水を常に取り除くことが可能な高性能な熱
交換器用フィン材が望まれ、より高い撥水性を付与しう
るコーティング材料が必要となる。
課題を解決するための手段 この目的を達成するために本発明は、下記一般式
(I)の2種を構成単位とした3次元架橋体を有し、 R:メチル基またはフェニル基 (I)式中のR/Si比が、1.0より大きく且つ1.7未満であ
るシリコーン系樹脂化合物を含む溶液と、前記溶液中に
分散され、表面を疎水化処理した無機微粒子とから撥水
性コーティング用塗料を構成し、この塗料を熱交換器の
板状フィンの表面に塗布するのである。
作用 上記の構成の撥水性コーティング用塗料を施した基材
表面は、シリコーン系樹脂化合物3次元架橋体の撥水効
果に加え、無機微粒子により形成された表面の微細な凹
凸により、表面と水滴との接触面積が小さくなり、撥水
性がいちじるしく高くなる。
実施例 以下本発明の一実施例について説明する。
実施例1〜3及び、比較例4,6,7は、3次元架橋体を
構成単位とし基体構成単位中のR/Siを変更した各種シリ
コーン系樹脂を含むコーティング剤に対し、表面を撥水
化処理した無機系粉体あるいは、疎水化処理をしていな
い無機系粉体をシリコーン樹脂コーティング剤中の固形
分に対して、10wt%,あるいは7.5wt%添加して、常温
で撹拌分散し、コーティング塗料を作成し、厚さ0.5mm
のアルミニウム板に浸漬塗布し、150℃の熱風乾燥炉中
で30分間乾燥硬化したものである。また、比較例5は、
3次元架橋体を構成単位としR/Si比が1.6のシリコーン
系樹脂を含むコーティング剤を同様に、厚さ0.5mmのア
ルミニウム板に浸漬塗布し、150℃の熱風乾燥炉中で30
分間乾燥硬化したものである。さらに比較例8は、3次
元架橋体を有さない単量体シリコーン系樹脂を含むコー
ティング剤に対し、表面を疎水化処理した無機系粉体を
シリコーン樹脂コーティング剤中の固形分に対して、10
wt%,あるいは7.5wt%添加して、同様に厚さ0.5mmのア
ルミニウム板に浸漬塗布し、150℃の熱風乾燥炉中で30
分間乾燥硬化したものである。膜強度の評価は、JIS:K
−5400による鉛筆引っ掻き試験を行った。又、撥水性効
果については水に対する接触角を測定することにより評
価した。尚、鉛筆引っ掻き試験とは、塗膜の引っ掻き抵
抗性を鉛筆の芯の硬さを変えた時の塗膜の割れで調べる
ものであり、鉛筆の硬度記号で表わす。又、水に対する
接触角とは、図に示すように、試料2表面に形成した水
滴3と試料2表面が作る角度θで表わされ、接触角θが
大きい程、撥水性が高いといえる。水に対する接触角
は、協和界面科学製コンタクトアングルメータDA−T型
で測定した。
これらの評価結果を表に示す。表でも判るように、実
施例1〜3は、シリカ微粒子を添加しでいない比較例5
と比較すると、接触角が大幅に向上している。又、比較
例4の表面を疎水化処理していないシリカ微粒子を添加
した場合よりも撥水性が高く、成膜性がよい。更に、R/
Si比が1.7以上であるシリコーン樹脂に無機微粒子を添
加した場合は、比較例6,7からもわかるように撥水性は
実施例1〜3と同様に著しく向上するが塗膜強度が非常
に弱く、実用化には問題がある。比較例8の3次元架橋
体を有さない単量体シリコーン系樹脂化合物をふくむコ
ーティング剤を塗布したサンプリングも、シリカ微粒子
の添加により、実施例1〜3と同様に撥水性向上効果は
認められるも のの、膜強度が著しく弱く、実用化は困難である。すな
わち、本実施例において、大幅に撥水性が向上させるこ
とができると共に、膜強度と成膜性を向上させることが
できた。
これは、撥水性樹脂に微細な粉体を添加すると、撥水
性樹脂により、表面が撥水性になっていることに加え
て、微小な粉体の微細凹凸により、液滴の接触面積が小
さくなり、液滴とフィン表面の付着力が大幅に低下し、
撥水性が高くなる(モルフォロジカル効果)と考えられ
る。又、表面を疎水化処理した無機微粒子を添加すると
表面処理をしていない微粒子を添加した場合に比べて分
散性が非常によくなり成膜性が向上すると考えられる。
更に、3次元架橋体であるシリコーン系樹脂化合物を用
いると樹脂化合物同志の架橋が進み、3次元網目構造と
なり、優れた強度を有する塗膜となる。一方、3次元架
橋体を有さない単量体シリコーン系樹脂は、構成単位間
の結合が弱く強固な塗膜とはならない。
発明の効果 以上のように本発明では、撥水性コーティグ用塗料
は、3次元架橋体を構成単位とし、R/Si比が1.0より大
きく且つ1.7未満であるシリコーン系樹脂化合物を含む
溶液と、前記溶液中に分散され、表面が疎水化処理され
た無機系微粒子とから構成されたものであり、この撥水
性コーティグ用塗料を塗布・乾燥硬化することにより成
膜性に優れかつ、非常に高い膜強度と撥水性を示す膜が
得られる。この撥水性コーティング用塗料を熱交換器用
フィン材に塗布し、熱交換器を構成した場合、フィン間
隔が2mm程度と狭い場合でも、フィン表面に凝縮した水
滴を、転がり落とすために有効な性能を有する。したが
って、ヒートポンプエアコンの熱交換器の着霜によるフ
ィン間の目詰まりを遅れさせることにより、ヒートポン
プとして、冷房能力,暖房能力の低下を減少させるとと
もに、暖房時室外機熱交換器の除霜間隔を延長すること
ができ、快適性を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
図は接触角について説明した図である。 1……基材、2……試料、3……水滴、4……接触角。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)の2種を構成単位とした
    3次元架橋体を有し、(I)式中のR/Si比が、1.0より
    大きく且つ1.7未満であるシリコーン系樹脂化合物を含
    む溶液と無機微粒子とからなる撥水性コーティング用塗
    料。 R:メチル基またはフェニル基
  2. 【請求項2】添加する無機微粒子の表面を疎水化処理し
    たことを特徴とする請求項1記載の撥水性コーティング
    用塗料。
  3. 【請求項3】一定間隔で多数平行に並べられ、その間を
    気流が流動する板状フィンと、この板状フィンに直角に
    挿通された伝熱管とからなり、前記板状フィンに下記一
    般式(I)の2種を構成単位とした3次元架橋体を有
    し、(I)式中のR/Si比が、1.0より大きく且つ1.7未満
    であるシリコーン系樹脂化合物を含む溶液と無機微粒子
    とからなる塗料を塗布した熱交換器。 R:メチル基またはフェニル基
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