JP2581900Y2 - 遮熱構造の排気マニホルド - Google Patents

遮熱構造の排気マニホルド

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JP2581900Y2
JP2581900Y2 JP1992032714U JP3271492U JP2581900Y2 JP 2581900 Y2 JP2581900 Y2 JP 2581900Y2 JP 1992032714 U JP1992032714 U JP 1992032714U JP 3271492 U JP3271492 U JP 3271492U JP 2581900 Y2 JP2581900 Y2 JP 2581900Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は,多気筒エンジンの各
シリンダから排出される排気ガスをブランチ部から集合
部へ集めて排気管に導く遮熱構造の排気マニホルドに関
する。
【0002】
【従来の技術】現在,エンジンに用いられる排気マニホ
ルドは,耐熱性を向上させ且つ製造コストを低く抑える
ために,鋳鉄の鋳造により製作されるものが大半であ
る。鋳鉄の耐熱温度が高い反面,比較的に熱伝導も良好
なため,燃焼室からの放熱量も多い。今日,多くのエン
ジンでは,ターボチャージャを備えているが,該ターボ
チャージャを持つエンジンは,鋳鉄で作製した排気マニ
ホルドを使用しており,重量が非常に重く,エンジン軽
量化の妨げとなっている。
【0003】従来,鋳ぐるみ用複合耐火物として,実開
昭52−141023号公報に開示されたものがある。
該鋳ぐるみ用複合耐火物は,加熱流体を内部に輸送する
鋳造品の内壁面に配置するものであり,予め所望のパイ
プ状に形成したセラミック耐火物の外周面全体に耐火物
繊維及び珪酸カルシウム水和物からなる複合被覆層を実
質的に均一に設け,この耐火物を鋳型内に設置し,該鋳
型内に溶融金属を注湯して複合耐火物を鋳ぐるみ一体に
構成したものである。複合被覆層は,セラミック耐火物
の外周面上に先ず耐火物繊維層を形成し,該耐火物繊維
層上に珪酸カルシウム水和物被覆層をそれぞれ実質的に
均一に設けた被覆層である。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】そこで,燃焼室からの
放熱量を低減してエンジンに設けたターボチャージャに
排気ガスが持つ熱エネルギを有効に作用させるために,
熱伝導率が非常に低く且つ比重の小さいセラミックスで
製作された排気マニホルドライナをアルミニウム合金等
の金属で鋳込む製作方法が考えられる。しかしながら,
セラミックスは金属に比較して熱膨張率が非常に小さい
ため,セラミックス製の排気マニホルドライナをそのま
まの状態で鋳込型に配置して金属を鋳込むと,金属の熱
収縮応力によって排気マニホルドライナを構成するセラ
ミックスに亀裂,クラック等が発生し,排気マニホルド
ライナが破壊される恐れがある。特に,排気マニホルド
の鋳込みの場合には,排気マニホルドの横方向の熱収縮
量が大きくなるため,この破壊現象は顕著になる。
【0005】この考案の目的は,上記の課題を解決する
ことであり,排気マニホルドライナを熱伝導率が非常に
低く且つ比重の小さいチタン酸アルミニウム等のセラミ
ックスで作製し,前記排気マニホルドライナを鋳込型に
配置してアルミニウム合金等の金属を鋳込んで作製し,
鋳込み時の金属の熱収縮量が大きくなる排気マニホルド
ライナの横方向の熱収縮応力を緩和するため,特に,金
属の熱収縮応力のうち圧縮応力を受ける前記排気マニホ
ルドライナの屈曲部の外側領域と金属の外側部材との間
の領域のみにセラミックファイバーの成形体を配置して
金属を鋳込み,排気マニホルドライナの破損を防止した
遮熱構造の排気マニホルドを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この考案は,上記目的を
達成するために,次のように構成されている。即ち,こ
の考案は,多気筒エンジンの各シリンダに連通する各ブ
ランチ部と該各ブランチ部を屈曲部を通じて1つに集合
する集合部とから成る排気マニホルドライナと,該排気
マニホルドライナの外側に鋳込により配置した金属から
成る外側部材とから成る排気マニホルドにおいて,前記
排気マニホルドライナは低熱伝導率のセラミックスで作
製され,前記排気マニホルドライナの前記ブランチ部と
前記屈曲部とに対する鋳込みによる金属の熱収縮応力の
うち圧縮応力を受ける前記屈曲部の外側領域と前記外側
部材との間の領域のみにセラミックファイバーから成る
成形体が介在していることを特徴とする遮熱構造の排気
マニホルドに関する。
【0007】また,この遮熱構造の排気マニホルドにお
いて,前記成形体はアルミナファイバーやチタン酸カリ
ウムで構成されている。更に,前記排気マニホルドライ
ナを構成する低熱伝導率のセラミックスはチタン酸アル
ミニウムで構成されているものである。
【0008】
【作用】この考案による遮熱構造の排気マニホルドは,
上記のように構成されているので,次のように作用す
る。この遮熱構造の排気マニホルドは,排気マニホルド
ライナが低熱伝導率のセラミックスで作製され,ブラン
チ部及び屈曲部の鋳込みによる金属の熱収縮応力のう
ち,特に,圧縮応力を受ける側の部分と金属から成る外
側部材との間,即ち,前記屈曲部の外側領域と前記外側
部材との間の領域のみにセラミックファイバーから成る
成形体を介在したので,前記成形体によって鋳込み時の
前記外側部材の横方向の熱収縮応力のうち圧縮応力を緩
和して前記排気マニホルドライナの屈曲部の外側領域に
かかる圧縮応力を軽減し,前記排気マニホルドライナの
前記屈曲部から発生していた破損を防止することができ
る。
【0009】
【実施例】以下,図面を参照して,この考案による遮熱
構造の排気マニホルドの一実施例について説明する。図
1はこの考案による遮熱構造の排気マニホルドにおける
排気マニホルドライナを示す平面図,図2は図1の線X
−Xにおける断面図,図3は排気マニホルドライナが受
ける熱収縮応力分布を説明する平面図,図4はこの考案
による遮熱構造の排気マニホルドの一実施例を示す平面
図,及び図5は図4は図1の線Y−Yにおける断面図で
ある。
【0010】図1,図2及び図3には,多気筒エンジン
(図では,一例として四気筒エンジンを示す)に使用さ
れる排気マニホルドライナ1が示されている。この排気
マニホルドライナ1は,多気筒エンジンの各シリンダに
連通する各ブランチ部2A,2B,2C,2D(以下,
ブランチ部の総称では符号2で示す),各ブランチ部2
に通じる屈曲部3A,3B,3C,3D(以下,ブラン
チ部の総称では符号3で示す),屈曲部3を集合するス
トレート部5及びストレート部5の出口を構成する集合
部4から構成されている。排気マニホルドライナ1は,
熱伝導率が非常に低く且つ比重の小さいチタン酸アルミ
ニウム等のセラミックスから製作されている。
【0011】排気マニホルドライナ1を鋳込型に配置し
てアルミニウム(Al)合金,鋳鉄(Fc)等の金属を
鋳込むことによって遮熱構造の排気マニホルドを製作す
る場合に,金属の鋳込み工程において,金属の冷却時に
排気マニホルドライナ1は金属の熱収縮により熱収縮応
力を受けることになる。排気マニホルドライナ1に与え
られる熱収縮応力の分布は,屈曲部3における図3の斜
線で示す部分,即ち,外側領域6Aと内側領域6Bが高
くなる。即ち,排気マニホルドライナ1の屈曲部3に対
する横方向の熱収縮応力が高くなる現象が現れる。そし
て,金属が熱収縮する場合に,外側領域6Aにおける熱
収縮応力は圧縮応力になり,また,内側領域6Bにおけ
る熱収縮応力は引張応力が作用し,排気マニホルドライ
ナ1に対する該熱収縮応力の影響は小さくなる。
【0012】この考案による遮熱構造の排気マニホルド
は,金属が熱収縮する場合に,熱収縮応力として圧縮応
力が大きく現れる部分即ち外側領域6Aの外側に,応力
緩和部材として,セラミックスファイバーから成る成形
体,即ち,セラミックスファイバーを成形しているが焼
成していない成形体7A,7B,7C,7D(以下,ブ
ランチ部の総称では符号7で示す)を当てて,アルミニ
ウム合金等の金属を鋳込み,図4及び図5に示すよう
に,排気マニホルドライナ1と成形体7との外側に金属
部材即ち外側部材8を形成したものである。セラミック
スファイバーとしては,例えば,アルミナファイバー
(Alファイバー)やチタン酸カリウムファイバ
ー(KTiファイバー)或いは石綿ファイバー
を使用することができる。
【0013】この考案による遮熱構造の排気マニホルド
は,上記のような構成を有するので,ブランチ部2及び
屈曲部3の鋳込みによる金属の熱収縮応力のうち圧縮応
力を受ける側の部分即ち外側領域6Aと金属から成る外
側部材8との間にセラミックファイバーから成る成形体
7を介在させているので,成形体7は鋳込み時の横方向
の熱収縮応力を緩和する応力緩和部材として機能し,排
気マニホルドライナ1にかかる圧縮応力を低減し,排気
マニホルドライナ1にその屈曲部3からのクラック,割
れ等の破壊が発生することを防止することができる。
【0014】しかも,この遮熱構造の排気マニホルドに
おいて,成形体7はセラミックファイバーであり,内部
構造に多数の空気層が封入されているので,チタン酸ア
ルミニウムから成る排気マニホルドライナ1の遮熱性を
低下させることがない。また,排気マニホルドライナ1
を鋳込む金属を,鋳鉄から比重の一層小さいアルミニウ
ム合金を用いることで,遮熱構造の排気マニホルドの重
量を軽くすることができ,排気マニホルドの軽量化に寄
与することになる。更に,この遮熱構造の排気マニホル
ドをエンジンに用いれば,エンジンからの排気ガスエネ
ルギを排気マニホルドで維持して排気系の後流に配置し
たターボチャージャ,エネルギ回収装置で有効に回収す
ることができ,エネルギ回収効率を向上でき,燃費の低
減を図ることができる。
【0015】
【考案の効果】この考案による遮熱構造の排気マニホル
ドは,上記のように構成されているので,次のような効
果を有する。即ち,この遮熱構造の排気マニホルドは,
排気マニホルドライナを低熱伝導率のセラミックスで作
製し,前記排気マニホルドライナのブランチ部及び屈曲
部の鋳込みによる金属の熱収縮応力のうち,特に,圧縮
応力を受ける側の部分,即ち,前記屈曲部の外側領域と
金属から成る外側部材との間の領域のみにセラミックフ
ァイバーから成る成形体を介在させているので,鋳込み
時の金属の熱収縮応力の圧縮応力を前記成形体で有効に
緩和でき,前記排気マニホルドライナの屈曲部の外側領
域にかかる圧縮応力を低減し,前記排気マニホルドライ
ナの屈曲部からの破壊を防止することができる。
【0016】更に,この遮熱構造の排気マニホルドにお
いて,前記成形体はチタン酸カリウムやアルミナファイ
バーであり,内部構造に多数の空気層が封入されている
ので,十分な遮熱性を有しており,チタン酸アルミニウ
ムから成る前記排気マニホルドライナの遮熱性に悪影響
を与えることがない。
【0017】また,前記排気マニホルドライナを鋳込む
金属を,比重の小さいアルミニウム合金を用いること
で,排気マニホルド自体の重量を軽くすることができ,
エンジンの軽量化に寄与することができる。また,この
遮熱構造の排気マニホルドをエンジンに用いれば,遮熱
エンジンからの排気ガスエネルギを有効に維持して排気
系の後流に配置したターボチャージャで有効にエネルギ
回収を行うことができ,燃費の低減を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案による遮熱構造の排気マニホルドにお
ける排気マニホルドライナを示す平面図である。
【図2】図1の線X−Xにおける断面図である。
【図3】排気マニホルドライナが受ける熱収縮応力分布
を説明する平面図である。
【図4】この考案による遮熱構造の排気マニホルドの一
実施例を示す平面図である。
【図5】図4は図1の線Y−Yにおける断面図である。
【符号の説明】
1 排気マニホルドライナ 2 ブランチ部 3 屈曲部 4 集合部 5 ストレート部 6A 外側領域(熱収縮応力の圧縮応力がかかる部分) 6B 内側領域(熱収縮応力の引張応力がかかる部分) 7 成形体 8 外側部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F01N 7/10 F01N 7/14

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多気筒エンジンの各シリンダに連通する
    各ブランチ部と該各ブランチ部を屈曲部を通じて1つに
    集合する集合部とから成る排気マニホルドライナと,該
    排気マニホルドライナの外側に鋳込により配置した金属
    から成る外側部材とから成る排気マニホルドにおいて,
    前記排気マニホルドライナは低熱伝導率のセラミックス
    で作製され,前記排気マニホルドライナの前記ブランチ
    部と前記屈曲部とに対する鋳込みによる金属の熱収縮応
    力のうち圧縮応力を受ける前記屈曲部の外側領域と前記
    外側部材との間の領域のみにセラミックファイバーから
    成る成形体が介在していることを特徴とする遮熱構造の
    排気マニホルド。
  2. 【請求項2】 前記成形体はアルミナファイバーやチタ
    ン酸カリウムで作製され,前記排気マニホルドライナは
    チタン酸アルミニウムで作製されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の遮熱構造の排気マニホルド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011021306A1 (ja) * 2009-08-21 2011-02-24 イビデン株式会社 インシュレータ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60187712A (ja) * 1984-03-08 1985-09-25 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の排気マニホ−ルド
JPH0255823A (ja) * 1988-08-17 1990-02-26 Nippon Steel Corp 排気マニホールド

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