JP2581622B2 - スクリュー圧縮機の容量制御方法及び装置 - Google Patents

スクリュー圧縮機の容量制御方法及び装置

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JP2581622B2
JP2581622B2 JP3135098A JP13509891A JP2581622B2 JP 2581622 B2 JP2581622 B2 JP 2581622B2 JP 3135098 A JP3135098 A JP 3135098A JP 13509891 A JP13509891 A JP 13509891A JP 2581622 B2 JP2581622 B2 JP 2581622B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マルチタイプ大形空調
装置におけるスクリュー圧縮機の運転制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のマルチタイプ空調装置は容量が比
較的小さく、圧縮機の容量制御は、インバータを用いて
負荷側空調機の運転台数に見合った容量制御を行った
り、バイパス弁を用いて負荷側の負担を軽減する等の方
式がとられている。しかし、複数台の負荷側空調機を持
った大形マルチタイプ空調装置では、スクリュー圧縮機
の容量を負荷側空調機の運転に応じてただちに必要な容
量に制御することが困難であり、容量制御電磁弁等によ
る段階的な大ざっぱな容量制御に限定されてしまう。こ
の種の公知例としては特開昭50−37013号公報に
記載のものがある。
【0003】また特開昭55−17027号公報は、圧
縮機と電線保護のためのバイパス弁を用いた電流上限値
制限運転方式を開示しているが、圧縮機を最低容量から
最大容量までの間で必要な容量に常時制御する事を目的
としたものでなく、圧縮機そのものはある一定の容量の
もとに運転し、冷凍サイクルの熱交換器間で電磁弁を用
いたバイパス回路を構成して圧縮機の寿命、配線の寿命
等の面から許容される最大電流以下にすることのみ目的
としたものである。したがって、マルチタイプ空調装置
のように複数の負荷側空調機が個々に頻度高く発停し、
負荷変動追従のために空調装置の容量制御を要求される
場合には圧縮機容量そのものを制御し運転圧力の変動や
電流の変動を同時に安定させる必要がある。
【0004】特開昭55−17027号公報開示の技術
においては、電流値検出が行われてはいる。しかし、負
荷側に複数の空調機すなわち熱交換器が接続されている
マルチタイプ空調装置の場合には圧縮機のアンロード状
態と複数熱交換器の運転台数の組合せ状態により同一の
電流条件がいくつも存在するし、前記特開昭55−17
027号公報開示の技術は単にオーバロード防止が目的
であって、負荷追従のために容量制御を目的として冷凍
サイクルの制御を行うものでなく、検出された電流値を
もとに圧縮機の容量がどの程度出力されているか判断し
ようとするものでもない。これに対し従来のインバータ
による圧縮機容量制御では、負荷側空調機の運転台数に
見合った圧縮機の容量制御が可能でありインバータの出
力を任意に出力してなめらかな容量制御が行われてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】マルチタイプ空調装置
用圧縮機として使用する場合、往復動式圧縮機では負荷
の変動により段階的に容量制御が行われるため、段階の
途中にある中間的な負荷に対しては容量不足又は容量過
大を生じ、圧縮機の発停繰り返し制御となって冷凍サイ
クルの挙動不安定やこれらの影響による圧縮機の信頼性
低下等の問題を生じる。
【0006】一方、スクリュー圧縮機は圧縮機構のネジ
形回転部に冷媒を閉じ込めて圧縮を行うため、シール部
からの漏れ量の比率を少なくするようにある定められた
値以上の回転速度で運転されることが必要である。前述
したインバータ等で回転数制御が行われると、前記定め
られた値以下の低速回転による容量制御時は圧縮効率の
低下により所定能力を得られなくなる。そこで圧縮部の
壁面の一部を構成するスライド弁により圧縮室容量を増
減させて圧縮機容量、つまり圧縮機出力の制御が行われ
ており、このスライド弁を積極的に位置制御することに
より最低容量から最大100%容量までの間を連続的に
容量制御できる。しかしながら現在のスクリュー圧縮機
では外部からスライド弁の位置を必要な圧縮機容量の位
置に制御できる構造でなく、またスライド弁の位置検出
も容易ではなく安価な実用的手段もない。例えば複数台
の負荷側空調機が冷房運転され、これに圧縮機が100
%出力でつり合って運転している時に、負荷側の任意の
空調機が数台サーモ停止した場合には圧縮機容量を低下
させねばならないが、前述の理由でスライド弁位置を負
荷とつり合う容量の位置に制御できず負荷側、反負荷側
のバランスがとれない運転状態となり、保護装置作動等
運転が継続できなくなる場合もしばしば生じる。
【0007】また、スライド弁の位置を機械的に予め定
められた容量となる位置で止める段階制御方式では容量
制御できる段階に限界があり、また設定された段階の中
間に負荷とのマッチング容量があるときには容量が多い
か少ないかの一方となり能力過大か能力不足となって快
適性をそこなうとともに複数台の負荷側空調機の運転に
見合わないため、このような圧縮機を複数の空調機から
なる負荷に適応させるには、どうしてもスライド弁によ
る連続容量制御が必要である。
【0008】本発明の目的は、スクリュー圧縮機を備え
たマルチタイプの空調装置において、負荷側の複数の空
調機が運転中に不規則に起動・停止をしている場合、圧
縮機をそれに見合った圧縮機容量に制御するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、圧縮機の運転中の吐出圧力を検出する圧力検出器と
圧縮機運転電流を検出する電流検出器を設けてそれぞれ
電気信号として取出し、運転中の負荷側空調機の運転台
数に応じて変化する前記吐出圧力と圧縮機運転電流の関
係を予め基準データとして格納しておき、取り出した前
記電気信号と前記基準データとを対比して当該時点の圧
縮機容量が運転可能な圧縮機容量を上回っていないかど
うかを判断する。検出された圧力とその時点における負
荷側空調機の運転台数に対して電流が過大であれば、適
正な容量以上の容量で圧縮機が運転されていると判断し
て圧縮機スライド弁を制御して容量を下げるようにし、
適正な電流値範囲に入るようにフィードバックしながら
容量制御を行うようにし連続的に負荷に見合った圧縮機
容量制御をする。
【0010】また、前記目的を達成するため、容量制御
用スライド弁を有するスクリュー圧縮機で冷媒を圧縮す
る室外機と、該室外機に接続され前記冷媒を循環させて
空気調和を行う複数台の負荷側空調機の組合せよりなる
マルチタイプ空調装置に、各負荷側空調機の設定温度と
当該空調機の吸い込み空気温度の偏差量を検出する偏差
検出手段と、検出された各負荷側空調機の偏差量から圧
縮機のスライド弁の制御量を算出する手段と、算出され
た制御量に基づいてスライド弁を無段階に移動させる手
段と、スクリュー圧縮機運転電流を検出する電流検出器
と、冷凍サイクル圧力を検出する圧力検出器と、負荷側
空調機の運転台数を検出する運転台数検知手段と、検出
されたスクリュー圧縮機運転電流と冷凍サイクル圧力と
からその時点での実際の圧縮機出力を算出する演算部と
を備え、該演算部を、算出された実際の圧縮機出力が、
検出された負荷側空調機の運転台数から定まる運転可能
圧縮機容量を上回らないように前記スライド弁位置を無
段階に制御する信号を生成する手段を備えたものとす
る。
【0011】
【作用】演算部は、与えられた圧縮機容量(絶対値的な
出力値)に圧縮機を制御するのでなく、入力された偏差
が小さくなる方向にスライド弁を動かし、動かした結果
偏差がどうなったかをみてスライド弁の位置を修正す
る。つまり、スライド弁は常に現在の位置を基準にして
動かされる。したがって、ある圧縮機容量にするため
に、特定の位置にスライド弁を移動させる必要はなく、
スライド弁の位置を特定する手段を要しない。
【0012】また、圧縮機出力は圧縮機運転電流と吐出
圧力とに相関性があるため、これらを同時に検出するこ
とにより現在の圧縮機容量(出力)を知ることができ
る。負荷の変化の状態を検知しながら連続的(無段階)
にスライド弁の位置が変化させられ、これにともなって
圧縮機出力(容量)が変化するが、負荷側空調機の運転
台数が常にチェックされ、この台数から定まる運転可能
圧縮機容量と、前記圧縮機運転電流と吐出圧力とから算
出された圧縮機容量(出力)が比較され、該算出された
圧縮機容量(出力)が前記運転可能圧縮機容量を上回る
ことのないようにスライド弁が制御されるから、圧縮機
出力が過大になることがない。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図5を参照
して説明する。図1は本発明が適用された空調装置の要
部構成を示す。図示の空調装置は、室外機1と、該室外
機1に冷媒配管19を介して接続された冷媒分岐管3
と、該冷媒分岐管3にそれぞれ並列に一端を接続された
複数の負荷側空調機2と、該複数の負荷側空調機2それ
ぞれの他端に接続された冷媒分岐管4と、該冷媒分岐管
4を前記室外機1に接続する冷媒配管20とを含んでな
り、前記室外機1には電源18が接続されている。室外
機1は、モータで駆動されて冷媒ガスを圧縮するスクリ
ュー圧縮機(以下単に圧縮機という)と、該圧縮機の吐
出圧力を検出する高圧圧力検出器1aと、圧縮機を駆動
する前記モータへの入力電流を検出する電流検出器1b
と、それらのデータを処理し前記圧縮機を制御する演算
部1cとを含んで構成されている。
【0014】前記圧縮機のロータを収容するケーシング
の一部はスライド弁で構成され、該スライド弁はシリン
ダ中を移動する油圧ピストン及び該シリンダに圧力油を
出し入れする電磁弁によって軸方向に無段階に動かされ
るようになっている。スライド弁の位置が変化すると、
冷媒ガスのバイパス量が変化し、冷媒ガスの吐出量、つ
まり、圧縮機の出力(容量)が変化する。
【0015】図6にスライド弁の移動操作部の概念を示
す。圧縮機のロータ61を収容するケーシングの一部が
軸方向に移動可能なスライド弁62で構成され、該スラ
イド弁62にはロータ軸方向に平行にピストンロッド6
3が取り付けられている。ピストンロッド63の先端に
取り付けられたピストン64はシリンダ65内を摺動す
るようになっており、該シリンダ65のピストン64の
ピストンロッド63側端部に高圧側油圧管70が、反対
側端部には低圧側油圧管66が、それぞれ接続されてい
る。高圧側油圧管70は三つに分岐し、それぞれ電磁弁
67,68,69が設けられ、電磁弁67は図示されて
いない油圧発生装置の低圧側に、電磁弁68,69は高
圧側に接続されている。前記低圧側油圧管66も油圧発
生装置の低圧側に接続されている。また、シリンダ64
とピストン64の間にはピストン64をピストンロッド
側に引き付けるバネ71が設けられている。電磁弁6
8,69を閉じ、電磁弁67を開くとシリンダ65内の
高圧油は低圧側に排出され、ピストン64はバネ71に
よりピストンロッド側に引き付けられ、スライド弁62
は圧縮機の容量が最大になる位置に復帰する。電磁弁6
7を閉じ、電磁弁68及びまたは69を短時間開くと、
ピストン64のピストンロッド側に高圧油が流入し、ピ
ストン64が反ピストンロッド側に動く。ピストン64
の移動に伴ってスライド弁62も軸方向に移動し、冷媒
ガスのバイパス量が増えて圧縮機の容量は低減される。
ピストン64の移動量は電磁弁68およびまたは69の
開いている時間に比例し、前記演算部1cは、電磁弁の
開閉の組合せ及び開時間を制御して容量制御を行う。
【0016】また、複数の負荷側空調機2は、それぞれ
室外機1から供給される冷媒と室内空気の熱交換器を行
う熱交換器2aと送風機2bと各負荷側空調機の設定温
度と当該空調機の吸い込み空気温度の偏差量を検出する
偏差検出手段2cとを含んで構成されている。この偏差
検出手段2cは、前記演算部1cに接続されており、前
記偏差量を出力するとともに、当該負荷側空調機が運転
状態にあるかどうかをも送信する。
【0017】図2は、横軸に時間を、縦軸に温度及び圧
縮機容量(%)をとり、負荷が負荷変動曲線5に示すよ
うに変化する区画内で本実施例の空調装置を運転した場
合のの室温変化6とそのときの本実施例の空調装置に用
いられている連続容量制御圧縮機の容量変化8、同様条
件で従来の段階容量制御式空調を行った場合の室温変動
7とそのときの段階制御圧縮機の容量(出力)変化9を
示す。
【0018】図3は、横軸に圧縮機吐出圧力を、縦軸に
圧縮機容量(出力)(%)をとり、圧縮機を駆動するモ
ータへの入力電流値と圧縮機吐出圧力及び圧縮機容量
(出力)(%)の関係を示している。直線10A,10
B,10Cは、それぞれ圧縮機を駆動するモータへの入
力電流値が電流値a,b,c(c>a>b)のときの圧
縮機吐出圧力と圧縮機容量(出力)(%)の関係を示し
ている。
【0019】図4は、横軸に運転される負荷側空調機の
台数を、縦軸に圧縮機運転可能容量(出力)(%)をと
り、運転される負荷側空調機の台数に対して運転可能な
圧縮機容量(出力)(%)を棒線11で示している。図
4は、設計吐出圧力での運転可能圧縮機容量を示してお
り、異なる圧力で運転される場合は台数は変化する。
【0020】次に、図1に示す空調装置が冷房運転を行
っている場合についてその容量制御方法を説明する。運
転開始後、室外機1の圧縮機から高温高圧のガス冷媒が
吐出され、室外機熱交換器内で凝縮され冷媒分岐管3を
経て負荷側空調機2へ分配される。各負荷側空調機2に
分配された液冷媒は、室内負荷と熱交換し室内空気から
熱を奪って該室内空気を冷却するとともに、自身は蒸発
して気化したのち、冷媒分岐管4へ集められ室外機1へ
戻る。このとき、凝縮する冷媒の圧力は、室外機1の周
囲外気温度と圧縮機運転容量により決まり、圧縮機を駆
動するモータへの入力電流値(以下、圧縮機運転電流と
いう)もその運転状態(負荷状態)により定まる値をと
る。室外機1に取りつけられた電流検出器1bと高圧圧
力検出器1aで常に圧縮機運転電流と冷凍サイクル圧力
の一つである圧縮機吐出圧力が検出され、演算部1cに
よって図3に示す特性からその時点での圧縮機運転容量
(出力%)が算出される。
【0021】図2は負荷が負荷変動曲線5のように変化
する区画での空調装置の運転状態を示す。演算部1cに
は、圧縮機起動後、負荷側空調機の設定温度と該負荷側
空調機の吸い込み空気温度の差の大きさを表す偏差信号
が各負荷側空調機2の偏差検出手段2cから入力され、
該演算部1cは入力される複数の偏差信号を演算処理し
てスライド弁の制御信号に変換する。偏差が大きければ
圧縮機容量が増加する方向の制御信号が出力され、この
制御信号によりスライド弁駆動部の電磁弁が開閉され
る。
【0022】吸い込み空気温度がしだいに設定値に近づ
くと、それに従って圧縮機容量が低減される。連続容量
制御である本実施例の圧縮機容量変化9と段階容量制御
の場合の圧縮機容量変化10に示すように、本実施例の
連続容量制御では負荷変動に従ってなめらかに容量制御
可能であり、室温も設定値に追従するが、段階制御では
段階の途中での負荷に圧縮機出力が一致しないため、ど
うしても負荷よりも大きい出力で圧縮機が運転されるこ
とになる。このため、冷えすぎから発停制御となり、室
温の変動が大きく快適性が減少しまた発停による効率低
下を生じてしまう。
【0023】一方、複数の負荷側空調機n台それぞれに
任意の負荷変動が与えられるマルチパッケージでは、室
内負荷の程度により負荷側空調機が個別に発停する。こ
のため、今100%容量で運転していても次の時点で急
に1台または複数台の負荷側空調機が停止してしまうと
冷凍サイクルのバランスが保てなくなり、圧縮機容量が
過大となる。圧縮機容量が過大となると低圧圧力が低下
し、保護装置の作動にいたる等異常となるため、圧縮機
の容量を負荷側の運転台数に追従させ適正に保たれねば
ならない。
【0024】図5にフローチャートとして示すその制御
方法の一実施例を以下に説明する。予め図3の直線10
A,10B,10Cに示されるようなデータが細かい電
流値間隔で作成され演算部1cのメモリに格納される。
運転開始後、所定の時間間隔(サンプリングタイム)
で、吐出圧力と圧縮機運転電流が検出され、演算部1c
に入力される(手順52)。ついで各負荷側空調機が運
転中かどうかの信号が同様に演算部1cに入力される
(手順53)。演算部1cには、さらに、各負荷側空調
機から設定温度と該負荷側空調機の吸い込み空気温度の
差の大きさを表す偏差信号(吸い込み空気温度が設定温
度より高いときプラス側の偏差とする)が入力され、入
力された偏差信号から負荷の大きさが判断される。偏差
信号は複数の負荷側空調機から個々に入力され、大小の
偏差が混在するから、演算部1cはこれらの信号の平均
あるいは加重平均を行って負荷を検出する(手順5
4)。
【0025】演算部1cは次いで、検出した負荷に基づ
いて、圧縮機容量(出力)を増加すべきかどうかを判断
する(手順55)。偏差(負荷)がプラスであれば手順
58に進んでスライド弁制御による容量(出力)増加が
行われる。偏差(負荷)がプラスでなければ手順56に
進んで、偏差がマイナスかどうかが判断される。偏差が
マイナスであれば手順60に進んでスライド弁制御によ
る容量(出力)低減が行われる。偏差がマイナスでなけ
れば手順57に進み、そのままの容量で圧縮機運転が継
続される。演算部1cは、負荷(偏差)を入力とし、比
例制御、比例積分制御、PID制御等の制御論理によ
り、前記電磁弁開閉信号を生成する手段を備えており、
手順58,60におけるスライド弁制御による容量増減
は、演算部1cから出力される電磁弁67,68,69
への電磁弁開閉信号によって行われる。
【0026】手順58で圧縮機出力が増加されたら、手
順59に進む。手順59では、演算部1cは、手順52
で入力された吐出圧力と圧縮機運転電流から前記メモリ
に格納されたデータを参照してその時点での圧縮機出力
を算出するとともに、入力された負荷側空調機運転信号
から運転中の空調機台数を算出し、図4を参照して運転
可能圧縮機容量を算出する。演算部1cは、算出された
その時点での圧縮機出力と運転可能圧縮機容量を比較
し、圧縮機出力が低ければそのまま運転を継続し、手順
52に進む。圧縮機出力が高ければ手順60に進んでス
ライド弁制御による容量(出力)低減が行われる。この
場合のスライド弁制御信号は、圧縮機出力と運転可能圧
縮機容量の偏差を入力とする単純な比例制御方式で生成
される。手順60で演算部1cが出力する制御信号によ
って圧縮機出力が低減されたら、再び手順52に戻っ
て、これまでの手順が繰り返される。
【0027】段階制御では台数に応じ圧縮機容量を段階
的に制御できるがその範囲での発停制御には容量の追従
に限度がある。スライド弁の位置を連続的(無段階)に
変化させる本実施例の制御では、きめ細かく負荷に追従
することが可能であり、図2の特性8に示す特徴を持っ
た良好な制御が行われる。
【0028】なお、図3で示す電流時性10A,10
B,10Cは、例として圧縮機運転電流値がそれぞれa
値b値c値等の場合を示す。図示の電流特性では、例え
ば電流値がa,吐出圧力がP1であれば、そのときの圧
縮機出力は100%であり、吐出圧力が同じP1に維持
されていても電流値がbになれば圧縮機出力はm1%に
低下する。また、圧力がP1、電流値がaの状態から、
電流値をaに維持しつつ圧力をP2に上昇させようとす
ると、電流特性10A上で変化させることになり、スラ
イド弁を動かして冷媒バイパス量を増加させ、冷媒吐出
量を減少させることになる。冷媒吐出量の減少により、
圧縮機の容量がm2%に低下する。これらの関係を数式
化又は数表化して室外機の演算部に入力、格納しておく
ことで本制御が成立し実施できる。
【0029】本実施例によれば、スクリュー圧縮機を使
用したマルチ形空調装置において、負荷側空調機の負荷
変動に圧縮機容量を連続的に追従させることができ、ま
たマルチ特有の負荷側空調機個別運転時にも圧縮機能力
を過剰にならないよう監視制御できるため最低容量から
適正容量までの連続容量制御が実現できる。さらに無段
階で容量制御が行われるので、段階制御で生じる圧縮機
の発停回数を低減でき、冷えすぎや圧縮機起動時の過大
な突入電流の緩和、電気的ノイズの発生緩和等に効果が
あり、信頼性が向上するとともにエネルギ消費が低減さ
れる。段階制御の発停をなくすことで、COPを一定と
仮定したとき約9%程度の省エネルギが可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、スクリュー圧縮機を使
用したマルチ形空調装置において、負荷側空調機の負荷
変動に圧縮機容量を連続的に追従させることができ、ま
たマルチ特有の負荷側空調機個別運転時にも圧縮機能力
を過剰にならないよう監視制御できるため最低容量から
適正容量までの連続容量制御が実現できる。さらに連続
容量制御のため段階制御で生じる圧縮機発停の回数を低
減でき、冷えすぎや圧縮機起動時の突入電流過大の緩
和、電気的ノイズの発生緩和等に効果があり信頼性の向
上と省エネルギ化が図れる。省エネ性では段階制御の発
停をなくすことでCOPを一定と仮定したとき約9%程
度となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるマルチタイプ空調装置の
系統図である。
【図2】負荷変動に対する圧縮機容量制御状態を本発明
の実施例と従来技術の場合で比較して示す概念図であ
る。
【図3】圧縮機運転圧力と容量の関係を圧縮機運転電流
を介して示す概念図である。
【図4】負荷側空調機台数に対する運転可能圧縮機容量
を示す概念図である。
【図5】本発明の実施例を示す制御フローチャートであ
る。
【図6】本発明の実施例におけるスクリュー圧縮機のス
ライド弁操作の機構例を示す概念図である。
【符号の説明】
1 室外機 1a 高圧圧力検出器 1b 電流検出器 1c 演算部 2 負荷側空調機 2a 熱交換器 2b 送風機 2c 偏差検出手段 3,4 冷媒分岐管 5 負荷変動 10A,10B,10C 電流特性曲線 11 運転可能圧縮機容量 62 容量制御用スライド弁 63,64,65,67,68,69,70,71 ス
ライド弁を無段階に移動させる手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎 賢司 静岡県清水市村松390番地 株式会社 日立製作所 清水工場内 (72)発明者 関 修 静岡県清水市村松390番地 株式会社 日立製作所 清水工場内

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容量制御用スライド弁を有するスクリュ
    ー圧縮機で冷媒を圧縮する室外機と、該室外機に接続さ
    れ前記冷媒を循環させて空気調和を行う複数台の負荷側
    空調機の組合せよりなるマルチタイプ空調装置における
    圧縮機の容量制御方法において、スクリュー圧縮機運転
    電流と冷凍サイクル圧力と負荷側空調機の運転台数とを
    検出し、検出されたスクリュー圧縮機運転電流と冷凍サ
    イクル圧力とからその時点での実際の圧縮機出力を算出
    し、算出された実際の圧縮機出力が、検出された負荷側
    空調機の運転台数から定まる運転可能圧縮機容量を上回
    らないように、前記スライド弁を操作してスクリュー圧
    縮機の容量制御を無段階に行うことを特徴とするスクリ
    ュー圧縮機の容量制御方法。
  2. 【請求項2】 容量制御用スライド弁を有するスクリュ
    ー圧縮機で冷媒を圧縮する室外機と、該室外機に接続さ
    れ前記冷媒を循環させて空気調和を行う複数台の負荷側
    空調機の組合せよりなるマルチタイプ空調装置における
    圧縮機の容量制御方法において、スクリュー圧縮機運転
    電流と冷凍サイクル圧力と負荷側空調機の運転台数とを
    検出し、前記検出されたスクリュー圧縮機運転電流が、
    検出された冷凍サイクル圧力と負荷側空調機の運転台数
    とから定まる最大許容電流値以下となるように前記スラ
    イド弁を操作することを特徴とするスクリュー圧縮機の
    容量制御方法。
  3. 【請求項3】 連続的に容量制御可能なスライド弁構造
    のスクリュー圧縮機を内蔵した室外機と複数台の負荷側
    空調機の組合せよりなるマルチタイプ空調装置における
    圧縮機の容量制御方法において、運転時の冷凍サイクル
    圧力と圧縮機運転電流を同時に検出し、圧縮機の運転電
    流が、負荷側空調機の運転台数及び冷凍サイクル圧力に
    見合った運転電流になるように前記スライド弁を操作し
    て、スクリュー圧縮機の容量制御を無段階に行うことを
    特徴とするスクリュー圧縮機の容量制御方法。
  4. 【請求項4】各負荷側空調機の設定温度と当該空調機の
    吸い込み空気温度の偏差量を検出し、検出された各負荷
    側空調機の偏差量から圧縮機のスライド弁の制御量を算
    出し、算出された制御量に基づいてスライド弁を無段階
    に移動させる手順を備えたことを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれかに記載のスクリュー圧縮機の容量制御方
    法。
  5. 【請求項5】 容量制御用スライド弁を有するスクリュ
    ー圧縮機で冷媒を圧縮する室外機と、該室外機に接続さ
    れ前記冷媒を循環させて空気調和を行う複数台の負荷側
    空調機の組合せよりなるマルチタイプ空調装置におい
    て、スクリュー圧縮機運転電流を検出する電流検出器
    と、冷凍サイクル圧力を検出する圧力検出器と、負荷側
    空調機の運転台数を検出する運転台数検知手段と、検出
    されたスクリュー圧縮機運転電流と冷凍サイクル圧力と
    からその時点での実際の圧縮機出力を算出する演算部と
    を含んでなり、該演算部は、算出された実際の圧縮機出
    力が、検出された負荷側空調機の運転台数から定まる運
    転可能圧縮機容量を上回らないように前記スライド弁位
    置を無段階に操作する制御信号生成手段を備えたもので
    あることを特徴とするスクリュー圧縮機の容量制御装
    置。
  6. 【請求項6】 容量制御用スライド弁を有するスクリュ
    ー圧縮機で冷媒を圧縮する室外機と、該室外機に接続さ
    れ前記冷媒を循環させて空気調和を行う複数台の負荷側
    空調機の組合せよりなるマルチタイプ空調装置におい
    て、各負荷側空調機の設定温度と当該空調機の吸い込み
    空気温度の偏差量を検出する偏差検出手段と、検出され
    た各負荷側空調機の偏差量から圧縮機のスライド弁の制
    御量を算出する手段と、算出された制御量に基づいてス
    ライド弁を無段階に移動させる手段と、スクリュー圧縮
    機運転電流を検出する電流検出器と、冷凍サイクル圧力
    を検出する圧力検出器と、負荷側空調機の運転台数を検
    出する運転台数検知手段と、検出されたスクリュー圧縮
    機運転電流と冷凍サイクル圧力とからその時点での実際
    の圧縮機出力を算出する演算部とを含んでなり、該演算
    部は、算出された実際の圧縮機出力が、検出された負荷
    側空調機の運転台数から定まる運転可能圧縮機容量を上
    回らないように前記スライド弁位置を無段階に操作する
    制御信号生成手段を備えたものであることを特徴とする
    スクリュー圧縮機の容量制御装置。
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