JP2579299Y2 - 簾状の中空糸シート - Google Patents

簾状の中空糸シート

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JP2579299Y2
JP2579299Y2 JP1992018360U JP1836092U JP2579299Y2 JP 2579299 Y2 JP2579299 Y2 JP 2579299Y2 JP 1992018360 U JP1992018360 U JP 1992018360U JP 1836092 U JP1836092 U JP 1836092U JP 2579299 Y2 JP2579299 Y2 JP 2579299Y2
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fiber sheet
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玉光 須原
理七 三村
弘幸 赤須
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は簾状の中空糸シート、特
に中空糸を用いた流体処理装置に用いられる簾状の中空
糸に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より再生セルロース、ポリプロピレ
ン等からなる中空糸は、飲料水、病院手術室の手洗用水
等の無菌化、血液中の血球と血漿の分離、人工肺、血液
透析用等のメディカル分野に多く使用されている。この
中空糸はその使用目的に適合した種々の形状にまとめら
れてハウジング内に収容されモジュールとして使用され
る。近年ハウジング内に収容される中空糸として、簾状
に織編してシート状に形成した中空糸を用い、該簾状の
中空糸シートを積層、あるいは巻回してハウジング内に
収容したモジュールが提案されている(例えば特開平2
−99067号など)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ハウジング内に収容さ
れる中空糸として簾状に織編したシート状中空糸を使用
することによって、ハウジング内の中空糸の分布が均一
となり、中空糸の外部を流れる流体の偏流が防止でき
て、膜面積当りの処理効率を向上させることができる
が、長時間流体を処理していると中空糸をシート状に織
編する縦糸のより部分に流体中の有形成分が付着し、該
付着した有形成分を核として有形成分の付着領域が成長
して有効膜面積が減少するという問題があった。
【0004】特にメディカル用途においては、縦糸のよ
り部分に血小板、血球、リンパ球等の血液中の有形成分
が付着すると血液凝固が誘発される恐れがあり問題であ
った。したがって本考案の目的は中空糸をシート状に織
成した縦糸のより部分に流体中の有形成分が付着するこ
とのない簾状の中空糸シートを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案者らは、縦糸のよ
り部分への流体中の有形成分の付着は、より数を減少さ
せることにより解決できることに着目し、更に検討した
結果本考案に到達したものである。すなわち本考案は少
なくとも一本の中空糸を横糸に用いて、縦糸で簾状に織
編した中空糸シートであって、該縦糸として、2〜10
0フィラメントからなり、かつ5〜100デニールで、
より数が5ターン/m以上、40ターン/m以下の中実
糸を用いたことを特徴とする簾状中空糸シートである。
【0006】
【作用】本考案の簾状の中空糸シートは縦糸のより部分
への有形成分の付着が防止されて、有効膜面積の減少が
ないため、モジュールを長時間使用することが可能とな
り、また特にメディカル用途のモジュールに適用すると
血球、リンパ球等の縦糸への付着が抑制されて、血栓の
形成を防止することが可能となり、微小血栓の飛散等の
問題が回避できる。
【0007】
【実施例】次に本考案の簾状の中空糸シートの一実施例
について図面にて説明する。図1は簾状に織編された中
空糸シートの斜視図であり、中空糸1は1本または複数
本の束を単位の横糸として縦糸2で簾状に織編される。
複数本の中空糸の束を簾状に編む場合には37本以下、
好ましくは19本以下の中空糸の束が用いられる。37
本以上の中空糸の束では1つの束のなかの1本1本の中
空糸が流体と充分に接触出来なくなり、物質交換効率が
低下する恐れがあって好ましくない。通常は1本の中空
糸を横糸として図1に示すような簾状の中空糸シートが
織編される。この場合には各中空糸の表面積のほぼ10
0%が流体との物質交換に活用されるだけでなく、横糸
によって形成されるほぼ四角の小さい均一なスリットに
よって微小な単位で流体の分割、混合が極めて効率よく
行われるためか、小さい膜面積で予想外に高い物質交換
性能が達成でき、圧力損失も小さい。
【0008】中空糸を簾状に織編する縦糸として用いら
れる中実糸は、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミ
ド、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリアリレート、ポリビニルアルコール等のよう
に細手でも強度の強い糸が好ましく用いられる。なかで
もポリエステルやポリアミドのヤーンは適度な柔らかさ
と機械的強度を兼ね備えているため、簾状に加工する際
に中空糸を傷つけることがなく好ましく用いられる。
【0009】中実糸は2〜100フィラメントで、かつ
5〜100デニールである。モノフィラメントの場合、
織編時に適当な強度を持たせようとすると、中実糸が太
く硬いものになり、中空糸を傷つけて膜性能を損ねたり
リークが発生することがある。またフィラメント数10
0以上、もしくは100デニール以上の中実糸は、簾状
に織編すると中空糸と中実糸との接触面積が大きくなっ
て有効膜面積が小さくなるとともに流体が滞留して有形
成分の付着が起こり易い。5デニール以下の中実糸では
充分な強度が得られず不適当である。更に中実糸のより
数は100ターン/m以下でなければならない。より数
を100ターン/m以下とすることによって中空糸シー
トの外部を流れる流体に含有される有形成分のよりの部
分への付着が効果的に抑制出来る。より数は通常40タ
ーン/m以下、さらに20ターン/m以下が好ましい。
より数は少なければ少ない程好ましいが、より数ゼロの
無撚糸は取扱いが困難であるため、取扱い性の点で通常
5ターン/m以上の中実糸が使用される。
【0010】中空糸を縦糸2で簾状に織編するにはどの
様な組み方を用いても構わないが、通常図2に示すよう
に縦糸2が中空糸1の周りに編目を形成して各中空糸を
1本ずつ縦糸で固定する方法(例えば鎖編みなど)が好
ましく採用される。かかる織編方法を使用中に中空糸の
ずれがなく常に隣接する中空糸との隙間を一定に保持す
ることができ処理効率を向上させることができる。
【0011】本考案の簾状の中空糸シートをメディカル
分野に使用する場合には縦糸に用いる中実糸への油剤の
使用はできるだけ避けるべきであるが、簾状に形成する
際などにやむを得ず使用する場合には、安全性が確認さ
れているもの、もしくは洗浄除去が可能な油剤を用いる
必要がある。
【0012】実験例1 中空糸として、内径210μ、外形260μ、ポリ−4
メチルペンテン−1中空糸を1本ずつ長さ方向の密度が
22本/cmとなるように配列し、縦糸としての中実糸
として、より数10、35、100、150、200タ
ーン/m(5種とも30デニール、12フィラメント)
の5種のポリエステル糸を用いて中空糸を簾状に織編
し、図1に示す中空糸シートを作製した。この中空糸シ
ートを単位厚さ当たりの積層枚数が36枚/cm、幅が
4cmとなるように折り畳んで厚さ3cmの中空糸シー
トの積層体を形成した。この積層体を図3に示す角筒状
のハウジング5内に収容して、積層体の両側とハウジン
グの側壁に樹脂6を充填し、かつ中空糸1の両端をポリ
ウレタン樹脂の隔壁7でハウジングに液密に接着して人
工肺を作製した。中空糸の有効長は4cmであり、有効
膜面積は0.27m↑2であった。
【0013】次いで上記人工肺の血液入口10、出口1
1に血液回路を接続して閉鎖回路を作製した。またガス
入口12にはガス供給回路を接続した。13はガス出口
である。上記血液回路に37℃に加温された牛血液を2
000ml/minにて6時間循環後、ヘパリン加生理
食塩水で洗浄、乾燥し電子顕微鏡で血球等の付着を観察
した。上記実験を3回行った結果を表1に示す。表−1
より、100ターン/m以下の縦糸で中空糸を織編した
簾状の中空糸シートを用いた人工肺では有形成分の付着
が少ないことが明らかである。
【0014】
【表1】
【0015】実験例2 実験例1と同じ中空糸を用い、縦糸用の中実糸としてフ
ィラメント数を変えた7種類のポリエステル糸(2、1
2、30、60、120、150、200フィラメント
いずれも60デニール、より数10ターン/m)を用
いて実験例1と同様な実験を3回行った結果を表2に示
す。表2より縦糸用の中実糸が100フィラメント以下
の場合明らか有形成分の付着が抑制されている。
【0016】
【表2】
【0017】実験例3 実験例1と同じ中空糸を用い、縦糸用の中実糸として太
さを変えた7種類のポリエステル糸(6、12、36、
60、120、180、240デニール、いずれも12
フィラメント、10ターン/m)を用いて実験例1と同
様な実験例を3回行った結果を表3に示す。表3より1
00デニール以下の中実糸を用いた場合には明らか有形
成分の付着が抑制されている。
【0018】
【表3】
【0019】
【考案の効果】以上のように、本考案の簾状の中空糸シ
ートを用いた流体処理装置では縦糸のより部へ流体中の
有形成分の付着がなく、長時間効率よく処理を行うこと
ができる。特にメディカル用途に用いる場合には血球等
の付着が防止できて長時間安全に治療を行えるという効
果を奏している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の簾状の中空糸シートの斜視図である。
【図2】中空糸を簾状に織編した状態を示す断面図であ
る。
【図3】本考案の簾状中空糸シートを用いた人工肺の斜
視図である。
【符号の説明】
1 中空糸 2 縦糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−109572(JP,A) 特開 平2−102660(JP,A) 特開 平2−99067(JP,A) 特開 平2−86817(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61M 1/18 510,511

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一本の中空糸を横糸に用い
    て、縦糸で簾状に織編した中空糸シートであって、該縦
    糸として2〜100フィラメントからなり、かつ5〜1
    00デニールでより数が5ターン/m以上、40ターン
    /m以下の中実糸を用いたことを特徴とする簾状の中空
    糸シート。
JP1992018360U 1992-02-26 1992-02-26 簾状の中空糸シート Expired - Lifetime JP2579299Y2 (ja)

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JPH0568547U JPH0568547U (ja) 1993-09-17
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0696098B2 (ja) * 1988-05-27 1994-11-30 株式会社クラレ 中空糸型流体処理装置
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