JP2577321B2 - 地上式平底円筒型貯槽の建設方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、地上式平底円筒型貯槽
の建設方法の改善に関する。

【０００２】

【従来の技術】複数の管体を連結部材で互いに連結して
構成したポンプバレルをタンク中央に配置し、その下端
をタンク底部に設けた固定台に支持させるようにした地
上式低温タンクは知られている。（例えば、特開平５−
１１８４９８号公報参照）

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前述の地上式低温タン
クにおいては、ポンプバレルを構成する管体が架構の一
部を構成するとともに、この管体が架構の外側に配設さ
れているため、このポンプバレルを案内として屋根構を
エアレージングすることはできないし、また、そのよう
に構成されていない。

【０００４】本発明の目的は、内槽又は外槽底板上で組
立て施工された屋根構のエアレージングとは無関係にポ
ンプバレルの設置を可能とし、工期の短縮化が図れる貯
槽の建設方法を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】従来技術の課題を解決す
る本発明の構成は、内槽又は外槽底板上で組立てられた
屋根構を内槽又は外槽側板を案内としてエアレージング
手段にて上昇させ、屋根構外周を内槽又は外槽側板上端
に取り合い結合する地上式平底円筒型貯槽の建設方法に
おいて、前記内槽又は外槽底板の中央に平面形状が正多
角形又は円形で、内部にポンプバレルを配設する支持架
構を立設し、該支持架構の外周全域にシール手段を仮設
するとともに、この支持架構を前記内槽又は外槽側板と
は別の案内として前記屋根構を貫通させた姿勢でエアレ
ージングさせ、尾根構の中央空間部周縁に前記支持架構
上に搭載した内槽又は外槽屋根部材を結合すること、お
よび、屋根構の組立て施工と並行して支持架構内部にポ
ンプバレルの取付け施工を行うものである。

【０００６】

【作用】内槽又は外槽底板***に立設したシール手段
をもつ支持架構と、内槽又は外槽側板を案内として屋根
構を円滑にエアレージングすることができる。また、支
持架構は、屋根構のエアレージングとは無関係に、これ
と並行してポンプバレルの内設施工が可能であり、工期
の短縮化を図ることができる。

【０００７】

【実施例】次に、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。地上式平底円筒型貯槽の建設方法において、内槽
１の側板２と底板３の施工後、内槽底板３の中央に平面
形状が正多角形又は円形で、内部にポンプバレル４が配
設される所定高さの支持架構５を立設するとともに、こ
の支持架構５の外周全域にシール手段６を仮設する。前
記内槽底板３上で屋根構７を組立て施工し、この屋根構
７に、内槽側板２の内面と支持架構５に仮設したシール
手段６との間を気密保持するシール８，９を設け、前記
内槽１の下部に接続したブロアー（図示略）にて屋根構
７の下部に空気を圧送し、屋根構７を内槽側板２及び支
持架構５を案内としてエアレージングする。

【０００８】屋根構７が所定の高さまで浮上したら、内
槽側板２の上端縁と屋根構７の周縁を例えばナックルプ
レートを介して結合するとともに、屋根構７の中央空間
部周縁と、前記支持架構５に搭載した内槽屋根部材１０
を結合させる。そして、屋根構７の組立て施工、及びエ
アレージング時とは無関係に支持架構５の内部に据付施
工されたポンプバレル４の上端部を、前記内槽屋根部材
１０に吊架固定し、結果的にポンプバレル４の荷重が内
槽底板３にかからないようにすることが可能である。ま
た、ポンプバレル４に関連するノズル類を支持架構５に
設置することにより、これらのノズル類も屋根構浮上後
に設置が可能となる。更に、内槽１の外部から支持架構
５に対するポンプバレル４の据付けが可能であり、重機
の活用が容易となる。尚、前記実施例は内槽について説
明したが、外槽にも同様な手段が用いられることから実
施例記載のものに特定されることはない。

【０００９】

【発明の効果】上述のように本発明の構成によれば、次
のような効果が得られる。 （ａ）内槽又は外槽底板の中央に立設したポンプバレル
を内設する支持架構を、内槽又は外槽側板とは別の案内
として屋根構をエアレージングするので、屋根構の浮上
姿勢を安定させエアレージングの円滑化を図ることがで
きる。 （ｂ）屋根構の組立て施工，屋根構のエアレージングと
は無関係に、これらと並行して支持架構内部にポンプバ
レルの取付施工ができるので、工期の大巾な短縮化が図
れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願発明の建設方法を示す説明図である。

【図２】ポンプバレル構造の平面図である。

【符号の説明】

１ 内槽 ２ 側板 ３ 内槽底板 ４ ポンプバレル ５ 支持架構 ６ シール手段 ７ 屋根構 ８ シール ９ シール １０ 内槽屋根部材

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内槽又は外槽底板上で組立てられた屋根
   構を内槽又は外槽側板を案内としてエアレージング手段
   にて上昇させ、屋根構外周を内槽又は外槽側板上端に取
   り合い結合する地上式平底円筒型貯槽の建設方法におい
   て、前記内槽又は外槽底板の中央に平面形状が正多角形
   又は円形で、内部にポンプバレルを配設する支持架構を
   立設し、該支持架構の外周全域にシール手段を仮設する
   とともに、この支持架構を前記内槽又は外槽側板とは別
   の案内として前記屋根構を貫通させた姿勢でエアレージ
   ングさせ、尾根構の中央空間部周縁に前記支持架構上に
   搭載した内槽又は外槽屋根部材を結合することを特徴と
   する地上式平底円筒型貯槽の建設方法。
2. 【請求項２】 屋根構の組立て施工と並行して支持架構
   内部にポンプバレルの取付け施工を行う請求項１記載の
   地上式平底円筒型貯槽の建設方法。