JP2576495Y2 - 包装用箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は贈答箱などに用いる表面に広告、コピー等を
表示するアドパネルを設けた包装用箱に関するもので、
さらに詳しくは店頭での展示中に該アドパネルが立体的
に組み上がり高い広告効果を備えた包装用箱に関するも
のである。

［従来の技術］ 従来、消費者に与える広告効果を増すために、特に贈
答箱などには、箱のコーナー部の２辺に跨る広告、コピ
ー等を表示する帯状のアドパネルを設けた包装用箱がよ
く用いられている。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら従来知られているアドパネルとしては例
えば実公昭60−3064号公報に開示されているようなもの
があるが、これも含めて一般的には平面的なものである
か、或いは単に上方に立ち上げるだけるものに留まり、
これでは消費者に十分な広告効果を与えることが出来な
いという欠点があった。

本考案はこのような従来の課題に鑑みなされたもの
で、その目的は、簡単な操作でアドパネルが立体的に組
み上がり、しかも今迄にない新奇な形態であって高い広
告効果を備えた包装用箱を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本考案の包装用箱は、ト
レー状箱のコーナー部の２辺に跨がるアドパネルと、該
コーナー部の少なくとも１側板上端に内方に突出した係
止突起とを設け、前記アドパネルの一端をコーナー側へ
スライドして前記係止突起と係合させてアドパネルがア
ーチ状に湾曲して立ち上がる構成としたものである。

［作用］ このような本考案にあっては、輸送、保管時のように
箱の蓋を閉じている場合にはアドパネルは平面状に収ま
っているが、店頭で蓋を開けて展示する際に、アドパネ
ルの一端をコーナー側へスライドして側板上端の係止突
起と係合させると、アドパネルは全体がアーチ状（アー
ル型）に湾曲して立ち上がる。たれはアドパネルとして
新規の立体的な形態であり、アドパネルとしての広告効
果をより一層高めることが出来る。

［実施例］ 以下添付図面に従い、本考案の実施例について詳細に
説明する。

第１図乃至第４図は本考案の一実施例を示すもので、
第１図はアドパネルが立ち上がっていない状態の包装用
箱の斜視図、第２図はアドパネルの斜視図、第３図はア
ドパネルが立体的に立ち上がった状態の包装用箱の斜視
図、第４図はその要部側面図である。

第１図において、１はトレー状箱であり、各側板は内
側板と外側板からなる二重側板で、各側板上端は額縁状
に形成されている。一般に贈答箱としては堅牢性や高級
感をもたせるためにこのような構成としているものが多
いが、本考案においてはもちろんかかる構造に限定され
るものではない。該トレー状箱１内に所望の商品６が所
定位置に配置収納されている。

またトレー状箱１のコーナー部の１側板２の上端には
内方に突出した係止突起３が一体に設けられている。さ
らに図中４はアドパネルを示し、第２図の如く円弧状平
面板の表示部５とその両端の差込片4a,4bとからなる。
該アドパネルは第１図に示すようにその両端の差込片4
a,4bがそれぞれトレー箱１のコーナー部の側板と商品６
との間に差し込まれ、トレー状箱１のコーナー部の２辺
に跨る如くして設置される。なお、前記係止突起３は第
１図より明らかなように、アドパネル４の一端差込片4a
の位置よりもコーナー側に設けられている。

このように第１図ではアドパネル４は平面状に収まっ
ており、閉蓋して輸送、保管に供せられる。一方、店頭
で開蓋して展示するに際しては、アドパネル４の一端差
込片4aをコーナー側（第１図における矢印Ａ方向側）へ
スライドさせて差込片4aの後端部分を前記係止突起３と
係合すると、他端の差込片4bは初期の位置に留まってい
るので、アドパネル４は第３図及び第４図に示すように
その表示部５がアーチ状（アール型）に湾曲して立ち上
がり、全体が立体的に盛り上がった状態となる。すなわ
ち、アドパネル４の一端差込片4aをスライドさせて係止
突起３と係合するだけの極く簡単な操作でアドパネルと
して今までにない新規の立体的な形態を形成する。従っ
て、消費者に与える印象は非常に強くなり、アドパネル
として高い広告効果が得られる。

なお、前記係止突起３の設置位置によってアドパネル
４の立体感を異ならしめることが可能であるため、係止
突起３の設置位置は適宜変更してもよい。またアドパネ
ル４の形状についても本実施例には限らず、適宜変更が
可能である。

また、前記説明は、係止突起３を１側板に設けた構成
であるが、２つの側板の両方に係止突起を設け、アドパ
ネルの両端をコーナー部へスライドさせて係合させても
よい。

さらに、アドパネルと係止突起の係合を確実にするた
め、切込みを設けた構成としてもよい。

［考案の効果］ 以上詳細に説明したように、本考案の包装用箱によれ
ば、輸送や保管時のように蓋を閉じている場合にはアド
パネルは従来のものと同様に平面状に収められ、一方店
頭で蓋を開けて展示する際には、アドパネルの一端をス
ライドさせて箱側板の係止突起と係合するだけの極く簡
単な操作によりアドパネルを立体的な形態に組み立てる
ことができ、しかもこの組み立てられたアドパネルの形
態はアーチ状（アール型）に湾曲して立ち上がるという
今までにない新規な形態であるため、消費者に非常に強
い印象を与えることができ、アドパネルとしての広告効
果をより一層高めることができるという優れた効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本考案の一実施例を示すもので、第
１図はアドパネルが立ち上がっていない状態の包装用箱
の斜視図、第２図はアドパネルの斜視図、第３図はアド
パネルが立体的に立ち上がった状態の包装用箱の斜視
図、第４図はその要部側面図である。 １…トレー状箱 ２…側板 ３…係止突起 ４…アドパネル ５…表示部 ６…商品

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】トレー状箱のコーナー部の２辺に跨るアド
   パネルと、該コーナー部の少なくとも１側板上端に内方
   に突出した係止突起とを設け、前記アドパネルの一端を
   コーナー側へスライドして前記係止突起と係合させてア
   ドパネルがアーチ状に湾曲して立ち上がる構成としたこ
   とを特徴とする包装用箱。