JP2575282Y2 - カードリーダ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は光学的検出素子部を備えたカードリーダ装置
に関する。

［従来の技術］ 従来，カードリーダ装置の代表例として，磁気カード
リーダ装置がある。

この種の磁気カードリーダ装置は，搬送路の両側に配
され，搬送される磁気カードの両側を案内するガイド部
と搬送路を介して対向して配され磁気カードの位置及び
有無を検出する光学的検出素子部とを備えている。ガイ
ド部は磁気カードの厚み（約1mm以下）に対してわずか
に大きい隙間を持ち，この隙間により磁気カードのエッ
ジ部を案内する。また，光学的検出素子部は磁気カード
の厚みよりも広い隙間（２〜3mm）を持ち，この隙間に
より磁気カードの搬送を邪魔しない様に取り付けられて
いる。

そして，この従来の磁気カードリーダ装置に用いられ
ている光学的検出素子部は，これを構成する投光素子，
受光素子とも開放型の取り付けになっている。

しかし，この光学的検出素子部は，一部防塵タイプの
ものもあるが，従来タイプのものに透明なケースで保護
したに過ぎなかった。したがって，この種の磁気カード
リーダ装置は，光学的検出素子部の隙間の部分に埃や，
ゴミ等の異物が付着し易く，この為，遺物による光学検
出機能低下が発生した。

このような不具合を排除するために，第３図の側面図
に示すような従来の方式の改良型磁気カードリーダ装置
が提案されている。第３図に示すように，改良型の磁気
カードリーダ装置において，フレーム５には，搬送路の
幅方向に延在する搬送ローラ1a,1a´,1b,1b´,1c,1c´
と，搬送路の両側に磁気カードの厚みより僅かに大きい
隙間６を残して上下対向して設けられ，この隙間６によ
り磁気カードの両側縁を案内するカードガイド部2a,2a
´,2b,2b´,2c,2c´とガイド部2a,2a´,2b,2b´,2c,2c
´とこのガイド部2a,2a´,2b,2b´,2c,2c´に案内され
て搬送される磁気カードの動きを阻害しない為の隙間を
有した光学的検出素子部3a,3a´,3b,3b´を夫々同等の
隙間に調整，位置決めし，連続させて配置させ，光学的
検出素子部の隙間の部分に異物が付着した場合，磁気カ
ードによって，押し出される構造としている。

［考案が解決しようとする課題］ 第４図は第３図の光学的検出素子部が設けられた部位
を示す部分拡大図である。

第４図に示す通り，寸法精度の違いや取り付け不良等
によって，カードガイド部と光学的検出素子部との接合
面に段差が発生し，不連続面が生じた場合，図示のよう
な何等かの原因により折れ曲がたカード４´が挿入され
た場合，前記段差７の部位に磁気カード４´の折れ曲が
り部位のエッジ部が衝突し，磁気カード上の情報の授受
に悪影響を及ぼしたり，最悪の場合は，移動不能となり
磁気カード４´が磁気カードリーダ装置内から排出不可
能となる。この場合，前記ガイド部位と，光学的検出素
子部部位は，それぞれ別のユニットで構成されており，
これらの別部品のカード案内面の位置を合わせること
は，それぞれの部品の寸法精度によるところが非常に大
きく，カード案内面に完全な連続性をもたせることは非
常に困難である。

一方，僅かな調整ミスにより，前記光学的素子部位と
ガイド部位に前記同様の段差が生じ，一部不連続な面が
生じた場合において，例えば，何等かの要因により挿入
される磁気カードが湾曲していた場合，この磁気カード
のエッジ部が前記不連続面に衝突し，読取りエラー等の
要因になったり，又，最悪の場合，磁気カードの移動が
不能となりこの磁気カードを取り出す為に，カードリー
ダを分解しなければならなくなる可能性がある。

そこで，本考案の技術的課題は，これらの欠点を排除
するために，光学素子に付着する異物を容易に取り除く
ことができるとともにカードの読取り不良やつまりを生
じないカードリーダ装置を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 本考案によれば，搬送されるカードの厚みよりわずか
に大きい間隔を置いて互いに対向する案内面を有するガ
イド部と，該ガイド部において該カードの通過を検知す
るために設けられた光学的検出素子部とを有するカード
リーダ装置において， 前記ガイド部の少なくとも前記光学的検出素子部によ
る光路上の部位は透光性を有した材料により形成される
とともに前記ガイド部と一体に形成され，前記案内面の
前記光路上の部位に対応する水平位置における対向面は
連続した滑らかな面で形成され，前記対向面間の距離
は，前記案内面の間隔よりも小さくかつカードの厚みよ
りは大きい構造としたことを特徴とするカードリーダ装
置が得られる。

［作用］ 本考案のカードリーダ装置においては，カードがガイ
ド部の光学的検出素子部に対応する位置の案内面を通過
する際に，この案内面が滑らかな面で形成されているの
で，折れ曲がりカード等によるつまりが生じることもな
く，またカードのエッジ部にて透光性を有する対向面の
埃やゴミが除去される。

［実施例］ 以下，本考案の実施例について図面を参照しながら説
明する。

第１図は本考案の第１実施例による磁気カードリーダ
装置の要部を示す略式構成図である。

第１図を参照して，搬送路の幅方向に延在し，かつ搬
送路を介して対向する複数対のローラ1a,1a´,1b,1b´,
1c,1c´と，磁気カードの搬送路の両側に上下に対向配
置されたポリカーボネート等からなる一体成形されたカ
ードガイド部2a,2a´とが配置されている。このカード
ガイド部2a,2a´の隙間６は，磁気カード４の厚みより
僅かに大きく形成されている。また，カードガイド部2
a,2a´の外側（図では上下に）に発光素子3a,3b（又は,
3a´,3b´），受光素子3a´,3b´（又は3a,3b）からな
る光学的検出素子部がカードガイド部2a,2a´を介して
対向して設置されている。

ローラ1a,1a´,1b,1b´,1c,1c´は磁気カード４を磁
気カードリーダ装置内に取り込み，図示しない磁気ヘッ
ドに対して相対的に摺動せしめることにより，磁気カー
ド４上への情報の授受を行うものである。

このような構成における本考案の実施例に係る磁気カ
ードリーダ装置の動作原理を以下に示す。

第１図のように，ガイド部2a,2a´のカードガイド部
面側が完全な連続面となる構造であれば，折れ曲がりカ
ードが挿入された場合でも，カードが挿入された場合で
も，カードが衝突することもなく，又，埃やコミ等の異
物が付着した場合でも，磁気カード４の先端等のエッジ
部にて排除される。

第２図は本考案の第２実施例に係る磁気カードリーダ
装置の光学検出部位を示す図である。

第２図に示すように，光学的検出素子部が設置される
部位は，ガイド部2a,2a´には，対向面に光学的検出素
子部断面よりも大きな断面積を有する偏平な突出部8a,8
a´が形成されている。この光学的検出素子部が設置さ
れる部位以外の部位は，第１図で示す第１実施例に係る
磁気カードリーダ装置と同様の構造を有する。このよう
な構造においては，前述の第１実施例に係わる磁気カー
ドリーダ装置よりも更に，案内面光学素子の位置する案
内面即ち，突出部8a,8a´に埃やゴミ等の付着する可能
性は前述の第１実施例よりもさらに低くなる。

［考案の効果］ 以上説明したように，本考案によれば，カードリーダ
装置内で発生した光学的検出素子部に付着した異物によ
り検出不能及び折れ曲がりカードが挿入されたとしても
滑らかな案内面で構成されるため，カードづまり等の不
良が防止でき，又，組立時にも調整が全く不要となる
為，コスト的にも非常に有利なカードリーダ装置を提供
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例による磁気カードリーダ装
置の要部を示す略式構成図，第２図は本考案の第２実施
例に係る磁気カードリーダ装置の光学検出部位を示す
図，第３図は従来の方式の改良型の構成を示した略図，
第４図は第３図の光学的検出素子部が設けられた部位を
示す部分拡大図である。 図中,1a,1a´,1b,1b´,1c,1c´……ローラ,2a,2a´……
ガイド部,3a,3b,3a´,3b´，……発光素子又は受光素
子,4……磁気カード,5……フレーム,6……隙間,8a,8a´
……突出部。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】搬送されるカードの厚みよりわずかに大き
   い間隔を置いて互いに対向する案内面を有するガイド部
   と，該ガイド部において該カードの通過を検知するため
   に設けられた光学的検出素子部とを有する磁気カードリ
   ーダ装置において， 前記ガイド部の少なくとも前記光学的検出素子部による
   光路上の部位は透光性を有した材料により形成されると
   ともに前記ガイド部と一体に形成され，前記案内面の前
   記光路上の部位に対応する水平位置における対向面は連
   続した滑らかな面で形成され，前記対向面間の距離は，
   前記案内面の間隔よりも小さくかつ前記カードの厚みよ
   りは大きい構造としたことを特徴とするカードリーダ装
   置。