JP2574706Y2 - 耐風瓦 - Google Patents

耐風瓦

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JP2574706Y2
JP2574706Y2 JP1993046390U JP4639093U JP2574706Y2 JP 2574706 Y2 JP2574706 Y2 JP 2574706Y2 JP 1993046390 U JP1993046390 U JP 1993046390U JP 4639093 U JP4639093 U JP 4639093U JP 2574706 Y2 JP2574706 Y2 JP 2574706Y2
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tile
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sickle
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JP1993046390U
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JPH0711619U (ja
Inventor
文明 興津
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近畿セラミックス株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は和形桟瓦の改良構造に
係わり、特に突風や暴風雨などによる瓦の飛散事故並び
に雨漏りを確実に防止することを目的とした耐風瓦に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種和形桟瓦(以下単に「瓦」
という)の原型は、図6に示したとおり平面形がほぼ正
方形で浅い中凹状の瓦主体(イ)の表面における上縁と
右側縁(図6における右)に沿って水返し(リ)を隆成
し、左上隅に左上切鎌部(ロ)とその対角部に右下切鎌
部(ハ)をそれぞれ畧直角状に切込み、これらを主体上
縁に近く貫設された釘穴(ホ)を利用して、予め屋根上
に固定された瓦桟(ニ)に釘止めするものであったか
ら、突風や暴風などによって水垂れ部(ヘ)が浮き上が
って瓦がづれたり、飛散するという事態がしばしば発生
していたものである。
【0003】この欠点を解決する一手段として近年一部
では、図5に例示するように上記一般の瓦主体(イ)の
原型における左上切鎌部(ロ)と右下切鎌部(ハ)に互
いに係合可能な形状の凹凸爪(ト)および(チ)を形成
するという手段が用いられていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】而して上述した従来の
耐風瓦は、原則として形状単純で堅牢であるべき瓦の本
質を可成り犠牲にして形状を複雑化した嫌いが見られ、
その分、強度の劣化が避けられないという課題を残して
いただけでなく、その構成は瓦主体(イ)が釘止めされ
る上縁部に近い左上切鎌部(ロ)に凹状の受座(ト)
を、また釘止め位置から隔たった右下切鎌部(ハ)に上
記受座(ト)に陥入する凸状の爪板(チ)をそれぞれ形
成したものであったから、受座(ト)に対する爪板
(チ)の押止力が不足して、強風などによる水垂れ部
(ヘ)の持ち上がりを確実に抑止することは期待できな
かったという欠点があった。
【0005】また上記構造の瓦では、その施工時の葺き
上げ方向が左から右方向だけに規制されるため、作業性
が悪化するという課題もあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような実情に鑑んで
なされた本考案は、この種の瓦の本質である形状の単純
さと堅牢さを最大限に留保した上で、耐風性および漏水
性に優れた瓦を提供することを目的としたものである。
【0007】即ち、本考案は上記の目的を達成するた
め、前出の図6に見られるような原型を有する瓦主体に
おける左上切鎌部の夾角部分の上半部に爪板を延成する
一方、右下切鎌部の水返し側の角部の上半部を上記爪板
に見合う形状に切欠して受爪を形成するという手段を講
じたものである。
【0008】また上記右下切鎌部に向かう側縁の水返し
を、受爪の凹辺に沿って延長するという手段も用いた。
【0009】
【作用】上記構成の本案耐風瓦は、通常の瓦と同様の手
法によって下段の瓦から順次葺き上げていくのである
が、この場合下段の瓦における釘止め箇所に近い左上切
鎌部の爪板下面に、隣列の上段瓦の右下切鎌部の受爪が
潜入するから、強風や突風が吹き上げて上段瓦の水垂れ
部を持ち上げようとしても、その受爪が押止力の強い爪
板によって衝止され、該瓦の浮き上がりが確実に防止さ
れるという格別の作用を有するのである。
【0010】又この部分は、常に上段瓦の受爪が下段瓦
の爪板によって覆われることと、右下切鎌部に向かう側
縁の水返しが受爪の凹辺に沿って内方に屈成されている
こととによって、どの方向からの風雨に対しても従来の
瓦に見受けられた雨漏りが発生しないという作用も奏す
るのである。
【0011】
【実施例】以下、本案耐風瓦の構成を図面に示す一つの
実施例に従って更に詳述すると、図1〜図3において、
1は瓦主体、2は主体表面における上縁から下述する右
下切鎌部に向かう右側縁に沿って僅かに隆成された一連
の水返し、3は主体1の左上隅(図1における左右=以
下同じ)に設けられた左上切鎌部であって、その夾角部
において主体厚の上半部に爪板3aを延成したものであ
り、また4は上記左上切鎌部3の対角位置、即ち主体の
右下隅に設けられた右下切鎌部で、右側縁の水返し2の
下端角部の上半部を上記爪板3aに見合う三角状に切除
して受爪4aとしたものである。
【0012】尚、図中2aは上記受爪4aの凹辺に沿っ
て屈成された水返しの延長部、5は瓦主体1の上縁に近
く貫設された釘穴、6は主体下面に凸設された引掛け桟
(通称)を示す。
【0013】以上述べた構成を有する本案耐風瓦は、図
4に示したように、下段の瓦A・Bと上段の瓦aの関係
は、先ず瓦Aの水垂れ部7側を予め瓦座に固定された最
下段の軒瓦(いづれも図示せず)上に重ねて上縁側の引
掛け桟6を瓦桟8上に掛止した上、釘穴5を利用して瓦
桟8に釘止めし、次いで隣列の瓦Bの左側縁を上記瓦A
の右下切鎌部4を覆い隠すように重合して横並びに固定
するのである。
【0014】このようにして下段の瓦A・B・C・・・
を順次葺いた上、上段の瓦a・b・・・を順次同じ要領
で葺き上げるのであるが、この場合、下段の瓦Aの上に
瓦Bと上段の瓦aが一部を重合させた状態で配置され
て、瓦Bの左上切鎌部の爪板3aと瓦aの右下切鎌部の
受爪4aとが互いに係合し、爪板3aが上位にあって受
爪4aの浮き上がりを抑止するのである。
【0015】又、この状態における瓦A・B及び瓦a三
者の重なり合いは、瓦Aの水返し2を含む側縁(右側
縁)が瓦Bにより、又瓦Aの上縁は瓦aの水垂れ部7に
よってそれぞれ被蔽され、この状態で瓦aの受爪4aと
瓦Bの爪板3aとが互いに重合するものであるから、こ
の上に更に瓦b(一点鎖線部参照)が上記瓦Bの上縁と
瓦aの右側縁を跨いで載置されることで、上記三者の接
合部は瓦bによって完全に隠蔽されて雨水の侵入を確実
に防止し得るのである。
【0016】尚又、本考案における爪板3aおよび受爪
4aの形状は、上記実施例のように特に三角形状のもの
に限られず、互いに係合可能な範囲であれば四角形もし
くは半円形などとすることは随意である。
【0017】
【考案の効果】以上詳述したところから既に明らかであ
るように、本考案に係る耐風瓦は、左上切鎌部に爪板
を、又これに対応して右下切鎌部に受爪をそれぞれ設け
たことによって、瓦主体の釘止め部分に近い爪板で隣列
上段瓦の受爪を強力に押止するものであるから、構造上
その形状が単純に仕上がる反面、葺き上げられた各瓦の
前縁、即ち水垂れ部が強風等に煽られても持ち上がるよ
うなことはなく、従って瓦の飛散事故が確実に防止でき
るのである。
【0018】又、本案耐風瓦の構成によれば、従来の耐
風瓦のように、その葺き上げ作業が左から右向きにのみ
限定されることがなく、右から左方向にも自由に葺ける
という作業性向上の面での効果も大きいものがある。
【0019】更に又、左上切鎌部の爪板が常に上位の瓦
の右下切鎌部の受爪上に位置するように構成したことに
よって、多くの場合、下方から吹き上げて来る強い雨水
に対しても充分な水よけ効果を発揮し、これが受爪の凹
辺に沿って連成された水返し延長部の存在と相俟って、
この部分からの雨漏りの発生を皆無にできるなど、これ
までのこの種耐風瓦には期待できなかった顕著な実用的
効果を齎らし得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本案耐風瓦の平面図
【図2】本案耐風瓦の底面図
【図3】図1における瓦主体の中心線を通るX〜Y線断
面図
【図4】本案耐風瓦の部分的な葺き上げ状態を示す平面
【図5】従来の和形桟瓦を示す平面図
【図6】従来の和形桟瓦を示す平面図
【符号の説明】
1 瓦主体 2 水返し 2a 水返し延長部 3 左上切鎌部 3a 爪板 4 右下切鎌部 4a 受爪 5 釘穴 6 引掛け桟 7 水垂れ部 8 瓦桟

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】瓦主体に左上切鎌部と、その対角部に右下
    切鎌部を切込んでなる和形桟瓦において、上記左上切鎌
    部における夾角部の上半に爪板を延成する一方、右下切
    鎌部の水返し側の角部の上半部を切欠して上記爪板に見
    合う形状の受爪としたことを特徴とする耐風瓦。
  2. 【請求項2】右下切鎌部に向かう右側縁の水返しを、受
    爪の凹辺に沿って屈成した請求項1記載の耐風瓦。
JP1993046390U 1993-08-02 1993-08-02 耐風瓦 Expired - Lifetime JP2574706Y2 (ja)

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JPH0711619U JPH0711619U (ja) 1995-02-21
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