JP2574648B2 - ねじり振動ダンパー - Google Patents

ねじり振動ダンパー

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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ねじり振動ダンパーで
あって、深絞り加工された薄板から成るほぼ鉢形のハブ
リングを備えており、ハブリングの底部が回転振動を負
荷される機械部分へ固定するための開口を少なくとも１
つ有していて、しかも軸方向に延びた、環状のセンタリ
ングつばを備えており、センタリングつばが周方向に均
一に分配された少なくとも２つの、底部から変形せしめ
られた保持爪によって形成されていて、しかも機械部分
の外周面を部分的に当接包囲しており、ハブリングが少
なくとも１つのエラストマ材料製のばね部材を用いて少
なくとも１つの慣性リングと相対回動可能に結合された
形式のものに関する。
【０００２】
【従来の技術】上記のようなねじり振動ダンパーはＥＰ
−Ｏ２１８７７４Ｂ１から公知である。もちろんこの場
合ハブリングの機械部分に対するセンタリングが、ハブ
リングの中央の切欠が機械部分の軸ジャーナルによって
貫通されるか（両部材は狭い製作誤差範囲内で製作され
る）、または機械部分への固定に合わせねじ（Ｐａｓｓ
ｓｃｈｒａｕｂｅ）を使用することによってのみ達成し
得ることに注意しなければならない。もちろんハブリン
グの底部内の開口および機械部分内の孔を特に小さな製
作誤差範囲内で製作しなければならないことは欠点であ
り、これは経済的な観点でみて不都合である。その上に
薄板から深絞り加工によって製作されたハブリングをこ
のような結合のために十分に小さな製作誤差に製作する
のは製作技術的に問題がある。このような固定形式は経
済的に不都合である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ハブ
リングを回転振動で負荷可能である機械部分へ簡単に、
しかもダストや流体が侵入しないように固定することが
できるように、冒頭に記載の形式のねじり振動ダンパー
を構成することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記の課題は本発明によ
れば請求項１の特徴によって解決される。請求項２は有
利な実施形に関する。
【０００５】
【発明の効果】シール部材のエラストマ材料は有利には
環状に爪間に延びている。この構成ではハブリングをダ
ストおよび流体を通過しないように機械部分に固定する
ことができる。これにより軸方向に隣接した構造部材、
例えば機械部分に配置されたラジアル軸シールリングは
汚染から守られる。シール部材およびばね部材（Ｆｅｄ
ｅｒｅｌｅｍｅｎｔｅ）はゴムのオーバーフローによっ
て互いに結合し、かつこれによって特に簡単にかつコス
ト的に有利に製作可能である。
【０００６】慣性リングは例えばベルト車として構成す
ることができ、これに二次的装置を駆動するために少な
くとも１つのベルトが案内される。
【０００７】センタリングつばの製作は、最初は平らな
円板を第１の方法工程で鉢形のハブリングの形状に変
え、かつ保持爪を第２の工程で平らな底部から打抜き、
軸方向に変形することによって行われる。ハブリングを
製作するための第１と第２の工程は共通の工具で行うこ
とができ、これによりねじり振動ダンパーの経済的な製
作可能性が得られる。ばね部材はハブリングと慣性リン
グとの間のラジアル隙間内に結合されるかまたは結合さ
れずに保持されていてよい。
【０００８】
【実施例】図１による実施例では軸方向に並んだ２つの
慣性リングが使用されており、慣性リングはそれぞれベ
ルト車として構成されている。２つの隣合った慣性リン
グは滑りリングによって軸方向に互いに支持されてい
る。ハブリングの底部内の製作上必要な切欠はシール部
材によって閉鎖されている。
【０００９】図２による実施例は図１による実施例に似
ているが、曲げモーメントおよび軸方向の大きさを小さ
くするためにねじり振動ダンパーは軸端を包囲してい
る。
【００１０】図１に示されたねじり振動ダンパーは主に
ハブリング１と慣性リング６とを備え、これらはエラス
トマ材料から成るばね部材５によって相対回動可能に結
合されている。ハブリング１は鉢形の形状を有し、かつ
薄板の深絞り加工によって製作されており、薄板はこの
実施例では有利に２〜６ｍｍの厚さを持つ。ハブリング
１の底部２は一体形成されたセンタリングつば７を備え
ており、センタリングつばは機械部分（この実施例では
自動車のクランク軸として構成されている）の外周面８
に係合している。センタリングつば７は周方向に均一に
分配された保持爪９．１，９．２，９．３によって形成
されており、保持爪は底部２から変形せしめられてい
る。機械部分４の外径はハブリングの内径に比べて比較
的大きく、機械部分の端面は平らに構成されている。機
械部分４は端面でもってハブリングの底部２と面で当接
している。センタリングつばの構成によって製作技術的
かつ経済的にみて簡単な、機械部分４に対するねじり振
動ダンパーのセンタリングが得られる。
【００１１】慣性リング６は２部分６．１，６．２から
構成されており、各慣性リング６．１，６．２はベルト
車１２として構成されている。２つの慣性リング６．
１，６．２は軸方向に相互間隔をおいて隣接して配設さ
れており、慣性リング６．１，６．２の互いに対面した
端面は滑りリング１３によって軸方向に互いに支持され
ている。滑りリング１３は有利にはポリマー材料、例え
ばポリテトラフルオルエチレン製である。この良好な滑
り特性のために２つの慣性リング６．１，６．２（これ
らは広い周波数範囲内で振動を減衰するために互いに異
なる質量を持つ）は互いに相対回動可能に支承されてい
る。一方の慣性リング６．１は平らな端面でもって滑り
リング１３に接触しており、他方の慣性リング６．２は
軸方向および半径方向の境界面でもって滑りリングに当
接している。滑りリング１３はばね部材５の周面を半径
方向の予荷重下に包囲している。
【００１２】保持爪９．１，９．２，９．３の製作時に
生じた切欠１０．１，１０．２，１０．３を通って汚れ
が侵入しないようにするためにこの実施例では切欠１
０．１，１０．２，１０．３はシール部材１１によって
閉鎖されており、シール部材はばね部材と一体に構成さ
れている。一体結合はゴムのオーバーフローによって形
成される。保持爪９．１，９．２，９．３は機械部分４
の外周面８を当接包囲している。ねじり振動ダンパーは
有利には中間ばめＨ７／Ｈ８によって機械部分の外周面
８上に保持される。
【００１３】図２には図１による実施例に類似した第３
の実施例が示されている。ねじり振動ダンパーは機械部
分４の端面側端部を半径方向に距離を置いて包囲してい
る。この構成によって機械部分４内の曲げ応力および軸
方向の全長を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明によるねじり振動ダンパーの第１の実施
例を示した図である。
【図２】第２の実施例を示した図である。
【符号の説明】
１ ハブリング、 ２ 底部、 ３ 開口、 ４ 機械
部分、 ５ ばね部材、 ６，６．１，６．２ 慣性リ
ング、 ７ センタリングつば、 ８ 外周面、 ９．
１，９．２，９．３ 保持爪、 １０．１，１０．２，
１０．３ 切欠、 １１ シール部材、 １２ ベルト
部材、 １３ 滑りリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウヴェ ヘンリッヒ ドイツ連邦共和国 オッツベルク ４ ヴィルヘルム−ロイシュネル−シュトラ ーセ ３ (56)参考文献 特開 昭60−91039（ＪＰ，Ａ) 実開 昭58−22554（ＪＰ，Ｕ) 実開 平４−31351（ＪＰ，Ｕ) 実公 平３−24934（ＪＰ，Ｙ２) 実公 平２−47800（ＪＰ，Ｙ２)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ねじり振動ダンパーであって、深絞り加
    工された薄板から成るほぼ鉢形のハブリングを備えてお
    り、ハブリングの底部が回転振動を負荷される機械部分
    へ固定するための開口を少なくとも１つ有していて、し
    かも軸方向に延びた、環状のセンタリングつばを備えて
    おり、センタリングつばが周方向に均一に分配された少
    なくとも２つの、底部から変形せしめられた保持爪によ
    って形成されていて、しかも機械部分の外周面を部分的
    に当接包囲しており、ハブリングが少なくとも１つのエ
    ラストマ材料製のばね部材を用いて少なくとも１つの慣
    性リングと相対回動可能に結合された形式のものにおい
    て、保持爪（９．２，９．２）の製作によって形成され
    た切欠（１０．１，１０．２）がエラストマ材料製のシ
    ール部材（１１）によって閉鎖されており、かつシール
    部材（１１）とばね部材（５）とが互いに連続する一体
    の構成になっていることを特徴とする、ねじり振動ダン
    パー。
  2. 【請求項２】 慣性リング（６）がベルト車（１２）と
    して構成されている、請求項１記載のねじり振動ダンパ
    ー。
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