JP2574088Y2 - 車両用空調システム - Google Patents

車両用空調システム

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JP2574088Y2
JP2574088Y2 JP1993021742U JP2174293U JP2574088Y2 JP 2574088 Y2 JP2574088 Y2 JP 2574088Y2 JP 1993021742 U JP1993021742 U JP 1993021742U JP 2174293 U JP2174293 U JP 2174293U JP 2574088 Y2 JP2574088 Y2 JP 2574088Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、電気自動車等に搭載
される冷暖房システムの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気自動車に於ける空調システムには、
特公昭63−60298号公報に示されるように、空調
ダクト内に室内熱交換器を配し、この室内器をコンプレ
ッサ、室外熱交換器、膨張弁、四方弁等と共に配管結合
し、四方弁の切り換えによって室内熱交換器を冷却用と
しても暖房用としても用いることができるようにした、
所謂ヒートポンプシステムを用いるものが考えられてい
る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようなヒートポンプにおいては、暖房時には室内熱交換
器が暖房用として用いられるわけであるが、外気が低い
と室外熱交換器によって十分に吸熱が出来ず、必要暖房
能力が得られない欠点がある。また、冷却用熱交換機と
加熱用熱交換器とを空調ダクト内に配置する従来のシス
テムに代え、上述の室内器1つで冷暖房の両方を図ろう
とする構成では、除湿をしながら暖房を図る機能を持た
せることができないし、既存のシステム全体の交換を要
し、同一部品の流用が図れない等の不都合がある。
【0004】そこで、この考案においては、冷却用熱交
換機と加熱用熱交換器とを空調ダクト内に配置するよう
な既存のシステムを大きく変更しないで、低外気時の暖
房性能を向上させると共に除湿暖房を可能にした車両用
空調システムを提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】しかして、この考案に係
る車両用空調システムの要旨とするところは、エバポレ
ータ、通過空気を加熱する第1のヒータ、及び前記第1
のヒータを通過する空気とバイパスする空気との割合を
変更するエアミックスドアを空調ダクト内に有し、前記
エバポレータは少なくともコンプレッサ、コンデンサ、
及び膨張弁を配管結合して冷媒循環サイクルを構成し、
前記第1のヒータを収納するヒータユニットに前記コン
デンサを通過した空気を導入する補助ダクトを設け、こ
の補助ダクトの途中に該補助ダクトを開閉するコンデン
サダンパと通過空気を加熱する第2のヒータとを配置し
たことにある。
【0006】そして、このような構成に対し、最大暖房
運転時には、前記冷媒循環サイクルの稼働を停止し、前
記第1のヒータを稼働させ、前記エアミックスドアを前
記第1のヒータの通風割合が最大となる位置にし、前記
コンデンサダンパを前記補助ダクトを閉とする位置に
し、前記第2のヒータの稼働を停止させ、また、最大冷
房運転時には、前記冷媒循環サイクルを稼働させ、前記
第1のヒータの稼働を停止し、前記エアミックスドアを
前記第1のヒータの通風割合が最小となる位置にし、前
記コンデンサダンパを前記補助ダクトを閉とする位置に
し、前記第2のヒータの稼働を停止させ、それ以外の温
調運転時には、前記冷媒循環サイクルを稼働させ、前記
第1および第2のヒータの稼働・停止、前記エアミック
スドアの開度、および前記コンデンサダンパの開度を熱
負荷に応じてそれぞれ制御するようにしてもよい。
【0007】
【作用】したがって、送風機により空調ダクトに導入さ
れた空気をエバポレータで冷却できると共に、エアミッ
クスドアの開度に応じて第1のヒータで加熱でき、さら
には、冷媒循環サイクルのコンデンサから放出された熱
を補助ダクトを介してヒータユニットに導くことができ
る。また、補助ダクトを介してヒータユニットに導かれ
る空気は、第2のヒータで加熱することが可能になる。
このため、冷媒サイクルのオン/オフ、エアミックスド
アやコンデンサダンパの開度調節、第1および第2のヒ
ータのオン/オフを制御することで、種々の空調状態を
形成することができる。
【0008】特に、最大暖房運転時に、前記冷媒循環サ
イクルの稼働を停止し、前記第1のヒータを稼働させ、
前記エアミックスドアを前記第1のヒータの通風割合が
最大となる位置にし、前記コンデンサダンパを前記補助
ダクトを閉とする位置にし、前記第2のヒータの稼働を
停止させれば、送風機から送られた空気は第1のヒータ
でのみ熱交換されて加熱され、しかる後に車室内に供給
される。
【0009】つまり、この最大暖房運転時では、暖房要
請を優先するために冷媒循環サイクルの稼働が停止され
ており、補助ダクトを開とすれば、冷気がコンデンサで
暖められることなく空調ダクトに導かれることから、コ
ンデンサダンパを閉位置に設定して冷気の導入を避け、
暖房効果を損なわないようにする。そして、補助ダクト
に導入される空気がないことから第2のヒータの稼働を
停止し、バッテリー電力の節約を図る。
【0010】また、最大冷房運転時に、前記冷媒循環サ
イクルを稼働させ、前記第1のヒータの稼働を停止し、
前記エアミックスドアを前記第1のヒータの通風割合が
最小となる位置にし、前記コンデンサダンパを前記補助
ダクトを閉とする位置にし、前記第2のヒータの稼働を
停止させれば、エバポレータで冷却された空気は第1の
ヒータで加熱されることなく車室内に供給される。
【0011】この最大冷房運転時では、空調ダクトに導
入された空気をできるだけ冷却する必要があることから
冷媒循環サイクルを稼働させるが、補助ダクトを開とす
れば、コンデンサで暖められた空気が空調ダクトに導入
されてしまい、冷房効果を損なうことになる。このた
め、コンデンサダンパを閉位置に設定して空調ダクトへ
の暖気の導入を避けている。
【0012】それ以外の温調運転時には、前記冷媒循環
サイクルを稼働させ、前記第1および第2のヒータの稼
働・停止、前記エアミックスドアの開度、および前記コ
ンデンサダンパの開度が熱負荷に応じてそれぞれ制御さ
れるので、暖房時に除湿を兼ねることができるし、暖房
能力の不足をコンデンサや第2のヒータで補うことがで
きる。
【0013】つまり、温調運転時では、冷媒循環サイク
ルが稼働していることから、空調ダクトに導入された空
気をエバポレータによって除湿すると共に、エアミック
スドアの開度に応じて第1のヒータを通過させてこの導
入空気を温調する。また、コンデンサによってここを通
過する空気を加熱できることから、熱負荷に応じてコン
デンサダンパの開度を調節し、補助ダクトから空調ダク
トへ暖気の補充を可能とする。それに伴い、要求される
暖房能力に見合った暖気を補充できるように、第2のヒ
ータの稼働、停止が制御される。
【0014】
【実施例】以下、この考案の実施例を図面により説明す
る。図1において、車両用空調システムは、空調ダクト
33が、送風ユニット1、冷却ユニット2、及びヒータ
ユニット3の各ケースで構成され、最上流側に送風ユニ
ット1を、最下流側にヒータユニット3を、そして送風
ユニット1とヒータユニット3との間に冷却ユニット2
を配置している。
【0015】送風ユニット1は、インテークドア切換装
置4を有し、インテークドア切換装置4は内気入口5と
外気入口6とが分かれた部分にインテークドア7が配置
され、このインテークドア7をアクチュエータにより操
作してユニット内に導入する空気を内気と外気とに選択
できるようになっている。送風機8は、インテークドア
切換装置4に臨むように送風機ケース9に収納され、吸
い込んだ空気を冷却ユニット2、ヒータユニット3に送
風するようになっている。
【0016】冷却ユニット2は、エバポレータケース1
0にエバポレータ11を収納して構成され、エバポレー
タ11は、コンプレッサ12、コンデンサ13、リキッ
ドタンク14及びエクスパンションバルブ15と共に配
管結合されて冷媒循環サイクル16を構成しており、送
風機8から送られた空気を冷却する。
【0017】また、ヒータユニット3は、エアミックス
ドア17と第1のヒータ18とを有する温調部19と、
選択された吹き出し口から温調空気を吹き出す風配部2
0とを具備している。
【0018】温調部19の第1のヒータ18はPTCセ
ラミックヒータからなり、このヒータを稼働させること
により、ここを通過する空気を加熱するようになってい
る。エアミックスドア17はこの第1のヒータ18より
上流側に設けられており、このエアミックスドア17の
開度をアクチュエータで調節することで、第1のヒータ
18を通過する空気と第1のヒータ18をバイパスする
空気との量が変えられ、その結果、吹出空気の温度が制
御されるようになっている。尚、ここで、第1のヒータ
18の通過風量を最小にするようなエアミックスドア1
7の開度を0%とし、第1のヒータ18の通過風量を最
大にするようなエアミックスドア17の開度を100%
とする。
【0019】また、風配部20には、温調部19より下
流側に形成されたミックス室34に臨むよう、デフロス
ト吹出口21、ベント吹出口22及びヒート吹出口23
が分かれて形成され、その分かれた部分にモードドア2
4a,24b,24cが設けられ、このモードドア24
a,24b,24cをアクチュエータで操作することに
より所望の吹出モードが得られるようになっている。
【0020】ヒータユニット3には、補助通路25を構
成する補助ダクト26が接続されている。この補助ダク
ト26はダッシュパネル又はフロアーパネル27を介し
て車室外に突出し、その先端部に前記冷媒循環サイクル
16のコンデンサ13が設けられている。補助ダクト2
6内にはコンデンサ13に対峙してファン28が設けら
れ、このファン28の回転によりコンデンサ13を通っ
て車室外から空気が吸引されるようになっている。補助
ダクト26のファン28より下流側には、車室外に開口
する排熱吹出口29が形成され、補助ダクト26内に設
けられたコンデンサダンパ30の開度をアクチュエータ
で調節することにより、ヒータユニット側へ送られる空
気と排熱吹出口29を介して車室外に排出される空気と
の割合を調節できるようになっている。ここで、排熱吹
出口29を閉塞してコンデンサ13を通過した空気を全
てヒータユニット3に送るようなコンデンサダンパ30
の開度を100%とし、補助ダクト26を閉塞してコン
デンサ13を通過した空気を全て排熱吹出口29から排
出するようなコンデンサダンパ30の開度を0%とす
る。
【0021】さらに、補助ダクト26のヒータユニット
3との接続部には、例えばPTCセラミックヒータから
なる第2のヒータ31が設けられ、コンデンサ13を通
過した空気のうちヒータユニット側へ送られる空気の全
てをこの第2のヒータ31で加熱することができるよう
になっている。
【0022】そして、前記コンプレッサ12のON/O
FF、第1および第2のヒータ18,31のON/OF
F、エアミックスドア17の開度、およびコンデンサダ
ンパ30の開度は、図2に示されるような、温度調整器
35により制御されるようになっている。
【0023】温度調整器35は、例えば、フルクールか
らフルホットにかけて手動でコントロールレバー36を
動かす形式のもので、フルホットを除くコントロールレ
バー36の移動範囲に渡って設けられた第1の線状端子
37と、コントロールレバー36の中間温度位置からフ
ルホット位置にかけて設けられた第2の線状端子38
と、第2の線状端子38よりホット側の中間温度位置か
らフルホットを除く位置にかけて設けられた第3の線状
端子39と、コントロールレバー36の移動範囲全体に
わたって設けられた第1の線状抵抗40と、フルクール
とフルホットを除くコントロールレバー36の移動範囲
にかけて設けられた第2の線状抵抗41と、コントロー
ルレバー36の移動範囲全体にわたって設けられた電源
端子42とを備え、コントロールレバー36に連結され
た摺動接片43がこれら端子と抵抗上を摺動するように
なっている。
【0024】第1の線状抵抗40と第2の線状抵抗41
とのホット側の端部はコントロールユニット44に電気
的に接続され、このコントロールユニット44を介して
エアミックスドア17の駆動用アクチュエータ45とコ
ンデンサダンパ30の駆動用アクチュエータ46とを駆
動制御するようになっている。また、第1の線状端子3
7はコンプレッサ12に、第2の線状端子38は第1の
ヒータ18に、第3の線状端子39は第2のヒータ31
にそれぞれ接続されている。
【0025】コントロールユニット44は、例えば、第
1の線状抵抗40のホット側端部のノード電圧を、第1
の線状抵抗40のホット側端部と摺動接片43との距離
に応じて変化させる回路と、第2の線状抵抗41のホッ
ト側端部のノード電圧を第2の線状抵抗41のホット側
端部と摺動接片43との距離に応じて変化させる回路
と、第1の線状抵抗40のホット側端部のノード電圧を
検出する第1検出部と、第2の線状抵抗41のホット側
端部のノード電圧を検出する第2検出部とを備え、第1
検出部で検出された電圧値に応じてエアミックスドア1
7の開度が決定されると共に、第2検出部で検出された
電圧値に応じてコンデンサダンパ30の開度が決定され
るようになっている。
【0026】具体的には、コントロールレバー36がフ
ルクール位置にあれば、エアミックスドア17の開度は
0%となり、フルホット位置にあれば100%となり、
コントロールレバー30がクール側に動くほど開度は0
%に向かうようになっている。また、コンデンサダンパ
30の開度は、第2の線状抵抗41と摺動接片43とが
接触しないフルクールとフルホット時には0%となり、
温調時にはコントロールレバー36がクール側に動くほ
ど0%に、ホット側に動くほど100%に向かうように
なっている。
【0027】上記構成において、表1に示すように、フ
ルクール時には、コントロールレバー36が図において
最も左にあるので、電源端子42は第1の線状端子37
と第1の線状抵抗40とに接触しており、コンプレッサ
12がONとなって冷媒循環サイクル16が稼働し、エ
アミックスドア17の開度が0%となる。この状態にお
いては、第2および第3の線状端子38,39と電源端
子42とは接続されていないので、第1および第2のヒ
ータ18,31はOFFの状態であり、また、第2の線
状抵抗41と電源端子42とも接続されていないので、
コンデンサダンパ30は補助通路25を閉塞した状態
(開度0%)にある。したがって、補助ダクト26を介
して空調ダクト33に導入される空気はなく、送風機8
から送られた空気は、エバポレータ11で冷却された後
に第1のヒータ18をバイパスして選択された吹出口か
ら車室内に吹き出される。
【0028】フルホット時には、コントロールレバー3
6が図において最も右にあるので、第2の線状端子38
と第1の線状抵抗40とが電源端子42に接続される。
このため、エアミックスドア17の開度が100%にな
ると共に、第1のヒータ18がONとなる。また、第1
および第3の線状端子37,39は電源端子42から離
れているので、コンプレッサ12がOFFとなって冷媒
循環サイクル16の稼働が停止し、第2のヒータはOF
Fとなる。この状態では、第2の線状抵抗41も電源端
子42から離れているので、コンデンサダンパ30は補
助通路25を閉塞した状態(開度0%)となる。
【0029】このように設定されているのは、フルホッ
トが必要となる環境下では、急速な暖房の要請から、冷
媒循環サイクル16を停止してエバポレータ11による
冷却を避け、空調ダクト33に導入された空気を第1の
ヒータ18で一気に加熱するためであり、冷媒循環サイ
クル16が停止すると、コンデンサ13の放熱作用もな
くなるので、コンデンサダンパ30を0%にしておかな
いと低温の走行風がコンデンサ13で加熱されることな
く空調ダクト33に導入され、暖房効果を損なってしま
うからである。また、コンデンサダンパ30が0%に設
定されると、補助ダクト26への空気の導入がないこと
から、第2のヒータ31の稼働は不要であり、これをO
FFとしてバッテリー電力を節約するためである。
【0030】したがって、送風機8から送られた空気
、エバポレータ11で冷却されることなく第1のヒー
タ18を通過してここで加熱され、補助ダクト26から
暖気が 補充されることなく、選択された吹出口から車室
内に吹き出される。
【0031】温調時には、第1の線状端子37と第1お
よび第2の線状抵抗40,41とが電源端子42に常時
接続されるようになり、冷媒循環サイクル16が稼働
し、エアミックスドア17とコンデンサダンパ30の開
度がコントロールレバー36をホット側に移動させるに
つれて徐々に大きくなる。また、コントロールレバー3
6をホット側に移動させていけば、所定の中間位置から
第2の線状端子38と電源端子42とが接続して第1の
ヒータ18がONとなり、さらにホット側に移動させた
位置から第3の線状端子39と電源端子42とが接続し
て第2のヒータ31がONとなる。
【0032】このため、送風機8から送られた空気は、
一端エバポレータ11で冷却され、第1のヒータ18が
稼働していれば、エアミックスドア17の開度に応じて
空気の一部が第1のヒータ18でリヒートされ、このリ
ヒートされた空気と第1のヒータ18をバイパスした空
気とが後方のミックス室34において混合される。
【0033】これに加えて、コンデンサ13を通過して
加熱された空気が、コンデンサダンパ30の開度に応じ
てヒータユニット側に送られ、第2のヒータ31をさら
に通過してミックス室34に供給される。この際、摺動
接片43が第2の線状端子38には接触するが、第3の
線状端子39には接触しない範囲でコントロールレバー
の位置が設定されている場合には、外気温がある程度高
いときであることから、このような場合にはコンデンサ
13を通過した空気は十分に温められ、第2のヒータ3
1では加熱されずにミックス室に供給される。これに対
し、低外気時のような大きな暖房能力が必要になる場合
には、コンデンサ13で得られる加熱能力が低下するた
め、ミックス室34に暖気を供給することが困難になっ
たり、高湿時のデフロスト機能が低下してくるが、この
場合には、第2及び第3の線状端子38,39に摺動接
片43が接触するようコントロールレバー36の位置を
設定する場合が多いので、コンデンサ13を通過した空
気は、第2のヒータ31を通過する際に更に加熱され、
十分に温められた後にミックス室34に導かれる。
【0034】よって、フルホットやフルクール時以外の
温調時には、エバポレータ11で除湿された空気を所望
の温度に高めて車室へ供給する除湿暖房が可能となり、
第1のヒータ18のみでは暖房能力が十分でない場合で
も、コンデンサ13や第2のヒータ31によって加熱さ
れた暖気を補助ダクト26から補充することが可能とな
る。
【0035】
【表1】
【0036】
【考案の効果】以上述べたように、請求項1および請求
項2の考案によれば、エバポレータ、エアミックスド
ア、及び第1のヒータが配置された空調ダクトに、ヒー
タユニットと接続する補助ダクトを設け、この補助ダク
トに冷媒循環サイクルのコンデンサと、補助ダクトを開
閉するコンデンサダンパと、第2のヒータを配し、冷
媒循環サイクルのコンデンサから放熱した熱を補助ダク
トを介してヒータユニットに導くことができるようにす
ると共に、コンデンサを通過した空気を更に第2のヒー
タで加熱できるようにしたので、既存のシステムを大幅
に変更しなくても種々の空調形態に対応することがで
き、既存のシステムから本システムに取り替える場合で
も、多くの部品を流用することができる。
【0037】また、エバポレータと第1のヒータを備え
ているので、必要により除湿暖房が可能であり、さら
に、第1のヒータだけでは暖房能力が不足する場合でも
その不足分をコンデンサや第2のヒータを通過する空気
で補うことができる。
【0038】例えば、請求項2にかかる考案によれば、
最大暖房運転時では、暖房機能を優先する必要から、冷
媒循環サイクルの稼働を停止して空調ダクトに導入され
た空気をエバポレータで冷却せずに第1のヒータによっ
て加熱する。この場合には、冷媒循環サイクルが停止さ
れているので、コンデンサを介して補助ダクトから空調
ダクトへ冷風が供給されないようコンデンサダンパが閉
となり、また、補助ダクトに導入される空気がないこと
から、第2のヒータの稼働が停止される。しかし、温調
運転時においては、暖房時においても冷媒循環サイクル
が稼働され、これにより、除湿機能を持たせつつ、補助
ダクトに導入される空気をコンデンサで加熱することが
可能となり、要求される暖房能力に応じて暖気を補助ダ
クトから空調ダクトへ供給することができる。特に、高
湿低温時には、暖房能力も要求されるので、第2のヒー
タの存在は、これをさらに補うことができる点で意義が
ある。
【0039】つまり、コンデンサや第2のヒータは、第
1のヒータによる暖房効果を損なうことなく補助暖房と
して機能させるものであり、特に、除湿暖房を行なう要
請がある運転モード時に、除湿を行ないつつ、要求され
る暖房能力の大きさに応じて暖気を空調ダクトへ補充
し、もって暖房能力の不足を回避しようとするものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係る車両用空調システムを示す概略
構成図である。
【図2】この考案に係る車両用空調システムの動作を説
明するための機構を示す図である。
【符号の説明】
3 ヒータユニット 11 エバポレータ 12 コンプレッサ 13 コンデンサ 15 膨張弁 16 冷媒循環サイクル 17 エアミックスドア 18 第1のヒータ 26 補助ダクト 31 第2のヒータ 30 コンデンサダンパ 33 空調ダクト

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エバポレータ、通過空気を加熱する第1
    のヒータ、及び前記第1のヒータを通過する空気とバイ
    パスする空気との割合を変更するエアミックスドアを空
    調ダクト内に有し、前記エバポレータは少なくともコン
    プレッサ、コンデンサ、及び膨張弁を配管結合して冷媒
    循環サイクルを構成し、前記第1のヒータを収納するヒ
    ータユニットに前記コンデンサを通過した空気を導入す
    る補助ダクトを設け、この補助ダクトの途中に該補助ダ
    クトを開閉するコンデンサダンパと通過空気を加熱する
    第2のヒータとを配置したことを特徴とする車両用空調
    システム。
  2. 【請求項2】 エバポレータ、通過空気を加熱する第1
    のヒータ、及び前記第1のヒータを通過する空気とバイ
    パスする空気との割合を変更するエアミックスドアを空
    調ダクト内に有し、前記エバポレータは少なくともコン
    プレッサ、コンデンサ、及び膨張弁を配管結合して冷媒
    循環サイクルを構成し、前記第1のヒータを収納するヒ
    ータユニットに前記コンデンサを通過した空気を導入す
    る補助ダクトを設け、この補助ダクトの途中に該補助ダ
    クトを開閉するコンデンサダンパと通過空気を加熱する
    第2のヒータとを配置し、 最大暖房運転時には、前記冷媒循環サイクルの稼働を停
    止し、前記第1のヒータを稼働させ、前記エアミックス
    ドアを前記第1のヒータの通風割合が最大となる位置に
    し、前記コンデンサダンパを前記補助ダクトを閉にする
    位置にし、前記第2のヒータの稼働を停止させ、 最大冷房運転時には、前記冷媒循環サイクルを稼働さ
    せ、前記第1のヒータの稼働を停止し、前記エアミック
    スドアを前記第1のヒータの通風割合が最小となる位置
    にし、前記コンデンサダンパを前記補助ダクトを閉にす
    る位置にし、前記第2のヒータの稼働を停止させ、 それ以外の温調運転時には、前記冷媒循環サイクルを稼
    働させ、前記第1および第2のヒータの稼働・停止、前
    記エアミックスドアの開度、および前記コンデンサダン
    パの開度を熱負荷に応じてそれぞれ制御する制御手段を
    具備することを特徴とする車両用空調システム。
JP1993021742U 1993-03-31 1993-03-31 車両用空調システム Expired - Lifetime JP2574088Y2 (ja)

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