JP2571557B2 - 光情報記録媒体 - Google Patents

光情報記録媒体

Info

Publication number
JP2571557B2
JP2571557B2 JP63014220A JP1422088A JP2571557B2 JP 2571557 B2 JP2571557 B2 JP 2571557B2 JP 63014220 A JP63014220 A JP 63014220A JP 1422088 A JP1422088 A JP 1422088A JP 2571557 B2 JP2571557 B2 JP 2571557B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
recording medium
optical information
information recording
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63014220A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01191347A (ja
Inventor
輝夫 小林
孝史 佐野
和彦 中野
敬一郎 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Columbia Co Ltd
Original Assignee
Nippon Columbia Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Columbia Co Ltd filed Critical Nippon Columbia Co Ltd
Priority to JP63014220A priority Critical patent/JP2571557B2/ja
Publication of JPH01191347A publication Critical patent/JPH01191347A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2571557B2 publication Critical patent/JP2571557B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光ビームを用いて情報が記録再生される光
記録媒体に関するものである。
〔従来の技術〕
テルル化ゲルマニウム(GeTe)は、光記録材料として
記録感度が高く、再生信号の信号対雑音比(CNR)を大
きくすることができる好適な材料である。
さて、光情報記録媒体は、情報の長期保存、例えば10
年以上の目的に使用されることがあり、高温高湿の環境
下に放置されても記録材料の変化がなく、記録情報を正
確に読み書きできることが必要である。
GeTe材料はかかる点についてみると、その薄膜が高温
高湿の環境下において徐々にではあるが酸化腐食し反射
率や透過率等光学的性質が変化する現象がある。
この原因として、GeTe結晶は菱面体構造をしている
が、原子半径の小さい他の原子が侵入することのできる
すきまが存在することをあげることが出来る。即ち、非
晶質相のGeTe薄膜中のGe−Te結晶原子間距離は、均一で
なく非常に広い分布をもつために、GeTe薄膜が高温高湿
の環境下におかれると、原子半径の小さい酸素がこのす
きまに侵入し、Ge−Te,Ge−Ge,Te−Te結合を切断し、Ge
O2,TeO2となって徐々に薄膜を酸化させる。
この為、従来は、GeTe薄膜に酸化物、窒化物等の無機
薄膜を被着させて保護膜とし、高温高湿環境下における
GeTe薄膜の劣化を防止していたが、上記保護膜作製に長
時間を要したり、光情報記録媒体作製工程の複雑化や媒
体製造価格の上昇を招くという欠点があった。
本出願人はこのような欠点を解消し、高温高湿環境下
に放置されても、正確に情報を記録再生できる光情報記
録媒体を提供し得る記録薄膜として、GeTe材料にAgを添
加した材料の記録薄膜を見出した。この様なAgが添加さ
れたGeTe薄膜においては、Ag原子によってあらかじめGe
−Te格子内のすきまが埋められているため酸素は侵入し
にくく、またわずかに侵入した酸素はAgと結合しAgOと
なって安定するので、GeTe薄膜は酸素の侵入による劣化
から保護される。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、上記Ag添加GeTe薄膜を光記録膜とする光情
報記録媒体は、Ag添加量が多いほど寿命が長くなるもの
の、逆に信号対雑音比(CNR)は徐々に劣化し、従っ
て、Agが3原子パーセント以上では信頼できる光情報記
録媒体としての性能が得難く、又Ag含有量をへらしたの
では寿命があまり延びないという問題があった。
即ち、GeTe薄膜が記録光ビームの照射を受けて非晶質
相から結晶質相に転移すると、GeTe結合原子間距離の分
布は均一化され、Ag原子が結晶質相Ge−Te格子内に入り
得る量は制限され、非晶質相Ge−Te格子内にあったAg原
子がGeTe薄膜の結晶化によってGe−Te結晶格子外に排斥
されAgが析出する。こうして、析出したAgが再生光ビー
ムの反射率を変化させて雑音成分となり、上述の如くCN
Rを低下させるものと思われる。
従って本発明は、寿命が長く、しかもCNRの大きい光
情報記録媒体を提供することを目的としてなされたもの
である。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明による光情報記録媒体は、基体上に形成された
光記録薄膜と、該光記録薄膜上に形成された保護膜から
なる光情報記録媒体において、前記光記録薄膜の主成分
をAgが添加されたGe−Te系材料とし、前記光記録薄膜中
のGeの一部がSnで置換されてなることを特徴とするもの
である。
〔作用〕
この様に本発明による光情報記録媒体においては、光
記録薄膜中のGeの一部がSnで置換されているためGe(S
n)−Te結合の原子間距離はGe−Te結合原子間距離より
も大きくなる。従って結晶相GeSnTe格子内に入りうるAg
原子の量が大きくなり、GeSnTe薄膜が結晶化してもAgの
析出は起こらず、CNRも低下することなく、耐酸化腐食
性だけが向上する。
〔実施例〕
第1図は、本発明による光情報記録媒体の一実施例を
示したものである。即ち、11はポリカーボネート基板で
あり、その上に光情報薄膜としてAgが添加されたGeSnTe
薄膜12を有している。更に、該記録薄膜上に傷や埃を防
止するための樹脂保護膜13を積層した。
ここで基板11はポリカーボネートに限ることなく、従
来からの公知のPMMA.ポリオレフィン、エポキシ等の透
明樹脂板やガラス板を使用できる。
光記録薄膜12はスパッタリング法および蒸着法にて作
製する。
第2図は、該光記録薄膜を作製する時に使用するスパ
ッタリング装置の概略図である。真空槽21内の上部に設
けられた回転式基板支持テーブル22の下面に、ポリカー
ボネート基板11をとりつけ、真空槽21内を約5×10-4Pa
に排気後、真空槽21内にAr等の活性ガスを導入してガス
圧を約5×10-1Paにする。この状態でGe30原子パーセン
ト,Sn20原子パーセント,Te50原子パーセントからなる合
金ターゲット23とAgターゲット24に同時に高周波電流を
印加すると、スパッタリング作用によって、基板11上に
Agが添加されたGeTe薄膜であって、該薄膜中のGeの一部
がSnで置換されたAg−GeSnTeが形成される。このとき該
薄膜中のSn量は、GeSnTe合金ターゲット23中のSn含有量
を変化させることで任意に調整することができ、Ag量は
Agターゲット24に印加される高周波電力によって任意に
調整することができる。
また、Snを調整する他の方法としては、ターゲットに
Ge50原子パーセント,Te50原子パーセントの合金を用
い、該ターゲット上にSn50原子パーセント,Te50原子パ
ーセントの合金チップを載置し、スパッタリングするこ
とによって、Geの一部をSnで置換したGeSnTe薄膜を得る
さい、該SnTe合金チップの数を増減させると、それに伴
いGeSnTe薄膜中のSn量を増減させることができる。
また、Ge,Sn,Te量を一定としてAgを変化させるには、
上記方法以外に、GeSnTe合金ターゲット23上にAgチップ
を載置してスパッタすることで、Ag添加GeSnTe薄膜を得
るさい、該Agチップの数を増減させるとAgが添加された
GeSnTe薄膜中のAg量を増減させることができる。
真空蒸着法においても同様に、GeSnTe合金とAgの2種
の蒸発源からの2源同時蒸着法で、GeSnTe合金の蒸発速
度とAgの蒸発速度とを調整してAg添加GeSnTe薄膜が得ら
れる。
樹脂保護膜13は、紫外線硬化型樹脂液をスピンナにて
塗布し、その後紫外線を照射すると樹脂は硬化し、皮膜
を形成する。樹脂保護膜13は紫外線硬化型樹脂のみなら
ず、湿気硬化型樹脂,二液反応型樹脂,溶剤型樹脂いず
れも適用できる。
この様にして作製したディスク状光情報記録媒体にレ
ーザ光を照射して、回転数1800rmp,周波数1MHzの信号を
記録し、その後JISC5024M−1の温湿度加速試験を行
い、ビット誤り率の増加割合から媒体寿命を決定した。
第1表に、本実施例による光情報記録媒体の光記録膜組
成,光記録膜の結晶化温度,CNR,媒体寿命を示す。また
比較のためにAgが添加されたGeTe薄膜を光記録膜とする
従来の光情報記録媒体の光記録組成,光記録膜結晶化温
度,CNR,媒体寿命も示す。
この様に、本実施例による光情報記録媒体はGeTe光記
録膜中のGeの約40%がSnで置換されているために、添加
するAg量を5原子パーセントと大きくしても、CNRは51d
Bと高い値を示し、従来例よりも多量にAgが添加されて
いるので媒体寿命は18年と極めて長くなっている。
第3図には、本実施例と同様にして作製した本発明に
よる光情報記録媒体の光記録膜中のSn量とAg量を種々に
変化させた場合のSn量,Ag量と該光情報記録媒体のCNR,
媒体寿命の関係を示す。
従来例においては、点線33の如くGeTe薄膜にAgを添加
するにしたがって、媒体寿命は一点鎖線34の如く向上す
るものの、CNRが点線33の如く徐々に低下し、Ag添加量
が3原子パーセント以上になると、得られるCNRは45dB
以下となり、光情報記録媒体としての性能は不十分であ
る。Ag添加量が3原子パーセント未満では光情報記録媒
体としての性能は得られるが媒体寿命は6年未満となり
情報長期保存の用途には適さなくなる。
一方,本発明による光情報記録媒体においては、GeTe
光記録膜中のGeの一部がSnで置換されているために、Ag
添加量を増してもCNRの低下は小さく、したがってAg添
加量をおおきくして媒体寿命を長くすることができる。
光記録膜中のSn量が26原子パーセントにおいては、Ag添
加量が6原子パーセントであってもCNRは55dBが得ら
れ、寿命も20年以上と極めて長い。
〔効果〕
以上説明したように、本発明による光情報記録媒体に
おいては、光記録膜はAgを添加したGeTe薄膜を主成分と
し、Geの一部がSnで置換されているために、光情報記録
媒体のCNRを劣化させることなく、Ag添加量を増すこと
ができ、したがって該光情報記録媒体の寿命を長くする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第一図は本発明による光情報記録媒体の一実施例を示す
断面図,第2図は本発明に適用しうるスパッタリング装
置の概略図,第3図はその特性の説明に供する線図であ
る。 11……基板 12……光記録薄膜 13……樹脂保護膜 21……真空槽 22……基板支持テーブル 23……GeSnTeターゲット 24……Agターゲット

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体上に形成された光記録薄膜と、該光記
    録薄膜上に形成された保護膜からなる光情報記録媒体に
    おいて、前記光記録薄膜の主成分をAgが添加されたGe−
    Te系材料とし、前記光記録薄膜中のGeの一部がSnで置換
    されてなることを特徴とする光情報記録媒体。
JP63014220A 1988-01-25 1988-01-25 光情報記録媒体 Expired - Fee Related JP2571557B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63014220A JP2571557B2 (ja) 1988-01-25 1988-01-25 光情報記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63014220A JP2571557B2 (ja) 1988-01-25 1988-01-25 光情報記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01191347A JPH01191347A (ja) 1989-08-01
JP2571557B2 true JP2571557B2 (ja) 1997-01-16

Family

ID=11854994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63014220A Expired - Fee Related JP2571557B2 (ja) 1988-01-25 1988-01-25 光情報記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2571557B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01191347A (ja) 1989-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2834131B2 (ja) 情報記録用薄膜
JP2571557B2 (ja) 光情報記録媒体
JP2576959B2 (ja) 光情報記録媒体
US4788561A (en) Optical recording carrier
JP2696754B2 (ja) 光情報記録媒体
JP2571556B2 (ja) 光情報記録媒体
JP2596901B2 (ja) 光情報記録媒体
JP2596902B2 (ja) 光情報記録媒体
JP2562428B2 (ja) 光情報記録媒体
JP2562427B2 (ja) 光情報記録媒体
JPH0422436B2 (ja)
JP2003022570A (ja) 光記録媒体およびその製造方法
JP2629717B2 (ja) 情報記録媒体
JPS6216193A (ja) 光学情報記録部材
JP4244090B2 (ja) 光学的情報記録用媒体
JP2888520B2 (ja) 光情報記録媒体
JP2557407B2 (ja) 情報記録媒体
US20060165946A1 (en) Optical storage medium
JPH0416862B2 (ja)
JP3173177B2 (ja) 光記録媒体およびその製造方法
JP2798247B2 (ja) 光記録媒体
JPH0322826B2 (ja)
JPH042437B2 (ja)
JPH051758B2 (ja)
JPH0411927B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees