JP2570647B2 - 窒素酸化物還元用触媒および窒素酸化物還元方法 - Google Patents

窒素酸化物還元用触媒および窒素酸化物還元方法

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JP2570647B2
JP2570647B2 JP7082220A JP8222095A JP2570647B2 JP 2570647 B2 JP2570647 B2 JP 2570647B2 JP 7082220 A JP7082220 A JP 7082220A JP 8222095 A JP8222095 A JP 8222095A JP 2570647 B2 JP2570647 B2 JP 2570647B2
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lanthanum
alumina
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nitrogen oxide
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寿生 山下
加藤  明
茂男 宇野
守 水本
臣平 松田
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】本発明は、1500℃以下の温度域
において安定して使用できる窒素酸化物還元用触媒およ
び窒素酸化物還元方法に関する。
【0002】本発明の触媒は、特に800℃以上の温度
で使用するのに適する。
【0003】
【発明の背景】触媒を用い高温下で反応を行わせる方法
としては、有機溶剤或いは無臭の酸化処理,自動車排ガ
ス処理,高温水蒸気改質,高温脱硝などが知られてい
る。最近になって大容量のボイラーやガスタービン,航
空機用のガスタービンなどへ上記の特徴を生かした触媒
燃焼技術を応用する動きが起っている。
【0004】これらの処理法は、反応温度がおよそ60
0℃以上であり、条件によっては1400〜1500℃
にまで達する。従って、このような高温域においても触
媒活性の低下が少なく且つ熱的安定性の高い触媒が要求
される。
【0005】従来、高温用触媒として使用されてきた触
媒は、アルミナ,シリカ,シリカ−アルミナ等を担体と
してこれに貴金属、或いは卑金属成分を担持したもの、
あるいはジルコニア,チタン酸アルミニウム,窒化珪素
などのセラミック材料を担体としてその表面に活性アル
ミナなどをコーティングし貴金属成分を担持させたもの
などが使用されてきた。
【0006】しかし、これらの触媒は通常800℃以上
になると、担体の相転移や結晶成長に伴う比表面積の減
少,活性成分の凝集に伴う表面積の減少などが生じ触媒
の活性が著しく劣化する欠点があった。上記したセラミ
ック材料を用いた触媒は、それ自体の耐熱性は高いがコ
ーティング材の耐熱性が低いために触媒成分が有効に活
用されないという欠点もある。
【0007】
【発明の目的】本発明の目的は、上記した従来技術の欠
点を改善し、高温度の反応条件下においても活性成分の
凝集および担体の比表面積の減少を抑えることができる
窒素酸化物還元用触媒及びかかる触媒の使用方法を提供
することにある。
【0008】
【発明の概要】γあるいはηアルミナは高比表面積を有
し、担体やコーティング材として多く使用されている
が、700℃以上特に900℃以上においてはαアルミ
ナへの相転移及び結晶粒子径の成長などにより比表面積
が低下し、これに伴って触媒活性成分である貴金属,卑
金属などの粒子の凝集が起こり触媒活性が低下する。
【0009】本発明者等は、アルミナの上記の様な熱的
不安定性を改善し、担持された触媒成分の粒子が凝集す
ることを防ぐために種々検討した結果、アルミニウムに
ランタンを添加して得られるランタンβアルミナ(11
〜14Al23・La23)担体に触媒活性成分である
貴金属,卑金属などを組合わせた触媒が非常に有効であ
ることを見出した。
【0010】本発明は、11〜14Al23・La23
で表されるランタンβアルミナからなる複合酸化物を主
成分とする担体に触媒活性成分として酸化タングステン
を担持してなる窒素酸化物還元用触媒である。
【0011】担体はアルミニウムとランタンの複合酸化
物のみからなることが最も望ましいが、他の担体成分を
含んでもかまわない。
【0012】ランタンβアルミナは、11〜14Al2
3・La23よりなる化合物である。この複合酸化物
は、それらの水酸化物あるいは酸化物あるいは熱処理す
ることにより酸化物を与える化合物を原料として、それ
らの混合物を少なくとも800℃以上の温度で焼成する
ことによって生成する。
【0013】ランタンβアルミナからなる複合酸化物よ
りなる担体に触媒活性成分を担持した触媒は、1000
℃以上の高温で使用しても触媒活性成分の熱による凝集
が起り難く安定した触媒性能を維持することができる。
その理由としては、ランタンβアルミナからなる複合酸
化物と触媒活性成分とが強い相互作用を示すことが挙げ
られる。
【0014】ランタンβアルミナはそれ自体が耐熱性が
良く、比表面積も大きいが、そのほかにこの化合物は活
性アルミナからαアルミナへの相転移及び結晶成長を抑
制する効果があることが詳細なX線回折,電子顕微鏡観
察の結果により明らかになった。従って、ランタンβア
ルミナのみならず、この複合酸化物を主成分として含む
アルミナ担体も高温で用いる触媒用担体として優れてい
る。
【0015】ランタンβアルミナからなる複合酸化物よ
りなる担体は、高温条件下での比表面積の低下も少ない
ことがN2 吸着実験により明らかとなった。更に上記複
合酸化物に担持された触媒成分であるパラジウムの分散
状態を電子顕微鏡及び一酸化炭素の化学吸着法で調べた
ところ、1200℃で焼成しても高分散状態にあること
がわかった。
【0016】ランタンβアルミナからなる複合酸化物を
他のセラミックスにコーティング或いは複合してもよ
い。例えばαアルミナ,チタニア,ジルコニア,マグネ
シア,コージェライト,ムライト,アルミニウムチタネ
ートなどの耐熱性酸化物に加えて使用することもでき
る。またシリコンカーバイドや窒化珪素のような酸化物
以外のものにコーティングあるいは混合しても良い。複
合する場合、アルミニウムとランタンの複合酸化物の量
は、担体全重量の50%以上を有するようにすることが
望ましい。
【0017】ランタンβアルミナからなる複合酸化物を
形成するための焼成温度は800℃以上、好ましくは9
00℃以上1500℃以下である。焼成温度が800℃
以下ではランタンβアルミナが生成せず、1500℃を
超えると焼結が進行するため好ましくない。
【0018】上記複合酸化物を含む粉体は種々の形状、
例えば球状,円柱状,リング状,ハニカム状などに成形
して使用することができる。また、種々の形状に成形さ
れた無機質耐熱性担体、例えばムライト,コージライ
ト,αアルミナ,ジルコン,チタン酸アルミニウム,シ
リコンカーバイド,窒化珪素等のセラミックスに上記複
合酸化物を含む粉体のスラリーをコーティングして使用
することもできる。無機質耐熱性担体に担持する上記複
合酸化物の量は担体全重量の5%以上、好ましくは5〜
30重量%である。
【0019】ランタンβアルミナからなる複合酸化物を
製造する方法としては、通常の沈殿法,沈着法,混練
法,含浸法などを適用することができ、特に限定されな
い。一例としてアルミニウム塩とランタン塩の混合水溶
液にアルカリを添加して緊密な共沈物を生成させ、これ
を加熱焼成する方法、アルミナおよび/またはアルミナ
ゾルと酸化ランタンおよび/または水酸化ランタンを緊
密に混合し、これを加熱焼成する方法、アルミナにラン
タン塩の溶液を含浸し、これを加熱焼成する方法などが
挙げられる。
【0020】なお、アルミナとランタンを含む水溶液に
アルカリを加えて両者の緊密な混合物を共沈させてから
焼成すると、比較的低い焼成温度でもアルミニウムとラ
ンタンの複合酸化物が得られるので好ましい方法であ
る。
【0021】アルミニウム原料としては、硝酸塩,硫酸
塩,塩化物などの可塑性塩,アルコキシドなどの有機
塩,水酸化物,酸化物などが使用できる。一方、ランタ
ン原料としては、硝酸塩,塩化物,シュウ酸塩などの可
溶性塩,水酸化物,酸化物などが使用できる。ランタン
を含有している混合希土も使用できる。
【0022】触媒活性成分は、最終的に金属又は酸化物
の形で担持される。
【0023】触媒活性成分の担持方法としては、含浸法
或いは混練法などの通常行われている方法を適用するこ
とができる。触媒活性成分の原料としては、無機塩や錯
塩などを使用できる。
【0024】本発明の触媒はボイラ,ガスタービンなど
の排ガス中の窒素酸化物の還元反応に使用されるが、こ
の場合には、還元剤としてアンモニアを使用し、500
〜1500℃の温度で反応を行う。
【0025】
【発明の実施例】以下に実施例により本発明の内容をよ
り具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何等
限定されるものではない。
【0026】実施例1 硝酸アルミニウム375.1g と硝酸ランタン228g
を蒸留水1リットルに溶解する(Al/La=95/5
原子比)。この溶液を撹拌しながら3Nアンモニア水を
滴下しpH7.5 まで中和する。得られたアルミニウム
とランタンの共沈物を充分水洗し乾燥した後粉砕して1
000℃で5時間焼成する。得られた粉末50gにメタ
チタン酸スラリー500g(TiO2 として150g)
を混練機により充分混練する。その後150℃で乾燥
し、粉砕して400℃で4時間焼成する。得られた粉末
をプレス成型機を用いて直径3mm,厚さ3mmの円柱状に
成型後、タングステン酸アンモニウムの過酸化水素水溶
液に浸漬する。その後600℃で2時間焼成して触媒を
得る。かくして得られた触媒は酸化タングステンを5重
量%含んでいる。
【0027】担体の比表面積をN2 ガス吸着によるB.
E.T法で測定した結果60.9m2/gであった。担体
の結晶構造は、X線回折(Cu−Kα,出力40kV,1
00mA)によりランタンβアルミナ(11〜14Al
23・La23)であることが確認された。
【0028】反応は下記組成のガスを用い、空間速度5
000h-1、反応温度600℃の条件下で100時間行
った。
【0029】 反応ガス組成 NOx 200ppm NH3 200ppm O2 3% H2O 10% N2 残 部 NOxの除去率は初期で94.8%、100時間後で9
4.4%であった。以上の結果より本発明になる触媒に
よれば高温脱硝反応に対して優れた性能を示す。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、15
00℃以下の高範囲の温度ですぐれた活性を有する窒素
酸化物還元用触媒を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水本 守 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 松田 臣平 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−169536(JP,A) 特開 昭50−90590(JP,A) 特開 昭50−116504(JP,A) 特開 昭50−99988(JP,A) 特公 平8−24843 (JP,B2) 特許2533703(JP,B2)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】11〜14Al23・La23で表される
    ランタンβアルミナからなる複合酸化物を主成分とする
    担体に、酸化タングステンよりなる触媒活性成分を担持
    したことを特徴とする窒素酸化物還元用触媒。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、前記担体
    が実質的に前記複合酸化物のみからなることを特徴とす
    る窒素酸化物還元用触媒。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項において、前記複合
    酸化物がセラミックスの表面にコーティングされている
    ことを特徴とする窒素酸化物還元用触媒。
  4. 【請求項4】11〜14Al23・La23で表される
    ランタンβアルミナからなる複合酸化物を主成分とする
    担体に触媒活性成分として酸化タングステンを担持した
    触媒に、窒素酸化物を含有する排ガスとアンモニアを5
    00〜1500℃の温度で接触させて前記窒素酸化物を
    還元,無害化することを特徴とする窒素酸化物還元方
    法。
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