JP2569897B2 - 磁気抵抗効果ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果ヘッド

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気記憶媒体に書き込まれた磁気的情報
を、磁気抵抗効果を利用して読み出す強磁性磁気抵抗効
果素子(以下、MR素子と略記する)を具備した磁気抵抗
効果ヘッド(以下、MRヘッドと略記する)に関するもの
である。
〔従来の技術〕
周知の如く、MR素子を、磁気記憶媒体に書き込まれた
磁気的情報に対して、線形応答性を呈する高効率の再生
専用磁気ヘッドとして使用する場合には、MR素子に流す
センス電流IとMR素子の磁化Mの成す角度θ(以下、バ
イアス角度と呼ぶ)を所定の値(望ましくは45度)に設
定するバイアス手段を具備しなければならない。
上述のバイアス手段としては、種々の方法が開示され
ているが、この中で実願昭59−048201号明細書に開示さ
れたMRヘッドにおいては、MR素子上に非磁性導体層と非
晶質軟磁性体層とを順次積層した構造により良好なバイ
アス角度θが得られ、線形応答性に優れたMRヘッドが実
現できることが示されている。即ち、第2図に示したよ
うに、ガラス、フェライト等からなる表面の滑らかな絶
縁性基板(図示せず)上に、スパッタ法ないしは蒸着法
により、強磁性体薄膜からなるMR素子1(例えば膜厚20
0〜500ÅのNiFe合金)を形成し、MR素子1上にTi,Mo,C
r,Ta,W等の非磁性導体層2を同様の方法で形成し、更に
非磁性導体層2上に非晶質軟磁性体層5を同様な方法で
形成した構造を有するMRヘッドを開示している。ここで
6は、MR素子1,非磁性導体層2及び非晶質軟磁性体層5
の積層体に通電するための端子である。
この様なMRヘッドにおいては、端子6から供給される
センス電流Iは、MR素子1のみならず非磁性導体層2及
び非晶質軟磁性体層5にも分流する。従って、この様な
構造においては、MR素子1及び非磁性導体層2に分流し
たセンス電流Iにより、非晶質軟磁性体層5の面内を通
り且つセンス電流Iの方向と垂直方向の磁界が発生し、
この磁界により非晶質軟磁性体層5の磁化方向が回転す
る。この為、非晶質軟磁性体層5における磁化は、非晶
質軟磁性体層5の周囲に前記磁化の方向とは逆方向の磁
界を生じ、その一部はMR素子1に印加される。
一方、非晶質軟磁性体層5及び非磁性導体層2に分流
したセンス電流Iにより、MR素子1の面内を通りセンス
電流Iと垂直方向の磁界が生じ、この磁界の方向は前述
の非晶質軟磁性体層5の磁化によって発生する磁界の方
向と一致する。つまり、非晶質軟磁性体層5の磁化によ
って発生する磁界とセンス電流Iによって生じる磁界
が、MR素子1にバイアス磁界として印加される。このバ
イアス磁界は、MR素子1の磁化をセンス電流Iに対して
回転させ、MR素子のバイアス角度θを所定の値(理想的
には45度)とし、線形応答性に優れたMRヘッドを実現す
る。
ところで、非晶質軟磁性体層としてはジャーナル・オ
ブ・アプライド・フィジック誌第63巻,4023頁に記載さ
れているように、CoZrMo膜が公知例として知られてい
る。このCoZrMo膜は、抵抗変化率が通常MR素子1として
使用されるNiFe膜の抵抗変化率の1/100と極めて小さ
く、逆に比抵抗はNiFe膜の約5.6倍と大きく、また異方
性磁界は40eとNiFe膜とほぼ同じであり、非晶質軟磁性
体層5として望ましい特性を有している。しかも、磁歪
定数は10-7のオーダーであり、磁気特性の観点からみれ
ば非晶質軟磁性体層の材料として理想的と言えるもので
ある。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、非晶質軟磁性体層に求められる特性として
は、単に上述したような良好な磁気特性を有することの
みではなく、ヘッドの特性を長期的に保証するため、優
れた耐蝕性を有することも重要である。特に、磁気記憶
装置に用いられる磁気抵抗効果ヘッドでは、膨大な量の
情報を読み出すため高い信頼性が要求されており、磁気
抵抗効果ヘッドを構成する非晶質軟磁性体層にも当然の
ことながら高い信頼性(耐蝕性)が求められている。
本発明は、この様な状況を踏まえて成されたものであ
り、従来非晶質軟磁性体層として用いられていたCoZrMo
膜に較べて、より優れた耐蝕性を有する非晶質軟磁性体
層材料を提供し、信頼性の高いMRヘッドを実現すること
を目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の磁気抵抗効果ヘッドは、 強磁性磁気抵抗効果素子と非晶質軟磁性体層とが非磁
性導体層を介して積層された構造を有し、且つ前記非晶
質軟磁性体層がCoZrMoにRhを添加した膜からなることを
特徴とする。
〔作用〕
第3図は、ガラス基板上に成膜した膜厚0.3μmのCo
80Zr8-XMo12RhX(原子%)膜を、湿度85%,温度90℃の
環境下に放置した際の飽和磁化Msの変化を示した図であ
る。ここで、横軸は添加したRh量Xを原子%で示してお
り、縦軸は試験後のMs値が試験前の値の80%になる時間
をログスケールで示している。
この図から明らかなように、Rh添加量が0または2%
未満の膜では、僅か200時間程度で飽和磁化が初期値の8
0%まで低下しており、膜の腐蝕が急激に進行している
ことがわかる。一方、2%以上Rhを添加した膜では飽和
磁化の減少が著しく抑制されており、例えば2%Rh添加
膜および3%Rh添加膜では、Ms値が初期値の80%まで減
少する時間は各々約4000時間,約6000時間と、Rh添加量
が2%未満の場合に比較して10倍以上の長い時間を要し
ており、このことは膜の耐蝕性が著しく向上したことを
意味していると言える。
従って、Rhを2%以上添加したCoZrMo膜を非晶質軟磁
性体層として用いることにより、従来のCoZrMo膜に比較
して耐蝕性が改善された信頼性の高い磁気抵抗効果ヘッ
ドが実現できる。ここで重要な点は、膜の耐蝕性がRhの
添加により著しく改善されるが、磁気特性の観点から添
加量に上限があることである。つまり、Rh添加量が6%
を越えると未添加の膜に較べ保磁力が急激に増大(例え
ば6.4%添加で約2倍)し、しかも磁気異方性の分散が
顕著となり非晶質軟磁性体層として用いることができな
かった。
他のCoZrMoRh膜(Co量にして75〜87原子%)について
も検討したが、やはりRhを2%以上添加することにより
耐蝕性が向上すること、及び6%以上のRh添加により磁
気特性が劣化し非晶質軟磁性体層として使用できないこ
とが明らかとなった。
以上から、非晶質軟磁性体層として望ましい磁気的特
性を有し且つ耐蝕性に優れたRh添加量Xは、原子%表示
で2%≦X≦6%であった。
〔実施例〕
第1図は、本発明の一実施例を示す図である。第1図
において、ガラス等の非磁性基板(図示せず)上に蒸着
法を用いてMR素子1となる膜厚400Åのパーマロイ(Ni8
2%−Fe18%、重量%)膜を成膜した。尚、蒸着時には1
00 Oeの磁界を永久磁石で印加しパーマロイ膜に一軸異
方性を付与した。
ついで、同じく蒸着法を用いて非磁性導体層2となる
膜厚200ÅのTi膜をパーマロイ膜上に成膜した。
更に、非晶質軟磁性体層として膜厚300Å、異方性磁
界Hk50eのCoZrMoRh膜層7(Co82%−Zr4%−Mo12%−Rh
2%、原子%)を前述のTi膜上に蒸着法を用いて成膜し
た。尚、CoZrMoRh膜の蒸着に際しては成膜時の基板温度
を低く抑えるため、基板ホルダーを液体窒素で冷却し
た。
その後、この積層体上に所定形状のフォトレジストパ
ターンを形成し、Arガス雰囲気中でイオンエッチングを
行い、長さ50μm,幅5μmの矩形状のパターンに加工し
た。ここで、エッチング条件は、加速電圧:500V,Arガス
圧力:0.1mTorrである。
ついで、前述の積層体にセンス電流Iを供給する端子
6を集積化薄膜技術を用いて形成し、MRヘッドを作製し
た。尚、端子6はTiとAuの積層蒸着膜を使用し、膜厚は
各々50Å,0.5μmである。
以上のような構成を持つ本実施例によるMRヘッドにお
いては、センス電流Iが15mAで良好な線形応答性と高い
再生効率を有するMRヘッドが確認された。ついで、この
MRヘッドを湿度85%,温度90℃の環境下に3000時間連続
して放置した後、情報の読み出しを行ったが、放置前と
全く変わらない再生特性が得られた。
(比較例1) 非晶質軟磁性体層Rhを添加しない従来のCoZrMo膜(Co
82%−Zr5%−Mo13%、原子%)とした以外は実施例と
全く同様にしてMRヘッドを作製した。このMRヘッドの初
期再生特性は実施例と全く遜色がなかったが、湿度85
%,温度90℃の環境下に3000時間放置した後の再生出力
は1/4に低下した。浮揚面側からMR素子部を観察したと
ころ非晶質軟磁性体層部分に変色が認められ、膜の腐蝕
により充分なバイアスがMR素子に印加されなかったこと
が出力低下の原因と推定された。
(比較例2) 非晶質磁性体層をCoZrMoRh膜(Co82%−Zr4%−Mo7.5
%−Rh6.5%、原子%)とした以外は実施例と全く同様
としたMRヘッドを作製した。しかし、このCoZrMoRh膜は
磁気異方性分散が大きく、充分なバイアスをMR素子に印
加することができず、作製したMRヘッドの再生波形に著
しいノイズが認められ実用に供し得ないことが明らかと
なった。
尚、以上の説明においてはMR素子,非磁性導体層,CoZ
rMoRh膜層の順序で積層する例のみについて言及した
が、CoZrMoRh膜層,非磁性導体層,MR素子の順序で積層
したMRヘッドにおいても本発明の意図するところはなん
ら損なわれない。また、非磁性導体層を成す材料はTiに
限定されるものではなく、例えばTa,Mo,Wあるいはこれ
らの合金等を使用しても構わない。更に、実施例中のCo
ZrMoRh膜の組成は一例であり、適用されるMRヘッドの構
造・仕様等によって他の組成を用いても構わない。勿論
この場合、CoZrMoRh膜の磁気特性、特に異方性磁界Hk
劣化させない組成であることは言うまでもない。
〔発明の効果〕
以上述べてきたように、本発明によればRh量が2〜6
原子%のCoZrMoRh膜層を非晶質軟磁性体層とすることに
より、非晶質軟磁性体層の耐蝕性を改善した、信頼性の
高いMRヘッドが実現される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す図、 第2図は従来のMRヘッドを示す図、 第3図はCoZrMoRhの飽和磁化の変化を示す図である。 1……MR素子 2……非磁性導体層 5……非晶質軟磁性体層 6……端子 7……CoZrMoRh層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強磁性磁気抵抗効果素子と非晶質軟磁性体
    層とが非磁性導体層を介して積層された構造を有し、且
    つ前記非晶質軟磁性体層がCoZrMoにRhを添加した膜から
    なることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
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