JP2569710Y2

JP2569710Y2 - 包装箱

Info

Publication number: JP2569710Y2
Application number: JP5490692U
Authority: JP
Inventors: 敏夫広田; 美雄小林
Original assignee: はやし物産株式会社
Priority date: 1992-07-14
Filing date: 1992-07-14
Publication date: 1998-04-28
Anticipated expiration: 2007-07-14
Also published as: JPH0610110U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、比較的柔らかで全体的
に丸みのある長尺の物品を収納するに最適な包装箱に関
する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、包装箱の形状は角形であるた
め、丸みのある物品を収納するのに適していない。例え
ば、丸みのある物品をそのまま収納した場合にあって
は、四隅に空間ができてしまって収納効率が悪くなり、
また物品が中で動いてしまい、特に比較的柔らかな物品
にあっては形崩れをおこすことがある。

【０００３】このため、従来では丸みのある物品につい
てはその形状に適合した丸みのある包装箱を用意した
り、包装箱の四隅に緩衝材を充填したり、あるいは丁寧
に内包装を行った後包装箱に収納するといった方法が採
用されていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、丸みの
ある物品の形状に合わせて例えば筒形とした包装箱の場
合、その構成上、物品を出し入れする部分は平坦な両側
面部となることから、比較的柔らかで長尺の物品の取扱
は極めて面倒となる。また取扱いの効率化から、予め物
品を収納して多数個用意しておく場合、丸みのある包装
箱はその形状から重ね合わせて保管することが困難であ
る。

【０００５】また、省資源化の考え方から、過剰包装を
自粛する傾向にあり、緩衝材を充填したりあるいは内包
装を行う方法も好ましくない。また、収納物品を確認で
きるように化粧窓を開設した包装箱の場合にあっては、
これらの方法を採用することができない。

【０００６】したがって、本考案は比較的柔らかで全体
的に丸みのある長尺の物品を、手際よく迅速に収納し、
内包装を行うことなくそのまま収納した場合でも形崩れ
することがなく、取扱いが容易な包装箱を提供しようと
するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この目的を達成した本考
案に係る包装箱は、矩形の外周面部と、この外周面部の
両側縁にそれぞれ第１、第２折目を介して連設された一
対の第１、第２側面部と、第１側面部から第３折目を介
して連設されかつ外周面部の幅とほぼ等しい長さの底面
部とからなる。

【０００８】外周面部には、その両縁にそれぞれ第１、
第２係合片が突設され、第１係合片が突設された一方の
領域の縁から底面部の幅とほぼ等しい幅位置に幅方向の
第４折目を設けるとともに第２係合片が突設された他方
の領域の縁から底面部の幅のほぼ半分と等しい幅位置に
幅方向の第５折目を設けかつこの第５折目の一部に第１
係合片に対応して係合用の第１切込みを設ける。

【０００９】第１、第２側面部は、それぞれ外周面部と
の接続部およびその対辺部を直線となしかつこれら直線
部を円弧で接続した略鼓状に形成され、第２側面部の外
周面部との対辺部には第６折目を介して底面接続部を連
設する。

【００１０】

【作用】本考案によれば、物品は、開放されている第１
係合片が設けられた領域側の外周面部から収納される。
第４、第５折目は組立状態において外周面部の一部を平
らな載置面とする。底面接続部を介して第２側面部と接
続された底面部は、側面部の倒込み防止機能を奏すると
ともに外周面部の一部と協動して平坦な載置面を構成す
る。側面部の円弧外縁は、外周面部の巻込みガイドとな
り、外周面部を曲面として構成する。

【００１１】

【実施例】以下、本考案について、図面に示す実施例を
参照しながら詳細に説明する。実施例は、比較的柔らか
で長尺な蒲鉾形の物品１０を収納して、そのまま贈答用
の化粧箱としても使用される包装箱であり、外周面部１
と、この外周面部１に第１折目２１、第２折目３１を介
して連設された第１、第２側面部２、３および第１側面
部２に第３折目４１を介して連設された底面部４とから
なる。

【００１２】図２はその展開図を示し、後述する各折目
は全て谷折りされるものである。

【００１３】全体矩形の外周面部１は、その長手方向の
両縁部にそれぞれ第１、第２係合片１１、１２が突設さ
れている。この外周面部１の、第１係合片１１が突設さ
れた一方領域Ａには、その縁から底面部４の幅とほぼ等
しい幅位置に幅方向の第４折目１３が設けられている。
また第２係合片１２が突設された他方領域Ｂには、その
縁から底面部４の幅のほぼ半分と等しい幅位置に幅方向
の第５折目１４が設けられている。

【００１４】また、外周面部１には、第５折目１４の一
部に第１係合片１１に対応する係合用の幅方向の第１切
込み１５が設けられるとともに中央部には内容物を表示
する化粧窓１６が設けられている。

【００１５】第１、第２側面部２、３は外周面部１との
接続部およびその対辺部を直線となしかつこれら直線部
を円弧で接続した略鼓状を呈している。また、外周面部
１と第１、第２側面部２、３との接続部には、側面部の
円弧外縁から連続して外周面部１に切れ込む弧状の切込
み（２２ａ、２２ｂ）、（３２ａ、３２ｂ）とがそれぞ
れ設けられている。

【００１６】第１折目２１は、その両端が切込み２２
ａ、２２ｂと連続し、また第２折目３１はその両端が切
込み３２ａ、３２ｂと連続して外周面部１に設けられ
る。したがつて、これら第１折目２１、第２折目３１
は、それぞれ切込み（２２ａ、２２ｂ）、（３２ａ、３
２ｂ）の切込量分宛、外周面部１内に位置する。第２側
面部３の外周面部１との対辺部には、第６折目５１を介
して底面接続部５が連設されている。

【００１７】上述したように、第１折目２１は切込み２
２ａ、２２ｂによって、また第２折目３１は切込み２２
ａ、２２ｂによってそれぞれ外周面部１内に位置して設
けられており、しかして、図３に示すように、第１、第
２折目２１、３１の長さＬ１は第３、第６折目４１、５
１の長さ、換言すれば底面部４の幅Ｌ２よりも幾分小さ
い。

【００１８】底面部４は、その長さが外周面部１の幅と
ほぼ等しく、図１に示すように、中央部には第２係合片
２１に対応する係合用の長手方向の第２切込み４２が設
けられている。

【００１９】以上の展開形状を有する実施例個装箱の組
立て方法について以下説明する。第１、第２折目２１、
３１とをそれぞれ折曲げることによって、第１、第２側
面部２、３を外周面部１から立上げる。そして、第３折
目４１を折曲げて、底面部４を外周面部１と向い合わせ
た状態にするとともにその先端を第６折目５１を折曲げ
て外周面部１と向い合わせた状態にした底面接続部５上
に重合わせて、これを接着固定する。

【００２０】つぎに、第５折目１４を折るとともに外周
面部１の領域Ｂ側を第１、第２側面部２、３の円弧外縁
に沿って巻込んだ後、第２係合片１２を底面部４に設け
た第２切込み４２に係合する。これによって、図１に示
すように、外周面部１の第５折目１４から側方の部分
は、底面部４に重り合って平坦面となり、他の部分は第
１、第２側面部２、３の円弧外縁に合った曲面に構成さ
れる。

【００２１】このようにして半分組立てられた包装箱
に、物品１０が、フラップ状に延長されたままの外周面
部１の領域Ａ側の内面に沿うようにして内部に収納され
る。換言すれば、開放されている外周面部１の領域Ａ側
は、大きく開いた物品の収納口となっている。

【００２２】しかる後、第４折目１３を折るとともに外
周面部１の領域Ａ側を第１、第２側面部２、３の円弧外
縁に沿って巻込んだ後、第１係合片１１を第５折目１４
に沿って設けた第１切込み１５に係合する。これによっ
て、外周面部１の第４折目１３から側方の部分は、底面
部４に重り合って平坦面となり、他の部分は第１、第２
側面部２、３の円弧外縁に合った曲面に構成され、しか
して、全体として蒲鉾形を呈する包装箱が完成される。

【００２３】また、第１、第２側面部２、３を構成する
第１、第２折目２１、３１の長さを底面部４の幅よりも
幾分小さく構成したことから、外周面部１による曲面の
印象はより強調され、意匠的外観の向上が図られる。

【００２４】なお、上述した実施例では第１係合片１１
を第５折目１４に沿って設けた第１切込み１５と係合さ
せるようにして外周面部１の両端が重り合うようにし、
もって外周面部１に施した模様の連続性を保持するよう
にしたが、切込み１５を底面部４に設けて外周面部１の
両端を係止するようにしてもよい。

【００２５】また、上述した実施例は比較的柔らかな蒲
鉾形の物品１０を収納する場合について説明したが、本
考案による包装箱は、例えばスティック状の砂糖あるい
は丸い封筒に入れたお茶等のような物品をバラのままで
多数本効率よく収納することもできるものである。

【００２６】

【考案の効果】上述したように、本考案に係る包装箱に
よれば、底面部を除く外周面部を曲面として構成しかつ
長手方向側面より物品を収納するようにしたものである
から、比較的柔らかで長尺かつ丸みのある物品を迅速
に、内包装することなくそのまま収納することができ、
またその形崩れを起こすこともない。また平坦な載置面
を有することからその取扱いも簡単である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る包装箱の展開斜視図である。

【図２】同包装箱の展開図である。

【図３】同包装箱の側面図である。

【符号の説明】

１・・・外周面部１１・・・第１係合片１２・・・第２係合片１３・・・第４折目１４・・・第５折目１５・・・第１切込み２・・・第１側面部２１・・・第１折目２２・・・円弧状切込み３・・・第２側面部３１・・・第２折目３２・・・円弧状切込み４・・・底面部４１・・・第３折目４２・・・第２切込み５・・・底面接続部５１・・・第６折目１０・・・物品

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】矩形の外周面部と、この外周面部の両側縁
にそれぞれ第１、第２折目を介して連設された一対の第
１、第２側面部と、第１側面部から第３折目を介して連
設された底面部とからなり、外周面部には、その両縁にそれぞれ第１、第２係合片が
突設され、第１係合片が突設された一方の領域の縁から
底面部の幅とほぼ等しい幅位置に幅方向の第４折目を設
けるとともに第２係合片が突設された他方の領域の縁か
ら底面部の幅のほぼ半分と等しい幅位置に幅方向の第５
折目を設け、この第５折目の一部に第１係合片に対応し
て係合用の第１切込みを設け、第１、第２側面部は、それぞれ外周面部との接続部およ
びその対辺部を直線となしかつこれら直線部を円弧で接
続した略鼓状に形成され、第２側面部の外周面部との対
辺部には第６折目を介して底面部の自由端を接続する底
面接続部が連設され、底面部は、外周面部の幅とほぼ等しい長さとされるとと
もに第２係合片に対応して係合用の第２切込みを設けた
包装箱。