JP2567779Y2 - 床下アウトレットボックス底板への器具支持プレートのネジ止め構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本案は、コンクリート床スラブの
上に１００〜４０ミリメートルの間隔をあけて床パネル
を張設したフリーアクセスフロアにおいて、上記床パネ
ル下に取付けられたフロアコンセント等の床下アウトレ
ットボックスの内底面に、コンセント等の電気器具を支
持させる電気器具支持プレートをネジ止めする構造に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来、フロアコンセントの床下アウトレ
ットボックスの底板へのコンセント支持プレートのネジ
止め構造として、上記床下ボックスの底板にメネジ孔を
複数設け、一方コンセント支持プレートにおける上記ボ
ックス内底板上に当接すべき基板に複数本の固定ネジを
貫通し、これら固定ネジを上記複数のメネジ孔にそれぞ
れ螺入してコンセント支持プレートをボックス内底板上
に固定するものが広く行われている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかし、上記の従来構
造では、複数本の固定ネジの螺入先端部が床下アウトレ
ットボックスの底板下面から数ミリメートル突出するこ
ととなり、そのためアウトレットボックスの深さは、上
記固定ネジの突出量をみこんで数ミリメートル浅く設計
しなければならなくなり、このことはフリーアクセスフ
ロアにおける床パネル下の間隔が近年４０ミリメートル
からさらにせまくなりつつある状況においてはきわめて
重大である。本案は、上記コンセント支持プレートの固
定ネジを床下アウトレットボックスの底板下面から突出
させないように改良することを課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決する手段
として、本案は、アウトレットボックス内の底板上に当
接すべき器具支持プレートの基板に長溝を開設し、上記
アウトレットボックスの底板における上記長溝に対応す
る部分を、該底板下面より凹陥し且つ上記アウトレット
ボックス内に凸起する１つのメネジ孔つきネジ受け座に
形成し、該ネジ受け座は、上記長溝内に上記器具支持プ
レートの基板の回転を阻止すべく該長溝の適宜長さ範囲
にわたって係合するように形成され、上記長溝内に係合
されたネジ受け座のメネジ孔に、上記器具支持プレート
の適所に貫通した１本の固定ネジを螺着して該器具支持
プレートを固定するようにした、床下アウトレットボッ
クス底板への器具支持プレートのネジ止め構造を提供す
る。

【０００５】本考案における上記「ネジ受け座」は、上
記長溝の適宜長さ範囲にわたって複数断続して凸起する
もの、および１つの連続して凸起するものを含む。以下
本考案の実施例について図面を参照して説明する。

【０００６】

【実施例】図１において、コンクリート床スラブ（Ｆ）
の上に、一例として４０ミリメートルの間隔をあけて正
方形板状の床プレート（Ｐ）…を張設してフリーアクセ
スフロアを形成し、その適所の床プレート（Ｐ）に開設
された孔（ｈ）に床下アウトレットボックス（１）を埋
設し、該ボックス（１）内の底板（２）上にコンセント
支持プレート（３）を本案ネジ止め構造により固定して
ある。

【０００７】上記ネジ止め構造は次のようである。ま
ず、上記コンセント支持プレート（３）は、特に図４に
示すように、アウトレットボックス（１）内の底板
（２）上に当接すべき平坦な基板（４）の一端からコン
セント取付板（５）をやや傾斜状態に起立延出したもの
で、その基板（４）に、上記コンセント取付板（５）が
わ前端から切りこんで該取付板（５）と直角をなして後
方へ延長する長溝（６）を開設すると共に、上記取付板
（５）における上記長溝（６）の切りこみ口のやや上位
からネジ持ち片（７）を基板（４）と平行に前方へ突出
し、該ネジ持ち片にネジ通し長孔（８）を設けてある。

【０００８】一方、上記アウトレットボックス（１）
は、底の浅い矩形箱状のもので、上面に開閉蓋（１０）
つき開口（９）を設けると共に、相対する側壁に引きこ
み窓（１１）、（１１）を開設してあり、このボックス
（１）の底板（２）における上記コンセント支持プレー
ト（３）を取付けるべき位置（本例では引きこみ窓（１
１）、（１１）寄り位置）に、該支持プレート（３）の
長溝（６）に対応する２部分を該底板（２）下面から矩
形状に本例では３ミリメートル凹陥し且つ該底板（２）
上面からボックス（１）内に矩形状に凸起させて、断続
する２個の凸起台（１２’）、（１２’）からなる１組
のネジ受け座（１２）に形成し、該ネジ受け座（１２）
は、上記長溝（６）内に摺動自在に係合する幅を有する
と共に、一対の凸起台（１２’）、（１２’）がともに
長溝（６）内に係合できるような長さ配置とし、このよ
うなネジ受け座（１２）のボックス中央がわの凸起台
（１２’）にメネジ孔（１３）を設けてある。

【０００９】上記のようなコンセント支持プレート
（３）をアウトレットボックス（１）内に入れ、その基
板（４）をボックス底板（２）上にのせると共に、長溝
（６）をネジ受け座（１２）に係合させ、その状態で上
記支持プレート（３）をネジ受け座（１２）の長手方向
に摺動させてネジ持ち片（７）をメネジ孔（１３）つき
凸起台（１２’）上に位置させ、そこで図２、３のよう
に固定ネジ（１４）をネジ通し長孔（８）からメネジ孔
（１３）に螺入する。これで、コンセント支持プレート
（３）は、長溝（６）内に係合するネジ受け座（１２）
により左右へのずれおよび回転ずれを抑止されると共
に、固定ネジ（１４）により前後へのずれを抑止され、
それらが相まって定位置に固定され、また固定ネジ（１
４）の先端がボックス（１）の下面から突出することが
ない。

【００１０】

【考案の効果】本考案の床下アウトレットボックス底板
への器具支持プレートのネジ止め構造によれば、固定ネ
ジの先端が床下アウトレットボックスの下面から突出す
ることがなくなり、床下間隔のせまくなりつつある状況
に十分に対処することができるのであり、しかもアウト
レットボックスのネジ受け座に器具支持プレートの長溝
を係合することにより、１本の固定ネジを螺着するだけ
で前後左右のずれおよび回転ずれのない固定状態に取付
けることができ、作業上きわめて便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】アウトレットボックスが取付けられたフリーア
クセスフロアの一部の垂直断面図である。

【図２】蓋を除いたアウトレットボックスの一部切欠拡
大平面図である。

【図３】図２のＩＩＩ−ＩＩＩ線拡大断面図である。

【図４】コンセント支持プレートの拡大斜面図である。

【図５】蓋を除いたアウトレットボックスの半部の拡大
斜面図である。

【符号の説明】

１ アウトレットボックス ２ 底板 ３ コンセント支持プレート ４ 基板 ６ 長溝 １２ ネジ受け座 １３ メネジ孔 １４ 固定ネジ

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 アウトレットボックス内の底板土に当接
   すべき器具支持プレートの基板に長溝を開設し、 上記アウトレットボックスの底板における上記長溝に対
   応する部分を、該底板下面より凹陥し且つ上記アウトレ
   ットボックス内に凸起する１つのメネジ孔つきネジ受け
   座に形成し、該ネジ受け座は、上記長溝内に上記器具支
   持プレートの基板の回転を阻止すべく該長溝の適宜長さ
   範囲にわたって係合するように形成され、 上記長溝内に係合されたネジ受け座のメネジ孔に、上記
   器具支持プレートの適所に貫通した１本の固定ネジを螺
   着して該器具支持プレートを固定するようにした、 床下アウトレットボックス底板への器具支持プレートの
   ネジ止め構造。