JP2566919B2 - α−インタ−フエロンの製造方法 - Google Patents

α−インタ−フエロンの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、抗ウイルス活性および免疫調節活性を有す
る、きわめて純粋な、非免疫原性の、均一なα−インタ
ーフエロンの製造方法、その蛋白質自体、ならびにその
使用に関する。
インターフエロンは生体内で天然に生じる蛋白質であ
り、きわめて広範囲の動物種に認められる。それらに固
有の抗ウイルス作用および免疫調節作用により、初期に
は、広範囲の応用に適するものと考えられた。試験の結
果、インターフエロンにはいくつかの種類があることが
明らかにされた。α,βおよびγ−インターフエロンに
加えて、最近、ω−インターフエロンが発見され、その
構造も解明されている。
ウイルス疾患や癌に対する有効な薬剤としてインター
フエロンには大きな期待が寄せられ、天然材料から得ら
れたインターフエロンプレパレーシヨンを用いた臨床試
験が早くから行われてきたが、重篤な副作用も生じてい
る。これらの試験に用いられたプレパレーシヨンは、労
の多い精製操作後にも、別種のインターフエロンや多く
の場合他の蛋白質の複合混合物を含有していた。この理
由には一部のインターフエロンが多かれ少なかれ互いに
異なる亜種を有することも関係がある。たとえばα−イ
ンターフエロンには20以上もの種類が知られている。
遺伝子工学でインターフエロンを製造することによつ
てのみ、純粋なインターフエロンプレパレーシヨンによ
る試験の実施が可能になつた。
これらの臨床試験に用いられたインターフエロンには
組換えα−インターフエロン(αAとも呼ばれる)も
包含されている。この蛋白質の精製は、ヒト蛋白質を微
生物によつて産生させた場合とくに重要である。宿主生
物起源の夾雑物は、この生成物をヒトに用いた場合に免
疫防御反応を起こさせる可能性があり、生命の危険さえ
考えられる。しかしながら、現在、この種の夾雑物の除
去についてはほとんど問題が提起されていないし、現在
利用できるきわめて鋭敏な分析方法でも内毒素はきわめ
て微量濃度しか検出されない。インターフエロンの研究
分野でも、事実上内毒素を含まないインターフエロンを
得ることができる精製方法が開発されてきた[たとえば
ステヘリン(Staehelin)ほか:ジヤーナル:オブ・バ
イオロジカル・ケミストリー(J.Biol.Chem.)、256、9
750(1981)]。
臨床試験に用いられるrec.α−インターフエロンはす
べて、事実上内毒素を含んでいない。
したがつて、インターフエロン治療を中断しなければ
ならないほどの重篤な副作用を生じたことはまつたく驚
くべきことであつた。一部のrec.α−インターフエロン
は、驚くべきことに、免疫原性であることが明らかにさ
れた。インターフエロンに対する抗体が刺激されたので
ある[ケサダ(Quesada)ほか:ジヤーナル・オブ・ザ
・ナシヨナル・キヤンサー・インステイチユート(J.Na
tl.Cancer Inst.)、70、No.6、1041〜1046(1983);
プロツマン(Protzman)ほか;ジヤーナル・オブ・イミ
ユノロジカル・メソツズ(J.Immunol.Methods)、75、3
17〜323(1984)]。
これらの抗体がインターフエロンの活性に影響する
と、重大な効果を招くことになる可能性がある。なぜな
らば、この場合、それらrec.α−インターフエロンに作
用するばかりでなく、rec.α−インターフエロンは生体
自身のインターフエロンと同一なので、生体自身のイン
ターフエロンにも同様に作用するからである。
この問題点は、これらの抗体が、インターフエロン治
療を中止したのちも作用を続けることであり、そのため
疾患の経過に悪化を招いたり、ウイルス感染に対する生
体自身の制御機構を弱めたり、生体が他の感染症に罹患
しやすくする等の可能性がある。
これらの効果はすでに動物に対する試験で確認されて
いる。したがつて、薬剤治療の安定性を最大にするとの
観点から、rec.αインターフエロンは純粋で、エンド
トキシンを含まず、完全に非免疫原性でなければならな
い。
本発明の目的は、したがつて、抗ウイルス活性および
免疫調節活性を有する非免疫原性インターフエロンの製
造方法を開発することにある。
試験に用いられたプレパレーシヨンは第一にそのアミ
ノ酸配列に、わずかな変動による差がある。
臨床試験に用いられた蛋白質の一次構造における構造
的な差異のほかに、遺伝子工学によつて製造されたα−
インターフエロンは常に、インターフエロンのモノマ
ー、短縮された分子、還元されたインターフエロン、オ
リゴマー型等の混合物である(たとえばEPA108,585、11
0,302および118,808参照)。これらの型の中にはin vit
roで同じ活性を示すものもあるが、活性が低下する場合
があり、また免疫原性をもつ可能性も考えられる(EPA1
08,585および110,302参照)。
これらの特許出願には、これらの型のインターフエロ
ンを分離する方法が記載されている。
EPA108,585には、インターフエロンプローブを28〜40
℃、pH3〜5においてある時間インキユベートして“移
動の遅いモノマー”とオリゴマーを分離する方法が述べ
られている。
EPA110,302には、レドツクス系での還元によつてオリ
ゴマーからモノマーを生成させる方法が述べられてい
る。
最後に、EPA118,808には、組換えα−インターフエロ
ンを、金属キレート樹脂を用いてオリゴマー型から精製
する方法が記載されている。
これらの方法で得られたインターフエロンは、モノマ
ーインターフエロンをほとんど定量的に含有するものと
思われるが、免疫原性の試験は行なわれていない。
発明者らの詳細な分析的検討によれば、組換え法で製
造されたα−インターフエロンは異なる型のインターフ
エロンの混合物であり、各型の濃度は様々に変動するこ
とが明らかにされている。
これらは、インターフエロンのオリゴマー、テトラマ
ー、トリマーおよびダイマー、メチオニンインターフエ
ロン、インターフエロンの還元型およびフラグメント
と、驚くべきことにインターフエロンの様々なモノマー
型を包含している。
オリゴマーは分子量70,000以上のα−インターフエロ
ンであり、還元型α−インターフエロンは遊離のSH基を
もつ蛋白質であり、メチオニンインターフエロンはN末
端にメチオニンが付加されているα−インターフエロン
(α−インターフエロンの微生物学的製造方法によつて
生じる)である。
分析の結果、様々なモノマー型は、α−インターフエ
ロンの別個のS−S異性体であることが明らかにされて
いる。
これらの異性体を言葉の上で区別するために、もつと
も多く存在するα−インターフエロンモノマーの異性体
を以下、非天然モノマーと呼ぶことにする。もつとも多
く存在するα−インターフエロンは天然モノマーインタ
ーフエロンと呼ぶ。しかしながら、非天然モノマーの語
はそれが天然材料に存在する可能性を否定するものでは
ない。
たとえば、αインターフエロンを製造するための大
腸菌発酵混合物中には、7種の異なるインターフエロン
成分が検出できた(K1〜K7)。
分析の結果、これらはオリゴマー、ダイマーおよびト
リマー、メチオニンインターフエロン、還元型インター
フエロン、ならびに位置1と98および29と138のアミノ
酸の間にジスルフイド橋を有する天然モノマーインター
フエロンのS−S異性体であることが明らかにされた
[ウエツツエル(Wetzel)ほか:ジヤーナル・オブ・イ
ンターフエロン・リサーチ(J.Interferon Res.)、第
1巻、第3号、381〜391(1981)参照]。
前述のように、rec.α−インターフエロンの免疫原性
の理由については不明である。しかしならが、生体自身
のインターフエロンと異なるすべての型のα−インター
フエロンが免疫原性活性を有することも自明である。こ
れらの型には短縮インターフエロン、ダイマーおよびオ
リゴマー、ならびにジスルフイド橋結合が異なる非天然
モノマーも包含させる。
免疫原性の原因がまだ明らかでない限り、これらの型
の生成を何らかの作用で促進する可能性が考えられる条
件をrec.α−インターフエロンの製造過程に用いるべき
ではない。これはインターフエロンの精製さえも、本来
の性質を危険にさらすことのない可能な限り緩和な条件
で実施すべきことを意味する。高温や還元剤等もこれら
の条件の中に包含される。
精製の全工程で、たとえば金属キレート樹脂や類似の
問題をもつ試薬の使用の結果生じるような、外因性物質
の導入が起こらないことを確実にする努力が必要であ
る。
本発明は主たる特許請求の範囲に示したような特徴を
有する組換えα−インターフエロンの製造方法に関す
る。この方法は、別の種からのインターフエロンたとえ
ばヒトまたは動物α−インターフエロンの製造および精
製に適している。製造に用いる宿主生物は原核生物また
は真核生物、たとえば大腸菌またはビール酵母菌、好ま
しくは大腸菌である。各種宿主生物の培養条件について
は、本技術分野の熟練者にはよく知られているとおりで
ある。
驚くべきことに、生育時間はα−インターフエロンの
収率に影響するのみでなく、インターフエロン混合物の
組成をきめる決定的な因子であることが発見された。す
なわち、大腸菌を用いた場合、インターフエロン混合物
の組成は、生育時間に応じてメチオニンインターフエロ
ン量が変化する。
したがって、宿主生物によつて産生されるα−インタ
ーフエロン誘導体の生成を、最善の生育時間の指標とし
て短時間間隔でチエツクすることは有利である。すなわ
ち、適当な時点で、たとえばメチオニンインターフエロ
ンの生成が20%以下、好ましくは5%以下、さらに好ま
しくは1%以下の時点で産生を中断することによつて、
本発明の以後の精製工程に理想的な前提条件をもつ純粋
なインターフエロンが得られる。
この方法は酸安定性のα−インターフエロンの製造に
とくに適している。たとえば細胞をホモゲナイザーによ
りpH2で破壊するDE34 32 196.9の方法が使用できる。
双頭クロマトグラフィーを用いることにより、すなわ
ち、異なる吸着剤と適当な洗浄および溶出溶液を用いた
継続的クロマトグラフイー段階によつて、驚くべきこと
に、大部分の不純物は除去できることも明らかにされ
た。セルロース予備カラムに直接アフイニテイーカラム
を結合させた組合せを用いるのが好ましい。DE−52セル
ロースと、モノクロナール抗インターフエロンIgG−抗
体を、たとえばDE−OS 33 06 060に記載されているE
B1拮体をセフエロースのような担体に結合させて用いる
のが好ましい。
トリス/食塩緩衝液pH5が洗浄液として適しているこ
とが明らかにされているが、インターフエロンと抗体の
結合に影響を与えないが夾雑物は洗い流し、また抗体カ
ラムの性質に悪影響を与える成分は予備カラムに残すよ
うな任意の洗浄液が使用できる。
インターフエロンに適当な溶出液は、たとえば、25%
エチレングリコール中0.1Mクエン酸であるが、類似の性
質をもつ他の溶出液もまた適当である。一般的には、溶
出液は精製すべき特定のα−インターフエロンに応じて
それに適合するように選択する必要がある。
“双頭溶出液”中の不純物の一部は、驚くべきこと
に、pH値を好ましくは4.0〜4.8、さらに好ましくは4.5
に緩衝することによつて除去し得た。pH値は、沈殿中の
モノマーα−インターフエロンが可能な限り少なくなる
ように選択されねばならない。
インターフエロンの最終的な精製は、陽イオン交換樹
脂、好ましくはMONO−S、HR10/10型陽イオン交換樹脂
を用いたクロマトグラフイーによつて行われた。高度に
精製されたα−インターフエロンの溶出には、pHを一定
にして濃度を変動させる(濃度勾配)たとえば酢酸アン
モニウム緩衝液のような揮発性緩衝液の平坦段階勾配が
使用された。濃度を一定にしてpHを変動させる(pH勾
配)も同様に使用可能である。重要な点は、溶出液によ
つて、インターフエロン夾雑物、産生される主たるモノ
マーのとくにS−S異性体が除去可能なことである。pH
範囲4.0〜5.0、好ましくはpH4.5で、酢酸アンモニウム
の直線濃度勾配が0.1〜1.0M、好ましくは0.1〜0.5Mにな
るように調製した緩衝液がとくにこの目的に適してい
る。しかもこの緩衝液は凍結乾燥によつて除去できるの
で、高純度に精製されたα−インターフエロンをはじめ
て、緩衝塩や沈殿剤を含まない固体として得ることがで
きる。
本発明の方法は、異なる種のα−インターフエロン
で、相当する種に投与した場合に抗体の産生を刺激しな
いα−インターフエロンを製造する場合にとくに適して
いる。
本発明の方法は、インターフエロンの還元型やフラグ
メントを含まず、オリゴマー含量0.2%未満、ダイマー
/トリマー/テトラマー含量2%未満、メチオニンイン
ターフエロン含量5%未満、天然モノマーα−インター
フエロンからなるモノマー含量90%以上の均一、高純度
で、固体の、免疫原性のない、組換えα−インターフエ
ロンの製造にとくに有利であることが明らかにされてい
る。
本発明の方法は、アミノ酸配列: を有し、天然モノマーα−インターフエロンの場合は位
置1と98および29と138のシステイン間にジスルフイド
結合を含むヒトα−インターフエロンをコードする遺伝
子を含有する宿主生物で上記α−インターフエロンを製
造する場合に、とくに有利に使用できる。
本発明はまた、本発明の方法によつて製造できる、組
換えα−インターフエロン、好ましくはメチオニンイン
ターフエロン含量20%未満、好ましくは5%未満、とく
に好ましくは1%未満の組換えα−インターフエロンも
包含する。
宿主生物および発酵条件の選択により、組換え法によ
つて製造されるα−インターフエロンは、メチオニンイ
ンターフエロンのほかに、ダイマー、トリマー、テトラ
マーおよびオリゴマー、還元型およびフラグメント、な
らびに最も多く存在するモノマーα−インターフエロン
のS−S異性体を含有し、その含量は様々に変動する。
これらの夾雑物は、本発明の方法を用いることによつ
て、はじめて含量が抑えられまた排除することが可能に
なつた。
したがつて、本発明は、メチオニンインターフエロン
含量20%未満、好ましくは5%未満、さらに好ましくは
1%未満で、α−インターフエロンの還元型やフラグメ
ントを含まず、オリゴマー含量0.2%未満でダイマー/
トリマー/テトラマー含量2%未満、好ましくはオリゴ
マー、テトラマー、トリマーもしくはダイマーを含ま
ず、天然モノマー含量90%以上で好ましくは天然モノマ
ーα−インターフエロンのS−S異性体を含まない、均
一、純粋な組換えα−インターフエロンを提供する。
本発明はまた、特定の種に投与したときに抗体産生を
刺激しない様々な種のα−インターフエロン、また固体
インターフエロンを提供するものである。
上述の性質を有する組換えヒトα−インターフエロ
ン、とくに次のアミノ酸配列: を有する組換えヒトα−インターフエロンが好ましい。
アミノ酸配列: に相当し、メチオニンインターフエロン含量5%未満の
純粋な均一型で存在し、インターフエロンの還元型及び
フラグメントを含まず、オリゴマー含量0.2%未満、ダ
イマー/トリマー/テトラマー含量2%未満、モノマー
含量の95%以上がジスルフイド橋を位置1と98および29
と138に有する天然モノマーα−インターフエロンであ
る、組換え、非免疫原性、固体、ヒトα−インターフエ
ロンがとくに好ましい。
本発明の方法は、きわめて緩和な条件下に、不純物お
よびインターフエロン夾雑物を除去することを可能にし
た。本発明について、以下に、アミノ酸配列 を有するα2Argインターフエロンを例に用いてさらに詳
細に説明するが、他のα−インターフエロンも、本発明
の方法を用い、必要に応じて自明なわずかな改変を加え
て製造、精製できることは当然である。
酸で沈殿させ、強冷凍結した生物体を1%酢酸中で撹
拌して解凍した。この操作および以後のすべての操作は
約5℃で実施した。
詳細は特許出願DE 34 32 196.9に記載されている
ように、細菌の細胞をホモゲナイザーにより破壊し、沈
殿補剤たとえばポリエチレンアミンPEI−600を0.1〜0.2
5%の濃度範囲で添加し、pHをNaOHを用いて7.5〜10.0に
調整し、懸濁液を数時間撹拌することにより、細胞から
蛋白質を抽出した。ついでpHを7.5に調整し、粗抽出液
を緩和な条件下に澄明化し、サンプルを採取して蛋白質
の定量およびインターフエロン試験を実施した。
インターフエロンのようなポリペプチドは機械的剪断
力によつて損傷を受けやすいことが知られている[プロ
シーデイング・オブ・ソサイアテイ・オブ・エクスペリ
メンタル・バイオロジー・アンド・メデイシン(Proc.S
oc.Exp.Biol.Med.)、146、249〜253(1974)]にもか
かわらず、驚くべきことに、これらのpH条件下のこの方
法を用いることにより、粗インターフエロンを高収率で
得ることができた。
別の発酵バツチについて調べた結果、混合物の組成は
発酵条件の函数として変動することが明らかにされた。
とくに、成分1、すなわち除去がきわめて難しい成分
であるメチオニンα−インターフエロンの割合は発酵時
間によつて変動し、メチオニンα−インターフエロンは
発酵8〜9時間後にはわずかしか生成しなかつた。
したがつて、発酵を適当な時点で中止することによ
り、メチオニンインターフエロンを含まないインターフ
エロンプレパレーシヨンを得ることが可能であつた。
澄明化した粗溶液に固体硫酸アンモニウムを65%飽和
まで加えた。硫酸アンモニウムが完全に溶解したのち、
混合物を一定保冷し、生成した沈殿を分離し、使用時ま
で−20℃に保存した。
インターフエロン試験のためのサンプルを澄明な上清
から再び採取し、インターフエロンの沈殿をモニタリン
グした。上清に5%以上のインターフエロンが残つてい
てはいけない。
硫酸アンモニウムペレツトを0.01M NaClに溶解し、N
aOHでpH7.5に調整し、この溶液を2時間撹拌した。不溶
の分画を除去し、場合によつては0.01M NaClでもう1
回抽出した。
澄明な溶液を合し、滅菌、ハイロジエンフリーの透析
カートリツジを用いて0.01M NaClで透析した。インタ
ーフエロン溶液の浸透圧は2〜3回実行後に約390〜430
mOsmol/になる。澄明な溶液からインターフエロン試
験用のサンプルを採取した。
以後の精製には、双頭クロマトグラフイー、すなわち
セルロース予備カラムと次の高度に特異的なモノクロナ
ール抗体を用いたアフイニテイークロマトグラフイーと
の組合せを用いた。予備カラム、イオン交換樹脂カラム
は難溶性サンプル成分を抗体カラムに入れないように用
いられた。予備カラムは、DE−52セルロース[ウオツト
マン(Whatman)社]をトリス/食塩緩衝液pH7.5と完全
に撹拌し、クロマトグラフイーカラムに充填して調製す
る。吸着剤はその緩衝液で、溶出液のpHおよび浸透圧が
変動しなくなるまで洗浄した。予備カラムの場合、生物
体1gに対して0.025Mトリス/塩酸+0.2M NaCl中DE−52
セルロース0.5〜1.0g用い、各精製ごとに新たに調製し
た。
抗体カラムには、マウス腹水から得られた精製モノク
ロナール抗インターフエロン−IgGを担体としてのBrCN
活性化セフアロース4B[フアルマシア(Pharmacia)
社]に結合させて用いた。完成したカラム材料は、ナト
リウムアジドを加えたリン酸緩衝食塩溶液(PBS)中に
とり、冷蔵庫に保存した。最初の使用時または長期間保
存したのちには、使用前に抗体を25%エチレングリコー
ル中0.1Mクエン酸で洗浄して、可溶性成分を除去し、つ
いで中性になるまでPBSで洗浄した。抗体カラムでは生
物体1gに対してカラム容量0.2〜1.0mlを要し、このカラ
ムは数回使用できた。透析インターフエロン溶液をまず
ポンプで両カラム(予備カラムおよび抗体カラム)に通
し、溶出液の280nmにおける吸収を測定してモニタリン
グを行つた。インターフエロン溶液の適用後、トリス/
食塩緩衝液pH7.5で、溶出液中の蛋白含量が1/20のプラ
トーな値に低下するまで洗浄した。インターフエロンが
抗体カラムに結合したことを調べるため、溶出液のイン
ターフエロン含量を試験した。抗体カラムを予備カラム
から分離し、溶出液中に蛋白質が検出できなくなるま
で、トリス/食塩緩衝液pH7.5で抗体カラムを洗浄し
た。
抗体に結合したインターフエロンの溶出は25%エチレ
ングリコール中0.1Mクエン酸を用いて行い、溶出液の28
0nmにおける吸収をモニタリングした。インターフエロ
ンを含む蛋白質ピークを集めた。インターフエロンのプ
ールは最終的な精製まで−20℃に保存した。インターフ
エロン試験、蛋白質の定量および逆相HPLC分析により、
この精製後に60〜90%の純度のIFN−αが得られている
ことがわかつた。このインターフエロンのプールは、オ
リゴマー型のほかに、SH基が遊離の還元型、ダイマー、
トリマー、テトラマーおよび非天然モノマーを含有し
た。これらの成分はすべて生物学的にまた免疫学的にIF
Nとしての特徴を有する。これらの成分の一部は、驚く
べきことに、pH4.5(アンモニア)で沈殿させて除去す
ることができた。硫黄橋が還元されている成分、すなわ
ち遊離SH基をもつ成分の分画(成分5および6)が、こ
の方法でとくに低下した。沈殿の分析によると、モノマ
ーインターフエロンの沈殿はごくわずかである。
最終的精製はフアマシア社製FPLC装置を用いMONO−S
カラム、HR10/10型(陽イオン交換樹脂で実施した。こ
の装置には60mgまでの蛋白質を負荷できた。このカラム
材料は、例外的な分離活性をもつ高速イオン交換樹脂か
ら構成されていて、比較的大量の蛋白質を精製するにも
かかわらず、最終的精製には数時間を要するにすぎずな
い。緩衝液は滅菌ろ過したのちに使用し、この操作は室
温で実施できた。
沈殿後に得られた澄明な上清をカラムに適用した。FP
LC分離に使用する緩衝液はとくに重要であつた。それは
インターフエロン成分が明瞭に識別できるようにインタ
ーフエロンを溶出可能であると同時に、完全に除去でき
るものでなければならない。酢酸アンモニウムは一連の
勾配で用いるとインターフエロンを溶出し、上記の性質
を備えている。インターフエロンは小さな肩をもつ鋭い
ピークとして溶出した。型の分画(K3)および続いて溶
出する分画(K5〜K7)は純粋なインターフエロンの主ピ
ークから分離した。純粋なインターフエロンのピークを
集め、その一部をとり、HPLC分析、SDSゲル電気泳動、
蛋白質の定量、インターフエロン試験およびエンドトキ
シンの定量に付した。
このクロマトグラフイーにより、事実上すべての成分
が主ピークから分離されて均一なインターフエロンが得
られ、ゲル浸透HPLCでのモノマー含量は99%以上の値を
示した。逆相HPLCでも約1%の非天然モノが認められた
にすぎず、クロマト泳動での非天然モノマーの割合は2.
5%であつた。
MONO−Sカラムは再使用前に0.5M NaCl+0.1Mリン酸
Na、pH8.0で洗浄して不純物を除去した。保存は25%エ
タノール中で行つた。
揮発性緩衝液は凍結乾燥で完全で除去された。このた
めには、IFNプールをオートクレーブ滅菌凍結アンプル
(容量8ml)に2mlを越えないように移した。この量は1
アンプル中純粋なインターフエロン1〜約mgに相当す
る。次に、アンプルを予め洗浄し、オートクレープ滅菌
した凍結用の栓で密閉し、少なくとも−20℃に冷却し
た。凍結乾燥は1torr以下の真空下−10℃で実施した。
緩衝液を除去したのち、温度を25℃に上昇させ、凍結乾
燥を少なくとも1時間継続した。真空を止め、栓を直ち
に押し込んだ。アルミニウム環でシールしたのち、アン
プルは冷蔵庫に−20℃で保存した。
以上述べたように、発酵における注意深い指導(比較
的早期の収穫)と本発明の方法により、はじめて、イン
ターフエロン含量の点で純度が98%以上であるのみなら
ず、各種インターフエロン成分についての均一性の点で
も天然モノマーインターフエロン含量95%以上のα−イ
ンターフエロンの製造が可能になつた。
高い純度と均一性はまた、インターフエロンを塩や緩
衝剤成分を含まない固体として得ることもはじめて可能
にした。したがつて、インターフエロンを何カ月も安定
剤なしで保存することもはじめて可能にした。これは、
従来アルブミンによつて常に安定化されたインターフエ
ロンに比べて、保存、輸送または医薬製剤の開発に、き
わめて重要な利点である。4℃に11カ月間保存したのち
も、含量の低下はまつたく認められなかつた。
EPA83 734に記載されている結晶性ヒト白血球インタ
ーフエロンは沈殿剤としてのポリエチレングリコールの
結晶とインターフエロンからなり、表示から誤解するよ
うな純粋な、均一な、結晶性のインターフエロンではな
い。
本発明の方法で製造されたα−インターフエロンは、
すでに公知のように、ヒト血清アルブミンを加えて溶解
し、無菌になるまでろ過し、特定の応用に応じて適当な
濃度とし、無菌状態でバイアルに充填された。
臨床試験により、本発明によつて製造されたα−イン
ターフエロンは非免疫原性で、きわめて耐容性に優れて
いることが明らかにされた。
1985年1月までに、計75名、腫瘍の患者58例、ウイル
ス疾患患者17例が非免疫原性α−インターフエロンで治
療されている。
治療期間中の通じて抗体が刺激された患者は1例もな
い。治療期間は15週またはそれ以上で、一部の例につい
ては35週までの治療が行われている。
本発明の方法により、天然モノマーインターフエロン
という意味で均一な、塩および緩衝剤成分を含まない、
非免疫原性の、高度に純粋なα−インターフエロンの
製造がはじめて可能になつたのである。
公知方法でのアミノ酸配列解析によれば、以下のアミ
ノ酸配列: を有することが明らかにされた。
本発明はとくに、以下の各項を包含する。
すなわち、組換えα−インターフエロンの製造方法に
おいて、インターフエロン遺伝子を含有する宿主生物を
慣用条件で培養し、通常の生育期間後に細胞を殺滅、収
穫し、発現インターフエロンを常法で取り出し、細胞を
わずかにアルカリ性のメジウム中で除去し、インターフ
エロンを濃縮して双頭クロマトグラフイーによる予備精
製に付し、溶出液のpHを4.0〜4.8に調製して不純物を除
き、インターフエロンを最終的に、陽イオン交換樹脂上
溶出液として揮発性緩衝液を用いたクロマトグラフイー
に付して精製し、ついで凍結乾燥することを特徴とする
製造方法、 宿主生物は大腸菌であることを特徴とする製造方法、 細胞はメチオニンインターフエロンの生成が20%未
満、好ましくは5%未満、さらに好ましくは1%未満の
時点で殺滅することを特徴とする製造方法、 細胞はpH2においてホモゲナイザーで破壊し、インタ
ーフエロンを取り出すことを特徴とする製造方法、 双頭クロマトグラフイーは予備セルロースカラムとア
フイニテイークロマトグラフイーからなり、精製すべき
物質を両カラムを通して適当な洗浄溶液で洗浄し、つい
でα−インターフエロンをアフイニテイーカラムから適
当な溶出剤で溶出することを特徴とする製造方法、 予備カラムにはDE−52セルロースを充填し、アフイニ
テイーカラムには担体に結合させたモノクロナール抗−
インターフエロンIgG抗体を充填し、精製すべき物質は
両カラムを通してトリス−食塩緩衝液pH7.5で洗浄し、
ついでα−インターフエロンをアフイニテイーカラムか
ら25%エチレングリコール中0.1Mクエン酸で溶出するこ
とを特徴とする製造方法、 モノクロナール抗体EB1を用いることを特徴とする製
造方法、 双頭クロマトグラフイーからの溶出液のpHを4.5に調
製して不純物を除去することを特徴とする製造方法、 最終的な精製にはMONO−S、HR10/10型陽イオン交換
樹脂を用いることを特徴とする製造方法、 0.1〜1.0M好ましくは0.1〜0.5M酢酸アンモニウム緩衝
液pH4.0〜5.0好ましくは4.5から調製した直線濃度勾配
で溶出することを特徴とする製造方法、 固体α−インターフエロンを製造することを特徴とす
る製造方法、 メチオニンインターフエロン含量5%未満、インター
フエロンの還元型およびフラグメントを含まず、オリゴ
マー含量0.2%未満、ダイマー/トリマー/テトラマー
含量%2未満で、モノマー含量の90%以上は天然モノマ
ーインターフエロンである均一な、純粋を組換えインタ
ーフエロンの製造方法、 アミノ酸配列: を有するヒトα−インターフエロンをコードする遺伝子
を含有する宿主生物を用いることを特徴とする製造方法 以上述べたいずれかの方法による、アミノ酸配列: を有し、メチオニンインターフエロン含量5%未満、α
−インターフエロンの還元型およびフラグメントを含ま
ず、オリゴマー含量0.2%未満、ダイマー/トリマー/
テトラマー含量%2未満で、天然モノマーα−インター
フエロンであつて位置1と98および29と138のシステイ
ンの間にジスルフイド橋をもつ、均一な、純粋な組換え
ヒトα−インターフエロンの製造方法を提供する。
また、本発明はさらに、本発明の方法によつて製造さ
れたインターフエロンを包含する。
すなわち、メチオニンインターフエンロン含量20%未
満、好ましくは5%未満、さらに好ましくは1%未満の
均一な、純粋な形に得られるα−インターフエロン α−インターフエロンの還元型およびフラグメントを
含まず、オリゴマー含量0.2%未満、ダイマー/トリマ
ー/テトラマー含量%2未満で均一、純粋な形のα−イ
ンターフエロン オリゴマーおよびダイマー/トリマー/テトラマーを
含まないα−インターフエロン モノマー含量の90%以上が天然モノマーα−インター
フエロンであるα−インターフエロン 非天然モノマーインターフエロンを含まないα−イン
ターフエロン 抗体を刺激しないことを特徴とするα−インターフエ
ロン、 固体として得られることを特徴とするα−インターフ
エロン、 本発明によるヒトα−インターフエロン、 アミノ酸配列: を有することを特徴とするα−インターフエロン、 アミノ酸配列: に相当に、メチオニンインターフエロン含量5%未満、
オリゴマー含量0.2%未満、ダイマー/トリマー/テト
ラマー含量%2未満、α−インターフエロンの還元型お
よびフラグメントを含まず、モノマー含量の90%以上は
位置1と98、29と138のシステインの間にジスルフイド
橋をもつ天然モノマーα−インターフエロンであり、均
一な、純粋な形の組換えヒトα−インターフエロンを提
供する。
さらに本発明は、本発明によるα−インターフエロン
の、ウイルス疾患および腫瘍の治療への使用、 本発明のα−インターフエロンと1種もしくは2種以
上の不活性医薬用賦形剤および/または担体を含有する
ことを特徴とする治療用医薬組成物を包含する。
次に本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明す
るが、これは本発明を例示するものであつて、いかなる
意味においても本発明を限定するものではない 発酵混合物に関しては、とくに、本発明の方法、制限
なく広い範囲内で使用できる。すなわち、機械的分解後
に匹敵するIFNの生成を与える他の宿主生物の生物体、
またEBI−1モノクロナール抗体と同様に特異的に反応
するα−インターフエロンたとえばIFN−αの使用も
可能である。インターフエロンαとのホモロジーが低い
他のインターフエロンも、相当する特異性の高いモノク
ロナール抗体を使用すれば本発明の方法によつて精製で
きる。
例1(大腸菌混合物:IFN−α2Arg;28℃) a) −20℃に保存していた酸沈殿生物体251gを1%酢
酸2500mlに取り、氷浴中で0.5時間撹拌し、ウルトラツ
ラツクス(Ultraturax)45/6型を用いて1分間、2回ホ
モゲナイズした。ポリミン(polymin)Pを最終濃度が
0.25%になるように加え、5N NaOHを用いてpHを10.0に
調製し、混合物を2時間氷浴上で混合し、最後に5N HC
lを用いてpHを7.50に調整した。
クライスト・クリオフユージ(Christ Cryofuge)6
−6S中、3000rpmで1時間遠心分離すると、 蛋白質含量5330mgの澄明な粗抽出液が生成する。比活性
は3.21×106I.U./mg蛋白質と計算できる。
b) 硫酸アンモニウムを65%飽和に達するまで加えた
(430g/抽出液)。混合物を一夜4〜8℃に保存し、
生成した沈殿をベツクマン(Beckman)J2−21高速遠心
分離機ローターJA10により、4℃、10,000rpmで1時間
遠心分離した。澄明な上清3,120mlは粗抽出液中に含ま
れていたインターフエロンの0.7%(120×106I.U.)を
含有した。
ペレツトを0.01M NaClに取り、4〜8℃で2時間撹
拌した。5N NaOHを用いてpHを7.50に調整し、この溶液
を上述したと同様にして遠心分離して澄明化した。澄明
な溶液を透析カートリツジ[ネフロス・アレグロ(Neph
ross Allegro,オルガノン・テクニカ(Organon Technik
a)社]を用い390mOsmol/とし、0.01M NaClで透析し
た。インターフエロン含量は13.3×109I.U. であつた。
c) 透析液をついでクロマトグラフイーに付した(双
頭クロマトグラフイー)。予備カラムにはトリス/食塩
緩衝液pH7.5(0.025Mトリス/塩酸+0.2M NaCl)中DE5
2−セルロース末[ウオツトマン(Whatman社製)125gを
用いた。これは生物体1gに対してカラム材料0.5gに相当
する。アフイニテイーカラムにはBrCN活性化セフアロー
ス4B[フアルマシア(Pharmacia)社]に結合させたモ
ノクロナール抗−インターフエロンIgG(EBI1)を用い
た。最終カラム材料はリン酸緩衝食塩溶液(PBS)中ナ
トリウムアジドとともに4〜8℃で保存した。使用前に
抗体カラムを25%エチレングリコール中0.1Mクエン酸で
洗浄し、ついで中性になるまでPBSで洗つた。抗体カラ
ムでは生物体1gに0.2〜1.0mlのカラム容量を要した。透
析インターフエロン溶液をまずポンプで両カラム(予備
カラムおよび抗体カラム)に通し、溶出液を280nmの吸
収の測定によりモニタリングした。インターフエロン溶
液適用後、トリス/食塩緩衝液pH7.5で、溶出液中の蛋
白質量が1/20のプラトー値に低下するまで溶出した。つ
いで抗体カラムを予備カラムから分離し、それだけをト
リス/食塩緩衝液pH7.5で溶出液中に蛋白質が検出でき
なくなるまで洗浄した。
抗体に結合したインターフエロンの溶出は25%エチレ
ングリコール中0.1Mクエン酸を用いて行い、再び溶出液
を280nmの吸収によつてモニタリングした。インターフ
エロンを含む蛋白質ピークを集めた。
の溶出液16.8mlが得られた。総蛋白質量は54.4mgで、比
活性は226×106I.U./mg蛋白質と計算される。
d) さらに精製するため、溶出液のpHをアンモニアで
4.5に調整し、生成した沈殿を除去した。澄明な上清(1
8.3ml)は、蛋白質46.3mgを含有し、粗蛋白質に基づく
インターフエロン含量は11.8×109I.U.であつた。これ
は収量69%に相当した(225×106I.U./mg蛋白質)。
e) 最終精製はフアルマシア(Pharmacia)製のEPLC
装置を用いMONO−Sカラム、HR10/10型(陽イオン交換
樹脂)で実施した。
沈殿後に得られた澄明な上清を、予め0.1M酢酸アンモ
ニウム緩衝液pH4.5〜5.0で洗浄したカラムに適用し、つ
いでこのカラムを280nmの吸収がはじめの値に戻るまで
洗浄した。吸着したインターフエロンの溶出は、0.5M酢
酸アンモニウムpH4.5〜5.0を添加していく平坦塩勾配で
実施した。インターフエロンは鋭いピークとして溶出し
た。肩の分画(K3)および後れて溶出した分画(K5〜K
7)は、純粋なインターフエロンの主ピークから分離し
た。純粋なインターフエロンのピークを集め、その一部
をとつてHPLC解析、SDSゲル電気泳動、蛋白質定量、イ
ンターフエロン試験およびエンドトキシンの定量を行つ
た。型分画(9.1ml)に計4.1mgの蛋白質が含まれ、イン
ターフエロン含量は1.33×109I.U.(7.7%)、比活性は
324×106I.U./mg蛋白質であつた。
主プール9.8mlはきわめて純粋なインターフエロン5.1
8×109I.U.を含有し、総蛋白質量は16.1mg、比活性は32
2×106I.U./ml蛋白質であつた。
第1表に、この精製の各段階の追跡結果を、第2表に
この精製方法によつて得られたα−インターフエロンの
純度検定の結果を示す。
f;α) IFNプールを、オートクレープで滅菌した凍結
アンプル(容量8ml)に最高2mlまでのバツチで分取し
た。これは1アンプルあたり純粋なインターフエロン1
〜約8mgに相当する。ついでアンプルを、予め洗浄し、
オートクレーブで滅菌した凍結栓でシールし、少なくと
も−20℃に冷却した。凍結乾燥は1torr以下の真空下、
−10℃で行つた。緩衝液を除去したのち、温度を25℃に
上昇させ、少なくとも1時間真空乾燥を続けた。真空を
止め、直ちに栓をかたく押し込んだ。アルミニウムシー
ルを付したのち、アンプルは冷蔵庫内または−20℃にて
保存した。
β) 安定性を調べるために、4種の別の発酵混合物
を、例1aからf;αまで個別に、ただし同じ方法で精製し
たのち、凍結乾燥した。凍結乾燥混合物をIRMA希釈緩衝
液に溶解し、ヒトIFNα用NK2−IRMA[セルテク(Cellte
ch)社(英)を用いて分析した。
結果を第3表に示す。
凍結乾燥による力価の低下は認められなかつた。
凍結乾燥物質を約4℃(冷蔵庫)に11カ月間保存した
のち、0.1M酢酸アンモニウムに溶解し、純度(ゲル浸透
HPLC)および含量(NK2−IRMA試験)を調べた。
結果を第4表に示す。
例2 インターフエロン成分の組成に及ぼす発酵時間の影響
を試験するために、発酵混合物(大腸菌HB101;28℃)か
ら、8、9、10または11時間後にサンプルを採取し、常
法でpH2の酸性にして沈殿させ、本発明の方法を用いて
精製し、分析した。第5表は、サンプル中のK1、K2およ
びK3含量を示している(K1:Met−IFN、K2:天然IFN、K3:
非天然IFN)。値はクロマト泳動によつて求めた。
例3 EBI1抗体のCNBr活性化セファロース4Bへの結合(DE−OS
33 06 060参照) EBI−1抗体をまず0.5M NaCl/0.2M NaHCO3、pH8.4
に溶解し(できる限り少量の緩衝液)、この緩衝液で、
外液に硫酸イオンが検出されなくなるまで(塩化バリウ
ム使用)透析した。アンモニウムイオンは担体への結合
を妨害するので、硫酸アンモニウムを注意深く除去する
ことが必須である。ついで蛋白質濃度を5mg/ml緩衝液に
調整した。結合には担体としてCNBr活性化セフアロース
4B[フアルマシア(Pharmacia)]を用いた。まず、製
造業者の指示(同封されたリーフレツト)に従つて予備
的洗浄を行つた。EBI−1抗体25mgあたり活性化セフア
ロース1gを使用した。結合は、上記緩衝液中、pH8.4、
室温で2時間実施した。ついでEBI−1セフアロースを
吸引濾過し、指示リーフレツトに従つて洗浄した。使用
したEBI−1抗体の5%以上がろ液中に残つてはならな
い。完成したEBI−1セフアロースはPBS/アジド中、冷
却下に保存した。
PBS/アジド:PBS:7.30g塩化ナトリウムp.A.(メルク640
4)、3.00gNa2HPO4×2H2O p.A.(メルク6580)、1.15g
NaH2PO4×H2O p.A.(メルク6346)を溶解し、全量1,
000mlとした。pH7.0、アジド:きわめて純粋なナトリウ
ムアジド(メルク6688)を1.0g/、PBSに加えた。完成
した溶液を滅菌ろ過し(孔径0.2ミクロン)、冷却保存
した。
インターフエロン抗体の検定(中和検定)材料 細胞:ヒト肺癌細胞“A−549"(ATCC CCL185) ウイルス:脳心筋炎ウイルス(EMC)、ATCC VR129 インターフエロン標準:HS−11(1アンプル“HS−11"は
凍結乾燥ヒトIFNrα−Aを水1.2mlに取り、12,000IU/ml
とする) 組織培養プレート:蓋付、平坦底部の96ウエル、径6.4m
m、組織培養処理[コーニング、ニユーヨーク(Cornin
g,New York)] メジウム: DMEM=ダルベツコ改良イーグルメジウム、グルタミン含
有、炭酸水素ナトリウム含有せず、flow cat.no.10−33
1−24(1F−017D) HEPES シグマNo.H−3375 TRICINE カルビオケミ(Calbiochem)No.33468、A級 FCS=胎仔ウシ血清(ベーリンガー・マンハイム) ヒト血清アルブミン=ベーリング・インステイチユート
(Behring Inst.)20%、輸液用 抗生物質=チアムリン水素フマール酸塩、バイオケミ
(Biochemie) Kundl/Tirol=オーストリア[サンド(Sandoz)] 生育メジウム=DMEM+10%FCS/56℃で30分間 不活性化 +13mM HEPES + 6mM TRICINE +1.6g/ NaHCO3 抗生物質 なし pH7.2〜7.4 検定メジウム=生育メジウムと同じであるがFCSは5%
でなく10%とし、チアムリン5μ/mlを添加 希釈メジウム=生育メジウムと同じであるが、血清を含
まず、チアムリン5μg/ml添加 ウイルスメジウム=生育メジウムと同じであるが、血清
を含まず、チアムリン5μg/mlヒト血清アルブミン3.5m
g/ml添加 メチルバイオレツト保存溶液: メチルバイオレツト(メルク1402) 6g エタノール 100ml 約50℃で溶解、ろ過 メチルバイオレツト使用液 保存溶液 50ml 水(中性) 950ml 細胞は永久細胞系として処理した。細胞をトリプシニ
ゼーシヨンにより増殖させ、生育メジウムで希釈した。
検定には、細胞を血球計数器で数え、1ウエル1mlあた
り細胞4〜5×104個の接種溶液を得るために検定メジ
ウムに懸濁し、皿上に分布させた。接種は、37℃、CO2
含量5%、相対湿度80%の大気下に行つた。通常8〜24
時間で単層が完成した。この時点で、インターフエロン
と血清希釈液を別個の試験管に調製した。
対照皿ではHS−11希釈1:1,000、1:2,000から1:32,000
までを37℃で1時間インキユベートした。
試験皿では血清サンプルを、HS−11を各管の最終濃度
が10IU HS−11/mlになる十分な量含有する希釈メジウ
ムにより1:2、1:4、1:8から1:64まで順次希釈し、つい
で37℃で1時間インキユベートした。
皿を傾瀉して各ウエルを希釈メジウム100ml(シリー
ズ2、3、10および11)または希釈100μ(シリーズ
4〜9)を充填した。皿を37℃で4時間インキユベート
した。ついで皿を各ウエルあたり100μのウイルスメ
ジウム(ウイルスは含まない)および50μのウイルス
稀釈液(シリーズ3、11、4〜9)で覆い、36時間以内
に約90%の細胞変性効果を達成させ、再びインキユベー
トした。24時間に、顕微鏡観察のために、細胞をメチル
バイオレツトで染色した。
結果は第12a〜12f図に示す。
方法 分析には以下の方法を用いた。
蛋白質の定量 バイオラツド蛋白質定量法:この方法は染料クーマシ
ー・ブリリアント・ブルーを用い、蛋白質/染料複合体
を595nmで測定した。標準にはウシ血清アルブミンを用
いた。
面積測定法:ゲル浸透HPLCで記録された214nmのピーク
面積を測定した。結果を、検量物質ウシ血清アルブミ
ン、オバルブミン、トリプシノーゲンおよびリゾチーム
からのフアクターを用いて変換した。この測定法は、と
くに双頭クロマトグラフイー精製段階、pH4.5沈殿およ
びMONO−S FPLC後のプレパレーシヨンに単独でまたは
併用して使用した。
インターフエロンの定量 セルテツク(Celltech、英)社から市販されているヒ
トα−インターフエロン用“NH2−IRMA"を用いた。標準
には、生物学的検定(WISH細胞および水疱性口内炎ウイ
ルスのプラーク低下試験)により国際標準69/19に調整
した実験用標準“HS−11"を用いた。
SDS−ゲル電気泳動 レムリ[Laemmli:ネイシヤー(Nature)、227、680
(1980)]の方法を用いた。蛋白質の染色にはクーマシ
ー・ブリリアント・ブルーを使用した。純度チエツクに
は20μgのインターフエロンを用いた。
クロマト泳動 ボドらの方法[Bodo & Adolf:セパレーシヨン・アン
ド・キヤラクタリゼーシヨン・オブ・ヒユーマン・アイ
エフエヌ−アルフア・サブタイプス・イン・ザ・バイオ
ロジー・オブ・ザ・インターフエロン・システム(Sepa
ration and characterization of Human IFN−α Sub−
Types in the Biology of the Interferon System)、1
13〜118頁、エルセビア(Elsevier)、デメイヤーほか
(E.DeMaeyer & H.Schelleckens)編]により、MONO−
Pクロマト泳動カラムHR5/20(フアルマシア(Pharmaci
a)]をpH範囲4〜7で用いた。流出速度が高めるため
に25%1,2−プロパンジオールに代えて25%アセトニト
リルを含む緩衝液を用いた。蛋白質濃度は280nmで記録
し、pHは自動的に記録した。分析するサンプルは、凍結
乾燥し、水に1g/mlになるように溶解し、ついで緩衝液
A(pH7.1)で5倍容に希釈した。各分析に、インター
フエロン0.2〜1.0mgを用いた。
ゲル浸透HPLC(高速液体クロマトグラフイー) 固定相:WATERS I−125;2×(300mm×7.8mm);粒子径
10μm 移動相: 0.5M Na2SO4 0.02M NaH2PO4、NaOHでpH7.0に調整 0.04%ツイーン20 25%プロピレングリコール 流速:0.5ml/分 検出:214nmにおける紫外部吸収 分子量検量: ウシ血清アルブミン M66,000 オバルブミン M45,000 トリプシノーゲン M24,000 リゾチーム M14,300 逆相HPLC(高速液体クロマトグラフイー) 固定相:Bakerbond WPC18;250mm×4.6mm;粒子径5μm;孔
径30nm 移動相: A:0.1%トリフルオロ酢酸/水、pH2.2 B:0.1%トリフルオロ酢酸/アセトニトリル 勾配プログラム: 0〜2分:45%B 2〜32分:45〜53%B 32〜40分:53%B 40〜50分:45%B 流速:1ml/分 検出:214nmにおける紫外部吸収
【図面の簡単な説明】
第1図は、双頭クロマトグラフイー後の酸性溶出液の逆
相HPLCのクロマトグラムである。K1〜K7が認められる。 第2図は、双頭クロマトグラフイー後の酸性溶出液のゲ
ル浸透HPLCのクロマトグラムである。 第3図は、pH4.5での沈殿後の逆相HPLCのクロマトグラ
ムである。成分K1、K2、K3およびK6が認められる。 第4図は、pH4.5での沈殿後のゲル浸透HPLCのクロマト
グラムである。 第5図は、0.1〜0.5M酢酸アンモニウム勾配による、pH
4.5でのMONO−S上FPLCのクロマトグラムである。 第6図はMONO−Sピークの肩分画の逆相HPLCにおけるク
ロマトグラムである。 第7図は、MONO−Sピークの肩分画のゲル浸透HPLCにお
けるクロマトグラムである。 第8図は、MONO−Sピークの主分画の逆相HPLCにおける
クロマトグラムである。 第9図は、MONO−Sピークの主分画の浸透ゲルHPLCにお
けるクロマトグラムである。 第10図は、MONO−Sピークの主分画のクロマト泳動にお
けるクロマトグラムである。 第11図は、双頭クロマトグラフイー後の酸性溶出液のゲ
ル電気泳動の写真である。K1〜K7成分は逆相HPLCによつ
て分離された。 第12a図〜第12f図は、抗IFN−α抗体試験の結果であ
る。試験方法は、中和検定法(10IU/ml IFNα/A−599/E
MC)である。患者総数75例、腫瘍患者58例、うち抗体刺
激をみない例58例、ウイルス感染症患者17例、うち抗体
刺激をみない者17例である。 第13図は、抗インターフエロン−α抗体定量法のダイア
グラムである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エドガー フアルクナー オーストリア国 ウイーン,ストロベル ガツセ 9 (72)発明者 シルビア ヨツタ リンドナー オーストリア国 ペルクトルトスドル フ,ゾセンストラーセ 6 (56)参考文献 特開 昭57−79897(JP,A) 特開 昭55−94320(JP,A) 特開 昭59−25689(JP,A) 特開 昭59−132892(JP,A) 欧州特許43980(EP,A)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インターフェロン遺伝子、好ましくはアミ
    ノ酸配列: を有するヒトα−インターフェロンをコードする遺伝子
    を含有する宿主生物、好ましくは大腸菌を慣用条件で培
    養し、通常の生育期間後、好ましくはメチオニンインタ
    ーフェロンの生成が20%未満、好ましくは5%未満、と
    くに好ましくは1%未満の時点で、細胞を殺滅、好まし
    くはpH2においてホモゲナイザー中で破壊して収穫し、
    発現インターフェロンを常法で取り出し、細胞残屑をわ
    ずかにアルカリ性のメジウム中で除去し、インターフェ
    ロンを濃縮して、異なる吸着剤を用いた2本のカラムを
    互に直接連結して、第1のカラムから出た溶出液が直接
    第2のカラムに入るようにしたクロマトグラフィー(以
    下、これを双頭クロマトグラフィーという。)による予
    備精製に付し、溶出液のpHを4.0〜4.8に調整して不純物
    を除去し、インターフェロンを最終的に陽イオン交換カ
    ラム上、好ましくはMONO−S、HR10/10型陽イオン交換
    樹脂と溶出液として揮発性緩衝液、望ましくは、0.1〜
    1.0M、好ましくは0.1〜0.5M酢酸アンモニウム緩衝液か
    ら調製した直線濃度勾配、pH4.0〜5.0好ましくはpH4.5
    を用いてクロマトグラフィーに付して精製し、ついで凍
    結乾燥することを特徴とする組換えα−インターフェロ
    ンの製造方法。
  2. 【請求項2】双頭クロマトグラフィーは、予備セルロー
    スカラム好ましくはDE−52セルロースとアフィニティー
    クロマトグラフィー好ましくは担体に結合させたモノク
    ロナール抗インターフェロンIgG抗体、さらに特定すれ
    ばモノクロナール抗体EBI1からなり、精製すべき物質
    は、両カラムを通して適当な洗浄液好ましくはトリス−
    NaCl緩衝液pH7.5で洗浄し、ついでα−インターフェロ
    ンをアフィニティーカラムから適当な溶出液好ましくは
    25%エチレングリコール中0.1Mクエン酸で溶出する特許
    請求の範囲第1項記載の製造方法。
  3. 【請求項3】双頭クロマトグラフィーからの溶出液はpH
    を4.5に調整して不純物を除去する特許請求の範囲第1
    項および第2項のいずれかに記載の製造方法。
  4. 【請求項4】メチオニンインターフェロン含量5%未満
    で、還元型やα−インターフェロンのフラグメントを含
    まず、オリゴマー含量0.2%未満、ダイマー/トリマー
    /テトラマー含量2%未満で、モノマー含量の90%以上
    が天然モノマーインターフェロンからなる、均一、純粋
    な組換えα−インターフェロンを製造する特許請求の範
    囲第1項から第3項までのいずれかに記載の製造方法。
  5. 【請求項5】メチオニンインターフェロン含量5%未満
    で、還元型やα−インターフェロンのフラグメントを含
    まず、オリゴマー含量0.2%未満、ダイマー/トリマー
    /テトラマー含量2%未満で、天然モノマーインターフ
    ェロンは位置1と98および29と138のシスティンの間に
    ジスルフィドを有し、アミノ酸配列: を有する、均一、純粋な組換えα−インターフェロンを
    製造する特許請求の範囲第1項から第4項までのいずれ
    かに記載の製造方法。
  6. 【請求項6】固体α−インターフェロンを製造する特許
    請求の範囲第1項から第5項までのいずれかに記載の製
    造方法。
  7. 【請求項7】非免疫原性α−インターフェロンを製造す
    る特許請求の範囲第1項から第6項までのいずれかに記
    載の製造方法。
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