JP2565410B2 - シリカ系フィラー - Google Patents

シリカ系フィラー

Info

Publication number
JP2565410B2
JP2565410B2 JP2055203A JP5520390A JP2565410B2 JP 2565410 B2 JP2565410 B2 JP 2565410B2 JP 2055203 A JP2055203 A JP 2055203A JP 5520390 A JP5520390 A JP 5520390A JP 2565410 B2 JP2565410 B2 JP 2565410B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
spherical silica
resin
filler
silica particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2055203A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03257009A (ja
Inventor
博之 河野
晃夫 風間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Tokuyama Corp
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=12992113&utm_source=***_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2565410(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Tokuyama Corp, Toyo Ink Mfg Co Ltd filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP2055203A priority Critical patent/JP2565410B2/ja
Publication of JPH03257009A publication Critical patent/JPH03257009A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2565410B2 publication Critical patent/JP2565410B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silicon Compounds (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、新規なシリカ系フィラーに関する。詳しく
は、樹脂中への高充填が可能で且つ該樹脂の機械的強度
を著しく向上させることが可能なシリカ系フィラーを提
供するものである。
(従来の技術) 近年、樹脂成形品の成形時における寸法安定性、樹脂
成形品の機械的強度の向上、樹脂成形品の熱膨張率の低
減等を目的として、樹脂中へのフィラーの高充填が検討
されつつある。
例えば、LSI、超LSI等の半導体回路を保護する目的で
使用されるエポキシ樹脂等の封止材においても、得られ
る半導体チップの信頼性の向上、及び歩留りの向上を目
的としてフィラーを高充填することが実施されている。
従来、かかる高充填用のフィラーとして、粒子形が球
状のシリカ粉体よりなるフィラーが提案されている。こ
の種の球状シリカ粉体の調製法としては、例えば、特開
昭57−95877号等に示されているように不定形のシリカ
粉体を融点以上の温度を有する火炎中に導入して各粒子
を球状化する方法(溶融法)、特開昭61−190556号等に
示されているように金属アルコキシドを水−アルコール
系溶媒中に分散させた状態で加水分解した後、乾燥、焼
成する方法(ゾル−ゲル法)、等がある。これらの球状
シリカ粉体は、その良好な流動性により、樹脂中への高
充填が容易である。
しかしながら、このように各粒子が球状化されたシリ
カ粉体よりなるフィラーは、樹脂に対して高充填するこ
とができるものの、得られる樹脂成形品の機械的強度
や、熱衝撃特性の低下を招くという問題を有する。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは、前記した従来技術の粒子形が球状のシ
リカ粉体よりなる樹脂用フィラーの有する問題点を解決
すべく研究を重ねた。その結果、特定の粒度範囲内にあ
り、且つ表面に特定の大きさの凹凸を形成した球状シリ
カ粒子を特定の割合で含有するシリカ粉体よりなるフィ
ラーが、従来の球状シリカ粉体よりなるフィラーと同等
の良好な流動性を示しながら、得られる樹脂成形体の機
械的強度、熱衝撃特性を著しく改善し得ることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) 本発明を概説すれば、本発明は、球状シリカ粒子から
なるシリカ系フィラーにおいて、 前記球状シリカ粒子が、 (i) 粒子径が実質的に1〜100μmであり、 (ii) 平均粒子径が5〜50μmであり、 (iii) 50重量%以上が、表面に深さ0.1〜1μmの凹
凸を100μm2当たり1個以上あるもので構成され、か
つ、 (iv) 比表面積が0.1〜3m2/gのもので構成されたもの
である、 ことを特徴とするシリカ系フィラーに関するものであ
る。
本発明において、シリカ粒子表面の凹凸の深さ、及び
該凹凸の個数は、スポット径1μmの非接触レーザー式
表面粗さ計を検出部とする表面形状解析装置により測定
した値である。上記の凹凸の深さは、粒子表面に一定方
向に連続して存在する所定の凹凸部の傾斜面における最
高部と最低部との高低差を測定した値である。また、凹
凸の個数は、所定の粒子の表面のスキャンして測定され
る前記凹凸の深さを有するものの個数である。
本発明において、球状とは、実質的に球状であること
を意味するものであり、完全な真球のみを意味するもの
ではない。一般に、真球度(長軸/短軸比)が0.6以
上、好ましくは、0.8以上の形状を有するものであれば
いずれでもよい。
本発明のフィラーは、粒子径が実質的に1〜100μm
の範囲であり、且つ平均粒子径が5〜50μmのシリカ粉
体によって構成されることが重要である。即ち、粒子径
が1μmより小さい粒子が存在する場合は、樹脂と混合
する際の粘度の上昇が著しく、樹脂中に均一に分散でき
ないばかりでなく、高充填も困難となる傾向があり、ま
た粒子径が100μmを越える粒子が存在する場合は、得
られる成形体表面の平滑性が低下するばかりでなく、該
粒子と樹脂との界面へ応力集中が起こり、成形体の曲げ
強度の低下を招く傾向がある。更に、平均粒子径が5μ
mより小さい場合には、シリカ粒子の粒度分布が小さい
粒径に偏りすぎ、また、平均粒子径が50μmより大きい
場合は、逆に、シリカ粒子の粒度分布が大きい粒径に偏
りすぎ、いずれの場合も樹脂中への充填率を上げること
が困難となるという問題を生じる。尚、本発明におい
て、粒子径が実質的に1〜100μmの範囲にあるという
ことは、粒子に静電気等の作用により付着している1μ
m未満の粒子が存在する場合を許容するものである。
また、本発明のフィラーは、50重量%以上、好ましく
は、70重量%以上が、表面に深さ0.1〜1μm、好まし
くは、0.3〜1μmの凹凸を1個以上有する球状のシリ
カ粒子(かかる球状のシリカを、以下「改質球状シリカ
粒子」ともいう。)によって構成されることが重要であ
る。即ち、本発明にあっては、上記した改質球状シリカ
粒子の所定の使用割合と凹凸と深さの両者を満足するこ
とが重要である。例えば一方の使用割合を満足しても、
球状シリカの表面に存在する凹凸の深さが、上記範囲よ
り浅い場合には、これを樹脂に充填して得られる樹脂成
形体の機械的強度及び熱衝撃特性の改良効果は不十分な
ものであり、また、該凹凸の深さが1μmよりも深い場
合は、フィラーの流動性が低下し、樹脂に対して高充填
することが困難となる。尚、上記改質球状シリカ粒子に
おいて、表面の凹凸は、できる限り多数形成することが
好ましい。一般には、100μm2当り5個以上、好ましく
は10個以上の密度で凹凸が存在することが好ましい。
また、フィラー中における前記改質球状シリカ粒子の
使用割合が50重量%より少ない場合は、例えば、不定形
のシリカ粒子との混合により該改質球状シリカ粒子の割
合が50重量%より少なくなった場合は、フィラーの流動
性が十分改良されず、樹脂に対して高充填することが困
難となる。また、表面が平滑な球状シリカ粒子との混合
により該改質球状シリカ粒子の割合が50重量%より少な
くなった場合は、フィラーを樹脂に充填して得られる樹
脂成形体の機械的強度及び熱衝撃特性の改良効果は不十
分なものである。
本発明のフィラーにおいて、上記改質球状シリカ粒子
とともに使用される他のシリカ粒子の形状は特に制限さ
れない。例えば、塊状のシリカを破砕することによって
製造される不定形シリカ、球状シリカ粒子、該球状シリ
カ粒子の破砕物等が挙げられる。そのうち、不定形シリ
カが、該フィラーを樹脂に充填して得られる成形体の機
械的強度及び熱衝撃特性の改良効果において良好である
ため、好適に使用される。
従来、球状シリカ粒子を処理してフィラーとするもの
としては、例えば、特開昭6−12609号に示されるもの
がある。これは、溶融球状シリカをボールミル等による
強力セン断により球状粒子を処理するものである。この
処理方法は、溶融球状シリカ粒子間に強力なセン断力が
作用し、粒子表面にメカノケミカル反応が生じ比表面積
が増大して表面改質がなされるとされている。本発明者
らの実験によれば、かかる強力なセン断力を負荷する処
理においては、粒子表面の改質のみならず、主として粒
子自身の破砕が起こり、これに伴って1μm未満の微粉
が多量に生成することになる。そのため、上記フィラー
は、該微粉の存在により見かけ上、比表面積が増大する
ばかりでなく、樹脂への高充填が困難になるという問題
を有するものである。
これに対して、本発明のフィラーは、前記したように
粒子径1μm未満の粒子を実質的に含有せず、且つ、前
記した特定の改質球状シリカ粒子を50重量%以上含有し
ているため、フィラーとして、前記したような優れた効
果を発揮し得るのである。尚、本発明のフィラーの比表
面積は、一般に、0.1〜3m2/gの値を示すものである。
本発明において、シリカの純度は、特に制限されない
が、前記した半導体の封止材用フィラーとしての用途に
供する場合は、ウラン、トリウム等の放射性物質の含有
量が、5ppb以下、好ましくは、1ppb以下、ナトリウム、
カリウム、クロール等を含む電解質物質20ppm以下、好
ましくは、5ppm以下の純度を有するものが好適に使用さ
れる。
次に、本発明のシリカ系フィラーの特徴的な粒子であ
る改質球状シリカ粒子の製造方法について説明する。
本発明の改質球状シリカ粒子の製造方法は特に制限さ
れるものではないが、代表的な製造方法を例示すれば、
衝撃粉砕機により、粒子表面に深さ0.1〜1μmの凹凸
を1個以上生成する条件で、球状シリカ粒子を処理する
方法が挙げられる。
上記方法において、球状シリカ粒子は、公知の方法で
製造されたものが特に制限なく使用される。例えば、前
記した溶融法、ゾル−ゲル法によって得られたものが好
適に使用される。
本発明の改質球状シリカ粒子の製造方法において使用
する衝撃粉砕機は、公知のものを特に制限なく使用する
ことができる。この種の衝撃粉砕機としては、被処理粒
子に主に衝撃力を負荷することができるものであればい
ずれでもよく、例えば閉回路衝撃式の衝撃粉砕機(以
下、ハイブリタイザーという。)が好適なものである。
第1図にかかるハイブリタイザーの概略の内部構造を示
す。
第1図において、1は粉体投入弁、2は粉体投入シュ
ート、3は循環回路、4はケーシング、5は回転盤、6
はブレード、7はステーター、8は冷却または、加熱用
のジャケット、9は粉体排出シュート、10は粉体排出弁
をそれぞれ示す。尚、矢印は、粉体の軌跡を示す。
かかるハイブリタイザーは、下記のように作動して、
球状シリカ粒子の表面に凹部を形成する。即ち、ブレー
ド6を有する回転盤を高速回転させると、このブレード
6により内部空気に遠心力が作用して、回転盤5の外側
が加圧状態となり、回転盤5の中心部が負圧状態とな
る。しかして、循環回路によって回転盤5の外側の加圧
空気が、循環回路3を介して回転盤5の中心部へと映
り、空気の循環流が形成される。このような空気の循環
流が形成された状態において、循環回路3の途中に設け
られた粉体投入シュート2より球状シリカ粒子を投入す
ると、該球状シリカ粒子は、この循環流と共に循環回路
を循環し、その間、主として粒子同士の衝突やブレード
6との衝突による衝撃力を受け、その表面に凹部が形成
される。
前記した衝撃粉砕機による球状シリカ粒子の処理条件
は、粒子表面に深さ0.1〜1μm、好ましくは、0.3〜1
μmの凹凸を1個以上生成する条件が選択される。一般
には、前記の衝撃粉砕機において、目的とする粒子の粉
砕が実質的に起こらない条件が選択される。具体的に
は、粒子径約100μmの粒子の破砕が起こり始める衝撃
力の20〜90%、好ましくは、30〜90%の衝撃力で処理す
る方法が挙げられる。上記粒子の破砕が起こり始める衝
撃力は、衝撃粉砕機による処理強度、処理時間等を要素
として、100μm粒子径の粒子を含む球状シリカ粒子を
用いて予め実験により求めることができることはいうま
でもないことである。尚、回転式の衝撃粉砕機の場合、
衝撃力はその回転数で比較することができる。
また、衝撃粉砕機における気流中の球状シリカの粒子
密度は、10〜100kg/m3が好ましい。前記した気流中の粒
子密度とは、衝撃粉砕機の粉砕室に供給した粒子の重量
を該室の容積により除した値である。
気流中の粒子密度が上記範囲より小さい場合には、粒
子同士の衝突確率が小さくなり、また、粒子密度が上記
範囲より大きい場合には、処理系の発熱が大きく、粒
子、装置等に悪影響を与えるなどの理由により、目的の
大きさの凹部を有する改質球状シリカ粒子を得ることが
困難となる。また、衝撃力が上記範囲より小さい場合に
は、球状シリカ粒子表面における凹部の形成が十分でな
く、本発明に使用する改質球状シリカとして満足する大
きさの凹部を該表面に形成することが困難となる。ま
た、衝撃力が上記範囲より大きい場合は、球状シリカ粒
子の粉砕が起こり始め、目的とする改質球状シリカを得
ることができない。尚、処理時間は、特に限定されない
が、短かすぎると粒子表面の凹凸の個数が減少し、また
長すぎると粒子径の減少がおこるため、一般に1〜30
分、好ましくは1〜5分程度行なうことが好ましい。
前記した本発明の方法によって球状シリカ粒子を処理
したとき、衝撃粉砕機中に1μmより小さい遊離の微粉
が発生した場合には、これを除去して本発明で使用する
改質球状シリカを得ればよい。かかる微粉の除去方法
は、公知の方法が特に制限なく採用される。例えば、レ
ーキ分級機、液体サイクロン等の湿式分級機、エアセパ
レーター、ジグザグ分級機等の乾式分級機を使用した方
法等が挙げられる。
以上、本発明の改質球状シリカ粒子の製造方法によ
り、表面に深さ0.1〜1μmの凹凸を1個以上有する改
質球状シリカ粒子が効率的に製造される。なお、本発明
の改質球状シリカ粒子の表面に存在する凹凸は、その縁
部に鋭利な陵によって構成されたエッジ部を有する。こ
のため、フィラーとして使用する場合、該エッジ部の存
在による作用が付加され、樹脂成形体の強度の向上効果
を一層助長することができる。
本発明のフィラーは、樹脂との親和性を向上させるた
め、表面処理することが好ましい。かかる処理は、公知
の処理が特に制限なく採用される。例えば、必要に応じ
て樹脂と反応性基を結合したシランカップリング剤等の
処理剤で粒子表面を処理する方法が好適である。
本発明のフィラーは、公知の熱可塑性樹脂、或は、公
知の熱硬化性樹脂に特に制限なく充填することができ
る。熱可塑性樹脂として代表的なものを例示すれば、ポ
リプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリ
カーボネート等が、また、熱硬化性樹脂としては、エポ
キシ樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
本発明のフィラーは、これらの樹脂に対して高充填が
可能であるが、特に、該樹脂100重量部に対して、30〜9
0重量部、好ましくは、60〜90重量部添加した場合、得
られる成形体に、良好な機械的強度、寸法安定性等の諸
特性を与えることができる。
〔発明の効果〕
以上の説明より理解されるように、本発明のフィラー
は、従来のフィラーとして使用されていた球状シリカと
同等の流動性を維持しながら、これを充填して得られる
樹脂成形体の機械的強度及び熱衝撃特性を著しく改善す
ることができる。特に、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂
に高充填して、半導体用封止材として使用した場合に
は、かかる特性により、得られる半導体チップの耐久
性、機械的強度等を著しく改善することが可能である。
(実施例) 以下、本発明を更に具体的に説明するため、実施例を
示すが本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
尚、実施例、比較例において、粒子表面の凹凸の深さ
及び密度、フィラーを充填した樹脂の成形性、曲げ強
度、耐熱衝撃性は、下記の方法により測定したものであ
る。
粒子表面の凹凸の深さ及び密度: スポット径1μmの非接触レーザー式表面荒さ計を検
出部とする表面形状解析装置(SAS−2010;商品名、明神
工機(株)製)により測定した値である。上記の凹凸の
深さは、粒子表面に一定方向に連続して存在する傾斜面
の最高部と最低部との高低差を測定した。
尚、測定に際し、粒子は予め表面に付着した微粉を除
去した。また、凹凸の深さ及び密度は、任意に取り出し
た粒子50個の平均値を示す。
平均粒子径及び粒子径範囲: 光回折散乱法粒度分布測定装置(PRO−7000型、
(株)セイシン企業製)により測定した。
フィラーが充填された樹脂の成形性: 下記第1表に示す組成の樹脂組成物について、米国プ
ラスチック協会規格:EMMI(EPOXY MOLDING MATERIALS I
NSTITUTE)1−66に準じてスパイラルフロー値を測定し
た。尚、金型温度は175℃で、トランスファー圧力は70k
g/cm2であった。
曲げ強度: 第1表に示す樹脂組成物を、金型温度180℃で、4mm×
16mm×80mmの大きさに成形し、180℃×6時間の後硬化
を行った後、JIS K−6911の曲げ強度の測定法に準じて
測定した。
耐熱衝撃性(耐リフロー性): 第1表に示す樹脂組成物を用いて、リードフレームに
セットした6mm角の半導体チップを金型温度180℃で成形
し、180℃×6時間の後硬化を行って64ピンQFP(14mm×
16mm×2.7mm)を作成した。このQFPを温度85℃、相対湿
度85%の条件下に8時間おいた後、215℃×90秒のベー
パーリフロー時におけるクラックの発生率を測定した。
比表面積: 柴田科学器械工業社製SA−1000型を用い、BET法によ
り測定した。
実施例1〜6及び比較例1〜6 第2表に示す溶融球状シリカ粉体を衝撃粉砕機(ハイ
ブリタイザー タイプNHS−1型;商品名、奈良器械製
作所(株)社製)に供給し、第2表に示す条件で処理し
た後、分級して第2表に示す粒子径及び表面凹凸を有す
る改質球状シリカ粒子を得た。
なお、第2表のA−1粒子(実施例1)とB−1粒子
(比較例1)の表面回析パターンをそれぞれ第2図と第
3図に示す。これらの表面回析パターンは、前記した表
面形状解析装置により測定したものである。即ち、該装
置により、一定解析長で且つピッチ1μmで解析された
表面解析パターン(4ピッチ分,各図の(a)〜(d)
に対応する。)である。
また、第2表のA−1粒子(実施例1)とB−1粒子
(比較例1)の表面構造を示す走査型電子顕微鏡(SE
M)写真をそれぞれ第4図と第5図に示す。これらSEM写
真に示されるように、本発明の改質球状シリカ粒子(第
4図)は、凹凸の縁部に鋭利なエッジ部を有するもので
ある。
第2表に示す改質球状シリカと、破砕により得られた
不定形シカとを、第3表に示す組成となるように混合し
て第3表に示す粒度分布を有するフィラーを得た。
得られたフィラーを第3表に示す割合となるように混
合し、これを前記第1表に示す樹脂組成物の組成となる
ように配合した。この樹脂組成物についての各種試験結
果を第3表に併せて示す。
第3表に示されるように、本発明の特定の改質球状シ
リカ粒子を含有した樹脂組成物(実施例1〜6)は、樹
脂の流動性(加工性)に優れているとともに、樹脂成形
体の曲げ強度特性や熱衝撃特性に優れている。
また、本発明の特定の改質球状シリカ粒子のみを含有
した樹脂組成物(実施例1,4〜5)は、BET比表面積の点
が本発明と相違する改質球状シリカ粒子のみを含有した
樹脂組成物(比較例6)と比較して、優れた作用効果を
奏する。
なお、BET比表面積において、実施例1,4〜5の改質球
状シリカ粒子は、0.1〜3(m2/g)を例示するものであ
り、比較例6は3.5(m2/g)のものである(第2表参
照)。
前記した点は、例えば実施例1と比較例6を比較すれ
ば明らかであり、実施例1の樹脂の流動性(スパイラル
フロー値)は88(cm)であるが、比較例1はその半分に
も満たない40(cm)であり、本発明の樹脂組成物の作用
効果の顕著性が認められる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のフィラーの製造に使用する衝撃粉砕
機の概略図である。 また、第2図はA−1粒子の表面回析パターンを、第3
図はB−1粒子の表面回析パターンを示す。 第4図は、A−1粒子(本発明)の表面構造を示す電子
顕微鏡写真であり、第5図はB−1粒子(比較例)の表
面構造を示す電子顕微鏡写真である。 第1図において、1は粉体投入弁、2は粉体投入シュ
ート、3は循環回路、4はケーシング、5は回転盤、6
はブレード、7はステーター、8は冷却または、加熱用
のジャケット、9は粉体排出シュート、10は粉体排出弁
をそれぞれ示す。尚、矢印は、粉体の軌跡を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】球状シリカ粒子からなるシリカ系フィラー
    において、 前記球状シリカ粒子が、 (i) 粒子径が実質的に1〜100μmであり、 (ii) 平均粒子径が5〜50μmであり、 (iii) 50重量%以上が、表面に深さ0.1〜1μmの凹
    凸を100μm2当たり1個以上あるもので構成され、か
    つ、 (iv) 比表面積が0.1〜3m2/gのもので構成されたもの
    である、 ことを特徴とするシリカ系フィラー。
JP2055203A 1990-03-08 1990-03-08 シリカ系フィラー Expired - Fee Related JP2565410B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2055203A JP2565410B2 (ja) 1990-03-08 1990-03-08 シリカ系フィラー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2055203A JP2565410B2 (ja) 1990-03-08 1990-03-08 シリカ系フィラー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03257009A JPH03257009A (ja) 1991-11-15
JP2565410B2 true JP2565410B2 (ja) 1996-12-18

Family

ID=12992113

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2055203A Expired - Fee Related JP2565410B2 (ja) 1990-03-08 1990-03-08 シリカ系フィラー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2565410B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002038049A (ja) * 2000-07-28 2002-02-06 Ube Nitto Kasei Co Ltd シリカ系微粒子およびその製造方法
JP4108340B2 (ja) * 2002-01-23 2008-06-25 宇部日東化成株式会社 導電性シリカ系粒子
JP2011202181A (ja) * 2011-07-08 2011-10-13 Ube Nitto Kasei Co Ltd シリカ系微粒子の製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6212609A (ja) * 1985-07-11 1987-01-21 Nippon Chem Ind Co Ltd:The 改質溶融球状シリカおよびその製造方法
JPS63182212A (ja) * 1987-01-20 1988-07-27 Mizusawa Ind Chem Ltd 非晶質シリカ乃至シリカアルミナ球状粒子及びその製法
JP2545282B2 (ja) * 1989-04-17 1996-10-16 日東化学工業株式会社 球状シリカ粒子の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03257009A (ja) 1991-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3611066B2 (ja) 無機質充填剤及びエポキシ樹脂組成物の製造方法
JPH0346413B2 (ja)
JP2023087034A (ja) 溶融球状シリカ粉末
US6365269B1 (en) Plastic compositions for sheathing a metal or semiconductor body
WO1988000573A1 (en) Spherical corundum particles, process for their production, and highly heat-conductive rubber or plastic composition containing them
JP2565410B2 (ja) シリカ系フィラー
JPS5922955A (ja) 半導体封止用樹脂組成物
JPH07206983A (ja) エポキシ樹脂組成物及びその製造方法及びそれを用いた半導体装置
JPH04202329A (ja) テトラフルオロエチレン共重合体粉末の製造法
JP2000063636A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP3458196B2 (ja) 高熱伝導性樹脂組成物
JPS6296568A (ja) 半導体封止用樹脂組成物
JPS60212466A (ja) アセチレンブラツク
EP3882215B1 (en) Particulate material and thermally conductive substance
JP2003146648A (ja) 球状無機質粉末およびこれを充填した樹脂組成物
JP2004203664A (ja) 球状シリカ質粉末及びその製造方法、用途
JP4634083B2 (ja) 半導体封止用タブレットの製法
JP3375835B2 (ja) 液状封止樹脂組成物及びこの液状封止樹脂組成物を用いた半導体製品
JPH02158637A (ja) シリカフィラーおよびこれを用いた封止用樹脂組成物
JP2000178414A (ja) 半導体封止材用球状シリカ
JP2958402B2 (ja) 半導体樹脂封止用シリカフィラー及びその製造方法
WO2023191019A1 (ja) 多孔質シリカ粒子及びその製造方法
JP2837857B2 (ja) 塗膜用材料の製造方法
WO2021200485A1 (ja) アルミナ粉末、フィラー組成物、樹脂組成物、封止材、及び指紋認証センサー
JP3910093B2 (ja) 改質無機充填材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees